クレカ不正や転売などの「ECサイト不正注文」、3Dセキュア導入義務化後も被害は減らず【かっこ調べ】

もっとも懸念している不正リスクは「クレジットカード不正利用」。

冨岡晶(Web担編集部)

6:30

かっこ(Cacco)は、「EC事業者実態調査2025」の結果を発表した。EC事業者で不正注文(クレジットカードの不正、悪質転売)の対策に関わる担当者553人が回答している。

不正注文対策をしている事業者は69.6%

2025年3月に改訂された「クレジットカード・セキュリティガイドライン 6.0版」(日本クレジット協会/経済産業省)では、従来のセキュリティ対策に加え、システムやWebサイトの脆弱性対策をEC加盟店は実施するよう推奨されている。具体的には、決済の流れを踏まえた「線の考え方」に基づき、EMV3-Dセキュア(カード決済時に本人認証を行うサービス)、不正ログイン対策(本人認証等)の導入があがっている。とくにEMV3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)は、2025年4月以降すべてのEC事業者に導入が義務付けられている。

そこでまずEC事業者に「“線の考え方”が推奨されていることを知っているか」を聞くと、「内容までよく知っている」は61.5%で前年の65.6%から減少した。

2024年の65.6%から2025年は61.5%と現象

「もっとも懸念する不正リスク」については「クレジットカード不正利用」28.2%が最多。以下「アカウント乗っ取り」25.3%、「生成AIを悪用した偽サイト等の詐欺」14.8%が続いた。

クレジットカード不正利用が28.2%で最多

「不正ログイン被害を受けた経験」について聞くと、2025年は56.2%で増加傾向。年商規模別では、年商10億円以上の事業者では64.2%が被害を経験している。

なお「不正ログインが発覚した経路」では、「通常と異なる挙動(アクセス数やログイン失敗の急増など)を社内で検知」52.1%が最多。「顧客からの問い合わせ・被害報告」46.0%が続いており、社内だけでなく社外(顧客側)から察知されるケースも多い。

不正ログイン被害の経験率は2024年の54.8%から2025年は56.2%に増加
不正ログインの発覚は「通常と異なる挙動」が最多

「不正注文で被害を受けた経験」は38.0%で、2024年の41.8%からわずかに減少。年商規模別では、年商10億円以上では45.1%、10億円未満では30.8%と、大手ほど被害を受けている。被害種別では「クレジットカード不正利用」63.8%が突出して高かった。

不正注文の被害経験率は38.0%

「不正ログイン対策の実施状況」を聞くと、なんらかの対策を実施している企業は全体の96.7%にのぼり、具体的な手法では「不審なIPアドレスからのアクセス制御」49.4%、「会員登録時の個人情報確認(氏名・住所・電話番号・メールアドレス等)」45.8%、「ログイン試行回数の制限強化(アカウントパスワードクラッキングの対応)」44.3%、「多要素認証等による本人確認」42.7%などが多かった。

不正ログイン対策を実施しているとの回答は全体の96.7%にのぼる

一方「不正注文対策の実施状況」を見ると、実施している企業は全体の69.6%。具体的な不正注文対策では、本人認証「EMV3-Dセキュア」65.2%が最多だが、システム開発などの導入コストや負荷を理由に「今後もEMV3-Dセキュアは採用しない」とする事業者も一定数存在していた。

不正注文対策をしている事業者は69.6%
 不正注文対策ではEMV3-Dセキュアが最多の65.2%

調査概要

  • 【調査対象】EC事業者で不正注文対策に関わる担当者
  • 【調査方法】ネット方式によるアンケート調査
  • 【調査時期】2025年11月
  • 【有効回答数】553件(年商規模10億円未満:276件、10億円以上:277件)

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