ネットショップ担当者フォーラム

BtoB-ECは「ロイヤルカスタマー」の宝庫だって知ってた!? | 鵜飼智史のBtoB-EC早わかり講座

8 years 6ヶ月 ago

BtoB-ECはいわゆる「ロイヤルカスタマー」の宝庫。メリットとデメリットを理解して挑めば、新たなビジネスの可能性が広がります。

2016年度のBtoB-EC市場規模は291兆170億円

前回このコラムでご紹介した「我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」の最新版(平成28年度版)が4月24日に公開されました。

「国内のBtoC-EC市場が15兆円を突破」「中国向け越境EC市場も1兆円を突破」とタイトルにありますが、相変わらずBtoBに関するデータはあまり取り上げられないので、今回発表された最新の調査結果の中から、BtoBに関するデータを確認していきたいと思います。

今回の調査では、2016年度のBtoB-EC市場規模は291兆170億円(対前年比1.3%増)。EC化率は28.3%(対前年比1.0ポイント増)という数値が出ています。BtoBにおいては4分の1を超える取引がEC化しているという状態です。

2015 年の BtoB-EC 市場規模は、288 兆 2,950 億円。EC化率は27.3%2016年のBtoB-EC 市場規模は、291兆170億円。EC化率は28.3%
2015年度と2016年度のBtoB市場規模とEC化率
「我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備」(経済産業省)をもとに編集部で作成

BtoCと比べると現状でも充分にEC化しているように感じるかもしれませんが、大企業同士の取引がEC化しているだけであり、中小企業同士ではまだ電話やFAXなどを中心としたオフラインでの取引が多いのが実情です。

今回の発表でも触れられていますが、さらにBtoB-ECを普及させるためには、中小企業の取引がオンライン化されていくことがポイントになってきます。今回はこの部分に注目します。

ロイヤルカスタマーだらけのBtoB

最初に、BtoBのメリットとデメリットを確認します。

BtoBでは同じ取引先が同じ商品を何度もリピートする

BtoBでは基本的に"同じ取引先"が"同じ商品"を"何度もリピート"するという特性があります。

これをBtoCに当てはめてみると、いわゆる「ロイヤルカスタマー」と呼ばれる優良顧客と捉えられるのではないでしょうか。

BtoBの場合、取引がいったん始まると継続的な売上が見込めるので、LTV(顧客生涯価値)という指標で考えても安定した収益を見込めます。

ですが、その一方でデメリットもあります。

まず、取引先ごとに販売する価格が異なります。たくさん購入してくれる企業は当然優遇しますし、取引の少ない企業に対しては標準価格からのスタートになります。

また、そもそもBtoBですのですべてのお客様にすべての商品を販売できるわけではありません。こっそりと販売したいケースなどには、BtoBのサイトがあること自体を知られたくないということもありますし、サイトに訪れたユーザーに卸価格を見せられない場合もあります。

さらに、BtoB特有の商習慣として「商品はいま購入してすぐに受け取るが、支払いは翌月末」というように、出荷と請求のタイミングが異なる「掛売り」に対応する必要もあります

BtoBでは取引先によって価格・販路・決済方法が違う

つまり、BtoBはロイヤルカスタマーになりやすいが、取引先によって個別対応が必要という側面があるビジネスなのです。

大企業が優先されてしまうBtoBの現状

BtoBなので取引先に営業担当者を付けるのが一般的ですが、投資対効果を考えれば大企業には営業担当者を付けられるが、中小企業や地方エリアなどには営業担当者を付けられないのが現状です。

また、同じように個別対応をしなければいけないのであれば、「中小企業と何度も何度も回数を重ねて取引するよりは、1度の取引量の多い大企業を優先したい」と考える傾向があるのも事実です。

大企業との取引は1回の取引量が多い。中小企業との取引は1回の取引量が少ないから、中小企業には担当が付けられない

そういった流れの中で、大企業には有利な取引条件を提示し、中小企業には厳しい取引条件を提示するといった状況がBtoBでは生まれてきます。実際、中小企業だと大企業と比べて販売価格(卸価格)が高かったり、納品に関しても大企業よりリードタイムが長かったりします。

日本企業の99%以上は中小企業

しかし、本当に大企業だけを優先していていいのでしょうか?

4月21日に中小企業庁が発表した2017年版「中小企業白書」によると、日本企業約382万社。そのうちいわゆる中小企業・小規模事業者が約380.9万社。大企業は約1.1万社。中小以下の企業が99%以上を占めている
「2017年版中小企業白書」(中小企業庁)をもとに編集部で作成

4月21日に中小企業庁が発表した2017年版「中小企業白書」によると、国内には約382万という数の法人や事業者が存在しますが、いわゆる「大企業」はわずか1.1万社。割合にして0.3%しか存在しないのです。国内においてはほとんどが中小企業で構成されていることがわかります。

そう考えると、中小企業との取引にもっと目を向けてもいいのではないでしょうか。

ニーズはあるものの、1件あたりの取引量が少ないために敬遠されてきた中小企業との取引とどう向き合うのか。それが今後のビジネスの課題になってきます。

当然、旧態依然とした方法で営業担当者がコストを掛けて商談をしに行ったり、電話やFAXなどのアナログな取引をしてしまっては採算割れしてしまいます。今までとは違った方法で中小企業と取引を行う必要があります。

それらの問題を解決する手段としてBtoBのECサイトが注目されているのです。

鵜飼 智史

鵜飼 智史

株式会社Dai BカートASP
執行役員 営業統括マネージャー

国内最大級の広告媒体を企画・運営を担当していたことから、飲食・サービス・教育・介護など幅広い知識と経験を持つ。BtoBに特化したサービスを提供していることから法人営業には定評があり、業務改善や業績アップのお手伝いをしている。現在は全国規模でのセミナー活動や社外勉強会を精力的にこなし、BtoBのオンライン化を促進している。

  •  
鵜飼 智史

アマゾンvsグーグルなど食品ECの即時配達サービスの市場が拡大する米国市場のいま | 最新の米国EC事例から読み解く日本のECの未来

8 years 6ヶ月 ago

日本ではアマゾンジャパンが生鮮食品などを注文から最短4時間で配送する「Amazon Fresh(アマゾンフレッシュ)」を4月にスタートし、生鮮食品の即配サービスに注目が集まっています。

米国では2007年に始まった「Amazon Fresh」ですが、食品などの即配サービスにGoogleも参入するなど、食品のネット通販利用が右肩上がりで増えているそうです。

2016年に530億ドルだった食品関連のEC市場は2022年に拡大すると予測されている米国の食品EC市場。米国で開かれた大規模ECカンファレンス「Shoptalk」の講演内容などを踏まえ、食品EC市場の現状などを解説します。

食品EC市場は2022年には2016年比3倍に拡大

米国では日用品や食料品の買い物がとにかく面倒。国内外の出張や旅行で出かけた際、地元のスーパーに出向くのが僕の趣味なのですが、米国の都市部では「嗜好品よりも日用品を手に入れる方が難しいな……」と感じます。

サンフランシスコに滞在した今回、住宅街に近いエリアでもコーヒーショップを5店舗通り過ぎてやっと小さなグローサリーストアを1店舗見つけることができたような状況。

しかも、その店で扱う商品は「全てオーガニック」「ちょっと高め」、もしくは「ベーシックで安め」かの二者択一状態。「これが本場の差別化戦略か……」と思ったほどです。

このような買い物環境の米国ですから、食品に関する「Shoptalk」のセッションは注目の的。僕も「食料品をECで購入するか」というテーマを興味深く聞きました。

日本でも「Uber Eats」(ウーバーイーツ、提携レストランのグルメを宅配するサービス)や「Amazon Fresh」が展開され、さまざまなメディアで記事が紹介されるなど、日米ともに食品の即配サービスには注目が集まっています

2016年は530億ドルだった食料品などのEC市場(米国)は、2022年には1770億ドルと2016年比約3倍まで拡大する見通しです。また、EC化率は4.3%(2016年)から12.0%(2022年)にまで増え、ECで食料品を購入するケースが拡大していくと予想されています。

アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
左の表が食料と飲料、右側の表が消耗品カテゴリを合計したECの売上予測(筆者がShoptalkの会場で撮影)

米国では即日配達サービスのECがしのぎを削る

「Amazon Fresh」がいち早くリリースされた米国では、さまざまな食料品の即配ECサービスがしのぎを削っています。

サービス名 会員登録必須? メンバー費用 生鮮食品 配達費用
Amazon Fresh
(年会費299ドルで利用できる生鮮食品の即日配達サービス)
プライム会員月額$10.99 + Fresh会員月額 $14.99 最短同日配送。$40以上で送料無料。それ以下は送料$9.99
Google Express
(マーケットプレイス形式の食品や日用品を数時間で当日宅配するサービス)
× 月額$10もしくは年間$95 × 最短同日配送。各ストア会員は$15もしくは$35以上で送料無料。それ以下は$3追加。非会員は$4.99以上で配達してくれるが、送料は別途必要。
Instacart
(買い物をする人とスーパーマーケット、配達者をネット上でマッチングし、商品を最短2時間で届ける仕組みを提供する)
× 月額$14.99もしくは年間$149(初年度$99) 最短1時間配送。最低$10の注文から。会員は$35以上で送料無料。それ以下は送料$9.99別途必要。非会員は別途計算。また、注文が集中している時間帯は別途追加費用が発生
Shipt
(主要小売業者と連携し、アプリを通じて食料品を当日配送するサービス。友人宅など、配達先指定も可能)
月額$14もしくは年間$99(年間契約だと$25分の初回注文が無料に) 最短同日配送。$35以上で送料無料。それ以下は送料$7別途必要

「Amazon Fresh」以外はショッピングモール形式を採用。サービス利用者の近くのスーパーから商品をピックアップし、手元に商品を届けてくれます。

気になるのは商品価格。以前、シカゴのTargetで購入したバナナ1本の値段は$0.19でしたが、「Instacart」内のTarget(ディスカウント百貨店チェーン「ターゲット」などを展開する大手小売業者)は1本$0.19で、実店舗と同じ値段。

「Shipt」は「店内と値段が異なる場合があります。代わりに利便性を提供しています」といった主旨の説明文を記載していますが、他のサービスと比較して格段に高いというわけではないようです。

アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
Targetは実店舗と価格を合わせていました(※シカゴで買ったバナナのレシートはこちらの記事をご参照ください)
アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
Instacart内のWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)のページ
アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
Instacart内のWhole Foods Marketで販売されているバナナなど
アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
Instacart内のWhole Foods Marketは、他と比べて値段は高いものの鮮度は抜群。レジは混雑しているので、運んでくれるとなると嬉しいサービスです

「米国に住んでいる人は外食が多いのでは?」と思っていたのですが、自宅で食事をするケースも多いようです。

食料品の買い物にどれだけお金を費やすかという調査結果では、25歳~34歳の年間平均買い物金額は3009ドル。同年代の平均年収は5万232ドル(National Association of Colleges and Employers調べ)なので、自宅での食事に費やす金額は小さな数字ではないと感じました。

また、25~34歳はすでに20%ほどがECで食料品を買ったことがあり、今後使ってみたいという回答を含めると約5割が食品EC利用の意向を示しています。

アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
白が実際に利用した割合、青が今後使ってみたいと回答した割合。25~34歳の利用意向が最も高い(筆者がShoptalkの会場で撮影)

「Shoptalk」では、「Amazon Prime Now」のサービス責任者も登壇。サービスを利用する消費者メリットを次のように説明していました。

「Amazon Prime Now」は、生活必需品を手に入れるのに生活者の時間を消費することなく、家まで商品を運んでくれる。「Amazon Prime Now」は自分の時間を買い、したいこと、しなければならないことに集中できる環境を作ることができる。

アマゾンvsグーグルなど生鮮食品の即日ECサービスの市場規模が拡大する米国市場のいま
「Amazon Prime Now」のサービス責任者によるセッション(筆者がShoptalkの会場で撮影)

アメリカ在住の知人に話を聞いてみると、休日の予定を詰め込んでしまった時、家で仕事に集中したい時、また雨の日や体調が悪く外に出たくない日などに、「Amazon Fresh」を利用するケースがあるとのこと。

また、小さな子供がいる、介護をしているといった家庭などの活用も進んでいきそうということです。

米国は広大な土地を有しているため、都市部の一部を除いては日本のように徒歩圏内にコンビニエンスストアが存在しているケースはほとんどありません。そのため、こうした食料品などの即日配達サービスを利用したいというニーズが高いのでしょう。

食料品や日用品の即日配達サービスに関するECは、地域性や実店舗の販売網などが大きく影響するため、日本とは異なる発展を遂げていくことかと思います。

また、米国では日本と同様に、コンビニの商品配達サービスが大都市を中心に展開されています。7-Eleven, Incが1年間で米国内店舗を207店も増やすなど、販売網も徐々に整備されつつあります。

今後どのようにコンビニや即時配送サービスのECが展開を見せるのか。生鮮食品はプレミア商品と普段使いの商品どちらが注文されるのか、ビジネスモデル自体真似しやすいだけに、どの点で勝敗が決まるのか――などなど、個人的に注目していき、日本のECの研究材料にしていきたいと考えています。

野間 和知

株式会社フューチャーショップ 事業戦略部

野間 和知(のま・かずとも)

株式会社フューチャーショップ 事業戦略部

大阪府出身。早稲田大学人間科学部卒業後、通信会社に勤務。その後、クラウドブーム直前のデータセンタ事業者でサービス企画や政府に対する提案資料作成などを担当。

1年間台湾で過ごした後、2012年7月に株式会社フューチャーショップへ入社。マーケティングや広報、データ活用を担当。「いいコマースとは何か?」を考えるブログ「ヒトテクラボ」の運営も行っている。

野間 和知

最も利用されているフリマプリは? 「メルカリ」が利用率94%で他を圧倒

8 years 6ヶ月 ago

フリマアプリ市場で “メルカリ一強”の現状が浮き彫りになった。

インターネット調査会社のマクロミルがこのほど実施したフリマアプリの利用実態調査によると、フリマアプリの利用経験があるのは約2割で、サービスごとの利用率は「メルカリ」(94%)が他社サービスを大きく引き離している。

フリマアプリを「利用したことがある」と回答した1000人に、利用しているフリマアプリの名称を複数回答で質問した。

利用率の上位5つは「メルカリ(メルカリ)」が94.0%、「ラクマ(楽天)」が22.1%、「フリル(Fablic)」が19.4%、「minne(GMOペパボ)」が8.9%、「ZOZOフリマ(スタートトゥデイ)」が5.9%。

マクロミルがこのほど実施したフリマアプリの利用実態調査によると、フリマアプリの利用経験があるのは約2割で、サービスごとの利用率は「メルカリ」(94%)がトップ

フリマアプリ利用状況

全国の15~69歳1万5000人を対象にフリマアプリの利用経験を聞いたところ、フリマアプリの存在を知っている人は66.5%、現在利用している人は16%だった。

クロミルがこのほど実施したフリマアプリの利用実態調査

フリマアプリ認知・利用率

若い世代ほど利用率が高く、10代の女性では56.7%がフリマアプリの利用経験がある。

クロミルがこのほど実施したフリマアプリの利用実態調査

フリマアプリ認知・利用率(性別×年代別)

使う理由1位は「出品や購入が簡単・シンプルだから」

フリマアプリの利用目的は「出品」が17%、「購入」が32%、「出品と購入の両方」が51%。

出品や購入する理由を選択式で聞いたところ、1位は出品・購入ともに「出品(購入)方法が簡単・シンプルだから」(出品78%、購入63%)が選ばれた。

クロミルがこのほど実施したフリマアプリの利用実態調査

フリマアプリで購入する理由

出品する理由の2位は「お金のやり取りを、購入者と直接しなくて良いから」(40%)、購入する理由の2位は「欲しいものが見つけやすいから」(48%)となっている。

調査概要

  • 調査主体:マクロミル
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • ① フリマアプリ利用状況把握調査
    • 調査対象:全国15~69歳の男女(マクロミルモニタ)
    • 割付方法:平成27年国勢調査による、全国5エリア×性別×年代の人口動態割付/合計15,000サンプル
    • 調査期間:2017年5月15日(月)~17日(水)
  • ② フリマアプリユーザーに聞く、利用実態調査 調査対象
    • 調査対象:「①フリマアプリ利用実態調査」で、スマートフォン&フリマアプリを利用していると答えた人 (マクロミルモニタ)
    • 割付方法:割付なし/合計1000サンプル
    • 調査期間:2017年5月17日(水)~18日(木)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ECサイト構築サービスのトレンドは「ID決済」や「サブスクリプションコマース」

8 years 6ヶ月 ago

矢野経済研究所が5月22日に公表した国内のECサイト構築支援サービス市場に関する調査結果によると、注目すべき動向として「ID決済機能」や「サブスクリプションコマース機能」を実装するEC サイト構築システムが増えているという。

Webサービスの会員IDなどを使って決済する「ID決済」は、ECサイトの購入ステップを減らすことでショッピングカートからの離脱防止が期待でき、新規顧客の獲得促進に効果を発揮するなどメリットは多い。

「ID決済」を取り入れるEC事業者が増えていることに伴い、「ID決済」に対応したECサイト構築支援サービスを提供する事業者も増えていると分析している。

EC事業者間の競争が激化する中、既存顧客の囲い込みやリピーター獲得に役立つ定期購入特化型ショッピングカートの取扱総額が拡大。クラウド型サービスを中心にサブスクリプションコマース機能の導入も進んでいるという。

ECサイト構築支援サービスの市場規模(事業者売上高ベース)は、2016年度時点で前年度比6.2%増の546億円(見込み)と算定した。内訳は、パッケージ型サービスが同104.7%の331億円、クラウド型サービスが同108.6%の215億円。

2020年度の市場規模は668億円に拡大する見通し。パッケージ型サービスが397億円、クラウド型サービスは271億円に達すると予測している。

矢野経済研究所が5月22日に公表した国内のECサイト構築支援サービス市場に関する調査結果

ECサイト構築支援サービス市場規模推移と予測

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸が宅急便の運賃変更、サービス規格の改定などまとめた特設サイトを公開

8 years 6ヶ月 ago

ヤマト運輸は宅急便の基本運賃と一部サービスの規格改定に伴い、告知などを行う特設サイトを公開

特設サイトのトップページ(画像は編集部がキャプチャ)

ヤマト運輸は宅急便の今後変更する基本運賃の詳細、一部サービスの改訂内容などをまとめた特設サイトを公開した。特設サイトでは、10月1日以降の宅急便の基本運賃表の詳細などを掲載している。

特設サイトはこちら

ヤマト運輸は基本運賃を荷物1個あたり140~180円値上げするなど、サービス規格の改訂に踏み切る(変更内容などはこちらを参照。宅急便料金の基本運賃(税抜き価格)の改定幅は次の通り。

  • 60-80サイズ:現行の運賃に一律140円を加算
  • 100-120サイズ:現行の運賃に一律160円を加算
  • 140-160サイズ:現行の運賃に一律180円を加算

新たな割引制度として、店頭端末で発行したデジタル送り状を利用した場合、荷物1個につき50円を割り引く制度を運用する(デジタル割)。

また、クロネコメンバーズ会員が発送時に直営店に荷物を持ち込んだ場合、現行の持ち込み割引と合わせて1個あたり合計150円を割り引く(現行の割引額は1個100円)。

荷物の届け先を自宅ではなくヤマト運輸の直営店(宅急便センター)に指定した場合、通常の宅急便運賃より荷物1個あたり50円値引きする制度も展開する。

特設サイトではこうした基本運賃表、サービスの改訂などについて説明している。

なお、特設サイトには、宅急便の基本運賃と一部サービスの規格改定に関するヤマト運輸のメッセージも記載されている。

配送業務の現場はかつてない厳しい状況にあり、日本全体の人手不足によって労働力の確保も困難です。
さらに事業税の増税や社会保険適用範囲の拡大など、社会制度にも大きな変更がありました。
私たちは、こうした環境変化をふまえ、これからも宅急便のネットワークを維持、発展させていくため、また、その担い手である社員の健全な労働環境を守るため、27年ぶりに運賃を全面改訂いたします。
多くのお客さまにご負担をおかけすることを、深くお詫びしますとともに、重ねて、ご理解とご協力をお願いいたします。

-ヤマト運輸の特設サイトから引用

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

「急に売れなくなった」「競合の売上が知りたい」「ユーザーの導線は?」。定番のお悩みにプロが回答 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 6ヶ月 ago

「急に売れなくなった。どうすればいい?」「競合の売上は?」「ユーザーの導線を知りたい」。ネットショップのコンサルをしていると必ず聞かれるのがこれ。特に、急に売れなくなったという話はここ半年間でよく聞きます。今まで以上の競合がいる中で、今まで通りやっていても下がるだけなので、良いと思っていたものも見直してみましょう。

競合を見てから自分たちの強みを見つけましょう

ベテラン店ほど要注意!訴求は古いと売れなくなる | コマースデザイン
http://www.commerce-design.net/blog-staff/170518-furuisokyu/

まとめると、

  • ベテラン店の場合は特に「商品訴求が古くなっている」という傾向がみられる
  • 古くなるとは「時代やお客さんに置いて行かれている」ということ
  • 市場動向を見て「紹介」「優位性」「新提案」という観点で訴求を調整する

ビールと同じ製法なのにプリン体ゼロ!ヘルシーで美味しいホッピー(昔の訴求は「ビールの安い代用飲料」。そのポジションは発泡酒に取られた)

カワイイはつくれる!ハンドブローだけで毛流れ揃うエッセンシャルシャンプー(昔の訴求は「ダメージケア」。市場の激化で安売りシャンプーとして埋没していた)

「今までこれでうまくいっていたのに……」そう感じたら、そのポジションは他社に奪われているということです。自分たちのポジションをしっかり見直して立ち位置を変え、訴求も変えてみましょう。ここからが本当の競争です。

目からウロコの競合調査法

競合ネットショップの売上を把握するための方法 | ECMJ
https://www.ecmj.co.jp/no1331/

まとめると、

  • 実店舗の場合は開店直後と閉店直前に買い物し、ネットショップの場合は0時と23:59に注文を入れ、レシートの番号や注文番号の差分からその日の注文数を類推する
  • 自社と同じカテゴリであれば「自社の客単価×0.8~1.2」で客単価の幅を予測
  • カテゴリが違う場合は「売れ筋商品の販売価格×1.2~1.4」が客単価の幅を予測

開店直後に実店舗で買い物をします。レシートには当日の最初の注文のレシート番号が発行されます。そして同じ日の閉店直前にまた同じ実店舗で買い物をします。レシートには当日の最後の注文番号が発行されます。

 最初のレシート番号と最後のレシート番号の差が、その日の注文数ということになります。

聞いてみてば単純なことなんですが、この方法を知っていた人はいるでしょうか? 有料のツールを使ったりしなくても2回注文するだけで大体わかってしまいます。

逆を言えば自社も同じように調査されているかもしれませんので「売上はバレているもの」という意識を持っておきましょう。

ユーザーの閲覧経路なんて結局わかりません

GAの複雑なフロー系レポートなんて使わなくていい! ページ経路から課題を発見する2つの方法 | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/05/18/25699

まとめると、

  • ユーザーの閲覧経路を調べるのは毛細血管の中で詰まっている箇所を言い当てるようなもの。つまり無理
  • ランディングページとその次に見たページなら「入口からの遷移」でわかる
  • 重要なページの前後の行動は「ナビゲーション サマリー」で見る

Googleアナリティクスには、[行動]>[行動フロー]レポートに代表される経路分析向けのレポートがいくつか用意されている。

(中略)

これらはデータがユニークに視覚化されているので、見ていて楽しかったり面白かったりするレポートの代表格だと思う。しかし、だからといって施策の改善につながる分析の役に立てられるかというと、それはあまり関係ない。

データを分析するときはここが要注意ポイントですよね。それっぽいものを見て、それっぽいことがわかったところで、アクションにつながらなければ無駄な時間です。自分たちの行動につながるデータを見る習慣を身に付けましょう。

EC全般

ECサイトで「購入までにかける平均時間」はどのくらい? 商材と価格別の調査結果 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4313

オンラインショッピングにおける消費者行動の実態 | KPMG
https://home.kpmg.com/content/dam/kpmg/jp/pdf/jp-the-truth-about-online-consumers.pdf

ケーススタディもあったり、購買プロセスのデータもあったりと盛りだくさんです。必読。

配送コストは3人に1人が「意識しない」、宅配便に関するネット通販利用者の意識調査 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4310

送料無料のショップが多いので意識しない人が多いのかもしれませんね。念のために書いておくと3分の2は意識しています。

ニッセンが通常送料を100円値上げへ、「送料価格の維持は困難」と判断 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4321

ヤマト運輸、運賃値上げと総量抑制で宅急便単価5.9%UPの592円を計画 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4326

上の調査に関連して。送料はじわじわ上がってきましたので、送料を意識する人は増えそうですね。

【家具ECサイトのSEO事例】内部リンク設計でカテゴリページへの検索流入が1,157%改善 | SEO HACKS
https://www.seohacks.net/blog/column/furniture-seo/

ちょっとテクニカルに感じるかもしれませんが、SEOの基本ともいえる部分です。ネットショップはページがどんどん増えるのでこういった整理は重要です。

「適当に取材して一丁あがり!」なんて考えてないよな? オウンドメディアの取材記事は事前準備が9割【前編】 | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/05/15/25503

取材する相手に失礼がないようにするのが基本中の基本。事前に質問事項を伝えておくとスムーズに進みます。

今週の名言

お客さんのことを、めちゃくちゃ細かく見ている。なのに、「これで正解でしょ?」という自己顕示欲は微塵も感じさせない。

たったひとつの「接客術」で、ある飲食店の虜になってしまった話 | ニューアキンドセンター
https://new.akind.center/201705/katsuse/

お客さんのことを細かく観察して、Web上のコンテンツなどには自己顕示欲を感じさせない。ネットショップでも参考になることはたくさんある記事です。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

再配達削減へて向けオープン型宅配ロッカー「PUDO」の設置加速、佐川との共同利用も

8 years 6ヶ月 ago

ヤマト運輸が普及を先導しているオープン型宅配ロッカー「PUDO」の設置が進んでいる。

首都圏や名古屋、大阪など都市部の駅や集合住宅、コインパーキング、ホテルなどに設置。佐川急便の不在荷物も取り扱うロッカーを拡充するなど、ユーザーの利便性向上を図っている。

「PUDO」は複数の宅配業者が共同利用するオープン型宅配ロッカー。フランスの郵便機器製造会社ネオポストシッピングとヤマト運輸による合弁会社Packcity Japan(パックシティ ジャパン)が設置や運営、管理を行っている。

ECサイトの利用者は商品を購入する際、受取場所として「PUDO」を選択すると、荷物がロッカーに届く。荷物が収納されると購入者にメールで通知。購入者はパスワードを使ってロッカーを解錠する。

「PUDO」は首都圏や名古屋、大阪などで設置が広がっている。5月15日にはドラッグストアモリの店舗、18日にはレンブラントホテル厚木、19日には東葉高速鉄道の東海神駅など4駅に設置した。

5月21日には、新京成線の元山駅と、くぬぎ駅に設置されていた宅配ロッカーで佐川急便の荷物の取り扱いを開始している。

Packcity Japanは2022年までに全国の駅、百貨店、コンビニエンスストアなど5000か所に設置する計画だ。

コインパーキングに宅配ロッカー、オープン型「PUDO」を日本パーキングが設置

大宮駅東口パーキングの出入り口付近へ5月に設置された「PUDO」の宅配便ロッカー

近年、配送会社の人手不足が深刻化する中、不在による再配達の削減が課題になっている。国土交通省が2015年に取りまとめた報告書では、2015年時点で再配達の件数は約7億4000万個、宅配便の約2割にあたる。

再配達削減に向けて「PUDO」の導入は加速しているものの、現状では佐川急便など他社との共同利用は一部地域にとどまっている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

6/9福岡開催。JIMOS、豆腐の盛田屋が明かす、中国向け越境ECのノウハウ。グーグル担当者が語る検索のトレンドと本質など全7講演

8 years 6ヶ月 ago
ネットショップ担当者フォーラム2017春 eコマースコミュニケーションDay

ネットショップ担当者フォーラム2017/Web担当者Forumミーティング2017 in 福岡

ネットショップ担当者フォーラム、Web担当者Forumでは、地域におけるeコマース市場の現状と課題を把握し、その方策を導くため、「ネットショップ担当者フォーラム2017/Web担当者Forumミーティング2017 in 福岡」を開催します。

オープニング基調講演
今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質
講師
グーグル合同会社
サーチ クオリティ チーム
シニア サーチ エヴァンジェリスト
金谷 武明
Google
パネルディスカッション
  • 第一部:
    JIMOS、豆腐の盛田屋が明かす中国向け越境ECの攻略ノウハウ
  • 第二部:
    通販・ECの“プロ”が本音で語る「これからの通販・ECで押さえておくべきこと」

モデレータ

  • 柿尾 正之

パネリスト

  • 株式会社JIMOS
  • ホールセール事業部事業部長/
    DMS(通販支援) 事業部事業部長
  • 川部 篤史
  • 株式会社スクロール360
  • 常務取締役
  • ビジネス戦略室長
  • 高山 隆司

オープニング基調講演はグーグルの金谷氏が「今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質」をテーマに登壇。

パネルディスカッションでは二部制に分かれ、第一部では注目の越境ECをテーマに「JIMOS、豆腐の盛田屋が明かす中国向け越境ECの攻略ノウハウ」をお届けします。

第二部では、通販歴の長い、元JADMA(日本通信販売協会)理事で現在はネットショップ担当者フォーラムの編集顧問を務める柿尾氏をモデレータにJIMOS川部氏、スクロール360高山氏に通販・ECの“プロ”が本音で語る「これからの通販・ECで押さえておくべきこと」をテーマにお話いただきます。

ネット通販、デジタルマーケティングに関わる全ての方にお役立ちの情報満載です。
あなたも、お知り合いをお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

ご来場プレゼント

ご来場いただいた方に1人1冊プレゼント!
※アンケートとお引き替えにお渡します。

「ヨドバシ.com大躍進の舞台裏」

  • 発行:インプレス
  • 発売:2016年10月31日
  • 定価:本体1,800円+税
「ヨドバシ.com大躍進の舞台裏」

開催概要

イベント名
ネットショップ担当者フォーラム2017 in 福岡/
Web担当者Forumミーティング2017 in 福岡
日時
2017年6月9日(金)11:30~18:00(受付開始11:00)
場所
福岡県福岡市中央区天神2丁目5−55 アーバンネット天神ビル 5F(地図
交通アクセス
西鉄福岡(天神)駅から徒歩2分
地下鉄空港線天神駅から徒歩5分
地下鉄七隈線天神南駅から徒歩5分
JR博多駅から天神まで地下鉄で5分
福岡空港から天神まで地下鉄で11分
天神バスセンターから徒歩3分
参加費
無料(事前登録制制)
主催
株式会社インプレス ネット担当者フォーラム
協賛企業
  • アマゾンジャパン合同会社
  • カゴヤ・ジャパン株式会社
  • 富士通株式会社
  • 株式会社ヤプリ
特別協力(予定含む)
  • 九州ECミーティング
  • 一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 一般社団法人通販エキスパート協会
  • 一般財団法人ネットショップ能力認定機構
定員
120人
このページのURL https://netshop.impress.co.jp/event/201706fukuoka
お問い合わせ
株式会社インプレス イベント事務局
TEL:050-3356-0787
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

タイムテーブル

11:30~12:20
オープニング基調講演
今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質
講師
グーグル合同会社
サーチ クオリティ チーム
シニア サーチ エヴァンジェリスト
金谷 武明
金谷 武明
セッション概要

モバイル フレンドリー、モバイル ファースト インデックス、AMP、などなど、Google 検索、特にモバイル検索の変化を感じている方も多いのではないでしょうか。モバイルユーザーとデスクトップユーザーの傾向はどんどん変わりつつあります。

しかし Google 検索の本質は変わらず、“ユーザーに検索クエリと関連性の高い、有益な情報をお届けすること”です。そこで、そのモバイルの流れにネットショップ担当者、Web担当者のみなさんがどのように対応すべきか、そのヒントとなるような話をしたいと思います。

プロフィール

ソニー・コンピュータエンタテインメントのウェブディレクターとして EC サイトの制作やサイトのプロモーションなどを担当。2007年よりグーグル株式会社勤務。中小企業を対象としたオンライン広告のコンサルティングを経て、Google 検索のエヴァンジェリストとしてGoogle 検索と相性の良いサイトの作成方法などの情報発信に携わる。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

普段 Google 検索を担当していない方が、最新の Google 検索に関するモバイルのトレンドを理解するのに最適です。

参加対象者
  • - 検索担当者だけでなく、Web デザイナーやマーケティング担当者や管理者など、サイトの運営に関わる全ての方
  • - 検索の最適化って結局良いコンテンツを作ればいいんでしょ?という段階で止まっている方

Google 検索の大きなトレンドやその対応方法などを解説します。ランキングを上げる裏技のようなトピックは扱いません。

受講するメリット

モバイル化の流れの中で今できることを理解し、始めることができる

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

モバイルフレンドリー、AMP、モバイルファーストインデックスといった、Google の最新の動きについていけてないかも。

続きを読む
12:30~13:10
ランチセッション※軽食をお出しします
任せて安心の「マネージド専用サーバー」(仮)
講師
カゴヤ・ジャパン株式会社
セールスグループ セールスチーム
チームリーダー
森 明義
森 明義
セッション概要

サイトのインフラとして非常に有効な「クラウド/IaaS」ですが、中身は「サーバー」です。

運用いただくには相応の知識が必要ですし、OSやアプリケーションのセキュリティ、24時間の監視など、ケアすべき点は多数あります。

カゴヤなら、20年近いホスティングサービス提供の運用実績に培われた運用監視のサービスと、365日無休の電話サポートで、コンテンツの運用のみに集中いただけるインフラを提供いたします。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

さまざまなサイト/アクセス規模に対応可能なプランを提供いたしております。

参加対象者

Eコマースを運営するマネージャークラスの方、そのマネージャ右腕となる方

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

より簡易に、より柔軟にWebサイト/ECサイト運用いただけるインフラをご提案

続きを読む
13:20~14:00
講演1
Amazon Payが提供する新しい決済の世界~コンバージョン率UPからオムニチャネル対応まで~
講師
アマゾンジャパン合同会社
Amazon Pay事業本部
事業本部長
井野川 拓也
井野川 拓也
セッション概要

「Amazon Pay」はAmazon以外のEコマースサイトでもお客様がAmazonアカウントで簡単にログインし、お支払いできるサービス。定期販売やモバイルアプリでの決済にも対応し、導入ECサイトでは新規会員獲得やコンバージョン率の改善、不正利用対策などにその効果が表れています。本講演では「Amazon Pay」の導入メリットをご説明し、最新の導入事例、オムニチャネルへの対応例もご紹介します。

講師プロフィール

2010年1月より2015年10月までアマゾンジャパン セラーサービス事業本部 事業開発部 部長として、セラービジネスの事業企画、マーケティング、出品事業者向けの広告事業、事業者向けのID決済ビジネス、などを担当。
2015年11月よりAmazon Pay事業の日本に於ける責任者となり、現在に至る。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

参加対象者

ECサイト運営責任者、運営担当者

受講するメリット

最新の決済サービスに関する情報が得られる

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

新規顧客獲得、コンバージョン率向上

続きを読む
14:10~15:00
パネルディスカッション 第一部
JIMOS、豆腐の盛田屋が明かす中国向け越境ECの攻略ノウハウ
セッション概要

急拡大している中国EC市場向けのネット通販はやった方がいいですか? 儲かりますか? 難しいですか?

こんな通販・EC事業者のお悩みや課題に対し、中国で爆売れしたJIMOS「マキアレイベル」と、豆腐の盛田屋「豆乳よーぐるとぱっく玉の輿」の責任者がパネル形式で答えます。

元日本通信販売協会(JADMA)の柿尾氏が、JIMOS川部氏、スクロール360高山氏に、中国向け越境ECを本気でやってみてわかった中国EC市場の実態、攻略ノウハウなど、ここだけしか聞けない中国向け越境ECの裏側を聞き出します。

続きを読む
モデレータ
柿尾 正之
柿尾 正之
講師プロフィール

マーケティング会社にて小売業・外食産業等のリサーチ・コンサルティング業務に従事。1986年4月、公益社団法人日本通信販売協会(所管:経済産業省)に入局。おもに調査、研修業務を担当。主任研究員、主幹研究員を経て、理事・主幹研究員。2016年6月、退任。現在、企業顧問、社外取締役。関西大学大学院商学研究科、東京国際大学商学部講師(非常勤)。日本ダイレクトマーケティング学会理事。著書に「通販〜不況知らずの業界研究〜」(共著:新潮社)等多数

パネリスト
株式会社JIMOS
ホールセール事業部事業部長/
DMS(通販支援) 事業部事業部長
川部 篤史
川部 篤史
講師プロフィール

2012年株式会社JIMOSへ入社。現在は、通販支援部門であるDMS事業部事業部長およびホールセール事業部事業部長を兼任。越境EC進出の立ち上げのほか、通信販売モデルでの事業構築&製品マーケティング戦略立案・実行を得意とする。現歴以前は、マキアレイベル製品開発部長・健康食品部長(2012〜2014)を歴任。
前職では大塚製薬株式会社(通販・EC部門)、株式会社千趣会(製品企画・開発・仕入/制作企画/EC等)にて活躍。

パネリスト
株式会社スクロール360
常務取締役
ビジネス戦略室長
高山 隆司
高山 隆司
講師プロフィール

1981年株式会社スクロール(旧社名ムトウ)入社以来、36年にわたり通販の実戦を経験。2008年には他社のネット通販企業をサポートするスクロール360の設立に参画、以後、200社を超えるネット通販企業の立ち上げから物流受託を総括。
その経験を生かし2015年2月に「ネット通販は物流が決め手!」「シニア通販は『こだわりの大人女性』を狙いなさい」(ダイヤモンド社)を出版。

15:10~15:50
講演2
成長通販の人気アプリを徹底解剖!〜売上直結型のECアプリとは?〜
講師
株式会社ヤプリ
エヴァンジェリスト
金子 洋平
金子 洋平
セッション概要

モバイルファーストと呼ばれるようになって久しい今、スマホサイトの次に取り組むべき手段として、注目されているECアプリ。アプリ経由のEC売上は、今やウェブ広告やメルマガを上回っており、今後アプリの存在感は大きくなっていくことが予測される。「アプリで売上が上がるの?」こんな疑問をお持ちのEC担当者様向けに、導入実績200社以上のアプリ運営プラットフォーム「Yappli」が、ECアプリの最前線をお伝えします。

プロフィール

1979年生まれ。新卒でGMOインターネットでマーケティング、営業、新規事業立ち上げを経験。24歳で起業し、ファッションECを11年運営した。2016年よりファストメディアに参画。文化服装学院・非常勤講師/ネットショップ能力認定機構・認定講師。翔泳社ECzine「金子洋平のおしゃれEC通信」。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け

これからアプリ導入を検討されている方向けの内容となります。

参加対象者

マーケティング、EC、販促 ご担当者様

受講するメリット

アプリを導入することのメリットや想定される効果が分かります。

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

・アプリを導入したいが、いまいち効果がわからない
・モバイルマーケティングを強化したいと感がている方
におすすめの内容です。

続きを読む
16:00~16:40
講演3
DMPによる顧客マーケティング最前線 ~デジタルマーケティングの最適解とは~
講師
富士通株式会社
オファリング推進本部
デジタルマーケティングオファリング統括部
デジタルマーケティングソリューション部
マネージャー
西本 伸一
西本 伸一
セッション概要

DMPという概念が一般化し、企業における活用が進む一方であまりに広範囲な業務、ソリューションに跨る領域であるために、未だに「わかり難い」であったり「どこから取り組んで良いのか分からない」といったご意見を聞きます。このセッションでは「DMP」をSIベンダーの視点より解説し、その可能性について事例を交えお話します。

プロフィール

製造/流通業担当SEとして主にBI/BAパッケージやECソリューションの導入に従事。
豊富な現場経験をベースに、現在はデジタルマーケティング領域全般の販売推進を担当。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け

参加対象者

マーケティング・販促部門、情報システム部門

受講するメリット

デジタルマーケティングとDMPに関する最新の動向を知ることができます。

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

デジタルマーケティング、特にDMPに関してまず理解したい、という方にお勧めです。

続きを読む
16:50~18:00
パネルディスカッション 第二部
通販・ECの“プロ”が本音で語る「これからの通販・ECで押さえておくべきこと」
セッション概要

送料値上げ、少子高齢化、進むEC化、競争激化、価格競争などを乗り越えるために必要なことなど、通販業界に携ること30年以上の元JADMA柿尾氏、JIMOS川部氏、スクロール360高山氏が本音で語ります。

モデレータ
柿尾 正之
柿尾 正之
講師プロフィール

マーケティング会社にて小売業・外食産業等のリサーチ・コンサルティング業務に従事。1986年4月、公益社団法人日本通信販売協会(所管:経済産業省)に入局。おもに調査、研修業務を担当。主任研究員、主幹研究員を経て、理事・主幹研究員。2016年6月、退任。現在、企業顧問、社外取締役。関西大学大学院商学研究科、東京国際大学商学部講師(非常勤)。日本ダイレクトマーケティング学会理事。著書に「通販〜不況知らずの業界研究〜」(共著:新潮社)等多数

パネリスト
株式会社JIMOS
ホールセール事業部事業部長/
DMS(通販支援) 事業部事業部長
川部 篤史
川部 篤史
講師プロフィール

2012年株式会社JIMOSへ入社。現在は、通販支援部門であるDMS事業部事業部長およびホールセール事業部事業部長を兼任。越境EC進出の立ち上げのほか、通信販売モデルでの事業構築&製品マーケティング戦略立案・実行を得意とする。現歴以前は、マキアレイベル製品開発部長・健康食品部長(2012〜2014)を歴任。
前職では大塚製薬株式会社(通販・EC部門)、株式会社千趣会(製品企画・開発・仕入/制作企画/EC等)にて活躍。

パネリスト
株式会社スクロール360
常務取締役
ビジネス戦略室長
高山 隆司
高山 隆司
講師プロフィール

1981年株式会社スクロール(旧社名ムトウ)入社以来、36年にわたり通販の実戦を経験。2008年には他社のネット通販企業をサポートするスクロール360の設立に参画、以後、200社を超えるネット通販企業の立ち上げから物流受託を総括。
その経験を生かし2015年2月に「ネット通販は物流が決め手!」「シニア通販は『こだわりの大人女性』を狙いなさい」(ダイヤモンド社)を出版。

スポンサー
  • amazon pay
  • KAGOYA
  • FUJITSU
  • yappi
高嶋 巌

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」

8 years 6ヶ月 ago

日本最大のフリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリと、「よなよなエール」で知られるクラフトビール最大手のヤッホーブルーイング。

業界は異なるものの、成長を続ける2社に共通するのは、3つの“バリュー”を持ち、それを社員に浸透させることで強い組織を作っていること。

メルカリの小泉文明社長兼COOとヤッホーブルーイングの井手直行社長が、組織作りで重要視している“バリュー”経営について語り合った。

小泉氏と井手氏の対談「メルカリ×ヤッホーブルーイング ビアトーク~”バリュー”が誰にも真似できない会社をつくる~」は5月11日、東京・六本木ヒルズ内メルカリ本社で開催。登壇者と聴講者にはヤッホーブルーイングのクラフトビールが提供され、和やかな雰囲気の中でトークセッションは始まった。

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」 メルカリの小泉文明社長兼COOとヤッホーブルーイングの井手直行社長のトークセッション
メルカリの小泉文明社長兼COOとヤッホーブルーイングの井手直行社長のトークセッション
  • モデレーター
    リンクアンドモチベーション執行役員 麻野耕司氏
  • パネラー
    メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明氏
    ヤッホーブルーイング代表取締役社長 井手直行氏

ヤッホーブルーイングのミッションとバリュー

  • ミッション:ビールに味を!人生に幸せを!(画一的な味しかなかった日本のビール市場にバラエティを提供し、新たなビール文化を創出する。そしてビールファンにささやかな幸せをお届けする)
  • バリュー:①革新的行動 ②顔が見える ③個性的な味

メルカリのミッションとバリュー

  • ミッション:Create value in a global marketplace where anyone can buy & sell(新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る)
  • バリュー: ①Go Bold(大胆にやろう)②All for One(すべては成功のために)③Be Professional(プロフェッショナルであれ)

ミッションやバリューを作ったきっかけは?

リンクアンドモチベーション執行役員 麻野耕司氏(以下、麻野):メルカリさんもヤッホーブルーイングさんも、独自の企業文化を持っているということでメディアに取り上げられることも多いですね。両社とも、企業理念が社員に浸透していることが定量的にも証明されている企業。バリューをどのように経営に生かしているのか聞いていきたいと思います。

聴講者から事前に質問をいただいているので、それを順番に聞いていきます。最初の質問は、バリューをいつ、どんな方法で決めたのか。まずはヤッホーブルーイングの井手さんお願いします。

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」 リンクアンドモチベーション執行役員 麻野耕司氏
リンクアンドモチベーション執行役員 麻野耕司氏

ヤッホーブルーイング代表取締役社長 井手直行氏(以下、井手):経営が苦しいときは、ミッションやバリューがないと、社員がばらばらになってしまう。こうした、どん底を経験したことがミッションやバリューを作ったきっかけです。

創業した1997年から売り上げは順調に伸びていたんですが、2000年代に入って地ビールブームが去ると、業績がガクンと落ちた。創業メンバーは皆、夢を持って会社を作り、仲も良かったのですが、業績が悪くなってくると会社の雰囲気も険悪になってくる。お互いに「営業が売ってこないから悪い」「醸造がもっと腕を上げないのが悪い」「そもそも日本で地ビールを根付かせようとしたのが悪い」とか、もう皆が好き勝手にいろいろなことを言って、辞めていく人も出てきた。

創業後しばらく、ミッションやバリューを作っていませんでしたが、私が社長になった2008年頃、社員が同じ方向にむかって仕事をするには経営理念が必要だと感じ、ミッションやバリューを順次作っていきました。

最初に上位概念のミッションを決めて、それを達成するためのビジョンを定め、ビジョンを支えるバリューを考えて――という順で作っていきました。

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」 ヤッホーブルーイング代表取締役社長 井手直行氏
ヤッホーブルーイング代表取締役社長 井手直行氏。長野県軽井沢発のクラフトビール「よなよなエール」「インドの青鬼」といった個性的な製品をECなどでも販売。縮小するビール業界において12年連続で増収増益を達成し、上場会社の経営者らが視察に訪れるほど高い注目を集めている

麻野:会社にとって大事なことはたくさんあると思いますが、3つのバリューはどのように絞ったのでしょうか。

井手製品や会社に対するお客さまの声を整理し、うちの会社がファンから支持される理由を洗い出しました。また、クラフトビールの先進事例が多いアメリカで、高い人気を誇るクラフトビールの特徴も調べました。つまり、「弊社がお客さまから選ばれる理由」と「成功している他社の取り組み」を調べ、さらに「私自身が大事にしていること」を加味して3つに絞りました

麻野:メルカリさんはいかがですか。

メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明氏(以下、小泉):私は創業メンバーではなくて、少し遅れて入社したんですが、入社した当時のミッションは「インターネットで世界を変える」みたいな、ふわっとしたものでした。そしてバリューはありませんでした。これではいずれ方向性を見失って、会社がうまくいかなくなると直感的に思いました。なぜなら、私はミクシィの経営者だったときに失敗した経験があるからです。

SNSの「mixi」のような強いプロダクトがあると、経営陣が多少手を抜いていても、ある程度自然に会社のカルチャーが出来上がってしまうんですよ。プロダクトに求心力があるので、社員が勝手にまとまるんです。業績が良いときは、それですごく上手く会社が回る。

でも、業績が下がってくると急に求心力が低下して、それこそ皆が自分の「mixi像」を好き勝手に言い出して、まとまらなくなるわけです。

この失敗の経験があったので、メルカリに入社したとき、まっさきにミッションやバリューの策定に着手しました。「ミッション」は5年後、10年後の夢をみんなで語りながら考えるわけですけど、ミッションを達成するために僕らの会社はどう行動すれば良いのか、アイデアをひたすらポストイットに書いていった。そして、たくさんのアイデアをグルーピングして、最終的に3つに絞り込みました。

ぼくらが手がけているCtoCのマーケットプレイスは、ものすごく競争が激しい。多くの会社が参入して、しかも1位になった1社しか生き残れない、そういう市場です。つまりリスクを取らないと絶対に勝てないですから、「GoBold(大胆にやろう)」を一番大事にしています

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」 メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明氏
メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明氏。2017年5月に社長就任。2013年7月にリリースしたフリマアプリ「メルカリ」は、2017年4月時点でアプリダウンロード数は日米合計6000万DL、月間流通額100億円を超えている。2016年6月期の売上高は122億円、当期利益は30億円。従業員は日米英で合計500人以上

麻野:ミクシィの話が出ましたが、私もたくさんの企業を見てきて、事業が伸びているときは企業理念がなくても社員がまとまるものの、事業が伸びなくなったときに人や気持ちが離れていくことは多いと思います。でも、「事業」ではなく「理念」で結束している会社は、業績が悪化しても踏ん張れる印象はありますね。

小泉:ワンプロダクトの会社は、事業と会社の思いがオーバラップすることが多いですが、その場合、事業が伸びなくなると会社も崩れてしまう。だから弊社は意識的に会社とプロダクトを分けるようにしています。たとえばグーグルも、検索エンジンの「Google」と会社で働く「グーグラー」のイメージを分けていますよね。

麻野:2人の話を聞いていて、バリューがうまく機能している会社というのは、事業とバリューがしっかりリンクしている印象を受けました。自分たちのビジネスを踏まえて、それを成功させるにどのようなバリューが必要かを考えているんですね。

バリューを社員に浸透させるには、どうすべきか

麻野:企業理念を作る会社は多いですが、バリューが社員に浸透していないケースもあると思います。バリューを浸透させるために大切なポイントとか、うまくいった施策があれば教えてください。

井手:ポイントは1つしかないと思っていて、それは「トップが諦めない」こと。それだけなんですよ。ことあるごとに社員の前でミッションやビジョンを口に出す。徹底できていなかったら、その場で指摘する。壁にも張り出していますし、研修もします。もう、あの手この手を使って徹底させる。

トップが徹底すれば経営理念が浸透しないはずないんですよ。浸透しないということは、僕が言うのもおこがましいですが、トップが本気じゃない。それだけだと思いますね。

麻野:トップのコミットメントが大事だと。非常にわかりやすい。メルカリさんはどうですか

小泉:全く同感ですね。僕らはバリューをとにかく「見える化」してます。たとえば、会議室の名前を「Bold」にしました。そうすると、社員は自然と口に出しますから。バリューを印刷したTシャツを作るとか。

麻野:社員が思わず口に出してしまう状態を作るということですね。

井手:小泉さんの話を聞いて思い出したのは、弊社の社員があるとき、「クラフトビールの革命的リーダーになる」とか「自ら考えて行動する」とか、企業理念が書かれた日めくりカレンダーを自発的に作ったことがありました。面白おかしく、ビジュアルも入れたりして。

社員が増えてきたことで、新しく入ってきた人たちに経営理念が浸透してないのではないかと、古参の社員が問題意識を持ったわけです。すごいなと思うのは、僕が何も言わなくても社員が自分で考えて行動してくれたことですね。

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」 バリューを浸透させる方法を語る井手社長らの話に聞き入る聴講者
バリューを浸透させる方法を語る井手社長らの話に聞き入る聴講者

経営陣にバリューを重視してもらう方法

麻野:トップのコミットメントという話も出ましたが、次の質問は「事業に目が向きがちな経営陣にバリューにこだわってもらうには、どうすれば良いか」というものです。いかがですか?

小泉:先ほど麻野さんがおっしゃった通り、大事なことは「事業とバリューが紐付いていること」ですよ。事業で勝つためにバリューを作れば、かならずバリューを浸透させようとするはずですよね。

社長がバリューにコミットメントしない会社は、事業とバリューが離れていると思います。事業とバリューが離れていると、バリューは単なる社長の価値観になってしまうので、それでは浸透しません。

弊社は3つのバリューを、さらにブレークダウンして9つの価値を定め、それらを人事評価や採用などの判断基準に使うなど、バリューを事業と密接に結び付けています。

麻野:事業と行動指針が紐付いていれば、行動指針を浸透させることが業績につながるということですね。井手さんはいかがですか?

井手:小泉さんの意見に同感です。うちの会社は業績がどん底だったとき、社員が同じ方向を向いて働けばきっとすごい力を発揮すると信じて経営理念を作りました。そうしたら実際に結果が出ました。経営理念を徹底したことで、12年連続増収増益という業績に現れているんですよ。業績を伸ばし続けるには、経営陣の能力に頼るのではなく、経営理念が浸透したチームで勝っていくしかないと思っています。

バリューを徹底したことの具体的な成果

麻野:短期的な勝利は、もしかすると事業とか個人から生まれるかもしれないけど、中長期的に勝ち続けるには理念とか組織が大事だということですね。それに付随して、バリューを起点とした経営の本質的な強さや価値を聞きたいです。すでに語っていただいた部分もありますが、バリューを浸透させておいてよかったと感じた具体的な場面があれば教えていただけますか?

小泉:僕らの会社は「Go Bold」が浸透したことで、リスクテイクする意識が強まりました。言葉の魔力みたいなものがあって、迷うんだったらやろう、どんどんリスクテイクしようという文化が醸成されるんですよ。そのことが良い結果を生んでいると思います。積極的にリスクテイクして、博打に勝ってきたから成長できているわけですから。最近はリスクテイクを乱発しすぎて、もう少し検討して欲しいと思うこともあるんですど(笑)。

井手:経営理念がなぜ大事かということですが、社員が経営理念に基いて業務上の判断を行うと、経営陣と社員の判断の差異が減ってくるんですよ。全員のベクトルが合ってくるので、それまで会議を5回やらないと決まらなかったことが、1回で決まるようになる。そうすると当然、生産性が高まって業績も良くなるわけです。

事業の方針に納得していない人は、仕事に「やらされてる感」を持ってしまい、本来の力を発揮してくれません。でも、僕たちの会社は、全員が事業方針に納得しているから、社員の力を足し算すると10人の力が20にも30にもなるんですよ。経営理念が徹底されていると、ただの人の集まりが「チーム」に変わると思っています。

麻野:次は人事に携わっている方からの質問です。「会社にとって必要なスキルを持っているものの、会社のバリューに合わない応募者がいた場合、採用しますか?」 というものですが、いかがでしょう?

小泉:採らないですよ、採るわけないじゃないですか、バリューが大事だってこれだけ言っておいて(笑)

経営理念はある意味、応募者に対する「踏み絵」だと思っています。会社の考え方に同意しますかを問う踏み絵。僕らはオウンドメディアの「メルカン」などを通じてバリューを発信しています。それは、バリューに合う人だけに応募してきて欲しいからです。

麻野:井手さんはいかがですか?

井手:ここで採りますって言ったら非難轟々でしょうけどね(笑)。うちも絶対採らないですよ。今年の新卒は12人が入社したんですが、応募者は1000人ぐらいいました。採用面接で僕らが見るのは「優秀であること」と「経営理念に合っているか」という2軸です。両方重要ですが、どちらをより重視するかといえば、「経営理念に合っているか」です。

バリューの優先順位は?

麻野:それでは会場から質問を受けたいと思います。

会場の質問者1:3つのバリューに優先順位はありますか?

小泉:①Go Bold(大胆にやろう)②All for One(すべては成功のために)③Be Professional(プロフェッショナルであれ)の順番です。メルカリは「ウィナーテイクスオール」(勝者独占方式)の市場にいるので、とにかくリスクテイクが大事だということで「Go Bold」を最も重視しています。ちなみに、ミッションは変えることはありませんが、バリューは毎年見直します。事業のフェーズによって大事なことは変わりますから。

井手:うちは①革新的行動②顔が見える③個性的な味――という順番です。「革新的行動」っていうのは、社風やビールのコンセプト、味、デザイン、ネーミング、プロモーションなど、全てにおいて革新的であれということ。ビール業界に風穴を開けて、もっとビール業界を新しくして、消費者に新しい楽しみを我々が提供していこうという思いがあるので、「革新的行動」を最も大事にしています

メルカリとヤッホーブルーイングの社長が語る「強い組織を作る“バリュー”の重要性」
聴講者からの質問も受けた

会場の質問者2:メルカリの小泉さんに質問です。バリューを決めるとき、どのぐらいの社員が参加したのでしょうか。

小泉:バリューは役員だけで決めました。会社の方向性はトップダウンで決めるべきことですから。バリューを決める場に社員を加えると、いろんな人の顔が見えてしまうので、バリューの言葉がマイルドでつまらないものになってしまうと思います。

ミッションが決まり、それを浸透させる段階で社員を巻き込んでいきます。ミッションやバリューを決めた翌月、社員合宿を行いました。バリューは決めるだけでは意味がなくて、浸透まで責任を持つことが大事ですからね。

会場の質問者3:井手さんに質問です。約2年半前にキリンビールと業務提携し、生産委託を開始しましたが、製造を外部に委託することでバリューに影響はありましたか?

井手:キリンさんと業務提携した目的は、売り上げの成長速度に製造設備が追いつかなかったからです。委託を決めるとき、弊社のお客あまの声や、海外の事例など、いろいろなことを分析し、大手と提携しても3つのバリューさえしっかり守っていればファンは離れないと判断しました。

社外で製品を造っていてもファンから強烈に支持されている例としてAppleがありますよね。Apple製品はすべて製造を委託していますけど、そんなことはファンには関係ないわけです。

会場の質問者3:キリンビールにネットマーケティングなどのノウハウを提供しているとのことですがバリューをどう扱っているのでしょうか。

井手:キリンさんにはレシピも全部開放しているし、ノウハウも全部教えています。全部オープンなんですよ。参考になることがあれば、どうぞやってくださいと。でも、できないんですよ。カルチャーが違いますから。うちはキリンさんだけでなく、同業他社に対しても全てオープンにしています。毎週のようにいろんな会社の方が見学に来るんですが、すべてオープンにしています。

小泉:全部オープンにするって大事なことだと思っていて、うちも「メルカン」で社内のことを全てさらけ出しています。オープンにした結果、社員が自分の仕事にプライドを持つようになりました。社外から「すごいですね」「こんなことやってるんですか」と言われると、もっと社会を驚かせたい、もっと新しい仕事を作り出して社会に気づいて欲しいという気持ちが湧いてきて、セルフモチベートされていく。アウトプットの質がよくなるんです。

井手さんがおっしゃってたように、オープンにしても真似できません。真似しても意味ないんですよ、会社の状況も事業も違いますから。

麻野:最後に2人から「真似できない、文化が違う」という言葉が出たのは、今日のテーマとしては非常に良かったと思います。

そろそろ終了時間が近づいてきましたので、最後に2人からメッセージをいただいて終えたいと思います。

小泉会社のバリューを末端の社員まで浸透させれば、会社の競争力につながりますし、そういう会社が日本をどんどん元気に強くしていくのだと思います。皆さんの会社も何か強みを見つけていただければいいんじゃないかなと思います。僕からは以上です。

井手:最後に3つ言いたいことがあります。1つ目は、何かしら皆さんの参考になるようなものを提供できたなら嬉しいなということ。2つ目は、お話ししきれなかったことも含めて、うちの会社のことをまとめた書籍を出したので、よかったら買ってください。そして3つ目、これが今日の一番大事なことなんですが、みなさんのテーブルの上にビールあるじゃないですか、これローソンとかで売ってます(笑)。買ってください(笑)。

麻野:ということでセッションは以上です。ありがとうございました。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

リクルートのECモール「ポンパレモール」が取り組む2017年の戦略まとめ | 通販新聞ダイジェスト

8 years 6ヶ月 ago

リクルートライフスタイルは開設から4周年を迎えた仮想モールの「ポンパレモール」について、昨年夏から開始した試験広告を今期は定期サービスとするほか、中国をはじめとした越境ECへの展開も強化するなど新たな方針を打ち出している。モール運営責任者の山下隆太プロデューサーに前期の状況と今後の方向性について聞いた。(聞き手は通販新聞記者・山﨑晋)

出店者向け広告は4月から定期サービスとして展開

――昨年8月に試験開始した出店者向けの広告の進捗は。

「出店者からの要望が想定以上にあり、トップページのバナーや会員向けメルマガなどで開始したもの。まずは一部出店者を対象としていたが、3月までの広告売り上げは当初の計画値の145%となった。出店者にとって大きな効果も得られたのでこの4月からも(正規サービスとして)継続する方針。売り上げを一緒につくることが大事なので、フォロー担当と話し合いながら他の店舗の要望も受けていく」

――出稿した出店者の具体的な成果は。

「配信先のセグメントなどが綿密に話し合いながら決められるので、例えば(リース契約で)自動車を取り扱う出店者がメルマガ広告を行った際に、女子向けの“お車女子”といった切り口などで会員をセグメントして配信した。当初は自動車をメルマガで売ることがイメージできなかったが、開始以前と比べて売り上げが大きく伸び、今では集客の1つの柱になったという。メルマガの制作については依頼があればこちらで受けるし、持ち込みにも対応している」

――昨年度は越境EC向けのサービスを相次いで導入した。

「『Tモール』『ジンドン』『イーベイ』など(中国の)主要モールにポンパレの旗艦店を“モールinモール”という形で立ち上げ、出店者が越境ECをできる環境を作った。(中国のモールは)審査が厳しいので企業が個別出店するのは難しい状況。パートナー企業と組んだ購入代行の仕組みでやっているので、翻訳や物流、決済など難しい手間はすべてこちらが負担する。出店者は商品を掲載するだけで、国内アカウントで(取り引きが)完結できる」

――利用状況はどうか。

「とにかくマーケットが桁違いなので、『独身の日』には前日比で50倍の売り上げを記録した。中国の消費者が日本製の正規商品を求めていることから、化粧品などの引きが非常に強いことが分かってきた。

ただ、数字は伸びているが、掲載点数がまだ少ないのでこれからだと思う。今のところ『Tモール』への出店者数としては10店舗にも満たないような段階。商品画像などポンパレで使っている素材がそのまま利用できないケースもあり、ここら辺の大変な作業をクリアして商品を増やしていくのが今後の課題」

――中国の消費者の傾向などについては。

日本よりも進んだECユーザーで、購入前の価格比較などは徹底しているケースが多い。価格競争がある中で、出店者と一緒になってどれだけ価格面の調整を進められるか。半年間で売れることは分かったので、あとはどう売っていくか、どれだけ売り上げの割合を増やすかのフェーズに入っている」

リクルートのECモール「ポンパレモール」が取り組む2017年の戦略まとめ リクルートライフスタイルのモール運営責任者の山下隆太プロデューサー
モール運営責任者の山下隆太プロデューサー

スマホサイトの導線改良

――現在の出店者数や取扱商品数は。

「毎年1000店舗ずつ増えていたが16年度は前年比で500店舗増の3500店舗(3月末時点)となり、商品数は3400万点となった。これまでは店舗数、商品数を増加させることに注力していたが、今は規模の拡大だけでなく売り切れ商品を減らしたり、良い価格で提供することなどに注力している」

――直近で出店者向けに追加した機能は。

「3月に商品データアップロードに関して自動変換の機能を追加した。他のモールに多店舗展開している出店者が多いため、商品登録をはじめ画像のサイズや数、細かいファイル形式などについて他のモールで使っているデータを自動変換でそのまま取り込めるようにした。これまでかかっていた作業の手間を緩和することで販促や分析に関する業務に集中できるようにしている。ユーザビリティー面でも前年度の下期にABテストを繰り返しながら改善させた」

――そのほか、今期に取り組んでいくことは。

「1つがスマートフォン対応。アクセス数ではPCアクセスの伸び率に対して150%となっている。しかしコンバージョンレートで考えると、腰を据えて購入するPCに対しては隙間時間で利用している顧客が多いのでまだ余地がある。その点から12月~3月にかけて集中的にトップページの配置やスマホサイトの商品選択、購入などのメイン導線を変えた

――具体的に変えたポイントについて。

「『ホットペッパー』や『じゃらん』の顧客がポイントの利用先としてポンパレモールに来た際、リクルートIDを持っているにも関わらずログイン画面で『新規登録』を選択してしまうことが多く、そこで分からなくなって離脱につながっていた。今はログイン画面にじゃらんなどのロゴを配置することで、(共通の)リクルートIDが使えることを明確にした。

購入確認画面でも『配送日』の入力欄は空白で顧客が入力する仕組みだったが、最短配送日を最初から表示するように変更した。それだけで離脱率の低下に大きくつながった」

――スマホサイト設計でこれから重視していくことは。

「スマホサイトの作り方はPCに載せている情報をベースにどこを削っていくかという進め方だったが、今後はスマホはスマホだけで一から別々に考えていく方針に改めている。アクセス数ではすでにスマホがPCを抜いた売り上げについても今年度中にはスマホが逆転するだろう」

ポンタポイントユーザー集客へ

――再配達問題など通販物流に関して社会の関心が高まっている。

「再配達が増えると配送コストが増え、結局は利用者の負担につながってしまう。モールとして取り組むべき課題だと位置付けており、例えばコンビニやロッカーなどで受け取れる仕組みを今夏頃に何かしらのサービスとして提案する

――今後の目標は。

「昨年度の仮想モール市場はポイント還元の消費戦が激化していた。今年度はそこに携帯キャリアも参画して4月以降もさらに進んでいくだろう。その中で我々としては(昨年2月にリクルートポイントと完全統合した)『ポンタポイント』をいかに使いやすくするかだと思う。

ポンパレモールが振り出しているポイントの100倍以上の『ポンタポイント』が世の中に振り出されている。それだけ多くの利用者がいるのであればまだまだ白地がある。今後はそこを何%まで取り込んでいくかという部分を追求したい」

通販新聞

ベビー用品の西松屋はEC売上45%増の26億円、通販専用デポの稼働でサービス強化

8 years 6ヶ月 ago

子供服大手の西松屋の2017年2月期におけるEC売上高は、前期比145.9%増の約26億円だった。

「インターネット販売の拡大による新たな顧客層の獲得」を成長戦略の1つに掲げ、物流センターを新設して配送日数を短縮するなどサービス向上に取り組んでいる。

贈答用のニーズを取り込むため「西松屋チェーンギフトカード」の取り扱いも開始している。

2016年12月にEC専用の配送センター「ネット東日本センター」を茨城県常総市内に開設。午前中の注文は当日発送、正午以降の注文は翌日発送が可能になった。複数の商品を一括配送する体制も整えた。

従来のEC物流はリアル店舗向けの物流センターを使っていたため、オペレーションがECに最適化されていなかったため、注文から商品発送までに3~5営業日かかることもあった。

また、複数の商品を同時注文した場合、商品が保管されている物流センターが異ると商品を同梱できないことも課題だった。

子供服の西松屋が手がけるネット通販サイト

西松屋が運営する公式通販サイト(画像は編集部がキャプチャ)

西松屋のネット通販は、都市部など出店しにくいエリアの顧客獲得を進める目的などで展開。KDDIコマースフォワードが運営する「Wowma!(ワウマ)」店を公式通販としてネット通販を展開し、楽天市場などにも出店している。

ネット消費の伸張を見据え、今後もEC事業の強化を図る。海外販売も視野に入れており、2021年2月期にEC売上高100億円をめざす。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸の運賃値上げは10/1実施、1個50円値引きのデジタル割など割引制度も用意

8 years 6ヶ月 ago

ヤマト運輸は5月19日、宅急便の基本運賃と一部サービスの規格を10月1日に改定すると発表した。基本運賃を荷物1個あたり140~180円値上げする。

荷物の受け取り場所を宅急便センターに指定した場合、運賃を1個あたり50円値引きする新たな割引制度も導入する。

料金改定やサービスの変更は4月28日に公表した「2017年度 デリバリー事業の構造改革」に基づく措置。

宅急便料金の基本運賃(税抜き価格)の改定幅は以下の通り。

  • 60-80サイズ:現行の運賃に一律140円を加算
  • 100-120サイズ:現行の運賃に一律160円を加算
  • 140-160サイズ:現行の運賃に一律180円を加算
ヤマト運輸 10月1日以降の宅急便の基本運賃表の詳細
10月1日以降の宅急便の基本運賃

新たな割引制度として、10月1日以降、店頭端末で発行したデジタル送り状を利用した場合、荷物1個につき50円を割り引く(デジタル割)。

また、クロネコメンバーズ会員が発送時に直営店に荷物を持ち込んだ場合、現行の持ち込み割引と合わせて1個あたり合計150円を割り引く(現行の割引額は1個100円)。

荷物の届け先を自宅ではなくヤマト運輸の直営店(宅急便センター)に指定した場合、通常の宅急便運賃より荷物1個あたり50円値引きする。

ヤマト運輸の新たな割引制度と新サービスの内容(新割引制度、新サービス)

新たな割引制度と新サービスの内容(画像は編集部がキャプチャ)

一部サービスの規格も改定する。「スキー宅配便(オールインワン型)」は現行の140サイズから160サイズに改定。「ゴルフ宅急便」は現行の120サイズから140サイズに改定する。

スーツケースの取り扱いは実サイズを査定し、現行の上限サイズを120サイズから160サイズに改定する。

ヤマト運輸は近年、配送単価が下落していることや、外注費がかさんだことから利益率が低下。宅急便取扱数量の急増に伴い労働需給が逼迫しており、今期は増員による人件費の上昇も予想される。

収益悪化に歯止めをかけ、持続的な成長を図るため、大手通販に対する運賃の値上げや荷物取扱量の適正化などに取り組む。2018年3月期は宅急便1個あたりの配送単価を前期比5.9%増の592円に引き上げる計画だ。

ヤマト運輸の2016年度における宅急便総数と宅急便単価

宅急便総数と宅急便単価の推移と予測(画像は編集部が作成)

オープン型宅配ロッカーを前倒しで導入するなど、再配達削減に向けた取り組みも進めている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

SNSマーケティングの効果を可視化する測定ツール、テレビ通販のオークローンが導入

8 years 6ヶ月 ago

「ショップジャパン」のブランドでテレビ通販やネット通販を手がけるオークローンマーケティングは5月、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)によるマーケティング施策の効果を可視化するツールを導入した。

SNSユーザーの行動データや心理データなどをクラウド上に蓄積、マーケティング施策がユーザーに与えた影響度を定量的・定性的に可視化する。

導入したツールは、ソーシャルメディアマーケティング支援を行うアライドアーキテクツが開発した「ブランドタッチマネージャー」。

SNS公式ページに対するリアクションやSNS広告に対する反応、アンケートの回答結果など、SNSで収集した多様なユーザーデータを蓄積。それらのデータをWeb上の行動データと掛け合わせることで、ユーザーを「Fan(愛好家)」「Prospect(潜在顧客)」「Customer(顧客)」「Loyal(忠誠心の高い顧客)」の4段階に分類し、統合管理する。

そして、SNSを活用したマーケティング施策によるユーザーの態度変容を測定することで、マーケティング施策の「消費者への影響度」を可視化する。

WebキャンペーンやSNS広告のほか、テレビCMや店舗と連動したサンプリングプロモーションの効果を測定することも可能だ。

テレビ通販大手のオークローンがSNSマーケティングの効果測定ツール「ブランドタッチマネージャー」を導入
「ブランドタッチマネージャー」の仕組み

オークローンマーケティングのデジタルマーケティング部・野崎勝弘副部長は、「ブランドタッチマネージャー」を導入した狙いについて次のようにコメントしている。

これまでマス広告を中心としたダイレクトマーケティングに注力してきましたが、今後、SNSを中心としたデジタル施策のさらなる拡大を見据える中で、通販事業に対してSNSが与える影響を明確化しきれずにいるという課題を感じていました。

今回、「ブランドタッチマネージャー」の導入によってSNSに関連するお客様の「状態」を可視化することで、これまで計測することのできなかった"SNSのビジネス価値"を見出すことができると考えています。

今後は「ブランドタッチポイント」を軸にSNSと他のマーケティング施策との連携を強化し、お客様により価値のある接点の提供および顧客獲得基盤の拡大を行っていく予定です。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸、運賃値上げと総量抑制で宅急便単価5.9%UPの592円を計画

8 years 6ヶ月 ago

ヤマト運輸が宅配運賃の値上げや総量コントロールなどを明らかにした「2017年度 デリバリー事業の構造改革」。改革初年度の成果をヤマト運輸はどのように見積もっているのか?

ヤマト運輸が5月に発表した今期(2018年3月期)の見通しによると、宅急便1個あたりの配送単価を前期比5.9%増の592円に引き上げる計画。大口顧客に対する値上げや、荷物取扱量の適正化などにより単価を上げて収益改善を図る。

宅急便の取扱個数は同4.4%減の17億8500個に減る見通し。ネット通販の拡大に伴い取扱個数の増加が続いていたが、配送人員の不足や長時間労働を解消するため戦略的に配送個数を減らす。

前期(2017年3月期)は大口通販事業者の成長やフリマECの普及などに伴い宅急便取扱個数は前期比7.9%増だった。ただ、物量の増加に反して宅急便単価は同3.3%下落。

ヤマト運輸の2016年度における宅急便総数と宅急便単価

宅急便総数と宅急便単価の推移と予測(画像は編集部が作成)

取扱個数の急増に伴う労働需給逼迫により、宅急便配達の委託が増え、外部業者への「委託費」は同11.2%増の2418億円に膨らんでいた。今期の「委託費」を2370億円(前期比2.0%減)にとどめる計画。取扱荷物の抑制により外部への委託を減らす。

また、「新たな労働力を確保」するとしており、採用を加速する。社員給付は2017年3月期の5136億円から、今期は5300億円に増える見通し。

単価下落や委託費増加といった収益悪化を食い止め、持続的な成長と収益力強化を図るため、「2017年度 デリバリー事業の構造改革」を4月28日に公表。ヤマト運輸は宅配便運賃の値上げや取扱荷物の総量コントロール、社員の労働環境の改善などに着手した。

「デリバリー事業の構造改革」における通販に影響する主な変更点

  • 基本運賃を荷物のサイズに応じて1個あたり140〜180円値上げ
  • 通販大手など大口顧客に対して、荷物取扱量の調整や運賃改定を9月までに実施
  • オープン型宅配ロッカーを前倒しで導入し、サービスを拡充
  • 配達時間指定や当日再配達の受付時間を見直し
  • クロネコメンバーズのサービス拡充

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸がデリバリー事業の構造改革を発表【今週のアクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years 6ヶ月 ago

60サイズ以上の運賃は140円から180円値上げ、送り状のネコピット利用で50円割引、クロネコメンバーズ会員が営業所持ち込み発送で150円引きなど、細かい情報も発表されました。基本運賃の値上げは9月中。

  1. ヤマト運輸の割引率引き上げ対象はアマゾンなど約1000社……ネット通販への影響は?

    tweet7はてなブックマークに追加

    アマゾンジャパンなど約1000社の大口荷主と割引率の改定といった交渉を進め、上半期中には完了する考え

    2017/5/15
  2. 楽天の国内EC流通総額は13%増の7775億円【2017年1Qまとめ】

    tweet8はてなブックマークに追加

    ユニーク購入者の育成、ジャンル別戦略の強化、モバイルCtoCへの投資などで2ケタ台の成長率を維持

    2017/5/12
  3. セシールの「何を言っているのかわからない」あのテレビCMのフレーズが帰ってくる!

    tweet20はてなブックマークに追加

    ディノス・セシールが新テレビCMを放映、あの「Il offre sa confirence et son amour」のフレーズを活用する

    2017/5/12
  4. ECサイトで「購入までにかける平均時間」はどのくらい? 商材と価格別の調査結果

    購入までに費やす平均時間は、世代による違いよりも、商品カテゴリーや価格帯との関連性が高い

    2017/5/17
  5. 中国人はどのECモールで海外製品を買う? 現地ユーザーの越境ECサイト利用状況まとめ

    ネットイースが運営する消費者向け越境ECサイト「網易考拉海購(KAOLAO.COM)」が21.6%の市場シェアでトップ

    2017/5/16
  6. 酒、食品、アパレル、中古買取、ギフト……優れたECサイトが伸びている理由と今やっていること

    第2回 JECCICA ECデザイン大賞 2017 プレゼン&表彰式

    2017/5/18
  7. ニッセンが通常送料を100円値上げへ、「送料価格の維持は困難」と判断

    配送業務をヤマト運輸に委託しており、大口顧客約1000社に対する割引率の引き上げに対応したとみられる

    2017/5/18
  8. 中国向けECはすでにレッドオーシャン? 韓国ロッテのTmall撤退から見える進出企業の課題

    越境ECに詳しい中国現地の専門家は「中国でのビジネスはそんなに簡単なのか? そんなわけがない!」と指摘

    2017/5/17
  9. オイシックス、宅配事業の流通総額400億円突破に向け5つの施策を計画

    M&Aにより中期計画で掲げた流通総額目標を1年前倒しで達成する見通し。

    2017/5/15
  10. ネットショップ担当者も知っておきたいWebマーケのトレンド ─SEO、MA、マストドン【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2017年5月8日〜14日のニュース

    2017/5/16

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

uchiya-m

丸井のオムニチャネルが消費者に支持されている理由 | 通販新聞ダイジェスト

8 years 6ヶ月 ago

丸井は、プライベートブランド(PB)を軸にしたオムニチャネル戦略で成果を上げている。消費者がリアルとネットを行き来しやすい環境を整備するだけでなく、試着専用の“売らないお店”をスタートするなど、オムニ時代をけん引する企業の代表格となっている。最近では、KDDIグループとの協業で仮想モール「Wowma!(ワウマ)」にも出店し、EC独自の強化策にも積極的だ。首都圏を中心に実店舗を構える大手小売りのオムニ化の基本戦略や、ウェブ展開について見ていく。

試着店舗で顧客接点を拡大

丸井は2006年に自社通販サイト「マルイウェブチャネル」を開設し、昨年10周年を迎えた。現状、1日当たりの訪問者数は約31万人年間アクセス数は約1億1000万アクセスに上る。EC売上高は約200億円となっており、店舗で展開する食品やレストランなどを除く全社売り上げに占めるEC化率は約10%PB商品に限ると約22%だ。

ECビジネスを始めた最初の5年間は実店舗やクレジットカードといったグループの資源を徹底的に活用したウェブ送客を推進。店頭支払い時にEC利用の有無を確認し、利用がなければECで使用できるレシートクーポンを発行する取り組みが奏功しており、今でも年間約6万人が同クーポン経由でECの新規会員になっている。

また、早い時期から店舗とECの在庫連携をスタート。EC在庫が欠品している場合は店頭在庫を引き当てるが、その際、売り上げ成果は出荷店舗に反映することでショップの協力を得ており、現在、1日当たり約1000件が店頭在庫を活用しているという。

店舗送客の面では、ECで注文した商品を丸井の店頭で確認してから購入できる“店舗お受取りサービス”を実施しており、店頭で商品を受け取ったユーザーの約30%が別の商品も購入しているほか、店頭でキャンセルした会員の約40%が別の商品を購入するなど、実店舗への送客効果が得られている。

また、通販サイトでは商品の店頭在庫を1時間ごとに更新して確認できるようにしており、店頭在庫の確認機能は1日当たり約1万クリックされている。丸井は、こうしたオムニ施策を推進するためにも、店頭取り扱いアイテムの半数程度、PBに限っては100%リアルタイムで単品管理を行っている。

12年以降は、ECにおけるカスタマージャーニーマップに沿った施策の実施やツールを導入。丸井のECでは、シューズをきっかけに関係が始まる会員は継続率が20%程度高まるのに加え、シューズだけでなく、アパレルなどの複数商品を購入する顧客はさらに継続率が高まり、カード入会にもつながって顧客生涯価値の向上が図れるとしている。

こうした状況を踏まえ、同社ではPB商品、取引先の商品を含めてシューズの品ぞろえを拡充しているほか、すべてのシューズの送料と返品送料を無料にした“ラクチン便”を展開して通販購入に対する不安の払拭に努めている。

試着体験を提供

昨年からは、EC利用のカギとなるシューズを軸にオムニ施策を強化。おしゃれと履き心地を両立したPBの婦人靴「ラクチンきれいシューズ」の体験ストアを全国のショッピングセンターを中心に展開している。

体験ストアは短期間のイベント出店で、人気PBの19.5センチ~27.0センチまでの全16サイズのサンプルを展示。消費者はスタッフに声をかけなくても全サイズを自由に試し履きできる。必要であれば靴に精通したスタッフがぴったりの一足を提案する。商品は専用のタブレット端末から注文してもらい、後日、丸井のEC倉庫から自宅に送料無料で届けるため、利用者は手ぶらで帰れる。

前期は専任チームが丸井の店舗がないエリア約50カ所で体験ストアを展開し、売り上げ面で手応えをつかんだのに加え、グループのクレジットカード入会やウェブ会員登録にもつながった。

そのため、体験ストアの仕組みを丸井の店舗にも移植。今年2月には丸井錦糸町店に新業態のシューズショップとして「ラクチンきれいシューズFitStudio(フィットスタジオ)」を開設しており、導入店舗を増やしていく。

丸井のオムニチャネルが消費者に支持されている理由① 体験ストアを丸井店舗に移植したフィットスタジオ
体験ストアを丸井店舗に移植したフィットスタジオでは、じっくり試し履きできるようにウォーキングスペースを設けた

丸井は靴以外のPBにも力を注いでおり、そうした商品も体験ストアのスキームに乗せる。すでに、履き心地の良さとシルエットにこだわり、XXSから7Lまで展開する「ラクチンきれいパンツ」は期間限定の体験ストアとして展開を初めているほか、静岡マルイと柏モディには、シューズとともに常設の体験ストアを構えた。

メンズ商材についても、ネットを軸に販売する新PB「マルイのズボン」をこのほど開発。標準体型や、太ももが太くてお尻が大きい体型、太ももが細くてお尻が小さい体型の3タイプそれぞれにピッタリ合うパンツとして展開するが、当該商品の体験ストアを4月26日からマルイファミリー溝口に開設した。

また、同社では昨年、アジア地域のマーケティング調査を実施し手応えを得たようで、まずは「ラクチンきれいシューズ」の体験ストアと越境ECの組み合わせでアジア需要を開拓する計画だ。

丸井のオムニチャネルが消費者に支持されている理由② 豊富なサイズをそろえる丸井のPBシューズはオムニ戦略の要
豊富なサイズをそろえる丸井のPBシューズはオムニ戦略の要になっている

「Wowma!(ワウマ)」に参画

一方、「マルイウェブチャネル」の商品政策については、単に取り扱い商品を広げるのではなく、顧客層を反映した品ぞろえを目指している。足もとでは、体験ストアに加え、昨年からスタートしたLINEのマルイ公式アカウントや、今年2月にKDDIグループとの協業で出店した仮想モール「ワウマ」など、丸井の実店舗とは異なる入り口から、多くのユーザーが流入してきており、丸井店舗の品ぞろえだけでは新規顧客にフィットしない部分も出てきた。

そのため、例えばショッピングモールの体験ストアでPBの靴を購入した顧客が通販サイトを訪問したときに、ショッピングモールでよく見かけるショップがある方が違和感を覚えないため、低価格帯のブランドを含めた品ぞろえの強化に取り組んでいる。

また、KDDIグループが1月30日に運営を始めた「ワウマ」には2月からファッション分野のパートナーとして参画し、ブランドファッション専門の売り場を設けた。「マルイウェブチャネル」は1100以上のブランド、約15万点を扱っており、「ワウマ」内でもほぼ同規模の品ぞろえで展開。自社ECの共通在庫から販売する。

丸井の実店舗は首都圏が中心のため、全国にユーザーを抱えるauの顧客基盤へアプローチし、ECのライトユーザーを含めた幅広い消費者層を開拓することで、「ワウマ」では初年度に約20億円の売上高を計画する。

加えて、「ラクチンきれいシューズ」を筆頭にPBも販売することで、好調なPB商品の認知と売り上げ拡大を図るほか、「エポスカード」の新規開拓を推進するなど、グループでKDDIとタッグを組む。

同モールの3月の状況としては、消費者との新しい接点として「期待通り、大きな手応えがある」(臼井毅オムニチャネル事業本部部長)としている。キャリアのECモールのため顧客層は人口動態に近く、男女比や年齢層のバランスがとれているようだ。「マルイウェブチャネル」はレディースに強いが、自社ECより男性客の割合が多く、決済手段はキャリア決済が圧倒的に多いという。

現状、「ワウマ」はサイトが2つ存在しているが、サイト統合やファッションカテゴリーの売り場としても整備が進むことで、さらなるインパクトを期待している。

今期については、PB商品と体験ストアを軸にした消費者との関係構築に磨きをかけるのに加え、物流サービスや倉庫にも積極的に投資を行いたい意向で、将来の人手不足なども想定した上で、倉庫の増床だけでなく、オートメーション化にも着手したい考えだ。

臼井部長に聞く「丸井のオムニ戦略のカギ」

顧客との関係強化が最優先、「平等に価値を提供する」

PB商品を軸にオムニチャネル戦略を推進する丸井の臼井毅オムニチャネル事業本部部長(=顔写真)に、ECの役割やオムニ展開のポイントなどを聞いた。

丸井のオムニチャネルが消費者に支持されている理由④ 臼井毅オムニチャネル事業本部部長
臼井毅オムニチャネル事業本部部長

――ECチャネルの役割は。

丸井が強化するECビジネスには2つの役割があり、ひとつは自社PBを軸に実店舗とECでシームレスに買い物体験を提供できるようにするオムニチャネルとしてのEC展開だ。もうひとつは、通販サイト『マルイウェブチャネル』独自の展開で、近年、ファッションECはスマホの影響もあって進化が加速しており、丸井の実店舗にない商品も含めて通販サイトとしての魅力を高める必要がある」

――オムニチャネルの考え方は。

「オムニチャネルというと、さまざまなチャネルを使って買い物ができたり、商品の受け取りや返品ができること、ウェブと実店舗の顧客情報や在庫情報の統合をベースにマーケティングを行うことにスポットがあたりがちだが、そこが本質ではなく、さまざまなチャネルを使ってお客様との関係性を高め、新しい価値を作っていくことが大事だ。顧客エンゲージメントを高めるために、グループの資源やリソース、テクノロジーを徹底的に活用して具現化することにこだわる

――PB商品の体験ストアを始めた経緯は。

「買い物の一連の流れはオンライン上で提供できることが多いというのを前提にしていて、実店舗で重要となる接点は何かを考えたときに、リアルだからこそできる試着体験という価値にフォーカスし、その価値を高めるために体験ストアを展開してきた」

――体験ストア成功のカギは。

「当社オムニ戦略のポイントは、体験ストアとその裏で動いているECプラットフォームの仕組みではなく、すべてのお客様に提供できるように作ったPB商品そのものにある。『ラクチンきれいシューズ』は19.5センチから27.0センチまでの16サイズをそろえていて、日本の成人女性の99%以上をカバーしている。これまで、自分の足に合う靴がなかったお客様が、いつ来店されても品切れなく、シリーズが変わっても同じサイズがあり、試着したいときにサンプルが置いてあって、購入した商品をもう一度買いたいときにリピートしやすいということが、すべての消費者に平等に提供できることが大事な価値で、顧客エンゲージメントの出発点になる。それを実現するために必要なのがECや体験ストアだ」

――平等に価値を提供できているのか。

「『ラクチンきれいシューズ』の在庫はすべてマザー倉庫にあり、店舗の在庫がなくなれば1足でも翌日に届けられる。体験ストアは在庫を持たないため、いつ19.5センチや27.0センチのサイズのお客様が来店されても在庫を切らすことなくすぐに自宅までお届けできる。ラインアップや季節が変わってもピッタリのサイズを用意している。以前、お客様から『どんなに見た目や履き心地が良く、お値ごろでも自分に合うサイズがなければ置いていないのと同じ』と言われたことがあり、それ以来、“あなたのサイズが必ずある”ということを追求してきた」

――裏側の仕組みも整備している。

オムニや体験ストアを実現するにはグループの力が必要で、物流オペレーションを手がけるムービングのオムニチャネル推進部や、情報システムを担うエムアンドシーシステムのウェブシステム担当が通販部隊の近くにいて、一体となって随時、開発と改善に取り組めるのは強みだ」

――前期は50カ所で体験ストアを開いた。

「市場規模が異なる地域や、イオンモールさんを中心にさまざまな商業施設に出店し、どういう時期にどういう場所で展開すると、こういう結果が得られるという手応えをつかめた。今期も体験ストアを展開していきたいし、体験ストアの仕組みは丸井の店舗にも移植できるため、錦糸町店だけでなく、随時、導入していきたい。リアルだからこそ提供できる価値をもっと尖らせないといけない。われわれが当たり前と思っていたリアルの小売りオペレーションがお客様にとって十分なのかを再考し、かい離が生じないようにしたい」

通販新聞

ワコールの通販売上は1.6%減の50億8100万円、今期は53億円を計画

8 years 6ヶ月 ago

ワコールの2017年3月期における「通信販売事業部」の売上高は、前期比1.6%減の50億8100万円だった。国内事業における通販の比率は4.7%。

LINEを活用したキャンペーンやカタログ発行部数の見直し、会員顧客へのアプローチによる需要喚起などを実施。その結果、第4四半期の実績は好調だったが、第3四半期までのカタログ事業の不調が影響し売上高は前期(2016年3月期)を下回った。

今期(2018年3月期)の売上高計画は前期比4.3%増の53億円に設定している。

ピーチジョンは大幅増益

ワコールホールディングス傘下で女性用下を販売するピーチジョンの2017年3月期における売上高は、同前期比1.2%増の121億1300万円だった。

都内の既存店を中心に国内直営店が好調に推移したことを受け、店舗事業の売上高が通販事業を上回ったという。

通販事業は他社ECサイトを通じた売り上げが大きく伸長。また、海外子会社が香港や中国で好調だった。

一方、国内の通販事業はアウターウェアの苦戦などから売り上げを大きく落とした。

ピーチジョンの営業利益は同45.0%増の3億7400万円と大幅増益。為替変動の影響により売上利益率が改善したほか、通販カタログの製作費削減効果や中国子会社の黒字転換などが増益に寄与した。

2018年3月期の売上高計画は同11.5%増の135億円。

ワコールホールディングスは今期、国内事業においては組織や人員の効率を高め、店頭におけるデジタルデバイスの活用やECサイトの強化に取り組む。卸事業とのシナジーを発揮するオムニチャネルサービスの実現もめざす。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

テレビ通販最大手ショップチャンネルで商品を売るチャンス! 東京都の中小企業支援制度

8 years 6ヶ月 ago

東京都は5月16日、都内の中小企業が製造・販売する商品をジュピターショップチャンネルで販売する新たな産業振興策を開始した。中小企業の販路としてテレビ通販の可能性を探る。

都内の中小企業が製造・販売する消費者向けの商品(加工食品を含む)を選定し、ジュピターショップチャンネルが制作するテレビ通販番組で紹介する。

対象商品は伝統工芸品、皮革製品、雑貨、インテリア、食器、服飾品、加工食品など。

採用企業数は10~15社程度を想定。ジュピターショップチャンネルの選考を経て出品企業を選ぶ。

募集条件は次の3つ。

  1. 都内に本店又は支店を有する中小企業(いわゆる「みなし大企業」は除く)
  2. 応募する商品を自ら企画・製造(製造のみ外部委託も可)し、自社商品として販売しているもの
  3. テレビ通信販売に適した魅力ある商品を有していること

放送日時は2018年2月15日の午前10~12時と午後14時~17時。

ジュピターショップチャンネルのバイヤーが商品の魅力を引き出すためのアドバイスも行う。商品の素材やパッケージの変更など、オリジナリティを創出する方法を助言する。

応募期間は2017年5月16日から6月27日まで。担当課は東京都産業労働局商工部経営支援課(03-5320-4798)。

ジュピターショップチャンネルはテレビ通販最大手で、住友商事とKDDIグループが株主。2016年3月期の売上高は前年比2.2%増の1395億円。

無料で視聴できる通販番組などを通じて商品を販売するビジネスモデルを中心に展開。ケーブルテレビや衛星放送などで通販番組を全国2914世帯(2016年3月末時点)に放映している。

ショップチャンネルのECサイト

TV通販で紹介された商品は通常、ECサイトでも販売されている(画像は編集部がキャプチャ)

募集要項・参加申込書など

以下URLを参照。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

酒、食品、アパレル、中古買取、ギフト……優れたECサイトが伸びている理由と今やっていること

8 years 6ヶ月 ago

“ECのプロ”が選ぶ優れたECサイトはどんなことをやっているのか? 伸びている理由は? ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)が5月12日に開催した「第2回 ECデザイン大賞2017 プレゼン&表彰式」で、最終選考に残った5サイトの代表または制作担当者が、5分間のプレゼンテーションを行った。

商材やターゲット、事業規模も異なる5社が行ったプレゼンテーションでは、デザインやユーザビリティにとどまらず、商品開発、コンテンツマーケティング、接客、SNSの活用など、それぞれのECサイトが独自に行っている試行錯誤や創意工夫が語られた。

プレゼン終了後、当日の参加者とJECCICAのコンサルタントが1票ずつ投票。投票の結果、5つの賞が発表された。

特別賞「ところてんの伊豆河童本店」

伊豆河童があるのは静岡県の伊豆半島。あまり知られていないが、伊豆半島はところてんの原料である「テングサ」の名産地。特に海女さんが潜って手詰みで収穫している地域は全国でも珍しく、品質の良さが自慢だ。

ところてんの伊豆河童本店のトップページ
「ところてんの伊豆河童本店」http://www.tokoroten.co.jp/

伊豆河童がところてんの販売を始めたのは17年前だが、創業は明治2年と古く、今の店主で4代目。ネットショップでは背景画像に富士山を望む柿田川の写真を配置し、「富士山の美しい水でところてんを作っている」ということをアピールしている。

ところてんの伊豆河童本店
「最近はところてんを食べる人が減ってしまったが、伊豆のところてんをもっと伝えたい。“子供たちに本物のところてんを伝えたい”という思いでやっている」
日本列島ところてん食べ方マップ「とこマップ」
日本列島ところてん食べ方マップ「とこマップ」 は2004年から続けているコンテンツで、お客さんから寄せられた各都道府県のところてんの食べ方をまとめたもの。メディアで取り上げられることも多い。

シルバー賞「宝塚アン」

宝塚アンは1997年にオープンし、今年20周年を迎えた宝塚歌劇グッズの販売・買い取り専門店。“宝塚歌劇のブックオフ”を自認する。

コンセプトは「宝塚・愛の循環」。「大切なコレクションを、大切にしてくれる人に買ってもらいたい」という、ファンの思いをかなえる場になっている。

実店舗は有楽町駅前店と花のみち店(宝塚市)の2店舗。両店とも宝塚劇場の隣にあるため、観劇帰りの利用者が多い。

店舗で人気なのが「レシート」。スタッフが毎日、タカラジェンヌの誕生日やスケジュールを記入していることがファンの間で話題になり、レシートを目当てに開店前から並んで商品を買うファンもいるほど。

宝塚アンの公式Twitterアカウント
宝塚アンの公式Twitterアカウント

劇場の隣に実店舗があると、観劇帰りにネットショップで注文した商品を店頭で受け取り、さらについで買いも……というパターンが見られる。宝塚歌劇は海外でも人気が高く、外国人観光客の来店も多い。

宝塚アン
ミュージカル、歌舞伎、演劇というように、舞台を軸に同様の買い取り・販売の事業を横展開している。

ゴールド賞「日本デザインストア」

日本デザインストアは伝統工芸品・手仕事品のセレクトショップ。日本の良い商品を次の世代に継承するべく、「日本製」「希少性」「デザイン性」「高品質」というキーワードで商品をセレクトしている。

「日本デザインストア」のトップページ
「日本デザインストア」https://japan-design.imazy.net

日本デザインストアで増えているのが結婚式の引き出物。引き出物は1回の注文が100万円以上になることも多く、自分たちの大切な人たちへの贈りものとあって、注文する方は慎重になる。

日本デザインストアでは、

  • オリジナルセットの作成
  • 豊富なラッピングの種類
  • 素早いメール対応のために専属の担当者を置く
  • 安心保証サービス(予備の在庫、のし紙など)

といった施策で他社との差別化と安心感の訴求に力を入れている。

「日本デザインストア」のPCサイト
写真の美しさも目を引くが、スタイリストは置かず、内部でコーディネートしている。
「日本デザインストア」
引き出物を受け取る人にも喜んでもらえるようなサービス展開を心がけている。

プラチナ賞「ワイシャツ通販 ozie」

ワイシャツ、ネクタイの専門店「ozie」(オジエ)は、ECでワイシャツやドレスシャツの通販を行うほか、六本木にショールームを設けるなど、オムにチャネルにも注力している。

今回ozieの柳田社長がプレゼンしたのはスマホサイト。同社では全アクセスの65%がスマホ経由。従来のPC接客を見直し、スマホでの接客のあり方を追求するため、レスポンシブではなく、スマホ専用サイトを構築した。2013年に開設したものを2015年7月から段階を経てリニューアル。今年3月に完成した。

ozieスマホサイトのトップページ
ozieスマホサイトのトップページ。モデルは柳田社長。「トップページはPCとスマホでがらっと変えている。スマホの場合はトップページが見られない。見られていないならやりたいことをやろうと重厚感を出した」(柳田社長)

コンテンツへのアクセスも8割がスマホ。同社の場合は毎週土曜日に「ポケットチーフ」についてのコンテンツのアクセスが伸びる。おそらく、結婚式などでポケットチーフの使い方を調べようとしているのだろう。

コンテンツの内容が深ければ深いほど、何回も来てもらえる」と考え、徐々にコンテンツを増やしてきた。

柳田社長
「有益なコンテンツがあればユーザーの接触頻度は上げる。『ものを売るより“こと”を伝える』のがポイント」(柳田社長)

ダイヤモンド賞「達磨正宗」

達磨正宗(だるままさむね)は、岐阜県岐阜市で江戸時代から続く、創業180年の日本酒の蔵元。プレゼンに登壇した白木滋里さんで7代目。

達磨正宗が製造・販売しているのは「古酒」。古酒とは、ワインのように熟成させて飲む日本酒。鎌倉時代から愛されてきたが、第二次世界大戦中の重い酒税のため姿を消した。昭和40年代、店長の父親である6代目が復活させた。

古酒造りには何十年もの時間がかかる。仕込んでもお金になるまで時間がかかるため苦労した。「父がすべてを賭けて作った古酒を広めたい。そしてこれからも古酒を造り続け、1人でも多くの人に古酒を知ってもらいたい」。これが私の願いです。(白木さん)

店主のこの願いを形にするため、デザイナーの伊東美沙貴さんはいくつかの工夫をした。

1つ目は言語。達磨正宗のお酒は海外でも評判が高く、調査してみると、海外の小売店で達磨正宗のお酒を購入した人は、達磨正宗のサイトを翻訳して情報収集していることがわかった。

そこで、Googleのサイト翻訳で内容が伝わるように、できるだけテキストベースでサイトを作成した。国外への販売はしていないが、1人でも多くのユーザーに情報を伝えるための工夫だという。

写真についても研究し、グラスや小道具にもこだわった。PCとスマホ、それぞれの環境で商品が美しく見えるように異なる写真を使用。パソコンは横長、スマホは正方形で表示させている。

コンセプトは「時を贈る」。時間をかけて作られていることと希少性の高さを訴求し、ギフトラッピングやキャッチコピーにもこだわっている。

未来へ商品ページ
未来へ」は出産祝いで人気の商品。赤ちゃんが生まれたら購入し、成人したら一緒に乾杯しようというお酒。同社では全注文の7割以上がギフト購入。
達磨正宗の白木さん(左)とデザイナーの伊東(右)さん
受賞の喜びを語る達磨正宗の白木さん(左)とデザイナーの伊東(右)さん。

美沙貴ちゃんと6年前からやってきて、ホントに美沙貴ちゃんは一生懸命考えてくれて、電話とかで「そんな、そこまで考えなくてもいいよ!?」って心の中で思うくらい、「白木さんのサイトがこうなったらいい」「お客さまにこう伝わったらいい」って、言葉では言えないくらい一生懸命やってくれた。

美沙貴ちゃんがそこまで考えてくれるのに、「私がこんなんじゃあかん」って思って、私は技術的な知識はありませんけど、酒造りはやりますので、心を込めて作ったお酒の良さがホームページを見てくださるお客さまに伝わるようにやってきました。これからも2人、二人三脚でやっていきたいと思います。(白木さん)

2010年にはじめてサイトリニューアルを行ったときに、「創業180年の蔵元のサイトリニューアルを成功させなければ。ここで終わらせるわけにはいかない」と思って。作っているときは何度も迷うことがあって、白木さんはWebのことはわからないから、私がしっかりしないとと思って、ホントにサイトの背景1つにしても悩みました。

悩んだときには1人でお寺に行って精神統一をして、「ご先祖様は今どう思っているだろうか」「達磨正宗をどうして欲しいと思っているんだろう」と考えました。すごくプレッシャーが大きかった。

いつか私も何らかの形で古酒を広めるお手伝いがしたいと思っていて、今回のプレゼン大会に来ました。5分スピーチで時間がオーバーしてしまっても、どうか思いが伝わるようにと考えて来ました。(伊東さん)

JECCICAのコンサルタントのみなさん(後列)と、受賞者のみなさん(前列)
JECCICAのコンサルタントのみなさん(後列)と、受賞者のみなさん(前列)。
内山美枝子

内山 美枝子

ネットショップ担当者フォーラム編集部
内山 美枝子

ニッセンが通常送料を100円値上げへ、「送料価格の維持は困難」と判断

8 years 6ヶ月 ago

ニッセンホールディングスの通販子会社ニッセンが送料の値上げに踏み切る。

ニッセンは配送業務をヤマト運輸に委託しており、ヤマト運輸が大口顧客約1000社に要請している割引率の引き上げなどに対応したとみられる。

5月24日の注文分から、通常送料390円(税別)から490円(税別)に改定。100円ほど値上げする。近年の配送コストの上昇に伴い、送料の値上げを実施することにしたという。

ニッセンは「弊社内でのコストアップ分の吸収に努めてきたが、送料価格の維持が困難な状態となった」と説明し、ECサイト上で料金値上げへの理解を求めている。

送料の一部値上げに踏み切る決断を下したニッセン

ニッセンは通常送料を従来比100円ほど値上げする(画像は編集部がキャプチャ)

ECサイトからの注文で5000円(税別)以上購入した場合、通常送料が無料となるサービスは今後も継続。

なお、ニッセンでは、3000円(税別)以上購入した際に通常送料・手数料が無料となる「セブン-イレブン店頭受取りサービス」を展開。グループインフラを活用した受け取り方法も提案している。

ニッセンは2010年、ヤマト運輸から日本郵便(当時は郵便事業)へ配送業務を変更。その後、2016年に再び配送サービスをヤマト運輸に委託していた。に委託先を変更していた。

再びヤマト運輸に配送業務を委託したニッセンでは、メールアドレスを登録している消費者にはヤマト運輸の「宅急便お届け予定eメール」で配送予定日を告知するなど、消費者のライフスタイルの多様化に対応してきた。

一方、ヤマト運輸は4月、大口顧客の割引率の引き上げや荷受け量の抑制を進めていくことを公表。大口顧客に対しては採算性を検証した上でリストアップ済みの約1000社と交渉を進めていくとしていた。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実
確認済み
1 時間 ago
ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る