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市川海老蔵さんの「芝居がかった」記者会見から考える」 からご覧ください。
広報担当者にとって、記者会見は重要な任務のひとつです。
新商品やサービス発表、タレント起用の華やかな「イベント囲み記者会見」に比べて、不祥事などのネガティブ記者会見の場合は、入念な準備と細心の注意が必要です。
たとえば、かつて雪印集団食中毒事件の際に、当時の社長が記者会見終了後にこぼしてしまった「そんなこと言ったってねぇ、わたしは寝ていないんだよ!」と発言。
記者は「こっちだって寝てないんですよ。そんなこと言ったら食中毒で苦しんでる人たちはどうなるんだ!」と大激怒。
社長はすぐ謝罪をしましたが、強烈な形相の「私は寝てないんだ!」映像は、マスメディアに広く配信され、結果的に雪印グループへの不信をもたらす結果を招いたことは、いまだ生々しく記憶されている方も多いと思います。謝罪・誠意を見せるつもりが、記者会見により最悪の結果を招いた例です。
この発言は、記者会見の時間延長を求める記者にエレベーターまで追いかけられて詰問され、思わず口に出てしまったものです。そもそも記者会見が終了しほっとしているところに、人間の本音が出やすいのは常識。
取材される側とする側が記者会見場以外で接触しないように通路・動線を確保すべきところを怠ってしまったので、このような事態になってしまいました。
さて最近、世間の関心を集めた記者会見といえば、やはり市川海老蔵さんのものでしょう。
この記者会見の目的は、世間を騒がせたこと、関係者に多大な迷惑を与えたこと、そしてご自身の身の潔白(?)を証明するためだとお見受けします。
市川海老蔵会見ノーカットで見せます(nikkansports.com/YouTube)
会場のグランドプリンスホテル高輪に報道陣など500人以上を集め、1時間以上に及んだ記者会見は、残念ながらあまり成功したとは思えません。
全体的に「芝居かかって」いて、答えるべきことに答えている印象が希薄なのです。
まず、左目の白い部分は赤くなっていて痛々しかったですが、完治には半年から1年かかると発表されていたにも関わらず、その姿を見て「ほんとかよ。元気じゃん!」と思った方は多いのでは?
そして海老蔵さんの顔。頬骨を骨折し、上顎洞という場所を手術したと発表されてましたが、全く手術跡が分かりません!もちろん役者としてそのほうがいいのですが、記者たちには本当に骨折したのか?と疑問を持たせしまいます。
そして今回同席した松竹の関係者らと、深々とお辞儀をしたあと、言葉を選びながらあえてゆっくりと受け答えしている姿は、どうも芝居かかっていて、記者会見としてはどうかと思われました。
「病室で麻央さんとどんな話をしたのか」「ご両親とはどんな話をしたのか」など、ワイドショー的質問に対しては、丁寧に時間を割いて答えていましたが、一方で事件の核心にふれる質問には「記憶にございません」「捜査中なのでお答きできません」を繰り返し、こうした質問をした記者のマイクをすぐにとりあげてしまう有り様。
終始海老蔵さんサイドの都合で進行した記者会見は、みんなが知りたいと思ってることへの回答がなく、取材陣にも視聴者にもイライラが募る結果となりました。
会見中に何度か水を飲む姿がありましたが、左手を添えて(あえて?)優雅に飲む姿は、優雅なだけに見てるほうをさらにイラッとさせる要因になったことは確かです。
ただ、「事件直前の自分に言いたいことは?」との質問時には、海老蔵さんは(ここが役者のみせどころだ!)といわんばかりに目に力を入れ、ゆっくりとした口調で
「出掛けるのをやめなさい」
この一言で記者たちの笑いを誘い、会場の空気を弛めたのは、さすが、なのかもしれません。
昔と違い、記者会見の映像は様々な動画サイトに投稿され、のちのちまで見られる時代です。
広報担当者としては、不祥事対応の事例として、研究しておきたいところです。