ネットショップ担当者フォーラム

メタバース+ECビジネスの可能性とは?アダストリアが挑むメタバース事業を大公開!【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 2ヶ月 ago
アダストリアによるメタバース事業への挑戦など、EC成功の事例や秘訣を学べるイベント! 全13講演すべて無料で視聴できる「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催

2月21日(火)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、アダストリア、ベガコーポレーション、ファンケル、花王、味の素、ロート製薬など、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性」「D2C家具ブランド『LOWYA』の成長と変化」「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ③ アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性
~「メタバースって日本が一番イケてる」―こんな未来をつくる挑戦を大公開~
14:00~14:45 KA-4 ゼネラルセッション

アダストリアの公式WEBストア「 .st(ドットエスティ)」では、私たちの日常と同じように、メタバースでもファッションを楽しむきっかけを作り、顧客接点、収益化、価値向上を目的に事業を展開しています。

今後、ファッションコンテンツを軸に、コンテンツやクリエイティブによる可能性の拡大、メタバースでのバリューチェーンを形成するための取り組みを加速していきます。

本セッションでは事業会社として、1企業1メタバースの時代に向けたユーザーコミュニケーションの事例、ビジネスの可能性をお伝えします。

株式会社アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田 淳史 氏
株式会社アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田 淳史 氏
1979年生まれ。大手インターネット広告代理店、エンタメ事業会社を経て、2022年3月にアダストリアに入社。広告宣伝部マネージャー。ブランドプロモーション企画、PRに従事。メタバースプロジェクトマネージャーを担当
アダストリアが展開するメタバース事業のイメージ(画像はアダストリアが「PR TIMES」で発表したリリース資料から編集部がダウンロード)
アダストリアが展開するメタバース事業のイメージ(画像はアダストリアが「PR TIMES」で発表したリリース資料から編集部がダウンロード)
 
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

【JADMA会員】2022年売上合計は0.1%増の1兆4405億円。食料品や文具がけん引、化粧品は低調 | 通販新聞ダイジェスト

3 years 2ヶ月 ago
日本通信販売協会(JADMA)が会員企業向けに実施した売上高月次調査集計によると、2022年の総売上高は前年比0.1%増の1兆4405億9400万円だった

日本通信販売協会(JADMA)の売上高月次調査集計によると、対象約120社の2022年(1月~12月)の総売上高は前年比0.1%増の1兆4405億9400万円だった。「衣料品」や「家庭用品」「化粧品」「通信教育・サービス」などさまざまな項目が減少したが、「食料品」全体や「文具事務用品」などがプラスとなったことで対前年比では微増となった。

食品や文具がけん引し、対前年比“微増”で持ちこたえ

JADMAによる2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果は次の画像の通り。

表中、右側が2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果。JADMAが約120社を対象に実施
表中、右側が2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果。JADMAが約120社を対象に実施

カテゴリー別に見ると「衣料品」が同2.1%減の2229億8500万円となった。2月から8か月連続でマイナスとなるなど低調だった。「家庭用品」は同2.7%減の1585億900万円。9月には15%を超えるマイナスを記録するなど不調に終わった。

「雑貨」全体は同0.3%増の7307億4800万円。年間を通じてほぼ横ばいの推移となった。この内、「文具・事務用品」は同3.0%増の3941億8500万円で、プラス成長だった。

「化粧品」は同3.5%減の1914億600万円で、1月を除いたすべての月でマイナスとなるなど低調だった。

両項目を除いた「雑貨」は同1.3%減の1451億6200万円。3月からは6か月連続でのマイナスとなり、振るわなかった。

食料品は順調な伸び

「食料品」全体は同4.1%増の2997億9100万円。8月からは5か月連続でプラスとなるなど好調に推移。12月には20%を超える伸び率となっている。

この内、「健康食品」は同0.7%減の1708億5900万円だった。また、健食以外の「食料品」については同11.2%増の1289億3400万円となっており、全項目を通じて最も伸び率が大きくなった。12月には35%を超える伸び率も記録した。

通教はもっともふるわず。2桁マイナス目立つ結果に

「通信教育・サービス」は同13.2%減の161億3700万円となり、全項目を通じて最も減少幅が大きくなった。8月を除いたすべての月でマイナスとなったほか、2桁マイナスの月も8回あるなど大きく低迷した。

「その他」は同6.1%減の126億100万円だった。12月には20%を超えるマイナスも記録している。

12月単月では6.7%増加

なお、22年12月度(単月)の主要121社の通販総売上高は、前年同月比6.7%増の1561億600万円だった。「衣料品」「家庭用品」「通信教育・サービス」などが減少したものの、「食料品」「文具・事務用品」などが増加したことから、全体ではプラスとなった。

項目別に見ると、「衣料品」が同1.3%減、「家庭用品」が同8.1%減。「雑貨」全体は同3.5%増で、この内「文具・事務用品」は同6.6%増となった。「化粧品」は同0.2%減だった。両項目を除いた「雑貨」は同0.4%増となった。

健康食品を除く「食料品」は前年比37%増の大幅伸長

「食料品」全体は同24.2%増で、この内「健康食品」は同2.8%増。健食以外の「食料品」は同36.5%増となり、全項目を通じて最も伸び率が大きくなった

「通信教育・サービス」は同30.1%減で、すべての項目で最もマイナス幅が大きくなった。「その他」は同22.9%減だった。

なお、1社当たりの平均受注件数は7万1772件(回答99社)だった。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

メルカリ、越境EC事業者4社と提携。越境ECチャネルを強化へ

3 years 2ヶ月 ago

メルカリは越境EC事業を手がけるBless International、FROM JAPAN、SIG Service、ZenGroupの4社と提携した。各社との提携で、越境ECチャネルのさらなる強化をめざす。

メルカリが提携した越境EC事業者4社と連携内容は?

今回、メルカリが提携した事業者4社が手がけるサービスは次の通り。

  • Bless International:越境ECサイト「Neokyo(ネオキョウ)」
  • FROM JAPAN:日本と米国の商品を取り扱う越境ECサイト「One Map by FROM JAPAN」
  • SIG Service:主に中国向けの越境代理購入サービス「doorzo(任意門)」
  • ZenGroup:海外向け日本商品購入サービス「ZENMARKET」

「Neokyo」は海外在住の顧客の代わりに「メルカリ」の商品を購入し、海外まで届けるサービス。

FROM JAPANは「One Map by FROM JAPAN」のWebサイト内に「メルカリ」の海外向け専用ページを開設。海外発送手続きのほか、英語・中国語を含めた10言語での顧客サポートにも対応する。

「doorzo(任意門)」とのシステム連携では、「メルカリ」で出品されている商品を、中国語での検索・商品の閲覧、海外からの購入に対応する。顧客は、中国で主流の決済方法「Alipay」「WeChat Pay」を利用することもできるという。

ZenGroupは、「ZenMarket」を通してZenMarket、世界中のどこからでもさまざまな言語と通貨で「メルカリ」を閲覧・商品購入ができるようにする。「ZenMarket」のホームページ内で「メルカリ」の商品詳細やリストを表示できるため、顧客はサイト間を行き来する必要がなく、シームレスに買い物できるという。

円安が追い風に。越境EC領域は堅調に成長

メルカリの連結売上高は約1470億円(2021年7月ー2022年6月期)。「メルカリ」の月間利用者数は現在2070万人超。2022年は円安・ドル高も追い風となり、「メルカリ」における海外利用者数は約1.4倍に増加(2021年11月と2022年11月時点の比較)。越境EC領域は堅調に推移したという。

メルカリは国内市場におけるシェア拡大のほか、将来的には「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」ことを掲げている。

「メルカリ」の売上高は1470億円超となっている(画像はメルカリの報道資料から編集部が抜粋)
連結売上高は1470億円超
グローバル市場でのシェア拡大をめざす(画像はメルカリの202222年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)
グローバル市場でのシェア拡大をめざす(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)

今期(2023年6月期)の事業方針としては、中長期的なプランとして、外部パートナーとの連携の加速をあげている。

メルカリは外部パートナーとの連携に力を入れている(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)
メルカリは外部パートナーとの連携に力を入れている(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)

メルカリが運営するフリマアプリ「メルカリ」は2019年、BEENOSの完全子会社が運営する越境ECサポートの代理購入サービス「Buyee(バイイー)」との連携で越境ECを開始している。

高野 真維

【値上げ調査】コスト上昇を企業が負担した割合は60%。4月に値上げ予定の小売業は6割

3 years 2ヶ月 ago

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査によると、自社の商品・サービスのコスト上昇に対して、企業の販売価格への転嫁割合を示す「価格転嫁率」は39.9%となった。企業負担は60.1%。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 「価格転嫁率」について
「価格転嫁率」について

商品・サービスを価格転嫁できた理由を聞いたところ、コスト上昇の程度や採算ラインなど「原価を示した価格交渉」が45.1%で最多(複数回答、以下同)。

「取引先への価格改定の通知」(28.7%)「業界全体における理解の進展(25.8%)「日頃から発注者へのコストに影響しそうな情報共有」(24.2%)「業界全体における価格調整」(13.9%)が続いた。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 価格転嫁ができた理由(複数回答)
価格転嫁ができた理由(複数回答)

業界別では、「製造」で「原価を示した価格交渉」が63.7%と他の業界より高い。「小売」では原価を示した価格交渉は難しく、2割程度にとどまっている。

小売業では、「取引先への価格改定の通知」が26.7%、「原価を示した科化交渉」が21.1%、「業界全体における価格調整」が21.1%などとなった。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 価格転嫁ができた理由(主な業界別)
価格転嫁ができた理由(主な業界別)

2023年における自社の商品・サービスの値上げ予定(実績含む)を聞いたところ、多くの企業の年度始めである「4月」が42.8%で最高となった。

次いで、「1月」(28.1%)「5月」(26.5%)「3月」(20.6%)「2月」(20.2%)が2割台で続いた。2023年通年でみると、1月~5月に値上げが集中している。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 2023年の値上げ予定(実績含む)
2023年の値上げ予定(実績含む)

業界別にみると、「製造」「卸売」「小売」はいずれも「4月」が最高。「小売」においては、「4月」の値上げが6割を超えている。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 2023年の値上げ予定(主な業界別)
2023年の値上げ予定(主な業界別)

ただし、調査時点での値上げ動向のため、先行き不透明感が強まるなか、今後さらに値上げが行われる可能性もある。

石居 岳

ロイヤル顧客育成の鍵は「ファンコミュニティ」。顧客と長期的な関係を築いてLTVを最大化するコツを、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum」のAsobicaが解説

3 years 2ヶ月 ago
LTVの向上には顧客と長期的に深く交流できるファンコミュニティが重要な役割を果たす。簡単にオンライン上でファンコミュニティサイトを立ち上げて運用できる「coorum(コーラム)」の利用が広がっている
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マーケティング支援を手がけるAsobica(アソビカ)が提供するのが、ノーコードでファンコミュニティサイトの開設・運用ができるロイヤル顧客プラットフォーム「coorum(コーラム)」。オンライン上に企業と顧客、あるいは顧客同士がつながって交流できる場を設け、ロイヤル顧客の育成や顧客データの分析などができるようになるプラットフォームだ。

Asobicaセールス部マネージャーでファンコミュニケーション研究室室長の佐藤頌太氏が、ロイヤル顧客の育成方法や「coorum」の特徴などについて解説する。

Asobica 佐藤頌太氏
Asobicaセールス部マネージャー
ファンコミュニケーション研究室室長 佐藤頌太氏

大事なのは顧客との関係性の強化

ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている。要因としては、外部環境の変化に左右されず、安定した売り上げが見込めることが大きい。

たとえば、コロナ禍では飲食店やアパレルショップなどの来店客が激減し、新規顧客の獲得が難しくなりライト層が離反した。一方で「その店が好き」という層は一定数存在する。コントロールできない外部要因に対して、そうしたファン層、つまりロイヤル顧客に継続利用してもらうことが大事になる。

逆に、「おうち時間」を充実させるアイテムを提供している企業はコロナ禍で一時的に売り上げを伸ばしたが、そのうち顧客が減少傾向になる可能性も考えられる。その際に離反を軽減するには、顧客との関係性を強化してロイヤル顧客に育成できるかどうかが鍵になる。

ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている背景
ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている背景

外部環境の変化を考慮に入れなくても、2割の顧客が8割の売り上げを生んでいる、いわゆる「パレートの法則」のような企業においても、その2割の優良顧客やファンを大事にするのは当然だろう。そして残り8割の顧客に対しても優良顧客へと引き上げることができれば、売り上げの底上げにつながる

また「1:5の法則」のように、新規顧客獲得には既存顧客の5倍のコストがかかるということを考えても、顧客との関係強化によって、安定した売り上げ基盤を構築することはおろそかにできない。

別の視点で考えると、人口減少が続く日本では中長期的に新規顧客の獲得効率が悪くなっていく。そこで既存顧客のデータを活用して顧客ごとの売上単価、つまりLTV(顧客生涯価値)を高めていく必要がある。OEMの発達もあって商品だけで競争するのは限界がある。そこにおいても顧客との関係性というのは重要になるだろう。

商品の機能だけではなく、情緒的な価値、関係性の部分で選ばれるようなサービスを作っていくことが、マーケティングの流れとして必要になっている。(佐藤氏)

LTV向上のためのアプローチとは?

そうしたなかで、顧客のロイヤリティを高め、LTVを向上させるには何をすればよいだろうか? 佐藤氏によると、3つのアプローチがあるという。

  1. クーポンなどのキャンペーンを実施する
  2. サービスの情報を確実に届ける
  3. ブランドロイヤリティを向上させる

1つ目のキャンペーンは短期的な成果が出やすい施策となる。2つ目の情報については、魅力や新商品情報を伝えることで購買につながる可能性が高まる。

佐藤氏が最も重要だと位置付けるのは3つ目のブランドロイヤリティの向上だ。サービスやブランドの情緒的価値を醸成し、ロイヤル顧客に育てるという発想だ。

LTV向上の3つのアプローチ
LTV向上の3つのアプローチ

クーポンやキャンペーンを活用した売り上げと、ファンの自発的な購入による売り上げを比べると、同じ金額であっても前者を継続するにはクーポンやキャンペーンを続ける必要があり、もちろん一定のコストが発生する。

一方、ロイヤリティが引き上がって購買したものであれば、次回も自発的に情報を収集して購入してくれる可能性が高く、安定した売り上げにつながりやすいと言えるだろう。

ブランドロイヤリティを高めると安定した売り上げにつながる
ブランドロイヤリティを高めると安定した売り上げにつながる

ロイヤル顧客を増やすには何が必要か?

ロイヤル顧客を抱えるには何が必要になるだろうか? 佐藤氏は「ファン育成をめざしたコミュニケーション」だという。現在、日本人が1日に得る情報は、江戸時代1年分の情報量と同じだと言われている。そんな情報の洪水のなかにあって、企業は顧客に対して一方的に情報を発信するのではなく、参加型や交流型のように双方向なやり取りが求められる

また、ファンを作るには共感、信頼、愛着を醸成していくことも大事。具体的には、ユーザーがSNSに発信した際にその企業やブランドの公式アカウントからお礼のメッセージが届けば、そのユーザーは「大事にしてくれている」と感じる。あるいは、他のユーザーとともに製品やサービスについて「それわかる!」と共感し合いながら盛り上がり、愛着が生まれていくこともある。

つまり、ユーザーと企業のつながりだけでなく、ユーザーと企業(やブランド)、そして他のユーザーを合わせた3者による交流もファンを作る上では非常に有効となる。

ファンを作るコミュニケーションのポイント
ファンを作るコミュニケーションのポイント

ファンを育成するための継続的な深いコミュニケーションを行うには、そのための顧客接点が必要になる。そこですぐに浮かぶ接点はSNSだ。しかし、佐藤氏はSNSについて次のように指摘する。

SNSは拡散性が高い分、深いコミュニケーションが取りづらいという特性がある。その意味では浅いコミュニケーションの場と位置付けられる。(佐藤氏)

SNS以外でメーカーなどがファンを作るために行っている施策に、工場見学やファンミーティングといったオフラインイベントがある。これはコストがかかり頻繁に実施できるものではないが、深いコミュニケーションを取ることは可能になる。ただ、単発の取り組みで終わってしまう傾向がある。

期間と深度で顧客接点を分類したグラフ
期間と深度で顧客接点を分類したグラフ

佐藤氏は、上のグラフの右下にあるような、長期的で顧客と深く狭く接することができる顧客接点作りが必要だという。

そこでキーワードとなるのが「ファンコミュニティ」だ。顧客との関係性を強化できるような専用の場として、ファンコミュニティへの注目やニーズは高まっている。実際、Asobicaにもファンコミュニティ制作への依頼や相談が企業から寄せられるケースが増えているようだ。

そもそもファンコミュニティとは何か?

昨今注目されている顧客接点としてのファンコミュニティだが、そもそもどういったものだろう? 佐藤氏の説明によるとこうだ。

ファンコミュニティというのは基本的にクローズドな環境で、価値観の一致が起こりやすいのが特徴。(佐藤氏)

つまり、同じ価値観の人同士が閉じた環境に集まることで深いコミュニケーションが生まれていくというのが、ファンコミュニティが持つ特性というわけだ。

同じ価値観を持つ人が集うことでコミュニケーションが生まれる
同じ価値観を持つ人が集うことでコミュニケーションが生まれる

企業と顧客、あるいは顧客同士が集まって交流する場をファンコミュニティとした場合、同じ価値観のなかでサービスに対するお薦めの活用法やレビューが積極的に発信されるため、VOC(顧客の声)やUGC(ユーザーが作るコンテンツ)がどんどん溜まっていく

そうして集まった声をプロダクトやサービスの改善、開発に生かせば、調査費を削減できる。あるいは、SNSと連携して蓄積したコンテンツを拡散することも可能だろう。プロモーションに絡めれば、VOCをもとに顧客のニーズを分析してプロモーションの設計ができる。このようにファンコミュニティを軸にしてさまざまな展開につなげることが可能となる。

先述の通りSNSは拡散性が高い分、深いコミュニケーションが取りづらい。一方のファンコミュニティは拡散性がまったくないものの、内部で価値観が一致するので深いコミュニケーションが取れる。この両者の強みをうまく活用すれば、効果的なマーケティングを仕掛けることができる

SNSとファンコミュニティの違い
SNSとファンコミュニティの違い

たとえばファンコミュニティのなかでコンテンツを増やしていき、SNSに流していく。それを見た新たな顧客が「そんな面白い企画をやっているならファンコミュニティに入りたい」とファンコミュニティに参加する。このようにしてファンコミュニティのつながりが広がっていく。そこでの交流を通じてロイヤリティを高め、さらにコンテンツを作って拡散する。こうした循環型のマーケティングもファンコミュニティによって可能になる。

ファンコミュニティとSNSとの連動
ファンコミュニティとSNSとの連動

ファンコミュニティ施策を強化することで得られる3つの成果

ビジネスにおいてさまざまな可能性を持つファンコミュニティだが、改めてそこから得られる成果を整理してみると、次の3つの項目があげられる。

成果①「LTV」

継続的な深い交流の場があることで、顧客のロイヤリティの引き上げにつながる。ひいては顧客単価、つまりLTV向上に寄与する。

成果②「VOC」

顧客の声を収集してマーケティングに活用できる。費用が高くて調査ができない企業も、ファンコミュニティがそれを代替する。

成果③「UGC」

多くのUGCを生み出して、SNSと連動させて拡散することで、新規顧客の獲得につながっていく。

ファンコミュニティで得られる3つの成果
ファンコミュニティで得られる3つの成果

Asobicaが提供する「coorum」の4つの特徴

ファンコミュニティ施策を実行する上で、オンライン上で企業と顧客、あるいは顧客同士のコミュニケーションを作っていくことが必要になる。その際にWebサイトを立ち上げたり、企画を考えたりといった作業をワンストップで解決できるのが、Asobicaが提供する「coorum」だ。

「coorum」は江崎グリコのポッキーやカインズのDIYのファンコミュニティなどで導入されている。「coorum」には、大きく4つの特徴がある。

特徴① ノーコードで簡単にオンラインファンコミュニティが作成できる

ノーコードでファンコミュニティサイトを作れるため、立ち上げやその後の運用も含め、簡単な操作で素早くPDCAを回すことができる。簡単なUI・UXでカスタマイズできるため、担当者は月ごとの新しい企画などにも柔軟に対応できる。

ノーコードのため簡単にカスタマイズできる
ノーコードのため簡単にカスタマイズできる

特徴② ファンコミュニティに必要な機能を標準装備

「coorum」にはさまざまなフォーマットがあり、Instagramのように画像を投稿したり、Twitterのようにテキストベースで交流したり投票したりできる。貯めたポイントをクーポンに切り替えるといった機能も搭載している。

目的に合わせたさまざまなフォーマットを用意
目的に合わせたさまざまなフォーマットを用意

特徴③ ファンコミュニティやユーザーの分析機能

「coorum」は分析が強いのも特徴。誰が・いつ・どこで・何をしたかというデータが取得でき、外部のECやCRMシステムなどとも連携できる。そのため、ファンコミュニティ内のどのコミュニケーションによって売り上げが伸びたかといった分析も可能になる。

ECの顧客基盤との連携も可能
ECの顧客基盤との連携も可能

特徴④ ファンコミュニティの活性化をサポート

ファンコミュニティを立ち上げた後に、その場を活性化させて盛り上げることも大事。そのために必要な仕掛けや施策などの運営については、Asobicaのサポートチームが支援する。

サポートチームが運営を支援
サポートチームが運営を支援

江崎グリコのポッキーの導入事例

「coorum」の導入先として、江崎グリコによるポッキーのファンコミュニティコミュニティ「ポキトモ」がある。ポッキーを好きな人びとが集まって交流したり、ポッキーの担当者と会話したりできる場だ。

「ポキトモ」
ポッキー好きが集うファンコミュニティ「ポキトモ

ポキトモでは、ポッキーの担当者がTipsや素朴な疑問、ファンに聞いてみたいことなどを発信して、顧客の声を収集。また、ファン同士のコミュニケーションを活性化させるねらいで、「どのポッキーが好き?」といった具合でブランド側からお題を出して場を盛り上げている。

また、オフラインのイベントやキャンペーンの情報もファンコミュニティ内にストックしておき、参加できなかった人も共有できるようにしている。

ファンコミュニティを通じて、欲しい商品を質問し、その解答を商品開発や改善のヒントにつなげるといった取り組みも行っている。ファンコミュニティに参加しているのは、ロイヤル顧客が大半であることから、問いかけに対する回答もたくさん寄せられる

非常に有益な声を多く集められるというのは大きな強み。その意味では、「ポキトモ」というファンコミュニティが、マーケティング施策において大事な役割を担っていると感じている。(佐藤氏)

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イケア・ジャパンが実践する、顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略とは?【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 2ヶ月 ago
イケア・ジャパンのオムニチャネル戦略など、ECのサクセスストーリーを一挙公開! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催

2月21日(火)開催の「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、イケア・ジャパン、ファンケル、花王、アダストリア、味の素、ロート製薬など、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「イケア・ジャパンが実践する顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略」「アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性」「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ② イケア・ジャパンが実践する顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略
11:00~11:45 KB-1 オープニング基調講演

イケア・ジャパンは、EC強化とオムニチャネル化を加速しています。シティショップ、イケアストア、ECサイト、アプリなどタッチポイントが拡充するなか、チャネル間をシームレスにつなぐために「より良い体験を」「拡張・さらに体験を広げる」「補う・特定のチャネルでは提供できないものを提供する」というイメージを定義。2020年4月にローンチしたスマートフォン用アプリ「IKEAアプリ」を軸に、販売スタッフも巻き込んだ顧客満足度向上の取り組みを紹介します。

イケア・ジャパン株式会社 カントリーデジタルマネジャー 野崎 智子 氏
イケア・ジャパン株式会社 カントリーデジタルマネジャー 野崎 智子 氏
1999年にヒューレットパッカード社に入社。その後、複数の外資系企業にてデジタル化を進め、2007年にイケア・ジャパンに入社。2019年よりカントリーデジタルマネジャー
「IKEA公式オンラインストア」より(画像は編集部がキャプチャ)
IKEA公式オンラインストア」より(画像は編集部がキャプチャ)
 
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ヤフーは「楽天市場」「Amazon」よりも売上を伸ばしやすい⁉ 専門コンサルが伝授する「Yahoo!ショッピング」攻略法 | 竹内謙礼の一筆啓上

3 years 2ヶ月 ago
「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏の著書を踏まえながら、「Yahoo!ショッピング」の攻略法を解説(連載第25回)

「楽天市場」「Amazon.co.jp」に次ぐ流通規模の「Yahoo!ショッピング」。他のモールに比べて具体的に公開されている攻略法が多くないせいか、本腰を入れて運営しているネットショップが少ないのが現状である。

そのようななか、「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏が、1月に『Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド』(技術評論社)を刊行。本書では佐藤氏の抱負なコンサルティング経験をもとに、「Yahoo!ショッピング」の攻略法をわかりやすく解説している。

今回、佐藤氏にインタビュー取材を行い、「Yahoo!ショッピング」の運営ノウハウについて語ってもらった。

佐藤氏が執筆した「Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド」(技術評論社)
佐藤氏が執筆した『Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド』(技術評論社)

「Yahoo!ショッピング」のほうが売り上げを伸ばしやすい⁉

――「楽天市場」やAmazonと比べて、「Yahoo!ショッピング」に力を入れているネットショップは少ないのが現状です。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」の規模感に気づいていない人が多いからだと思います。正式な数字は公表されていませんが、「楽天市場」とAmazonの総流通額がそれぞれ4兆円ぐらい。対して「Yahoo!ショッピング」は1兆円ほどあります。

それを「たった4分の1」と捉えるのか、それとも「4分の1もあるんだ」と捉えるかが、「Yahoo!ショッピング」への本気度の差になってくると思います。

――他のモールと同様、「Yahoo!ショッピング」も店舗同士の競争が激しいのでしょうか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は公称で約100万店舗ありますが、実質、稼働しているのはそのうちの約10万店舗と言われています。本気で取り組んでいるネットショップはさらに絞られてくるので、おそらく「楽天市場」やAmazonよりは競争は緩い状況だと思います。

――つまり、本気で運営している「楽天市場」の約5万5000店舗と、中途半端に運営している「Yahoo!ショッピング」の10万店舗の、どちらでネットショップを運営するかということですね。

佐藤氏:商材にもよりますが、「楽天市場」よりも「Yahoo!ショッピング」の方が、売り上げが伸ばしやすい事例は多いです。他のモールに比べて攻略するノウハウがシンプルな点も、お勧めの理由の1つだったりします。

「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏
「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏

輸入販売企業が「Yahoo!ショッピング」でモール運営を学ぶ例も

――「Yahoo!ショッピング」にはどのような運営スタイルの店舗が多いのでしょうか。

佐藤氏:大きく分けて2つあります。1つは「楽天市場」をメインにして、「Yahoo!ショッピング」を片手間で運営している店舗。もう1つが、中国からの輸入販売の会社で、Amazonの次の市場として、「Yahoo!ショッピング」に出店しているケースです

――輸入業者は「楽天市場」ではなく、「Yahoo!ショッピング」に移行していくんですね。

佐藤氏:「楽天市場」は思いのほかランニングコストがかかりますからね。「Yahoo!ショッピング」を挟んでモール運営の基礎を学んでから、「楽天市場」に行くケースが多いです。

“ちゃんとやれば”売り上げは伸びる! まずはキーワードの見直しを

――ネットショップの運営者からは「『Yahoo!ショッピング』の売り上げの伸ばし方がよくわからない」という声をよく聞きます。

佐藤氏:「わからない」というよりも、「手が回らない」というのが実情ではないでしょうか。「楽天市場」をメインにしている店舗は、どうしても「Yahoo!ショッピング」の運営は後回しになってしまいますし、Amazonで成功した中国輸入の人たちも、モールの運営方法の経験がないから、「Yahoo!ショッピング」の運営が雑になってしまいます。ちゃんと手を加えれば、まだまだ売り上げを伸ばすチャンスはあると思います。

――まずは、どこから改善していけばいいでしょうか。

佐藤氏:キーワードの見直しです。「Yahoo!ショッピング」の売り上げの約8割は検索経由で売れています。他のモールと違い、検索対策が露骨に売り上げに影響するところがあるんです。

「キャッチコピー」の項目にキャッチコピーを書いてはいけない⁉

――どのようにキーワードを見直していけばいいのでしょうか。

佐藤氏:1つは検索対策そのものの改善です。たとえば「Yahoo!ショッピング」の商品登録の際、「キャッチコピー」の項目には、検索に引っ掛かりやすいキーワードを挿入するのが鉄則です。

しかし、多くのネットショップが「キャッチコピー」という言葉の通りに、その項目にセールストークを書き込んでしまい、検索キーワードとは無関係な言葉を挿入してしまうのです。

――たとえば?

佐藤氏:「今なら30%オフ! 送料無料!」とか。

――検索キーワードとは無関係ですね。

佐藤氏:これは確かに“キャッチコピー”ではあるのですが、検索に引っ掛かる言葉ではありません。

指針にすべきはSEO

――でも、このキャッチコピーが表示されることで、購入意欲をそそられるという一面もあるのではないでしょうか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」のアプリだと、そもそもこの「キャッチコピー」に入力した言葉は表示されないのです。さらにPCだと文字も小さいので、キャッチコピーとしての役割を果たしていません。

この項目は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と割り切って、SEOを重視した言葉を入れる必要があります。

「キャッチコピー」の入力欄は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と考える(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「キャッチコピー」の入力欄は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と考える(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

楽天市場やAmazonと差別化したワード選定が求められる理由とは

――他にもキーワードに関する改善策はありますか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は調べられている言葉が独特なので、「楽天市場」やAmazonとは違うキーワードを選定する必要があります。

たとえば、「楽天市場」で「水着」と検索窓に入力すると、「水着 レディース」「水着 メンズ」と、直接、購入に結びつく候補キーワードが表示されます。

一方、「Yahoo!ショッピング」の検索窓に「水着」と入力すると、「水着 50代」「水着 40代」と、年代が候補キーワードとして表示されるようになります。

「Yahoo!ショッピング」では、たとえば「水着」と入力すると、年代が候補キーワードとして表示される(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「Yahoo!ショッピング」では、たとえば「水着」と入力すると、年代が候補キーワードとして表示される(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

――物販の検索キーワードで『年代』を入れるなんて聞いたことがありません。非常に変わっていますね。

佐藤氏:他にもあります。たとえば、「楽天市場」で「肝臓」と検索すると、候補キーワードに「肝臓エキス」「肝臓サプリ」が上がってきますが、「Yahoo!ショッピング」だと「肝臓に良いお茶」「肝臓の数値が高い原因」と、文章化された候補キーワードが上がってきます。

――なぜ、そのような独特の候補キーワードになるのでしょうか。

佐藤氏:ポータルサイトの「Yahoo!」の影響を大きく受けるからです。

先ほどの事例でいえば、ユーザーが「50代で似合う水着って何だろう?」と、まずはポータルサイトのYahoo!で「水着 50代」で検索します。

その後、検索結果に「Yahoo!ショッピング」のサムネイルの写真が表示されて、「この水着かわいい!」と、そのまま「Yahoo!ショッピング」に入ってきてしまうので、結果、候補キーワードが「水着 50代」という、ちょっとクセのあるキーワードになってしまうんです。

まずは検索キーワードの掘り起こしを

――「楽天市場」やAmazonとは“別物”のキーワードと考えたほうが良さそうですね。

佐藤氏:まずはポータルサイトのYahoo!で検索してみて、どのような候補キーワードがあるのか調査してから、「Yahoo!ショッピング」の検索キーワードの掘り起こしを行ったほうがいいと思います。

もしかしたら、今まで予想もしていなかった穴場のキーワードが出てくるかもしれないですし、「楽天市場」やAmazonでは売れなかった商品が売れ始める可能性も十分にあると思います。

訴求力のあるページを作り出すための打ち手とは?

――ページの具体的な改善策はありますか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」はアプリのページが独特です。たとえば、「楽天市場」のスマホページだとスクロールしていけば画像コンテンツを見せることが可能ですが、「Yahoo!ショッピング」だと、ページで一旦、テキスト文を読ませたあとに、その下にある「すべて見る」をクリックさせなければ、画像コンテンツを見せることができません。

――画像で作られた訴求力のあるページを見せるためには、ワンクッション挟むことになるのですね。

佐藤氏:商品ページを作る際、テキストの説明文をしっかり作り込んで、「すべてを見る」をクリックしてもらうようにしなければいけません。あと、商品ページには20枚まで写真を挿入することができるので、できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げていく必要があります。

――「楽天市場」で作った商品ページを、「Yahoo!ショッピング」で流用してもいいのでしょうか。

佐藤氏:問題ありません。ただ、先述したように流入してくる検索キーワードが「楽天市場」と違います。ページを流用した後、Yahoo!で検索キーワードを調査して、商品名やキャッチコピーなどの微調整を行う必要があります。

佐藤氏は「できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げる必要がある」と提唱(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
佐藤氏は「できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げる必要がある」と提唱(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

「Yahoo!ショッピング」で優位な広告とは?

――広告運用の改善点はありますか。

佐藤氏:広告は大きく分けてキーワード系の広告と、サムネイルなどの画像系の広告の2つがあります。「Yahoo!ショッピング」は検索経由の顧客が多いので、キーワード系の広告のほうが費用対効果はいいと思います。

――父の日やお歳暮などの画像系の広告はどうでしょうか。

佐藤氏:悪くありません。「楽天市場」と同じように売れてくれます。ただ、「楽天市場」の画像系の広告は費用対効果などのデータを測定することができるのですが、「Yahoo!ショッピング」の画像系の広告は、いまだにクリック数などの基本的な数値の測定しかできません。

しっかりした広告の効果測定ができないので、広告運用の実績が乏しい店舗は、「Yahoo!ショッピング」ではキーワード系の広告に投資したほうが戦略は組み立てやすいと思います。

ポイントは“売れる”キーワードをいかに見い出すか

――キーワード系の広告もたくさんあります。お勧めのものはありますか。

佐藤氏:「アイテムマッチ」と呼ばれる広告がお勧めです。Yahoo!の検索結果で上位表示されるものです。この広告枠が一番使い勝手が良く、高いレスポンスが取れると思います。

「アイテムマッチ広告」は高いレスポンスが期待できるという(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「アイテムマッチ広告」は高いレスポンスが期待できるという(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

――運用のコツを教えて下さい。

佐藤氏:アイテムマッチの広告は、「キーワードの入札単価」×「売り上げ」×「Yahoo!ショッピング内のSEO」の指標で表示順位が決まります。つまり、できるだけ単価が安く、売れるキーワードを掘り起こして、検索の上位を確保していれば、必然的にアイテムマッチは費用対効果の高い広告として運用することが可能になります。

――すべては、売れるキーワードを見つけることにかかっているのですね。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」内のSEOで上位が取れるのなら、その分、アイテムマッチの広告でも上位に表示されやすくなりますからね。

要は自分の店舗が、どのようなキーワードで売り上げを作っていくのか方向性さえ決まれば、非常にシンプルな方法でネットショップを運営することが可能になります。

広告投資は強気な費用感で!

――広告費は最初から強気に投資していったほうがいいのでしょうか。

佐藤氏:そのほうがいいと思います。少しずつ広告費を増やしていくやり方だと、費用対効果が分かりにくくなります。これは「Yahoo!ショッピング」に限った話ではなく、ネット広告は最初から大きな金額を投資したほうが、広告の質を掴みやすくなります。

日頃の検索順位のチェックは欠かさずに

――データの検証方法で改善すべき点はありますか。

佐藤氏:よほど売れている店舗でなければ、週に1回程度の検証で十分だと思います。アクセス数と売り上げを見た上で、あとはアイテムマッチの費用対効果をチェックするぐらいで問題ないと思います。

――そこまで神経質にデータを検証する必要はないんですね。

佐藤氏:ただ、「Yahoo!ショッピング」内の検索順位はマメにチェックしたほうがいいと思います。競合店舗が力を入れてきたり、商品が入れ替わったりして順位が変わると、それがアイテムマッチの費用対効果に直接影響を与えます。

検索順位の調査ツールは「Yahoo!ショッピング」には標準装備されていないので、うちの会社でわざわざ独自のツールを作りました。それだけ日頃の検索順位のチェックは必要だと思います。

売り上げが跳ねやすい日をうまく利用するために

――「Yahoo!ショッピング」は昨年の10月にPayPayモールと合併しました。それに合わせて、ポイント還元セールが「毎週日曜日」から「毎日」に変更されました。

佐藤氏:日曜日にセールを集中していた頃のほうが、月を通して売り上げが高かった印象があります。ただ、ポイントが還元される「5」のつく日と日曜日が重なった時は、大きく売り上げが跳ね上がっています。

佐藤氏は、「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばしやすいタイミングがあると指摘
佐藤氏は、「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばしやすいタイミングがあると指摘

――その特異日に売り上げを伸ばす方法はあるのですか。

佐藤氏:ポイント還元率を上げて「倍倍ストア」に申し込むのがお勧めです。PRオプションも設定しなくてはいけないので、手数料が多く取られますが、利益率が高く、リピートしてくれる商品であれば、思い切って5のつく日曜日にセールをぶつけてみるのも面白いと思います。

――「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばすためには、専属のスタッフは必要でしょうか。

佐藤氏:理想は専属スタッフがいたほうがいいと思います。最近はプロモーションパッケージに申し込むと、キーワードごとの売れ行きをはじめ、シェア率や成長率も分かるようになりました。専属のスタッフにまめに検索キーワードを調査してもらうようにすれば、さらに「Yahoo!ショッピング」の売り上げは伸びていくと思います。

――小規模なネットショップだと、なかなか専属の担当者がつけられないのが現状です。

佐藤氏:その場合は、「月に3日は『Yahoo!ショッピング』に集中する日」と決めて、限られた日数で運営に集中するやり方がいいと思います。毎日べたつきになるほどの仕事量はありませんから、担当制よりも取り組む日数で仕事量を振り分けたほうがいいと思います。

初心者は商品点数を絞った運用を

――初心者が「Yahoo!ショッピング」に取り組む際の注意点を教えて下さい。

佐藤氏:商品点数を広げないことです。広げ過ぎるとキーワードの調査も雑になって、広告やSEOの管理ができなくなります。キーワード探しが効率よくできるようになるまでは、商品点数を絞って運用したほうがいいと思います。

――他に「Yahoo!ショッピング」を運営する際の注意点はありますか。

佐藤氏:2日以内に商品が届く「優良配送」に対応しなければ、そもそも「Yahoo!ショッピング」内の検索で上位に表示させることができません。優良配送の対応は“マスト”と思って取り組んだほうがいいと思います。

検索で上位に表示させるためには「優良配送」の対応が欠かせない(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
検索で上位に表示させるためには「優良配送」の対応が欠かせない(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

週末だけ上位表示を勝ち取れる“裏技”とは

――出荷量が少ないネットショップだと、外部のロジスティクスのサービスが使えないので、優良配送の対応が難しくなりそうですね。

佐藤氏:優良配送の仕組みを逆手に取る方法もあります。たとえば、土日に配送を休んでいるネットショップが多いので、土日だけ優良配送に対応すれば、週末だけ「Yahoo!ショッピング」内の検索で上位表示されるようになって、売り上げを伸ばすことが可能になります。

――面白い裏技ですね。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は「楽天市場」やAmazonと比べてコロコロと売り方が変わります。いち早く情報を掴んで、いち早く変化ができるネットショップが勝ち残るロジックになっています。

私もTwitterを通じて「Yahoo!ショッピング」の運営ノウハウや最新の情報をタイムリーに発信しています。よろしければフォローしてもらえればと思います。

【筆者からのお知らせ】

ネット通販、人材教育、企画立案、キャッチコピーのつけ方等、斬新な切り口で「ナマのノウハウ」をメールマガジンでお届けしています!

竹内 謙礼

かっこの不正検知サービス「O-MOTION」がチャットボットツール「qualva」と連携。不正注文や悪質転売の対策が可能に

3 years 2ヶ月 ago

かっこは、不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」と、PROFESSYが提供するチャットボットツール「qualva(クオルバ)」が連携したと発表した。

チャットフォーム経由でアフィリエイト報酬を狙うといった不正注文を防止、ネット通販事業者における住所確認や本人確認などの業務効率化を実現する。

不正対策の大幅な業務効率化をサポート

「qualva」を利用しているEC事業者は「O-PLUX」を手軽に導入でき、オペレーションコストを抑えて、高精度な不正対策に取り組むことができる。

不正対策は、電話番号疎通情報、空き室情報、「O-PLUX」を利用しているECサイトで発生した不正傾向など幅広い注文情報から検知する。

「O-PLUX」と「qualva」の連携イメージ
「O-PLUX」と「qualva」の連携イメージ

かっこによると、ここ最近では、デジタルマーケティングツールとして見かけることも多くなっているチャットフォーム経由で、アフィリエイト報酬狙いの不正注文や悪質転売などの不正注文被害が増加しているという。

特にD2Cや単品通販のEC事業者はチャットボットツールを利用していることも多く、利用するECシステム(ショッピングカート)が不正対策ツールとシステム連携していないケースもある。

また、これまでの不正対策では、担当者による目視審査、自社のブラックリストとの照合、地図サイトでの住所確認、不正注文が発生した際のメールや電話による本人確認、注文キャンセル処理などの運用負荷が大きく、一定の注文数を超えると人力での対応が難しくなっていた。「O-PLUX」が「qualva」と連携することで、こうした負荷の業務効率化を支援する。

PROFESSYからのコメントは次の通り。

顧客であるEC事業者から、アフィリエイト報酬目的の不正注文や悪質転売などの対策の要望をいただいていた。これまでも「qualva」を提供することでEC事業者にとっての顧客体験の最大化やCVRの向上に貢献してきたが、「O-PLUX」の連携を通じ、増加傾向が続くECサイトにおける不正注文被害への対策を提供することで、顧客企業の事業成長にも貢献していく。

チャットボットツール「qualva」とは

PROFESSYが提供する、新規顧客獲得に完全特化したチャットボット。対話型のセキュアな電子決済機能やシームレスな資料請求、エステやレストランの予約までさまざまなシーンで活用できる。

アップセル・クロスセル用のシナリオにカスタマイズが可能で、定期通販サイトのCVRを高める効果が期待できる。

フォーム入力の途中で離脱してしまったユーザーに通知する“カゴ落ちSMS”機能など、「qualva」にしか搭載されていないさまざまな独自機能を活用することにより、ウェブサイトに訪れるユーザーの顧客体験を最大化してCVR向上につなげる。

不正注文検知サービス「O-PLUX」とは

かっこが提供する、注文データをもとに通常の注文か不正注文かを判定するサービス。データサイエンスを活用した独自の審査ロジックによって不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払いなどの不正被害の防止や審査業務の自動化を実現する。

独自の審査ロジックに基づいてさまざまな業務を自動化する
独自の審査ロジックに基づいてさまざまな業務を自動化する
不正被害の防止にも役立つ
不正被害の防止にも役立つ
高野 真維

Shopify Japanの2023年戦略 。大手向けプラン「Shopify Plus」の本格展開&パートナーとの提携強化など

3 years 2ヶ月 ago

Shopify Japanは2月6日に実施した事業戦略説明会で、「大手ブランドやエンタープライズ向けビジネスの体制づくりと強化」に注力するとして、大手ブランド向けのプラン「Shopify Plus」を本格展開していく方針を掲げた。

他の注力する領域として「国内における小売企業のニーズに対応するための3rd Partyとの連携」「国内ビジネス強化のための投資」をあげた。

日本における2017年から2021年までの年平均成長率(CAGR)は、導入企業数が120%超、流通総額は170%だという。

左の図が事業者数の伸長で、右の図が流通総額。いずれも大きく伸長している(画像はShopify Japanが開催した記者説明会の配布資料から編集部が抜粋。以下同)
左図が事業者数、右図が流通総額(出典:Shopify Japanが開催した記者説明会の配布資料)

2023年度に注力する3領域とは?

Shopify Japanが2023年度に国内で注力する領域としてあげている項目は次の通り。

  1. 大手ブランドやエンタープライズ規模の小売企業向けビジネスの体制づくりと強化
  2. 国内における小売企業のニーズに対応するための3rd Partyとの連携
  3. 国内ビジネス強化のための投資 

大手ブランド向けプラン「Shopify  Plus」の本格展開、「Commerce Components by Shopify(コマース・コンポーネンツ・バイ・ショッピファイ)」の国内展開に備えた体制作りを掲げた。

「Shopify Plus」は、Shopifyが提供するECサイト構築サービス「Shopify」の上位プラン。

「Commerce Components by Shopify」は、小売企業が「Shopify」の製品を機能ごとにコンポーネント化し、必要に応じて自由に組み合わせて既存自社システムと統合できるようにする仕組み。2023年度は、国内提供に向けた体制作りに取り組む。

「Shopify Plus」の本格展開と、「Commerce Components by Shopify」の国内展開に備えた体制づくり
(出典:Shopify Japanが開催した記者説明会の配布資料)

2023年度(2023年1~12月期)は、「Shopify Plus」の継続的なビジネス強化に向けて、「Shopify Plus」パートナーとのエコシステム強化を図る。

これまでに日本郵便、三井物産、GMOペイメントゲートウェイといった外部企業との連携を進めてきた。たとえば、日本郵便とは、コストを最大51%削減できる配送サービス「+ Shipping(プラスシッピング)」を2022年10月に提供するなど、3rd Partyとの連携はすでに手応えを得ている状況だ。

日本郵便、三井物産、GMOペイメントゲートウェイといった3rd Partyとの連携を進めてきた
3rd Partyとの連携について(出典:Shopify Japanが開催した記者説明会の配布資料)

また、マーケテイングなどさまざまな領域で“次の成長に向けての投資”に乗り出すという。

Shopify Japanは次の成長に向けての投資も積極的に取り組む方針
投資領域について(出典:Shopify Japanが開催した記者説明会の配布資料)
高野 真維

【大雪予報による配送への影響】ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の対応まとめ(2/10~11)

3 years 2ヶ月 ago

2月10日(金)から2月11日(土)にかけ関東甲信越、東北地方など東日本の広い地域で積雪する予報を受け、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の大手配送キャリアは2月10日までに、現状の影響と対応を公表した。

ヤマト運輸

一般道路の通行止め、道路規制や渋滞、除雪状況などの状況で、関東圏から全国に送る荷物の配送などに遅れが生じている。営業所窓口における当日発送締め切り時間の短縮も発生しているという。

関東圏から全国、全国から関東圏への荷物のほか、新潟県、山梨県、長野県で全国への配送、および全国から当該地域への荷物配送に遅れが生じていると。

なお、荷物は遅延了承での預かりになる。

佐川急便

関東甲信や東北地方の広い範囲で積雪、路面状況の悪化などで配送に遅れが生じる可能性がるとしている。

また、以下の地域で荷物の配送、預かりを停止している。

  • 東京都
    西多摩郡(奥多摩町、日の出町、檜原村)
  • 神奈川県
    • 相模原市緑区(根小屋、長竹、中野、又野、太井、三井、青根、青野原、三ケ木、青山、鳥屋、寸沢嵐、若柳、与瀬、与瀬本町、小原、千木良、小渕、佐野川、澤井、吉野、名倉、日連、牧野)、愛甲郡(清川村、愛川町半原、愛川町三増)、足柄下郡(箱根町)
  • 山梨県
    • 富士吉田市、北杜市、南巨摩郡(身延町)、南都留郡(道志村、山中湖村、忍野村、河口湖村、鳴沢村)、上野原市(秋山村)
  • 長野県
    • 松本市、岡谷市、塩尻市、諏訪市、茅野市、安曇野市、諏訪郡、東筑摩郡(生坂村、山形村、朝日村、麻績村、筑北村)、伊那市、駒ヶ根市、上伊那郡、木曽郡

日本郵便

航空便の欠航で関東地方を中心とした地域で、荷物の引き受け、郵便物・ゆうパックなどの配送に遅れが発生することが見込まれるとしている。

瀧川 正実

アスクルが歯医者向け通販を強化、歯科医院向け通販・ECのフィードを傘下に

3 years 2ヶ月 ago

アスクルは歯科医院向け通販を手がけるフィードを傘下に収め、歯科業界向け通販・ECを強化する。

2月8日開催の取締役会で、歯科業界向け通販サービス「FEEDデンタル」のフィードや他関連会社を傘下に持つAP67の発行済株式85%%を取得し、子会社化することを決議した。

フィードなどはデンタルホールディングの子会社で、AP67が全株式を保有する。AP67の買収でデンタルホールディングおよびその子会社(フィードを含む)はアスクルの連結対象となる。株式譲渡の実行は2023年2月28日を予定。

フィードは全国の歯科医院に向けて医療関連の通信販売事業「FEEDデンタル」を展開。海外商品を含めたコストパフォーマンスの高い歯科材料や歯科用品など専門商材の幅広い品ぞろえを強みに成長してきた。

フィードは全国の歯科医院に向けて医療関連の通信販売事業「FEEDデンタル」を展開 アスクルが買収
フィードが展開するECサイト(画像は「FEEDデンタル」を編集部がキャプチャ)

顧客基盤の相互活用による販路拡大など、グループ全体でのシナジーを最大化。幅広く仕事場を支えるインフラ企業として、企業価値の向上を図っていく。

AP67はアドバンテッジパートナーズのファンド(APファンド)が抱える企業で、アドバンテッジパートナーズは2020年、特別目的会社を通じてノーリツ鋼機が保有していたデンタルホーディングス買収。デンタルホーディングスの発行済み株式の15%は2021年11月にリコーリースへ譲渡している。

AP67の2022年3月期連結業績は、売上高が前期比11.2%減の125億1600万円、営業利益は同93.5%減の1億400万円、経常損失は1億800万円、当期損失は4億5300万円。

石居 岳

インフレで買い物客の動向はどう変わる? 「実店舗よりもオンライン利用者が多い」など5つの最新トレンド

3 years 2ヶ月 ago

ターゲティング広告などを提供するCriteo(クリテオ)は、日本の買い物客1200人超を対象としたインフレーションにおける買い物客の購買行動についてまとめた最新動向を発表した。調査結果によると、より賢くショッピングをする買い物客は、実店舗よりもオンライン店舗を選ぶようになっているようだ。

不確実な経済環境でさまざまなコストが上昇するなか、買い物客の55%が購入前にオンラインで多くの時間をかけ、最適な商品やお買い得品を検索しているという。

自分にぴったりの商品を見つけ出す場所は「オンライン」

調査結果によると、より賢くショッピングをする買い物客は、実店舗よりもオンライン店舗を選ぶようになっていることがわかった。

  • 買い物客の55%:購入前にオンラインでより多くの時間を費やし、自分にぴったりの商品やお買い得品を検索
  • 買い物客の53%:実店舗よりもよりお得な価格の商品をオンラインで発見
  • 買い物客の42%:「オンラインでショッピングをすることが多い」と回答

インフレ下でも多くの人が“好きなものには積極出費”

世界的なインフレの影響で、ガソリンや食品などの必需品のコストは上がっている。その一方で、クリテオは「欲しいと思う商品や体験を購入することをあきらめない消費者の姿も見えてきた」とみている。好きなものには積極的に出費する傾向がみられた調査結果は次の通り。

買い物客が「より多く出費している」と回答した項目とその割合
買い物客が「より多く出費している」と回答した項目とその割合
買い物客が「同程度またはそれ以上に出費している」と回答した項目とその割合
買い物客が「同程度またはそれ以上に出費している」と回答した項目とその割合

日本は所得に関係なく高級品への支出が多い

クリテオが調査を実施した他の8か国(オーストラリア・フランス・ドイツ・イタリア・韓国・スペイン・英国・米国)のなかでも、日本は所得階層に関係なく、ジュエリー・時計・香水・ハイブランドバッグなどの高級品への支出が多いことも判明したという。

買い物客が「高級品に同程度またはそれ以上に出費している」と回答した、国ごとの割合(所得別)
買い物客が「高級品に同程度またはそれ以上に出費している」と回答した、国ごとの割合(所得別)

​“前倒し”で買い物をする消費者。どのような工夫をしているのか?

消費者は、限られた予算を最大限に活用するために、さまざまな工夫をしていることがわかった。物価上昇の影響を受けて、調査の回答者は次のような手法をとっている。

  • クリスマスなどのホリデーシーズンや誕生日に向けたプレゼントを前もって購入する: 17%
  • 商品を購入する予定をキャンセルもしくは延期した: 26%
  • 早めに電化製品や家具などの高額商品を購入している: 27%
  • 洗剤やティッシュなどの必需品はまとめ買いしている:60%

安値よりも商品の品質を優先する声も

調査結果を受けて、クリテオは「節約を第一に考えつつも、買い物客は依然として長持ちする高品質な商品を求めている。割引・クーポンと並んで、製品の品質や送料無料は購入を決定する重要なポイント」だと分析している。

商品の購入決定を決める大きな要因として回答者から支持された項目。品質を重視する意見も多い
商品の購入決定を決める大きな要因として回答者から支持された項目

​求められているものは、単なる“値引き”以上の価値

調査結果によると、消費者が共感できるブランド価値を提供していることや、ポイントやマイレージなどのロイヤルティが高い商品は、買い物の意思決定を後押しする動機になっているようだ。

「今後6か月間にブランド・小売店から商品を購入する場合、地球環境への配慮、ロイヤリティポイント、ブランド価値はどの程度重要か」という質問への回答
「今後6か月間にブランド・小売店から商品を購入する場合、地球環境への配慮、ロイヤリティポイント、ブランド価値はどの程度重要か」という質問への回答

調査概要

  • 調査機関:Criteo
  • 有効回答数:1254人
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:日本の買い物客
  • 調査期間:2022年11月~12月
高野 真維

日本航空(JAL)がECモール事業に進出/アマゾン日本事業の2022年売上高は約3.2兆円【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

3 years 2ヶ月 ago
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    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年1月30日~2月5日のニュース

    2023/2/7
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    消費者ニーズをつかむ“ファンケル流”リテンションマーケの最新事例など全13講演のECイベント【見どころを紹介】

    3 years 2ヶ月 ago
    EC&マーケティングのサクセスストーリーを一挙公開! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催

    2月21日(火)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、ファンケル、花王、イケア・ジャパン、アダストリアなど、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

    「“ファンケル流”リテンションマーケ最新事例」「イケア・ジャパンが実践する顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略」「アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

    まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

    ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

    見どころ①急速に変化する消費者ニーズをグッとつかむ“ファンケル流”リテンションマーケ最新事例
    11:00~11:45 KA-1 オープニング基調講演

    ファンケルの通販営業本部 営業企画部部長の長谷川 敬晃氏が講師に登壇し、ファンケルならではのリテンションマーケテイングについて最新事例をお話します。ファシリテーターは花王DX戦略部門 全社DXデザイン部の生井秀一氏。変化が激しい消費者のニーズをとらえるヒントにつながるかもしれません。

    株式会社ファンケル 通販営業本部 営業企画部 部長 長谷川敬晃 氏
    株式会社ファンケル 通販営業本部 営業企画部 部長 長谷川敬晃 氏
    2003年ファンケル新卒入社。自社ECサイト運営やリニューアル、サービスのシステム開発、ツール導入のPMを担当。スマホアプリやマーケティングオートメーションの立ち上げ、外部ECモールへの公式店出店を主導。現在は業務をDX進化させ、あくなきCX向上のための取り組み、及び直営の通販・店舗のチャネルを融合させた、顧客体験価値の最大化に向けたOMO推進の業務に従事。
    「FANCL ONLINE」より(画像は編集部がキャプチャ)
    FANCL ONLINE」より(画像は編集部がキャプチャ)
    花王株式会社 DX戦略部門 全社DXデザイン部 生井 秀一 氏
    花王株式会社 DX戦略部門 全社DXデザイン部 生井 秀一 氏
    花王の販売会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。2012年ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年Eコマースの営業マネジャーとしてECに関わる。2018年に全社DX推進をする、プロジェクト型組織の先端技術戦略室に在籍。 2021年DX戦略推進センター設立、現在ではDX戦略部門で、全社DX戦略を担当している。
    「My KAO Mall」より(画像は編集部がキャプチャ)
    My KAO Mall」より(画像は編集部がキャプチャ)
    ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

    「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

    2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

    ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

    明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    かっこ、後払い決済の導入コストと工数を削減するパッケージ「SaaS型BNPLシステム」を提供開始

    3 years 2ヶ月 ago

    かっこは、EC事業者向けの後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」の提供を開始した。

    従来の後払い決済システムの構築と比べて、導入期間と運用コストを大幅に短縮・削減。収益性の改善、購買・決済データを蓄積できるといったメリットもあるという。

    「SaaS型BNPLシステム」とは

    複数の後払い決済事業構築で培った仕組みと経験をもとに、後払い決済に必要な仕組みをパッケージ化。従来の後払い決済システムの構築は膨大な期間とコストが必要だったが、「SaaS型BNPLシステム」を利用することで導入期間とコストを大幅に短縮できるという。

    かっこは後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」を提供開始
    かっこは後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」を提供開始

    「SaaS型BNPLシステム」で期待される導入効果・メリットは次の通り。

    • 初期投資リスク/運用コストを最小限に抑えた事業展開
      従来はゼロから後払い決済システムを構築すると1億円以上コストがかかっていたが、システム初期費用を200万円に削減する。
    • 収益性の改善
      後払い決済事業者への手数料以上の収益率を確保。収益最大化に貢献する。
    • 独自ニーズへの対応
      要望に応じたカスマイズが可能(払込票印刷対応、ショップ向け画面提供など)。後払い決済事業の経験が豊富なコンサルタントが、導入企業にとって最適な方法の相談に応じることもできる。
    • 購買/決済データの蓄積
      後払い決済事業者を利用していた場合、これまで取得できなかった後払い決済の購買・決済データの取得により、顧客情報の適切な現状把握に貢献。さらに今後のマーケティング戦略や新規事業検討における有用なデータとして活用ができる。
    「SaaS型BNPLシステム」がもつ機能のイメージ図。購入者への請求や未入金者への催促は自動化する。入金後はリアルタイムで自動処理する
    「SaaS型BNPLシステム」がもつ機能のイメージ図。購入者への請求や未入金者への催促は自動化する。入金後はリアルタイムで自動処理する

    収益最大化につながる新サービスとして提供

    国内の後払い決済市場は前年比約30%増で成長し、今後も成長が期待されている分野。一方、これまでEC事業者が後払い決済を導入するには、システム開発など数億円のコストや未払い対応などの運用ノウハウの蓄積などハードルがあった。

    債権ごと引き取る後払い決済事業者を利用する場合は膨大な導入コストや運用ノウハウは不要だが、一定の手数料と「支払履歴が追えないため顧客状況の把握が正確にできない」といった課題があったという。

    こうした背景を踏まえて、導入コストと運用のハードルをなくし、収益最大化と顧客状況の把握が可能となる業界初の「SaaS型BNPLシステム」をかっこが提供開始した。

    導入企業として、SBI FinTech Solutionsが利用を予定している。

    高野 真維

    KOMEHYOオークションがWebサイト多言語化ソリューション「WOVN.io」を導入

    3 years 2ヶ月 ago

    BtoBの中古品ブランドオークション事業を手がけるKOMEHYOオークションは、入札サイトとコーポレートサイトに、Wovn TechnologiesのWebサイト多言語化ソリューション「WOVN.io(ウォーブン・ドットアイオー)」を導入する。

    海外入札を本格的に開始、流通量の拡大をめざす

    国内リユース市場はSDGs、循環型社会の浸透、物価高などの影響で拡大、2025年には3.5兆円を超える規模に成長すると推測されている。

    2020年の新型コロナウイルス感染拡大を受けて、BtoBオークション市場では、出品から入札までオンラインで完結するデジタル化が進んだ。

    オンラインはどこからでも入札できることから参加者が増やしやすいほか、会場や運営スタッフが必要ないため、以前より実施が容易になった。そのため、新たにオークションをスタートする企業が増え、警察庁への古物競り斡旋業者の届出も増加している。

    新規参入企業が増え競争が激しくなる一方で、海外からの入札に対応している企業は少なく、KOMEHYOオークションに「海外の企業から入札に参加したい」という要望が寄せられていたという。

    こうした要望に対応するため、「WOVN.io」による自動翻訳を導入、海外からの入札を開始する。導入により、参加者増加や入札の活性化による流通拡大をめざす。

    KOMEHYOオークション WOVN.io BtoBオークション市場
    KOMEHYOオークションが「WOVN.io」を導入

    北米でのリユース市場が拡大

    北米の中古衣料品市場は、2025年には2021年の2.3倍に成長すると予測されている。

    また、日本のリユース品のニーズが高まっている理由の1つは、海外において1980~1990年代のシャネルのバックを中心にヴィンテージ商品の人気が高いことだ。

    その年代のブランド品の消費の中心が日本だったことから、ヴィンテージ品が多く眠っているといわれており、昨今の物価高の影響や相場高騰を聞きつけて、ヴィンテージ品の買い取りが増加している。

    海外の入札を開始することで、日本のリユース市場に集まったヴィンテージ品が、北米を中心としたさらにモノの価値が高まる地域に配送できるようになる。

    KOMEHYOオークション WOVN.io BtoBオークション市場 出品されるブランドのバッグや衣類のイメージ
    KOMEHYOオークション WOVN.io BtoBオークション市場 出品されるブランドのバッグや衣類のイメージ
    KOMEHYOオークションに出品されるブランドバックやブランド衣類のイメージ
    藤田遥

    松竹が「Froovie/フルービー」「松竹歌舞伎屋本舗」を統合したECサイト「松竹ストア」を開設

    3 years 2ヶ月 ago

    松竹は、映画・アニメの公式グッズを取り扱う「Froovie/フルービー」、歌舞伎・演劇関連の公式グッズの「松竹歌舞伎屋本舗」の2つのECサイトを統合し、「松竹ストア」としてオープンした。

    ブランド強化、システム・会員の一元化による業務効率化が目的。「松竹ストア」内で「Froovie/フルービー」と「松竹歌舞伎屋本舗」を提供する構成で構築しており、将来的に新しいサイトを増やすことも想定している。

    「松竹ストア」の基盤には、ecbeingのECサイト構築パッケージ「ecbeing」を導入した。

    松竹は、映画・アニメの公式グッズを取り扱う「Froovie/フルービー」、歌舞伎・演劇関連の公式グッズの「松竹歌舞伎屋本舗」の2つのECサイトを統合し、「松竹ストア」としてオープン
    統合したECサイト「松竹ストア」

    サイト統合に向けて、両サイトの会員に対しどちらの会員情報で名寄せを行うべきかのアンケートをメールで送付。収集したデータを元に名寄せを実施することで、システムを使ったアプローチよりもコストを抑えた会員統合を実現したという。

    歌舞伎公演のブロマイドは販売枚数が多いため、効率的に閲覧できるよう商品詳細ページ内に「次の商品へ」と「前の商品へ」の導線を設置した。簡易的な操作手順でブロマイドを確認し、スムーズに買い物をできる環境を実現したとしている。

    瀧川 正実

    世界の消費者はどこで買い物する?成長鈍化のAmazonとアリババ。存在感を高めるSheinとZalando【越境EC利用状況まとめ】 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    3 years 2ヶ月 ago
    越境ECを利用している消費者の27%が「最後に利用した海外の小売事業者はAmazon」と回答し、17%が「AliExpress」と回答。越境ECの利用状況をまとめて紹介します

    世界中で越境ECを利用している消費者の27%が「最後に利用した海外の小売事業者はAmazonである」と回答し、次いで17%が「Alibaba(アリババ)のマーケットプレイス『AliExpress(アリエクスプレス)』で購入した」と答えています。

    コロナ禍で、ブランドや小売事業者によるEコマースの強化が進み、海外の通販サイトを利用する消費者が増加しました。消費者の購買傾向や、さらなる伸長が期待される商品カテゴリーについて解説します。

    記事のポイント
    • 「Amazon」「Shein」「Zalando」はコロナ禍以降も成長。一方、「eBay」、米国発のファッションEC「Wish(ウィッシュ)」、「AliExpress」は減速
    • 米国の小売事業者が越境EC購入に占める割合は、2016年の15%に対し、10%まで減少
    • 海外の小売サイトで最もよく購入されるカテゴリーは「アパレルとフットウェア」、次いで「家電商品」、「パーソナルケア」

    Amazonとアリババは他国にシェアを奪われている?

    米国を拠点とするAmazonと中国のアリババグループは、依然として越境ECの世界的リーダーです。しかし、各国の郵便事業で構成するコンソーシアムInternational Post Corporation(IPC)が行った最新の越境ECに関する調査によると、米国と中国は近年、他国にシェアを奪われているようです。

    「自国以外の小売サイトで最後に購入したのはどのサイトか」という質問に対して、27%がAmazonと答え、17%はアリババのマーケットプレイス「AliExpress」(編注:主に中国メーカーの安価な商品を提供)をあげました。

    この調査は2022年10月に、過去3か月間に少なくとも1回、国境を越えたオンラインショッピングを行った39カ国の消費者3万3009人を対象に実施しています。

    今回調査で27%だったAmazonのシェアは、IPCがコロナ禍前の最後の年である2019年に実施した同様の調査結果の25%から2ポイント上昇。17%だった「AliExpress」は2019年調査の20%から3ポイント減りました。

    「最後に利用した越境ECサイトはどこか」に対する回答。出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査
    「最後に利用した越境ECサイトはどこか」に対する回答(出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査)

    「eBay」は2019年の14%から、2022年の調査では9%に低下。中国など他国の低価格商品中心に取り扱う米国発のマーケットプレイス「Wish」は11%から5%に低下しました。

    一方、2019年のIPCレポートでは言及されていなかった2つの小売事業者が、最新の調査でリーダー的存在となりました。1社目が、中国のファストファッション小売企業「Shein」で、6%を占めています。もう1社は、ドイツのEC事業者が運営するマーケットプレイス「Zalando」で3%を占めました。

    Amazonは、マーケットプレイスを総販売額(商品総額)でランク付けした『Digital Commerce 360』発行「グローバル オンライン マーケットプレイス データベース 2022年版」で第3位。「eBay」は5位、「AliExpress」は15位、「Wish」は16位、「Zalando」は24位。アジアを拠点とする小売事業者をオンライン売上高でランク付けした「アジア データベース 2022年版」では、「Shein」は36位にランクインしています。

    なぜ、米国の越境ECに占める割合は縮小したのか?

    Amazonは好調ですが、米国の小売事業者全体が越境ECで負けている状況です。

    2022年に実施した調査では、「2022年の最後に利用した越境EC」に米国が占める割合はわずか10%。IPCによると、米国の割合は2019年調査で11%、2016年調査は15%で、シェアの低下が続いています。

    「最後に利用した越境ECはどこの国の企業か」に対する回答。※四捨五入しているため、合計は100%にならない    出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査
    「最後に利用した越境ECはどこの国の企業か」に対する回答 ※四捨五入しているため合計は100%にならない(出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査)

    小売事業者向けのコンサルティング会社McMillanDoolittleのデジタル関連部署のトップで、国際的なオンライン販売を行う小売事業者やブランドを集めた 「Global Ecommerce Leaders Forum」の共同設立者のジム・オカムラ氏は、次のように述べています。

    コロナ禍で、生き残りをかけたブランドや小売事業者がEコマースを迅速に展開したことで、国内の選択肢が大幅に広がり、消費者が特定の商品を求めて国外に行く必要性が低くなったのです。(オカムラ氏)

    第1位は中国で、消費者が最後に利用した越境ECの30%を占めました。これは、2019年調査の36%から減少しましたが、2016年調査の26%からは増加しています。

    ドイツはコロナ禍の間に地盤を固め、消費者の最後の越境EC購入の14%まで増加。2019年調査の12%から上昇しています。

    英国は逆で、2019年調査の13%から2022年調査では10%に落ち込みました。これらの変化は、EU加盟国の消費者が、ドイツなどEU加盟国の小売事業者であれば免除される関税を支払うのを嫌い、Brexit(編注:英国のEC離脱)後に英国からの購入が減ったことを反映していると思われます。

    消費者のオンラインショッピングは増加するものの、米国ECサイトの伸びは鈍化

    「今後、国内通販サイトでの購入が増える」と答えた人は74%で、そのうち24%は「かなり増える」と答えています。一方、「購入が減少する(2%が大幅に減少)」と回答したのは6%にとどまりました。

    しかし、米国の小売サイトではそれほど伸びず、米国のオンライン通販事業者での買い物が増えると予想する人は39%にとどまり(8%が大幅に増加と回答)、35%が米国のサイトでの買い物が減少すると答えました(16%が大幅に減少と回答)。

    最も多いのは、「隣国からの購入が増える」という消費者です。58%が「隣国の小売サイトからより多く購入する」と答え、うち 10% が「非常に多く購入する」と回答。「少なく購入する」と答えたのは、11%(3%が非常に少ないと回答)でした。

    オカムラ氏は、「Eコマースの発達していない国では、十分な品ぞろえや販売者間の競争がないため、消費者は“青く見える隣の芝生”で買い物をすることに魅力を感じています」と言います。

    海外のサイトでアパレルや靴を買う消費者が増加

    越境ECで最も購入頻度が高いのは「衣料・服飾」で、36%が直近の越境EC利用で購入した商品として挙げています。次いで、「家電製品およびアクセサリー」(20%)、「パーソナルケアおよび美容」(16%)でした。

    「直近の越境EC利用で購入したカテゴリー」に対する回答。※直近の購入品には複数のカテゴリーの商品が含まれる可能性があるため、合計は100%にならない。出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査 
    「直近の越境EC利用で購入したカテゴリー」に対する回答。※直近の購入品には複数のカテゴリーの商品が含まれる可能性があるため、合計は100%にならない(出典:International Post Corporation/2022年39か国3万3000人の消費者を対象にした調査)

    コンサルティング会社The Research Trustの代表で、「Global Ecommerce Leaders Forum」の共同設立者であるケント・アレン氏は、次のように話しています。

    注目すべきカテゴリーはパーソナルケアとビューティーです。ソーシャルコンテンツが爆発的に増えているカテゴリーでもあり、有害な化学物質を含まない“クリーンビューティー”をうたうブランドや、ウェルネスブランドなど、新しいDtoCブランドが従来を上回る成長をけん引するはずです。(アレン氏)

    米国の消費者は、衣料品や靴を他国の小売サイトから購入する傾向が最も強いとされています。一方、「南米の消費者は家電商品を越境して購入することが多く、アジアの消費者はパーソナルケア商品を購入している」とIPC は述べています。

    安価な商品が多い越境EC。買い物は“55ドル以下”が半数

    IPCの調査結果には、他にも以下のようなものが含まれています。

    • 購入金額の50%は50ユーロ(55ドル)以下。100ユーロ以上の購入はわずか6%。
    • 最後に購入した越境ECが「5日以内に届いた」と回答した人は37%。「10日以上かかった」と回答した人は38%
    • 越境EC利用者の79%が、通関手数料について購入時に知った。50%はオンライン購入時に、30%は配送中に、16%は配送時に通関手数料の支払いをした。
    • 回答者のうち、10%が直近の越境購入品の全部または一部を返品した。越境EC事業者のうち、返品率が高かったのは中国(25%)で、次いでニュージーランドとスイス(ともに22%)、その次が米国(21%)だった。越境EC事業者は75%が「返品は無料」と回答。無料返品の割合が最も高かったのは、「Zalando」「Amazon」「Shein」だった
    • 73%の消費者が、「配送による環境負荷を減らすため、荷物の到着を数日長く待つ」と回答し、そのうち30%はその意見に強く同意。しかし、72%の消費者は、「持続可能な配送のコストを負担するのは、消費者ではなくオンライン小売事業者の責任」だと考えている(29%が強く同意)

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360

    世田谷自然食品がAmazonに出店、「転売対策」「利便性向上」が目的

    3 years 2ヶ月 ago

    世田谷自然食品は2月8日、Amazonでの商品取り扱いを開始した。「顧客の利便性」と「転売による安全性への懸念」を検討し、Amazonへの出店を決めた。

    世田谷自然食品はAmazonに出店。「顧客の利便性」と「転売による安全性への懸念」を検討し、Amazonへの出店を決めた
    Amazon内に開設した公式ショップ

    世田谷自然食品によると、卸販売を行っていないが、ECモール系サイトやフリマ系アプリなどで販売元が世田谷自然食品ではない商品が出品されている。それらの商品はすべて、一度消費者の手に渡ったいわゆる「転売品」になっているという。

    そのような商品はAmazonでは新品として出品できるため、世田谷自然食品が公式に販売していると勘違いしてしまう顧客が一定数存在。実際に、世田谷自然食品以外で購入した顧客からの問い合わせも寄せられているという。

    世田谷自然食品が取り扱う商品は食品・サプリメント・化粧品。安全性が損なわれれば重大な健康被害が予想される。第三者の手に渡った管理状態の不透明なモノが届くことを防ぐために、Amazonへの公式出店が必要だと判断した。

    Amazonで販売するのは、フリーズみそ汁のほか、乳酸菌の入った青汁やグルコサミン&コンドロイチン、化粧品など。今後の目標としてAmazonでの商品ラインナップ拡充をめざす。

    ネオマーケティングの調査によると、「メーカー・ブランド直販サイト」を利用したことがあるユーザーは約40%。一方、Amazonを含む「ショッピングモール系サイト」の利用者は94.2%に達している。

    石居 岳

    I-neが日本一優秀なマーケターの育成に挑む! 育成メカニズムを責任者が全解剖【連載第2回】 | 「ボタニスト」のI-neが挑む、D2C人材育成戦略の全ぼう

    3 years 2ヶ月 ago
    「ボタニスト」などの著名なブランドをECでも展開するI-ne。D2C経営人材の育成戦略について取り組みを聞く連載企画の第2回は、人材育成のメカニズムを解説します

    「ボタニスト」「サロニア」などのブランドを手がけるI-neの執行役員・ダイレクトマーケティング本部本部長の伊藤翔哉氏と、I-neのマーケティング人材育成をサポートするグロースXの津下本耕太郎社長が対談。I-neがめざす「日本一優秀なダイレクトマーケティング人材を育てる仕組み」のメカニズムを語り合った。

    1. 「ボタニスト」のI-neが挑むD2C人材育成。責任者が語る「育成戦略」と「脱属人化」【連載第1回】
    2. I-neが日本一優秀なマーケターの育成に挑む! 育成メカニズムを責任者が全解剖【連載第2回】

    ※本連載の第2回・第3回では、伊藤氏とグロースXの担当者の対談を配信。次回の第3回は、I-neならでのマーケティングの強みや、組織内の人材育成において企業が陥りやすい“落とし穴”などを2人が語り尽くします。

    「BOTANIST」などの数々のヒット商品を展開するI-neが挑むD2C経営人材育成の取り組みをひもとく
    「BOTANIST」などの数々のヒット商品を展開するI-neが挑むD2C経営人材育成の取り組みをひもとく

    人材アセスメントをベースとした育成プログラム

    ――I-ne・ダイレクトマーケティング本部の人材育成プログラムは、グロースXが提供する人材育成プログラム「マーケティングスキルトラッカー」をベースとしています。「マーケティングスキルトラッカー」の詳細や特徴を教えてください。

    津下本氏:マーケターに必要な50以上の重要スキルや、独自の方法による測定の仕組みを用いて、受講者がもつスキルや実力を可視化するプログラムです。データを基に、効果的な活用方法のアドバイスも提供します。

    「マーケティングスキルトラッカー」をベースとしたI-ne・ダイレクトマーケティング本部の人材育成プログラムは、受講者それぞれの実力を可視化して知見を深める。項目は顧客理解からビジネスの収益構造まで多岐にわたる
    「マーケティングスキルトラッカー」をベースとしたI-ne・ダイレクトマーケティング本部の人材育成プログラムは、受講者それぞれの実力を可視化して知見を深める。項目は顧客理解からビジネスの収益構造まで多岐にわたる

    津下本氏:たとえばCRMなど「いま学んでいない領域の力量を図る」ということや、スキルや実力を“見える化”して、本質的な「人材アセスメント(個人の能力や性格に合った役割を与えるために前もって人材を評価すること)」の枠組みを作ることに力を注いでいます。そのようにして作り上げたものが「マーケティングスキルトラッカー」です。

    グロースX 代表取締役社長 津下本耕太郎氏
    グロースX 代表取締役社長 津下本耕太郎氏

    伊藤氏:上席は、現在アサインしている部下の業務については実力を把握できています。しかし、「現在の業務とは直接関係がないが、実はダイレクトマーケティング運営の経験がある」「実は、デザイナーとしての知識や経験を持っている」といった、現在の業務からは見えづらい部下のスキルは把握することが難しいことがほとんどです。

    人材育成もできるし、1人ひとりの適正を生かした業務のアサインメントにも役立つ「マーケティングスキルトラッカー」は、「D2Cブランドの経営人材を育成する」という目的以上の成果が期待できています。

    I-ne 執行役員 ダイレクトマーケティング本部本部長 伊藤翔哉氏
    I-ne 執行役員 ダイレクトマーケティング本部本部長 伊藤翔哉氏

    津下本氏:人材育成をする側ではなく、「される側」の視点に立つと、実力を「見える化」されるだけでは不安が残ってしまいます。その先のアセットを伸ばし、実務につなげるまでが導入企業に対する支援だと思っています。

    ――「マーケティングスキルトラッカー」をベースにI-neが自社開発した人材育成プログラム「M.D.M」では、どのような手法で教育を進めているのですか。

    伊藤氏:「M.D.M」受講者には日々、自主的な学習を促しています。グロースXのマーケティング学習アプリ「グロースX」を取り入れ、マーケティングの基礎知識を習得するようにしています。これに加え、定期的な実力の可視化および、上席との1on1の機会を設けています。

    1人ひとりに“明るいキャリアプラン”を描き、一緒に見せてあげる

    ――1on1ではどのようなことを受講者と話し合っているのですか。

    伊藤氏:受講者にとっての現在の得意、不得意を認識してもらう場とするほか、キャリアプランの設計を話し合う機会も多く設けています。

    津下本氏:「上席がきちんと自分のことを考えてくれている」という意識が生まれることはとても大切です。モチベーションのアップにつながりますし、何よりも、自分のキャリアが明るく見えるようになります。

    多くの企業において、業務の主力メンバーが突如として辞職してしまう場合の動機は「いまの環境ではこれ以上成長できない気がする」「この先の自分のキャリアが想像できない」といったものです。

    定性的な領域は“I-neにおけるベストの形”を構築

    ――D2Cブランドのブランディングや顧客とのコミュニケーション設計のアイデアなど、教育が難しいマーケティング領域もあります。I-neのダイレクトマーケティング本部ではどのように育成しているのですか。

    伊藤氏:ダイレクトマーケティング本部におけるブランディング、デザイン、お客さまとのコミュニケーション設計は、各部署と話し合って“I-neにおけるベストの形”を構築しました。これを「M.D.M」受講者に伝えています。デザインの解釈やコミュニケーションは、何が正解かを数字で表しにくい領域です。そこで、“I-neとしてはどのようなことに重きをおくか”を言語化しました。

    津下本氏:D2Cでモノを売る企業は、数字をもとに理論的に仮説検証を繰り返すようなサイエンス的なサイドと、世界感やクリエイティブなど定性的な部分を追求していく、アート的なサイドに2極化しがちです。このとき、両サイドがそれぞれの考え方や主張を理解しきれず、または尊重しきれないままでは、事業はなかなかうまくいかないことが多いです。

    I-neは各部署の横断的な連携や理解が十分にとれており、それぞれの信頼関係が構築できているように見えます。だからこそ“I-neにおけるベストの形”が構築できたのだと。

    津下本氏(左)は企業の“サイエンス”サイドと“アート”サイドの相互理解が大切だと説明
    津下本氏(左)は企業の“サイエンス”サイドと“アート”サイドの相互理解が大切だと説明

    伊藤氏:アイデアがどんなに優れていたとしても、たとえば「発案者が嫌いだからその人のアイデアは採用したくない」という考え方をする人が生まれてしまっては、せっかくの良いアイデアが生かせません。

    I-neは創業当時から、創業メンバーが連日ディスカッションを重ねて、業務に落とし込んでいくスタイルでした。組織の規模感が大きくなるにつれて、密なディスカッションや意思疎通は難しくなる場面も増えましたが、いまでは各部署のリーダーを筆頭に組織横断的なコミュニケーションができています。

    数値データから顧客心理を想像できるマーケターを育てるために

    ――マーケティングに強い会社が大切にしている考え方とはどのようなものでしょうか。

    津下本氏:顧客起点の考え方に尽きるでしょう。事業規模が大きくなればなるほど、顧客に商品が届くまでのフローが長くなるため、顧客との心理的な距離が開いてしまいやすいという課題があります。これが悪化すると、リピーターの離脱や獲得困難、ニーズに合った商品開発が難しくなるなど、どうなってしまうかはご想像の通りです。

    津下本氏は、真に顧客に寄り添うことができる企業こそがマーケティングに強いと指摘
    津下本氏は、真に顧客に寄り添うことができる企業こそがマーケティングに強いと指摘

    近年、D2C市場に参入する企業が顕著に増加しているのは、この課題を解消しやすいという利点があるからでないでしょうか。商品の作り手たるメーカーが顧客との距離感を縮めることができるからです。

    伊藤氏:I-neでも、お客さまを“見失わない”ことは第一です。お客さまの増減率や売り上げ推移など、業務上で目にするのはデータ上の数値です。しかし、数値を単なる数値のままで捉えるのではなく、数値にお客さまの心が映し出されていると捉えています。マーケターの仕事は、数値を人の心で解釈することをやり続けることだと考えています

    ――“数値を人の心で読み解く”といったメソッドは、どのように後進に教育しているのですか。

    伊藤氏は、顧客データの分析は顧客の心を読み解くことだと話す
    伊藤氏は、顧客データの分析は顧客の心を読み解くことだと話す

    伊藤氏:受講者にユニット・エコノミクス(事業の経済性を測定する経営手法の1つ。ユニット・エコノミクスが適正であれば事業は健全な状態とされる)を見せながら、「なぜこうなるのか」というように数字の背景を振り返ったり、他社のIR情報を読み解くといった機会を設けています。数値を読み解くメソッドは、何がベストな手法なのかはわからない。だからこそ、さまざまな方法を模索し続けています。

    ※第3回につづく

    高野 真維
    確認済み
    56 分 17 秒 ago
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