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BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画

5ヶ月 ago

アスクルはこのほど、2029年5月期までの新中期経営計画を発表、目標数値として2029年5月期には売上高5400〜6000億円、営業利益率じゃ3.7%〜5.0%を掲げた。BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などを通じて目標達成をめざす。

BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
2029年5月期には売上高5400〜6000億円をめざす(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

課題は「価格競争力」「商品稼働率」「中堅大企業成長」

現状の課題には「価格競争力」「商品稼働率」「中堅大企業成長」があると分析。価格や送料無料バーの改定により顧客数の伸び悩み、生活用品は大きく伸長しているものの文具や家具が苦戦、MROも商品拡大も稼働が伴わない状態があるという。また、中堅・大企業向けの管理購買ニーズは加速する一方で、市場とのギャップが課題になっているという。

こうした課題の解決に向けて「高品質・低コスト物流」「顧客基盤と仕入れ力」「商品開発力」「エージェント営業基盤」といった強みを生かしていく。

重点ターゲットは「対人サービス業種」

具体的な取り組みとして、戦略ターゲットと重点商材領域を設定。大企業は全業種、中小企業については医療・介護・宿泊・飲食・小売・サービスといった「対人サービス業種」を戦略ターゲットに設定した。現状、対人サービス業種がアスクルの売上成長をけん引しているといい、高成長かつ開拓余地が大きいという。

BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
「対人サービス業種」を戦略ターゲットに設定(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

商品戦略は「仕事場の日用品」の強化

商品については「仕事場の日用品」を強化。具体的には「飲料・食品、飲食周辺商材」「清掃、洗濯、衛生、感染対策」「梱包発送、作業、保護、メンテ」「スマートオフィス周辺商材」の品ぞろえを、リーズナブルと独自性の観点から強化していくという。

その理由について、①顧客からの要望が多く市場規模が大きいこと②BtoB・BtoC共通ニーズが多くオリジナル商品の開発がしやすいこと③幅広い業種で利用されること――をあげている。

BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
商品戦略としては「仕事場の日用品」を強化へ(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

こうしたターゲット・商品戦略については、「ニーズに即した品ぞろえ強化」「価格競争力、オリジナル商品による差別化」「売り場の利便性強化」を重要テーマに取り組む。売り場の利便性強化は、現在進めている「ASKUL」と中堅〜大企業向けの「SOLOEL ARENA」の統合による新ASKULサイトで実現。新サイトによる集客の一本化、AI活用による利便性の向上、運営の効率化を図っていく。

BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
アスクルの重要戦略と施策のまとめ(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

BtoB市場の拡大に向けては多方面での協業検討

さらにBtoB市場の拡大に向けては多方面での協業検討を開始する。そのなかで中小企業向けのセールス&マーケティング領域においてPayPayとの協業も進める計画という。

BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
PayPayと協業する計画(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

対人サービス業種強化で「LOHACO」も成長へ

「LOHACO」の成長についても言及。対人サービス業種の強化によって顧客の従業員や顧客のエンドユーザーへの利用を促すなど成長を加速させる。具体的な取り組みは次の通り。

  • ASKUL事業の規模を活かしたオリジナル商品の提供
  • ASKUL事業との物流一本化による納期短縮
  • LINEヤフーとの協業による進化
  • 販売チャネルの拡大
BtoB市場でのPayPayとの協業、対人サービス業種の強化などアスクルの新中期経営計画
対人サービス業種強化で「LOHACO」も成長へ(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

物流・AI領域も強化

物流領域も強化する。物流ネットワークを再編し「まとめて発送」「配達日数の短縮」「物流コスト低減」を図っていく。

AIによるバリューチェーンの革新を進める。これまでビッグデータ活用で「コールセンター」「仕入れ」「物流」「営業」「売り場」の業務効率化を進めてきたが、AIエージェントによってさらに進化させていくという。

鳥栖 剛

バロックジャパン、医療従事者限定のクローズドECサイト「RECONE」に出店

5ヶ月 ago

ファッションブランド「MOUSSY(マウジー)」などのバロックジャパンリミテッドは7月2日、医療従事者限定のクローズドECサイト「RECONE」に出店したと発表した。

「RECONE」は繊維商社の豊島と医療機器商社の八神製作所が共同で運営する医療従事者限定のクローズドECサイト。医療用品のほか、生活雑貨やファッションアイテムを中心に、クローズドサイトならではの特別価格で幅広い商品を提供している。

ナースグッズの他、アパレルや革製品などのファッションアイテム、リカバリーウェアや着圧ソックスなど健康関連商品、アロマやバスソルトなどの雑貨、ハーブティーなどの食品、日用品などライフスタイルに関連する幅広い商品がラインアップされている。

「RECONE」では、販売による利益の一部を医療関連団体へ寄付。医療従事者全体への支援、入院中の子供たちへの社会貢献を実施している。

バロックジャパンは「RECONE」のコンセプトに共感し、代表ブランドである「MOUSSY」と「AZUL BY MOUSSY」を出店。レディースアパレルアイテムを中心に販売していくという。

鳥栖 剛

税理士が見た「優秀な幹部」と「無能な幹部」の明確な違いから見る、今日から心を改めて会社をもっと良くしていくためにできること【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

5ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年6月7日~7月4日のニュース

プレイヤーから中間管理職になり数年。その数年間に何の変化もなく何をしていいのかわからず、「やるやる」とだけ言い続けて相変わらずな時間を過ごしている皆さまこんにちは。今回もYouTubeからのピックアップです。脱・税理士の菅原さんはそもそも税理士なので、税関係を勉強するために動画を普段見ているのですが、今回は税関連のお話ではなく「税理士がいろいろな会社のさまざまな会社幹部を見て思う」みたいな内容です。「優秀な幹部・無能な幹部ぞれぞれの特長」というセンセーショナルな題名なこともあり、とりあげました。部下の皆さんにこの動画を見られて、「あいつ無能幹部だね」なんて陰口を叩かれないように、上司の皆さん頑張ってくださ~い!

優秀な幹部の特長とは?

優秀な幹部と無能な幹部の明確な違いは何か?見極めるための基準をお伝えします! | 脱・税理士スガワラくん
https://www.youtube.com/watch?v=AQBpUPb4NG0

「部下に実績をあげさせる方を重視する」

自分の実績をアピールする幹部もいるんですよ。「僕はこんなにやっているんですけど、でも部下が●●で売り上げが伸びなかったんです」

極端な話自分の売上はゼロでいいんですよ。その分部下に売上をつけさせる仕組みを作らないといけない

「自分でやった方が早い」、まさによくある思考ですよね。けれど「自分でやった方が早い」は組織のことを考えているわけでもなく、自分本位な仕事の仕方です。

部下を育てることは投資だと思っています。ただ投資をするのは時間がかかります。今進めないといけない作業と実績があるのに、2倍の労力をかけながら部下に実績をあげさせないといけませんから、人によっては苦痛ですよね。ただ、会社や組織のことを考えると、瞬間的な苦痛で済ますより投資をすることは非常に大切ですし、貴方もそうやって育ってきている可能性があります。

部下の成長は上司の評価アップと、上司としての成長=組織と会社の成長でもあることだと思うので、さじを投げずにしっかり皆さん頑張ってください! 決して上記で書いたような、部下を落として自分を上げるような上司にならないでください。組織にとっての癌になりかねません。

「社長の決断を成功に導く」

社長と幹部の人の考えが合わなかったらどうする? ここで多くの幹部がやりがちなのは、「社長はああ言うけど俺はこうだと思うんだよね」と自分の部下とかチームに言う人は最悪。そんな人は幹部に入れたらあかん。

社長の決断は会社の方針なので、それを正解に導くために全力を注ぐ。これが大切なんやけど、全力を注げば正解になる可能性はある

これは自分が会社員時代によく考えていたことなので、すごくわかります。社長と考えがピッタリ合うに越したことはありませんが、無理に合わせる必要はないと思います。意見が合わなくても、社長の意見への反対意見・批判ではなく社長の案に対してリスクをしっかり炙り出すことが、社長の周りにいる人間の重要な役割だと思っています。

さらに言うと、あるゴールに対する社長の解答がAで、自分が思う最善策がBだったとしても、Aの方法で自分が考えたBのゴールと同じ場所に同じ時間でたどり着くことこそがミッションだと思っています。実際、過去に似たような経験をしたことがあり、その際は上記のような考え方をしていました。もちろん自分が思ったリスクに当たって消耗しましたが、無事より良い結果にたどり着きました。皆さんはいかがでしょうか?

「自分がいなくなったら仕事が回るのかどうか」

プレイヤーの人が自分がいなくても部下がやってくれるかどうかっていう仕組み作りの方にいかないといけない。プレイヤーの人が仕組みを作るのは難しいんですよ。出来ていなくてもその仕組みを作ろうとしているかどうか。

「もう僕がいなくなったら終わりですね」と言っていたら、それは優秀とは言えない

会社員時代のなかでも後半の約5年間、意識していたのはまさにこれでした。万が一自分が事故にあった時でも組織が動く必要があるので、自分がいなくても最低でも半年は機能不全にならない組織と仕組み作りを行っていたのですが、後半5年はその集大成として半永続的に組織が動き、売り上げが伸びる仕組み作りを考えて動いていました。

そしてその際重要になるのが1対1のコミュニケーションです。今構築している仕組みが組織のなかではまっているか、何に迷っているのか・不安に思っているのかなども含めて、社員・パート・バイトなど隔たりなくできる限り1対1のコミュニケーションを取るようにしていました。

ただ、これも継続が難しいですよね……。自分も会社員時代は、気づいたら時間が過ぎていて4か月に1回しかできていなかったように思います。本来は1か月1回とは思っていたんですが……。菅原さんが言うように、半年分のMTGスケジュールを最初から入れておかないとですね。

「誰でもできる仕事をしていないか」

幹部が誰でも出来る仕事をやっていることがよくある。

リーダーというのは周り全体を見て、適正な配置をして仕事が回っているかを管理する役割。

自分がやったほうが早い仕事を自分でやってしまうみたいな、それは絶対にやったらあかん。グッとこらえて部下にしてもらう。そして全体を見て管理する。それが幹部の仕事

(中略)

「社内ルールは絶対に厳守する」

これが出来ていない人が結構多い。社内ルールって真衣に人報・連・相とか何かにちゃんと記憶するとかそういう社内のルールあるやろ。そういうルールをきっちりとやっているかどうか

(中略)

「感情的にならない」

まずは何かあっても受け入れて。感情的に怒る人って人を怒るんですよ。そうじゃない。その仕事の事実を見なあかんのにその人を怒るんですよ。

(中略)

やっぱり伸びている会社は優秀な幹部がいる。優秀な幹部の共通点は今日挙げたような感じですよ

最後は重要だと思ったことをまとめて3つ。この辺りは以前の記事でも書いていて、一貫して似たようなことを話していますね……。重要なことはつながっているということで!

1つ目については、リーダーが誰でもできる作業に従事していること自体が、非常にその組織の非生産性を感じてしまいますね。2つ目の「社内ルールは絶対に厳守する」ということだけは、今でも自分は不得意すぎて、動画を見ながら「ああ……」と言っていました。そして3つ目の感情的にならないというお話、これは最近周りと話している時によく出てきます。この話をする際に感情・期待・興味などのキーワードがよく出てきますが、怒る際に感情的にならないことは、確かに優秀な上司として重要なファクターであるかもしれませんね。

今回紹介した動画は情報量が多かったので、情報をかいつまんでピックアップしました。すべてのポイントが当てはまるに越したことはないですが、皆さんいくつくらい当てはまりましたか?

特に前半から中盤にかけての特長は、自分も周りの優秀なリーダーたちに相談をして、最初は見様見真似で行った部分も多かったので、ぜひ皆さんも今日を境にやってみてください。また、部下と言われるポジションにいる皆さんも、自分の上司がどうかではなく、自分が優秀な上司達のような見方ができるように準備していてもいいのかもしれません。サクッと見られる動画なので、ぜひBGMがわりにでも聞いてみてください!

要チェック記事

Eコマースにおける生成AI活用は「テキスト化のスキル」「活用で業務をよりラクにできる発想」が求められる | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14283

AI関連記事を紹介する度に言っていますが、結局は「プロンプトをいかに書けるか」。これはGoogle検索が上手な人と下手な人の違いみたいなものかもしれません。とりあえず使うことが重要ですね。

X、ハッシュタグ付き広告を配信停止--「急な仕様変更」を謝罪 | CNETJapan
https://japan.cnet.com/article/35234875/

「#PR含む広告も強制停止される仕様」これはダメージが大きい。「広告に『#』が使えなくなった」と話題になっていましたが、ブランディングなどでは結構しんどいですね。まぁただ、皆同じ環境なのでしっかりと次の対策を!

「TikTok Shop」で売上を伸ばすには? 他の国との違いは? 動画制作はマスト? 中国「Douyin」で成功したインアゴーラCEOに聞く | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14321

前回も紹介した「TikTok Shop」ですが、日本で合うのか? どこでローカライズするのか? とにかく人柱を立てつつ、自分たちの商材や運用状況をどうやって確認するのかが重要。

【コマースメディア株式会社】ECプラットフォーム横断分析サービスの提供を開始 | コマースメディア
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000084324.html

全体で見た方が良い情報、単体で見た方が良い情報もありますが、モールを横断して分析できるという、ちょっと気になるサービスがリリースされています。どこまで何を見られるのか、もう少し詳しい情報が欲しいですし、内容を確認してみたいところ。

「置き配」が標準、手渡しは追加料金 国交省が宅配の新ルール検討 | 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/AST6Q0HMKT6QUTIL034M.html

「置き配」がメインになるのは個人的には良いことかなと。海外に行っても治安の良い場所はマンションの1階に無造作に荷物が置かれていますし。それにしても手渡し追加料金はすごいな……。

人手不足とEC成長率鈍化はAI活用で改善できるのか? 今見つめるべき「商売の本質」に迫る | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/16902

無理に使う必要はないし、思考を巡らせて使えるタイミングで使うのがベストでしょう。ただ、やっぱりプロンプトが大事になるので、少なくとも身近なAIに触れておく事は大事。中小企業が使えるEC専用AIがそろそろリリースされても良いのでは?!

「Amazon プライムデー」の4日間、対象自社ECサイトでの買い物に「Amazon Pay」使うとポイント還元などのキャンペーンを用意 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14369

「Amazon Pay」と「amazon.co.jp」がようやく連携?! ちょっと遅すぎる感じもあるけれど、今から「Amazon Pay」の土壌作りのために、「ペイ」商圏に本格参入か?! ポイント施策なども数年前から少しずつ実施し始めていますが、ついにポイント商圏のローカライズに着手?!

今週の唸った・刺さった・二度見した

超神水 | ピクシブ百科事典
https://dic.pixiv.net/a/%E8%B6%85%E7%A5%9E%E6%B0%B4

とある会合で、経営層の人たちと「負荷と発動条件」という話題があがりました。この時代において、負荷をかけるというのは非常に良くない働き方だと言われているのですが、果たしてそうなのでしょうか? 何も負荷をかけずに本当に優秀な人間が生まれるのか? 生まれているのか?など、従業員のレベルアップの話をしました。

一般的に、現在のIT業界やそれ以外の業界でも、皆が思っている「モンスター(仕事ができる人)」達の特長は、少なからず人生のどこかで負荷がかかり進化・変身している。今の経営層の人たちは負荷があって、進化をしてきているけれど、果たして今のふんわりした教育制度(⚪︎⚪︎ハラスメントフリーな世界)のなかで人は育つのか?! なんてことを話していました。

そのなかで出てきたのが、「超神水」というキーワード。この「超神水」は漫画『ドラゴンボール』に出てくる劇薬なんですが、効果を得るには湯飲み一杯分を飲み干さなければならず、味自体も苦いと言うより猛毒に近く、常人だと発狂して死ぬ、というパワーアップの毒薬なんです。結局この「超神水」を飲むか飲まないかを自分で選択して生き残れれば、という話になったんですが、「これって普通に文字起こしするとあまりにもハラスメントでだよね」という結論になり、結局自主的な行動に任せるとはなりましたが……。いや~この辺りは難しいですよね(笑)

さて、今回はちょっといつもと違う感じのお話をしました。皆さんも前回とはまったく違う視点で今回の記事読んでいただけたのではないでしょうか。また、次回是非よろしくお願いいたします。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

中林慎太郎

「決済承認率」上昇で売上アップ! 売上損失を防ぐための3ステップをYTGATEとVISAが解説

5ヶ月 ago
YTGATEとVISAの協業で生まれた不正防止ソリューション「YTGuard」でECサイトの決済承認率を上げる仕組みとは
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ECサイトのUI/UXを改善し、人員や予算をWebマーケティングに投じて顧客を流入 、 決済手段・環境を整備することで購入に導く――。多くのEC事業者は日々、コンバージョンの向上に向けてこのような努力をしていることだろう。しかし、最終段階である決済でエラー率が上昇 、クレジットカードの承認率が低下し、失注してしまってはそれまでの努力が報われない。そのため、決済承認率はEC事業において重要な問題だ。

決済の最適化で売上向上と不正防止を支援するSaaSソリューション「YTGuard」をEC事業者向けに提供しているYTGATEの高橋祐太郎氏と、ビザ・ワールドワイド・ジャパンの田中俊一氏が、不正利用対策の最新技術と決済承認率を向上させるソリューションなどについて解説する。

YTGATE 代表取締役 高橋祐太郎氏とビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 ソリューション営業本部 テクニカル・イネーブルメント部 部長 田中俊一氏

EC事業に大きな影響を及ぼす「決済承認率」

決済が正常に処理されているかの確認や、自社ECサイトの承認エラー率を正確に把握しているEC事業者は多くない。カード会社ごとの承認率まで把握しているというケースはほぼ皆無と言っていいだろう。自社のECサイトにおける決済承認率やエラー率についての認識が乏しいことが問題だ。(高橋氏)

YTGATE 代表取締役 高橋祐太郎氏
YTGATE 代表取締役 高橋祐太郎氏

決済承認率が低下する要因の1つとしてあげられるのが不正利用である。悪意の第三者はさまざまな手口で攻撃を仕掛けてくる。不正防止策を講じても、対応が後手に回ってしまう場合も多い。不正利用はEC事業者にとって、解決が難しい頭の痛い問題だ。

加えて、3Dセキュア2.0による本人認証が導入されたことで、不正利用によるチャージバックの負担が加盟店からカード会社へと移った。その結果、カード会社はオーソリ承認へ慎重になり、以前よりもカード決済が承認されないケースが増えているという。

決済承認率低下の背景
決済承認率低下の背景

クレジットカードの不正利用が増加するなか、不正なユーザーからサイトを守ることはもちろん重要だが、正規のユーザーから失注してしまう事態は避けたい。不正防止策を適切に実施しながら承認率を改善することが求められているのだ。

承認率向上のための第一歩とは

EC事業において、重要と言える決済承認率を向上させるため、YTGATEが提唱するのは ①現状の可視化 ②不正対策 ③承認率向上という3ステップだ。

決済承認率向上のための3ステップ
決済承認率向上のための3ステップ

最初に行うのが承認率の現状を可視化するための分析。YTGATEではこれをECサイトの「健康診断」と呼んでいる。「健康診断」では、決済の非承認によってサイト内でどの程度の失注が発生しているかがわかる。さらに、非承認の原因(エラーコード)についても詳細に分析する。次の画像は良好な診断結果が出た例だ。

「健康診断」の良い結果の例
「健康診断」の良い結果の例

この事業者の場合、過去4か月間の決済承認率は90%以上で維持されている。単価レンジ別での分析では高額になるにつれて承認率が低下する傾向が確認できるが、高額商品は不正犯が転売目的で狙いやすいため、高額になるほど承認率が低下するのは一般的な傾向だ。

エラーコードのうち、入力エラーについてはECサイトでの案内方法やUXを改善することでエラーを削減することが可能なため、原因や問題点を把握し、改善につなげることが重要だ。一方、次の画像は改善が必要な結果が出た例だ。

「健康診断」の悪い結果の例
「健康診断」の悪い結果の例

この事業者は平均承認率が79.2%と低く、特に高額商品の承認率が42%まで下がっている。YTGATEには近年、このような結果が頻繁に報告されているという。さらに、エラーコードに関する調査では限度額エラーや入力ミス以外に、カード発行会社側のエラーが多いことと、カード会社ごとの承認率に差があることが計測されている。

あるカード会社では承認率が8割程度ある一方で、別のカード会社では承認率が4割程度にまで落ち込んでいる。すぐにでも承認率の低いカード会社に確認する必要がある状態と言える。この事業者の場合、決済承認率を80%から90%に引き上げることができれば、毎月数千万円以上の取扱高の向上が見込めるという。

「YTGuard」の承認率改善の仕組み

YTGATEが提供する「YTGuard」は、承認率の改善支援と不正防止のためのSaaSソリューション。「YTGuard」は、VISAとの協業を通じて開発したリアルタイム不正検知システムで、過去データの診断や不正対策を簡単に実装できる。

「YTGuard」を利用した決済の流れ
「YTGuard」を利用した決済の流れ

YTGATEは企業の承認率改善と不正防止を支援し、失注抑制と売上向上を実現する伴走型サービスを提供している。カード利用の不正が非常に多いとされる旅行業界において、5〜6か月かけて承認率の改善に取り組んだ結果、年間数億円単位の取扱高を取り戻し、失注を抑えつつ売上利益を向上した事例もある

不正利用のグローバルな最新傾向と取り組み

YTGATEは、VISAが提供する不正検知の「Decision Manager」や、アカウント乗っ取り対策の「Account Takeover Protection」といった高度な不正検知ソリューションにおいて国内唯一のリセラーとなっており、これらの機能とYTGATEの技術との連携で、より高度な不正検知を可能にしている。

「Decision Manager」はAI技術を活用して不正を検知し、すでに多くのブランドや業種で導入されている。2023年には330億ドル相当の不正取引を防止し、3940億ドル以上の取引をスクリーニングした実績がある

「Decision Manager」の概要
「Decision Manager」の概要

VISAでは、不正対策として国際標準の本人認証ソリューション「Visa Secure(3Dセキュア)」、PAN※1を無価値化する「Visa Token Service」、スコアリングによる不正検知機能「Visa Advanced Authorization」、さらにリアルタイムでクレマスアタック※2を判定する「Account Attack Intelligence」といった複数の取り組みをグローバルで進めている。

※1 Primary Account Number/クレジットカードの番号
※2 クレジットカード番号と有効期限、セキュリティコードを機械的に割り出して不正利用を試みる攻撃

VISAによるセキュリティー対策(左)と今後の取り組み(右)
VISAによるセキュリティー対策(左)と今後の取り組み(右)

今後も、新しいソリューションの導入予定がある。「Cloud Token Framework」(CTF)はトークンを信頼できるデバイスに登録することで、なりすましによる被害を防止し、「Click to Pay / Passkey」はカード番号の入力を廃止することで、UXの大幅な向上とワンタイムパスワードからの脱却を実現する。(田中氏)

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 ソリューション営業本部 テクニカル・イネーブルメント部 部長 田中俊一氏
ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 ソリューション営業本部 テクニカル・イネーブルメント部 部長 田中俊一氏

YTGATE×VISAの連携による高度な不正対策

決済の承認率を改善するには、最終的にカード会社との交渉が必要になる。しかし、その前に現在の状況を正確に把握し、不正対策を講じることが重要だということをここまで説明してきた。不正対策は属性行動の分析や不正検知が推奨されるが、多くのEC事業者は不正利用やチャージバック被害の増加、処理コストの増大といった課題を抱えている。

不正利用対策の課題
不正利用対策の課題

YTGATEが提供する「YTGuard」は、決済ゲートウェイや不正検知システムと連携し、リアルタイムで不正データを検出、加盟店へ即座に提供する。初期費用無料や開発も不要だ。スクリプトタグをHTMLに挿入するだけで利用可能で、導入までにかかる時間は1営業日程度と、EC事業者にとって実用的なソリューションとなっている。

「YTGuard」の概要
「YTGuard」の概要

「カード決済の前」「カード決済時」「カード決済後」、あらゆるタイミングでの不正利用対策が求められている。もうすでに不正対策や不正検知ソリューションなどを使っている事業者も多いと思うが、真ん中の「カード決済時」のみの対策になっていて、その前と後の対策が手薄になっているケースが多い。

開発不要でタグを埋め込むだけで実装できる「YTGuard」は、まさに「カード決済」の前と後に注力しているソリューション。いま、真ん中で別のソリューションを使っている場合でも、「YTGuard」で前と後を強化することもできる。まずはお問い合わせいただき、自社サイトの「健康診断」を、ぜひ受けてみていただきたい。(高橋氏)

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小林 義法

ネットショッピングでレビューや口コミを参考にする人は約9割。否定的なレビューで「購入を控える」は48%

5ヶ月 ago

ラクスが、ECモールやECサイトで買い物をする人を対象に実施した「ネットショッピングにおける購買心理と顧客対応が与える影響」に関する調査によると、約9割がネットショッピングでレビューや口コミを参考にしており、約半数が否定的なレビューを理由に「購入を控える」と回答していることがわかった。

調査対象は、調査回答時に月2回以上ECモールやECサイトで買い物をする20~60歳代であると回答したモニター1053人。調査期間は2025年6月12~13日。

レビューや口コミ、約9割が「参考にしている」

ネットショッピングをする際に、レビューや口コミをどの程度参考にしているかを聞いたところ、「とても参考にしている」が38.1%、「やや参考にしている」が48.3%で、合計すると約9割が「参考にしている」と回答した。ラクスは「レビューや口コミはネットショッピングにおける商品の比較・判断材料として大きな影響力がある」と解説している。

ネットショッピングをする際に、レビューや口コミをどの程度参考にしているか
ネットショッピングをする際に、レビューや口コミをどの程度参考にしているか

否定的なレビュー、約半数が「購入を控える」

販売者の対応について否定的なレビューを見た場合、購入の判断にどのような影響がありうかを聞いたところ、最も多かったのは「少し気になるが購入する」で49.5%、続いて「購入を控える」が48.0%、「気にせず購入する」が2.5%だった。

販売者の対応について否定的なレビューを見た場合、購入の判断にどのような影響があるか
販売者の対応について否定的なレビューを見た場合、購入の判断にどのような影響があるか

レビューや口コミの投稿経験がある人は67%

ネットショッピングで購入した商品について、レビューや口コミを投稿したことはあるかを聞いたところ、「はい」が67.5%、「いいえ」が32.5%だった。

「はい」と回答した人に、どのような経験をしたときに投稿したかを聞いたところ、「満足したとき」が最多で55.1%、続いて「不満を感じたとき」が44.4%、「特典獲得条件だったとき」が36.4%だった。

ラクスは「レビューや口コミは、満足度や不満度といった『感情的な反応』がきっかけで投稿する方が多い。不満をきっかけに投稿する場合には、その行動に至るまでの背景に何らかの強い動機がある」と考察している。

ネットショッピングで購入した商品について、レビューや口コミを投稿したことはあるか(左)、どのような経験をしたときに投稿したか(右:複数回答可)
ネットショッピングで購入した商品について、レビューや口コミを投稿したことはあるか(左)、どのような経験をしたときに投稿したか(右:複数回答可)

47.2%が「使いにくさ・機能性の悪さ」を理由にレビューを投稿

「不満を感じたときにレビューや口コミを投稿した」と回答した人に、その不満の理由を聞いたところ、最も多かったのは「使いにくさ・機能性の悪さ」で47.2%、「商品の質感・素材に満足できなかった」が44.9%、「価格に見合わない品質」が32.3%だった。

このほか、「問い合わせ対応の雑さ」は24.1%、「返品・交換時の対応の悪さ」は20.6%、「問い合わせ対応の遅さ」は18.7%となっている。

ラクスは「『問い合わせ対応』も一定の割合を占めており、商品そのものに加えて販売者の対応が消費者の感情を左右し、レビュー行動に影響を与えていることが示された」と解説している。

どのようなことに不満を感じてレビューや口コミを投稿したか(複数回答可)
どのようなことに不満を感じてレビューや口コミを投稿したか(複数回答可)

不満の理由として「返品・交換対応」や「問い合わせ対応」に関する項目を選んだ人に、具体的な背景を聞いたところ、「トラブル時、問い合わせ時の対応が悪かった」「サイズ交換希望したがたらい回しにされた」「スムーズにやり取りができなかった」「標準通り問い合わせをしたのに、何日待っても何も連絡をくれなかった」といったコメントがあがった。

問い合わせへの対応の速さ・丁寧さについて、約9割が「重要である」

販売者と直接コミュニケーションをとりづらいネットショッピングにおいて、問い合わせへの対応の速さ・丁寧さはどの程度重要だと感じるかを聞いたところ、「とても重要である」が最多で46.5%、続いて「やや重要である」が43.9%で、合計すると約9割が「重要である」と回答した。

ネットショッピングにおいて、問い合わせへの対応の速さ・丁寧さはどの程度重要だと感じるか

調査概要

  • 調査期間:2025年6月12日~13日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:調査回答時に月2回以上ECモールやECサイトで買い物をする20~60代であると回答したモニター1053人
  • 調査元:ラクス
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
大嶋 喜子

よく利用する決済手段がない場合は約6割が離脱。よく利用するECモールは「Amazon」が66%、「楽天市場」が56%【EC利用者の決済手段調査】

5ヶ月 ago

ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスが実施した、「物販およびデジタルコンテンツ・サービスを提供するECサイトにおける決済手段の利用実態」に関する調査によると、よく利用する決済手段について、2018年から2025年にかけて「クレジットカード決済」が減少傾向にあり、「PayPay」「楽天ペイ」が伸長していることがわかった。

調査対象は1年以内に物販サイトで商品を購入した全国の10~80代の男女2455人、1年以内にデジタルコンテンツ・サービスの支払いをした全国の10~80代の男女1857人。調査期間は2025年5月21日~6月5日。

よく利用する決済手段、最多は「クレジットカード決済」

ECサイトで物品の購入をする際、よく利用する決済手段について聞いたところ、最多は「クレジットカード決済」で59.4%、続いて「PayPay」が32.0%、「楽天ペイ」が13.3%だった。

SBペイメントサービスが過去に実施した同様の調査を行った結果と比較したところ、「クレジットカード決済」を利用している人の割合が2018年から2025年にかけて減少傾向。一方で「PayPay」「楽天ペイ」は増加傾向となっている。

物販の購入時によく利用する決済手段(複数回答可)
物販の購入時によく利用する決済手段(複数回答可)

「公共料金・税金」や「フードデリバリー」など、商材別に決済手段を使い分け

ECサイトで物品を購入する際によく利用する決済手段を商材別に聞いたところ、「衣類・服飾雑貨」「日用品・生活用品・ペット関連」「食品・飲料」などの生活関連消費財の購入では「クレジットカード決済」が最多で、続いて「PayPay」が約2割だった。

「家具・インテリア」「自動車関連」「生活家電・PC・周辺機器」といった高単価の商材や、「衣類・服飾雑貨」の購入では、ほかの商材よりも「後払い決済」のニーズが見られた。

ECでの物品購入時によく利用する決済手段(商材別)
ECでの物品購入時によく利用する決済手段(商材別)

サービス別に、オンラインで支払いする際によく利用する決済手段を聞いたところ、「チケット」「旅行・宿泊」では、「クレジットカード決済」が74.4%以上、「フードデリバリー」では「クレジットカード決済」が59.1%、続いて「PayPay」が37.4%だった。

オンラインで支払いする際によく利用する決済手段(サービス別/複数回答可)
オンラインで支払いする際によく利用する決済手段(サービス別/複数回答可)

最も利用する決済手段は男女ともに「クレジットカード決済」が最多

ECサイトでの物品購入時に最も利用する決済手段を男女別に聞いたところ、男女ともに1位は「クレジットカード決済」、2位は「PayPay」、3位は「楽天ペイ」だった。

ECサイトでの物品購入時に最も利用する決済手段(男女別)
ECサイトでの物品購入時に最も利用する決済手段(男女別)

デジタルコンテンツ・サービスの支払い時に最も利用する決済手段を男女別に聞いたところ、男女ともに1位は「クレジットカード決済」、2位は「PayPay」、男性3位は「d払い」、女性3位は「楽天ペイ」だった。

デジタルコンテンツ・サービスの支払い時に最も利用する決済手段(男女別)
デジタルコンテンツ・サービスの支払い時に最も利用する決済手段(男女別)

よく利用する決済手段がない場合は約6割が離脱

ECサイトで物品を購入する際に、よく利用する決済手段がない場合どうするかを聞いたところ、男性では63.6%、女性では60.4%が、そのECサイトでは購入せず離脱する傾向にあることがわかった。

SBペイメントサービスは「購買意欲が高い人でも決済手段の不足が要因で離脱しており、ユーザーのニーズに応じた決済手段を取りそろえることは購買率を上げる重要な要素」だと指摘している。

決済手段不足によるECサイトの離脱状況
決済手段不足によるECサイトの離脱状況

よく利用するECモールは「Amazon」「楽天市場」

よく利用するECモールを聞いたところ、男性では多い順に「Amazon」66.0%、「楽天市場」56.7%、「Yahoo!ショッピング」33.6%だった。女性では「楽天市場」59.8%、「Amazon」55.0%、「Yahoo!ショッピング」28.4%の順となっている。

男性と比較して女性は「ZOZOTOWN」「Qoo10」「SHEIN」「Temu」の利用率が高い傾向となった。

よく利用するECモール(男女別/複数回答可)
よく利用するECモール(男女別/複数回答可)

調査概要

  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 調査期間:2025年5月21日~6月5日
  • 調査対象:1年以内に物販サイトで商品を購入した全国の10~80代の男女2455人、1年以内にデジタルコンテンツ・サービスの支払いをした全国の10~80代の男女1857人
  • 調査元:SBペイメントサービス
大嶋 喜子

見放題の動画で365日いつでも・どこでもECを学べる「futureshop ACADEMY Plus」、「futureshop」利用者向けに提供

5ヶ月 ago

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは7月1日、「futureshop」契約者限定で過去に実施したセミナーのアーカイブ動画を配信する「futureshop ACADEMY Plus(フューチャーショップ アカデミープラス)」を開始した。

「futureshop ACADEMY Plus」は、フューチャーショップが「futureshop」契約者限定で提供してきた実践型講座「futureshop ACADEMY」を、月額500円(税抜)で何度でも視聴できる新サービス。「futureshop ACADEMY」はECの基礎知識からトレンドまでカバーし、セミナーを年間300回以上実施してきた。

見放題の動画で365日いつでも・どこでもECを学べる「futureshop ACADEMY Plus」、「futureshop」利用者向けに提供
「futureshop ACADEMY Plus」のサイトイメージ

「futureshop ACADEMY Plus」の特長は次の通り。

  • 好評の講座がいつでも見放題
    「誰でも簡単!初めてのSEO対策の考え方と実践手法」「Google アナリティクス4 実践講座」「AI×ECシリーズ」など、過去に実施した講座を中心に、利用者から好評だった内容を公開。EC初心者から上級者まで対応しており、今後も利用者の声を反映しながら随時拡充予定。
  • 検索性の高いインターフェース
    人気動画ランキング表示に加えて、「#広告」「#AIシリーズ」などのタグ検索で、課題に適した動画をスムーズに探せる。
  • コストパフォーマンスの高い学習環境
    月額500円(税抜)で、EC実務に直結する知識を継続的に習得できる。
宮本和弥

【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円

5ヶ月 ago

アスクルが公表した2025年5月期連結業績によると、ASKUL事業の売上高は前期比1.5%増の3584億6300万円だった。

【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円
アスクルの事業別通期実績(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

オフィス家具、インクやトナー、文具など従来型オフィス用品に対する需要が伸び悩んだが、生活用品、メディカルが堅調に推移、売り上げを伸ばした。仕入原価の高騰を背景とした断続的な商品値上げ、配送料を無料とする送料無料バーの改定などで客単価は前期比で増加した。

一方、顧客数は2025年3−5月期(第4四半期)に回復したものの前期比で減少したという。そのほか中小企業向け売上高は需要回復の遅れで購買金額が伸び悩んだものの、中堅大企業向け売上高は堅調に推移したという。

2026年5月期のASKUL事業は前期比2.9%増の3687億円を計画している。顧客数の回復による成長をめざすほか、前期から進めていた新アスクルwebサイトへの顧客移行を完了させる予定。また、新物流拠点「ASKUL関東DC」が6月20日に稼働を開始、関東圏の物流拠点再編を手がけていくという。

【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円
2026年5月期の事業別業績見通し(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

アスクルは2025年5月期から事業セグメントを見直し。これまでeコマース事業の売上高はBtoB事業とBtoC事業のセグメントだったが「ASKUL事業」「LOHACO事業」「グループ会社など」に3区分にした。現セグメント区分は、「ASKUL事業」がASKUL、ソロエルアリーナ(中堅・大企業向け一括電子購買サービス)、間接材購買業務代行・間接材購買システム提供のSOLOEL、アルファパーチェス、フィードなどは「グループ会社など」になっている。

ASKUL事業を含むeコマース事業の業績は売上高は前期比2.1%増の4722億3100万円、営業利益は同16.6%減の142億5500万円。減益要因は為替影響などによる売上総利益率の低下や「ASKUL関東DC」の地代家賃の固定費の増加などをあげている。

2025年5月期連結業績は、売上高が前期比2.0%増の4811億100万円、営業利益は同17.4%減の140億400万円、経常利益は同17.2%減の138億1600万円、当期純利益は同52.6%減の85億円だった。

鳥栖 剛

経産省、透明化法の規制対象にTikTokを追加

5ヶ月 ago

経済産業省は、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」に基づき、デジタル広告分野の規制対象事業者にティックトックを追加で指定した。ティックトックの2024年度の国内広告売上高が、政令で定める規模(1,000億円)以上になったため。これによりデジタル広告分野の規制対象事業者は、グーグル、メタ、LINEヤフー、ティックトックの4社に。

TikTok Pte. Ltd.を「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の規制対象事業者として指定しました
https://www.meti.go.jp/press/2025/06/20250627002/20250627002.html

X(旧ツイッター)が2022年に株式を非公開化してから同社の日本での売上は不明だが、今回の指定によりティックトックの国内広告売上がXのそれを上回っていることが明らかになった。

noreply@blogger.com (Kenji)

【アスクルのLOHACO事業】2025年5月期は売上高1.9%増の368億4200万円に

5ヶ月 ago

アスクルが発表した2025年5月期連結業績によると、LOHACO事業の売上高は前期比1.9%増の368億4200万円だった。

【アスクルのLOHACO事業】2025年5月期は売上高1.9%増の368億4200万円に
LOHACO事業の売上高は約368億円(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

LOHACO事業は、LINEヤフーと連携した販促施策などの効果が増収に寄与したという。2026年5月期のLOHACO事業は前期比4.2%増の383億円を計画している。

【アスクルのLOHACO事業】2025年5月期は売上高1.9%増の368億4200万円に
2026年5月期のLOHACO売上高は4.2%増の383億円を計画(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

アスクルは2025年5月期から事業セグメントを見直し。これまでeコマース事業の売上高はBtoB事業とBtoC事業のセグメントだったが「ASKUL事業」「LOHACO事業」「グループ会社など」に3区分にした。現セグメント区分は、「ASKUL事業」がASKUL、ソロエルアリーナ(中堅・大企業向け一括電子購買サービス)、間接材購買業務代行・間接材購買システム提供のSOLOEL、アルファパーチェス、フィードなどは「グループ会社など」になっている。

2025年5月期連結業績は、売上高が前期比2.0%増の4811億100万円、営業利益は同17.4%減の140億400万円、経常利益は同17.2%減の138億1600万円、当期純利益は同52.6%減の85億円。

LOHACO事業を含むeコマース事業の業績は売上高が前期比2.1%増の4722億3100万円、営業利益は同16.6%減の142億5500万円。減益要因は為替影響などによる売上総利益率の低下や「ASKUL関東DC」の地代家賃の固定費の増加などをあげている。

鳥栖 剛

2025年度の化粧品受託製造市場は2.0%増の3619億円へ、通販やECを中心としたファブレスメーカーが市場拡大をけん引

5ヶ月 ago

矢野経済研究所が7月4日に発表した「化粧品受託製造市場に関する調査」によると、2025年度の化粧品受託製造市場は、前年度比2.0%増の3619億円になると予測した。通販やECを中心としたファブレスメーカーが市場拡大をけん引するとしている。

2025年度の化粧品受託製造市場は2.0%増の3619億円へ、通販やECを中心としたファブレスメーカーが市場拡大をけん引
2024年の化粧品受託製造市場は前年比2.6%増の3547億円に

2024年度の市場規模は前年度比2.6%増の3547億円。コロナ禍以降の化粧品需要回復を見据えた引き合いで一時的に勢いづいたものの、その後は現在まで店頭における化粧品販売が想定通りに進まない傾向が続いているという。

その理由について矢野経済研究所は、消費者のニーズや嗜好の多様化に加え、通販やECチャネルの台頭、韓国コスメといった海外製化粧品の流通量増加など、製品や販売チャネルの分散化が進行していると指摘。また、化粧品受託製造企業は在庫滞留を避けるため、各社は慎重に発注計画を進めているという。

こうした状況から、2024年度の受託案件は緩やかな回復が見られたものの弱含みで推移。一方で、2022年度以降は化粧品受託製造企業はクライアントへの価格改定交渉を実施しており、従来受託価格に価格転嫁分が上乗せされた効果も作用、市場規模は前年度を上回った。

注目トピックとして、ファブレスメーカーの登場やSNS活用あげている。異業種参入企業など、製造設備を保有しない、商品企画・セールスプロモーションに特化したファブレスメーカー商品を中心としたインパクトのある付加価値型化粧品が通販やオンライン販売を中心に展開されるようになってきていると指摘。SNSを駆使し芸能人やアーティスト、著名美容家などのオリジナルブランド商品などのビジネスも存在感を増すなど、マスマーケットである一般品流通市場から特定のニーズや関心を持つスモールマスの市場への分散化が進んでいるとした。

矢野経済研究所ではこうしたことから、2025年度の化粧品受託製造市場は、前年度比2.0%増の3619億円になると予測。化粧品市場は、コロナ禍収束によるメイク需要の回復、インバウンド消費による市場の活性化などで、全体では堅調に推移する見通し。通販やECを販売チャネルの中心としたファブレスメーカーが展開するヘアケア・スキンケアカテゴリーの化粧品ではヒットブランドやヒット商品が生まれており、注目度が高いとした。

調査概要

  • 調査期間:2025年4~6月
  • 調査対象:化粧品受託製造・容器・原料参入企業、化粧品メーカーその他関連企業・関連団体など
  • 調査方法:矢野経済研究所の専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話などによるヒアリング、郵送アンケート調査、ならびに文献調査の併用
鳥栖 剛

ユーザーの潜在的な「欲しい」を引き出す! ECサイトの「プッシュ集客」戦略+実践法 | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト

5ヶ月 ago
『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(坂本悟史/コマースデザイン 著 インプレス 刊)ダイジェスト(第7回)

プル型の検索対策は、効果的ですが、競争が激しい側面があります。そこで「お客さんが検索する前に接触して販売してしまおう」というのがプッシュ集客です。プル型で集客基盤を作った後に取り組んでください。潜在需要を「思い出してもらう」アプローチが特徴です。

プッシュ集客の3つの戦略

プッシュ集客は、こちらから売り込んで「潜在需要を顕在化させる」という難易度が高い施策です。

お客さん側は「もともと検討していない」状況ですから、動いてもらうためには、何かしらのキッカケが必要です。つまり、キッカケの設計が重要です。例えば「このメールを見ている方限定で」「今なら早割」「在庫限りの先着順」「このクーポンを使うと◯◯プレゼント」などです。

これらを「オファー」と呼びます。何かしらの特典を提案するのです。オファーには「限定感:今だけ・ここだけでしか入手できないという感覚」「理由付け:なぜ今すぐ購入する必要があるのかの明確な説明」という要素があります。

プッシュ集客の典型的なパターンは、大きく3つあります。

1.ステップ販売

  • 実店舗やサイト内でオファーして、LINEやメルマガ登録へ誘導
  • オファーは、ノベルティやクーポンなどの「登録特典」

2.イベント販売

  • ECモール等のイベント会場などで露出して、特集ページへ誘導
  • オファーは「早割・期間限定・割引」など

3.トライアル販売

  • ディスプレイ広告などの媒体でオファーして、お試し品へ誘導
  • オファーは「今だけお得にお試しできます」など

ステップ販売

いったん特典を提示して読者になってもらい、あとはじっくりと距離を詰めていきます。広告というよりは、実店舗などの無料で露出できる媒体で集客します。LINE友だち登録などのSNSフォロー、メルマガ登録で特典を提供します。モニターアンケートに回答してくれたら特典、というケースもあります。

ここでいう特典とは、割引やノベルティだけでなく情報も含みます。「◯◯レシピを差し上げます」などです。特典がなくても、「SNSフォロー(メルマガ読者登録)すると割引クーポンをお届けします」でもOKです。

露出先

  • 実店舗、催事、ポップアップストア、展示会など
  • チラシ、名刺、封筒などの既存の印刷物(ECサイトのURLを記載)
  • 会社サイト(コーポレートサイトからリンクを張る)
  • 他社とのコラボ(配送時に自社のチラシを同封、相互送客)

特典

  • クーポンによる割引
  • ノベルティグッズのプレゼント
  • 限定コンテンツ(動画、情報)へのアクセス権
  • 次回購入時の特典

イベント販売

母の日や父の日など、ECモールや各種メディアではよくイベントが開催されていますね。ECモールやメディアはこういった特集を広告媒体として販売しています。例えば、「楽天の父の日ページのこの位置のバナー広告は何週間掲載でいくら」など、掲載箇所や広さなどによって様々な枠があります。ECモール出店者は、このような広告枠を購入して、この特集ページから自店舗へ集客します。リンク先は「父の日クラフトビール特集」などの店舗の特集ページや、商品ページです。

イベント会場ページを見て「そういえば◯◯が必要だったな」などと思い出しているお客さんと、店舗側のページを接続するようなイメージで文脈を設計します。

せっかく興味を示しても、まだいいや、となってしまわないよう、季節ギフトの早割や先着順販売などで「今判断しないといけない」状況を作り出せると、「顧客の予定になかった買い物」を促すことができます。これは広告施策に限りません。

広告などから飛んできたお客さんへ向けて表示するページをランディングページ(LP)と呼びます。ECの一般的な商品ページは「検索結果で競合商品と見比べられて選ばれる」ためのページなので、比較優位性のアピールが重要ですが、こういった販売方法のページでは、テレビ通販のようなお客さんを説得するような、長いページ構成のほうが有利です。

検索連動型広告と違い、期間限定での掲載ですから、掲載開始後、広告の効果が出ないと感じた時は、広告原稿やランディングページの品質をこまめに改善しましょう。掲載終了後も効果検証し、今後も出稿するかどうか考えましょう。詳しくは法則28の効果検証を見てください。

トライアル販売

広告媒体を使って露出して「今だけお試し品が安い」と提案し、トライアル商品を買ってもらって、その後通常商品の定期購入へと誘導するアプローチです。単品リピート通販でよく行われます。

オファーは、お悩み訴求が中心です。「ダイエットしたくないですか」とか「最近疲れてきたなと思いませんか」とか「年齢肌が気になっていませんか」といった、多くの人に共通する潜在的な課題感を提示し、そして「そういうお悩みを持っている人は、今このトライアル品を手軽に試すチャンスです」と話が展開します。

ただ、これは相性が良い商材と悪い商材とがあります。潜在需要に訴えかけるといっても 、「薪割りするのが大変だと思いませんか」と問うたところでほとんどの現代人は薪割りをしていませんね。実は「薪割り機」という商品はあるのですが、対象人口が少ないので、この方法でのオファーは向きません。

露出先としては以下のような広告媒体が中心です。

  • ディスプレイ広告:ユーザーの興味や閲覧サイトの関連性に基づいて、 Webサイトの隙間などに表示される広告
  • インフィード広告:コンテンツやSNSのフィード内に[PR]などと表記しつつ、自然に組み込まれる広告
  • 純広告:特定のWebサイトや媒体に直接掲載される広告

トライアル販売の場合は、「確かに、言われてみるとそれは自分にとって必要だ・重要だ」と、潜在欲求を思い出してもらえるようなページが必要です。概ね「〇〇でお困りでありませんか?」「◯◯って困りますよね」といった「課題感を思い出してもらう」ような表現が多い傾向です。一般的な商品ページとは少し違う技術が必要なので、まずは同業他社がどのような形で広告を出しているかを観察し、試しに買ったりして勉強させてもらうのがよいでしょう。

なお、検索経由の購入と比べ、「広告経由で購入したお客さんはあまり長くリピートしてくれない」傾向もあるので、単品リピート通販モデルで収益が取れるかどうかは、見せ方だけでなく、商品との相性が影響します。当たると大きい売り方ですが 、失敗事例も多いので注意してください。

ディスプレイ広告の配信

ここまでで紹介した3つのプッシュ集客戦略とは別に、「シンプルに商品広告を配信する」方法もあります。

法則6で紹介した「データフィード広告」は、ディスプレイ型広告としても使うことができます。過去に別のサイトで見た商品情報が、今見ているサイトに表示されていたことはありませんか? これはリターゲティング広告と呼ばれる手法で、ユーザーに「思い出してもらう」効果があります。また、ユーザーの趣味嗜好に応じて、AIが需要を先読みして表示される広告もあります。これらの広告面は多くのWebサイトに掲載されています。

このように、特に「取扱商品数が多いEC」における、本店(独自ドメイン店)の広告運用では、データフィードが大変重要です。モールに商品情報をアップロードするのと似ていますよね。EC業務の心臓部である「商品マスタ(法則18)」を整備することで、ディスプレイ広告の運用精度が向上します。

この記事は『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

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坂本悟史 /コマースデザイン 著
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ECの仕事を「販売・業務・組織・戦略」の 4分類に整理。現代のEC販売はもちろんのこと、仕入れ・製造から受注・出荷までのEC業務、AIやリモートを活用したEC組織運営、商品開発やブランディング、会計や経営計画などのEC戦略までをカバー。経営者の学び直し、担当者の育成、組織の共通言語におすすめです。

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約4社に1社が生成AIを導入。検討中は46.2%、満足度上位は「Notion AI」「ChatGPT」【法人の生成AI利用調査】

5ヶ月 ago

ICT総研が実施した「法人向け生成AIサービス利用動向調査」によると、生成AIを導入している法人は約4社に1社だった。多くの法人が業務利用している生成AIサービスは最多がOpenAIの「ChatGPT」で、約半数を占めた。

調査はインターネットユーザー4068人を対象にWebアンケートを実施。アンケート実施期間は2025年5月19〜31日。

生成AI導入済みの法人は約4社に1社

法人向け生成AIサービスの利用状況を聞いたところ、最も多かったのは「利用しておらず、導入予定もない」が46.2%、続いて「業務で利用している」が15.0%、「分からない」が14.7%、「トライアルで利用している」が9.4%だった。

法人向け生成AIサービスの利用状況
法人向け生成AIサービスの利用状況

「ChatGPT」の利用率は52.1%で最多

業務利用している生成AIのサービスは、最多が「ChatGPT」で52.1%、続いてMicrosoftの「Microsoft Copilot」が42.3%、Googleの「Google Gemini」が28.5%だった。主要プラットフォーマーが提供する汎用型生成AIが法人業務でも高い浸透率となっている。

その他の生成AIサービスは、Anthropic(アンソロピック)の「Claude(クロード)」が13.1%、Appleの「Apple Intelligence」が11.0%、Notionの「Notion AI」(文章作成、タスク管理、ノーコード開発など幅広い機能を持つ「Notion」に実装されたAIツール)が7.7%、GitHub(ギットハブ)が提供するAIによるコーディング支援ツール「GitHub Copilot」が7.6%と続いている。

ICT総研は「全体としては、生成AIサービスの利用が一部の主要サービスに集中している状況にあるものの、業務領域や操作性に応じた選択が進みつつあり、今後はより多様なサービスの併用が広がる可能性がある」と考察している。

業務利用している生成AIサービス(複数回答可)
業務利用している生成AIサービス(複数回答可)

利用者満足度が最も高いのは「Notion AI」

利用している法人向け生成AIサービスの満足度では、最も高かったのは「Notion AI」で83.3ポイント、続いて「ChatGPT」が83.0ポイント、「Apple Intelligence」が82.1ポイント、「GitHub Copilot」が81.3ポイント、「Google Gemini」が80.9ポイント、「Microsoft Copilot」が80.5ポイントだった。

満足度の全体の平均は78.2ポイント。多くの法人ユーザーが生成AIサービスに対して一定以上の満足感を抱いていることがわかった。

利用している法人向け生成AIサービスの満足度
利用している法人向け生成AIサービスの満足度

利用端末の主流は「WindowsノートPC」

生成AIサービスの業務利用における端末環境として、最も多かったのは「ノートPC(Windows)」で65.3%、続いて「デスクトップPC(Windows)」が36.8%、「スマートフォン(iPhone)」が23.4%、「スマートフォン(Android)」が17.6%だった。

ICT総研は「業務用の専用端末や仮想デスクトップ環境からの利用は限定的であり、生成AIの利用環境は比較的汎用的なデバイスに集中している」と解説している。

生成AIサービスの業務利用における端末環境(複数回答可)
生成AIサービスの業務利用における端末環境(複数回答可)

法人による生成AIの利用は拡大傾向

ICT総研では、2023年末時点で24.7万社が何らかの形で生成AIサービスを業務に導入していると推計しており、2024年末には32.7万社、2025年末には41.3万社に達する見込みだと見ている。

2026年には50.1万社、2027年末には59.2万社にまで拡大すると予測している。

生成AIサービスの利用法人数(2026年、2027年は予測)
生成AIサービスの利用法人数(2026年、2027年は予測)
大嶋 喜子

カルビーの新たな販売戦略とCRM施策。1人ひとりの腸内環境に合わせた“自分専用グラノーラ”「Body Granola」の事例

5ヶ月 ago
カルビーの「Body Granola(ボディグラノーラ)」は腸内フローラ検査後、1人ひとりに合わせた「自分専用グラノーラ」を販売している。「Body Granola」の販売戦略やCRM施策、課題などを取材した

カルビーは成長戦略として掲げる「食と健康」領域の新たなビジネスモデルとして、腸内環境を検査し、グラノーラを定期購買するサービス「Body Granola(ボディグラノーラ)」を2023年4月に始めた。2025年5月には、腸内フローラ(腸内に生息する細菌の群集。別名・腸内細菌叢)検査の利用者が3万人を突破した。サービスの体験設計や販売戦略、CRM施策を、カルビー ジャパンリージョン マーケティング本部 シリアル部 Body Granolaチーム ブランドマネジャーの金子哲也氏に聞いた。

1人ひとり異なる「腸内環境」に着目した理由

「ボディグラノーラ」の構想がスタートしたのは2020年春のコロナ禍。健康へのニーズの高まりに加え、自社の成長戦略としても「食と健康」は注力領域であり、新規事業を模索するなかで「腸内環境」に着目したという。

人の腸内には約1000種類・40兆個もの菌が存在し、その構成は1人ひとり異なります。近年では、腸内環境を整えることが免疫力の向上や未病に関わっているという研究も発表されており、非常に興味深い領域だなと。商品軸で考えると、さまざまなトッピングが可能な「フルグラ」にはカスタマイズの余地があり、腸内環境に合わせて個別最適化された商品提案をできるのではと考えました。(金子氏)

カルビーのロングセラー「フルグラ」はカスタマイズの柔軟性が高い
カルビーのロングセラー「フルグラ」はカスタマイズの柔軟性が高い(画像提供:カルビー)

2021年春に、腸内環境研究で国内最先端のメタジェン(山形県鶴岡市)と本格的な共同研究を開始。事業化を進める上で、国内最多の腸内フローラ検査を手がけるサイキンソー(東京都渋谷区)の検査技術を導入した。そして、構想から約2年半を経て「ボディグラノーラ」をリリースした。

腸内フローラ検査を経て「自分専用グラノーラ」を定期購入

事業化にあたり、健康や美容への意識が高く、腸活に関心のある20~40代の女性をターゲットに据え、サービスを開発したという。

体験設計は、大きく2段階に分かれる。1つ目は「腸内フローラ検査」。専用Webサイトから腸内フローラ検査キット(1万6500円)を注文し、到着後、採便・ポスト投函すると約4~6週間で検査結果が届く。検査では、全57タイプに分類された腸内フローラのタイプに加え、腸内に存在するすべての菌のリストを提示するという。

Webで「腸内フローラ検査キット」を注文して、採便後、ポスト投函する
Webで「腸内フローラ検査キット」を注文して、採便後、ポスト投函する(画像提供:カルビー)
腸内フローラ検査の結果イメージ
腸内フローラ検査の結果イメージ(画像提供:カルビー)

腸内フローラのタイプは、「短鎖脂肪酸の生成作用のある6種類の腸内細菌のうち、どの菌を多く保有しているか」をもとに分類しています。短鎖脂肪酸は、腸内環境のバランスを整えたり、免疫機能をサポートしたりする働きがあることが、多くの研究で示されているためです。(金子氏)

2つ目は、「自分専用グラノーラの定期購入」だ。腸内フローラ検査の結果をもとに、全6種類のトッピングのうち自身のタイプに合った3種類を選んで、ベースのグラノーラと共に購入する(20食分で3780円)。グラノーラの定期購入を前提としたサービスではあるが、検査のみの実施も可能だ。このビジネスモデルの強みは、どこにあるのか。

検査結果に基づき、6種類のトッピングから3種類を選んで購入する
検査結果に基づき、6種類のトッピングから3種類を選んで購入する(画像提供:カルビー)

腸内環境の領域で国内トップのメタジェン、サイキンソーと協業できたことが最大の強みです。加えて、シリアル食品の知見が蓄積してきたことや75年にわたり培ってきた当社のブランド力も信頼性や継続率を支える土台だと考えています。(金子氏)

主な利用者は40~50代女性、テレビCMが認知拡大に貢献

2023年4月のリリース後は、テレビCMとウェブ広告を中心に認知拡大、購入につなげていった。最も認知拡大に貢献したのはテレビCMで、イメージキャラクターに田中みな実さんと櫻井海音さんを起用し、第一弾は2024年2月に関東エリアで放送開始した。

テレビCMを通じて、認知が大きく広がった実感があります。認知が高まると検索回数も増えるので、ウェブ広告のパフォーマンスも向上しました。また、ウェブ広告の効果分析技術の進化により、獲得しやすいセグメントとそうでないセグメントが明確になり、より効率的な広告運用につながっています。(金子氏)

2025年3月からは、田中みな実さんを起用した第二弾のテレビCMも放映開始した。

2025年1月末時点で腸内フローラ検査人数が2万人を突破したため、第二弾はそうした実績の訴求も盛り込み、よりユーザー獲得を意識した構成としました。(金子氏)

著名人を起用したテレビCMは、ターゲットへの認知拡大に貢献した
著名人を起用したテレビCMは、ターゲットへの認知拡大に貢献した(画像提供:カルビー)

2025年5月時点では、検査人数が3万2000人を突破。多い時は月に約2000人が検査を行うという。この実績について、「驚いている」と金子氏は話す。

腸内フローラ検査キットは1万円を超える価格帯ですし、ハードルが高いのではないかと懸念がありましたが、想定以上の反響です。その背景にあるのは、「腸活ブーム」かなと。特に2024年は、テレビやWebメディアで「ボディグラノーラ」を取り上げていただく機会が増え、大きな追い風となりました。(金子氏)

「ボディグラノーラ」のマーケティングを担当するカルビーの金子哲也氏
「ボディグラノーラ」のマーケティングを担当するカルビーの金子哲也氏

「ボディグラノーラ」の主な利用者層は、40~50代の女性とのこと。当初、ターゲットとしていた20~40代よりも年齢層が高い。なぜミドル層の支持を得ているのか。

若年層と比較してミドル層は金銭的に余裕があり、かつ同サービスを通じて当社が解決したい課題を切実に持っているのもミドル層でした。たとえば、便秘や腸内環境の改善、ダイエット、免疫力向上など。若年層にも同様の課題感があるものの、ミドル層の方がより課題意識が強くあり、それらの課題解決への期待が購買行動につながっていると捉えています(金子氏)

多くの利用者は、腸内フローラ検査の結果に基づいておすすめされた3種類のトッピングをそのまま購入する。継続率は非公開だが、腸内環境への興味が強いユーザーが多いことから比較的高いという。一方で、腸内環境に興味があっても日常的にグラノーラを食べない人も多くいる。そのため腸内フローラ検査だけを受ける人も一定数いるそうだ。

「食事コーチング」や「他社製品の取り扱い」も開始

CRM戦略としては、メールとLINEのコミュニケーションを通じて、ユーザーが必要とする情報を届けることに注力している。コミュニケーションにおける大きな課題は、腸内フローラの検査結果が出るまでの約1か月の間に、ユーザーの興味・関心を継続させることだという。

検査を受けたことを忘れた頃に結果が届くイメージで、その間に、お客さまの関心を維持し、いかに購買意欲を高めてもらうかが難しさです。せっかく腸内環境に興味を持って検査を受けていただいているので、その興味を継続的なアクションにつなげられるよう、関連情報の提供やコミュニケーションの強化が求められます。これまでは新規獲得に注力してきましたが、今後はCRMにも本格的に取り組み、顧客との長期的な関係構築に力を入れていく方針です。(金子氏)

「ボディグラノーラ」は一般食品であるため、「伝え方」には細心の注意が求められる
「ボディグラノーラ」は一般食品であるため、「伝え方」には細心の注意が求められる
(画像提供:カルビー)

現状は、管理栄養士と組んで「腸内の菌の役割」や「腸内フローラ検査でわかること」、「腸内環境に良い食生活」といったコンテンツを作成し、メルマガとして配信しています。「ボディグラノーラ」は一般食品であり、「マーケティングにおける伝え方」には細心の注意が求められます。この点は難易度が高いと感じますが、一番の解決策はユーザーの声に耳を傾け、ニーズに応えるサービスを展開することだろうと考えています。(金子氏)

2024年4月からは、より本格的な食事のアドバイスを求める人に向けた有料の「オンライン食事相談」も開始した。30分(3278円)の「ZOOM相談プラン」と550円で最大3往復まで可能な「LINE相談プラン」があり、医師監修のもと、管理栄養士から回答を得られる。

「オンライン食事相談」も提供している
「オンライン食事相談」も提供している(画像提供:カルビー)

間違いなくニーズはあるという手応えはあり、腸内フローラ検査を経て「自分に合った食生活をどう実践するか」という具体的なアクションを求めるお客さまの声が増えています。顧客理解を深めたり、継続購入を後押ししたりする観点で、大きな可能性を持つサービス領域だと捉えています。一方でまだ実験段階で、たとえばZoomの場合は時間を15分にして価格を押さえたほうが良いのかなど、最適な体験設計を探っています。(金子氏)

2025年1月からは、腸内環境に着目した商品を展開する5社(味の素AGF、サラヤ、帝人、ホクト、Mizkan)の全13品の取り扱いを開始。「ボディグラノーラ」の会員サイト上で販売しており、約10%のユーザーが併売している実績がある。

腸内環境に着目した他社の商品も、会員サイトで買えるようにした
腸内環境に着目した他社の商品も、会員サイトで買えるようにした(画像提供:カルビー)

現状、グラノーラのベースは1種類のみで、味に飽きてしまうかもしれません。そうしたニーズを満たす目的で、他社が展開するワッフルやコーヒー、スーパー大麦、カレーなど全13品を当社が仕入れて、会員サイト上で販売しています。いずれは30品ほどに拡大できればと考えています。(金子氏)

取得データを今後の商品開発に生かす構想も

「ボディグラノーラ」は、2028年4月までに述べ10万人の利用をめざしている。現在は3万人を超えており、順調に推移している状況だ。

次の商品展開として、グラノーラの種類を増やすことも検討している。糖質を抑えたものやタンパク質を増やしたものなど、健康課題を持つ人のニーズに沿う商品を検討したいという。また、「ボディグラノーラ」を通して得られたユーザーの声を、商品開発やサービス拡充に生かしている。

カルビーでは、新規事業の部署においてスタートアップや大学などとのつながりがあり、そういった関係性と取得した健康データを活用して、新商品の開発に取り組んでいます。(金子氏)

2024年はシリアル市場が好調に推移し、特にグラノーラは人気が高かった
2024年はシリアル市場が好調に推移し、特にグラノーラは人気が高かった(画像提供:カルビー)

日本食糧新聞によると、2024年のシリアル市場は金額・数量ベースともに好調に推移。特にグラノーラは、売り上げ・数量共に10%台の伸長で、市場全体をけん引した。カルビー内でも、「フルグラ」の売上高は順調に伸びているという。グラノーラの需要増に加え、「腸活ブーム」の波が本格的に到来すれば、「ボディグラノーラ」の注目度もより高まりそうだ。

小林 香織

靴のマドラス、自社ECサイトの投稿数が4.7倍になったレビュー施策とは?

5ヶ月 ago

靴の小売大手マドラスは3月から、自社ECサイト「マドラスオンラインショップ」でレビューマーケティング施策を実施、レビュー投稿数が従前の4.7倍に増えたという。

「マドラスオンラインショップ」トップページ(画像はサイトから追加)
「マドラスオンラインショップ」トップページ(画像はサイトから追加)

マドラスは、自社ECサイトの運営で「レビュー投稿率が低く、レビューがなかなか集まらない」「店舗で購入した顧客のレビューを集めにくい」「レビューエリアのフロントデザインが見にくく、使い勝手が悪い」「レビューデータをCSVなどで出力ができず、データの利活用や他部署への展開などがしづらい」といった課題を抱えていた。

加えて、「『カテゴリ』『利用シーン』などの一覧ページに商品ごとの星評価や件数を表示したい」「レビューを活用し、購入検討者の不安解消につなげたい」という考えもあった。

3月にecbeing傘下のReviCoが提供するレビューマーケティングプラットフォーム「ReviCo」を導入。自社ECサイトでは次のような改善効果が見られた。

  • レビュー投稿数が4.7倍に増加(2025年3月〜5月の3か月間と前年同期間の比較)
  • 幅広い商品にレビューが集まるようになり、「カテゴリ」「利用シーン一覧」などの商品一覧ページに商品ごとの星評価やレビュー件数が増加
  • 購入した顧客の回答データによる、サイズ感、履き心地、デザインなどをチャート形式でわかりやすく表示可能に
  • 「ReviCo」が運用するレビュー投稿キャンペーンは応募率が56%超
  • レビューを閲覧したユーザーのCVRは、非閲覧ユーザーと比較して239%向上
「マドラスオンラインショップ」でのレビューイメージ
「マドラスオンラインショップ」でのレビューイメージ

特に店舗でお買い上げいただいたお客さまからのレビュー投稿が増加している。店舗・ECを問わず、お客さまにとってレビューを投稿しやすい環境を提供できていると実感している。(マドラス リテール事業部EC課 課長 丸山堅太氏)

大嶋 喜子

しまむらの2026年1QのEC売上高は41億円で43%増。EC化率は2.5%、都心店舗のEC化率は約7%

5ヶ月 ago

しまむらグループの2025年3−5月期(第1四半期)におけEC売上高は前年同期比43.4%増の41億円だった。EC化率は同0.7ポイント増の2.5%に拡大した。

しまむらの2026年1QのEC売上高は41億円で43%増。EC化率は2.5%、都心店舗のEC化率は約7%
EC売上高は前年同期比43.4%増の41億円(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

事業別のECでは「しまむら」が前年同期比28.6%増。各種フェアや受注生産販売を通じて気温に左右されにくい売り上げの確保を実現したという。「アベイル」は同89.8%増、各種フェアや受注生産販売の拡大に取り組んだ。「バースデイ」は同75.8%増で、フェアや受注生産と予約販売を拡大、ユニバーサルデザインの展開も推進した。「シャンブル」は同149.2%増だった。

全体のEC化率は2.5%に到達し順調に伸びている。前々年同期は0.9%、前年同期は1.8%で2025年2月期は2.0%だった。また、EC注文の店舗受取比率は高く84.8%。都内店舗ではEC化率が7%程度ある店舗が多く、椎名町店では8.9%、三軒茶屋店は8.6%、大森駅前店は8.4%と高水準となっている。

しまむらグループは2027年までの中期経営計画で、最終年度となる2027年2月期のEC売上高110億円を目標に掲げていたが、2025年2月期のEC売上高が129億円に達し計画を前倒しで達成。2027年2月期のEC売上高目標を180億円に再設定している。

今期から「しまむら」「アベイル」「バースデイ」などと分かれているECサイトをモール化し、ECサービスの利便性の向上、BtoB向けサイトの新規立ち上げによる販売チャネルの拡大に取り組むという。そのほか、中期経営計画では、EC限定企画商品の強化、OMO戦略の推進などを掲げている。会員情報の一元管理により店舗とECの相互利用を拡大。店舗とECの顧客管理システムとして、性別・年齢・購買履歴データの利用でレコメンドなどの販促に活用していく。

鳥栖 剛

レバレンスエンジニアリング入門:検索の未来

5ヶ月 ago

この記事は、2025年 5月 8日に ipullrank で公開された Francine Monahan氏の「An Introduction to Relevance Engineering: The Future of Search」を翻訳したものです。

検索の次なるステージでは、「どんな種類の検索結果にも自然に表示される、関連性の高いコンテンツ」を“設計(エンジニアリング)”することが求められます。

企業は、生成AIをはじめ、TikTok、Amazon、さらにはアプリストアまで、あらゆるチャネルでの“見つけられやすさ=可視性”を確保しなければなりません。

それぞれのチャネルには固有の特徴がありますが、すべてに共通するのが「関連性(Relevance)」です。

レバレンスエンジニアリング(検索エンジンやAIにおける可視性を“エンジニアリング=設計課題”として扱う手法)は、現代の検索とAIシステムでの可視性を「最適化」という枠組みではなく、エンジニアリングの問題として扱います。
「最適化」ではなく「エンジニアリング」という考え方が適しているのは、何かを調整するよりも、何かを構築しなければならないことが多いからです。それがソフトウェア、コンテンツ、またはインターネット全体での関係であっても、すべてエンジニアリングの一形態として捉えるべきなのです。

AI OverviewsからYouTubeのアルゴリズムまで、ほぼすべてのオーガニック検索システムは、視聴時間、滞在時間、離脱率などの行動シグナルに依然として大きく依存しています。しかし、検索結果として表示されるものは変化しています。検索エンジンは今やクエリ(検索語句)をセマンティック(意味的)に展開し、トピッククラスターを活用しています。それでもSEO業界は、時代遅れのフレームワークに戦略を無理やり当てはめ続けています。

ほぼすべての検索が今や生成AIを使用しているため、このエンジニアリングプロセスはどこでも機能します。
例えば、YouTubeに関しては、動画内の画像や動画で話されている内容の最適化は、依然としてユーザーインタラクション(視聴時間、離脱率など)に大きく依存しています。これはオーガニック検索の仕組みでもありますが、標準的なSEO作業だけでは十分ではありません。
従来型のSEOは、もはや実際には機能しない、また検索エンジンが現在使用していないフレームワークに、すべてを当てはめ、押し込もうとし続けています。

これまでの自然検索では、ページ上の特定のキーワードを探してSERP(検索結果ページ)でのランクを決定するため、一部の無関係なコンテンツが高いエンゲージメントを獲得し、良いパフォーマンスを示すことがあります。一方AIは関連性のあるソースから特定の文章やフレーズを探します。そして、それらを見つけるためにサイトの深くまで入り込みます。実際、Google AI Overviewsの引用の82%は深いページから来ています。

これは何を意味するのでしょうか?私たちはもはや単にコンテンツを最適化するだけではいけません。エンジニアリングする必要があるのです。

レバレンスエンジニアリングとは何か?

レバレンスエンジニアリングとは、あらゆる検索環境での“可視性”を高めるための、技術と理論の融合です。

情報検索(Information Retrieval:大量の情報の中から関連するものを探す技術)、ユーザー体験(UX)、人工知能(AI)、コンテンツ戦略、デジタルPR(広報活動)の交差点にあるこの考え方は、検索のあらゆる局面において役立ちます。

言い換えれば、これは会社のブランドを構築し、顧客や見込み客のために役立つコンテンツを作成し、わかりやすく、アクセスしやすく、検索者がリピートしたくなるようなサイトを設計するという、長年にわたるSEO担当者のすべての努力の集大成なのです。

これまで私たちが「良きWebサイト」を作るためにやってきた事の延長線上に、レバレンスエンジニアリングはあります。

生成AIを活用した検索(AI Overviews、Perplexity、Geminiなど)の登場により、検索は今や「クリック不要の回答セットをその場で提供する」形に進化しています(これを“強化版スニペット”と呼ぶ人もいます)。

これはSEOの日常的な仕事と生活にどのような影響を与えるのでしょうか?典型的な過去のSEO思考を変える必要があります。ページタイトルやH1タグでキーワードを使用し、常により多くのリンクを構築するといった要素は、生成AI環境では重要ではありません。あなたが実際に行っていることが針を動かすかどうかを検証するために、より技術的な理解が必要です。

レバレンスエンジニアリングは、関連性を定量的で測定可能なものに変えます。
SEOはしばしば曖昧な情報や、Google検索の仕組みについて研究している誰かの意見を参考に実施されますが、レバレンスエンジニアリングは、検索へのより科学的なアプローチ方法です。
しかし、レバレンス(関連性)は主観的ではないため、私たちのツールにはレバレンススコア(関連性を測る指標)が必要です。

会話型検索(Conversational Search)は主に関連性を重視し、数学的にスコア付けできます。

従来の検索と同様に、検索クエリと関連する文章のつながり(文書)を「多次元ベクトル空間(Multidimensional Vector Space)※」にプロット(配置)し、文書ベクトルがクエリベクトルに近いほど、関連性が高くなります。

HubSpotが2005年に「インバウンドマーケティング」という言葉を作ったとき、彼らは孤立して機能すると考えられることが多いチャネル(ブログ、SNS,メールなど)を常に連携させるべきであると提唱しました。

同じように、私たちも「レバレンスエンジニアリング(関連性設計)」という新しい枠組みを提示し、それに取り組む人々は、複数の専門分野にまたがってスキルを高めていくことが求められています。

これまでのSEOの専門家たちは、ベストプラクティスには詳しく、検索エンジンの「熟練ユーザー」ではありました。しかし、現在の「SEO」という言葉は非常にあいまいで、Googleが新しく発表した技術や概念は、すべて自動的に「SEOの仕事」に分類されてしまう傾向があります。

そのため、「レバレンスエンジニアリング」は、従来のSEOを超えて、情報検索・UX・AI・コンテンツ戦略・デジタルPRなど複数の領域を横断した新しいフレームワークとして位置づけられるのです。

また、レバレンスエンジニアリングは、コンテンツをマーケティング戦術ではなく科学的システムの一部として扱い、品質をその中核的方法論に組み込みます。
SEO業界で多くの人が「コンテンツ戦略」と呼ぶものは、実際には理論上だけで組み立てられ、実務には落とし込まれない複雑な計画にとどまることがしばしば見受けられます。

これに対して、レバレンスエンジニアリングは、すべての作業が明確な目的のもとに機能するようなワークフローを取り入れています。そして、これまで行き当たりばったりで進められてきたプロセスに、工学的な規律と科学的な厳密さをもたらすのです。

具体的には:

  • 情報は、ユーザーにとって直感的に理解できるような構造で整理されます
  • コンテンツに関する意思決定は、測定可能な目標に基づいて行われます
  • 成果は、個人的な印象ではなく、体系的に分析されます
  • 成功パターンは再現可能であり、拡張することができます

EEAT時代のレバレンスエンジニアリング

レバレンスエンジニアリングは、コンテンツの可視性を高めるための、構造的かつAIを活用した新たなアプローチです。前述のとおり、この手法は【ユーザーエクスペリエンス】、【人工知能(AI)】、【コンテンツ戦略】、【デジタルPR】、【SEO】、そして場合によっては【オーディエンス調査】といった複数の分野を統合し、ユーザーの期待と検索エンジンの評価基準の両方に沿ったコンテンツを設計していきます。

なお、オーディエンス調査がすべての最適化に必須というわけではありませんが、多くのSEO実務者が軽視しがちな非常に重要な要素です。なぜなら、ユーザーの意図を正確に理解することが、真の意味での「レバレンス(関連性)」を実現する上で不可欠だからです。

Googleが重視しているEEAT(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness:経験・専門性・権威性・信頼性)の観点からも、レバレンスエンジニアリングの手法は、単なるキーワードマッチングを超えた次元へと進化しています。Googleは、ベクトル埋め込み(vector embeddings)と呼ばれる技術を用いて、著者・ウェブサイト・エンティティ(≒明確に識別可能な情報の単位)などのレベルで評価指標を測定し、各ページがユーザーの期待にどの程度応えているかを数値的に判断しています。

たとえば、スニーカーに特化したサイトが、突然バナナに関するコンテンツを掲載し始めた場合、サイトのテーマに一貫性がなくなり、それは「フォーカスの薄さ」として認識され、検索エンジンから「無関係な情報源」とみなされるおそれがあります。同様に、戦略の裏付けもないままAI生成コンテンツに過度に依存すると、Googleのアルゴリズムからネガティブな評価を受ける可能性があります。

ここで誤解してはならないのは、EEATが単に「著者の経歴」を評価する仕組みではないということです。実際、Googleはウェブ上に存在する著者の情報をモデル化し、各著者に対してベクトル(数値的表現)を作成。それを使って、他の著者と相対的に比較しようとしています。

さらに、Googleはウェブサイト単位でもベクトルを生成します。これは、サイト内の各ページをベクトル化し、それらを平均してサイト全体のベクトルを導き出すという方法です。著者に対しても同じ処理が行われ、彼らが書いた全コンテンツを収集し、そのアウトプット全体をベクトル平均で表現するのです。

もちろん、著者紹介ページそのものが無価値というわけではありません。特定の人物として他の執筆者と差別化を図るうえでは、有効に働きます。しかし、本質的な価値は「特定のトピックについて十分な量のコンテンツを書いているかどうか」にあります。たとえば100本の記事のうち60本がSEOについて書かれていれば、数学的に見てその著者は「SEOの専門家」と分類されるわけです。

EEATという言葉は非常に抽象的であり、Googleが実際に行っていることの全体像を表している一方で、SEO業界ではこの概念の理解が単純化されすぎており、かえって誤解の温床になっています。もともとSEOは、技術的な仕組みを理解するウェブマスターや開発者たちの領域でしたが、最近ではテクニカルSEOやリンクビルディング、コンテンツSEOといった細分化された専門分野が生まれた結果、検索エンジンの仕組みを包括的に理解していない人が増えています。こうした分断は、レバレンスエンジニアリングの領域では起こりません。

レバレンスエンジニアリングでは、AIによる分析を活用し、コンテンツ戦略を実行する前の段階で、その施策が成功するかどうかを予測します。これは、Googleが内部で関連性を評価するために使用している可能性のあるロジックに似ており、公開されているツールを通じて実用的にも活用可能です。

たとえば、ターゲットトピックとのコサイン類似度(cosine similarity)※が低いコンテンツを公開したり、トピック的に整合性のないサイトからの被リンクを追求したりするようなことは、もはや行わないでしょう。このようなデータ主導型のアプローチは、これまでのSEOが依存してきた“推測”や“経験則”を最小限にとどめ、マーケターがより精密に、そして確実に成果を得られるよう最適化を進めていくための道を開きます。

Google検索は悪化しているのか?

ドイツの研究者たちが、1年にわたるGoogle検索の縦断的調査を行った結果、アフィリエイトマーケティングを主目的としたSEOコンテンツが検索体験を悪化させているという実態が明らかになりました。

この種のコンテンツは、ユーザーの役に立つかどうかよりも、お金を稼げるかどうか(マネタイズ)を優先して作られているのが特徴です。研究によれば、現在の検索結果の多くは、ユーザーにとって本当に有益かどうかよりも、検索順位を上げることだけを目的に作られた商業的に最適化されたコンテンツに占められているとのことです。
Googleとしては、高品質で関連性のあるコンテンツと、単にトラフィックを集めるだけのページを見分ける必要があります。

Googleは「人間のために作られたAI生成コンテンツなら問題ない」と公言していますが、実際には“良いAIコンテンツ”と“悪いAIコンテンツ”を大量に区別することが非常に難しいという課題があります。従来型のランキングシグナル(被リンクなど)も依然として使われていますが、「ユーザーが検索体験を成功と感じたかどうか」などの行動指標が、品質を評価するうえでますます重要になってきています。

とはいえ、GoogleがAI生成コンテンツを検出する試みは、まだまだ信頼性に欠けています。たとえばOpenAIは、かつて提供していたAIテキスト検出ツールをわずか25%の精度しかなかったために撤廃しました。他の類似ツールも、本物の文章をAIと誤判定したり、AI文書を見逃したりするといった誤検出が頻発しています。

この不確かさのせいで、実際には学生のレポートがAI検出ツールにかけられて「AIが書いたもの」と誤って判断されてしまう事例も起きています。AIによるコンテンツ生成の検出は今も大きな課題であり、モデルが進化するスピードに対して、検出手法はすぐに陳腐化してしまいます。

こうした問題に対応するには、GoogleはAI検出のみに頼るのではなく、もっと多層的で頑健な評価手法に進化させていく必要があります。検索品質を維持するには、低品質なコンテンツを正しくフィルターし、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを正確に見極めることが求められています。

その一環としてGoogleは、検索品質評価ガイドラインを更新し、スパムの定義を拡大しました。これにより、いわゆる「低品質コンテンツ」や、誤解を招いたり誇張された主張を含むページに対しても、価値の低いコンテンツとして対応できるようになりました。

構造化データの重要性

検索エンジンがAIや機械学習への依存を強める中で、構造化データの役割はこれまで以上に重要になっています。構造化データは、検索エンジンが情報を理解・分類・関連付けしやすくするための仕組みであり、コンテンツをユーザーにとってよりアクセスしやすく、関連性のあるものにする手助けをします。

データを機械が読み取れる形式で整理することで、企業は検索結果や音声検索、さらにはAIによって強化されたあらゆる体験において、自社の可視性を高めることができます。

最近の技術進展により、構造化データはAIと並行して進化していることが明らかになってきました。特に、ナレッジグラフ(Knowledge Graph:KG)※と大規模言語モデル(Large Language Models:LLM)を統合する以下の3つの新しいモデルの登場が注目されています。

この多層構造のシステムでは、LLMとナレッジグラフが動的に連携しながら、それぞれの強みを活かして知識の検索精度や推論力を高めていきます。

このように、構造化データを活用することは、検索可視性の向上だけでなく、AI主導の検索環境におけるコンテンツの将来性を保証することにもつながります。Googleの検索アルゴリズムが今後さらにLLMを取り入れていく中で、構造化データはコンテンツを正確に解釈し、文脈的に適切に処理するための鍵となるでしょう。

構造化データの活用により、企業は従来の検索における可視性向上だけでなく、AIを活用した新しい検索環境においても競争力のあるコンテンツを提供し続けることが可能になります。Googleの検索アルゴリズムが今後ますますLLMとの統合を進めていく中で、構造化データは、コンテンツを正しく解釈し、文脈的に関連性があることを保証する上で、さらに重要な役割を果たすようになるでしょう。

関連性を設計するという考え方

自社ブランドのコンテンツをより目立たせ、AIと対立するのではなく協調して機能させるためには、他にもさまざまな工夫があります。

Googleは約10年前、ハミングバード(Hummingbird)アップデートによって検索エンジンの仕組みを「語彙的検索(lexical search)」から「意味的検索(semantic search)」へと転換しました。しかし、それ以降の多くのSEOソフトウェアはこの変化に追いついていません。

語彙的検索とは、単語の出現や分布をカウントするモデルです。一方で意味的検索は、言葉の「意味」を捉えることを重視しています。この意味的検索の基盤となったのが、Word2Vec(単語の意味をベクトルで表現する手法)です。

語彙的検索対セマンティック検索

フラグル(Fraggles)の重要性

AI Overviews(GoogleなどのAIが生成する検索結果の要約)に表示されるための鍵となるのが、フラグル(fraggles)と呼ばれる要素です。フラグルとは、AI Overviewsを構成する断片的な文章のことを指します。

たとえば、検索結果(SERP)内のAI Overviewsには、Webサイトから切り出されたフレーズ(フラグル)が使われています。

あなたのWebサイト上のコンテンツが、特定の質問に対するシンプルで分かりやすいフレーズとして整理されている場合、それがAI Overviewsに採用される可能性が高まります。

コンテンツの関連性を高めるためのセマンティック提案

AI検索において表示される可能性を高めるために、以下のようにコンテンツを構造化することが効果的です。

コンテンツを意味単位で明確に構造化する

内容を明確に定義されたトピックごとに、簡潔な段落やセクションに分けましょう。長すぎる段落は複数のアイデアを混在させ、ベクトル化された意味が曖昧になります。通常、50〜150語程度の短い段落が、意味的に明確なアイデアを捉えやすくなります。また、見出しや小見出しを使ってセクションを区切ることも重要です。

意味的3要素「主語-述語-目的語」の明確な文構造を使用する

埋め込みモデル(embedding model)は、コンテンツ内に明示された関係性をもとに意味を捉えるため、こうした文構造は検索精度や関連性の向上に効果的です。

豊富な文脈キーワードやエンティティを組み込む

関連するキーワードや同義語、実在のエンティティ(固有名詞・概念など)を積極的に明示しましょう。これにより、検索でのヒット率や引用される可能性が高まります。

独自で高度に特化した、または限定的なインサイトを提供する

オリジナルのデータや独自視点の情報は、あなたのページが信頼性の高い情報源として引用される可能性を高めます。

曖昧な表現を避ける

はっきりとしたシンプルな文章は、ノイズを減らし、検索精度の向上に繋がります。

SEOの未来はレバレンスエンジニアリングへ

検索技術が進化する中で、レバレンスエンジニアリングは、コンテンツがユーザーの意図と検索エンジンの評価基準の両方に合致することを保証するために不可欠なアプローチとなっています。

EEATの重視、AIによるコンテンツ生成、構造化データの普及といった潮流は、推測に頼るSEOから、科学的かつデータに基づいたSEOへと移行する必要性を示しています。

一方で、検索品質の低下に対する懸念も残っています。たとえば、SEO主導のアフィリエイトコンテンツの増加や、AIによる「ハルシネーション情報」、そしてAI生成コンテンツの検出の難しさといった問題です。

Googleは、こうした課題に対応するために、従来のランキングシグナルに加え、ユーザーのエンゲージメント(検索体験が成功したかどうか)や構造化された知識に基づいて、より高度な評価指標を導入しつつあります。

SEOJapan編集部より:Webサイトをより良いものにするために、目指すべきゴールや本質はこれまでと変わっていません。その過程として意識すべきものが「レバレンスエンジニアリング」として、言語化されたと捉えられます。また、再現性の高いフレームワークが出来上がるということは、この先にコモディティ化が待っているということでもあります。
AI時代において、我々SEO担当者は新しいフレームワークに適応し、実践する能力が求められます。

seojapan

LINE登録者の約90%が購入する美容ブランド、高いコンバージョンにつながっているワケとは?

5ヶ月 ago

理美容商材をBtoBとBtoCで展開する菊地は、BtoCブランド「mih(ミー)」で、LINEの友だち登録者の約9割が購入する高いコンバージョンを達成した。

「mih」ではすべて北海道の素材を活用したハンドクリーム(各税込2200円)を展開。「北海道日本ハムファイターズ」とコラボしている
「mih」ではすべて北海道の素材を活用したハンドクリーム(各税込2200円)を展開。「北海道日本ハムファイターズ」とコラボしている

菊地は、理美容室向けに美容商材・機器の卸販売を手がける美容代理店事業、コンサルティングサービスを提供している。2025年にBtoC領域に進出。ハンドクリームを取り扱うBtoCブランド「mih」を立ち上げ、「北海道日本ハムファイターズ」とのコラボを通じたプロモーションなどを展開している。

一般的なECサイトでは顧客との継続的な接点を構築することが難しいと感じていたなか、IRISデータラボの「Atouch(アタッチ)」を導入し、LINEアカウントを通じた高いコンバージョンにつなげたという。

菊地はブランド「mih」のLINEアカウント運営でIRISデータラボの「Atouch」を導入
菊地はブランド「mih」のLINEアカウント運営でIRISデータラボの「Atouch」を導入

菊地はAmazonなどで新規顧客を獲得してLINEへ誘導。「北海道日本ハムファイターズ」選手の限定コンテンツなどを通じてファンとの関係性を育成し、「Atouch」経由で「mih」の売り上げの約60%を獲得しているという。

2025年5月3日に実施した、スポンサー企業として菊地の社名を冠した試合での来場者3万人への訴求では、来場者が試合当日に菊地のLINEアカウントを友だち登録し、後日「mih」商品を購入するといった即時性の高い成果を得た。今後はLINEの友だち登録数1万人をめざし、北海道内の企業との連携を通じて新規ユーザーとのさらなる接点拡大を図る。

友だち登録をしたユーザーは、LINEのトーク画面から商品の決済まで完了できる
友だち登録をしたユーザーは、LINEのトーク画面から商品の決済まで完了できる

 IRISデータラボが提供する「Atouch」とは

企業のLINEアカウントの運用支援サービス。LINE内で商品紹介から決済まで完結する。エンドユーザーはLINEのトーク画面で商品を選んでそのまま決済まで完了できるため、顧客企業の売上機会の逸失を防止する。

大嶋 喜子

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