Webのコト、教えてホシイの!

【マンガ】ソーシャルメディアの次に来るメディアは何ですか?メディア論研究者の飯田豊教授に聞いてきた

メディア論やメディア史を学ぶことで、何がわかるようになるのか、メディア論の専門家に伺いました。
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歴史って おもしろい ですよねぇ ! 歴史と言えば この本は おもしろかった ですよ 「メディアの 歴史から 未来をよむ」 ↑Web担・内藤さん メディアの 未来をよむ ことが できるん ですか? Web担編集長・四谷さん↑ え… いや それは… ソーシャル メディアの 次に来る メディアは 何ですか? ↑このマンガを描いている星井 僕に 聞かないで ください じゃあ 誰に聞けば いいんですか? 本を書いた先生 ですかね? 今回は 『メディアの歴史から 未来をよむ』の著者 飯田豊教授に 次に来る メディアの 話を聞きに 行きましょう!
はじめまして よろしく お願い いたします 立命館大学 産業社会学部 飯田 豊 教授 先生っ! ソーシャル メディアの 次に来る メディアを 教えて くださいっ! メディアの 歴史を ぜひ 四谷さん まで いきなり 本題に 斬り込んで 来ますね… すみません… いえいえ… 次に来る メディア ですが
予測 するのは 無理 ですね えええっ 無理 なんですかっ‼ そんな… けど次の メディアを 当てる人って いますよね おそらく たまたまです 技術の進化から 予測できることもありますが それだけでは確実では ありません そんなもの ですか… そんな ものです メディアの流行には 非常に多くの要因が 関係していて 大きな変化が 急に 起こるんですよ
例えば 私は2000年代 携帯電話の文化研究を していたんですが スマートフォンが 登場して 研究の対象が 大きく変わって しまいました スマホ前 スマホ後 メディアに関しては 技術だけでなく 文化や経済などと 密接に関連しながら 変化をするので 予測は 容易では ありません なるほど ソーシャル メディアの次は まったく 想像できない メディアが 来るかも しれないん ですね ではもう 取材は 終わりです ええっ まだ歴史について 聞いてないでしょ だけど未来を よめないなら メディアの 歴史を 学ぶ意味は ないんじゃ ないですか? そんなことは ありませんよ
完全に 予測することは 難しいですが 新しいメディアは 過去のメディアの技術や文法を 参照しながら進化しています 歴史を学べば 望ましい 方向性を 模索したり 望ましくない 未来を 回避したりする 助けになります なるほど たしかに 大切 ですね メディア論と メディア史 について 教えてください わかりました 今回は バーチャルの教室を 用意しました それではまず メディア論とは どのような 学問分野か について お話をしましょう
まずは メディア論 について ですが コミュニケーションを媒介する モノやコトを 「メディア」と捉え 情報や表現の内容よりも それを支える形式に 着目する学問分野です ジャーナリズム論と 混同されることも 多いのですが マスメディアだけでなく インターネットも 研究対象に入ります メディア論で 最も有名な マーシャル・ マクルーハンは 1960年代に 『グーテンベルクの銀河系:活字人間の形成』 『メディア論:人間拡張の諸相』 を刊行し 「メディアはメッセージである」 「ホットメディアとクールメディア」 「グローバルヴィレッジ(地球村)」 といったキャッチーなフレーズで 世界的な注目を集めました 英文学者・文芸批評家 マーシャル・マクルーハン (1911~80年)
マクルーハンは 人間の身体能力を 拡張する 技術的手段をすべて メディアと定義して いましたが 私の著書では これらのオーソドックスな メディアを 取り上げています 電信 新聞 写真 映画 電話 ラジオ テレビ ビデオ ケーブルテレビ インターネット 歴史については 詳しくは本を 読んでください 新しいメディアは 過去のメディアを 参照しているとの ことでしたが インターネット の場合は 何を参照したので しょうか? 1990年代 個人が制作する Webサイトの多くは 雑誌を手本としつつ 従来の雑誌とは違う 新しい読み物を 目指していました 雑誌と同じように 情報を パッケージングしたり カタログ的に 見せながら リンクでつなげるような イメージでした 2000年 前後になると 個人サイトは 双方向性を強め ウェブ「日記」や 電子「掲示板」など 古いメディアのイメージを 踏襲しながら コミュニケーションを とっていました
2000年代後半には YouTubeなどの 動画共有サイトが 登場します これらは明らかに テレビの影響を 受けています YouTubeでは テロップが 多用されて いますが これらは 1990年代に バラエティ番組で 流行した 演出の影響だと 思われます 現在の ネット動画には テレビ芸が 溢れていますよね テレビで活躍していた 芸能人や 制作者が テレビでは難しい より過激な 企画や演出に 挑戦する展開も 見られています テレビの文化の 多くの部分が ネットに継承され さらにそれを テレビが 参照していますね 例えば ゲーム実況番組も そうですね 「ゲームセンターCX」(2003年~) ↓ YouTube ゲーム実況動画 ↓ 「有吉ぃぃeeeee!」(2018年~)
おもしろい コンテンツは メディアと時代を超えて 生き残って いくんですね そうですね けどそれって 新しい形式 というのは 簡単に 生まれて こないってこと ですか? 映像については 17〜18世紀の視覚技術 そして19世紀の 写真や映画の中に 今ある 映像文化の バリエーションは ほとんど 見て取れる 気はします 動きで観客を楽しませる エジソンや リュミエール兄弟の短編は まるでYouTubeやTikTokの ショート動画のようです ええっ そうなん ですかっ‼ つまり 人間の発想や 感覚やニーズは 昔も今も 普遍的な部分も 大きいと いうことです メディアの歴史は 進化しながら 繰り返すって ことか… 結局 ソーシャル メディアの 次にくるメディアの ヒントもそこに あるかも しれませんね
ソーシャル メディア ですが 様々な問題が 噴出していると 思うんですが どのように 捉えていますか? 誹謗中傷なども 大きな 問題ですが 報道や ジャーナリズムの これまでのやり方が ソーシャル メディアの影響で 通用しなく なっていることも 懸念しています これまで 報道機関は 「伝えること」と 「伝えないこと」の 判断基準を ことさら説明する 必要は ありませんでした しかし今は 報道されている以外の 多くの周辺情報を ソーシャル メディアなどで 知ることが できるように なりました ‼
しかるべき配慮に基づいて 報道しなかった ことすら 批判の対象になって しまっています 「マスコミが 伝えない 不都合な真実」 みたいな形で ネットで 拡散される しまって ますね… マスメディアで すべての情報を 網羅して報道する なんて 無理なのにね… メディア リテラシーの あり方が 問い直される時代 ですね そのとおり です! インターネットや ソーシャルメディアが もたらす弊害を 理解しながら 利用することが デジタルメディアが 遍在する社会を 生き抜くために 不可欠な素養に なりつつあります 何も考えずに ただ使っている だけでは ダメですね 最後に読者に メディアの 今後を 考えるうえの ⼼がけを お願いします
流言やフェイクニュースは 人間の本質に関わるもので コミュニケーションや メディアの歴史と 不可分な関係にあります 現在の ネット社会が抱える 弊害や課題を克服するために メディア論やメディア史を 学んでみませんか 私たち メディア論の 研究者も 学問の世界に 閉じるのではなく 研究成果を メディアの実務者や 生活者に還元し よりよい世界の 実現に 積極的に 貢献していきます それじゃあ 授業を 終わります はーい 起立 礼 ありがとう ございました

次回は4月3日(木)公開予定

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