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アンカーがリアル店の出店を加速、新業態の実店舗「Anker Store Select」14店を1都14県でオープン

5 years 5ヶ月 ago

米国・日本・欧州のEC市場でスマートフォン・タブレット関連製品を販売するAnkerグループの日本法人アンカー・ジャパンは6月17~18日、新業態の実店舗「Anker Store Select」14店舗を、1都14県で一斉オープンした。

各店ともにAnkerグループの人気・定番製品を約50品取りそろえ、直営店「Anker Store」と同様に直営店価格で販売する。

Anker Store Selectは、ショップインショップなどの柔軟な取り組み形態のもと展開するAnker Storeの新業態。幅広いラインアップや直営店価格といったAnker Storeの形態を取り入れ、多くの地域でAnkerグループ製品を身近に体験できる機会を提供する店舗。

店舗スペースはコンパクトだが、モバイルバッテリーやUSB急速充電器、ケーブル、スピーカー、イヤホンなどの人気ガジェット約50製品(カラーバリエーションなどを含めると合計約80製品)をラインアップする。注目が集まっているというNebulaのモバイルプロジェクターを体験できるスペースも順次用意する。

「Anker」は、米Google出身の数人が2011年に創設、米国や日本、英国・ドイツをはじめとした欧州各国など、世界のEC市場でベストセラーや売上高1位を獲得している。

アンカー・ジャパンの求人情報を掲載している大手求人サイトの掲載情報などによると、アンカー・ジャパンの年間売上高は2013年の創業以来、10億円、20億円、30億円、70億円と増加。2018年12月期の売上高は110億円となっている。

石居 岳
石居 岳

コロナ後で進む新しい働き方スタイル「テレワーク」【税制優遇・助成金・補助金の情報まとめ】

5 years 5ヶ月 ago

緊急事態宣言解除後の日常生活として、政府は新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の中で、働き方の新しいスタイルとして提示しているテレワーク。政府が後押ししているテレワークの税制優遇・助成金・補助金の情報をまとめました。

税制優遇

中小企業経営強化税制

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 中小企業経営強化税制の拡充
(財務省の「中小企業経営強化税制の拡充」リーフレットからキャプチャ)

中小企業の設備投資を支援する「中小企業経営強化税制」に、従来からの生産性向上設備(A類型)、収益力強化設備(B類型)にデジタル化設備(C類型)を対象に加えた。

「中小企業経営強化税制」は、一定の設備を取得、製作などを行った場合、即時償却または取得価額の10%の税額控除(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)を選択適用できる制度。

デジタル化設備とは、以下のいずれかに該当する投資計画を達成するために必要不可欠な設備を指す。

遠隔操作

  • デジタル技術を用いて、遠隔操作をすること
  • 以下のいずれかを目的とすること
  • 事業を非対面で行うことができるようにすること
  • 事業に従事する者が、通常行っている業務を、通常出勤している場所以外の場所で行うことができるようにすること

可視化

  1. データの集約・分析を、デジタル技術を用いて行うこと
  2. 1. のデータが、現在行っている事業や事業プロセスに関係するものであること
  3. 1. により事業プロセスに関する最新の状況を把握し経営資源等の最適化を行うことができるようにすること

自動制御化

  1. デジタル技術を用いて、状況に応じて自動的に指令を行うことができるようにすること
  2. 1. の指令が、現在行っている事業プロセスに関する経営資源等を最適化するためのものであること

助成金・補助金

IT導入補助金の特別枠(C類型)

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 IT導入補助金の特別枠(C類型)
(「IT導入補助金特別枠(C類型)」リーフレットからキャプチャ)

IT導入補助金の特別枠(C類型)は、新型コロナウイルスの感染拡大対策として、非対面型ビジネスモデルへの転換、サプライチェーンの毀損(きそん)への対応、テレワーク環境の整備などに取り組む事業者によるIT導入などを優先的に支援するために創設した制度。

実店舗販売からネット通販シフトなどの「非対面型ビジネスモデルへの転換」(類型B)、従業員の在宅勤務を推進する「テレワーク環境の整備」(類型C)への投資が補助対象経費の1/6以上の場合、補助率を2/3から3/4へ引き上げる。

「テレワーク環境の整備」はWeb会議システムやPCを含むシンクライアントシステムの導入などを想定している。

特別枠の補助率・補助額など

  • 対象:中小規模、小規模事業者など
  • 補助率:2/3もしくは3/4
  • 補助額:30~450万円

申請期間など

交付申請(補助金の交付を希望する中小企業・小規模事業者等が、事業計画・事業費等を事務局へ申請すること)期間は2020年5月11日~2020年12月下旬まで。公募は2020年5月29日17:00、6月12日17:00、6月26日17:00、7月10日17:00に締め切りを設け、それまでに受け付けた申請を審査し交付決定を行う予定。

小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型
(全国商工会連合会サイトからキャプチャ)

地域の雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上と持続的発展を図る取り組みを支援する「小規模事業者持続的発展支援事業(持続化補助金)」では、サプライチェーンの毀損(きそん)への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備などに取り組む小規模事業者などの地道な販路開拓といった取り組みを支援している。

特別枠の補助率・補助額など

  • 対象:小規模事業者
  • 補助率:2/3もしくは3/4
  • 補助額:上限100万円

申請期間など

  • 第3回受付締切:8月7日(金) [郵送:必着]
  • 第4回受付締切:10月2日(金)[郵送:必着]

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

時間外労働の制限、その他の労働時間などの設定改善、仕事と生活の調和の推進のため、在宅またはサテライトオフィスで就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に対し、実施に要した費用の一部を助成する制度。

助成対象の取り組み

  • テレワーク用通信機器の導入・運用
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング

対象経費は、謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託費。

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 働き方改革推進支援助成金 テレワークコース
助成金支給対象となる取り組みや支給額について
(厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金」のリーフレットからキャプチャ)

支給対象

  • 労働者災害補償保険の適用事業主であること
  • 以下に該当する企業
    テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金
    (厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」ページからキャプチャ)

支給額

対象経費の合計額×補助率
※成果目標(1か月から6か月の間で設定する「評価期間」)の達成状況に応じての支給となる

達成した場合は、1企業あたりの上限金額は300蔓延。補助率は3/4.未達成の場合は上限200万円で、補助率1/2。

働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)

厚生労働省が展開しているのが「働き方改革推進支援助成金」(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)。

対象事業主は、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主。試行的に導入している事業主も対象となるが、労働者災害補償保険の適用中小企業事業主であることが必要。

助成対象の取り組み

  • テレワーク用通信機器の導入・運用
    ※シンクライアント端末(パソコンなど)の購入費用は対象だが、シンクライアント以外のパソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象とならない。レンタルやリースについては5月31日までに利用し支払った経費は対象。
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング など

対象経費は、謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製、本費、備品費、機械装置等購入費、委託費。

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 働き方改革推進支援助成金
(厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金」リフーレットからキャプチャ)

主な要件は、事業実施期間中に「助成対象の取り組みを行うこと」「テレワークを実施した労働者が1人以上いること」。

助成の対象となる事業の実施期間は2020年2月17日~5月31日。なお、5月29日までに、「働き方改革推進支援助成金交付申請書」を事業実施計画書などの必要書類を、テレワーク相談センターに提出した事業者が対象となる。

支給額は補助率1/2で1企業あたり100万円が上限。支給申請の期限は9月30日まで。

【東京都】はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助事業)

テレワークを実施するための環境構築経費、制度整備費を補助し、テレワークの導入促進を図る制度。

対象事業主は、東京都が実施するテレワーク導入に向けたコンサルティング(ワークスタイル変革コンサルティング)を受けた企業。

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金
補助事業の流れ
(東京しごと財団の「はじめてテレワーク (テレワーク導入促進整備補助金)募集要項」からキャプチャ)

補助事業の対象

  • 在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務など、テレワークを行うための環境構築に使用した機器購入費用など
  • 就業規則へのテレワーク制度整備

補助限度額・補助率など

テレワーク環境構築費用の補助限度額は、従業員数が100人未満は上限30万円、100~299人は上限60万円、300~999人は上限100万円。補助率は従業員数にかかわらず、一律10/10。

就業規則へのテレワーク制度整備の限度額は従業員数にかかわらず、一律上限は10万円、補助率は10/10。

いずれも支給決定日から3か月以内に完了する取り組みが補助対象となる。

申請期間など

申請の受付期間は令和3年3月31日まで。3月31日までに事業計画書兼支給申請書などの必要書類を公益財団法人東京しごと財団に提出した事業者が対象となる。申請は1回限り。なお、予算の範囲を超えた場合は、受付期間内でも終了となる。

【東京都】事業継続緊急対策(テレワーク)助成金

新型コロナウイルス感染症の拡大防止および緊急時における企業の事業継続対策として、在宅勤務などテレワークを実施するために必要な情報通信機器などの購入費用に対して、助成金を交付する。

対象は常時雇用する労働者が999人以下で、都内で事業を営んでいる中堅・中小企業。

助成金の申請から助成事業終了後の実績報告日に至るまで、定められた要件をすべて満たしている必要がある。主な要件は「都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上、かつ申請日時点6か月以上継続して雇用していること」「都税の未納がないこと」「都が実施する「2020TDM 推進プロジェクト」に参加していること」など。

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金
助成事業の流れ
(東京しごと財団の「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 募集要項」からキャプチャ)

補助限度額・補助率など

助成金の上限は250万円、助成率は10/10。

申請期間

申請の受付期間は令和2年7月31日まで。7月31日までに事業計画書兼支給申請書などの必要書類を公益財団法人東京しごと財団に提出した事業者が対象となる。申請は1回限り。なお、予算の範囲を超えた場合は、受付期間内でも終了となる。

テレワーク相談・各種情報

テレワークマネージャー相談事業

テレワーク 助成金 新型コロナウイルス 税制優遇 補助金 テレワークマネージャー相談事業
(「テレワークマネージャー事業」リーフレットからキャプチャ)

総務省が手がけているのが、テレワーク導入などを検討している企業・団体などにテレワークの専門家(テレワークマネージャー)が無料で助言や情報提供を行う事業。テレワーク支援事業やセキュリティ確保についての情報を開示している。

支援内容は、Web会議・電話にて、 テレワークに適したシステム(在宅勤務などを行うためのICT機器、システム)や情報セキュリティ、勤怠労務管理、その他テレワーク全般に関する情報提供・相談。当面は支援回数・1回の支援時間の上限はなしとしている。

  • 対象:民間企業(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社など。または特定非営利活動法人)、都道府県・市町村などの地方公共団体およびそれに準ずる団体
  • 実施期間:2021年3月31日まで
  • 費用:コンサルティング費用は無料(通信費用は利用者負担)

テレワークにおけるセキュリティ確保

総務省は「テレワークセキュリティガイドライン」を作成し、テレワーク実施に伴うトラブル事例と対策一覧を公開。新型コロナウイルスの混乱に乗じたサーバー攻撃が確認されており、適切なセキュリティ対策を講じるよう呼びかけている。

藤田遙
藤田遙

ビックカメラが注文から最短45分で商品を届けるスピード配送、エニキャリのシェアリングデリバリーの採用で実現

5 years 5ヶ月 ago

ビックカメラは6月22日から、ECサイト「ビックカメラ・ドットコム」での注文から最短45分で商品を届けるスピード配送を始めた。

実証実験と位置付け、対象となる地域と商品を限定して3か月にわたって展開する。地域は東京都渋谷区内指定地域。対象店舗はビックカメラ渋谷東口店、対象商品はOA・PCデジタル周辺機器やゲーム関連商品、事務用品、日用品を中心とする小型商品。

「ビックカメラ・ドットコム」の利便性向上が目的。来店することなく、商品をすぐに受け取れる仕組みの実用化に向けて実証実験を行う。

このスピード配送の中核を担うのは、シェアリングデリバリー「anyCarry(エニキャリ)」を提供するエニキャリ。店舗から消費者へのクイックデリバリー(短時間配達)を必要な時だけ利用でき、利用した分だけ料金が発生するオープン型配達インフラ「DeaaS(Delivery as a Service=デリバリー・アズ・ア・サービス)モデル」を提唱している企業。

ビックカメラのスピード配送サービスの中核を担うのは、シェアリングデリバリー「anyCarry(エニキャリ)」を提供するエニキャリ
エニキャリのデリバリー

エニキャリの「DeaaSモデル」は、小売り・EC企業のECサイトで決済を行わず、エニキャリ側が用意したプラットフォームで商品決済を行う、クイックデリバリー実現に向けたシェアリングデリバリー形態という。

「ビックカメラ・ドットコム」のスピード配送対象商品には、店舗在庫一覧で「今すぐお届けする」ボタンが表示される。そのボタンをクリックし、「規約に同意してエニキャリで注文する」と、エニキャリが用意したショッピングカートに移動する仕組み。

ビックカメラのスピード配送サービスの中核を担うのは、シェアリングデリバリー「anyCarry(エニキャリ)」を提供するエニキャリ
商品詳細画面で「在庫のある店舗を探す」ボタンをクリック

エニキャリはショッピングカートにテモナが提供する「サブスクストア」を活用し、これを配達システムとして運用。異なるサイト間での注文情報のスムーズなやり取りを実現しているという。エニキャリのショッピングカート内で決済すると、スピード配送で商品を届ける。

ビックカメラのスピード配送サービスの中核を担うのは、シェアリングデリバリー「anyCarry(エニキャリ)」を提供するエニキャリ
スピード配送を実現するための全体イメージ

ビックカメラとエニキャリは実証実験で実用性や持続可能性を検証し、本格運用に向けて順次対象エリアを拡大する。

エニキャリは小売店(スーパー、ドラッグストアなど)、飲食店、サービス業など多様な業種への拡大を視野に入れ、「DeaaSモデル」の普及に注力するとしている。

エニキャリは、東海大学総合社会科学研究所Eコマースユニットの小嵜秀信客員准教授が代表取締役を務めている。

瀧川 正実
瀧川 正実

ウォルマートがShopifyと提携、BASEがAppifyをリリース。EC業界は「○○fy」ブーム? 【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years 5ヶ月 ago
ネッ担まとめ

ウォルマートと提携したShopifyはますます伸びそうです。BASEがリリースしたAppifyは月額4,980円でアプリが作れるサービス。名前は似ていますがまったく関係ありません。

Walmartとの提携でShopifyの成長が加速

WalmartがShopifyとの提携でAmazonマーケットプレイスに対抗 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2006/16/news059.html

まとめると、

  • 米国の小売り大手Walmart(ウォルマート)は、Shopifyと提携。小売業者向けマーケットプレイス「Walmart Marketplace」の拡充を発表した
  • 年内に約1,200のShopify加盟店が「Walmart Marketplace」で販売できるようになる
  • 出店希望者はShopifyのアプリストアの「Walmart Marketplace」アプリから参加申請する。承認されれば出店できる

Walmartはオンラインショッピングでは米Amazon.comに後れをとっている。Amazonのサードパーティ向けマーケットプレイス「Amazon Marketplace」は世界で3億人以上の顧客が利用しており、Amazonのプラットフォームで販売されている商品の半分以上はサードパーティー業者のものになっている。

コロナの影響でウォルマートのネットスーパーがAmazonを猛追していますが、さらにマーケットプレイスも伸ばそうとしています。その提携先がShopify。両社とも急激に伸びていますし、Shopifyも利用者の販路拡大を考えていますので相思相愛といったところでしょうか。関連記事にもあるようにAmazonはいろんなところから狙われていますね。

関連記事

月額4,980円でアプリが作れるのは大きなメリット

ネットショップの公式アプリ作成サービス「Appify」で、ブランドのアプリをつくろう | BASE U
https://baseu.jp/15398

まとめると、

  • BASEはD Technologiesとサービス連携し、 BASEのショップオーナーが簡単に公式アプリを作成できる「Appify」(アッピファイ)を開始した
  • 「Appify」は月額4,980円でECサイトの公式アプリをApp Storeに配信できるサービス。最短2週間でアプリを完成できる
  • 「Appify」に表示する商品、注文情報、顧客情報、クーポンの発行などは、BASEの管理画面から確認、作成できる

「Appify」では、アプリをインストールしてくれているお客様に対して、プッシュ通知を送信することができます。プッシュ通知は、メールマガジンなどと比べ、開封率が約10倍も高く、とても効果的です。新商品の発売やクーポン情報など、お客様が知りたい情報をプッシュ通知で配信することで、商品の購入につなげていきましょう。

スマホのプッシュ配信は強力ですよね。メルマガやLINEよりも反応率が高かったりしますが、作るまでと作ってからにコストと時間がかかり過ぎるのがネックでした。それが月額4,980円となればやらない手はないです。すでにある程度の顧客がいればすぐに効果が出るはずです。

特定の何かに依存するとECは危険

今こそプラットフォーム依存から脱却を モールと自社ECを並行運用するメリットとは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7934

まとめると、

  • プラットフォームに依存していると知らないうちにルールから足を踏み外してしまうことがある。退店させられれば売上がゼロになる可能性もある
  • 一部の出店者の影響でルールが厳しくなり、綿密な販売設計を行っていても台無しになることもある。また、競合との価格競争に陥りやすい
  • プラットフォーム依存から脱却するには自社ECサイトを構築し、プラットフォームの売上比率を下げるべき

併売することができれば、前出した問題に対してのリスクを緩和することができます。もちろんプラットフォーム依存のリスクをゼロにすることはできません。しかし、それを半分にすることができたら十分ではないでしょうか。たとえば現在プラットフォームのみを活用していて月商1,000万円だとしたら、そのうち半分の500万円を守れることができれば、それだけでもかなりのリスク回避にはなっていますよね。これからは、「リスクを完全になくす」のではなく、「リスクを緩和していく」考えを持つ必要があります。

皆さんの記憶にも新しい楽天の3,980円問題。これもプラットフォームに依存している時のリスクです。他にも一部の出店者がルールを外れたために全体のルールが厳しくなるなどの問題も出てきます。引用文にあるようにリスク分散の意味でも自社ECを強化しておかないといけません。BASEやShopifyなどもあるので、立ち上げ自体はリスクはそんなにありませんから。

関連記事

EC全般

「Facebookショップ」、国内で提供開始 | ASCII.jp
https://ascii.jp/elem/000/004/016/4016360/

決済までFacebook上で完結しないので使いづらいですが、Facebookにファンがいるなら上手くいくかも。

お得意様ほど損をする?消費者が反発をする中国ECの「殺熟」とは何か | 中華IT最新事情
http://tamakino.hatenablog.com/entry/2020/06/16/080000

ユーザーのLTVを最大化しようとすれば最初は安く、後から高くしようとしますよね。

【あなたのブランドをZOZOと一緒につくりませんか?】YOUR BRAND PROJECT | ZOZOTOWN
https://zozo.jp/yourbrandproject/

良いことだとは思うものの権利関係がどうなっているのかわからないから気になります。

ヤマト運輸が置き配対応のEC向け新配送サービス「EAZY」、「Yahoo!ショッピング」「ZOZOTOWN」で先行導入 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7741

「ヤマト運輸の配達員が配達する直前までWebサイトで受取場所の変更が可能」。これは便利そう。

2020年上半期の消費トレンドを象徴、楽天の「2020年上半期 ヒット番付」 | BCN+R
https://www.bcnretail.com/market/detail/20200618_178728.html

コロナの影響が色濃く反映された結果になっています。

PayPay、企業向けマーケティングツール「PayPay残高API」を公開 | マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20200612-1053849/

「PayPayボーナスを、自社のインセンティブとして自由なタイミングでユーザーに付与できる」。囲い込んできましたね。

2020年5月新型コロナウイルスにおけるEC利用動向調査 | MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1868.html

10代~20代の58.8%が「増えた」「やや増えた」と回答。すごい伸びです。

EC全般

オリオンらしさとはなんのか、それは4大メーカーに追随することではなく独自の路線を進んでいくこと。
─オリオンビール 代表取締役 早瀬京鋳氏

オリオンビール社長が語る、ストロング缶をやめた理由「黙っていられなかった」 | bizSPA!フレッシュ
https://bizspa.jp/post-318824/

相手を見て同じことをしていては大手に負けますよね。小さいところは鋭く尖ることから。

森野 誠之
森野 誠之

【テレビ通販大手の2019年度売上高】ショップチャンネルは1634億円、QVCは1120億円

5 years 5ヶ月 ago

24時間365日生放送のショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営するテレビ通販最大手ジュピターショップチャンネルの2019年度(2019年4月~2020年3月)売上高は前期比2.6%増の1634億円で、過去最高を更新した。

創業来21期増収を続けてきたショップチャンネルは2018年度に、売上高が初めて前年割れ(前の期比2.3%減の1593億円)。1年でV字回復を果たした。

カテゴリー面ではファッションを強化。新ブランドの発掘、2019年8月にはECサイトにファッションのみを特集する専用ページ「ショップチャンネル スタイル」をオープンした。顧客参加型のリアルイベントやコーディネート投稿キャンペーンを開き、ファッションを軸とした新たなコンタクトポイントを創出した。

大型特別企画として2019年9月に「秋いち大感謝祭」を初放送。9月2日~4日の計3日間で売上高は22億円超となり、第2四半期(2019年7~9月期)の売上伸長に貢献した。

TV通販2位のQVCは?

TV通販2位のQVCジャパンはQVC UK Holdings Ltd.と、三井物産の合弁会社。6割の株式を保有するQVC UK Holdings Ltd.は、米国のメディア関連企業Qurate Retail Groupの傘下企業。

Qurate Retail Groupが公表した2019年度(2019年1月~12月)における日本事業の売上高は、10億2800万ドルで前期比8.6%増だった。2019年の平均為替レート1ドル=109円で換算すると売上高は日本円で1120億5200万円(日本円ベースでは前期比6.6%増)。

Qurate Retail Groupの日本事業は、QVCジャパン、その子会社で衛星基幹放送事業のQVCサテライトが手がけている。

瀧川 正実
瀧川 正実

ファッションサブスクECのエアークローゼットに学ぶ、顧客の「生の声」を経営に生かすデータ活用法【無料ウェビナー7/3】

5 years 5ヶ月 ago

ファッションレンタルサービスを、サブスクリプション型のオンラインプラットフォームで展開するairCloset(エアークローゼット)は、データサイエンスに力を入れるファッションテック企業。7月3日(金)午後1時から、エアークローゼット代表取締役社長兼CEOの天沼聰氏と、国内外のファッションテック事情に詳しいpilot boatの納富隼平氏の対談形式無料ウェビナーを開催します。

タイトルは、「airClosetはなぜ『データ分析』に力を入れるのか。ファッションサブスクECを次世代型へアップデートする“唯一無二”のデータ活用法」

airClosetは、ファッション・コーディネートパターン・物流などから蓄積した2000万以上の実績データをビジネスに役立てるための特設ページ「airCloset Data Sciense Collection(エアークローゼットデータサイエンスコレクション)」を公開。airClosetが保有するビッグデータの活用方法を紹介しています。

5年かけて蓄積した膨大なデータをどう事業に生かしているのか。また知見を社外にも共有することで、ファッション業界にどのように貢献していきたいと考えているのか。天沼氏が1時間たっぷり語ります。

<こんな事業者にオススメ>

  • 蓄積したデータの生かし方に悩んでいるEC事業者
  • データ解析が事業に与えるインパクトについて学びたいEC事業者
  • 最新のファッションテックトレンドに興味があるEC事業者

<こんなことが学べます>

  • airClosetのデータサイエンスチームが、日頃どのような思考に基づきデータを活用し、サービスに実装しているのか
  • airClosetで蓄積したデータはファッション業界にどんな影響を与えるのか
  • airClosetが考えるファッションECの未来
  • airClosetの収集データから見る、Beforeコロナ/Withコロナのユーザーの行動変化

詳細とお申込みは以下をご確認ください。

「airClosetはなぜ『データ分析』に力を入れるのか。ファッションサブスクECを次世代型へアップデートする”唯一無二”のデータ活用法」

  • 日時:2020年7月3日(金)13:00~14:00
  • 参加費:無料
  • 参加申込方法:以下のフォームよりご登録ください。当日の参加URLをメールでお送りいたします。(アンケートのご協力もお願いいたします)
  • Facebookライブ配信:当日はFacebookライブ配信も行う予定です。詳細はネットショップ担当者フォーラムのFacebookイベントページよりご確認ください。https://www.facebook.com/events/602566130381627/

<登壇者プロフィール>

天沼 聰 (あまぬま さとし)
天沼 聰 (あまぬま さとし)
株式会社エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO
1979年生まれ、千葉県出身。高校時代をアイルランドで過ごし、英ロンドン大学コンピューター情報システム学科卒。2003年アビームコンサルティングに入社し、IT・戦略系のコンサルタントとして約9年間従事。2011年に楽天に転職し、UI/UXに特化したWebのグローバルマネージャーを務めた後、「ワクワクが空気のようにあたりまえになるライフスタイルを提供する」ことをビジョンに、2014年7月にエアークローゼットを設立。2015年2月に日本で初めての普段着に特化した月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」を立ち上げる。その後、2016年には表参道エリアにファッションレンタルショップ「airCloset×ABLE」を、2017年には提案型ファッションEC「airCloset Fitting(旧pickss)」をリリースし、パーソナルスタイリング提供サービスを中心に事業を展開。
2020年4月にはメーカー公認月額制レンタルモール「airCloset Mall」でファッション以外の分野でも事業展開をスタート。一般社団法人日本パーソナルスタイリング振興協会 理事、一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会 理事、一般社団法人シェアリングエコノミー協会 幹事を務める。
納富 隼平(のうとみ じゅんぺい)
納富 隼平(のうとみ じゅんぺい)
合同会社pilot boat 代表社員CEO
1987年生まれ。明治大学経営学部卒、早稲田大学大学院会計研究科修了。在学中公認会計士試験合格。大手監査法人を経てベンチャー支援会社に参画し、2017年に合同会社pilot boatを設立。自社メディアを中心に他社媒体でもスタートアップ関連の記事を執筆。大企業向けオープンイノベーションのコンサルや、スタートアップ関連のリサーチも手がける。得意分野はFashionTech・BeautyTech・FemTech。

ご登録いただだきましたメールアドレスに、当日のWebinar用URLをお送りいたします。

公文 紫都

コロナ禍でシニア世代のEC利用「頻度が増えた」が2割、スーパーでの買い物「減った」が4割

5 years 5ヶ月 ago

セガは6月18日、シニア層の趣味活動を応援するWebサイト「シュミカツ!」で、緊急事態宣言中のシニア世代における巣ごもり消費をテーマに調査を実施、その結果を発表した。それによると、「通販・ECサイト」の利用は約2割が「以前より頻度が増えた」と回答。一方、「スーパー」の利用は約4割が減ったと答えている。

ネットサービスとして、「通販・ECサイト」「ネットスーパー」「料理・食材宅配サービス」「フリマアプリ・ネットオークション」「インターネット金融サービス」の利用頻度の変化を質問した。

利用率が一番高いのは「通販・ECサイト」で、「以前から利用しており、頻度が増えた」が19.3%と最多。利用率が2番目に高いのは「インターネット金融サービス」で「頻度が増えた」が2位の3.8%。

セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査 ネットサービスの利用頻度
ネットサービスの利用頻度について

生活必需品を扱う「スーパー」「コンビニ」「ドラッグストア」「個人商店」について、新型コロナウイルス感染拡大の影響による利用頻度の変化を聞いたところ、全てで減少傾向となった。「減った」の割合が一番高いのは「スーパー」の38.2%で、年代が上がるほどその割合は大きくなっている(50代33.8%、60代40.4%、70代44.1%)。

セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査 リアル店舗の利用頻度について
リアル店舗の利用頻度について

各ネットサービス利用者を対象に、実店舗でのサービスと比べて便利な点を質問したところ、全てのサービスで「外出する必要なく、サービスを利用できること」がトップだった。

セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査 実店舗と比較したネットサービスの利便性について
実店舗と比較したネットサービスの利便性について

さらに、各ネットサービス利用者を対象に、サービスを選ぶときに重視する点の質問では、「通販・ECサイト」「ネットスーパー」「フリマアプリ・ネットオークション」で「価格や利用料が安いこと」が1位。一方、インターネット金融サービスでは、「セキュリティー面など安心して利用できること」、料理・食材宅配サービスでは「豊富な商品や高い質のサービスを提供していること」がそれぞれ1位となっている。

セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査 ネットサービスを選ぶ時に重視する点
ネットサービスを選ぶ時に重視する点

ネットサービスを利用しない人を対象に、利用していない理由を質問したところ、全てのサービスで「必要性を感じないから」が1位。特に年代が上がるほど増加する傾向があり、「通販・ECサイト」(50代47.1%、60代55.2%、70代58.6%)、「ネットスーパー」(50代54.0%、60代64.4%、70代66.2%)、「料理・食材宅配サービス」(50代64.4%、60代75.2%、70代76.0%)では、10ポイント以上の差異が見られる結果となった。

セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査
ネットサービスを利用しない理由

調査実施概要

  • 調査対象:「シュミカツ!」会員、50歳以上の男女
  • 総回答数:1065人(男性777人、女性288人、50代456人、60代421人、70代以上188人)
  • 調査期間:2020年4月24日~5月6日
  • 調査方法:インターネット
  • 調査地域:全国がが
石居 岳
石居 岳

寝具のD2C「コアラ・マットレス」はコロナ禍も成長、2020年売上は4倍に増える見込み

5 years 5ヶ月 ago

コアラ・マットレスの販売を手がけるKoala Sleep Japan(コアラスリープジャパン)は6月16日に行ったオンライン新商品発表会で、新商品「コアラ・ベッドフレーム」などの製品紹介、日本における成長実績や今後の戦略について説明した。

「コアラ・マットレス」は、コアラスリープジャパンの親会社 Koala Sleep Pty Ltd Australiaが手がける寝具ブランド。Koala Sleep Pty Ltd Australiaはオーストラリアのダニエル・ミルハムとミッチェル・タイラーという2人の元ラガーマンが、寝具の2015年に共同で創業したECベンチャー。創業1年目で13億円、2年目には33億円を売り上げ、2017年に日本市場に参入した。

日本法人の2019年における売上度実績は2018年比で2.5倍。2020年度は1月から5月の5か月間ですでに2019年度売上実績を超えたという。2020年度は前年比4倍の売上高を見込む。

2018年2020年成長実績
Koala Sleep Japanの成長実績(2018年度〜2020年度)

2019年度はインフルエンサー、(UGC)担当、広告運用担当、制作担当、PR担当、リアルイベント担当、Webサイト担当とという各業務を1部署で機能させ、企画立案から実行までを内製を基本にスピーディーに行った。

2019年の取り組み
右上はKoala Sleep Japan日本代表のアダム翔太氏

最も効果があったと感じたのは口コミやSNSへの書き込みなど。コアラには店舗やショールームはないが、移動式快眠ルーム「koala sleep car」による「お昼寝デリバリー」といったイベントを通して、ユーザーコンテンツが増加。認知度と信頼感を獲得してきた。

マーケティング事例
直近で成功したマーケティング施策

創業当時の商品はマットレスのみだったが、現在は枕、ソファー、ベッドフレームが加わり、家具ブランドへと変化してきた。送料無料や120日トライアル、環境負荷の低い商品の開発といったこれまでの姿勢を保ちつつ、今後はさらにアイテムを増やす予定。自社オフィスの新設も予定している。 

ベッドアイテム1分組み立て&マットレスワイングラスチャレンジ
オンライン新商品発表会での「ベッドアイテム1分組み立てチャレンジ」の様子。残念ながら1分は過ぎてしまったが、女性1人で短時間に組み立てられた
内山 美枝子
内山 美枝子

スマホユーザーを効果的&効率的に集客できる媒体はありませんか? スマホ時代の新しいEC売上拡大策【マンガでわかるLINE広告】

5 years 5ヶ月 ago

※1 LINEアプリ 月間アクティブユーザ(2020年3月末時点/調査:LINE)
※2 全国15歳~69歳のスマートフォンユーザーを対象としたインターネット調査(2020年1月実施/n=20,000/調査:マクロミル)
※3 月間アクティブユーザーにおけるDAU(Daily Active User/ 1日に1回以上利用したユーザー)の割合(2020年3月末時点/調査:LINE)

※4※5 2019年4月時点
※6 2019年9月時点
※7 2020年2月時点

ここからスタート購入につながったLINE経由のお客様をリピート顧客に育成していきましょう! ここからが勝負です!
えーっと…どうしたらいいんでしょう?
LINE広告経由の新規顧客にLINE公式アカウントの友だち登録を案内しましょう!
友だちを増やすことが顧客育成になるんですか
友だちになればお得なクーポンや最新の情報を直接届けることができるんです
なるほど! LINEであればメールよりも開封率が高そうだし コンバージョンにつながりそうですね!
そういえばLINE広告でもキャンーペーン目的に「友だち追加」ってありましたね!
店舗にQRコードを掲示したらどうでしょう? お客さんが友だち追加してくれるかもしれません
なるほど!!
こうしちゃいられない! 早速やりましょう
内山 美枝子

EC売上TOP200サイトの表示スピードランキング! 「家電」「食品」「総合」「ファッション」「化粧品・健康」「日用品」「家具」別【2020年】 | 勝手にスピードテスト Powered by SpeedCurve

5 years 5ヶ月 ago

今回は、EC売り上げトップ200の表示スピード調査の続編レポート。カテゴリー別にスピードデータ傾向を分析しました(複数ECサイトがある場合、本店ECサイトを計測しています。この記事はPCでの閲覧をおすすめいたします)。

Amazon、ヨドバシ.com、ビッグカメラを上回る「家電・PC・カメラ」

EC売り上げトップ200ランキングでは、家電・PCカテゴリーがランキングの上位を占めていました。その中でも、表示スピード1位の「セブンスター貿易」と家電の雄「ヨドバシ.com」や「ビックカメラ.com」の表示スピードは何が違うかを検証しました。その結果、「セブンスター貿易」の表示スピードと比較すると、約2倍も遅い状況でした

この2社の計測データが「セブンスター貿易」と何が違うか詳しく考察してみましょう。Backend②が約2.5倍以上、StartRender③が1.5倍遅い状態です。これは、バックエンド(システム、アプリケーション、ネットワークインフラ側)、フロントエンド(Webページの構造、コーディング、リクエスト数)の処理スピードが遅く、結果としてWebページの表示スピードが遅くなっているという課題が見えてきます。

家電・PC・カメラ TOP7

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 セブンスター貿易 1.69 0.62 1.65 0.12 22
2 家電のSAKURA 1.90 0.72 1.79 0.23 39
3 秋葉原アウトレットプラザ 2.54 1.16 2.45 0.26 46
4 激安家電販売PCあきんど 3.01 0.92 2.82 1.12 26
5 GIGA 3.05 1.37 3.04 0.37 25
6 ビックカメラ.com 3.14 1.91 2.50 0.62 100
7 ヨドバシ.com 3.27 1.57 3.06 0.33 51
8 PCボンバー 3.58 1.90 3.52 0.55 83
9 ドスパラ 3.98 0.90 2.87 2.87 323
10 ツクモ(TSUKUMO) 4.00 1.27 3.14 1.35 165

最も遅い「食品」は綺麗で重い商品画像が機会損失に?

次は、Web表示スピードが最も遅い「食品」カテゴリーの計測データを見てみましょう。

1位のWebサイトは「越前かに職人 甲羅組」です。TOP3のWebサイトはWebサイトスピード研究会が提唱する「SpeedIndex4秒目標」をなんとかクリアしていますが、4位以下は基準を満たしていません。(参考:SpeedIndexの基本合格基準、5秒から4秒の引き上げを決定 | スピードプラス

「食品」カテゴリー全般の傾向として、バックエンドが2秒以上と遅い傾向があります。フロントエンドの表示スピードに影響するであろうページ全体のファイルサイズが平均3.4MBと大きく、結果として表示スピードが遅くなっていると予測されます。

同研究会のメンバーである大日本印刷 hontoビジネス本部の近藤洋志氏は、以下のようにコメントしました。

「食品」カテゴリー上位の数社のWebサイトでは、大きめの商品画像が何枚も掲載されており、ブラウザ表示が完了するまでの体感スピードがもたつく印象がありました。昨今のコロナ禍における巣ごもり需要で「食品」の利用は増加していますので、この状態はもったいないですね。

また、「表示スピードを速くすることで購入までの時間を短縮させるUXを意識して、相対的に受注件数を増やす」施策を考えるべきです。「綺麗でわかりやすい商品画像でCVRを上げる」施策とのバランスをとりつつ、進める必要がありますね。(参考:新型コロナのEC影響、緊急事態宣言の全国拡大で注文数50%増も | 通販通信

食品 TOP7

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 越前かに職人 甲羅組 3.67 1.06 2.39 3.75 69
2 プレジャーワイン 3.78 1.10 2.41 1.75 47
3 板前魂 3.94 1.08 2.89 15.87 161
4 匠本舗 4.46 0.89 2.16 4.04 247
5 cotta 6.27 2.48 3.57 2.27 135
6 セブン・ミールサービス 7.64 2.36 6.59 3.03 190
7 ENOTECA 8.55 2.71 3.86 1.50 197

その他のECサイト・カテゴリー別データ

総合 TOP10

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 サンテクダイレクト 2.84 0.97 1.97 0.69 59
2 amazon.co.jp 2.98 1.02 2.24 2.32 182
3 ショップチャンネル 3.84 1.58 2.88 1.70 118
4 阪急オンラインショッピング 4.01 1.18 3.61 1.89 132
5 PREMOA 4.65 1.80 3.21 2.69 215
6 通販生活 5.28 2.98 4.43 2.01 122
7 三越オンラインストア 5.78 1.62 2.92 1.78 192
8 ショップジャパン 5.82 0.96 5.24 1.88 264
9 ディノスオンラインショップ 5.86 1.86 4.02 2.99 259
10 QVC.jp 5.88 1.52 3.57 4.07 349

ファッション TOP10

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 腕時計のななぷれ 2.9 1.06 2.00 0.91 38
2 MAGASEEK 3.51 1.00 1.98 2.19 221
3 ワールドオンラインストア 3.79 1.08 2.70 5.41 259
4 フードユニフォーム
(FOOD-UNIFORM)
4.00 0.89 1.92 1.40 127
5 DHOLIC 4.02 1.17 2.72 23.57 188
6 USAGI ONLINE 4.09 1.08 3.02 3.96 179
7 オットー・オンラインストア 4.11 0.93 2.65 1.98 151
8 フラッグショップ 4.15 1.29 2.62 1.53 111
9 GLADD 4.34 0.95 2.21 0.74 63
10 ミックスドットトウキョウ
(MIX.Tokyo)
4.42 1.00 2.91 2.51 254

化粧品・健康 TOP10

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 ポリピュアEX 2.80 0.88 2.33 1.47 486
2 北の快適工房 3.34 0.93 2.17 4.64 92
3 LIONウェルネスダイレクト 4.10 1.05 3.05 2.66 679
4 アイドラッグストアー 4.25 0.89 1.94 0.89 158
5 ベルタ(BELTA) 4.70 0.94 2.25 4.19 181
6 ファンケルオンライン 4.99 1.37 3.47 4.83 343
7 やずや 5.00 1.02 3.06 6.87 328
8 FABIUS 5.13 0.90 4.72 3.41 79
9 Dr.Ci:Labo 5.46 1.60 3.06 5.12 303
10 オージオネット 5.58 0.90 2.53 3.60 199

日用品 TOP10

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 ドライブマーケット 2.58 0.91 2.07 1.29 53
2 AXELショップ 2.85 1.03 2.24 1.04 112
3 ユーキャン 2.88 0.73 2.11 2.32 98
4 漫画全巻ドットコム 3.00 0.84 2.36 1.43 116
5 とらのあな 3.03 0.88 2.42 1.02 100
6 SOUND HOUSE 3.38 1.57 2.68 1.80 197
7 GDO 3.57 1.12 2.97 2.83 341
8 交換できるくん
(旧:サンリフレプラザ)
3.65 1.45 2.35 1.44 246
9 駿河屋 3.72 1.77 3.56 0.90 64
10 自然大好き!
ニッチ・リッチ・キャッチ
3.72 1.06 2.77 2.10 75

家具・雑貨 TOP8

順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
1 daily-3 2.59 0.87 1.90 0.56 50
2 ゲキカグ! 2.85 0.63 2.22 2.59 213
3 タンスのゲン 2.92 0.87 2.47 3.39 151
4 ニトリネット 3.62 1.09 2.62 4.34 431
5 ほぼ日刊イトイ新聞 4.79 0.77 2.73 2.83 55
6 こだわり安眠館 6.42 2.86 5.25 2.78 136
7 家具通販のロウヤ(LOWYA) 7.60 2.92 4.61 7.56 269
8 生活堂 11.29 2.92 7.96 4.98 192

表示スピードのデータ分布図からの気付き

次に、SpeedCurveによる延べ10万回の計測データから分布図を見てみましょう。このデータ分布図では、ページサイズ、リクエスト数、StartRender(ブラウザで表示レンダリングが開始されるまでの時間)と、SpeedIndex(「Webページが表示された」と人間が認識するWebサイトの体感表示スピードの指標)の相関関係となりますが、ヒントになりそうなデータが見えてきました。

  1. リクエスト数は100、200、300でそれぞれグループを形成していますが、SpeedIndexが3秒以内の上位サイトは、リクエスト数として100~120前後が多くみられます
  2. 「1MB以下の超軽量ページがSpeedIndexでも上位である」ということがほぼ当てはまります。しかし、約1MB付近のサイトでもランキング上位のWebサイトは少なくありません
スピードカーブ speedcurve 表示スピード測定 webページ表示速度 調査 ドーモ EC表示速度カテゴリ別
ページ容量10MB以下のサイトでのページ容量とSpeedIndexの関係図:実測値(上段、単位:秒)および順位(下段、単位:位)
スピードカーブ speedcurve 表示スピード測定 webページ表示速度 調査 ドーモ EC表示速度カテゴリ別
StartRenderとSpeedIndexの関係図:実測値(上段、単位:秒)および順位(下段、単位:位)
スピードカーブ speedcurve 表示スピード測定 webページ表示速度 調査 ドーモ EC表示速度カテゴリ別
リクエスト数とSpeedIndexの関係図:実測値(上段、単位:秒)および順位(下段、単位:位)

ユーザーを待たせない購買体験を実現する指標とは?

分布図から、SpeedIndexが速いサイト=サイズ、リクエスト数、StartRenderの数値が小さいということがわかりました。1位の「セブンスター貿易」のWebサイトを改めてこの視点で見てみましょう。

「セブンスター貿易」のSpeedIndexは、わずか1.62秒という驚くべき数値でした。この1.62秒がどのように達成され、顧客体験(UX)としてどのような状況を生み出しているのでしょうか。

  1. BackEndが0.7秒以下
  2. StartRenderは1.6秒
  3. StartRenderとSpeedIndexの差はほとんどありません。ブラウザでページの描画(レンダリング)が始まった途端、即座にページ表示されます
  4. 圧倒的なページ軽量化(0.12MB)、リクエスト数を削減(22リクエスト)

驚いたのは、「セブンスター貿易」はトップ200の中で1つの指標だけでなく、5つの指標ですべて「1位」を獲得していること

2位の「家電のSAKURA」もSpeedIndexで1.9秒と良い数字を獲得しており、激安家電通販のサイトはどれも素晴らしい数値ということがわかります。

その理由として以下のことが考えられます。

  1. 激安・家電という競合が多数あるこのカテゴリーでは、検索エンジン(Google経由)からの流入数は重要なKPIとなっている
  2. GoogleはPSI(ページスピードインサイト)で、同カテゴリー内で相対的スピードをスコアリングしている。そのため検索エンジンのSEOアルゴリズムにおいても、表示スピードは影響を及ぼしている。各企業は、競合対策としても表示スピードを強く意識せざるを得ない

Amazonの表示スピードはなぜ遅くなっているのか?

Webサイト高速化の必要性を常に主張してきたAmazonのランクが、前回の4位から13位に大きく下がりました。この原因は何でしょうか。

Amazonの昨年対比での計測数値です。Backend、Requestはわずかながら数値が向上していますが、StartRenderは0.18秒、ページ容量は約0.35MBほど増加しています(赤字が増加数値)。その結果、SpeedIndexは0.29秒(290点)ほど数値が悪くなっています。

調査年度 順位 サイト名 Speed
Index
(秒)①
Back
end
(秒)②
Start
Render
(秒)③
Size
(MB)④
Request
2019 13 Amazon 2.98 1.02 2.24 2.32 182
2018 6   2.69 1.07 2.06 1.95 191

次に、Amazonより上位にあるサイトの表示スピードを昨年のデータと比較してみましょう。

今回順位(前回順位/変動) サイト名 Speed
Index(秒)
Back
end(秒)
Start
Render(秒)
Size
(MB)
Request
今回 前回/差 今回 前回/差 今回 前回/差 今回 前回/差 今回 前回/差
1(5/ セブンスター貿易 1.69 2.72
-1.03
0.62 0.97
-0.35
1.65 2.68
-1.03
0.12 0.22
-0.1
22 30
-8
2(6/ 家電のSAKURA 1.90 2.82
-0.92
0.72 1.21
-0.49
1.79 2.64
-0.85
0.23 0.24
-0.01
39 32
7
3(2/ 秋葉原アウトレットプラザ 2.54 2.52
0.02
1.16 1.17
-0.01
2.45 2.45
0.00
0.26 0.27
-0.01
46 46
0
4(66/ ドライブマーケット 2.58 5.45
-2.87
0.91 1.54
-0.63
2.07 2.82
-0.75
1.29 1.29
0.00
53 143
-90
5(29/ daily-3 2.59 3.83
-1.24
0.87 1.39
-0.52
1.90 2.97
-1.07
0.56 4.41
-3.85
50 353
-303
6(97/ ポリピュアEX 2.80 6.38
-3.58
0.88 1.19
-0.31
2.33 5.43
-3.1
1.47 1.44
0.03
486 544
-57
7(79/ サンテクダイレクト 2.84 5.79
-2.95
0.97 1.83
-0.86
1.97 4.99
-3.02
0.69 0.77
-0.08
59 55
4

TOP10の平均値の数字を昨年と比較すると、以下のようになりました。

  • SpeedIndex:-1.67秒向上
  • Backend:-0.4秒向上
  • StartRender:-1.25秒向上
  • PageSIze:-0.55MBの削減
  • Request:-61.7の削減

TOP10企業は、SpeedIndexが平均1.67秒ほど向上しています

Amazonの各種指標がわずかに下がっている反面、上位TOP10サイトは大幅に数値が向上しています。この数値の向上トレンドは、TOP10の上位層だけでなくTOP50の範囲でも同様です。

Google社が表示スピードを重要視する傾向を踏まえると、各社はさらに表示スピード改善に取り組むことが必至になってきます。

対策・施策なしに、表示スピードが速くなることはまずありません。「少なくともTOP50位までは、表示スピードUPにつながる何らかの施策、対策を明確な意志を持って進めている」と捉えるのが自然です。Amazonが現状のままで他社サイトの高速化が進めば、さらにランキングが落ちる可能性もあります。

今回のレポートでも明らかになったように、同一カテゴリー内で上位を確保することはSEO的にも非常に重要です。ぜひ今回の結果を参考に、自社のサイトのポジションを理解してみてください。

◇◇◇

グローバルで進む「カテゴリー別Webサイト表示比較」について

Webサイト表示スピード計測に関して、Googleと連携しながらWebサイト表示スピードの計測機能の改善・改良を日々進めているSpeedCurveですが、ドーモと共同で日本においても上記課題を解決する取り組みを進めています。それがPSB(Page speed Benchmarks)です。カテゴリー別の表示スピードをビジュアルでわかりやすく比較できるようになっています。

2020年6月時点では、EUと米国で各カテゴリー別の表示スピードをFilmstripおよび各指標で比較できます。各指標も55以上、ビデオやWebpagetestなどとの連携もほぼフルサービスで提供しています(視聴は無料)。

スピードカーブ speedcurve 表示スピード測定 webページ表示速度 調査 ドーモ EC表示速度カテゴリ別 PSB
Page Speed Benchmarks(PSB)の表示画面

調査概要

調査期間:2019年12月27日(金)12:30~2020年1月10日(金)12:30までの14日間

調査対象:「月刊ネット販売 2019年10月号」(宏文出版・刊)の「第19回ネット販売白書」において、EC売上高上位200社に掲載されている企業。

三越伊勢丹ホールディングスの2サイト(三越、伊勢丹)は別サイトとしてそれぞれ計測。ログインや会員登録が必要、モール出店のみの場合などは計測対象から除外。計測後に正常な値が取得できなかった場合は除外、もしくは24時間の補正、追加、再計測を行っている。

調査範囲:1サイトにつき①トップページ、②リストページ(カテゴリページ)、③商品詳細ページの3つのURL(サイトの構成上、該当ページがなく測定できなかったサイトもあり、実際に計測したのは①184URL、②181URL、③182URLの計547URL)。当該サイトURLは、検索エンジンによる検索結果から移動できるURLを用いた。

計測時間:12:30、18:30、22:30の1日3回

測定プロファイル:iPhone 7(4G)、GalaxyS7(4G)、Chrome(cable) このうち掲載したのは「iPhone 7(4G)」

1回あたりの計測数:3 checks

計測回数:547URL × 1日3回 × 3checks × 3デバイス × 7日間 = 103,383回計測

エミュレート回線品質(4G):ダウンロード 8.8Mbps/アップロード 8.8Mbps/レイテンシー 170ms

前回の値について「EC売上トップ200企業の「表示スピード」を大調査! 1位は「腕時計のななぷれ」!」記事掲載にあたり計測した結果を前回の値とする。

サイト調査実施:株式会社ドーモ  監修/占部雅一、レポート/種村和豊、協力/Webサイトスピード研究会(IDOM村田創、DNP近藤洋志)

占部 雅一
占部 雅一

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