ヤマト運輸が越境EC事業者に海上小口輸送サービス開始、最短で韓国発4日、中国発5日

海上小口貨物でスピーディーな輸入通関・保税業務を実現したシステム「OBOS」を開発

ヤマト運輸は、国境を越える越境EC事業者が利用できる日本向け海上小口輸送サービスを1月11日から提供を始める、と同日発表した。独自開発した海上小口貨物の輸入通関・保税システム「OBOS(オーボス)」を活用し、フェリーで韓国から最短4日、中国から最短5日で日本の購入者に届ける。小口貨物の輸出入通関・保税システムで実績を持つリバティコムと共同で手続きを円滑に行うシステムを開発した。特許を出願中。

輸送サービスの作業イメージ

OBOSは、コンテナ単位の船荷情報を小口通関が可能なデータに自動で仕分ける。荷物に貼付した送り状番号とデータを紐付け、データと荷物を照合してスピーディーな通関・保税業務を実現した。税関への申告に必要なデータを自動で作成し、輸入通関の申告が煩雑な課税対象荷物は税額の自動計算機能で輸入通関業務を効率化する。通関・保税運用業務と、国内宅急便発送業務が同一システム内で完結し、発送までの業務を効率化できる。

ヤマト運輸は国際物流サービスで、セキュリティ管理と法令遵守体制を整備した事業者の税関手続きが緩和・簡素化されるAEO通関業者として2013年に東京税関の認定・承認を受けている。日本向け越境ECは、SNSの普及と個人購買層の拡大で韓国・中国からのアパレルや化粧品の輸入が毎年増加。海上輸送で輸送コストと温室効果ガス排出量を抑えながら、短時間で大量の通関・保税手続きを可能にする仕組みが求められていた。

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