Google、ガソリン価格をローカルパック結果に表示
Googleは、ガソリンスタンドでのガソリンの価格をローカル検索結果に表示するようになった。米国にあるガソリンスタンドに適用される。
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Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki
Googleは、ガソリンスタンドでのガソリンの価格をローカル検索結果に表示するようになった。米国にあるガソリンスタンドに適用される。
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コラムニストのウィンストン・バートン氏による、検索エンジン最適化(SEO)が長年に渡って変化してき経緯を考察している。そして、SEOは今後どのように進化していくのだろうか?
*リンク先の記事は英語の記事となっています。
確かに、SEO担当者の仕事は時をかけて進化している。Googleがスパム手法への取り締まりを強化したことや、モバイルの台頭や、検索結果画面の変化など、その要因はさまざまだろう。今日のSEO担当者が実際に行っていることは何であろうか?そして、彼らの役割は、どのように変化してきたのだろうか?
内部最適化(On-page optimization)
かつては、内部の最適化のために、SEO担当者はURLに2つから5つほどのキーワードを含めていた。そして、各ページ要素(タイトル、メタディスクリプション、見出し、ボディコンテンツ、その他)をそのキーワードに基づいて最適化していた。
しかし、事態は変化している。現在においては、セマンティック検索と機械学習の進化に伴い、最適化の対象としたキーワードだけではなく、多くの関連キーワードにおいても上位に表示されるようになっている。特定のキーワードの文字列に合致しているという理由ではなく、ユーザーが求めているニーズを満たすコンテンツを作成することが重要になっており、より良い体験をユーザーに提供できるようになっているのだ。
近年のSEO担当者は、コンテンツの作成への理解だけでなく、コンテンツのプロモーションへの理解も必要とされている。かつては、検索ボリュームに基づいた既存のランディングページの最適化が全てであった。しかし、今日では、ユーザーのニーズを満たす、新しいコンテンツの作成、最適化、拡大を、既存のコンテンツの最適化と併せて行うことが求められている。そして、その目的は、検索結果に上位表示されるために必要な、ソーシャルシグナルとリンクの獲得やブランド強化といったことになる。
デバイス
デスクトップはWebにおける主要なデバイスであったため、最適化の対象はデスクトップのみであった。しかし、これは既に過去の話である。
今日では、人々がコンテンツを消費する方法として、モバイルの台頭が著しい。デスクトップも依然として重要ではあるが、モバイルにおけるデジタルメディアの消費量は、過去数年で飛躍的に伸びており、この傾向は今後も続いていくことだろう。comScoreによると、デジタルメディアで消費される時間の65%がモバイルであるということだ。また、2015年には、Googleのモバイルにおける検索数がデスクトップの検索数を追い抜いている。
SEO担当者はモバイル体験の最適化に注力すべきであり、特にアプリへの注力が求められている。また、モバイルページの読み込みは、2秒以内に行えるようにすべきだ。
ローカル
Googleは、ここ数年で、ローカル検索結果をたびたび変更している。10パックから7パックへ、そして、現在は3パックになっている。かつてのローカルSEOではスパム行為が安易に行われていた。ビジネス名にキーワードを盛り込む、スパム的なディレクトリサービスからリンクを獲得する、会社の所在地をでっちあげる。こうした施策が行われていたのである。
現在、ローカル検索においてはポジティブな評判が何よりも重要であり、(ピジョンアップデートのおかげで)関連性やコンテンツなどの伝統的なランキング要素も考慮されるようになっている。
ソーシャル
FacebookやTwitterやその他のSNSが台頭する以前は、オンラインでの共有はEメールやインスタントメッセージが主流であった。つまり、SEOの施策とは別の領域の話であったのだ。
今日では、ソーシャルメディアはあらゆる場面に登場するサービスとなっており、注意を払わないマーケターは非常に危険な立場に追いやられるほどになっている。ソーシャルメディアとSEOは手を取り合うべき関係になっており、ブランドの露出、オーディエンスとの接点、顧客エンゲージメントの構築などを増加させる役割を担っている。近年のSEO担当者はコンテンツのプロモーションのためにソーシャルネットワークを活用すべきであり、露出を最大化させるべく、シェア数とリンク数の両方の獲得を目指すべきだ。
リンク
リンクは検索結果のランキングを決定する重要な要素であるが、過去数年間で、リンク構築の方法は劇的に変化している。
初期のSEOの時代は、全てが量によって決定されていた。より多くのリンクを獲得することが、より良いことであったのだ。アンカーテキストの重要度も高く、キーワードリッチなアンカーテキストは、そのキーワードにおける検索結果の上位表示に大いに役立っていた。疑わしいサイトから容易にリンクを獲得し、SEO担当者はリンク交換、直接的な要求や購入により、高ページランクのサイトからキーワードリッチなアンカーテキストでリンクを獲得することを保証していた。
現在は、量だけが問題になってるわけではない。質が重要となっているのだ。権威のあるサイトからのリンクや自身のサイトと関連性のあるサイトからのリンク。こうしたリンクが重要になっており、スパム手法を用いたリンク獲得は、(最善でも)その効果が無効化され、(最悪の場合は)Googleからペナルティを受けることになる。さらに、検索エンジンは”自然な”リンクプロフィールを好む傾向がある。自然なリンクプロフィールとは、followとnofollow、アンカーテキストにおけるキーワードリッチとブランド名など、リンクの種類が自然なバランスになっていることである。
今日のSEO担当者は、高品質なコンテンツを作成し、ユーザーに価値をあたえる関連性の高いリンクの獲得に注力しなければならない。また、自身のサイトの被リンク状況を確認し、悪影響を与えるリンクや低品質なリンクを除外し、健全なリンクプロフィールを保つことも重要となっている。
テクニカルSEO
テクニカルSEOはここ数年では大きな変化は起こっておらず、その基本原則は今でも適用されている。しかし、クライアントのサイトがモバイルフレンドリーであり、可能な限り早くロードされるように努めるべきだろう。テクニカルSEOは開発者にとっての必須項目となっている。
時をかけ、SEOは劇的に変化している。そして、我々はその変化に対応しなければならない。SEO担当者の仕事は、伝統的な最適化の手法から、クライアントのサイトとエンドユーザーを、複数のデバイスとプラットフォームで結びつける手法へと変化している。
検索エンジン最適化のスペシャリストではなく、自身をコンテンツ体験のアナリストとして捉えるほうが良いだろう。つまり、カスタマージャーニーにおけるあらゆる段階において顧客を魅了するために、Webにおけるあらゆる資産に最適化を行うプロフェッショナルとなるべきなのだ。この作業を効果的に行うことができれば、検索結果における競争の勝者となるだろう。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「The evolution of SEO」を翻訳した内容です。

ゲーム、DVD、フィギュアなどのECサイト「駿河屋」を展開するエーツーは4月9日、秋葉原に実店舗を2店舗開設した。フィギュアECサイト「あみあみ」を運営する大網も4月27日に秋葉原に実店舗を開設する。いずれも、実店舗で買い取りサービスを展開することで、買取を強化するほか、イベントなどを実店舗で開催することで、顧客との距離を縮め、よりコアなファンづくりにつなげていく。
エーツーでは4月9日に、アニメ・ホビーに特化した「駿河屋秋葉原アニメ・ホビー館」と、特にレトロゲームが充実したゲーム専門ショップ「駿河屋秋葉原店ゲーム館」を2店舗同時に開設した。
ネットで人気の「メガ福袋」も数量限定で販売するほか、ネットで商品の査定依頼を行い、査定結果と商品を店舗に持ち込むとその場で換金できる新サービス「O2O買取サービスあんしん持込」も開始する。

大網は4月27日に「あみあみ秋葉原店」を開設。あみあみの実店舗としては「橋本駅前店」に続き2店舗目で、都心の大規模店舗としては初めての開設となる。
「あみあみ秋葉原店」では「あみあみ」で販売しているフィギュアを幅広く取り揃えるほか、買取センターも併設。他にも展示/イベントスペースを設け、発売前フィギュアなどの展示も行っていく。人気声優を起用したWEB動画番組との連携も企画しているという。

秋葉原はアニメ・ホビージャンルの商品が集まる日本最大のスポットであり、両社は秋葉原に店舗を構えることで、ブランディング強化につなげるとともに、オムニチャネル戦略を進めていく考え。
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オリジナル記事:「駿河屋」「あみあみ」大手ホビーEC2社が秋葉原に実店舗を開設
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Amazonは4月12日、アクティブシニア向けの商品を紹介する「Amazonおとなセレクトストア」を開設した。販売だけでなく、商品に関するエピソードや強みなどをしっかりと紹介。写真も大きめの画像を使用するなど、コンテンツを豊富にすることで、こだわりのあるシニアに訴求できるようなページ作りにした。
ページ制作には数々の雑誌の編集長を歴任した林信朗氏に編集に協力。 ハイクオリティな文章と写真を用いたストア作りに注力したとしている。
日々の食に彩りを加える調味料から全国お取り寄せ商品までを集めた「食の逸品」、 日常で頻繁に使う上質な商品を揃えた「プレミアムな日用品」など6カテゴリーで編集。 さらにオープン第一弾の季節の特集として「旅名人の旅小物」「手軽にダイエット」「家族が集まる休日は焼き肉&BBQ」と3つの特集を掲載し、読み物としても楽しめるようにした。
シニアでも安心して購入できるよう、ストア上に注文や配送についての案内ページへの誘導を分かりやすく表示した。
「Amazonおとなセレクトストア」で販売する商品は約1500アイテム。紹介文や写真などを編集できるよう、すべてAmazonが取り扱っている商品のみを紹介している。
Amazonではアクティブシニアが今後、さらにオンラインストアを利用と見込んでおり、シニア向けサイトを開設したとしている。なお、Amazonがシニア層に特化したストアを展開するのは日本が初めてとなる。

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オリジナル記事:Amazon、シニア層に特化し、しっかりと商品の良さを紹介する「Amazonおとなセレクトストア」を開設
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オンワードホールディングスはECを強化する一方で、リアル店舗の大規模整理に着手する。2019年2月期までに国内リアル店舗の整理で220億円の減収を見込む一方、ネット通販は現在の売上高120億円から、3倍増となる360億円まで拡大させる。
4月11日に発表した、2019年2月期を最終年度とした中期経営計画で明らかにした。
オンワードHDは2019年2月期業績として、売上高2800億円(2016年2月期は2635億円)、営業利益100億円(同38億円)を計画。2014年2月期の業績水準までの業績回復をめざす。
店舗の整理などで収益の改善につなげる一方、拡大傾向にあるネット通販を強化する。

2016年2月期のEC売上高は、国内が114億円、海外ECが6億円の合計120億円。2019年2月期までに国内の売り上げは310億円、海外を50億円規模まで拡大させる。EC化率は現在の4%から12%をめざす。
FasebookやInstagramなどのSNS活用、アフィリエイトを含む異業種とのコラボレーションなどで自社店舗やECサイトなどの送客を強化。主力のECサイト「ONWARD CROSSET」と他ECサイトの在庫連携も始めるなどして、利便性も向上させる。
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オリジナル記事:オンワード、ネット通販の強化&リアル店舗の大規模整理へ
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消費者から支持を得ている人気ECサイトはやっぱり「バックヤード」業務に力を入れていた――。「SILVER BULLET」を運営するピー・ビ―・アイの高木孝代表取締役、「よなよなの里」の井手直行氏らEC業界のトッププレーヤーが、EC業務の「バックヤード」についてホンネを語り合った「バックヤードカンファレンス」のトークセッション。ECサイト運営の根幹を支える「バックヤード」業務を有名店長らはどう捉えているのか。各店舗の取り組みなどから売れる「バックヤード」作りを考えてみる。
トークセッションは、「バックヤードの重要性についてどう考えているか」、「人の採用・育成・評価はどのようにしているか」「経営側と現場側の意思統一にはどのような工夫をしているか」の3テーマ。
といったEC業界で名の知れた豪華面々が、「バックヤード」についてホンネを語り合った。
高木孝氏(以下、高木氏)商品写真の見せ方とかページの作り方とかそもそもお店が違えば同じ商品も売れ方違うと思っています。1店舗で売上をずっと伸ばすって素晴らしいことなんですけど、なかなか商品を買う人って多様性があるので面として何個もみせたい。それをやる為に当時は在庫をA店、B店、C店という風に割り振らなければいけなかった。それをどこで売れても同時に在庫を一括で管理できないかとアイルの山本さんに相談して。それでできたのが「CROSSMALL」だった。それがもう7年目。すごく多くの方に使ってもらっている。どんどんブラッシュアップもしている。
お店としては、売れるのはいいんですけど、売れた後のフロントの喜びとバックヤードにいる人の悲しみ、苦しみがある。「うわ、売れたよ。明日受注処理大変だ」みたいなのがずっとありました。でも縁の下の力持ちなので、なんとかそこにスポットを当てたいなと。「みんなが頑張ってくれているおかげで今があるんだよ」というのを言いたかった。だから「ぜひバックヤードを表彰するようなイベントをやりましょう」と山本さんから提案された時に、すぐに賛同させてもらいました。それでここでトークセッションのモデレーターをやらせてもらっています。パネリストの人達にいくつか質問を準備してますが、まずは自己紹介をかねてバックヤードの重要性について、どう考えているか、お願いします。

井手直行氏(以下、井手氏)みなさんのテーブルにもある「よなよなエール」というクラフトビールのメーカーの者です。バックヤードが充実していないとご存知の通り結局受注が間に合わなかったり、出荷が間に合わなかったり、お客さんの対応ができなかったり。ということで、縁の下の力持ちでとっても大事だなと思っています。うちのスタッフも今日5名来ていますが、大事な優秀なスタッフはバックヤード部門にちゃんと優先して送る。スタッフはちゃんと成長して大きい仕事もできると思っているので、とても大事な部門だと日頃から思っています。
佐々木伸一氏(以下、佐々木氏)ここにいる皆様もたぶん最初は一人ではじめられたと思います。ページを作って、受注して、出荷して。だんだん売れるようになって人手が足りなくなって、発送のパートさん雇おうか、受注のスタッフさん入れようかとやってきたと思います。今だからごめんなさいなんだけど、当時の僕は、自分の手が全部回らないから、本当は自分がやった方が上手くやれるけど、仕方ないから雇った人たち、とすごく失礼な考え方をしていました。当然、まわりから協力は得られず、指示したことはできない。高圧的に物を言ったら、現場から上がってこなければいけない本当の意見も聞けないという時期が出店してから3、4年目あたりにピークに達しました。そこからチーム作りというのをすごく意識しました。
端的に言うならバックヤードって二人羽織の後ろの人だと思ってます。フロントが頭の人ならバックヤードは体です。手足動かして心臓で血液動かして。だからお店が成立する。二人羽織だから自分の頭で考えたことがそのまま伝わるわけではない。だから自分の体と同じように動いてもらうためにはきちんとコミュニケーションとって、お互いの理解を深めて。二心同体っていうんですかね。今はバックヤードの人たちはそういうふうに一緒にやっていく仲間と思っています。
三宅幸子氏(以下、三宅氏)私は服を売ってるんですけど、沢山売るのが本当に好きなんです。沢山売って、沢山の方に喜んでいただくのが大好きでどんどん売っちゃうんです。だけど、ただただ売るってことだけをやって発送が間に合わなかったことがあったんです。それがつい最近なんですけど、スタッフの方から「社長いくらでも売ってください、あとはやっておきます」という言葉が出るまでにうちは成長できてきました。
その陰にあったのは、本当に小さなミスとかをその時に1個ずつ解決すること。あとは、色々なシステムで合理化してもらうこと。その2点が重要だったと思います。バックヤードの重要性って実はお客様にきちんとお届けする以外に、お客様とのコミュニケーションを一番しているところなので、それを企画側に伝えるということが重要ではないかと思います。
先日うちの朝礼の3分間スピーチでカスタマーの人が、企画の人に「こういうお客様が、ページが分からないという質問がくるので直してください」って言うのだけど、企画の人はこれがお客様に伝わるんだと思って精一杯やっているんですね。「それがどこで伝わらないか」というのがわからないので、バックヤードの人がしっかり受け止めて企画の方に流してもらう。そこが課題でもあるんですけど、それができるようになったら最強だと思うし重要性はそこにあるんだなと思います。
久保雅也氏(以下、久保氏)僕たちはアロマと帽子、大きく分けて2つネットで通販やっています。元々10年くらい前にアロマランプを母親から継いで売り始めた。その時はバックヤード業務は外注していました。ただ自社にモノがなかったので、お客様から問い合わせがあった時になかなか自分達でモノが見れなかったりして、「自分達でちゃんとやっていこう」と自分たちで出荷を行うことにしました。
出荷が多くなる中でフロント側はもっと売りたい、でも中でこんなに出荷は出せないと問題になった時、楽天のチームビルディングというのをやってもらって。それで社内全体で話す機会がどんどん増えていくと、バックヤードもうまく回りはじめてつながったんですね。僕たちがお客様に喜んでもらうには、商品を仕入れて、ページを作って、お客様から注文があって、バックヤードをしっかり通っていく「バトンタッチ」というのが大事だとわかりました。だからバックヤードは力を入れて見てますね。

高木うちもバックヤード大事にしていて、今日もグランプリを頂いたんですけど、とはいえまだまだやらなきゃいけないこと沢山あって、「ゴールはないな」って思っています。経営者とかフロントの人たちって毎晩のように飲んだり話したりして情報をブラッシュアップして、「あれいいね」、「これやろう」とか言ってるんですけど、バックヤードはやってる人いるんでしょうけどあまりなくて。バックヤードの人たちの交流を増やせば、もっと色々な発見があるはず。ずっと会社の中にいると、天井は会社になっちゃうんで。とはいえ「どこまで全部自社でやるのか」、「どこから外注に振るのか」のラインがあると思うんですけど、どうされてますか?
井手ちょっと前まで全部自分のところでやっていましたが、今、出荷は自社では少し、あとは地元の運送会社とヤマトさんにほとんど振っています。基本は自分たちで極力やりながら、外注を使うところもお互い連携しながらやっています。ここにいる人たち楽天のチームビルディングプログラムの卒業生なんだけど。そういうの経験しているので外注さんとか運送会社とやる時も「チーム」として同じ社員のように同じ目標に向かってやっていくのを大切にしています。そうしながら切り分けています。
高木「少しは自分でやる」の「少し」を分けるラインはありますか?
井手細かいものとか、ビールで特殊な賞味期限短くて自分たちでやらなければいけないのをやっています。ただ、かなり会社が大きくなっているので極力出荷のところは外に出しています、特にビールは夏を中心に需要が高く、季節によって売れ行きが変動するので、外注が便利です。

高木波があるからこそ外注使ってやっているんですね。佐々木さんは、外注に振るときに気を付けていることはありますか?
佐々木基本的には外注したくないんです。ただ、前職が日本酒屋なので父の日の波動がスゴイわけです。通常時の10倍注文がある。だからといってそれに合わせて10倍の人は雇えないし、10倍インフラ投資はできない。ただバックヤードを出荷にかぎらず内側においておきたいっていうのはコミュニケーション。例えばページ制作してくれた時に「これ文法的に順番違うよね」「この画像で、このキャッチにしないとお客さんに伝わらないよね」っていうのをその場で言える。今はクラウドあるしスカイプだFacebookメッセンジャーだ、とやりとりはできるんですけど、そこにいる安心感があるためです。
現職の「自転車グッズのキアーロ」は、出荷をアウトソースしていたのを戻しました。そこまでの規模感がなかったっていうのもありますが、僕みたいに中途で入ってきたりすると自転車のパーツのことなんて全く分からないけど、商品ピッキングとか、出荷作業をすることで一番覚えるというメリットがあります。社外に出すとしても切り離して出すんじゃなくて社内にはすべての要素を置いておきたいなという考え方です。
高木三宅さんは、外注使ってよかったことと、使う上で気にしていることってあります?
三宅ページ制作と撮影を外注にお願いしています。お願いするにあたって、マリリンはこうでないとだめとか、マリリンはこういう気持ちでやっているっていう「マリリンイズム」を外注スタッフさんと最初の頃は毎週お話して、意思統一していきました。うちくらいだとなかなかWEBに長けた人って見つかりづらいのと、トヨタ自動車のお膝元で大変条件が良い給料を皆さんもらっていることもあり、なかなか人が来てもらえないので、プロの部分はプロにまかせようということにしています。
高木「マリリンイズム」って教えるのに時間かかります?
三宅かかりますね。当社のスタッフも外注の人とやるということでストレスかかりますし、外注の人にもやりたいやり方とか、もっとこの方が売れるよって持っておられるので、そこの部分を擦り合わせていくのには毎週話していって3カ月~半年ぐらいかかります。
今の外注は、チーフが「マリリンの服を着ています」という人なので、「マリリンの服が大好きな人にページをやってもらったらどんなすごいことになるのかな」っていうワクワク感を持っています。

久保当社は佐賀なのでネット通販に長けている業者とか採用段階でWEBが得意って人がいなくて。業者と組むとなると県外になる。県外だとなかなか会うこともできないし、メッセンジャーなどのテキストベースで話はできるけれど、やっぱり会って自分たちはこういう想いでやっているんだってしっかりできる関係性でやりたい。そのため、僕らは業者を使っていないです。
元々外注で発送していたのを社内に入れてからは自分たちでやると決めています。新しくオープンした帽子屋さんも基本的には自分たちでやっています。プログラミングとか必要な時は自社でやって、デザインに関しては、帽子屋が県外の福岡で、博多だと人が集まりやすいのでデザイナーだけを博多で雇って、アロマと帽子両方のデザインをやってもらおうかと考えています。
高木バックヤードはネット通販では接客に代わる部分です。接客としてのバックヤードで「気を付けていること」、「こういうことやっている」、「やって良かった」などエピソードありますか?
井手ルールとか作ってもムダだと思っています。こういう言葉遣いで、クレームがきたらこういう対応してってマニュアル作っても無駄。カスタマー対応で大事にしているところは、「会社のカルチャー」だと思っています。お客さんのことを本当に考えてお客さんのクレームのままで終わらない。お客さんがこういうことを求めていたらノーでは終わらない。最大限やる。そういうマインドを常日頃から私を中心にスタッフが心がけていると、だんだんカスタマースタッフもそういう対応になってくるからあまり細かいことは言わない。お客さんが喜ぶことをとことんやる。短期的には赤字でもいいから。クレームがあっても、クレームが来る前よりもはるかにファンになってもらうようにやろうという会社の方針だから、カスタマーもちゃんと自分たちで考えて行動してくれ、ファンになってくれるお客様も増えています。
高木よなよなさんはファンが多いイメージがあります。クレームもやっぱりあるものですか?
井手クレームありますよ。いつもクレームある時に、クレームを収めて終わりにしちゃだめだと伝えてます。最近もえらいクレームがあって。スタッフがそつなく終わらせようとしてたから違うよと。クレームが起こらなければいいんじゃなくて、それ以上の満足が得られるような対応やろうよと。そしたらクレームのお客さんがすごく感激してくれて、「これからも飲み続けますよ」、「広めるよ」と言ってくれました。
高木具体的にどんな対応だったんですか?
井手メルマガ配信停止と言ったのに、2年ぶりに送られてきたから激怒された。「もうメルマガ送りません」って収めようとしていたのを、それでいいのかと。お客さんが満足いくまでコミュニケーションとっていこうと。精神的な負担をかけたんだからお詫びのひとつもないとだめだろうと。手紙も送ろうと。そうしたら怒っていたのが良い感じになりました。
高木もともと好きだから怒ってるんですよね。
井手そうそう。すごくヘビーなリピーターがいて、その方の誕生日が発送日にかさなったことを知ったスタッフが、受注部門のみんなでお手紙を書いたんです。「誕生日おめでとうございます。注文いつもありがとうございます。お客様がくれるコメントがいつもうれしくて」ってみんなで書いて送ったんです。僕は全然知らなかったんですけど。そしたらお客さんがとても素敵なコメントくれて。それをこんなことあったんですってメールで回覧がきて、僕それ見て涙がでました。ウチのスタッフかっこいいなって思って。
高木佐々木さんもクレームとかあると思うけど、そういう場合どうしてるの?接客にどう結び付けてる?
佐々木前職で言っていたのは、「お問い合わせに対して、答えをつけてそれで終わりじゃだめだよ」と。「自分にファンをつけなさい」と。「自転車グッズのキアーロ」、ではなくて「キアーロの寺尾さん」だったり、人が出た上で好きになってもらうようにしなさいと。
あと、クレーム対応は「大変申し訳ございませんでした」で電話切ったらうちの負け。最後お客さんが「ありがとう」って言ってくれて、こっちも「ありがとうございました」で切らないとだめだよってよく話しをしていました。「大変申し訳ございませんでした」と自分の気持ちがメソメソした状態で切るよりも、ゴールが先に設定されると人はできることを考えるからです。
同じように前職の「あさ開」でやっていたのは「報連相の禁止」。クレーム案件でお客さんの損失を自分のポケットマネーで埋めていいと思えるラインだと判断したら、自分の裁量でやっていい。そこを超えるんだったら相談しろよと。報連相ってみなさん結構やりたがると思うんですけど、全部にフィードバックしないと、報告・連絡している方は全くやる気がないんですよ。日報書けって言われて、もう帰れるのに時間かけて書いたものに対して、上司からフィードバックなかったら何の為に書かされてるの?って思いません?それが嫌だったのと、あとは自分の頭で考えなくなるんですよ。「自分がどう思うか」まで、あるいは「AとBということを考えていて迷っていて判断がつけられないのですけど、どうしたら良いですか」なら聞くけど、「お客さんが○○って言ってるんですけど、どうしたらいいですか」では即差し戻します。
高木自分で考えることが成長につながる、ということでいいですか?
佐々木そう。あとはそれが違った場合も怒らない。萎縮してしまうので。「なるほど、その対応もすごくいいけど、もうちょっとこうやったらお客さんに対してすごくいいと思わない?」というのを繰り返していくとだんだん判断基準が揃ってくるんです。
高木正解は1個じゃないしね。
佐々木そうなんです。逆に良いアイディア出してきたということも、チーム内に共有されるとチーム全体のスキルが上がるので、そういうやり方をします。

高木アパレルってサイズ違いとかって多くて、クレームにつながることがあると思うんですけど、どう接客につなげてますか?
三宅うちは私が短気で、とにかく私を出さないようにしてと。私のところまで持ってきたらお客さんとはケンカしかないから、私のところにもってこないように頑張ってねと言っています(笑)。
うちのスタッフはお客さんに寄り添ってお話をしているなと、対応を聞いて思っています。お客さんが言いたいことをまずは聞いている。お客様もある程度話すと満足される。もう1つは毅然と「それはうちはできません」とはっきり言わなきゃいけないことについてはお伝えしています。
高木できないって言う判断基準がありますか、それともその人が決めるんですか?
三宅それは受注とカスタマーの部署のチーフが決めて、あとから報告もらってます。よく耳にするのは、「あなたのお名前は?」とよく聞かれてますね。それは相手が怒っているのではなくて、この人良かったから、という形で名前を聞かれていて。それを聞くと暖かい気持ちになるし、私には絶対持っていないものを持っているんだなと。ありがたいなと思っています。
高木名指しでかけてくる人もいると思うけどカスタマー部署からしたらやっぱり嬉しいでしょうね。
三宅そうですね。カスタマー冥利につきると思います。
高木毎日かけてくる人もいますよね(笑)。久保さんのところはどうですか?
久保僕らも明確なルールは決めていないんですけど、言葉遣いやお客さんとの距離感の取り方といったところで1個決めているのは「カリスマ美容師を目指せ」ということです。僕らの軸でいくと、けっこうフレンドリーなのは町の八百屋さん、固いのがホテルのコンシェルジュ。うちらはどこ目指すかと考えた時カリスマ美容師って良くないかと。言葉遣いは丁寧なんだけど、こっち側から最近どうですか、とか。少しプライベートな話を嫌じゃない感じで聞いたりとかする距離感って面白いねと言っています。
僕がカスタマー対応をやっていた時、ある女性のお客さんから注文でもないのに電話がきて「近くの街の歯医者さんを好きになったんだけど、どうしたらいい?」という恋愛相談がきて。「治療に行ったらどうですか?」などと話して、結果報告がかかってきたということもありました(笑)。
別の話で2年前に、「高校生の息子に彼女ができた。息子がクリスマスに彼女にアロマランプを贈りたい」という相談があったのだけれども、そのお母さんが注文するのを忘れていて、注文がなかったんです。サポートの人間がそれに気づいて連絡したところ、「注文するのを忘れていました。どうしたらいいですか?」と電話がかかってきました。スタッフが「行っていいですか」というので、佐賀から熊本に車走らせてアロマランプ届けさせました。そういうところは力入れてお客さんが喜ぶことは何でもやろうとやっています。
高木結局、バックヤードがお客さんとの一番の接点、というか面ですよね。お客様からしたらカスタマーサポートの人がその店舗の人となるから、それはやっぱり気を使った方がいいですよね。

このコーナーは、EC業務管理ソフト「CROSS MALL」を提供するアイルが2015年2月3日に実施した、ECバックヤードに携わる人の情報共有・アワード表彰・交流を目的とした「バックヤードカンファレンス」のトークセッションなどの模様を紹介。昨年実施された「バックヤードカンファレンス」の中で行われたトークセッションの模様を3回に分けて紹介する。
Part2は4月15日掲載予定です。
【アイルからのお知らせ】
「バックヤードフェス2016」を4月23日に開催
昨年実施した「バックヤードカンファレンス」をさらに拡大。今回は有力ECショップの対談だけでなく、壁紙の貼り方や着物の着方などのワークショップ、物流倉庫体験ができるゾーンを設けたほか、ECショップで販売している人気商品をその場で購入できるようにするなど、まさにお祭りのような雰囲気で実施する。
昨年実施した、バックヤードの優れたショップを表彰するバックヤードアワードも合わせて開催する。参加はECサイトにかかわる人のみならず、一般の参加も可能となっている。
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オリジナル記事:あの有名店長らがホンネで語るECの裏側 人気サイトを支える「バックヤード」の秘密
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「ozie」(柳田織物)、ヤッホーブルーイング、ピーチ・ジョン、ファンケルなどの通販・EC企業、ジーユーや良品計画、ナショナルブランドなど8業種42企業が実施している最新のソーシャルメディア活用をまとめた調査報告書を、経済産業省が4月11日に公表した。
公表したのは「報告書」「事例集」「ソーシャルメディア活用先進事例報告会(YouTube)」。
「ソーシャルメディアがもたらしている事業活動への影響」「国内外の先進的なソーシャルメディアの活用事例」「効果向上に向けた先進的な取り組み」「『ソーシャルメディア活用先進事例報告会』のアンケート分析」「ソーシャルメディア活用の課題と活用促進の方策」をまとめている。
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア活用を強化したい企業は目を通しておきたい情報だ。
次の5ポイントで構成。ソーシャルメディアを活用して事業活動を高度化する取り組み普及にあたっての課題、その解決策の検討内容を取りまとめた。

ソーシャルメディア活用のベストプラクティスとして、42社の取り組みをまとめている。企業によるソーシャルメディア活用の目的を①販売促進②認知向上③製品開発④サポート⑤その他、に分類し事例を紹介。

掲載企業は次の通り。
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オリジナル記事:42社の最新ソーシャルメディア活用の事例集など。EC企業は目を通しておきたい報告書
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Googleは先週末に、外部サイトに向けた不自然なリンクを掲載しているサイトに対して手動で対策したことを伝える警告を大規模に送信した。商品やサービスを無料で受け取る見返りとして、その商品やサービスのページへPageRankを転送するリンクを張っていたサイトが手動対策の主な対象になったようだ。
- Google、不自然な発リンクの手動対策を大規模に実施。無料提供された商品の見返りとしてレビュー記事を書いたブログが対象か? -
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GfKジャパンが実施した調査によると、過去半年間にネット通販で購入した割合が最も高かったのは「おもちゃ」で56%だった。GfKが25か国、2万5000人に対して実施したグローバル調査「GfK FutureBuy」では25か国中3位。
「GfK FutureBuy」は、25か国を対象に行った調査。過去半年間に情報収集や購入をした人の内、同期間にインターネットから購入したことがある人の割合をカテゴリ別に調査し、日本版をGfKジャパンが公表した。
GfKジャパンによると、「おもちゃ」はプレゼント需要の大部分を占め、購入希望商品が決まっているケースが多いことからネットショッピングと相性が高いと指摘する。
「おもちゃ」の次に多かったののは「家電」で54%。「DIY関連製品」「洋服/ファッション関連製品」「旅行、レジャー&娯楽」が52%だった。なお、「洋服/ファッション関連製品」は25か国中3位。

「加工食品やパッケージ入り飲料」のネット購入割合は39%にとどまった。しかし、25か国の順位では5位。GfKジャパンは、次のように指摘している。
インターネットでの購入はそれほど多くない加工食品やパッケージ飲料だが、世界的にみると、日本人は買っている部類に入ることが明らかになりました。

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オリジナル記事:日本のネット通販でよく売れるのは「おもちゃ」「家電」など、購入経験者は5割超え
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Amazonは4月12日、受け付けを終了するとしていた買取サービスに関するヘルプページを修正し、新サービスに移行する予定であることを公表、申し込みの受け付けは一時的に休止していることを明らかにした。今後、新しいサービスを開始するとしている。
修正前のページでは、終了する理由を「常にお客さまの利便性を追求し、サービスの強化に努めています。今後もさらなるサービス強化を行っていきます」と説明していた。
一時的に休止する理由について、「常にお客さまの利便性を追求し、サービスの強化に努めています。今後もさらなるサービス強化を行っていきます。その一環として現在Amazon買取サービスについてもさらなる強化を行っており、新サービスに移行する予定をしています。新しい買取サービスの準備が整い次第、改めてご案内いたします」とした。
Amazonが買取サービスを終了した理由に対して、ネットでは「説明になっていない」といった反応があったことから、素早く対応したものとみられる。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:Amazonが買取サービス終了を撤回、新サービス開始に向けて一時休止と方向転換
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ソーシャルメディアで自社の話題がバズったとき、広報担当はどう対応すればいいのか?
さまざまなケースがあるため一概に「これが正解」とは言えませんが、ポジティブな事例のひとつとして、2016年2月に学生がTwitterに投稿した卒業制作の「書き時計」(正式作品名:Plock[プロック])が大反響を呼んだ東北芸術工科大学のご担当者様に、当時の広報現場についてお話を伺いました。
お話を伺った方
滝口慶太氏 東北芸術工科大学 入学広報課(※2016年3月時点)
滝口氏(以下、敬称略):制作した学生がTwitterに「書き時計」の動画を投稿したのが2月7日の16時頃。日曜日で大学は休みでしたので私は家にいて、たまたま18時ぐらいにネットを見たらYahoo!のリアルタイム検索の通知がきていました。滅多にはないんですが、大学の先生がテレビ出演したときなどに大学名が注目ワードに上ることがあるので、キーワード登録していまして。当日は、その時点ですでに1万5千以上リツイートされていた記憶があります。

書き時計(photo by TOHOKU UNIVERSITY OF ART & DESIGN)
滝口:今回の件は、いわゆる危機管理ともちょっと違って、対応に関してはまったくの手探りでした。翌日どのように対応するか、大まかなプランは日曜の夜に考え、月曜の朝8時頃には大学の上層部や彼の担当教員と話し合い、これからメディア対応をお願いする可能性がある旨を本人に伝えてもらったのが一つ。もう一つは、朝イチで広報のスタッフに、メディアに提供できる写真と動画を撮ってもらいました。
「書き時計」の動画は、本学のキャンパス(山形市)で2月9日(火)から開催される「卒業/修了研究・制作展」の一般公開前々日となる7日日曜日に投稿され、8日月曜日は学校関係者だけの内覧日だったので、多少余裕を持って対応の準備ができたのはタイミング的に助かりましたね(笑)
滝口:地元の山形新聞さんが午前中すぐに取材と動画撮影にいらしたのと、学生が宮城県の出身なので、河北新報さんにちょうど別件でご連絡差し上げたついでにお話してすぐに来ていただきました。それから9時半ぐらいにwithnews(ウィズニュース)さんから電話をいただき、本人に電話取材をして昼までに記事を上げたいというお話だったので、学生へつないで写真はこちらが用意したものを提供しました。その記事をきっかけにバズがさらに加速して、NHKさんからも夜の「NEWS WEB」で放送したいとご連絡いただき、朝撮影した動画を提供してその日じゅうに放送されたのが月曜日の流れです。
写真に関しては、朝イチで撮ったものだけでなく、大学のパンフレット用に卒業制作の過程を写真に収めていた中に、たまたま彼の制作中の様子が何枚かあったので助かりました。

制作中の様子(photo by TOHOKU UNIVERSITY OF ART & DESIGN)
滝口:例年5,000人ぐらいだったのが、今年は1万4,000人ほどでした。駐車場に入るのに1時間待ちになるなど大学側も初めての体験ばかりでした。来場者は毎年地元の方が多いのですが、名古屋から時計を見にいらした方や、中には「僕が商標登録してあげるから」と名刺を置いていかれる方も。でも意匠等の登録は常日頃の授業でも学生に指導しています。
滝口:山形の地方局はNHK山形を含め全局。テレビのキー局は民放4局とNHKさん。番組名で言うと、「めざましテレビ」が土日の2日間来てくださって、それから「月曜から夜ふかし」と「Nスタ」、あとは大学が提供した画像・動画や、地方局が撮った映像を使って紹介してくれる形で「とくダネ!」「スーパーニュース」「スッキリ!!」「サンデーモーニング」等々、本当にたくさんのメディアで取り上げていただきました。とはいえ、現状まだすべて整理しきれていないのですが。
マスコミ対応では投稿した学生の負担軽減を配慮
書き時計(photo by TOHOKU UNIVERSITY OF ART & DESIGN)
滝口:ですから今回最も気をつけたのは、「書き時計」を制作した学生本人に負担をかけすぎないことでした。やはり大学としては学生を守らなければいけませんので。本人に直接話を聞きたいというご依頼が殺到しましたが、彼に取材が集中しすぎないよう、ある程度のことは広報スタッフでお答えできる体制にしたり、Twitterなどで本人に直接依頼が来たときの返信用の定型文をこちらで用意して、必ず大学に連絡してもらうようにしていました。
本学には第一線で活躍する現役のメディア関係者やクリエイターの方々が教員に大勢いますので、イザというときは相談できる安心感はありました。今回も広報部長で企画構想学科准教授の片岡(※企画家・コラムニスト・戦略PRプロデューサーの片岡英彦氏)に報告と相談はしていましたので。特にバラエティ番組に取り上げていただく際の線引きのバランスと言いますか、許容できる脱線の按配のようなことは片岡とも話し合いました。
滝口:地元のメディアでは毎日のように芸工大(※東北芸術工科大学の地元での呼び名)のニュースが出ているので、特別に注目が高まるようなことはなかったんです。ところが今回、キー局で地元の大学が紹介されているのを観て、黒船効果で改めて見直されたというのはあると思います。キー局でテレビ放送されるたびに、「ネットで見たこの時計は、芸工大だったのか!」という驚きの声が、地元の方からよく聞こえてきました。ネットのソーシャルメディアで一気に広まった話題ではありますが、そういう意味ではやはり従来からのマスコミの力はものすごく大きいということを改めて感じました。
滝口:東京で開かれた卒展は、芸術学部美術科(日本画・洋画・版画・彫刻・工芸・テキスタイル・総合美術)が対象で、「書き時計」を制作した学生が所属するデザイン工学部の作品は本来展示しないのですが、再展示する話は山形展開催中の早い段階で行われていました。というのも、「東京でも見られますか?」という問い合わせの電話が鳴り止まなかったので。美術科の学生たちも「彼は作品の力でたくさんの人の心を惹きつけたのだから」と快く承諾してくれました。
東京展での再展示では実演時間をリリースで事前告知ネット上で大きな話題となった卒業制作作品「書き時計」を2月23-28日に東京都美術館で再展示|東北芸術工科大学のニュースリリース
東北芸術工科大学のニュースリリース(2016年02月18日)ネット上で大きな話題となった卒業制作作品「書き時計」を2月23-28日に東京都美術館で再展示
滝口:地元メディアには直接告知を流しましたが、東京圏に対してどのように伝えようかということで、ニュースリリースを出させていただきました。Webメディアが取り上げてくれたり、インフルエンサーの方がTwitterでリツイートしてくれたりして認知の効果はあったと思います。リリースには「書き時計」の会期中の実演時間の予定も記載しました。あの時計は彼でないと動かせないので、本人の負担を減らすために書いておいたのですが、リリースで事前にスケジュールも広められたのは結果的に非常に良かったです。
他の学生や他大学の卒業制作にも取材の波及効果が滝口:地元での認知に関しては、東京のテレビ局で取り上げていただいたことで、地元の人たちが大学を再評価してくれたというのが大きいですね。メディアリレーションでは、今までつながりがなかったたくさんのメディアの方々とつながりを持つことができましたし、さまざまな波及効果もありました。
「書き時計」とともに他の卒業生の作品も取材していただいて、その中のある作品が企業の目に留まって商品化の話が具体化したり、また別の学生はメディアから卒業後もぜひ取材をさせて欲しいとお話があったり。「めざましテレビ」では、美大の卒業制作が大変面白いからぜひコーナー化したいと、他の芸術系・美術系大学への取材へと広がっていきました。本学だけにとどまらず、他の大学も含めて美大の卒業制作そのものにメディアが注目するひとつのきっかけになったのは嬉しいですね。
スタッフの情報共有と協力体制を日頃から整えておくことの大切さを実感
滝口:今回たまたまバズが起きたのが日曜日で、かなり早い段階でネットの動きをキャッチでき、事前の心構えと準備の時間が持てたのは幸いでした。これがもし平日の昼間で、メディアからの問い合わせで初めて知ったという順序だったら、とても対応が追いつかなかったと思います。広報スタッフや上層部を含め、ソーシャルメディアに明るい方ばかりではないですので、ネットの動きを日頃どのようにチェックして情報を共有しておくかは課題のひとつですね。
広報体制としては、このたびのような大きな動きがあったときにヘルプしてもらえる人員が確保できるかも考えさせられました。本学では入学広報課の4人が他業務と合わせてWeb運営やメディア対応を担当しています。4人いたからなんとか回せましたが、広報担当が1人か2人という大学や企業でバズったらとても回せないと思います。2-3月で通常業務だけでも多忙な年度末に、希望にはできるだけ応じようと取材が一日に5社重なったりして、それに対応しつつ事務局にはその間も問い合わせの電話がひっきりなしに来る。そんな状況でしたので。日頃から部署内はもちろん、他部署の人たちとも業務の平準化や情報共有を意識的に行っておくことが必要かもしれないと思いました。
また私たち入学広報課は、ネットを通じてこれから大学受験を迎える高校生にいかにリーチするかを常に探っています。高校への出張説明会などを通じて、「書き時計」の話題をどのように知ったかアンケートを取るなどして、高校生がネットで情報をどのように取り入れているかこれから探ってみたいとも考えています。
滝口様、貴重なお話をいただき、ありがとうございました。