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デキる社員は “Task(What)” だけでなく “Who” を意識している」 からご覧ください。
皆さんは毎日、上司からの指示やクライアントへのレポートなど、いろいろな人からいろいろな仕事を依頼されていると思います。
To Doリストを作成して、「抜け漏れ」をなくすように注意している人も多いと思いますが、このTo Doリスト、ややもすると、弊害が出てきます。
それは、目の前の仕事を単なるTaskにしてしまうことによる弊害です。To Doリスト=Taskリストという状態です。
依頼された仕事(Task)を、期日までに過不足なくこなせば、とがめられることは少ないでしょう。
でも、デキる社員は、もうひとつ意識していることがあります。
それは、”Task (What)” だけでなく、”Who” を意識していることです。
依頼された仕事(Task)は、依頼主(Who:上司やクライアント)がなんのために自分に依頼した仕事なのかを想像しているのです。
例えば、ある分野において調査して欲しいことがあったとします。私は、ある社員に「AAについて現状を調べてみてくれる?」と依頼します。
一般的な社員は、「依頼されたAAに調査に関するレポートを送付します。ご確認をお願いします」とメールをくれますが、一方、デキる社員からは下記のようなメールがきます。
(1) 依頼された調査報告書を送ります(目的の再確認):What
(2) ポイントはAAとBBとCCでした(概要サマリー):What
(3) これらの状況から、選択すべき方向性はBBだと思います(選択肢の提示):What+Who
(4) その理由はDDです(意見):Who
上記の(1)~(2)を満たしていれば、部下自身のTaskとしては完了かもしれません。でも、依頼主(上司など)にとってのTaskは、「調査・分析」ではなく、「調査・分析」内容をもとに「方向性を決めること」や「さらに深堀する必要性があるかどうかの判断」だったりします。この場合、上司は部下から納品された(1)~(2)のレポートを見て、ゼロから「検討」と「判断・決断」をする必要があります。
デキる部下は、上司が何のためにこの仕事を依頼してきたのか、このレポートによって何をしようとしているのか、というところを先読みして仕事をしています(先読みするために、仕事の依頼時に背景や目的を確認してきます)。すると、上司は「検討」や「判断・決断」スピードを速めることができます。
もちろん、「そんなの上司の仕事だろ!」 「そうしてほしいならそういう仕事の依頼をしろ」という意見もあるでしょう。それは当然です。
でも一方で、「デキる部下は上司の仕事を取る」のです。部下がどんどん上司の仕事に領域侵犯してくるから、上司はどんどん楽になって別のことができるようになる。
結果、上司は別の仕事や、もうひとつ上のランクの仕事に集中できるようになり、当初の仕事はその部下が全面的に任されるようになる。そうすれば、その部下は昇進したり、昇格したり、年俸が増えていきます。
目の前の仕事は、誰(Who)が何(What)をするためのものなのか。
仕事は人がするものです。であれば、すべからくすべての仕事には「意味」や「背景」、「目的」があります。
TaskをWhatとしてだけでなく、つねにWhoとひもづけて行うこと。
それが伸びる人間に共通している仕事術のような気がします。