ネットショップ担当者フォーラム

デジタル技術で店内モニターや鏡に「レビュー」「着こなし」など表示、ジーユーの新店

8 years 3ヶ月 ago

カジュアルファッションの製造販売を手がけるジーユーは8月24日、デジタル技術を活用して商品提案を行う新型店を、9月15日に横浜市内にオープンすると発表した。

モニター付きのショッピングカートや、特殊技術を施した鏡を店内に設置。モニターや鏡に商品をかざすと、その商品のコーディネートや商品レビュー、在庫情報などが表示される。

店内にセルフレジ10台を設置し、会計の時間短縮も図る。

ジーユーが9月にオープンする、デジタル技術を活用して商品提案を行う新型店

デジタル技術を駆使した新型店のイメージ

新店舗の名称は「ジーユー横浜港北ノースポート・モール店」。店頭に設置されたデジタルサイネージに、流行のアイテムや一般消費者の着こなし、人気商品ランキングなどを表示する。

モニターが備え付けられたショッピングカート「オシャレナビ・カート」をジーユーとして初めて導入。モニターのRFID(近距離無線による通信技術)センサーに商品をかざすと、商品情報と店頭在庫、EC在庫、商品レビュー、モデルの着用画像、一般消費者のコーディネート画像などが表示される。

売場に設置されたビーコン(Beacon)と呼ばれる発信機に顧客が近づくと、お薦め商品や、スタイリストによるコーディネート情報が「オシャレナビ・カート」のモニター上に流れる。

ジーユーがデジタル技術を駆使した新店舗に導入する「オシャレナビ・カートイメージ」

レビューやコーディネートを表示する「オシャレナビ・ミラー」

デジタル画像などを表示する特殊な鏡「オシャレナビ・ミラー」も導入する。通常の鏡として使用できるほか、内臓されたRFIDセンサーに商品をかざすと、商品の着用モデルや一般消費者のコーディネート、商品レビューなどを映し出す。

ジーユーがデジタル技術を駆使した新店舗に導入する「オシャレナビ・ミラーイメージ」

セルフレジを10台導入し、スムーズで便利な会計をめざす。同社によると、セフレジは有人のレジに比べて、精算所要時間が最大で約3分の1に短縮されるとしている。

「ジーユー横浜港北ノースポート・モール店」の売場面積は約820坪。取扱商品数は標準店舗の約2倍で、ジーユーでは最大の売場面積と品ぞろえという。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

送料無料枠の拡大、優良顧客の優遇――らでぃっしゅぼーやの物流強化策

8 years 3ヶ月 ago

有機野菜などの宅配を手がける、らでぃっしゅぼーやは10月2日付で、自社便の配送料金を改定する。

送料無料の条件となる注文1回あたりの最低購入金額を従来の8000円から5000円に引き下げる。また、契約期間が3年以上の顧客を対象に、定期購入の送料を無料にする。

大手配送業者の運賃値上げなどに伴い、通販や宅配の送料に値上げ圧力が強まる中、送料を実質的に値下げすることで差別化を図る。

らでぃっしゅぼーやの送料無料枠の改定

送料枠を購入額5000円以上に引き下げ、優良顧客の優遇策を取り入れた

らでぃっしゅぼーやは近年、配送サービスの強化を進めている。配送スタッフは商品を運ぶだけでなく、顧客の要望や質問にも応えられる「コンシェルジュ」のような役割をめざしているという。

2016年9月には配送スタッフの「マイスター制度」を開始した。サービスのスキルに応じて「ブロンズ(初級)」「シルバー(中級)」「ゴールド(上級)」の格付けを実施。配送スタッフのスキルレベルを可視化することで、サービス品質の向上につなげている。

宅配便の送料をめぐっては、ヤマト運輸が今年4月、大口顧客1000社に対して値上げや荷受量の抑制などを要請すると発表した。他の宅配便事業者も値上げの動きを強めており、一部の通販会社はコスト吸収や価格転嫁などの対応を迫られている。

EC市場規模および宅配便取扱個数の推移

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「ZOZOTOWN」はなぜ伸びている? スタートトゥデイ副社長に聞く好調の理由 | 通販新聞ダイジェスト

8 years 3ヶ月 ago

ファッション通販サイト「ゾゾタウン」運営のスタートトゥデイは好業績が続いている。昨年11月には「ツケ払い」と「買い替え割」の新サービスを開始し、成長を後押ししている。今期の出だし(4~6月)も計画を上振れするなど引き続き高いポテンシャルを示したこともあり、8月1日には時価総額が1兆円を突破して話題になった。4月1日に新設した副社長職を兼務する栁澤孝旨CFOに衣料品ECの事業環境や好業績の要因などを聞いた。

ECの成長はとめられない

――4月1日に副社長に就任した。

「当社はいま、初のプライベートブランド(PB)を作ろうと社長の前澤がかなり力を注いでいる。会社を不在にすることも多く、前澤が不在時のフォローをするために副社長というポストを新設した。事業規模が大きくなってきたことも理由のひとつだ。立場的にはプレッシャーを感じなくもないが、実際にやることはそんなに変わらない。CFOは以前から務めているし、あくまで『番頭』という認識でいる。創業者である前澤の事業意欲は高く、会社に対する愛は誰よりも強い。当社は商品取扱高5000億円という中長期目標を立てているが、前澤はその先を見据えた上でPB展開を考えている」

――番頭ということで、かなり細かい部分まで気になる性格か。

「そうでもない。血液型もO型で、割と細かいことは気にしないが、大局の中で要点だけはきっちりと取り組むタイプだと思っている」

スタートトゥデイの副社長職を兼務する栁澤孝旨CFO
副社長職を兼務する栁澤孝旨CFO

――ファッションEC市場での立ち位置は。

「当社の立ち位置はECのプラットフォームで、ブランドさんあってのサービスだ。ファッション市場が横ばい、もしくは縮小している中でブランドさんは厳しい環境に置かれているが、当社がブランドさんの売り上げを伸ばすための場として手助けしたいという立場は変わっていない

――事業環境は。

「実店舗とEC、もしくはカタログとECという比較で言うと、デバイスの革新もあり、世界的な流れとしてECの成長はとめられない。その中で成長を続けることで、各ブランドさんをサポートしたい」

――5年ほど前に事業計画の未達を経験したが、この数年は力強さが戻っている。

「5年くらい前に計画値に対して未達となった時期は、いまほど各ブランドさんがECチャネルに積極的とは言えない環境だった。前澤を含め、当社はアクセルの加減をよくコントロールできていると思う。我慢が必要なときは無理にアクセルを踏み込まない。当時、マーケットからは“成長鈍化”と言われたが、いずれ時流がくるのは分かっていた。とくにこの2~3年はその時流に乗っているため、アクセルを踏んでいる。ブランドさんがEC強化に本腰を入れていることを加味しながらアグレッシブな事業計画を立て、それを達成してきている」

――規模の差こそあるが、他の衣料品ECモールも成長している。

「そうした環境は当社にとっても好ましいことだと思っている。ファッションのEC化率を高めていくことが喫緊の課題で、当社だけでなく、他社のモールも成長することでECに慣れた消費者が増えれば、ファッションEC全体がもっと盛り上がる。ブランドさんが自社でECを強化している現状も良いことだと思っている。当社のやるべきことに愚直に取り組むことが最優先で、競合モールに対してはあまり危機感をもっていない。競合するかしないかは取引先のブランドが重なるかどうかだと思うが、現状はそこまで重なっていないと思う」

――商品単価の下落傾向をどう見ている。

「お客様のニーズに合ったブランドをそろえていくことが基本ポリシーだ。最近ではネットSPAブランドの需要が高いこともあって誘致している。価格コントロールの部分はブランドさんの戦略や問題で、当社としてはブランドさんがやりたいことを実現していく。それがセールや値引き販売であれば当社としても対応せざるを得ない。一方で、値引きにはなるが、ブランドクーポンをサービスとして提供し、極力セール前に商品を購入してもらえるように努めている」

――常連のブランドの中には成長率が鈍化している企業もあるようだ。

「個別の取引先ブランドさんで言えばもちろん浮き沈みはある。数多くのブランドさんに出店してもらっていることによる埋没感は常に気にしている。そのための対応策としては、例えば、ユーザーに対するパーソナライズ対応を強化することで、お気に入りのブランドなどがなるべく埋没しないようにしていきたい。ただ、直近の売り上げを見ると、『ゾゾタウン』の売上高トップ10を占めるブランドさんは古くからの取引先が多く、あまり顔ぶれも変わっておらず、引き続き売り上げを伸ばしているのが分かる」

「ツケ払い」はホームラン施策

――前期は商品取扱高が2120億円まで拡大した。

前期は新規ショップの誘致や、最大2カ月後の支払いが可能な『ツケ払い』、対象ブランドの商品が割引になる『ブランドクーポン』などが主な成長要因だ。昨年11月から、成長を支える3本柱に『ツケ払い』が入ってきた」

――「ツケ払い」が若者層の獲得につながっているのか。

「まず、『ツケ払い』は想定以上に業績に貢献していて、サービスとしては“ホームラン”と言える。利用者は100万人を超えた。元々は若年層向けに良いと思って始めたサービスで、実際に若年層はサービス開始以前と比べて増えている。ただ、『ツケ払い』の利用が若年層だけかというとそうでもなく、幅広い年齢層に割とまんべんなく使ってもらっている。大学生の利用を想定していたが、20代を中心に30代も多い。代引きを利用していた層の一部が『ツケ払い』に置き換わっているのかもしれない」

――ブランドクーポンは一巡したが、成長をさらに後押しする要素になり得るのか。

「ブランドクーポンは1日限定で取り組んでいるため、数に限りがある。そこで、1回(1日)当たりの取扱高を伸ばすために複数ショップ合同のクーポンを展開している。1ブランドでは取扱高に限りがあるブランドさんにも参加できるようにしたことで、喜んでもらえている。引き続き、ブランドクーポンに対する需要は比較的旺盛だ」

――競合モールにもクーポン施策が広がり、やめられないのでは。

現状ではやめられない。ただ、クーポン施策を行うサイトを選ぶのはブランドさんで、効果の出ない売り場では実施しなくなるのではないか」

――昨年11月には「買い替え割」も始めた。

「『ゾゾタウン』で新品を購入する際に不用な服を下取りに出すことで新品を割り引く『買い替え割』を始めた。新品が割り引きになるため、より買いやすくなるという側面があり、購入単価の上昇や買い回りにつながるケースもある。古着を扱う『ゾゾユーズド』の仕入れが強化できる面もあるが、当社にとっては新品の販売促進という付加価値サービスで、セール前に定価で購入するきっかけにもなる」

――今期は2700億円の商品取扱高を掲げ、出だし好調だ。

「第1四半期(4~6月)は会社計画に対して上振れしたが、前期の成長軌道に乗れば上期の計画達成は手堅いと見ている。下期は、前期の『ツケ払い』効果が一巡するため、何か仕掛けていかないと簡単には達成できない。そういう意味では第1四半期に大した貯金はできていない。下期はプロモーションコストをかけていくことを発表していて、すでにテストを行っている」

――プライベートブランド(PB)も今期中の始動を目指している。

「PBは既存の出店ブランドとタッグを組むわけではないため、素材から開拓する必要がある。『ゾゾタウン』がPBの売り場になると思うが、既存の出店ブランドさんとケンカにならないように、ちゃんと考えていく必要はある

――物流拠点の拡大計画も発表した。

「物流センターは千葉県習志野市の『プロロジスパーク習志野4』に加え、千葉県印西市の『プロロジスパーク千葉ニュータウン』の一部を7月から新たに賃借し、また、来年秋に稼働する茨城県つくば市の『プロロジスパークつくば1』の全棟を利用することで、現状の2倍程度に増床する。千葉ニュータウンはすぐに利用しないといけない状況ではないが、秋冬シーズンの本格化と年末に向けて手当した」

――すべて関東の拠点を選んだ。

「物流に関しては将来を見据えてどういう拠点配置にしていくかというシミュレーションをしてきたが、現状では費用対効果も含めて関東圏に持っていた方が良いと判断した。当社のユーザー分布やブランドさんの倉庫配置などさまざまなことを考慮した上で、新拠点を決めた。両拠点が加われば、商品取扱高で中長期目標の5000億円くらいまで対応できる」

――各拠点の役割は。

「基本的には千葉ニュータウンは出荷機能を持たずに保管がメインで、出荷は既存拠点からとなる。品ぞろえが増えて商品の置き場所が足りない。来秋にはつくばのセンターが稼働するが、その頃には出荷も既存拠点だけでは耐えられなくなり、出荷機能が必要になってくると思う」

――配送会社の人手不足が深刻化している。

「基本スタンスとして、当社ではヤマト運輸さんを使い続けたい。複数の運送業者さんを活用することなどはあまり考えていない」

通販新聞

天猫国際の「TP(Tmall Partner)」とは? 日本企業が知っておくべきTPの評価基準とは? | 上海で働く駐在員の中国EC市場リポート

8 years 3ヶ月 ago

アリババが先日、天猫国際(Tmall Global)の出店企業をサポートする運営代行企業「TP(Tmall Partner)」の評価を初めて公表しました。今回はこの「TP」について解説します。

天猫国際への出店にはTPを付けることが義務付けられています(基本的には運営開始時にTPを決定しなければ出店自体ができない規定になっています。一部大手企業などは内部で運営できる機能を持っている場合といったケースはTPを付けないという例外もあります)。

当社は2014年からTPとして認定されており、今回の発表では日本企業として唯一、最高評価の12点(5スター)をいただきました。

Tmall Global’s TP List
Tmall Global’s TP Listhttps://goo.gl/CDcZn5

TPを知っておいた方が良い理由

今回発表されたのは105社。すべて天猫国際の運営代行を行っている中国企業や日系企業、その他海外資本の企業です。

しかし、手続きをちゃんと行っていない小さなTP企業などもあるため、そういった企業を入れると、TPを名乗る企業は私の感覚では200社以上あると思います。

TPに認定されていないサポート会社には注意をしましょう。非認定のTPはTmall側とやり取りすらできません。たとえば、非認定のTPを付けてしまうと、キャンペーンや新商品の登録など、運営がほぼできない状況に陥ります

ちなみに、非認定なのにTPを名乗ってる会社が運用をサポートした場合、モール側は出店企業に対して運営会社の変更を促され、最悪、退店処置などがあると聞いています。

中国向け越境ECや中国ECを行う場合、日本の企業は物流業務や運用全般など、さまざまな業務をTPにアウトソーシングしているケースが多いです。

では、TPの概要やTPの評価項目がどんなものなのか、ご紹介します。

TPの概要

評価方式

点数方式(満点12点)
※同時に星(アスタリスク)の評価もあり(5点満点)

評価企業数

105社

TP認定の必要条件

① 越境ECの経験があること

② マルチリンガルチームであること

③ 経営的な視点とITリテラシーがあること

④ 越境ECの物流経験があること

TP認定・その他条件

⑤ 海外企業に対してビジネスの遂行能力があること

⑥ 海外(中国以外の国)にオフィスを持っていること

⑦ 海外(中国以外の国)に何らかの倉庫機能を持っていること

企業の種類

天猫国際の運営を行っている中国企業や日系企業、その他海外資本のグローバル企業

TPの評価項目

今回の評価項目は、運営力(売上実績)、顧客対応力、天猫国際の規定に違反していないかという項目でした。

運営力(売上実績)

① 店舗数
3店舗以上 :2点
1〜2店舗:1点(1年以上の場合はさらにプラス1点)

② 店舗の月平均売上
TPが運営している全店舗の上位30%以内:3点 
30%〜50%:2点 
50%〜70%:1点

③ キャンペーン売上(独身の日など、S級のキャンペーンの売上)
TPが運営している全店舗の上位30%以内:3点
30%〜50%:2点
50%〜70%:1点

④ 一定期間で店舗の売上目標を達成できなかった場合:1点

⑤ キャンペーンにおけるTPの対応遅れや申請遅れ:−1点 〜 −6点

⑥ TP側の問題で大きなキャンペーンに参加できなかった場合/店舗や天猫国際からのクレームがあった場合:−1点 〜 −6点

顧客対応力

  • 商品とページ記載内容の整合性
  • 店舗サービス
  • 物流サービス

上記3つの評価点数が3項目が平均以上:3点
2項目が平均以上:2点
返金率が上位10%:−1点

天猫国際の規定の順守

① TPと店舗が契約期間内、契約期間終了であっても店舗側が他のTPと契約し直した場合:−2点

② TPと店舗側の契約期間終了後、店舗側が天猫国際から撤退した場合:−2点

③ TPと店舗が契約期間中、店舗の売上が芳しくなく、天猫国際の契約更新ができない場合(専売店):−2点

④TPと店舗が契約期間中、店舗の売上が芳しくなく、天猫国際の契約更新ができない場合(旗艦店):−6点

⑤ 天猫国際の規定に対する違反により、店舗を閉店させてしまった場合:−12点

⑥ 他の越境ECサイトに出店している天猫国際の推薦ブランドの運営を、同じTPが行っている場合:−12点
(ただしTPが自分で営業して獲得した店舗に関しては問題なし)

⑦ TPの発言で天猫国際に悪影響を与えた場合:−12点

◇◇◇

なかなか細かい評価項目になっていますね。 TPに業務を委託する場合は、こうした評価についてTPに確認することで、しっかりと事業を展開できると思います。

高岡 正人

株式会社エフカフェ 取締役

1975年生まれ。立命館大学政策科学部卒。コンサルティングファームにて企業変革コンサルティングを経て、2005年有限会社フリースタイルカフェ(現エフカフェ)の創業に参画。取締役に就任。

日本、中国、ASEANでネット通販事業に特化したコンサルティング、運営支援を行い、1カ月の半分を中国・上海で過ごす。

銀行等での講演多数。また日経ネットマーケティング等で執筆。最近では銀行等の海外支援事業部と連携し、日本からアジアへのネット通販進出を支援している。

高岡 正人

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催

8 years 3ヶ月 ago

LINEとTwitterによる最新のSNS活用、フェリシモ・ヤッホーブルーイング・ナチュラム(ミネルヴァ・ホールディングス)といった有名企業の自社EC事例など全15講演が無料で聴けるイベントセミナー「ネットショップ担当者フォーラム2017 in 大阪」が、9月1日に大阪市内で開催される。

コンテンツマーケや最新の決済、アプリEC、デジタルマーケティングなど、ネット通販の成長に必要なさまざまなテーマのセッションを用意している。各セッションのポイントやセミナー概要を紹介する。

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催

【9/1開催】ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

【LINEの戦略】2か月で友だち1000万人突破のLINEショッピングなど紹介

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催
サービス開始2か月で友だちは1000万人を超えた(画像は編集部がキャプチャ)

会員数がサービス開始から約2かで1000万人を突破した、LINEが運営しているポイントサービス「LINEショッピング」。

「LINEショッピング」を経由して通販サイトを利用したユーザーに対し、購入金額に応じてLINEポイントを付与。ファッションや雑貨、スポーツ、インテリア、家電、化粧品など、150以上の企業やファッションブランドなどが参加し、利用者を急拡大させている。

テスト運用期間から参加している千趣会によると、アフィリエイト経由の売上高に占めるLINEショッピングの割合が、テストスタートからわずか3か月以内に「1~2位の規模」(千趣会)にまで拡大。

また、新規ユーザーの獲得率は、他のポイントサイトと比べて4~5ポイント高いという(2017年6月時点)。

商品コンバージョンは驚異的。正式ローンチ前の試験運用では、「LINEショッピング」を経由してECサイトを利用したユーザーの商品購入率は平均22.8%(2017年5月時点)。

短期間で成長を遂げた「LINEショッピング」などについて講演するのが、LINEの執行役員O2O事業担当・藤井英雄氏。講演内容は……

今年リリースをしたLINEショッピング、LINEデリマの今後の構想も踏まえて、OnlineとOfflineを繋げて、LINEで実現するオムニチャネルの構築手法についてご紹介します。

【EC事例】ユーザーの支持を集める商品作り&マーケティング

「なぜ人気? お客さまの支持を集めるフェリシモ猫部の裏側」というテーマで講演するのは、カタログ通販大手のフェリシモ 生活雑貨事業部の松本竜平氏。

「SNSを使ってユーザーさんと商品開発をしていくということを大事にしている」(松本氏)というフェリシモ猫部。猫好きユーザーのニーズを捉えたMDは、絶大な支持を得ている。

オムニチャネルにも取り組んでおり、「フェリシモ猫部・期間限定ショップ」と称して2015年の2月からスタート。リアルとネットを駆使してファンを増やしている。

松本氏は、次のような視点でフェリシモ猫部が人気を集める理由を解説する。

  • 顧客共創、顧客目線でオリジナル性の高い商品を開発する方法
  • SNSの活用方法、広告費ゼロのPR
  • 顧客価値としての社会性、ソーシャルビジネス
  • 店舗活用戦略(O2O、オムニチャネル)
  • 「社内部活動」という自由な発想を生みやすい組織形態
フェリシモ猫部期間限定ショップ
2016年に新宿のルミネエスト6階で開催した期間限定ショップ(撮影は2016年5月)

【Twitter攻略】Twitterのビジネス活用を徹底解説

野村総合研究所(NRI)が2017年1月に公表した調査結果によると、消費者が情報検索の際に使うSNS媒体は10代・20代の男女ともにTwitterがトップ。男性は55.2%、女性は59.4%だった。

30代・40代の男性もトップはTwitterで28.2%。女性ではTwitterは3位だったものの、24.5%と高い数値を記録した。

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催
出典:NRI「生活者年末ネット調査」(2016年、画像は編集部がキャプチャ)

情報を探す際、検索エンジンよりもSNSを利用する若年層が増えており、なかでもTwitterは大きな情報検媒体となっている。

イベントでは、Twitter Japanの森田謙太郎氏が「Twitterビジネス活用最前線2017」と題して講演。森田氏は講演内容について次のように説明する。

サービス開始から11年が経過したTwitterの、ユーザー層やその使われ方の大きな変化、そしてビジネスに役立つ便利な最新機能についてご紹介していきます。ご感想をツイートして頂いた方への特典付き。

【EC事例】熱狂的なファンを生み出すブランド戦略

クラフトビールメーカー「ヤッホーブルーイング」は12年連続増収増益で急成長を続け、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している。消費者から支持を得ている理由の1つにあげられるのが、熱烈なファンの存在。

ヤッホーブルーイングの井手直行社長には1つの考えがある。それは「小さい会社は普通のことをやっても生き残るのは難しい」ということ。

過去には地ビールブームの衰退などでどん底も味わった井手社長。「まずは製品を知ってもらわなければ売れない」(井手社長)と考え、とにかく目立ってPRにつながるブランディング戦略を推進した。

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催
井手社長(写真中央)と楽天・三木谷浩史社長

講演ではどん底から急成長した要因の1つ、熱狂的なファンを生み出すためのブランド戦略について解説する。

ビール市場が低迷を続けるなか、12年連続増収増益で急成長を続ける「よなよなエール」でお馴染みのヤッホーブルーイング。しかし過去には地ビールブーム衰退により売上が低迷、どん底の時代を味わった。本講演では、V字回復に至った熱狂的ファンを生み出すためのブランド戦略について語ります。

【EC事例】赤字からのV字回復。ECの雄「ナチュラム」が語る小売力

圧倒的な品ぞろえを武器に市場シェアを獲得していくロングテール戦略で、EC
業界にその名をとどろかせた「ナチュラム」。業界の“雄”も数年前、業績低迷と
いう憂き目にあった。

体力勝負となる今のEC市場に真っ向から挑んでも勝ち目はない――「ナチュラム」の運営会社などを傘下に持つミネルヴァ・ホールディングスは、厳しさを増す市場で生き残るために事業モデルを転換、現在は快進撃を続けている。

ロングテールからの脱却、小売りからメーカー兼小売りへとビジネスモデルを移行。赤字から見事にV字回復を果たし、前期は過去最高の売り上げを記録した。

【大阪】売上UPのヒントを学びませんか? 最新のSNS活用、あの有名企業のEC事例など全15講演の無料セミナーイベント 9/1開催
「ナチュラム」は浮沈を味わいV字回復を遂げた(画像は編集部がキャプチャ)

ECの雄「ナチュラム」を率いるミネルヴァHDの代表取締役会長兼社長CEO中島成浩が、久しぶりに登壇。次のようなことを披露する。

価格競争、大手参入による競争激化、消費低迷、消費の多様化など、時代が大きく変わる中、「ナチュラム」はロングテールから脱却。そして、小売りからメーカー兼小売りへとビジネスモデルを変えながら、近年はV字回復を果たし、過去最高の売り上げを記録しました。20年以上にわたるネット通販の経験を踏まえ、これからの商売に必要な“小売力”についてお話します。

【9/1開催】ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

【講演】集客からアプリEC、決済までさまざまなセッションを用意

  • Amazon Payが提供する新しい決済の世界~導入事業者が語るその導入効果とは~
    (アマゾンジャパン、セレクト)
    「Amazon Pay」の導入メリットをご説明し、実際にAmazon Payを導入したレディスファッションサイト「Pierrot」を運営する有限会社セレクト Web事業部の山ノ内 智也様をゲストに迎え、Amazon Payの導入効果についてお話しいただきます。
  • 顧客エンゲージメントを高めた資生堂のSNS活用術
    (資生堂ジャパン、ユーザーローカル)
    商品の売上だけではなく、生活者の反応をデータ化し、そしてSNSを活用していくことが必須になってきている。本セッションでは、生活者とのエンゲージメントの重要性と、鍵となるSNSを活用し取組みをご紹介させていただきます。
  • 成長通販の人気アプリを徹底解剖!~売上直結型のECアプリとは?~
    (ヤプリ)
    アプリ経由のEC売上は、今やウェブ広告やメルマガを上回っており、今後アプリの存在感は大きくなっていくことが予測される。「アプリで売上が上がるの?」こんな疑問をお持ちのEC担当者様向けに、導入実績200社以上のアプリ運営プラットフォーム「Yappli」が、ECアプリの最前線をお伝えします。
  • マーケティングオートメーション導入170社から見えた、すぐに結果の出る最新活用Tips7~スコアリング、ライトコンバージョン、プッシュ通知、育成型広告など~
    (SATORI)
    「マーケティングオートメーション(MA)」の導入検討が各所で進み、MAによる成果も聞こえてくるようになりました。本セッションでは、MA「SATORI」導入企業170社の事例をもとに発見した「シンプルに結果が出た」最新Tipsを7個に絞ってご紹介します。
  • ネットショップのお悩み解決! 人材難を乗り越える教育ノウハウ
    (ラクス)
    ネットショップにおいてリソース確保は非常に深刻な課題です。 「スタッフが採用できない。」「スタッフの教育が上手くいかない。」「スタッフがすぐに退職してしまう。」などのお声をよくお聞きします。そのようなお悩みに有名ネットショップの事例などから、人材難を乗り越える秘訣をご紹介致します。
  • DMPによる顧客マーケティング最前線 ~デジタルマーケティングの最適解とは~
    (富士通)
    DMPという概念が一般化し、企業における活用が進む一方であまりに広範囲な業務、ソリューションに跨る領域であるために、未だに「わかり難い」であったり「どこから取り組んで良いのか分からない」といったご意見を聞きます。このセッションでは「DMP」をSIベンダーの視点より解説し、その可能性について事例を交えお話します。
  • 売上前年比200%も夢じゃない!今すぐ出来る!ECサイト売上アップの極意
    (ecbeing)
    中長期ではなく、なるべく短期的にECサイトの売上を上げたい。当然そんな思いを皆さんはお持ちですよね? 自社の強みをしっかり把握し、その強みを活かしたサービス、そして利便性を徹底追及した接客強化。そして忘れてはいけないECサイトへの集客の極意についても実例を交えてご紹介します。
  • コンテンツを1/3に減らしてアクセス27倍!ニフティの「検索にもソーシャルにも強い」メディア育成術
    (ニフティ、Faber Company)
    半年間、コンテンツの大量投入を続けたものの上手くいかなかったニフティのライフスタイルメディア「コモリエ」。挽回のため「量より質」に転換し、ユーザー目線の社員やブロガーを活用しながら、徹底的に「ユーザーの興味関心」に応えた結果、1/3の本数でアクセス27倍となる147万PV/月に急成長。検索にもソーシャルにも強いメディアを育てた秘訣を、​ニフティのコンテンツ戦略担当・宇佐美氏と、当社)月岡の対談で解説します。
  • 変革スピードが速いEC業界において求められるクラウドプラットフォーム「ebisumart」~大手好事例から学ぶ、EC事業成長に必要なものとは~
    (インターファクトリー)
    クラウドECだからこそ実現できるオムニチャネルの展開や弊社お客様事例を通して、「ebisumart」の汎用性・実用性についてご説明します。 また、弊社の今後の取組みとしてEC業界を盛り上げる新施策・新サービスをCTOよりご紹介。
  • 成長企業は実践しているネット担当者が知っておくべきCRM戦略 ~収益アップにつなげる最新MA活用事例~
    (プラスアルファ・コンサルティング)
    ECが成長するために、顧客を知り、顧客に響く施策を実践する「CRM戦略」の強化は必須です。本講演では、成果を出すための「CRM戦略」について、国内トップとなる成長通販400社の実績がある最新CRM/MAツール「カスタマーリングス」のデモを交え、LINEやWeb接客、オムニチャネル展開など最新のMA活用事例を解説します。

【9/1開催】ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

イベント概要

  • イベント名:ネットショップ担当者フォーラム2017 in 大阪
  • 日時:2017年9月1日(金)10:00~17:00(受付開始9:30)
  • 場所:ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター(大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館 B2F)
  • 参加費:無料(事前登録制制)
  • 主催:株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
  • 特別協力(予定含む):一般社団法人通販エキスパート協会、一般財団法人ネットショップ能力認定機構
  • 定員:300人
  • 詳細と申込https://netshop.impress.co.jp/event/201709osaka
ネットショップ担当者フォーラム編集部

楽天、JリーグのECサイトをリニューアルし運営を全面支援

8 years 3ヶ月 ago

楽天は8月24日、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)とのパートナー契約にもとづき、Jリーグの公式オンラインショップ「J.LEAGUE ONLINE STORE」をリニューアルオープンした。商品ページの制作や決済、集客、商品発送、カスタマーサポートなどを全面的に支援する。

リニューアルに伴い、楽天会員ID決済を利用した際に「楽天スーパーポイント」を貯めたり利用したりできるようにした。

ECサイトではJ1からJ3の全54クラブのオフィシャルグッズを販売。現在、タオルマフラーやユニフォームなど合計約1500品目を取り扱っている。

楽天は8月24日、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)とのパートナー契約にもとづき、Jリーグの公式オンラインショップ「J.LEAGUE ONLINE STORE」をリニューアルオープン

刷新した公式オンラインショップ「J.LEAGUE ONLINE STORE」

楽天は2017年4月、「JリーグオフィシャルECプラットフォームパートナー」の契約を締結した。

オンラインショップのページ作成、集客・販売、決済、配送、カスタマーサポートなどを楽天側が手掛けている。楽天グループのサイトからの集客や、購買データを活用したデジタルマーケティング支援も行う。

楽天は、「今後も、自社の持つ多様なプラットフォームを活用し、Jリーグおよびサッカー業界全体の活性化を目指すとともに、スポーツ・文化のさらなる発展に寄与してまいります」としている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

無印良品サイトリニューアルに見る戦略/動画・中国の無人物流倉庫【今週のアクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years 3ヶ月 ago

無印良品がリニューアル。ブランドサイトとネットストアを一体化した目的とは?。

長く通販・EC業界に携わってきた中島郁氏に、トイザらス、ジュピターショップチャンネル、三越伊勢丹での仕事について聞いた記事が2位になりました。

  1. 無印良品が「ネットストア」含むWebサイトをリニューアル――その目的と内容は

    tweet30はてなブックマークに追加

    無印良品の公式サイトは、多様化する消費者行動に対応する設計に変更

    2017/8/22
  2. 三越伊勢丹のEC責任者を辞めた中島郁さん、これから何するんですか?

    tweet13はてなブックマークに追加

    新連載「EC部長が担当者に読んでもらいたいこと」プロローグ

    2017/8/23
  3. ついにネット通販物流の無人化が始まった! ロボット駆使した倉庫を中国EC大手JDが実現

    tweet14はてなブックマークに追加

    JD.comによると、無人化を実現したネット通販の物流倉庫は世界初という

    2017/8/24
  4. 撮影から動画作成まで超簡単! ECのお仕事でもきっと使える「GoPro HERO5」のすごいところ

    撮影から動画編集までがおどろきの簡単さ。GoPro HERO5を体験しました(連載第19回)

    2017/8/23
  5. ファッション系企業のブランドサイトとECサイトの統合が進む。ゴールドウィンも刷新

    ユナイテッドアローズやビームスなども、ブランドサイトとECサイトを統合している

    2017/8/18
  6. 「アリババかアマゾンか……楽天だった」。バルサのパートナー就任の裏側と期待、楽天カフェの専用フロアで語られる

    スポーツライターの小澤一郎氏「スペイン人は日本をリスペクトしており、楽天に対して期待感がある」

    2017/8/24
  7. スタートトゥデイ傘下の「ZOZOUSED」が好調な理由は? クラウンジュエル社長に聞く

    スタートトゥデイ100%子会社のクラウンジュエルが展開する古着専門店が好調な理由は? 宮澤高浩社長へのインタビュー

    2017/8/21
  8. 大塚家具、EC連動のバーチャルショールームを開設

    新宿ショールームの建物内部を1階から7階まで、高解像度のパノラマ画像で再現

    2017/8/18
  9. Instagramの投稿写真を自社サイトに表示できる「UGC maker」

    Instagramユーザーが投稿した商品の写真や、ファッションコーディネートなどの写真をECサイトの販促用コンテンツとして利用する。

    2017/8/21
  10. 食品系ECサイトがリピート購入を増やすため知っておきたいイベント活用法

    食品ジャンルは1年を通してイベントごと(父の日や敬老の日など)に新規顧客の獲得比率が上がる傾向にある

    2017/8/18

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

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楽天市場で広告に頼らず売り上げを安定的に伸ばす方法 | いつも.のECコンサルタントが明かす、売り上げアップにつながるEC最新情報

8 years 3ヶ月 ago

楽天市場で最も成功しやすいと言われているビジネスモデルを知ってますか? それは、商品が“勝手に売れる”好循環を作ることです。

楽天市場では売れている商品がさらに売れる

楽天市場では商品が一度ヒットすると、その後ある程度、自立して売り上げが伸びる傾向があります

売れてる商品は楽天サーチの上位に表示されやすくなりますし、ランキングにも掲載されやすくなるため露出が一気に高まります。

また、楽天市場が企画する特集ページは特定キーワードの検索結果画面が使われることも多いため、売れている商品は特集ページへの露出も期待できます。

このように、「売れているから露出が増え、露出が増えるから売れる」という好循環に入ると、広告をあまり使わなくても売り上げを安定して伸ばせるようになります。当社では、この好循環を生み出すビジネスモデルを「自走モデル」と呼んでいます。

「商品軸」で施策を打つ

「自走モデル」を実現するには、「商品軸」で施策に取り組むことが重要です。

モール内で露出や集客、転換率を高めるには、店舗単位で施策を考えるのではなく、商品単位で施策を考える必要があるということを覚えてください。

商品軸で施策を打つには、まず店舗の柱となる商品群を決めます。そして、商品ページにSEO対策を施して露出を増やし、サムネイルの改善や送料無料の導入などに取り組みます。こうしたことでアクセス数を増やすし、売り上げを伸ばしていきます。

その際、各種KPIを分析し、業績改善に対するインパクトが大きな施策から優先順位をつけて改善策を立案しましょう。

露出アップ → 集客アップ → 転換率アップ → リピート率アップというストーリーに則って売上拡大のボトルネックを解消します。

ヒット商品を入口にして他の商品の売上を引き上げる

「自走モデル」の好循環に入った商品が生まれたら、ヒット商品を掲載している商品ページに回遊バナーや店舗内検索機能などを導入し、他の商品ページへの流入数を増やしていきます

このようにして、「自走モデル」の商品を順次増やしていくことが楽天市場で売り上げを安定的に伸ばしていくためのポイントです。

株式会社いつも.

Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

株式会社いつも.

スタートトゥデイとヤマト運輸が連携、購入時に宅配ロッカーを選択可能に

8 years 3ヶ月 ago

スタートトゥデイは8月23日、ファッション専門モール「ZOZOTOWN」の商品の受取場所として、ヤマト運輸グループが運営しているオープン型宅配ロッカー「PUDOステーション(PUDO)」を指定できるようにした。

「再配達を受け取るのが面倒」「商品をロッカーで受け取れるようにしてほしい」という顧客の要望を受け、受取場所の選択肢に「PUDO」を追加した。

「ZOZOTOWN」の会員が注文手続きを行うと、「お届け先」の欄に「PUDO」が表示され、配送先のロッカーを指定できる。ロッカーに商品が納品されると、ロッカーの解鍵パスワードが記載された「納品完了メール」が会員に届く仕組み。

現在、「ZOZOTOWN」のゲストユーザー(非会員)は「PUDO」を選択できない。

「PUDO」は、ヤマト運輸や佐川急便など、複数の宅配会社が共同で利用するオープン型宅配ロッカー。ヤマト運輸と仏ネオポストシッピングによる合弁会社、パックシティジャパンがロッカーを運営している。

2016年5月から駅やコインパーキングなどに設置を進めており、2018年3月までに首都圏を中心に約3000か所に増やす計画だ。

スタートトゥデイとヤマト運輸によると、商品の注文時に「PUDO」を選択できるようにしたのはEC業界初。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「アリババかアマゾンか……楽天だった」。バルサのパートナー就任の裏側と期待、楽天カフェの専用フロアで語られる

8 years 3ヶ月 ago

現地では(パートナーは)アリババかアマゾンと言われていたが、楽天だった。スペイン人は日本をリスペクトしており、楽天に対して期待感がある。スポンサードはインパクトが大きい。大変価値がある。

スペインの名門サッカークラブ「FCバルセロナ」の「メイン グローバルパートナー」「オフィシャル イノベーション&エンターテインメント パートナー」となった楽天。こうしたFCバルセロナへのスポンサードについて、現地の状況についてスポーツライターの小澤一郎氏はこう話す。

楽天は8月19日、スペインの名門サッカークラブ「FCバルセロナ」のパートナー企業となったことを記念し、楽天カフェ渋谷公園通り店3階に「楽天カフェ渋谷 FCバルセロナフロア」をオープンした。

元プロサッカー選手の北澤豪氏と小澤氏を招き、「楽天カフェ FCバルセロナフロア」オープニングセレモニーを実施。「FCバルセロナ」のシーズン初戦を生観戦し、両者が解説する取り組みを行った。

楽天カフェでFCバルセロナの試合を観戦した北澤豪氏、小澤一郎氏

北澤豪氏(写真←)、小澤一郎氏がFCバルセロナの初戦を一般参加者などと観戦

冒頭の発言は、一緒に試合観戦した参加者からの質問に小澤氏が回答したもの。

「楽天カフェ渋谷 FCバルセロナフロア」は、「FCバルセロナ」のカラーを基調としたインテリアで統一。「FCバルセロナ」のホームスタジアムであるカンプ・ノウを背景にプレイする選手達の写真や映像で囲んでいる。

FCバルセロナは、「More than a Club(クラブ以上の存在)」というスローガンの下、地域と共に発展し、世界中から愛される存在となっているサッカーの名門クラブ。楽天も創業時から、「More than a Company(企業の枠を越えた存在)」を掲げている

こうしたことを踏まえ、「楽天市場」のマーケティング責任者でもある黒木昭彦執行役員ECカンパニーディレクターは次のように話した。

このカフェは、スポンサーシップを契機に、社員からのアイデアで実現した。東京で語れる場を作ろうということで、社員から意見が出た。

FCバルセロナが掲げる「クラブ以上の存在」、楽天の「企業以上の存在」という理念を象徴する1つがこの「楽天カフェ FCバルセロナフロア」。おいしい・楽しいおいしい時を過ごす以上の存在になりたい。

黒木昭彦執行役員ECカンパニーディレクター

黒木昭彦執行役員ECカンパニーディレクター

なお、FCバルセロナの試合を「楽天カフェ渋谷 FCバルセロナフロア」で著名人と観戦する催しは、月1回のペースで行っていくという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

顧客サポート力の高い化粧品・健食の通販サイトはDHC、生み出す価値は21億円

8 years 3ヶ月 ago

化粧品通販や健康食品通販の業界で、顧客に対する「サポート力」が、高い経済効果を生み出している企業は、DHCやオルビス、ドクターシーラボ――。

ブランドやWebサイトに関するリサーチ業務を手がけるトライベック・ブランド戦略研究所は8月22日、企業が取り組む顧客サポートの経済効果を評価した「顧客サポート調査2017」の結果を発表した。

17業種、115製品・サービスのサポートサイトやコールセンターについて「サポートサイト価値」を算出。

「サポートサイト価値」とは、そのサイトがなかった場合に発生したと予想される、コールセンターにおける電話対応コストを金額に換算したもの。「サイトの利用頻度」や「問題解決率」などにもとづき、「サイト上での問題解決回数」を推定した上で、金額を計算している。

化粧品通販や健康食品通販の業界で「サポートサイト価値」が高いのは、DHC(21億3500万円)、オルビス(16億1300万円)、ドクターシーラボ(15億1200万円)、サントリーウエルネス(14億4500万円)、富士フイルム(11億2100万円)、ファンケルオンライン(8億4600万円)、アテニア(5億1800万円)、再春館製薬所(4億5500万円)、HABA(4億4300万円)。

すべてのジャンルを網羅した総合順位は、1位がdocomo(120億円)、2位はau(107億円)、3位はパナソニック(104億円)だった。

トライベック・ブランド戦略研究所は8月22日、企業が取り組む顧客サポートの経済効果を評価した「顧客サポート調査2017」を発表(図は化粧品・健康食品の通販)

化粧品通販・健康食品通販のサポートランキング

サポートサイト価値の計算式

「サポートサイト価値」=「サイト上での推定問題解決回数」×「コールセンター単価」

コールセンター単価(コールセンターにおける1コールあたりのコスト)はコールセンター委託業者の委託費用を参考に2000円と設定。

調査概要

  • 有効回答:9943人
  • 調査対象:20歳~69歳までの一般消費者
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2017年6月7日~6月29日

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

【シニアのスマホ利用】ECアプリを「よく使う」50歳以上のスマホユーザーは2割

8 years 3ヶ月 ago

50歳以上のスマートフォン(スマホ)ユーザーのうち、ショッピングアプリをよく使うのは2割――。

シニアマーケットに特化したコンサルティング会社のシニアコムは8月22日、50歳以上の男女を対象にしたスマホ利用実態調査の結果を公表した。

スマホ利用率は48.4%で、スマホユーザーの20%がショッピングアプリを「よく使う」と回答した。

スマホユーザーに「よく利用するアプリ」を選択式・複数回答で質問。その結果、「交通・地図」が74.2%で最も多かった。「ニュース・新聞」は67.9%、「天気」は62.7%、「カメラ・写真・ビデオ」と続いた。

物販関連やデジタルコンテンツの分野では、「クーポン・割引」が23.9%、「ショッピング(Amazon、楽天など)」が20.0%、「音楽再生」が17.6%、「ゲーム」が15.2%、「電子書籍・マンガ・雑誌」が8.2%。

シニアマーケットに特化したコンサルティング会社のシニアコムは8月22日、50歳以上の男女を対象にしたスマホ利用実態調査の結果を公表

よく利用するショッピングアプリは2割(画像の一部を編集部が加工)

利用経験が最も多いSNSアプリは「LINE」

スマホユーザーの34.2%は「SNSコミュニケーション」のアプリをよく使うと答えた。よく使うSNSアプリは「LINE」(69.7%)、「Facebook」(44.5%)、「Twitter」(28.2%)。

シニアコムはこの結果について、次のように分析している。

SNSアプリ「LINE」が人気の理由として、家族との連絡が楽になった、孫との写真のやり取りが容易にできるなどの声も上がっていたことから、今後も「SNSコミュニケーション」を楽しむシニアが増えていくのではないか。

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2017年7月20日~7月24日
  • 有効回答者数:636人
  • 男女内訳:男性 401人、女性 235人
  • 回答者の属性:50代男性 43人、50代女性 41人、60代男性 196人、60代女性 153人、70代男性 141人、70代女性 39人、男性80代以上 21人、女性80歳以上 2人

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

検索の半分は2020年に音声検索へ――小売・EC企業の音声ショッピング対策のポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 3ヶ月 ago

音声認識デバイスの急速な普及により、2020年までに音声検索が検索全体の半分を占めるようになると予測されるなか、小売事業者は音声検索で確実に勝つための対策が将来的に必要となるでしょう。

コンピュータ、私に300ドル以下で最も高いレビューがついている水中カメラを見つけて。

この会話は、1960年代のSF映画に登場する人物が、休暇中に楽しむスキューバダイビング用の新しいカメラを購入しようとしているシーンです。20年前にこんな光景があったとしても、実現は不可能だと思うでしょう。10年前でも無理だと考える人がほとんどです。

2~3年前でも、会話からネット上で何かを探すことは難しいと思われていました。しかし、現在は異なります。音声を通じて何かを探すユーザー行動は現実のものとなり、消費者の利用が進んでいます。

Siri(アップルのiOS端末に搭載されている音声アシスタント機能)、Alexa(Amazonの音声認識機能)、Bixby(サムスンの音声AIアシスタント)、Cortana(マイクロソフトの音声AIアシスタント)などが猛烈なスピードで市場に浸透。 Alexa対応デバイスはAmazonの「Prime Day」でベストセラーになり、Bixbyはサムスンの新しいOSに標準装備されています。

「Amazon Alexa」に関する動画(編集部が追加)

ユーザーの検索行動はオンライン音声による検索に移行しています。それは、デスクトップコンピュータからモバイルデバイス移行したのと同等のスピードで起こると予想されているのです。

調査会社ComScore社は、音声検索は2020年までにすべてのインターネット検索の半分を占めるようになると予測。市場調査・コンサルティングサービスのTractica社は2021年までに、18億の人々がデジタルアシスタントを活用するようになると考えています。

音声検索の利便性は消費者に浸透していますが、“声の時代”に生き残りをかける小売事業者にとっては、複雑な課題が新たに浮き彫りになっています。

検索の半分は2020年に音声検索へ――米国の専門家が語るEC企業の音声ショッピング戦略
セグメント別ヴァーチャルデジタルアシスタントのユニーク・アクティブ・ユーザー数 世界市場 2015-2021(出典はTracticaの公表資料)
青:一般ユーザー
赤:企業ユーザー
縦軸:百万人

文字入力と音声の違い

消費者は、検索エンジンにヒットしそうなキーワードを理解しています。そのため、関連性の高い結果を表示しそうなキーワードを使用し、インターネットで検索します。

デスクトップを使用して、300ドル以下の高評価の水中カメラを探している人は、「水中 カメラ」と入力して検索。その検索結果をもとにWebサイトをさらにフィルタリングします。たとえば、レビューや価格にポイントを絞ってさらに探すでしょう。

しかし、音声検索を使用している消費者は、文章で話し、人と話すのと同じ方法で検索エンジンに話しかける傾向があります。

音声検索の世界では、銀メダルや銅メダルは存在しません。

これは、従来の検索マーケティングやSEM戦略を考える時との大きな違いです。音声検索には金メダル(編注:音声による検索結果の案内は、音声が読み上げられるのは1位となっている検索結果の情報のみという意味)しか存在しないのです。

現在、小売事業者はランキングの上位表示を巡って、競うようにキーワード広告を購入し、落札価格の高騰は止まることを知りません。同時に、無限に存在するキーワードのバリエーションに頭を悩ませています。

音声検索では、消費者が商品を検索する際に使用する特定フレーズや、ロングテールの文章を押さえておくことが重要です。また、検索結果には、関連性の高い特定のランディングページを表示する必要があります。水中カメラを音声検索で探し、500ドルのカメラやひどいレビューがある商品を表示したら、消費者はもうそのサイトには戻っては来ないでしょう。

消費者は従来の検索とは異なる方法で、音声による検索結果を求めます。持っているデバイスに完全な注意を払うことができない場合、画面のないものを使用している時、消費者は「Amazon Echo」(編注:アマゾンのデジタルアシスト機能「Alexa」を搭載した、声に反応して動くデバイス)のような音声検索を利用します。

多忙な消費者は、一般的に1つ目または2つ目の検索結果しか見ません。画面のないデバイスの場合、音声によって検索結果が伝えられますが、音声が読み上げられるのは最初の検索結果のみ。音声検索の世界では、銀メダルや銅メダルが存在しないのです。そのため、適切な音声検索条件を予測することが非常に重要となります。

音声検索は、実店舗の活力を呼び戻す

多くの小売事業者は、「オンラインで購入し、リアルのお店で商品を受け取る店舗ピックアップサービス」で大きな成功を収めています。逆に、実店舗の在庫をオンラインで探すのは面倒なケースが多々ありますよね。

そのため、モバイルデバイス上の音声検索のほぼ半分は、「私の近くに」というフレーズを含んでいます。多くの消費者は、商品の到着までに数日の期間を要するネット通販ではなく、すぐに購入できる店舗と商品を探すのです。

モバイルデバイスは正確に位置情報を取得します。「私の近くに」といった検索ニーズの増加に関心のある小売事業者は、各地域でどのような商品が購入できるのかを検索エンジンに知らせることで、実店舗の売り上げを伸ばすことができるようになります

SEM戦略と在庫管理の方法にも変化が起こるでしょう。ECで成功している小売事業者は、在庫をリアルタイムで更新すると、在庫切れの商品も表示され、商品を購入できない消費者が不満を感じると知っています。

忙しい消費者が、音声検索を使い「私の近くで」128ギガバイトのマイクロSDカードを購入できる場所を探した場合、検索結果として提示されたお店にはその商品の在庫があると消費者は考えてしまいます。

実際に足を運んで、商品が売り切れてしまっていた場合、消費者は不満を感じ、二度とお店には戻ってこない可能性があります。ですから、お店には常に在庫を保管しておきましょう商品が売り切れた場合はサイトから削除するか、在庫を補充するまで検索エンジンにクロールされないようにページを非表示にしましょう

顧客がどのように話すか想像しよう

消費者は、購買行動のすべての段階で音声検索を使用するようになっていくでしょう。

特定のクエリで検索結果の一番上を獲得するには、多額の投資が必要です。そのため、どの検索キーワードが売り上げにつながる可能性が高いのかを見極めることが重要です。

消費者が音声検索する際に使う質問に答えていくことが大切なのではなく、消費者の購入意欲が高い重要なフレーズに焦点を当てるのです。

「どこで」で始まる検索は、一般的に購入意欲の高い消費者が使用します。消費者がショッピングの最終段階でどのような特定の単語やフレーズを使用するのかを理解している小売事業者は、購入する可能性の低い消費者の検索に労力を割くことなく、売り上げを伸ばすことができるでしょう。

いくつかのテストを行い、どのような検索ワードで自社のECサイト、そして競合他社のECサイトに消費者が流入しているのかを確認してください。

検索クエリレポートは、実際の顧客がどのように音声検索を使用しているかを示す素晴らしい情報源です。現在の自社の立ち位置を深く理解している小売事業者は、音声検索の改善を最優先するべきか、または段階的にテストを重ね慎重に戦略を組み立てていくのかを見極めることができます。

音声検索における自社の立ち位置がどこであったとしても、後追いになることなく、先んじて対策を取れば、他社をリードすることができます。

検索エンジンは音声クエリの処理方法を変えていくので、勝てる“SEM戦略”を見つけるプロセスは、流動的で反復的な作業になります。ただ、競合他社に急いで追いつく必要がないよう、早めに準備を始めておきましょう

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

ついにネット通販物流の無人化が始まった! ロボット駆使した倉庫を中国EC大手JDが実現

8 years 3ヶ月 ago
ついにネット通販物流の無人化が始まった! ロボット駆使した倉庫を中国EC大手JDが実
JD.comが実現した無人化物流倉庫(画像はJD.com提供の動画から編集部がキャプチャ)

ついに無人のネット通販向け物流倉庫が中国で稼働した。

中国のネット通販(直販)最大手のJD.com(京東商城)は8月、商品のピックアップからトラックへの積み込みといったネット通販向けの物流業務をロボットが処理する物流センターを開設した。

無人化を実現した物流倉庫は江蘇省昆山(Kunshan)に構えた新センター。JD.comによると、無人倉庫は世界初という。

JD.comは2016年12月末現在、商品をピッキングし梱包、6906の配送ステーションに商品を送る「ソーティングセンター」を中国内で256か所に構えている。無人化倉庫は新たな「ソーティングセンター」の1つ。

人工知能(AI)やロボット研究を行う専用の部署を設けているJD.comは現在、物流の無人化を進めている。新センターはその第一弾。

JD.com(京東商城)が江蘇省昆山でスタートした無人化物流倉庫(動画はJD.com提供)

商品のピッキングから梱包、トラックへの積み込みといった物流倉庫内の作業をロボットがすべて行う。なお、倉庫内にはロボットをコントロールしたり、運用・保守を行うスタッフは駐在している。

JD.comは無人の物流倉庫を広げていく一方で、トラックによる配送業務、「ラストワンマイル」の自動化も進めていく方針。物流業務の自動化のほか、ドローンによる配送に関しても研究・実験を進めている。

2016年9月には、無人配送車がすでに試験走行の段階に入ったことを明らかにしている。

JD.comは2017年7月、先進的な技術と物流の専門知識を活用した物流サービスを提供する「JD Logistics」を設立。BtoCのロジスティクスネットワークを広げていくという。

ついにネット通販物流の無人化が始まった! ロボット駆使した倉庫を中国EC大手JDが実
JD.comが上海に構えるアジア1号目の物流倉庫でも高度化が進んでいるという

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

初心者でもわかる自社ECサイトの構築・運用セミナー 8/31 東京・青山

8 years 3ヶ月 ago

8月31日、「独自ECサイトの構築と運用ノウハウ」をテーマにしたセミナーが開催され、ロックオン EC-CUBEマーケティングマネージャーの梶原直樹氏と、KDDIウェブコミュニケーションズ CPIエバンジェリストの阿部正幸氏が講演する。

これから独自ドメイン名でのECサイト構築や運用をはじめたい人、自力でECサイトを構築したい事業者、ECサイト運用とサーバー選びの重要性について詳しく知りたい人向けの内容。

 

セミナープログラム

19:05〜
【初心者向け】国内シェアNo.1ECオープンソース「EC-CUBE」でお洒落なネットショップを立ち上げよう

株式会社ロックオン EC-CUBEマーケティングマネージャー 梶原直樹氏

20:00〜
これだけは知っておきたい「ECサイトのサーバー運用」

株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ CPIエバンジェリスト 阿部正幸氏

 

開催概要

  • CPI Business Seminar @東京 -初心者向け独自ECサイトの構築と運用-
  • 日程: 2017年8月31日(木)
  • 時間:19:00〜21:00
  • 場所:東京都港区北青山2-7-26 Landwork青山ビル(旧:ヒューリック外苑前ビル)9階 貸会議室フロア [地図
  • 主催:CPIレンタルサーバー
  • 参加費:無料

 

申し込み・詳細

uchiya-m

【大阪】LINEやTwitterのSNS活用、赤字からのV字回復事例など全15講演の無料セミナー9/1開催

8 years 3ヶ月 ago

インプレスの『ネットショップ担当者フォーラム』は9月1日、大阪で無料のセミナーイベント「ネットショップ担当者フォーラム」を開催します。

大手ECサイト「ナチュラム」のV字回復事例、ヤッホーブルーイングさんの「ファン作り」、最新のSNS活用など全15講演のセミナーを用意しました。

 ◆【9/1開催】ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

9月1日(金)の10:00~17:00までで、受付開始は9:30から。大阪市のグランフロント大阪で開催します。

関西の有名通販・EC企業さんの最新事例、大阪ではあまり聞くことができないLINEさんやTwitter Japanさんなど、全15講演がぜんぶ無料のセミナープログラムは次の通りです。

【基調講演】

  • OnlineとOfflineをシームレスに繋ぐ、LINEで実現するオムニチャネルモデル
    (LINE)

【ゼネラルセッション】

  • なぜ人気? お客さまの支持を集めるフェリシモ猫部の裏側 ~顧客共創の商品開発やマーケティング、それを支える組織作り~
    (フェリシモ)
  • Twitterビジネス活用最前線2017
    (Twitter Japan)

【クロージング講演】

  • よなよなエール流 ブランド戦略 ~なぜ熱狂的なファンが集まるのか~
    (ヤッホーブルーイング)
  • これからのネット通販には何が必要か? ECの雄「ナチュラム」中島社長が語る小売力~急成長、株式公開、赤字転落、小売専業からの脱却、V字回復の道のりから見えた成功法則~
    (ミネルヴァ・ホールディングス)

【講演】

  • Amazon Payが提供する新しい決済の世界~導入事業者が語るその導入効果とは~
    (アマゾンジャパン、セレクト)
  • 顧客エンゲージメントを高めた資生堂のSNS活用術
    (資生堂ジャパン、ユーザーローカル)
  • 成長通販の人気アプリを徹底解剖!~売上直結型のECアプリとは?~
    (ヤプリ)
  • マーケティングオートメーション導入170社から見えた、すぐに結果の出る最新活用Tips7~スコアリング、ライトコンバージョン、プッシュ通知、育成型広告など~
    (SATORI)
  • ネットショップのお悩み解決! 人材難を乗り越える教育ノウハウ
    (ラクス)
  • DMPによる顧客マーケティング最前線 ~デジタルマーケティングの最適解とは~
    (富士通)
  • 売上前年比200%も夢じゃない!今すぐ出来る!ECサイト売上アップの極意
    (ecbeing)
  • コンテンツを1/3に減らしてアクセス27倍!ニフティの「検索にもソーシャルにも強い」メディア育成術
    (ニフティ、Faber Company)
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    (インターファクトリー)
  • 成長企業は実践しているネット担当者が知っておくべきCRM戦略 ~収益アップにつなげる最新MA活用事例~
    (プラスアルファ・コンサルティング)

イベント概要

  • イベント名:ネットショップ担当者フォーラム2017 in 大阪
  • 日時:2017年9月1日(金)10:00~17:00(受付開始9:30)
  • 場所:ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター(大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館 B2F)
  • 参加費:無料(事前登録制制)
  • 主催:株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
  • 特別協力(予定含む):一般社団法人通販エキスパート協会、一般財団法人ネットショップ能力認定機構
  • 定員:300人
  • 詳細と申込https://netshop.impress.co.jp/event/201709osaka

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

アプリ制作ツール「Yappli」、マーケティングオートメーション連携をスタート

8 years 3ヶ月 ago

プログラミング不要のアプリ製作プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を運営するヤプリは8月18日、「Yappli」がマーケティングオートメーション(MA)ツールとの連携を開始したと発表した。

MAツールと自社アプリが連携することで、Webサイトやデバイスを横断したカスタマージャーニーに沿ったプッシュ通知が可能になる。

リアルタイムで顧客の行動データを管理し、パーソナライズ化した情報発信を実現する。

プログラミング不要のアプリ製作プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を運営するヤプリは8月18日、「Yappli」がマーケティングオートメーション(MA)ツールとの連携を開始

「Yappli」とMAの連携イメージ

第1弾として、セールスフォース・ドットコムが提供するマーケティングプラットフォーム「Salesforce Marketing Cloud」を導入している「サンリオピューロランド公式アプリ」(サンリオエンターテイメントが運営)に実装した。

MAツールと連携した「Yappli」を活用することで、カゴ落ちしたユーザーに「送料無料」のクーポンをプッシュ通知で発行し、ECサイトに呼び戻す施策が可能になる。

また、新規購入者にお礼のメッセージをプッシュ通知で送り、次回購入時に使えるクーポンを付与することでリピート注文を促すこともできる。

「Yappli」はプログラミングの知識がなくても、ネイティブアプリを制作できるプラットフォーム。アプリ公開後も、管理画面上でドラッグ&ドロップするだけで、直感的にiPhoneやAndroidのアプリを更新できる。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

撮影から動画作成まで超簡単! ECのお仕事でもきっと使える「GoPro HERO5」のすごいところ | はぴさやがゆく! ネットショップの裏側探検記

8 years 3ヶ月 ago

みなさん、「GoPro(ゴープロ)」をご存じですか? 水の中でも撮影可能な頑丈なカメラで、過酷な環境で使えるアクションカメラとして有名になりました。

日常的に撮るのはやっぱりスマホかなあなんて思っていたのですが、Instagramでは「#GoProのある生活」というハッシュタグが流行っているとか。

先日、GoProのメディア体験会に参加したので、その様子をお伝えします。撮影や動画編集の簡単さにビックリ! ECサイトで使う写真や動画はもちろん、SNSを運営している人にも、使いたくなる機能がいっぱいです。 
◎末尾の写真以外は、GoPro社提供の「GoPro HERO5」で撮影しました。

まずはこちらの動画をご覧ください

※画像をクリックすると再生が始まります

撮影したのがこの小さなカメラ。「GoPro HERO5 Black」です。

デイパックに装着
リュックのショルダーストラップに装着しています。わかりますか?

それでは、知らない人に知ってほしいGoProのすごいところをご紹介します。

GoProのすごいところ

①そもそもカメラとしてすごい

水深10メートルまでの水中撮影もできるし、落としたりぶつけたりしてもほとんどの場合は大丈夫というくらい頑丈なのに、4K動画が撮影可能なくらい高画質なんです。

手ぶれ補正機能で、適当に撮っても手ぶれが気にならないところと、視野角が選べるところもすごいです。広角で撮るって新鮮!

HERO5 Black 用 Karma™ Grip+広角
初期設定の広角モードで撮影。各種設定はタッチディスプレイで行います

②マウントとアクセサリーがすごい

こちらにたくさんあるように「マウント」を利用すると、GoProを頭に付けたり、自転車に付けたりして、今まで撮れなかった視点から撮影できます。

特にすごいと思ったのがこれ!「HERO5 Black 用 Karma Grip」。いわゆるスタビライザーです。

HERO5 Black 用 Karma™ Grip
HERO5 Black 用 Karma Grip

スタビライザーを付けて走った動画がこちらです。滑らかでしょ!?

③音声認識がすごい!

音声認識をオンにしておくと、動画撮影中でも「GoPro、写真」と話しかけるだけで写真を撮ってくれるのです、手が離せないときでも、カメラに触らずに操作ができるのにはびっくり!

また「GoPro、ビデオスタート」と言えば録画が始まり、「GoPro、ビデオストップ」と言うと録画が停止します。タイムラプス(コマ撮り)や連写も音声コマンドでOKです。

みんながGoProを使っていた体験会会場では、わざと大きな声で「GoPro、連写!」と言って、他人のGoProで連写をさせるという、ちょっとした嫌がらせが横行していました(笑)

④かっこいいムービーが簡単にできてすごい!

動画を撮っても編集まではなかなか面倒で、カメラに入れたままってこと、ありますよね? でも、GoProは撮影からシェアまでを行うカメラ。アプリとの連携でかっこいいムービーが手軽にできるのです! 冒頭の動画もこのアプリで作りました。

クイックストーリーの設定 自動モード
自動モードにしておくと、撮影した複数の動画をアプリが自動編集で1本の動画にしてくれます

動画を楽しむには「GoPro」アプリと「Quik」という2つのアプリをインストールします。「GoPro」アプリでGoPro本体とペアリングし 、アプリのホーム画面で画面を一度下にスワイプすると、動画の編集までを自動的に行ってくれるのです(このワンアクションでムービーを自動作成できる機能を「QuikStories」と言います)。

アプリが自動で作る動画のままでももちろん良いのですが、「Quik」で「コピーを編集する」を選ぶと、動画を編集できます。

①エフェクト②編集③長さ調節
Instagramのようにエフェクトをかけたり(1)、シーンの入れ替え、トリミング、削除などができたり(2)、長す過ぎたなあと思ったら、ギュッと短縮してくれる機能まであります(3)

BGMもいろいろと用意されています。しかも、動画が切り替わるタイミングとBGMのリズムがピッタリ合っていて、曲の長さも動画の長さにに合わせてくれるんです。

部分的にスローモーションにしたり、トリミングしたり、後から素材を入れ替えたり、エフェクトも種類がたくさんあるので、こだわりはじめると時間が経つのを忘れてしまします。

体験会で聞いたコツは、同じアングルで何分も撮るよりは、いろんなアングルで短く何本も撮る方が面白い結果になるということ。

また、絶対残したいシーンに遭遇したら、録画しながら電源ボタンを押すとタグを付けることができます。タグが付いたシーンは編集時にカットされません。

最後に撮影の裏側をご紹介

7月某日、渋谷に集結した私たち。ここから自転車に乗って、代々木公園を目指します。今回お借りしたのはbirdyという折りたたみ自転車。とっても軽くて乗りやすい自転車でした!

自転車

この日はGoProの社員さんや、GoProを使いこなしているアスリートのみなさんが、私たちにGoProの使い方を教えてくれました。

GoProのみなさん

信号待ちの間ももちろん撮影です。

信号待ち

撮影風景をまとめたのがこちらの動画です。

◇◇◇

普段から写真が好きなのでカメラを持ち歩いたり、ドローンで空撮をしたりするのですが、GoProから撮影できる目線はさらに自由自在でどこまでも新鮮。さらに、「Quik」アプリのおかげで、あっという間におしゃれな動画ができてしまいました!

「GoPro女子」も急増しているそうですが、こりゃぁ流行らずにはいられないよなぁと納得の楽しさです。Instagramで「#gopro」と検索すると、世界中の人たちの楽しそうな写真がたくさん出てきます。

GoProマーケティングディレクターの樋口さんは、「私たちはカメラメーカーですが、ただのメーカーではありません。みなさんが人生で経験する感動や思い出を映像や画像に残し、その場に居合わせなかった家族や友人などとシェアするためのソフトウェアやサービスを同時に提供しており、米国では“ストーリーテリングソリューションカンパニー”と呼ばれています」と話していらっしゃいました。

旅先やスポーツシーンなど、特別な環境で撮影するのももちろん良いですが、こうして何気ない日常を残してしてみるのもとってもオススメ! 気になる方はぜひこの夏、GoProを手にとってみてくださいね!

GoProのみなさん
みなさん、ありがとうございました!

はぴさや

2007年よりWeb媒体を中心としたメディア番組やCMでモデル、レポーターとして活動を始める。

2011年以降、地元福島で起きた震災をきっかけに“東北の今”を伝えるメッセンジャーとして、国内外で行われたイベントに多数参加。

現在はフリーランスとしてメディアへの原稿執筆や企画・デザインを行う他、地方創生を目的としたドローンの活用や魅力を発信している。

好きなものは、旅と茶道と美味しいごはん

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はぴさや

三越伊勢丹のEC責任者を辞めた中島郁さん、これから何するんですか? | EC部長が担当者に読んでもらいたいこと

8 years 3ヶ月 ago

トイザらス、ジュピターショップチャンネル、三越伊勢丹の3社において、大規模EC・オムニチャネルの事業責任者として長らく通販・EC業界に携わってきた中島郁氏。今後、コンサルタント(ネクトラス株式会社 代表取締役)として、新規事業立上げや急成長ビジネスの企業支援や後身の育成を行っていくという。

なかでも、事業責任者を大規模ECサイト3社で経験した知見を今後の通販・EC業界に伝えるため、中島氏はネットショップ担当者フォーラムで新連載「EC部長が担当者に読んでもらいたいこと」を8月末にスタートする。連載スタート前、中島氏にこれからのこと、これまで携わってきたことなどをインタビューした。

ネクトラス株式会社 代表取締役 中島郁氏
中島郁(なかしま・かおる)ネクトラス株式会社 代表取締役。トイザらスのマーケティング部門や米国直轄のEC専業法人の立ち上げ、ジュピターショップチャンネルで執行役員本部長(EC、テレビ編成、マーケティング)、世界最大のECサービス企業GSI Commerce(eBay Enterprise)アジア太平洋担当副社長兼日本法人社長、三越伊勢丹で役員兼WEB事業部長などを歴任し、2017年3月に退任した。

――2012年からかかわっていた三越伊勢丹のすべての役職をすべて退任(2017年3月)しました。今後、企業支援やコンサルティングなどに携わっていくそうですね。

私が携わってきたのは、企業の新規事業や急成長事業のマネジメント、その中でも「eコマース」「メディア」といった分野が多い。これまでの経験を踏まえて、サービス業といった事業会社のお手伝いをしたいと思っています。

これまで小売企業やEC実施企業の方からさまざまな相談を受けてきました。「リアル店舗とECの関係をどうしたらよいのか」「オムニチャネルはどうすれば実現できるか」といった戦略や体制づくりの内容が多いですね。

EC、オムニチャネルの事業責任者などの経験や相談内容を含めて、企業の大きな課題の1つは、人材と体制だと思っています。私自身、ECの立ち上げから運用までを経験したことを踏まえ、「人材に投資、体制を整備しない会社は成長しない」ということは痛感しています。「こんな人がいれば事業がうまく回るのに」ということはよくありました。クライアントが成功するためのスキルを持っている人を育てたいし、新規事業を推進しやすい体制を整備していきたいと思っています。

そのためのビジネスのお手伝い(戦略・体制づくり、人材調達・採用のサポート、教育研修など)、執筆活動を行っていきたいですね。

ネッ担での新連載「EC部長が担当者に読んでもらいたいこと」では、EC責任者を歴任した私の経験から、部下の担当者などが読んでおくべき基礎ポイントなどを、EC部長が部下に知っておいてもらいたいこと、言わなくてもわかってほしいと思っていたことについて、実務経験を踏まえた上で解説していきます。

ネクトラス株式会社 代表取締役 中島郁氏

――三越伊勢丹ホールディングス前社長・大西洋氏がEC強化を掲げ、中島さんはその中枢で指揮を執っていたのですが、どんなことを行い、どんなことを感じましたか。

もともと入社前からシステムや体制作りなどのコンサルタントとして三越伊勢丹のお手伝いをしていました。こうしたご縁もあって入社したのが2013年4月のことです。

入社後にやったことと言えば、まず入社当時、三越伊勢丹のECはほとんどお中元・お歳暮などのギフト商品しか売っていなかったのを、アパレルなどの一般商品も掲載し、販売を始めたこと。そして、新システムでの「三越オンラインストア」「伊勢丹オンラインストア」の統合、共通IDでの買い物環境作り、コールセンターやEC専用の物流センターの立ち上げなどです。

基本的には、ECサイトで扱う商品の拡充、チラシなど既存媒体への積極露出、Web広告……などなど、普通のECサイトでは当たり前のことができていなかったので、それを当たり前にできるようにしたことです。

ECサイトの“当たり前”ができていない段階なのに、いきなり百貨店のレベルのサービスをめざしていたので、まずはそれを再考。普通のECサイトを作り、そこに百貨店らしさを付けていくイメージですね。そして後半から、タブレット端末を使った店頭のスタイリスト(販売員)や外商担当者が販売する仕組みや評価制度の整備ができ、三越伊勢丹として独自のオムニチャネルの方向性が見えてきたと思っています。どれも組織が大きいので、実行に移すのはとても大変でしたね。

前置きが長くなりましたが、こうしたことを行うにはやっぱり人材が重要なんですよね。私が入社するまで社員の中途採用制度はありませんでした。ただ、トップが期待しているスピードで、ECを強化するにはプロパー社員だけでは難しい。外部から新しい血を入れることで、時間を買う必要があったので、中途採用とそれに伴う知見のプロパー社員への移転を進めていきました。

中途採用社員は、私の部門だけで20人くらいいました。ちなみに、店舗情報の業務やコールセンターも含め、WEB事業だけで200人以上のスタッフが在籍していました。

私のキャリアは、既存事業のある会社で、新規ビジネスを立ち上げて伸ばしていくといった経験がほとんど。急成長しているビジネスのマネジメントは、成熟事業と違った種類のハンドリングが必要となります。もちろん多くのあつれきも発生します。さまざまな事象をコントロールしながら軌道に乗せていくことを三越伊勢丹で再び経験しました。

ネクトラス株式会社 代表取締役 中島郁氏

――通販・EC業界に携わって約20年の中島さんですが、そのキャリアを教えてください。

大学卒業後に入社したのがベンチャー企業。新卒1年目の途中から新規事業担当へと配属されました。自前主義の会社だったため、コンサルを入れずに自力で行っていたので、すべての自分で調べ、まず自分でやるということを身につけました。

ゴールから逆算して計画を立てたり、目標からブレイクダウンしたり……新規立ち上げに必要なことを身につけていったのはその当時の経験があったからこそ。当時は意識していませんでしたが、あの頃、無謀ともいえるやり方でやっていたことが私の立ち上げスキルのベースを築くことになったんです。

ちなみに、その会社で、輸出入や、小さいながらもアジア、ヨーロッパ、アメリカに拠点を作ることを担当したこともあり、その後、米国のビジネススクールに留学しました。

日本に帰国後、古いビジネスと新しいテクノロジーを組み合わせて、新しいビジネスを立ち上げようと考えていたのですが、テクノロジーの知識がなかったのでITベンチャーに入社。そこでたまたまかかわることになったのが、インターネットショッピングでした。1995年のことです。

――本格的にECの実務に携わるようになったのがトイザらスなのですか?

その前も、ベンチャーなど数社でかかわっていたのですが、あまりうまくいきませんでした。トイザらスは最初、店舗のマーケティング担当として入社しました。全国に70くらいの店舗があり、毎年10店舗レベルで新店を作っているなか、マーケティング部門を新たに立ち上げようとしていたときです。

店舗が増え、同じ地域に複数店を開設するようになり、これまで展開していた広告の再検討を始める段階でした。マーケティング目線で、調査、分析し、チラシの配布計画や広告投入計画を立てたり、DMを使ったダイレクトマーケティングを試したりしました。

数年間、塩漬けになっていたECビジネスの再検討に着手したのもその頃です。まずビジネスプランを作り、米国トイザらスのCEOが来日したときにプレゼンを実施したら、「Goサイン」が出て。そしたらもう大変。

日本トイザらスはIPOを控えていたので「情報が漏れてはいけない」と……数人だけの極秘プロジェクトとしてスタートしたんです。システムベンダー、物流会社、コールセンター、制作会社を片っ端から回り、新サイトの構築、事業の設計などを急ピッチで進めました。

2000年11月にECサイトを本格オープンしましたが、当時、日本のEC市場に大規模ECサイトはあまりなかった時代でした。アマゾンジャパンがスタートしたばかり、他に目についていたのは、ソフトバンクが関わっていた「イー・ショッピング・トイズ」(現在の「ハピネット・オンライン」)や「イー・ショッピング・ブックス」(現在の「セブンネットショッピング」)。その他、ツタヤ、スタートしたてのユニクロといったサイトなどです。ソフトバンクがECに気合いを入れていた時期だったと記憶しています。

ECの本格スタートから、店舗のチラシや店頭の袋、ポスターにURLを入れたり……当時の言葉で言えば「クリック・アンド・モルタル」ですね。実店舗とECの双方を運営することで相乗効果を狙う手法はすでにその頃から実践していたと思っています。

当時のプロモーションは、メルマガ、バナー広告といったネットを活用した広告、オンラインクーポンのほかは、主に店舗の活用でした。それはなぜか。実は、米国では「ちゃんと店舗を活用していこう」という考えが当時からあったんです。

いい例が米国のオンライン玩具販売の草分けと知られる「イートイズ・ドットコム」(1997年創業、急成長を遂げたが2001年に倒産、現在はトイザらス傘下)。一般的には小売の広告費は低い(日本だと売上の2.5%)。ところが、「イートイズ・ドットコム」は店舗がなかったため、まず、トイザらスなど実店舗企業に比べて不足している認知を、テレビなどのマス広告で獲得しようとしたんですね。資金が足りるはずありません。結果的に、実店舗を持つトイザらス・ドットコムは成長、「イートイズ・ドットコム」は破たんという道を辿ることになったんです。

店舗活用という点で言うと、店頭取扱商品をECサイトで掲載・販売しない会社がよくあるのに驚かされます。また、なぜか「EC限定商品の方が売れる」と思っている経営者が多いこと。大きなアクセス数がなければ、店頭での取扱商品や認知のある商品に比べてWebサイト上だけでの訴求では販売が難しい、ということを理解していない責任者や現場の人もいますよね。

ネクトラス株式会社 代表取締役 中島郁氏

――その後は、最大手のテレビショッピング企業「ジュピターショップチャンネル」でテレビとネット通販のクリック・アンド・チャンネルの実践に移るわけですね。

ECの立ち上げや運用を任せるということで入社したのですが……入社してびっくり。チームは社内で孤立しているし、システムはとん挫しているのに、数か月内にオープンしろという指示が出ていました。

ジュピターショップチャンネルはテレビショッピングを中心としたビジネスです。ECを、最初からテレビとCTI(電話やファックスをパソコンと連携、統合したシステム)、基幹システム、会員管理、在庫、受注システムと連携させるべきと考えていて、その実現の難易度が高くなっていました。結局、力技で2003年3月の本オープンへこぎつけました。

ショップチャンネルでもWebとの連動は大変でしたね。テレビ番組上でECサイトの告知をするといった露出は簡単だと思うでしょ? 一番有効なテレビ画面上でのURLの常時表示だけはやってもらえたのですが、今より文字の大きさはかなり小さかったです(笑)。たとえば、司会者にECサイトの紹介をしてもらう取り組みだけでも、数年かかったんですよ。

商品調達を担当するバイヤーが「ネットでは扱いたくない」とか、商品供給会社がECサイトでは売って欲しくないなどといった意見があり……当時はWebへの理解が進んでいない時代でしたから。

そんな状況下でもテレビショッピング会社としてできるECの施策は進めていきました。生放送と完全連動させてECサイトで商品を販売したり、テレビ動画を配信したり、在庫が残ったものをECサイトで販売したり、ECサイトを活用する試みは進めていきました。

◇◇◇

その後、中島氏はジュピターショップチャンネルを退職。世界最大のECサービス企業GSI Commerce(eBay Enterprise)アジア太平洋担当副社長兼日本法人社長に就任。ベンダー側からネット通販業界に携わりました。そして、再び、三越伊勢丹でEC事業者側に。今後は。。。

ネットショップ担当者フォーラムで始まる新連載「EC部長が担当者に読んでもらいたいこと」では、中島さんの経験を踏まえて、“部長が担当者に読んでもらいたいECの話(考え方)”を読者の皆さんにお伝えしていきます。

自社ECサイトの運営に携わっている担当者の皆さんはもちろん、経営者や責任者の皆さんはビジネスを振り返ったり、部下に共有する情報としてぜひ、目を通してください。

1回目は8月30日(水)スタートです。

新連載「EC部長が担当者に読んでもらいたいこと」をお楽しみに。

ネットショップ担当者フォーラム編集部

アパレルのANAP、AIを活用した画像検索技術でタグ付け業務を効率化

8 years 3ヶ月 ago

アパレルメーカーのANAPは2017年10月、画像人工知能(AI)活用して商品画像に最適なタグを付けるシステムを、自社ECサイト「ANAPオンラインショップ」に導入する。

検索ワードに対するヒット率の向上や、人力で行っているタグ付け業務の効率化が進む見通し。システムを開発したGAUSS社が8月22日に発表した。

GAUSSによると、新たに開発したシステムは画像の特徴を解析して類似商品をインターネット上で検索、流行のファッション用語を解析して画像に付ける最適なタグを提案する。また、ファッションアイテムの商品説明文を自動生成するという。

すでに販売されている類似製品の説明文や、オンラインサービスで実際に検索されたキーワードからタグを自動で抽出。サービスを利用するほどデータが蓄積されていくため、長く利用することで精度の向上が見込めるとしている。

アパレルメーカーのANAPは、画像人工知能(AI)活用して商品画像に最適なタグを付けるシステムを導入する

AI活用の商品画像に最適なタグを付けるシステムの利用イメージ

ANAPの2016年8月期におけるEC売上高は36億4000万円(前の期は34億9000万円)。売上高に占めるEC比率は52%。EC事業に経営資源を集中し、収益性の改善に取り組んでいる。

GAUSSは「ANAPオンラインショップ」における試験運用後に、システムをパッケージ化。2018年初旬からファッションEC事業者に提供する計画。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章
確認済み
39 分 35 秒 ago
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