ユーチューバー社長が率いる創業70年の「祭すみたや」。全国の祭り好きが集まるECサイトの秘けつ | STORY of BACKYARD ─ECサイトの裏方たち─ | ネットショップ担当者フォーラム

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STORY of BACKYARD 08

静岡県東部に位置する浜松市が一番にぎわうのは「浜松まつり」が開催される5月3日からの3日間。遠州灘に面した中田島海岸では「凧揚げ合戦」が開催され、市の中心部では町ごとの御殿屋台が引き回される。

祭すみたや」はそんな浜松に店を構え、お祭りに必要な衣類や装身具などを販売する祭り用品の専門店。70年以上の歴史を持つ老舗だ。現在の社長は三代目。オンラインショップでは6,000アイテム以上をそろえ、浜松まつりだけでなく、全国の祭りに参加する人を支えている。

祭すみたや
顧客対応とPRを兼ねた「祭すみたやチャンネル」
祭すみたや 動画プロデューサー 伊代田竜志さん
祭すみたや 動画プロデューサー 伊代田竜志さん

「祭すみたや」の伊代田竜志さんの出社は朝9時。10時まで実店舗の開店準備を行い、午前中は出荷とメール対応。繁忙期は3月、4月とゴールデンウィーク、7月〜9月。夏には白い服がよく売れる。お祭りグッズは必要な日時がはっきりと決まっているもの。「あす楽」を正午に設定していることもあり、繁忙期には正午までに大量の注文が入る。

お問い合わせはとにかく納期に関することが多いですね。「今週末使うので早く届けてほしい」という要望が圧倒的です。あまりにもギリギリの場合は保証ができないのでお断りすることもありますが、1度、大阪まで商品を持っていったことがあります(笑)。

メールはテンプレを活用して、質問には迅速にお答えできるようにしています。「出荷できない場合は連絡します」というように。やっぱり返事があると安心するものですから。もちろん感情的になるお客さまもいらっしゃるのですが、私たちは感情的にならないように、かつ淡白になり過ぎないように心がけています。

祭りの装束は1回そろえてしまえば済みそうな気もするが、毎年一式そろえる顧客もいる。商品を販売するだけでなく、オリジナルブランドの企画・制作・販売も行っている。需要に供給が追いつかず、売り逃して悔しい思いをしたことがきっかけだった。人気商品は伸縮性のあるストレッチのパンツ。活動的なお祭りにぴったりの商品だ。

2016年9月に「浜松縫製」という自社工場を立ち上げました。お祭り用品は特殊ですし、和裁ができる職人も減少しているので、外注先を探すのは難しいんです。1つからでもやってくれる人となると、自社で作るしかないんですよね。

ストレッチパンツは何年も前から試作して、実際に着用してお祭りに参加してみたりしました。半日以上着てみないと着心地はわからないので。

祭すみたや

伊代田さんの仕事で特殊なのが、プロモーション映像の撮影・編集。普通のバックヤードではなかなかない仕事だが、伊代田さんはかつて映像関係の仕事をしていた映像作りのプロ。「祭すみたや」は店主自らが運営・企画・出演するYouTubeチャンネル「祭すみたやチャンネル」でも知られている。伊代田さんは“おしんちゃん”のニックネームで親しまれている社長の中川晋介氏と共に運営する。

「祭すみたやチャンネル」の動画

この動画はプロモーションだけでなく、普段の業務にもかなり役立っている

例えば帯の結び方、ももひきの履き方、和楽器の音など、お客さまからよく寄せられるお問い合わせを動画にして公開しています。そうするれば電話で長々と説明しなくても、動画を見てもらえばわかってもらえます。

お問い合わせをいただいたその時に「撮っちゃおう」と作ってしまうのがポイントなんです。後でやろうとすると面倒になってしまいますから。どんなに忙しくても、やってしまえば後からすごく助かることが多いです。

「祭すみたやチャンネル」の動画

YouTube動画を始めた社長の中川氏はデジタルに強く、ブログやSNS、動画でどんどん発信していこうという方針。店舗のダイレクトメールやチラシは作らない。テレビよりもYouTube、ダイレクトメールよりもLINE@。デジタルを使って素早い情報発信を目指している。

お客さまにご注文いただく端末も、7対3から8対2の割合で、ほとんどがスマホです。実店舗とネットの売上の割合は、今は半々くらいでしょうか。ご近所の方でもネット経由で買う方がすごく増えています。ネットを見て遠方からわざわざ店舗を訪ねて来ていただいたり、観光バスで訪れていただくこともあります。嬉しいですね。

売上は年々増えているが、お祭りに参加する人自体が減っている状況から、楽観的ではいられない。

参加する子どもは増えているんですが、もっと気軽にお祭りに参加できる雰囲気を作っていきたいですね。私たちは「お祭り用品が欲しい」と思った時に気軽にアクセスできるファミレスのような存在になりたいんです。子どもからお年寄りまで誰でも入りやすく「あそこに行ったら絶対あるよね」って言われるお店でありたいんです。

「祭すみたやチャンネル」の動画の一場面
お祭りが大好きだから楽しい!

受注、ピッキング、梱包などを担当する山本由佳利さんは地元・浜松の出身。山本さんの出勤は9時半。清掃から始まって、受注処理、自社倉庫のピッキング、在庫がないも商品の発注や伝票出しなどを行う。仕事をしていて嬉しい瞬間は「取り寄せ商品の入荷と出荷ピッキングの数がぴったり合った時」。

パートで入って5年、社員になって3年くらいです。浜松はお祭りが盛んなこともあって、個人的にもお祭りが大好き。毎日、「こんな商品もあるんだ!」って楽しくてしょうがないです。毎日同じ仕事だけど、嫌だと思わないんですよね。みんな仲が良くて、ミスが出たらみんなでカバーするし、その場で話して解決しちゃいます。普段から会話がすごく多いので、コミュニケーションが取れているんですよ。

メーカー取り寄せ商品が、先方で「ない」となってしまうと、お客さまに欠品の連絡をしなければなりません。それが辛いですね。

祭すみたや 受注・カスタマー担当 山本由佳利さん
祭すみたや 受注・カスタマー担当 山本由佳利さん

「祭すみたや」のオンラインショップの評価は高い。「対応が早い」「スッタフの対応が良い」というレビューが多く寄せられている。

在庫があるものはなるべく早く発送しています。そうすると皆さん「早く送ってくれた」と喜んでくださるのでそれがやりがいです。レビューで良いコメントがもらえると嬉しい。大変だけど、私、この仕事嫌いじゃないです。

でも、毎朝「今日は穏やかに対応するぞ」と誓うんですが、大変だと声に出てしまうんです(笑)。お客さまにご納得いただけない時や、こちらが感情的になってしまった時は、一旦切ってかけ直すこともあります。電話対応は一番骨が折れる部分ではありますね。

問い合わせ対応ではYouTubeの動画がとても助けになっているという。

同じ質問がたくさん来るんです、もう、テープレコーダーで流しておきたいくらい(笑)。そういうものは社長に頼んで動画にしてもらいます。「この忙しいのになんで動画なんて撮りに行くのよ!」なんて思うこともあるんですけど、お問い合わせのときには助かっています。

祭すみたや

お祭りに参加したら何かしら商品に結びつけるようにしています。お祭り用品にも流行があるので、参加してみないとわからないんですよね。ただ好き嫌いだけで仕入れの判断をしてしまいがちですが、ちゃんとお祭りに参加して、時代のニーズをつかまないといけないんですよね。

浜松では「目立ちたい」「人と違うことをしたい」というモチベーションが強くて、女性はお祭りの期間中は毎朝美容院で髪をセットするくらいなんですよ。

お祭り用品もファッション用品。「人と違うものを着るためにお金を出す」というニーズをいち早く捉えたのが「祭すみたや」の強みだ。お祭りの伝統と、SNSや動画などを活用した新しい施策にも果敢に取り組む革新のバランスが、「祭すみたや」のビジネスを支えている。

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