
新型コロナウイルス感染症拡大で消費意欲が急激に落ち込み、売れ筋商品も劇的に変化するなか、人と接することなく購入できる新しいニーズへの対応を迫られるなど、目まぐるしい1年だったのではないでしょうか。消費者にとっては人と接することなく物や体験を得る手段として、販売側にとっては貴重な消費者との接点としてECの重要性が高まり、私たちEC担当者のもとには、「これまで以上に個性を出しながらEC活動を行いたい」という相談が増えてきました。
コロナ禍で大きな影響を受けたのが海外向けの事業です。人の往来が止まったことでインバウンドを含む個人消費が急激に落ち込みました。今回は、そんな今だからこそお伝えしたい、海外向けECについて解説します。
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)のレポート※1によると、新型コロナウイルス感染症の影響で大きな変化を経験した2020年度は、すでに進出している海外の事業を拡大しようと検討する企業は前年度比で大幅に減少しています。
一方で、新しく海外向けのビジネスを始めたいと検討している企業は前年度比で微減にとどまっており、国内経済の打撃を海外進出に向けている可能性があります。新しいビジネスの可能性を求める企業や、リスクの分散を考え特定の市場への偏重を避けたいと考える企業にとっては、海外の新規市場への期待が大きいと言えるでしょう。
すでに海外向けの事業を展開している国や地域で人気が高いのは、何と言っても中国やアメリカです。ある程度の事業環境が整っており、現地のニーズに関する情報も比較的多いため、進出しやすい国と言えるようです。
新しく事業展開を検討している国や地域としては、東南アジアの名前があがっています。すでに法人として拠点を持っていたり、現地ディストリビューターとの取引が行われていたりするケースもあります。しかし、中国やアメリカと比べると比較的情報が少ないため、情報収集を行いながら新規進出の準備を進めている企業が多いようです。
各種経済レポートによる国や地域の商品需要を見ると、中国や東南アジアではパーソナルケア用品、メイキャップ製品、日用品、衣料品など、現地での販売実績がある商品の需要が高いと言えます。各カテゴリにおいて、日本ブランドの品質や人気が定着していると言えるでしょう。
また、製品の温度管理が容易なカテゴリでもあるため、海外向けECビジネスが初めてでも比較的チャレンジしやすいのかもしれません。特に、国境を越えた人の往来が規制されている現在、日本にいながら販売環境を整えられる越境ECについて、すでに始めている、もしくは興味を持っている企業は多いようです。
そんななか、引き続き多くの企業が注力しているのが中国向け越境ECビジネスです。2020年は春節の時期に新型コロナウイルス感染症が広まった影響で、中国内では年間を通じて消費購買行動の勢いが弱まり、経済的に厳しい状況となりました。
ECプラットフォーム各社では「KOL」(Key Opinion Leader)や「KOC」(Key Opinion Consumer)のような、中国内で人気のインフルエンサーを起用したライブコマースや、さまざまな販売イベントの強化、毎年11月11日に行われる「W11」(独身の日)などのセール期間を延長したり、イベント本数そのものを増やしたりといった工夫を凝らし、流通総額を伸ばす努力をしています。
越境ECに対応するECプラットフォームは、引き続きアリババグループの「天猫国際」の存在感が大きく、越境ECプラットフォーマー「考拉海購」を運営するKaolaをグループ化したことで、2つのプラットフォームを合わせて中国における越境EC市場の5割を超えるとも言われる高いシェアを持っています。
続いて、市場シェアでは2番手の「JD.com」を運営する京東集団は、微信(WeChat)を運営するテンセントの資本を受け、家電品や食品を中心に活気のある市場を運営しています。
一方、中国国内で人気が出ている「併多多」(ピンドゥオドゥオ)などは、越境ECサービスは開始したものの、後発であることやプラットフォームの性質もあり、まだ市場規模を確立できていません。越境ECプラットフォームの顔ぶれとしては、これまで通りと言えるでしょう。

中国市場で特筆すべきは、コロナ禍においても引き続き日本製を含むメイキャップ製品の売れ行きが好調な時期だったことです。日本国内の化粧品業界においては、ステイホームやマスク生活で特にメイキャップ製品が大打撃を受けるなか、中国国内では引き続き日本製化粧品が人気でした。
現地では数か月にわたり新規感染者が出なかったことで、マスクを付けない時期が長期化、メイキャップ製品が引き続き売れていたようです。とはいえ、また新規感染者数が増えればマスク生活となり、売れ行きに影響が出ると思われます。
さらに、日本以外の国の越境ECが活性化していることも現在の特徴です。これまで中国において越境ECの国別売上高では、圧倒的に日本製品が強かったのですが、中国で人気の高い欧米系のブランドが中国への進出を加速しているため、相対的に今後、日本製品の売り上げが下がっていくと言われています。中国市場においては引き続きニーズはあるものの、これまで以上に競争が激化する見通しです。
このように中国向け越境EC市場においては、現地のリアルな情報をいかに素早くキャッチできるかが成功のカギになると思われます。
一方で新規進出の検討が多かったのが東南アジア地域です。東南アジア地域は人口が右肩上がりで増えており、スマートフォンの普及率が高く、インターネット環境も整っており、ECとの親和性が高い地域です。特に期待が高まっているのがインドネシアやマレーシア、シンガポール。2019年頃から越境ECのサービスがスタートして現地の販売環境が整っていることや、日本製品の知名度が高いこともあり、市場が急激に成長しています。
主な越境ECプラットフォーマーとしては、アリババグループ傘下でシンガポール拠点の「LAZADA」や、同じくシンガポール拠点でSeaグループ傘下の「Shopee」などがあり、今後ますます活性化していくと言われています。


EC市場が急成長中の東南アジアですが、中国の越境EC市場と比較すると、
など、まだ課題も多いのが現状です。「インドネシアはスマートフォン経由のEC購入率が高い」「シンガポールはWeb上で情報収集が行われるがオフライン購入率もまだまだ高い」など、国や地域の文化や特性に合わせた販売を行っていく必要があります。東南アジア地域においては、よりローカライズされた情報発信と、商品の個性が伝わるような販売活動が必要であるため、SNSと組み合わせた施策などが有効でしょう。
コロナ禍のニューノーマルにおいて、人との接し方や働き方など、これまでの生活スタイルや価値観が大きく変わりました。ビジネスの場においては、市場環境や消費者のニーズが変わったことで、売り手側の活動、特に国内ECや越境ECへの取り組みが見直されています。
すでにECや越境ECに取り組んでいる企業でも、売り上げを伸ばすために、また、消費者との距離をバーチャルで近づけつつ、より良い関係性を構築し、自社のブランドや思いを伝えていくために、多くの企業がデジタル戦略・EC戦略を見直し、強化していくでしょう。
急激なEC推進やDXニーズの高まりにより、環境の整備や人材の確保といった多くの課題もありますが、国内外でのECビジネスの強化は、ニューノーマルに対応するための大きなチャンスに違いありません。今回はそのなかで越境ECについてご紹介しましたが、これまでは越境ECを行っていなかった方も、気軽で身近な取り組みから始めてみてはいかがでしょうか。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:コロナ禍における越境EC。海外向けビジネスの最新トレンド | デジタルコマース注目TOPIX presented by 電通デジタル
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グループMがメディアバイイングの「Responsible Investment」(責任ある投資)フレームワークを発表。ブランドセーフティー、データ倫理、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)、責任あるジャーナリズム、持続可能性で構成される。
GroupM Rallies Responsible Investment as Go-to-Market Standard, Redefines Scale
https://www.groupm.com/newsroom/groupm-rallies-responsible-investment-as-go-to-market-standard-redefines-scale/

国会審議が始まった特定商取引法改正案(消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案)に、ECプラットフォームの大規模改修の必要が生じる可能性のある内容が盛り込まれていることがわかった。
特定価格で購入できるように販売期間を限定した場合(タイムセールなど)、ECサイトの最終申込画面でも、販売期間を表示する義務を課すという条項が含まれている。最終申込画面で人を誤認させるような表示を行った場合は、消費者に申込みの取消しが認められるとともに、販売事業者に100万円以下の罰金が課される。
悪質な定期購入販売をターゲットにしたとされる改正案だったが、条文は全通販・EC事業者を対象とする内容となっているのだ。事業者に過大な負担を強いる可能性がある今法律案に対し、一部事業者や業界団体からは、「合理的で簡便な対応」を求める声があがっている。
編集部では特定商取引法改正案が通販・EC業界に与える影響などに関する情報交換会(ウェビナー形式)を5/12(水)に開催します。
▼通販・EC業界に大きな影響が出る可能性がある特商法改正案を知る・学ぶ情報交換会【5/12開催】特定商取引法改正案の通販・ECに関する主な内容は、
改正案の内容を把握した一部事業者などが問題視しているのが「申込期間の定め」。タイムセールやカウントダウン表示を最終申込画面にも表示する義務が追加された点である。

ECサイトでは、商品によって異なるセール期間を設けるなど、商品ごとに施策を行っているケースも多い。ただ、ECサイトの最終申込画面で、セール期間、残り時間などを表示しているケースは皆無に等しい。
現状、消費者が選択してカートに入れた商品が、申込完了前にセール対象外となった場合、ECサイトでは、エラーメッセージや買い物カゴ内での表示変更のアラート表示といったシステム対応でコントロールしているのが多いと考えられ、最終申込画面に表示義務を改めて課す意味は乏しいと言える。
タイムセール対象品などを最終申込画面に表示する義務が課せられると、多くのEC事業者、ECプラットフォームベンダーは、カートシステムの改修といった大きな負担を強いられることになる。
なお、最終申込画面で表示義務違反をすると、個人は3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金が課せられる条文、誤認表示をした場合には100万円以下の罰金を科す条文が盛り込まれている。
「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案」はもともと、詐欺的な定期購入商法をターゲットに、法改正に向けた検討が「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」で行われていた。
議論に加え、「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案の概要」(※リンクをクリックするとPDFが開きます)においても、通販の「詐欺的な定期購入商法」対策という説明書きがある。

だが、実際の条文案では、悪質な定期購入を定義するのではなく、健全な事業活動を行う通販・EC事業者も含まれる形で、「特定申込み」という新たな定義を設け、義務を課しているのだ。

この点について、法案の検討委員会に参加した事業者側の委員などから疑問の声があがっている。そもそも「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」では悪質な的購入商法の“あおり行為”が問題視されていた。
セール期間やカウントダウン表示について「消費者をあおるという観点で望ましくない行為である」との指摘があったものの、改正案では最終申込画面へ表示義務として追加された。最終申込画面にセール期間やカウントダウンを表示すること自体が“あおり行為”になるとして、事業者側の委員などは疑問を抱いているのだ。
検討委員会に臨時委員として参加したある委員(事業者側)は、「通常の通信販売において、『最終申込画面に申込期間が記載されていないこと』に起因する消費者トラブルは、検討委員会においても報告書においても指摘されていない」と説明する。
最終申込画面に、申し込もうとする契約内容に関する必要な情報をまとめて表示するのは、消費者にとってはわかりやすく、悪質な定期購入から消費者を保護するために一定の効果があると期待される。
しかし、過剰な規制によって健全な事業活動を行う事業者が過大な負担を強いられることがあってはならない。改正案が今国会で成立すれば、次は消費者庁においてガイドラインなどの整備が進められることになる。
詐欺的な定期購入への対処という目的に照らし、健全な事業活動を行う事業者が過大な負担を強いられることがないよう、行政に対しは実務の実態を踏まえた合理的な解釈・運用を求めていくことが必要となるだろう。
編集部では今回の問題について、「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」に臨時委員として参加した一般社団法人ECネットワーク沢田登志子氏に解説を依頼。関係するEC事業者と情報を共有するための情報交換会(ウェビナー形式 5/12開催)を行う。
情報交換会では、事業者の実務・実態に関し、参加者の皆さまからの意見を募集。集まった意見を事業者側の要望として、何らかの形で消費者庁に届けようと考えている。
▼通販・EC業界に大きな影響が出る可能性がある特商法改正案を知る・学ぶ情報交換会【5/12開催】※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:タイムセールの場合は最終申込画面でも販売期間などを表示せよ! 通販・EC業界に影響大の可能性「特商法改正案」とは | 徹底追跡 消費者契約法・特定商取引法の見直し動向
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タイムセールなど特定価格でかつ販売期間を限定した商品を売る場合、最終申込画面や申込用紙に販売期間などを表示しなさい――。通販・EC事業者に対するこのような義務が盛り込まれた特商法改正案が今国会に提出され、審議が始まっています。編集部ではこの改正案の内容を学び、通販・EC事業者に与える影響を最小化するためのアクションなどについて考えるための情報交換会(ウェビナー形式)を5月12日(水)16時~開催します。
◆【ウェビナー】「通販・EC業界に影響大の特商法改正案を知る・学ぶ情報交換会」の申し込みはこちら
改正案(消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案)には、タイムセールなど販売期間を限定する商品を販売する場合、ECサイトの最終申込画面、カタログ通販などではハガキやFAX用紙などに販売期間などを表示する義務を課すという内容が盛り込まれています。
通販・ECビジネスに影響を与える特商法改正案についての詳細はこちら(記事:タイムセールの場合は最終申込画面でも販売期間などを表示せよ! 通販・EC業界に影響大の可能性「特商法改正案」とは)
この改正案は従来、悪質な定期購入商法をターゲットに検討を重ねてきました。しかし、法律案では悪質な定期購入だけではなく、健全な事業活動を行う事業者をも含む内容になっているのです。
ウェビナー形式の情報交換会では、「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」に臨時委員として参加した一般社団法人ECネットワーク沢田登志子氏が、改正案のうちECに関連する内容を解説、健全な通販・EC事業者に与える影響を最小化するためのアクションについて参加した皆さんと考える場にしたいと考えています。
<こんな事業者にオススメ>
<こんなことが学べます>

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オリジナル記事: 通販・EC業界に大きな影響が出る可能性がある特商法改正案を知る・学ぶ情報交換会【5/12開催】
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モビルスが行った「お客さま窓口の利用実態調査」によると、調査対象者の約6割が「チャットで問い合わせをしたことがある」と回答した。2019年の調査と比べて1.6倍に増えたという。また、チャット利用者の約8割が「便利」だと回答している。調査対象者は全国の20歳~60歳以上の男女716名、調査期間は2021年2月15日~18日。
調査対象者に家族や友人との日頃のやりとりで最も使うコミュニケーション手段について聞いたところ、「チャット(LINEやFacebookメッセンジャーなど)」(48.5%)が最多、次いで「電話」(20.1%)「メール」(20.0%)だった。

問い合わせを行う前にWebや手元の資料で調べるか聞いたところ、「よく調べてみて、解決しなければ問い合わせをする」(63.4%)「簡単に調べてみて、解決しなければ問い合わせをする」(33.9%)だった。両者を合わせて97%が自己解決を試みた上で問い合わせをしていることがわかった。

これまでにチャットで問い合わせを行ったことがあるか聞いたところ、60.6%が「ある」と回答。2019年に行った調査結果と比べると、約1.6倍に増加した。


これまでにチャットでの問い合わせ経験がある人に、チャットでの問い合わせが便利だと思うか聞いたところ、84.6%が「便利」だと回答した。

チャットでの問い合わせが便利な理由を聞いたところ、約3人に2人が「時間や場所を選ばず、自分の都合に合わせて問い合わせができる」(69.6%)「オペレーターにすぐつながり、待たされない」(65.4%)と回答した。また、約3人に1人は「テキストに記録を残すことができ、見返しやすい」(34.3%)と回答。
チャットでの問い合わせ経験がない人を含めて、今後、問い合わせ手段としてチャットを利用したいか聞いたところ、約3人に2人が「利用したい」(66.2%)と回答した。

チャットを利用したい理由については、「メールと比べて即時性があって返事がすぐくる」「通話料より料金が安い」など、電話やメールと比べた意見が多数あった。
一方「利用したいと思わない」理由については、「文字を入力するのが大変」「細かいニュアンスが伝わりにくい」などの回答があった。
アバターを介したサポートや接客を受けることに抵抗があるか聞いたところ、「ある」が27.0%、「ない」が39.5%で約4割の人が「抵抗がない」と回答した。また、「わからない」と回答した人が34.0%で、「利用したことがない」「イメージがわかない」人も一定数いることがわかった。

問い合わせ窓口の対応が、企業のイメージや商品・サービスの購入に影響するか聞いたところ、90.9%が「影響する」と回答。ユーザーと直接コミュニケーションを取る窓口は、企業やブランド、売り上げにも影響する重要な存在であることがわかった。

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オリジナル記事:約6割が「チャットでの問い合わせ経験あり」。約4割がアバターを介したサポートや接客に「抵抗ない」
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買い物の手段としてオンラインショッピングが主流になり、消費者は自分たちの好みを販売事業者に把握して欲しいと思うようになっています。実店舗もECサイトと同じように機能させなければ、消費者は他店へ行ってしまうでしょう。これから実店舗小売が取り組むべきことを、先行事例から探っていきます。
新型コロナウイルスが実店舗に与えたダメージは、誰もが知るところです。しかし、コロナ禍が消費者にもたらしたさまざまな影響が、実店舗を復活させるための原動力になり得るという話は、どこでも語られていません。
ワクチンが登場し、世界中の人々が予防接種を受け、新型コロナウイルスの危険性がなくなれば、人々は隔離された場所から飛び出し、この1年間やり逃したことに再び取り組もうとするでしょう。映画鑑賞やスポーツ観戦、レストランでの外食、そして実店舗での買い物を特に欲しているのです。

これは、“ウェルカムバック・チャンス”と呼ばれるビジネスチャンスですが、どのくらいの経済規模になるのでしょうか? 全米小売業協会(National Retail Federation)は、2021年の小売売上高は前年比で最大8.2%増加し、4兆3,300億ドル以上に達すると予想しています。
さらに興味深いのは、店舗に戻ってくる消費者は、以前と同じではないということです。彼らはこの1年、夢中になってECを利用していました。利便性、パーソナライゼーション、品ぞろえ、カスタマイズなどについて、今までとは違う新しい期待を抱いている消費者達に、実店舗は応えなければなりません。
「Goliath Strikes Back: How Traditional Retailers Are Winning Back Customers from E-commerce Startups」(編注:『ゴリアテの逆襲:スタートアップEC企業から顧客を取り返す』)の著者であるピーター・コーハン氏は、「2020年代は飛躍の時代」と予想しています。
コンサートやクルーズ、スポーツイベント、空の旅、ショッピングなど、社会的なつながりを持つ活動がブームになるずです。コーハン氏は「人々は、今にも解き放たれようとしている弓矢のようなものです」と述べています。
コロナ禍の“副産物”の1つが、消費者の驚くべき購買力です。コロナ禍の間、多くの世帯は雇用を維持した一方、支出を削減していた、とコーハン氏は指摘しています。彼らの貯蓄額は過去最高、負債額は過去最低になっているのです。株価は上がり、住宅価格も上昇しています。政府支援のおかげで、金利も低いままです。このような状況の中、買い物などに使えるお金がたくさんできたのです。
賢いブランドや小売事業者はこの機会をとらえ、消費者の資金を獲得し、彼らの期待と需要を満たすために行動するでしょう。効率的にアクションを起こすために、以下にあげる3つの重要なリテール体験に注力しています。

この1年間、コロナ禍で孤独を感じた人々が求めているのは、人と人との触れ合いです。消費者は、実際に商品を見たり、触ったりしたいと思っていますし、購入する前に販売員と直接話をすることで安心感を得たいと思っています。このような物理的な交流が重要である証拠として、多くのオンラインブランドや小売事業者が、実店舗を作ることでブランドを拡大しようとしています。
米国では、かつてオンラインだけで販売していたコスメブランド「Mented Cosmetics」は、北米エリアにあるディスカウントチェーンの「Target」290店舗以上で、商品を展開しています。

カナダでは、スキンケア商品をオンラインで販売する「Versed Skincare」が、薬局の「Shoppers Drug Marts」1,000店舗以上で商品を展開。Amazonもロンドンに初の食料品店をオープンするなど、実店舗の世界へ進出しています。

店舗内に商品を置き、スタッフを配置するだけでは、もはや十分ではありません。コロナ禍で消費者の期待は大きく変わりました。
オンラインショッピングを始めてから1年も経つと、消費者は販売事業者に対して、自分の好みを把握し、過去に購入した商品を記憶し、無限に表示される商品を見たり、バーチャル試着ができることを期待するようになります。
もし、実店舗がECサイトと同じように機能しなければ、消費者はどこか他のお店に行ってしまうでしょう。顧客のロイヤルティも以前とは違ってきています。McKinseyの調査によると、米国の消費者の73%がコロナ禍の間、新しいブランドを探し、そのうち83%が今後も探し続けると回答しています。
デジタルショッピングを実店舗で再現するだけでは十分ではありません。小売店への回帰を促し、ロイヤルティを獲得するためには、次世代の消費者に他にはないユニークなショッピング体験を提供する必要があります。世界のトップブランドが、実店舗に訪れる消費者に驚きと喜びを与えるために、どんな事をしているか見てみましょう。
中国の深センで、Burberry(バーバリー)が「ソーシャル・リテイル・ストア」を設立。店舗内限定のサービスで、消費者がスマートフォンを使って利用できる新しいコンテンツ、パーソナライズされた買い物体験を提供しています。

ニューヨーク発の化粧品メーカーMAC Cosmetics(MACコスメティックス)のコンセプトストアでは、顧客は全身を映すAR(拡張現実)ミラーの中でバーチャルに化粧品を試すことができます。気に入った化粧品を見つけたら、それらをデジタルプロフィールに保存し、自宅からアクセスできるようになっています。
また、多くの高級小売企業が、販売チームに接客用のデバイスを与えています。販売員は、デバイスを使って顧客の行動データをたどり、より良い商品をおススメします。また、これらのデバイスを使えば最も優良な顧客を認識し、顧客ごとに異なる特典を付与することもできます。
◇ ◇ ◇
今こそ、実店舗を利用した小売事業の未来に投資すべき時です。確かに、コロナ禍の影響で実店舗の売り上げは激減しました。しかし、対面式実店舗への回帰ラッシュが始まっています。商品や人との物理的な触れ合い、「デジタル中心」の世の中で新しい期待に応えてくれる買い物体験を、消費者は求めています。
この機会を認識しているブランドや小売事業者は、コロナ禍を乗り切るだけでなく、コロナ禍後の数か月、数年で成功を収めることができるでしょう。コロナ禍で、実店舗は終わりではないのです。物理的なショッピングの復活であり、デジタルを駆使したエキサイティングで新しいショッピング・アドベンチャーの始まりなのです。
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オリジナル記事:実店舗を利用した小売の未来に投資すべき理由。買い物体験を評価、リアル回帰する消費者をつかむ3つのアプローチ | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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コメリの2021年3月期におけるEC売上高は前期比23.8%増の156億円だった。連結売上高は同10.7%増の3857億万円でEC化率は同0.6ポイント増の4.2%。将来的にはEC化率10%の達成をめざす。
コメリはホームセンターなどを全国1208か所で展開(2021年3月末現在)。その大半が約1000平方メートル以内の小規模店で、各店舗には専用端末を通じて店頭でネット注文できる環境を整備。店頭には在庫がない商品を端末を通じて購入できるようにするといった取り寄せ販売をメインに事業を伸ばしてきた。
店舗網を活用してECと店頭の相互誘導を図っており、ネット通販の店頭受け取りサービス、店頭の売り場からネットへの誘導を強化している。

ネットと店舗の連動で大きな役割を担っているのが、ECサイトで注文した商品を店頭で受け取れる「取り置きサービス」。利用件数は年々増加し、2020年3月期は前の期と比べて約1.3倍の2万3000件を記録。2021年3月期も利用件数を大きく伸ばしたという。
2020年9月30日から、ECサイト「コメリドットコム」の利便性向上をめざし、新潟市のパワー河渡店において「コメリドットコム」で注文した商品が、店頭に設置した専用ロッカーで24時間いつでも受け取りできる「KOMERI PICK UP LOCKERS」サービス(コメリロッカー)を開始した。

2020年4月にはスマートフォン用アプリ「コメリアプリ」を刷新、ダウンロード数は60万人を突破した。広告等の買い得情報や顧客が任意で登録した「マイストア」における商品在庫数、陳列場所が分かる等の機能を追加し、顧客の利便性向上を図った。
今後は、「コメリドットコム」の使いやすさ、掲載商品、サービスを充実し、ネットと店舗の融合を図っていく。商品の受け取り先としての店舗(BOPIS)の取り組み、店舗ごとのリアル在庫の確認な、店舗とインターネットの融合を強化する。

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オリジナル記事:ネットと店舗の融合を進めるコメリ、EC売上は156億円で23.8%増【2021年3月期】
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おさえておくべき2021年のSEO。スマホ時代の5つのトレンドはこれ!

日本郵便がEMS(国際スピード郵便)に特別追加料金を6/1から導入【料金表あり】

自社EC売上23%増に貢献、アダストリアが推進する「オンライン接客」とは?

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不要品を売るのは「リサイクルショップ」、アプリは「メルカリ」。半数近くが直近1年で「フリマサービス・アプリ利用が増えた」

食品D2Cサービス市場は340億円、58%増の見込み【2020年度】

「映えるパッケージ」「TV番組とのコラボ」「商品力」。化粧品・サプリメントのECベンチャー「pupu」に聞く成長のポイント

飛鳥建設が建設業界向けECを強化。JCBと協業&「Amazonビジネス」の利用も視野にプラットフォームを機能拡張


ZOZOの商品取扱高は21.5%増の4193億円、PayPayモール出店は4.5倍の281億円
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HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。
第8回のお相手は、小川卓主宰の提案型ウェブアナリスト育成講座第2期卒業生で現在は小川卓と書籍出版のプロジェクトを共にする礒崎将一氏。全3回でお届けします。
※本対談は2021年4月上旬に行われました。
オーシャンズ株式会社 代表取締役 礒崎 将一 (いそざき まさかず)
愛媛県西予市出身。関西学院大学卒。大手広告代理店、インターネット広告会社の株式会社Shift取締役を経て、2021年2月にオーシャンズ株式会社を設立、顧客のビジネス全体を俯瞰した視点で最適な課題解決を提案するマーケティングコンサルティングを行う。
全3回の3回目となる今回は、2年半前まで講座の講師と生徒だった小川卓と礒崎氏が、今はひとつの書籍出版に向けて共に活躍する様子、そしてGoogle広告やDXの今後について伺いました。
今回ウェブ解析士協会のメンバーで集まってGoogleアナリティクス4の本を出そうとなったわけですけど、礒崎さん的にはどういう感じでした?
初めての書籍でしたが、やはり学べるかと思って。ウェブ解析士マスターの時もそうでしたが、自分の中でストレスを抱えた時に一番学んできたなと思うので。
ちょっとドMな感じだね(笑)
一同:(笑)
声をかけていただいた時は、自分自身ではGoogleアナリティクス4の設定をしているけどあまりいじっていない時だったんですよね。だから、正直、経験がないところに飛び込むのは恐怖もあって、断るという選択肢もありました。
でもこの書籍を通じてGoogleアナリティクス4と向き合うことで、3か月後にはまた学べているなと予感できましたね。
私もウェブ解析士協会の会員なのでメールが届いたんですけど、「GA4研究会メンバー募集、執筆メンバーを募集」ときたあれですか?
そうですね。主要メンバーは先に決めておいて、執筆者を募集した感じですね。1月30日にメールを送って2月1日に説明会を開いたんですけど、感度の高い方がかなり沢山集まってくださった感じですね。
逆に集まりすぎてどうしようっていう感じだったよね。
30人くらいに書いてもらう内容を割り振りって、2回目の説明会でも一人二人きて追加した感じでしたね。
応募した人が全員執筆しているんですか?
皆さん何かしらに関与していただいていますね。
だからこそまとめる人は大変なんだよね。
まとめる人はもともと礒崎ということで決まっていたんですか?
私に声をかけてもらったのが12月くらいで、それより前に窪田さんや江尻さん、神谷さんが動いていらっしゃったようですね。
江尻俊章(Ejiri Toshiaki)@ウェブ解析士協会代表理事 (@ejtter) | Twitter
神谷英男@ウェブ解析士マスター (@kamiyack) | Twitter
そうですね、実は私もそこに入っていたんですけど、その頃に本を出したいよねとなって、挿絵の方とか大枠が決まって、でも誰か責任者を立てないとできないよね、というところで、礒崎さんがいるなと。
ありがたく声をかけてもらって入らせていただいた感じですね。でもすごい大変なことも予感してて・・・
礒崎さんの役割は一番大変だよね(笑) 間に入っているからね。
どんな感じで間に入っているんですか?
企画のウェブ解析士協会、出版社の株式会社インプレスさんという大きな枠組みがあり、その間を取り持っているのが礒崎さんなんですよ。その陰に我々が隠れている感じですね。各章の責任者やライターさんがいて、私はその横に監修という形で美味しい役で参加させてもらっていて(笑) 編集部とのやりとりもライターさんとのやり取りも礒崎さんがされている感じですね。
文字通り間にはさまれていますね。
本の内容というより調整が大変です。
でも内容もわかっていないと調整できないわけですよね。
正直、難しいところもありますよ。7章とかは難しいですね。
(笑)
7章って何が書かれているんですか?
BigQueryやSQLが入ってくるので技術的に難易度が上がるよね。
無料版ではGoogleアナリティクス4から入ってきたところですね。
そうなんですよ。
今回はみんなにとって新しいツールなので、その分余計に難しいよね。
ググっても何も出てこないですからね。
新しいからね。ヘルプもまだ実装されていないものが書かれていたこともあるし。
だからといって実装されている画面をキャプチャーして作業しているとその画面が新しくなることもあったりして。
そうなると、スクリーンショットを取り直しだーってなるよね。
想像しただけでぞっとします(笑)
それでもどこかで本を出さないといけないから、アップデートは今後も続くと思って動かないといけないですよね。
次はインプレスさんにPDFにしてもらうところまでいったら、皆さんもモチベーションが上がってくるなと。今はみんな書いてほっとしているので。
そうそう、まずは一回書いたぞというところですけど、ここからだぞという感じですよね。
また本の形にして読み直してもらうと、ああしたい、こうしたいと内容が高められていくのかなと。
本の完成が楽しみです!(2021年夏に出版予定)
ところで、今の運用広告の状態ってどうなの?Googleに任せればいいとか。
4、5年くらい前まではキーワードを一つひとつ設定してインサイトごとに広告文を作っていくような感じだったんですけど、ここ数年は目標CPA(Cost per aquisition:アクションあたりの費用)を設定してGoogleに任せていくっていう状態になってきましたね。
Googleの自動化に対してどのように向き合うか、Googleの自動化にうまく載せていける人がよい運用者みたいに感じになってきましたね。
へ~!Googleがこういうことをしてくれているなというのを理解して進める感じ?
そうですね。これくらいCV(Conversion)が出たらこれくらいだよねとか、こういう設定にしたらこういうキーワードを拾ってくれるよねとかこういうグループにしたほうがいいよねとか。
以前のアカウント設計では細かくグループを設定して検索者のインサイトごとに広告文を作っていた感じだったんですけど、Googleが提唱するhagakureが浸透してからは、なるべく広告グループは統一することがセオリーになりました。
例えるなら、ひとつの箱にまとめて入れて置いたらGoogleが勝手にやってくれるよという感じになってきていますね。
変化が起きたというのはメリット・デメリットがあると思うんですけど、運用的には何が楽になって何が大変になったというのはあります?
昔に比べたら、入札やレポーティングは楽になりましたね。レポートは有償のツールなんかもでてきていますし、入札も自動入札になったので、今日はbitをこれくらい上げようという作業はしなくてよくなりましたね。昔に比べるとすごく楽になったと思います。
JADEの小西さんもおっしゃっていましたけど、広告運用が自動化されて、70点80点の運用なら誰でもできるようになってきたと。だからこそ、最初の設計のところでこのユーザーは何を求めているのか掘り下げて広告文を考えたり、広告の結果に対してCTAボタンにいったけどCV(コンバージョン)しなかった人とのマイクロコンバージョンを考えたりと、運用の前後ができないと勝負できなくなってきているんではないのかなと思いますね。
アクセス解析の5年10年先を行っている感じがするよね。アクセス解析ってまだ人が解析しているけど、5年10年すると分析が自動化される予感がしていて。その手前や後ろを人間がやらなければいけないことは変わらないから、どういう分析をする、何をKPIにする、分析結果を踏まえてどんな改善をするかは人間がするのかなと。
なるほど。
ウェブサイトの分析は広告の分析よりも難易度が高いと思うんだよね。サイトの種類も様々だし、色んな要素が入ってくるし。そういった意味で広告分析の自動化はもうすでにきているけど、サイト分析もいずれ追いついてくるかもね。 だから分析だけの人は求められなくなっていくかもしれないね。 礒崎さんの言うように運用だけできる人でなくてその前後ができる人が求められるようになってくるよね。サイトも今後その進みが早いんだろうな。
コロナ禍でGoogle広告の変化ってありました?
まず予算を抑えられるっていうのはあると思いますけど。
ビジネスによるところはありますけど、元々集客ができない業種は広告のCVR(Conversion Rate:コンバージョンレート)が落ちますし、あとは検索ボリューム自体が落ちることもありますよね。
増えるものもあれば、減るものもありますよね。私も海外ウェディングのところは完全ストップでしたね。コンバージョンされても、困っちゃうよね。海外に行けないから。
一時期は飛行機も完全に止まっちゃっていましたよね。
民事再生を出した会社さんもありましたよね。
そうそう、そこの同業他社さんをサポートしていたんですけど。
色々ショックですね。
こればかりは仕方ないですよね。ウェブマーケティング界隈全体でいえばゼロというかプラスでしたよね。
去年はどこに行ってもDXって言ってましたよね。
リアルができないからこそ、ウェブに予算を寄せる動きがありましたよね。
とにかくウェブなんだみたいな風潮になっていて、業界的には追い風でしたよね。
電通が出している広告費レポートを見ても、ネット広告は予算は増えていたしね。全然お客さんによって違いましたね。逆に今の時期にウェブをしていない会社は本当にしないんだなっていう感じがするよね。
そういえば、うちの実家がようやくウェブサイトを作りました。ようやくです。
一同:(笑)
ご商売は?
解体業で、自動車の工場って生産ラインがあるじゃないですか。あの生産ラインって生産する自動車が新しくなると生産ラインも新しくするんですけど、元々ある生産ラインを解体してから新しくするんですよ。その解体の部分を仕事にしていますね。
ということは、ツテで仕事を受ける感じ?
大体のラインは決まっていますね。それに競合が少ないのでどちらかというと仕事よりも人が足りない状況なので、「ウェブサイトなんていらないよ」と言っていたんですが、ここにきてとうとうですね。サイトを作りました。
今は補助金が出ているからそれでつくりやすいというのはありますね。
それも大きいですね。
この状況でウェブを入れないということは、この先も入れないですね。きっと。
実際のところ、そういう会社さんって結構多くないですか?特に愛媛とか地方になると。
結構いますね。ある程度自分でチャレンジする人たちはすでに東京に行ってチャレンジしているし、地方に残っている人は比較的保守的な人が多いという印象です。もちろん、地方でもチャレンジングな人はいますが。
ツテで仕事が取れれば、それで商売はまわりますからね。
なんでもアクティブに「変わりましょう!」と言っても、難しいところはありますね。
礒崎さんがサイトとか分析とか底上げしていけるといいですね。
サイトのことなどを知った上で「やらない」という選択肢をとるならいいと思うんですけどね。
知らないと制作会社にいいようにされちゃうからね。
そうなんです!東京から営業電話がかかってくるんですよね。じゃんじゃんと。
私のところも一昨日きましたね。電話に出て、あまりに知らなすぎでしょって(笑)私もあえて言ったりはしませんけど(笑)
一同:(笑)
SEO会社にSEOしましょうとかね。変な話にだまされちゃうのとかが嫌じゃない?ちょこちょこっとWordPressで作っただけで200万円とかね。
ああいうのにひっかかるのは悲しいなって思いますね。
そのあたりは啓蒙できるといいですね。
そうですね。
そういうのってこの5年くらいで増えてます?減ってます?
私が関わっている企業さんは大体私に話をくれるので、費用対効果が見合わないといって申し込まないですね。逆に関わっていないところは知らないですしね。
知らないうちにされているとかね。
そういえば1件ありましたね。「サジェストワードの人工的な作成サービスを3か月だけやったんですけど、サーチコンソールを入れていなかったので、検証のしようがなかったんですけど、どうすればいいですか?」と聞かれて。 正直なところ「どうしようもないかな。むしろサジェストキーワードなんかを買わないでよ」と。
一同:(笑)
本当に大学とか商工会議所みたいなところで教えておいてほしいよね。サジェストもそうだけど、SEOとかアフィリエイトとかね。 解析はそういう人が少ないんですよね。だましだまされが少ないんですけど、SEOと制作は多いですよね。
私も独立した時にDMが届いて、月に2万円でサイト制作しますよってきたんですけど、年間で24万円かけるのかなと。知り合いに24万円払ったらそこそこいいものを作ってくれるなと思うんですけど、2万円だしと言って作っちゃう人がいるんだろうなと思いますね。
本当だよね。そのあたり、愛媛県は礒崎さんが良くしてくれると思うので、今後が楽しみですね!呼んでくださいよ!
是非! 今日はありがとうございました。

対談はおふたりの柔らかい笑顔とともに進み、あっという間の1時間でした。
礒崎さん、ありがとうございました!
礒崎さんが代表を務めるオーシャンズ株式会社のウェブサイトはこちら▽
礒崎さんが受けた提案型ウェブアナリスト育成講座の紹介ページはこちら▽
対談の進行・編集はハッピーアナリティクス広報 兼 エスファクトリーウェブディレクターの井水朋子がつとめました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

日本生活協同組合連合会(日本生協連)は全国120の地域生協における2020年度の供給高(売上高)をまとめたところ、地域生協による個配(個人宅への宅配事業)供給高が前年度比14.9%増の2兆1170億円だったと発表した。
総供給高は同11.8%増の3兆683億円で、店舗事業は同4.3%増の9513億円。
生協の宅配は、食品を中心に、家庭用品、衣料品など生活に関連した商材を組合員の自宅に届けるサービス。コロナ禍で、週1回、決まった曜日・時間に届く生協の宅配の特徴が、「予定が立てやすい」「食材を計画的に利用できる」というメリットとして評価されたとしている。
これまでは50代以上の組合員が宅配利用の中心だったが、コロナ禍で若年層の新規利用者が拡大。新規利用者の内訳は、6割以上が20代~30代の既婚者だったという。

全国の生協組合員は前年度比1.2%増の2996万人に増加。地域生協の2020年度世帯加入率は推計値で38.8%で前年度比0.4ポイント増。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:地域生協の宅配売上は約15%増の2.1兆円、コロナ禍で新規利用者が増加【日本生協連の2020年度】
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ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOが4月27日に発表した2021年3月期連結業績によると、商品取扱高は前期比21.5%増の4194億3800万円だった。

直近5期(2017年3月期~2021年3月期)における商品取扱高の成長率は、33.2%、27.9%、19.2%、6.6%と鈍化傾向だったが、2021年3月期は新型コロナの影響で21.5%と大幅成長を達成した。
商品取扱高の事業別内訳を見ると、ZOZOTOWN事業が同9.5%増の3557億円、PayPayモールが281億万円(前期比354.8%増)、PB事業は同85.0%減の1億8000万円、MSP事業は12億6000万円(同67.6%増)、BtoB事業は223億円(同140.9%増)、その他が116億万円。

「ZOZOTOWN」に出店するショップ数は同71店舗増の1468店舗。

四半期ごとの平均商品単価は3381円から4301円で推移しており、各四半期においては前年同期実績を下回った。平均出荷単価も同様で、各四半期で前年同期の実績を下回って推移した。

四半期別の平均出荷単価は、第1四半期が7409円(前年同期比12.7%減)、第2四半期が7370円(同2.1%減)、第3四半期は8516円(同5.1%減)、第4四半期は7991円(同3.8%減)となった。

「ZOZOTOWNで過去1年以内に1回以上購入した「年間購入者数」は、第1四半期が866万2560人(前年同期比6.7%増)、第2四半期(7-9月)880万5155人(同7.0%増)、第3四半期(10-12月)が913万9796人(同12.1%増)、第4四半期(2020年1-3月)が948万5669人(同14.6%増)となった。
ただし、この年間購入者数には体型計測デバイス「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」「ZOZOMAT(ゾゾマット)」「ZOZOGLASS(ゾゾグラス)」、PayPayモールでの購入者は含んでいない。

連結売上高は、前期比17.4%増の1474億200万円。営業利益は同58.3%増の441億4400万円、経常利益は同10.2%増の443億8600万円、当期純利益は同64.5%増の309億3200万円だった。
「ZOZOARIGATO」など値引コストの減少、「ZOZO ID」での買い物で加算される1%のポイント還元といったプロモーション関連費用の減少、PB関連などスポット費用の減少で粗利率が改善。営業利益の大幅な増益につながった。

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オリジナル記事:ZOZOの商品取扱高は21.5%増の4193億円、PayPayモール出店は4.5倍の281億円
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「Amazon Pay(アマゾンペイ)」を利用する企業が増えている。「Amazon Pay」は、「Amazon.co.jp」以外のECサイト、例えば企業の自社ECサイトでAmazonアカウントを使って、簡単・安全に買い物ができるサービスだ。サービスのローンチから5年で導入企業数は1万社を超えた。「Amazon Pay」を統括するアマゾンジャパン合同会社の井野川拓也氏(Amazon Pay事業本部本部長)が語った「Amazon Pay」の特徴やメリットとは。(写真◎Lab)
「Amazon Pay」とは、企業の自社ECなど「Amazon.co.jp」以外のサイトにおいてもお客さまがAmazonアカウントを使って簡単・安全・快適に買い物ができるサービス。日本では2015年にサービスを開始、「出前館」「劇団四季」が最初の導入企業だ。

「Amazon Pay」は決済金額、事業者数ともに増加しており、現在は1万社を超える事業者が導入している。同サービスはアメリカやヨーロッパなどさまざまな国で展開しているが、日本の決済金額と事業者数の伸びは特に大きいという。それだけ日本のお客さまに支持されているとみている。

商品ジャンルでみると「ファッション・スポーツ」のほか、「食品」「ホーム・キッチン・ビューティ」「家電・PC・ホビー」「寄付・サービス」「デジタル」など多岐にわたっており、幅広い事業者に利用されていることも特徴だ。

「Amazon Pay」を導入した自社ECサイトには「Amazon Pay」ボタンが表示される。お客さまがボタンをクリックすると、「Amazon アカウントでログイン」という画面が表示される。ここで、もしブラウザにIDやパスワードを記憶させていればそのままログインできる。Amazonアカウントに保存している支払い情報や住所情報が自動的にECサイトに連携されるので、その内容を確認してクリックすれば購入完了できる仕組みになっている。

「Amazon Pay」を利用するお客さまにとって、メリットは大きく3つある。「利便性」「スピード」「安心感」だ。
さまざまなECサイトで購入するお客さまからすると、さほど頻繁には訪れないECサイトのIDやパスワードを忘れるケースも少なくない。そうした場合でも、使い慣れたAmazonアカウントで簡単にログインできるのが魅力になる。
さまざまなECサイトで買い物をする際に毎回、メールアドレス・電話番号・住所・クレジットカードといった情報を入力するのは面倒。その時にAmazonアカウントに保存している情報が自動的に表示され、それを確認してクリックするだけで購入できる。
「Amazon Pay」を使って決済をすると「Amazon.co.jp」以外のサイトでも、マーケットプレイス保証の対象となる(一部対象外の商品もあり)。また、クレジットカード番号は Amazonが管理し事業者側には渡さないため、カード情報が漏えいするリスクを減らすこともできる。

実際、「Amazon Pay」を利用したお客さまの声をみると、「初めてのサイトでお買い物する時、新たに情報入力しなくて良いから」といった声が47.3%と最も多く、次に「ID・パスワードを覚えているから」が35.7%となった。

「Amazon Pay」を導入する事業者側のメリットも3点ある。それは「新規顧客の獲得」「コンバージョンレートの改善」「不正取引対策」だ。
ゲスト購入の場合、「Amazon Pay」で決済をする割合が40~50%にのぼるという事例があり、そのうち最終的に会員になる割合は60~80%で、他の決済方法と比べて3倍程度高くなっているという。

こうした数値が出る背景には購入画面が影響している。「注文を確定する」というボタンの上に「お客様情報を会員として登録する」と「メールマガジンを購読する」というボタンが設置されている。これにより、注文の確定と同時に会員登録とメールマガジン購読につながるというわけだ。

「Amazon Pay」は決済サービスであると同時に、セールスマーケティングツールでもある。我々の決済サービスを使っていただくことで、より効果的・効率的に会員になっていただくことが期待できる。(井野川氏)
アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 本部長 井野川拓也氏
会員登録のハードルを下げる目的で導入した阪急阪神百貨店は、6か月で会員の15%が「Amazon Pay」を利用して会員登録したという。阪急阪神百貨店はそれまで、百貨店を展開している関西エリアの会員が多かったが、同サービス導入後は関西エリア以外からも会員を獲得できているようだ。
「Amazon Pay」を使っていない場合は65%、およそ3人に2人が購入フローに入れば購入を完了するという調査結果がある。つまり、3人に1人は購入フローに入った後に途中で離脱している。一方同調査では、「Amazon Pay」は購入完了までの操作が簡単なため、途中のカゴ落ちが減り、購入フローに入ると93%が購入完了に至るという。コンバージョンレートはじつに1.5倍高くなっている。

「Amazon Pay」を導入した眼鏡ブランド「JINS(ジンズ)」は、導入以来新規顧客が増加し、コンバージョン率は前年比30%増加。限定モデル販売では「Amazon Pay」利用率が40%を超えた。「限定販売のアニメキャラクターとのコラボ商品は、ゲスト購入の割合が高く、売り切れ前にすぐに買いたいというニーズがあることから、簡単に購入できる『Amazon Pay』の利用が増えたのではないか」とジンズの担当者は分析している。
「Amazon Pay」では不正取引の検知の仕組みについて、Amazonで利用しているものと同様のものを使っている。アメリカやヨーロッパ、インド、中国、南米などさまざまな国で事業を展開しているが、昨今は不正取引もグローバル化しているという。そういった不正取引の情報を踏まえた上で、事業者が不正取引に遭うリスクを軽減する取り組みを行っている。
実際に「Amazon Pay」の導入で不正取引に関わる確認作業が軽減されたのが、中古商材を扱う「KOMEHYO(コメ兵)」だ。「Amazon Pay」が「マーケットプレイス保証」の対象となり、カード会社が加盟店に支払いの取り消しや返金を要求するチャージバックのリスクを実質的にゼロに近づけることが可能だとしている。
「Amazon Pay」にはサブスクリプションに対応した「Auto Pay(オートペイ)」という機能も備えている。お客さまが注文時に選択したクレジットカードを利用して今後の支払いにも同意すると、自由に金額やタイミングを設定して請求が可能になる。また、頻度や金額、請求内容のカスタマイズもできる。

「Auto Pay」を導入している男性化粧品販売の「BULK HOMME(バルクオム)」では、「Amazon Pay」導入後すぐにコンバージョンレートが約50%改善した。その後定期購入の顧客も伸び続け、1年半前に比べて月商が3倍以上になっている。「Amazon Pay」経由の購入のうち約95%がスマートフォン経由だという。
「Amazon Pay」は、「Amazonギフト券」にも対応。若年層でクレジットカードを持っていない場合や、クレジットカードを使ってECサイトで購入することに不安を持っているお客さまでも、「Amazonギフト券」の残高を使って「Amazon Pay」で決済できるようになった。
同機能を利用する「ユナイテッドアローズ」によると、「Amazon Pay」が「Amazonギフト券」での支払いに対応したことにより、クレジットカードを使わないお客さまが自社ECを利用し、新規顧客が増加することに期待しているようだ。

「Amazon Pay」を使わずにゲスト購入する際、入力フォームの記載項目の多さから離脱するケースがある。それを防ぐ狙いで開発されたのが「Web接客型Amazon Pay」という新しい実装方法だ。「Amazon Pay」以外の決済方法で買い物カゴに進み、そこで一定時間が経過した段階で「Amazon Pay」を案内するポップアップを表示。これにより入力フォームでの離脱を減らすというもの。
同機能を導入した「Otameshi(オタメシ)」は、「Web接客型Amazon Pay」を導入したことで入力フォームページでの離脱率が27%改善。これによりコンバージョン率も改善し、売上増加につながったようだ。

「Amazon Pay」では、海外のお客さまが日本国内のECサイトで買い物する際の決済にも対応を開始した。ジグザグが提供する「WorldShopping BIZ(ワールドショッピングビズ)」という越境ECサービスを通じて、欧米のAmazonアカウントを持つお客さまが越境ECで商品を購入する際に「Amazon Pay」が利用可能になるというものだ。
「WorldShopping BIZ」のECサイトへの導入は、JavaScriptを数行入れるだけという簡単さ。これだけで海外からのアクセスに対して言語表示が切り替わってナビゲーションされ、決済で「Amazon Pay」が利用可能になる。
音声ショッピングへの対応も進めている。Amazon Alexa搭載デバイスで使える「Alexaスキル」には、すでに「Amazon Pay」の音声ショッピングに対応したものが提供されている。例えばピザや寿司の宅配、ふるさと納税の寄付、コンタクトレンズの追加注文などを行うことができる。

「Amazon Pay」の利用費は、商品やサービスの販売では手数料 4%、デジタルコンテンツでは4.5%となっており、初期費用や月額費、トランザクション費は無料となっている。

「Amazon Pay」の導入に際しては、「Amazon Pay」のオフィシャルパートナーのショッピングカートやISV(独立系ソフトウェアベンダー)を利用すると、「Amazon Pay」が組み込まれているため、簡単にサービスを利用できる。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「Amazon Pay」導入でコンバージョン率1.5倍のケースも! 事業者・お客さま双方のメリットを解説
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今回はSEOの最近のトレンドについてお話していきたいと思います。筆者はSEOを2001年から始めたので、2021年で20年目となります。黎明(れいめい)期も成長期も、そしてさまざまな混乱期も経験してきました。
ここ数年はスマートフォンの普及により、SEOもガラリと変わりました。ユーザーの検索ニーズ(昔で言うキーワード)が大前提にあり、ニーズに応える質の高い、信頼できる商品やコンテンツを提供することが最重要というSEOの根本は変わりません。ただ、注力すべきポイントがかなり変わってきているように感じます。
スマホ時代を踏まえて、2021年に押さえておくべきスマホSEOのトレンドをお伝えします。
先日、ドイツのSEO会社SISTRIXがモバイルとデスクトップの検索に関する調査結果を公開しました。その調査によると、日本における検索の75%はモバイル、つまりスマホなのです。世界の中でもかなり高いモバイル検索比率のようで、スマホの普及を感じます。
もちろん、業種によってだいぶ開きがあり、BtoBではまだPCでの検索が半数を占めており、逆にレシピのジャンルではPCでの検索は23%しかありません。オンラインショッピングはPCが33.8%、スマホが66.2%と、やはりスマホの割合がかなり高いようです。

ユーザーの利用端末も検索も、スマホが主流になりつつあることがわかります。
ユーザーのスマホシフトと共に、検索エンジンのターゲットもスマホになってきています。実はここ数年、Googleが重視するポイントやアップデートの多くはスマホに関係したものとなっています。
モバイルフレンドリー、MFI(モバイル ファースト インデックス)、ユーザー行動やUX、速度とCore Web Vitals(コアウェブバイタル)などは、いかに「スマホで速く快適に目的を達成できるか」が前提にあります。
そしてすべてのサイトがMFIに移行する2021年は、MFIに移行した後、つまりGoogleがクロールするのもインデックスするのも評価するのも基本的に“スマホサイト”ということが1つの大事なポイントです。
例えば前述した調査結果ではBtoBはPCからの検索がまだ半数を占めていましたが、Googleがメインで評価するのはスマホサイトなのです。
もちろんPCユーザーが多いのであればPCサイトも最適化しなければいけませんが、SEOをやるという点ではどのサイトもスマホサイトの最適化が必須なのです。以下、いま気になる5つのトレンドについて解説していきます。
スマホでのSEOの大前提として、検索行動がPCと違うという点を理解することが重要です。
スマホ時代の検索の特徴は「マイクロモーメント検索」と呼ばれるもので、ユーザーは気になることがあるといつでもどこでも、ちょっとした瞬間(=モーメント)に即検索します。便利ですが、1回あたりの検索は刹那的でPCほどじっくり見られないようです。
スマホ特有のマルチタスク(ネット検索しながらLINEも見て、メールも見て……など、同時に複数タスクを行う)も、刹那的な検索に影響していると思います。

そのため、スマホではブランド訴求が難しく、コンバージョン率がPCほど高くないという傾向があると感じています。タイミングよくユーザーが「買いたい!」と思った瞬間に快適な検索体験を提供できないと、なかなか購入まで到りません。
次に位置情報もスマホの特徴です。持ち歩くことが前提のスマートフォンでは、ユーザーの端末の位置に合わせてGoogleが最善の結果を返します。「近くの美容院」「近くのカフェ」といった検索が増えており、渋谷にいて「カフェ」と検索するユーザーには渋谷近辺のカフェの情報を地図と共に自動で出すのが今のGoogleです。
エリアをターゲティングする施策というのはSEOでは難しいのですが、広告で実現できるように感じます。
いろいろなところで語られていますが、「スマホ時代の4つのモーメント」はスマホのSEOにおいてとても重要です。
マイクロモーメント検索を、「know(知りたい瞬間)」「go(行きたい瞬間)」「do(やりたい瞬間)」「buy(買いたい瞬間)」という4つに分類したもので2015年にGoogleが提唱しました。
たとえば、「buy」に関するキーワードは「ニューバランス スニーカー」「美白美容液」というように、アイテム名が多いでしょう。時には店舗にいながら「ナイトミン 効果」「毛穴撫子 口コミ」と商品名で検索し、購入前のひと押しを調べるニーズもあるでしょう。
この「buy」に関するキーワードは特にスマホでは広告枠が最上部を占め、上位を取ってもSEOでの獲得が難しいという現象が起きています。そのため、ECサイトでも「know(知りたい瞬間)」「do(やりたい瞬間)」の対策が重要となってきています。そのあたりはまた解説していきます。
この記事が出る頃にはMFI未移行のサイトも段階的に強制移行が実施され、ほとんどのサイトがMFIに移行していると思います。MFIはGoogleのクロールに関する仕様変更のため正確に語るのは難しいのですが、とにかく、
MFIに移行したらスマホサイトがGoogleにインデックスされて評価対象となる。
SEOをやるならPCサイトではなくスマホサイトを最適化する。
と、理解しておけば良いでしょう。
つまり「スマホサイトにすべての情報を載せる」「スマホサイトで使いやすくする」「スマホサイトを速くする」といったことです。レスポンシブ以外では注意が必要です。

私の感覚では案外、Web担当者の方はPCに向かって作業しているのでPCサイトを見がちのように感じています。リニューアルでもまずPC画面から設計というのはいまだによく見られます。
しかし、ユーザーが見ているのは多くのサイトでスマホ、Googleが評価するのもスマホという時代ですから、やはりスマホファーストで考えていくことは重要なのです。
Googleは昨今、サイトの表示速度を重視しています。それは回線状況が不安定になりがちなスマホで、いかに速くサクサクと閲覧できるかを考えてのことです。
そして2021年6月中旬には「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」というユーザー体験、つまり操作性に関するものがランキング指標になります。「Core Web Vitals」についてはまたどこかで解説しますが、最低限、Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」レポートのモバイルを確認しておきましょう。
不良のURLが大量に出ていたり、流入の多い重要なページで指標よりかなり悪い場合は該当箇所を改善した方が良いです。 「速く快適に操作」は、SEOはもちろん、広告においてもは大事なポイントです。

PCとスマホで一番違うのは「画面」です。スマホ特有の縦長の小さなスクリーン、そしてタップやスクロールなど特有の操作、中にはSEO的に評価されない見せ方や実装方法もあります。
逆にPCサイトでは評価されなかった折りたたみメニューは、UX目的であればスマホではOKです。

PCのように「h1タグが……」「リード文が……」「キーワードの内部リンクが……」という時代ではありません。無限スクロールやカルーセルなどを実現しているJavaScriptの適切な処理、そして回遊しやすいナビゲーションの設計がスマホSEOの肝です。
最善のナビゲーションはUXを向上させ、それは結果的に広告にも良い影響を及ぼすと思います。
最後にPCからスマホサイトを簡単に閲覧する方法を紹介します。Chromeブラウザの「デベロッパーツール」を使います。
この方法で閲覧すれば、スマホ画面だけでなく、スマホサイトのソースコードやリンク先、ステータスコードなども簡単に確認することができます。スマホSEOには必須のツールです。
まだ見たことがない方はぜひご自身のサイトで試してみてください。
まずはスマホサイトを見る癖をつけて、ご自身のサイトやターゲットとするキーワードの検索結果は常にスマホでチェックするようにしてみてください。
次回は2021年の広告のトレンドについてお話しします。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:おさえておくべき2021年のSEO。スマホ時代の5つのトレンドはこれ! | EC事業者のための「SEO」と「広告」の話
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