DoS とは 意味/解説/説明 (ディーオーエス)
「Denial of Services」(サービス運用妨害)の略で、サイバー攻撃の手法。正式には「DoS攻撃」(Denial of Services attack)と呼ばれる。攻撃相手のサイトに、大量アクセス・不正アクセスを短時間に行い、過負荷を与え、サービス停止状態などに追い込む手口を指す。
相手サイトにブラウザでアクセスして、F5キーを何度も押して再読み込みを繰り返す「F5攻撃」は、古典的な人力頼りのDoS攻撃だが、嫌がらせとして行われるケースがいまだに多い。
また一方で、相手の処理能力を超えるデータを大量に送り付ける必要があるため、複数PCを使って組織的に行われることも多い。近年はIoT機器を乗っ取り踏み台化し、ボットネットを構築して攻撃するサイバー犯罪も増加している。こうした大規模攻撃は「DDoS攻撃」(Distributed Denial of Service attack、分散型サービス運用妨害攻撃)と呼ばれている。基本的には、敵対する国家・組織・企業などのサービスを停止させるのが狙いだ。
また政治活動として相手組織に仕掛けるケースもあり、インターネットの抗議団体「アノニマス」や韓国の市民団体「VANK」が多用している。
DoS/DDoS攻撃を受けた場合、想像以上に金銭面・信用面で被害が及ぶこともある。しかし一般利用者からのアクセスとの切り分けは事前にしにくいため、サーバーの負荷が急上昇していないか常時監視するとともに、不審なIPアドレスからの接続を臨機応変に遮断するといった対処が必要だろう。
※なおWindows以前に普及していたオペレーティングシステム「MS-DOS」を略して「DOS」(ドス)と呼ぶこともある。DoSとは無関係。