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製造委託先から訴えられた「空調服」は、その後どうなったのか? | 竹内謙礼の一筆啓上

5 years 10ヶ月 ago

暑苦しいマスクを着けなければならない異様な夏がやって来る。汗ばんでマスクを外したくても、周囲の目が気になって外せない。いっそのこと、マスクにプロペラでも付けて涼しい風を送りたい気になる。

そんな思いで涼しいマスクはないかとネットで検索していると、「空調フェイスシールド」という商品の試作品に関する記事にたどり着いた。

空調フェイスシールド
「空調フェイスシールド」(https://www.9229.co.jp/5542

浄化ファンを使ってシールド内にきれいな空気を送り込み、息苦しい思いをせずに感染予防できる。通常のフェイスシールドのように曇ることもなく、医療現場で役立つ画期的な商品だと思った。

こんなユニークな商品を考えたのはどんな会社かと調べてみると、開発元は「株式会社空調服」だった。株式会社空調服──。社名を思い出すのにそう時間はかからなかった。夏の工事現場でよく見かけるファン付きの空調服。2019年10月、この空調服に関する不正競争防止法の裁判について記事を寄稿したところ、Twitterで7000近くリツイートされてバズり、有名人や著名人を巻き込んで、『ネットショップ担当者フォーラム』の年間アクセスランキングで2位になってしまうほどの騒ぎになった。

株式会社空調服はその後どうなったのだろうか? 裁判記録を見ると、信じがたい結末になっていたことがわかったので、続編として報告したい。

なぜ、株式会社空調服の“その後”を『ネットショップ担当者フォーラム』でお伝えしようとしたのか。それは、株式会社空調服が練ったアイデアを製造をメーカーに委託したものの、その後、そのメーカーが自社で類似商品を製造・販売、そして株式会社空調服を訴えたためだ。

型番商品や仕入れ商品は価格競争に陥りやすいが、オリジナル商品を作るために工場を構えるのは、小さな会社にとってリスクが大きい。そこで、多くの企業が採用しているのがOEM生産(製造委託)という手法だが、株式会社空調服は製造委託先に商品を真似られ、訴えられた――。

考えたアイデア商品を大量生産できる製造元に発注、完成品を納品してもらい販売する方法を採用するECサイトは少なくない。今回の事案の続編を通じ、中小企業の皆さんには知的財産権や特許、意匠権など自身のビジネスに関わる権利というものを改めて考えてほしいと思っている

ご存じない人のために今までの経緯を

広島県福山市の作業着メーカー「株式会社サンエス」が、「ファン付き作業着の元祖はうちだ!」と、東京都板橋区の「株式会社空調服」を不正競争防止法で訴えた。サンエスの売上高は2018年度の連結で288億円、従業員数は約700名の大企業。かたや訴えられた株式会社空調服は、売上高23億円、従業員が14名しかいない中小企業。一報を聞いた私は「金に困った小規模企業が大企業の商品をパクった」としか思っていなかった。

しかし、裁判記録を見るとこれが真逆だということがわかる。開発元である株式会社空調服が、10年以上に渡って空調服の製造をサンエスに委託していたのだが、空調服の売れ行きが好調と見るや、サンエスが「空調風神服」という同じファン付き作業着を自社製品として販売をスタート。さらに、株式会社空調服に対し「うちの商品を真似るな!」と訴えたのである。

サンエスの「空調風神服」(左)と株式会社空調服の「空調服」(右)の表面サンエスの「空調風神服」(左)と株式会社空調服の「空調服」(右)の裏面
左がサンエスの「空調風神服」で、右が株式会社空調服の「空調服」

当然、株式会社空調服はこの訴えに反論。特許や契約書以外にも、開発記録や販売記録などさまざまな証拠をそろえて争った結果、東京地方裁判所はサンエスの訴えを全面的に棄却する一審判決を下した。独自商品を開発し、市場を拡大させてきた小さなメーカーが、商品を製造していただけの受託製造社たる大企業に訴えられた前代未聞の裁判。それを返り討ちにした判決は、小規模事業者の多いネットショップ運営者たちに、特許や契約書はもとより、開発の記録を残しておくことの重要性を改めて認識させた。

それでも控訴したサンエス

しかし、話はこれで終わらなかった。一審判決から2週間後、株式会社サンエス側は判決を不服として控訴したのだ。両者の争いは知的財産高等裁判所(以下、高裁)に場を移すことになった。

この控訴状を見たとき、個人的に「サンエスは大丈夫か?」と心配になった。一審の裁判記録を読んだ限りでは、サンエス側の主張にはかなり無理なところがあった。ファンを「独自開発」と主張しておきながら、株式会社空調服からファンを仕入れていたり、空調服を自分の商品だと言っていながら、自社の商品名に「空調風神服」という紛らわしいネーミングをするなど、元祖と名乗りながら元祖とは思えない動きが目についていた。

一審判決も、株式会社空調服の主張の通り、サンエスが受託製造先であった旨を認定しており、この状況下で控訴しても状況をひっくり返すことはさすがに難しいだろうと素人ながらに思った。

11月上旬。サンエス側の控訴理由書が提出された。控訴理由は「完全三重同一」という法律論であった。つまり、サンエスと株式会社空調服の「商品名」「形態」「品番」がすべて同一なので、株式会社空調服の行為は違法であるとの主張である。

裁判記録を見ながら「おいおい」と言ってしまった。「商品名」「形態」「品番」がすべて同じだとしても、元祖は株式会社空調服だろ! と素人でもわかる当然のツッコミである。

77ページにもおよぶ膨大な控訴理由を読み進めたが、驚くべきことに新しい証拠は一切提出されていなかった。地裁で訴え続けていた商品開発や型番の話が繰り返されるだけで、「一審と同じ資料を読んでいるのか?」と思えたくらいだった。おそらく株式会社空調服の主張を覆す追加の証拠がなかったのだろう。

当然、この控訴理由に対して株式会社空調服側は反論。冒頭の「はじめに」のところで、「新たな証拠を一切提出することなく、事実関係については、原審の主張を繰り返すのみ」とお怒りムード満点の文章で始まり、サンエス側の主張を片っ端から否定していった。この流れで行くと1回結審であっさりと控訴棄却となるのではないか? と思われた。

その後、株式会社空調服から書面は提出されず、サンエスからたった6ページの準備書面が追加されただけだった。私はほとんどの裁判資料を読み終わり、これは地裁同様、高裁でも株式会社空調服側に軍配が上がり、判決を迎えると思った。しかし、裁判資料の最後に付いていたのは、紙切れ1枚に、本文が1行だけしか書かれてないものだった。

控訴人は控訴の全部を取り下げます

「控訴取下書」だった。つまり、サンエス側は自ら高裁に控訴しておきながら、自分たちで控訴を取り下げたのである。

控訴取り下げでサンエスが得るもの

控訴を取り下げたということは「高裁で判決が出なかった」ということになる。そうなると地裁での判決が確定し、「株式会社空調服の勝ち」となるが、サンエス側にとっては、高裁で負けるより地裁で負けた方が、世間に対するインパクトが弱まるという利点がある

マスコミの注目度も地裁よりも高裁の方が高いため、もし高裁で負けていたとすれば、企業のイメージダウンは計り知れない。そのような状況を考えると、旗色が悪くなり、負けるとわかったとたんに、控訴を取り下げたサンエス側の弁護士の判断は、企業戦略としては正しかったと言える。

しかし、個人的には「だったら控訴するなよ」と思えてならない。一審であれだけ「うちが元祖だ!」と主張して控訴したなら、二審でもトコトン戦うべきではないか。地裁の判決でホッと胸をなで下ろしているところに、新しい証拠もなしに控訴を仕掛けてきたのだから、端から見ると相手を追い詰めるために控訴を利用したのか? と勘繰りたくなる。

事業規模の小さな企業なら、一審で戦うことだけでも企業体力を消耗してしまう。さらに二審まで持ち込まれてたら、それこそ精神的にも金銭的にも追い詰められることになる。今回は株式会社空調服の経営者と従業員がタフだったからこそ二審のプレッシャーにも耐えられたのだろうが、これが小さなメーカーのネットショップであれば、大手企業に控訴された時点で逃げ出してもおかしくない多くのネットショップの厳しい現場を見てきた私にとって、高裁で控訴を取り下げるような行為は、どうしても胸が締め付けられる思いになる

誤解がないように追記するが、地裁では相手の同意なく途中で訴えを取り下げることはできないが、高裁ではそれができるのは事実である。法律と審議のルールを守っているのだから、「控訴取り下げの何がいけないの?」と言われればそれまでだ。しかし、法律というのはそもそも真実を発見したり、紛争を解決したりするものではないか。私は法律関連のビジネス小説を1冊書いただけの素人だが、法律をこのように利用することに対し、違和感しかない。

サンエスからはコメントなし

今回のように自ら控訴し、それを取り下げたサンエスは、今後の裁判でも印象が良くないのではないだろうか。判決が出ないということは、長い時間をかけて裁判資料を精査した裁判官や裁判所員のリソースをすべて無駄にしたことにもなるので、税金を払っている一国民としても複雑な気持ちだ。

なお、この件に関してサンエスにコメントを求めたところ、期日内に返信をもうらことができなかった。個人的には、サンエスが控訴したとわかったとき、強い信念のある会社だと感心したところもあった。しかし、このような残念な結果になり、さらにコメントももらえないとなると、私自身、悲しい気持ちになってしまう。

この記事を読んでいる人の中には、今まさに法的問題に頭を悩ませている中小企業も少なくないだろう。もしかしたら、理不尽な理由で裁判に持ち込まれ、さらに控訴されて徹底的に追い詰められているネットショップの経営者もいるかもしれない。

しかし、今回の事例のように、自分の主張に何も後ろめたいことがないなら、たとえ大企業に控訴されたとしても、揺るがない信念で戦いを挑むべきだと思った。そんな商売の当たり前すぎる法則を、株式会社空調服という、たった社員14名の小さな企業が証明してくれたのだ。

訴訟の判決確定(勝訴)に関するお知らせ20年03月16日株式会社空調服
株式会社空調服の公式サイトより編集部でキャプチャ
株式会社空調服の姿勢から学ぶべきポイント
  • 特許や契約書以外にも「自分がこの商品を開発した」「自分がこの商品を売ってきた」という証拠を保存しておくべき
  • 「商品が売れると人も会社も変わってしまう」ことがある
  •  Eコマースで売れている数だけではなく、世の中の市場全体で売れている数が多くなければ「周知」とは言えない
  • 「小さな会社だからいいや」「ネットショップだからいいや」というゆるい考えは捨てなくてはいけない
  •  知的財産権や特許、意匠権など自身のビジネスに関わる権利を改めて考える

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竹内 謙礼
竹内 謙礼

世界を変えたネット広告

5 years 10ヶ月 ago
クリエイティブディレクターの杉山恒太郎氏が「世界を変えたネット広告」を紹介。
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01. UNIQLOCK
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448640U0A420C2BC8000
02. WWF II
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448720U0A420C2BC8000
03. Interactive Wall BIG SHADOW
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448750U0A420C2BC8000
04. ecotonoha
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448790U0A420C2BC8000
05. CONNECTING LIFELINES
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448830U0A420C2BC8000
06. FONTPARK 2.0
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448880U0A420C2BC8000
07. THE MUSEUM OF ME
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448910U0A420C2BC8000
08. 『スラムダンク』1億冊感謝記念広告
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58448940U0A420C2BC8000
09. OBSESSION FOR SMOOTHNESS
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58449030U0A420C2BC8000
10. #DiversityIsStrength
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58449050U0A420C2BC8000
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noreply@blogger.com (Kenji)

小売り・メーカーのDXを推進するID-POSデータの活用法とは? 市場創造を実現するための7つのアプローチ[7/2オンライン開催]

5 years 10ヶ月 ago

生活者と店舗・ブランドをつなぐプラットフォーム「Gotcha!mall(ガッチャモール)」を運するグランドデザインは、「市場創造のための小売×メーカーDX(デジタルトランスフォーメーション)」をテーマにした無料オンラインセミナーを、7月2日(木)16時から開催する。流通小売業・食品/消費財メーカーが対象。

受講対象者

  • 食品スーパー、総合スーパー、ドラッグストア、家電量販店、ホームセンターなどの経営企画部門、営業企画部門、商品部等に所属し、小売りのデジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性を感じ、課題に直面している事業者
  • 食品/消費財メーカーの営業部門、営業企画部門、マーケティング部門等に所属し、小売りや店頭と連動した施策にデジタルを取り込むことによる可能性と課題を感じている事業者

セミナーで学べること

  1. シェア争いから脱却し、生活者視点での市場創造を実現するためのフレームワーク
  2. 小売ならではの武器であるID-POSデータとデジタル行動データを掛け合わせて市場創造につなげる分析メソッド
  3. 小売が保有する店舗/アプリ/LINEなどのメディアを活用した店舗集客、商品販促の成功例・失敗例

登壇者

グランドデザインから3名が登壇する。

  • 戦略顧問 吉野家 常務取締役 伊東 正明氏
  • データマーケター 内野 明彦氏
  • 執行役員 村尾 大介氏

セミナーの開催主旨について、主催者のグランドデザインは次のように説明している。

人口減少・業態間競争・オムニチャネル化など、これまでの劇的な環境変化に加え、新型コロナによりマーケティング活動をゼロベースで考え直す企業が多くなってきています。コロナ禍においては、買い物のオンライン化が進む一方で、食品スーパーやドラッグストアを初めとするリアル店舗の役割にも注目が集まり、実店舗の重要性やあり方を改めて考え直すきっかけにもなっています。

衛生・感染ケアの観点から実施が難しい施策も多い中でこそ、それぞれの NEW STANDARD を模索する最適なタイミングだと考えます。そこで原理原則に立ち返り、人が「買い物をする」ということはどういう事なのか? どんな環境でも成功・成長した商品・企業の「市場創造」メソッドとは? 武器となるはずの ID-POS データを活かしきるために一体何が足りないのか? 自身の担当する商品は店舗にとってどんなメリットをもたらすものなのか? などの小売・メーカーが手を取り合うマーケティングを DX する基盤作りに役立てれば幸いです。

開催概要

  • 日時:2020年7月2日(木)16:00~18:00
  • 会場:オンライン
  • 定員:100名
  • 主催:グランドデザイン株式会社
  • 参加費:無料
  • 参加申込URL https://questant.jp/q/9LYPY4I4
公文 紫都
公文 紫都

商品棚で来客属性に適した販促コンテンツ配信、デジタル活用し対面接客をサイネージで代替

5 years 10ヶ月 ago

TANA-X(タナックス)とリコーは6月22日、複数のシェルフ・サイネージをIoTセンサーやAIで統合制御し、商品棚で来客属性に合わせて最適なデジタル販促コンテンツを配信する「コネクテッドシェルフ」を共同開発したと発表した。

タナックスは今後、実店舗での実証実験を実施。2020年末ごろの本格展開をめざす。

TANA-X(タナックス)とリコーは6月22日、複数のシェルフ・サイネージをIoTセンサーやAIで統合制御し、商品棚で来客属性に合わせて最適なデジタル販促コンテンツを配信する「コネクテッドシェルフ」を共同開発
ダイナミックな売り場を演出するという「コネクテッドシェルフ」

「コネクテッドシェルフ」は、商品棚の前に訪れた見込み客に対し、年齢や性別など属性に合わせて最適な販促コンテンツをダイナミックに表示する。距離センサーを利用した来客滞留モジュール、カメラとAIの連動による来客属性モジュールなどのセンサーモジュールで取得したデータに基づき、商品棚に設置した複数のシェルフ・サイネージを連動させる仕組み。

取得した来客の滞留情報や属性情報、購買行動、閲覧・表示コンテンツ種類などのデータはログとして記録、マーケティングに活用できる。既存の商品棚に搭載できるため、導入の手間やコストも抑えられる。

「コネクテッドシェルフ」は販売員の対面接客をサイネージで代替でき、新型コロナウイルス感染リスクの軽減が期待できる。

陳列棚作りのデジタル化を大きく進化させる「コネクテッドシェルフ」は、小売店舗におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の新たな一翼として、小売・流通業の活性化と売上拡大を後押しするとしている。

「コネクテッドシェルフ」のイメージ動画

近年、小売店舗では在庫・発注管理のデジタル化、ダイナミックプライシングなど、DXが進んでいる。タナックスは、主要事業の1つであるセールスプロモーション)事業において、従来の販促サービスにデジタル技術を活用。売り場演出と効果的な陳列棚作りをめざす。

なお、デジタルサイネージ事業を手がけるリコーが、クラウド型サイネージ配信サービス「RICOH Digital Signage(リコーデジタルサイネージ)」をベースに、カメラとAIを使った画像認識による販促コンテンツの切り替え、複数のセットトップボックス(映像受信機器)の同期などを統合的に管理するCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)といったシェルフ型サイネージ向け機能を開発・提供している。

瀧川 正実
瀧川 正実

IoT宅配ボックス利用で再配達率が41.7%から14.9%に減少。ドライバーの労働時間は約178時間削減

5 years 10ヶ月 ago

LIXILが東京都江東区・江戸川区で進めている「IoT 宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」のモニター調査結果によると、IoT宅配ボックスの設置により再配達率が41.7%(設置前)から14.9%に減少した。

プロジェクト期間中、再配達の減少で宅配事業者の労働時間は約178時間、CO2は約379kg削減した。プロジェクトの実施期間は2019年2月1日~2020年3月31日で、2019年11月1日~2020年2月29日までの調査をまとめた。

再配達率の減少とCO2削減量につながったIoT宅配ボックスの設置

再配達率が41.7%から14.9%に削減

IoT宅配ボックスの設置で再配達率は、プロジェクト開始前の41.7%から設置後は14.9%に減少。宅配事業者の労働時間は約178時間削減した。また、約379キログラムのCO2削減にもつながった。宅配便1個の配達に掛かる作業時間は約0.22時間、再配達1個あたりの排出CO2は0.47キログラムで算出している。

LIXILが東京都江東区・江戸川区で進めている「IoT 宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」の最終結果
IoT宅配ボックスによる実証プロジェクト最終結果

ほぼすべてのユーザーで「ストレス軽減」

モニターにアンケートを行ったところ、次のような結果を得た。

  1. ほぼすべてのユーザーで受け取りに関する「ストレス軽減」がみられた
  2. 約8割のユーザーがIoT機能に便利さを感じた。荷受け通知などIoT機能を頻繁に使用したユーザーほど再配達削減に貢献している傾向があった
  3. 半数以上のユーザーにおいて、節電・エコバッグの使用などが増えた
  4. QRコードを使った複数の荷物受け取りについて、約6割のユーザーが「自分で解錠する手間が省ける」と感じている
  5. クリーニング集配サービスについて、利用者全員が「来店する時間を減らせる」と回答

「ドライバーの負荷軽減」「普及加速に期待」の声

協力会社などのコメントは以下の通り

【江東区】

  • 再配達削減によるCO2排出削減量をわかりやすく実感できたことが、次のステップである環境問題を意識した行動の増加につながった
  • 家庭や職場での取り組み拡大が期待できる

【江戸川区】

  • 住民に対する環境意識の動機付けや向上につながったことを高く評価
  • 再配達削減に寄与する製品をさらに安価で便利にするなど、利用者ニーズに沿ったものへと発展させ、普及を加速してもらえることに期待

【佐川急便】

  • 「ボタン操作がすごく簡単だった」などドライバーの負荷軽減につながる声が多く、さらに普及してほしい
  • セキュリティのしっかりした宅配ボックスが付いていると、ドライバーとしても安心

【アクティーズ】

  • クリーニング店を選ぶ一番の理由は「家から近いこと」なので、集配サービスの利用でクリーニングがより「家での洗濯」に近づいた
  • 接客に厚みを持たせることで、ユーザーにはより安心してこのサービスを使ってもらえる
宅配ボックス IoT 実証実験 IoT宅配ボックス 置き配 再配達率削減 宅配業者の労働時間削減 CO2削減LIXIL
実証実験の結果について
宅配ボックス IoT 実証実験 IoT宅配ボックス 置き配 再配達率削減 宅配業者の労働時間削減 CO2削減LIXIL
実証実験の結果について

「IoT宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」とは

外出先からでもスマートフォンで配達確認や応答ができるIoT宅配ボックスを、東京都江東区・江戸川区の戸建て住宅を対象に約100世帯へ無償で設置。再配達の削減によるCO2の削減効果やユーザーのストレスの変化などを検証した。

QRコードを活用した複数の荷物の受け取りや集荷、配達やクリーニングの集荷などについても検証した。

宅配ボックス内のQRコードを宅配事業者が専用の端末で読み取ると、ワンタイムパスワードを発行。ワンタイムパスワードを宅配ボックスに入力することで解錠ができるため、ユーザーが対応する必要がなくなる。

宅配ボックス IoT 実証実験 IoT宅配ボックス 置き配 不在時 集荷依頼 スマホ対応 LIXIL
IoT宅配ボックスで行えること①(LIXILサイトからキャプチャ)
宅配ボックス IoT 実証実験 IoT宅配ボックス 置き配 不在時 集荷依頼 スマホ対応 LIXIL
IoT宅配ボックスで行えること②(LIXILサイトからキャプチャ)

調査実施概要

  • 調査方法:アンケート調査
  • 調査期間:2019年11月1日~2020年2月29日(※プロジェクトは2019年2月1日~2020年3月31日)
  • 調査エリア:東京都江東区、江戸川区
  • 調査対象:東京都江東区、江戸川区の戸建て住宅を対象とした約100世帯(最終アンケート回答:97世帯)
  • 主催:株式会社LIXIL(協力:江東区、江戸川区、佐川急便株式会社、日本郵便株式会社、株式会社アクティーズ)
藤田遙
藤田遙

年商規模1000億円以上のメーカーがBtoB取引に使うカスタマイズ型EC構築パッケージ「SI Web Shopping」とは | さらばアナログ受注! 専門書に学ぶ「BtoB-EC」の基礎

5 years 10ヶ月 ago

BtoB-ECサイトの構築・運用において、拡張性×初期コスト/事業規模で分類される3パターン(専門書『BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020[今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]』の連載第1回を参照)のうち、パターンB「業務に合わせてカスタマイズ可」に該当するカスタマイズ型パッケージシステム「SI Web Shopping」。BtoC-ECでも実績のあるシステムインテグレータが開発・提供する「SI Web Shopping」は、年商規模1000億円以上のメーカーを中心に採用されている。

年商規模1000億円以上のメーカーを中心にサービス提供 

業種や業態、事業規模など、企業ごとの利用目的に即したカスタマイズ提案に強み

ECパッケージシステム「SI Web Shopping」の開発を手がけるシステムインテグレータは、ERPなど企業向けソフトウェア・サービスのほか、BtoB-ECやBtoC-EC、AI開発に取り組むSI企業。1995年の創業以来、導入企業ごとの利用目的に即したカスタマイズ提案を得意にしてきた。

BtoB-EC事業は1999年にスタート。サービス開始当時から、BtoB-ECに必要な機能をすべて実装したオールイン型のECパッケージシステムを提供している。

「SI Web Shopping BtoB版」は、年商規模1000億円以上のメーカーの利用が多い。導入企業の業種や業態、企業規模などに応じてECの利用目的が異なることから、各社が必要とする要件に応えられるよう、カスタマイズ前提でサービスを提供する。

SI Web Shopping BtoB版 概要
「SI Web Shopping BtoB版」概要(画像はシステムインテグレータが提供)

創業者は日本で最初にERPパッケージを企画・開発

システムインテグレータの創業者・梅田弘之氏は、日本で最初にERPパッケージの企画・開発に携わった人物。1995年の創業以来、ERPソリューションを提供してきた実績と、20年以上にわたるEC事業に関わってきた強みを活かし、大手企業を中心にサービス提供を行っている。

「SI Web Shopping」では、ショッピング体験の提供に必要なコマース機能を標準でAPI化。用意したAPIを活用し、多くのデジタルチャネルにコマース機能を実装できるようにしている。

また、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業からの「システム開発内製化」というリクエストに応えるため、クライアントにはプログラムソースやデータベースコードを公開。顧客企業のシステム開発内製化支援プログラムも行う。

「SI Web Shopping」の強みや他社との差別化ポイント

  • ERP開発およびECパッケージの開発を20年以上行ってきたことから、大手企業が求める複雑な要件にも対応できる豊富な実績を持つ
  • 裏側ではBtoBの複雑な要件に応える仕組みを持たせつつ、フロント側は、BtoC-ECサイトの使い勝手の良い購入体験をいかに提供できるかがBtoB-ECの構築ポイント。システムインテグレータは、20年以上の開発・提供実績を生かし、両方のポイントを押さえた使い勝手の良いBtoB-ECを提案できる

料金体系

  • 初期開発費用:数百万円~数億円
  • 保守費用:年間保守40万円〜数百万

会社概要

会社名株式会社システムインテグレータ
URLhttps://www.sint.co.jp/company/index.html
所在地

埼玉県さいたま市中央区新都心11番地2 ランド・アクシス・タワー

(明治安田生命さいたま新都心ビル)32階

設立1995年3月
資本金3億6771万2000円(資本準備金 3億5771万2000円)
代表者代表取締役社長 梅田 弘之
事業内容

パッケージ・ソフトウェアおよびクラウドサービス(SaaS)の企画開発・販売、コンサルティング(ECソフト、ERP、開発支援ツール、プロジェクト管理ツール、プログラミングスキル判定サービスなど)

社員数212人
◇◇◇

BtoB-ECについてより詳しく知りたい方は、ぜひ本書をご購読ください。BtoB-ECの基本的な解説から市場全体の動向、ユーザー企業がBtoB-ECに取り組もうとするときに参照できる導入手順までを解説しています。また、製造業や卸売り業の企業にアンケートを実施し、ユーザー企業の取組状況も掲載しています。

もっとBtoB-ECのことを知りたい方へ

BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020 [今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]』は、インプレス総合研究所で販売しています

BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020 [今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]

BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020 [今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]

  • 監修:鵜飼 智史
  • 著者:鵜飼 智史/森田 秀一/公文 紫都/インプレス総合研究所
  • 発行所:株式会社インプレス
  • 発売日:2020年3月24日(木)
  • 価格:CD(PDF)版、ダウンロード版 90,000円(税別) 、
    CD(PDF)+冊子版 100,000円(税別)
  • 判型:A4判 カラー
  • ページ数:200ページ
◇◇◇

「~さらばFAX・電話受注!〜Withコロナ時代、企業間取引をデジタル化しませんか? 今さら聞けないBtoB-ECの基礎を徹底解説」と題したネッ担編集部主催の無料ウェビナーを6月29日に開催します。詳細および申し込み方法は以下よりご確認ください。

画像をクリックすると詳細ページにジャンプします
公文 紫都
公文 紫都

Googleの新アルゴリズムとページエクスペリエンスについて

5 years 10ヶ月 ago

5/11にGoogleはユーザー体験をランキングシグナルとするCore Web Vitalsを発表しました。平たく言えば、ユーザー体験が順位に影響することになりますが、その実装は2021年以降になるとのことです。ただし、Googleから正式に告知された以上、一度「自身のサイトのユーザー体験(UX)は良いものかどうか」を確認しておきたいですね。今回の記事は、ニール・パテル氏がユーザー体験とSEO、そしてその具体的なチェック方法を述べたものになります。ぜひ今のうちに確認してみてはいかがでしょうか。 続きを読む

投稿 Googleの新アルゴリズムとページエクスペリエンスについてSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

「ファビウス」の商品開発&成長秘話/ジュピターショップチャンネルが売上高過去最高を更新【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

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  2. 【テレビ通販大手の2019年度売上高】ショップチャンネルは1634億円、QVCは1120億円

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  4. EC売上TOP200サイトの表示スピードランキング! 「家電」「食品」「総合」「ファッション」「化粧品・健康」「日用品」「家具」別【2020年】

    2019年12月27日(金)~2020年1月10日(金)までの14日間、EC売上高上位200社のモバイルサイトの表示速度を調査。カテゴリー別の結果を発表します。

    2020/6/22
  5. コロナ後で進む新しい働き方スタイル「テレワーク」【税制優遇・助成金・補助金の情報まとめ】

    政府や自治体が後押ししているテレワークの税制優遇・助成金・補助金の情報まとめ

    2020/6/23
  6. アンカーがリアル店の出店を加速、新業態の実店舗「Anker Store Select」14店を1都14県でオープン

    各店ともにAnkerグループの人気・定番製品を約50品取りそろえ、直営店「Anker Store」と同様に直営店価格で販売する

    2020/6/23
  7. スマホユーザーを効果的&効率的に集客できる媒体はありませんか? スマホ時代の新しいEC売上拡大策【マンガでわかるLINE広告】

    レディースアパレルブランドのEC担当・広田くん。PCからの売上は堅調だけど、スマホからの売上が思うように伸びなくて頭を抱えています。そんなとき、後輩の花澤さんが噂の新人・矢野さんを連れて来て……!?(マンガをクリックすると次のページに移動します)

    2020/6/22
  8. 寝具のD2C「コアラ・マットレス」はコロナ禍も成長、2020年売上は4倍に増える見込み

    Koala Sleep Japan(コアラスリープジャパン)は記者会見で、新商品「コアラ・ベッドフレーム」などの製品紹介を行ったほか、日本における成長実績や今後の戦略について語った

    2020/6/22
  9. ウォルマートがShopifyと提携、BASEがAppifyをリリース。EC業界は「○○fy」ブーム? 【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2020年6月15日〜21日のニュース

    2020/6/23
  10. コロナ禍でシニア世代のEC利用「頻度が増えた」が2割、スーパーでの買い物「減った」が4割

    セガが実施した緊急事態宣言中におけるシニア世代の巣ごもり消費調査によると、「通販・ECサイト」の利用は約2割が「以前より頻度が増えた」と回答。一方、「スーパー」の利用は約4割が減ったと答えている

    2020/6/22

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    組織ロゴの構造化データとAMP記事ロゴの構造化データのガイドラインは異なる、AMPのロゴにSVG画像は使えない

    5 years 10ヶ月 ago
    組織のロゴ向け構造化データのガイドラインと AMP 記事で指定するロゴの構造化データのガイドラインは異なる。たとえば、SVG と WebP を、組織のロゴの構造化データは サポートしますが AMP 記事のロゴの構造化データはサポートしない。
    Kenichi Suzuki

    Viibar、広告動画制作から撤退

    5 years 10ヶ月 ago
    Viibarが広告動画制作や広告運用事業から撤退する。高成長かつ技術でレバレッジが可能な事業に経営資源を集中させるという。
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    事業ポートフォリオの整理と今後の注力事業に関するお知らせ
    https://viibar.com/news/p20200601
    動画制作と利用の「民主化」がはじまる
    https://thebridge.jp/2020/06/an-era-democratization-of-video-contents
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    noreply@blogger.com (Kenji)

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