AI検索で露出が多いブランドは、そうでないブランドとどう違うのだろうか? 世界的SEO権威のリリー・レイ氏に、「AI検索で言及される仕組み」「正しいAEOと根拠のないGEO主張の違い」「AI検索最適化のサービスを使うときの注意点」などを学ぼう。
今回のまとめ記事も、AIとSEOの良質な情報を揃えている。「AIとSEO」「Discover対策」「Discover向け画像仕様」「サイト移行とSEO」などなど、あなたの仕事にぜひ役立ててほしい。
- 「AI検索での露出に最も影響がある要因」とは? GEOの最重要ポイントをリリー・レイ氏が解説
- AIチャットは画像内のテキストを読めるのか? 実験してみた
- AIコンテンツはSEOに危険なのか? データが示す検索順位とトラフィック急落の実態
- Discoverトラフィック急減の衝撃。英国Reach社の事例に見るメディア収益モデルの脆弱性
- グーグルDiscoverのサムネイル画像の推奨がより詳細に。技術的要件に加えて非推奨の画像も
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今週のピックアップ
「AI検索での露出に最も影響がある要因」とは? GEOの最重要ポイントをリリー・レイ氏が解説
元から強かった (Lily Ray on LinkedIn) 海外情報
AI検索結果に表示されるほとんどのブランドは、「すでに強力なブランド権威とウェブ上での露出を持っている」ものだ。GEOやAI SEOといった新しい手法によって露出が高まったわけではない。
AI検索は主に、「既存の評判」や「SEOの成功」を反映している。AIの回答に合わせて「最適化」できると主張する企業の多くは、話を誇張しているか、あるいは期待感を煽っているに過ぎない。強力なブランド、優れたSEO、そして長期的なマーケティングが、依然として露出の主な原動力となっている。
世界的SEO権威のリリー・レイ氏が、リンクトインに投稿した記事で、AI検索の重要なポイントを説明した。
レイ氏の主張のキーポイントをまとめる。
AI検索での可視性は、しばしば歴史的なブランド権威を反映する:
LLMの回答で引用されるブランドは、「GEOキャンペーンを実施したブランド」ではなく、「すでによく知られオンラインで広く言及されているブランド」であることが多い。多くの結果はGEO戦術ではなくトレーニングデータによって決まる:
多くのAIモデルは1年以上前のデータセットに依存しており、確立されたブランドシグナルが回答を大きく形作る。強いブランドはAIの回答に自然と登場する:
たとえばジーンズに関するAI言及でLevi's(リーバイス)が支配的なのは、GEO最適化ではなく長年のブランド権威によるところが大きい。良いSEOはAI検索の露出に直接つながる:
グーグルは「良いSEOは良いGEOである」と明言しており、「AI OverviewsやAI Modeに表示されるためにブランドが特別なことをする必要はない」としている。特化したAI最適化は必ずしも必要ではない:
多くのLLMで継続的に引用されているブランドはGEOのための特別な施策を行っておらず、既存のブランドプレゼンスだけで十分だった。それでもAEO戦略は段階的な露出向上をもたらす可能性がある:
「構造化された分析」「プロンプトリサーチ」「ターゲットコンテンツ戦略」は、ブランド権威だけでは得られないAIでの露出の拡張に役立つ可能性がある。「正当なAEOの取り組み」と「根拠のないGEOの主張」を区別しなければならない。約束ではなく証拠を求めるべきである:
AI検索のサービスを提供する制作会社や代理店を評価する際には、「その作業が具体的に結果を動かした証拠」を求めるべきだ。LLMが1年以上前に学習したデータをもとに自社名が露出しただけの可能性を受け入れてはならない。「AI露出を保証する」という主張には強い懐疑が必要である:
AI検索での可視性を保証する秘密の方法を謳う企業のインスタグラム広告を1日で5回も見たことがある(つまり、その企業は広告がなければ露出できていない)。誤解を招くGEOマーケティングが広がっていることを示す証拠である。
リリー氏の主張に全面的に賛同する。AI検索の露出において現在起きていることは、多くの場合、長年確立されてきたブランド権威や、強力なSEOが時間をかけて構築してきたシグナルを反映したものだろう。多くの面で、AIシステムは「まったく新しい評価基準を導入している」というよりも、むしろ「既存のシグナルを増幅させている」ように見える。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグル検索SEO情報①
AIチャットは画像内のテキストを読めるのか? 実験してみた
読めなかった (Chris Green) 海外情報
「AIチャットが、画像に含まれているテキストを認識できるかどうか」を検証した実験を紹介する。
結論からいうと、この実験では、HTML内の画像に描かれたテキストをAIチャットは読み取っていなかった。多くの場合、ページ全体のレンダリングやOCRではなく、HTMLテキスト抽出に依存していた。
ほぼ同一の2つのページを用いた小規模な実験では、重要な情報が画像の中にのみ存在する場合、GeminiとChatGPTの両方が通常のウェブページ要約の際に画像内テキストを読み取れなかった。
実際の会話ログ(ChatGPTとGemini)でも、生成AI自身が「URLを指定しての読み込みでは、画像の中身は判断できない。画像をアップロードすれば中身を読める」と述べている。
実験結果から得られる示唆として、次の点を挙げている:
重要な情報(価格、免責事項、特別割引など)が画像内にしか存在しない場合、AIシステムはその情報に気づかない可能性がある。
技術的SEOは常にクローラーの負担を減らすことが大切であり、その使命は変わっていない。
ベストプラクティスは依然として同じである ―― 重要な情報は「読み取り可能なHTMLテキストとして提供する」ことだ。
昨今のAIはマルチモーダルの能力が格段に進歩している。画像内のテキストをまったく認識できないとは思わないが、現時点では、HTML内に配置された画像内の文字までは積極的に読みにいっていないようだ。
マルチモーダルAIでも「情報がテキストとして存在すること」がAIのコンテンツ理解を手助けするのは、現時点では確かなことだろう。
- AI SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
AIコンテンツはSEOに危険なのか? データが示す検索順位とトラフィック急落の実態
ランキング低下を招く共通パターン (Peec AI) 海外情報
大量のAI生成コンテンツを使用している多くのサイトは、最初はランキングされるものの、その後トラフィックが急激に減少することがある。こうした事例を昨年も今年も紹介した。単発の事例だったが、Peec AI(ピークAI)によるまとまった調査でも、この傾向が確かめられた。
調査結果の主要点と、それから得られる考察を簡潔にまとめる:
AIコンテンツプラットフォームのデータは高い失敗率を示している:
ある主要なAIコンテンツツールで紹介されたブランドの36%が、典型的な「トラフィック急増の後に急落する」パターンを示した。
別のプラットフォームでは、成功事例に掲載された4ブランド中3ブランド(75%)がグーグルでの露出の大幅な低下を経験していた。
グーグルのペナルティはAI依存度の高いサイトを対象にしている:
グーグルの2024年のスパムポリシー更新後の分析では、ペナルティを受けたサイトの100%にAI生成投稿が含まれており、そのうち50%はサイト内の80%~90%がAI生成コンテンツだった。グーグルランキングの喪失はAI検索の露出も低下させる:
AIシステムはグラウンディングのために検索エンジンに依存することが多いため、サイトがグーグルのランキングを失うと、ChatGPT、AI Overviews、Grokなどのツールで引用される頻度も低下する。グーグルは低品質コンテンツの検出に大きく投資している:
機械生成コンテンツの研究において5億のウェブページを対象にAI検出のテストをグーグルは行った。
約16,000人の人間の品質評価者が、低労力コンテンツを識別するためのグーグルのランキングシステムの学習に貢献している。
ユーザー行動シグナルがランキング低下を強化する:
低品質ページではユーザーがすぐに離脱するため、検索エンジンに対して「コンテンツが有用ではない」というシグナルを送ることになる。ベストプラクティス: AI執筆“アシスタント”として使用する:
AIが効果的なのは、「アイデア出し」「アウトライン作成」「編集」「要約」だ。最終的なコンテンツには、人間が独自の洞察・調査・専門知識を含めるべきである。
グーグルは、「AIを利用して記事を作成すること」自体は禁止していない。よろしくないのは、「人間のレビューが介在しないAI生成コンテンツを無造作に投下すること」だ。前回のコラムで紹介した、AIにコンテンツを書かせて問題ないかのシンプルな判断基準も参考にするといい。
- すべてのWeb担当者 必見!
Discoverトラフィック急減の衝撃。英国Reach社の事例に見るメディア収益モデルの脆弱性
ビジネスモデルの転換が必要 (Press Gazette) 海外情報
英国の最大手メディアであるリーチ社(Reach plc)は、主にグーグルのDiscoverからのトラフィック急減により、2025年にデジタル収益が減少した。Discover流入は2025年後半に約46%減少し、その期間のページビュー8%減少の一因となった。上半期ではページビューが6%増加していたため、下半期の落ち込みはより顕著となった。
同社は、収益の減少に積極的なコスト削減で対応している。そのうえで「以前のトラフィック水準には戻らない」ことを前提に、次のような動きを進めているという:
- トラフィックソースの多様化
- 動画制作の拡大
- サブスクリプション収益の構築
Discoverに依存するパブリッシャーへの教訓を、リーチ社の事例をもとにまとめる。
1. Discoverトラフィックは非常に不安定
リーチ社は2025年にDiscover流入が約46%減少し、上半期の+6%成長にもかかわらず下半期のページビューは8%減少した。これは大手パブリッシャーであっても、プラットフォームの変化によってDiscoverトラフィックが急激に変動する可能性を示している。
2. プラットフォーム依存は大きなビジネスリスク
Discoverは、これまでリーチ社にとって最大の単一トラフィック参照元になっていた。プラットフォームが変化するとデジタル収益と広告規模に直接影響する。Discoverへの依存度が高いパブリッシャーは大きな収益リスクを潜在的に抱える。
3. グーグルは動画とユーザー生成コンテンツを優先している可能性
記事では、「Discoverがユーザー生成コンテンツと動画を優先している」と分析している。これは従来のテキスト記事中心のパブリッシャーが、コンテンツ形式を適応させない限り露出を失う可能性を示唆する。
4. 検索トラフィックはDiscoverより安定だが安泰ではない
多くの検索結果にAI Overviewが追加されたにもかかわらず、グーグル検索のトラフィックは「比較的安定」を維持したとリーチ社は報告した。一方で、依然として「わずかに下げ傾向がある」という指摘もある。Discoverは拡散チャネルであり安定したトラフィック基盤ではないが、だからと言って検索も完全に安全ではないことを示している。
5. 規模依存の広告モデルは脆弱になり得る
Discoverの減少により、ページビューと規模に依存する広告収益が減少した。たとえば次のような広告だ:
- ダイレクト広告
- ブラウザ動画マネタイズ
プログラマティック広告のために大量トラフィックに依存するパブリッシャーは、特にトラフィックの変動に脆弱である。
6. トラフィックソースの多様化が不可欠
リーチ社は積極的に次の分野へ分散している:
- ソーシャルプラットフォーム(+21%)
- Apple News、MSN、AOLなどのアグリゲーター(+20%)
- ダイレクトトラフィック
- オフプラットフォーム配信
こうした集客分散は、マルチプラットフォームでのオーディエンス獲得への戦略転換を示している。
7. 動画はDiscoverへの適応戦略の重要要素
リーチ社は100以上の新しい動画職を設け、現在1日300本以上のソーシャル動画を6つの社内スタジオで制作している。こうした動きは、「動画コンテンツの方がプラットフォームに表示されやすい」とパブリッシャーが考えていることを示唆する。
8. 自社収益チャネルへのシフト
プラットフォームの不安定性を補うため、リーチ社は次のような戦略を拡大している:
- サブスクリプション/ペイウォール
- アフィリエイト/EC収益
- ブランドパートナーシップ
「広告配信プラットフォーム主導のトラフィック収益化への依存」を減らす方針は、業界全体の傾向を反映している。
Discoverは大量のトラフィックを生み出す可能性があるが、構造的に不安定でグーグルのプラットフォームに依存している。そのためパブリッシャーは、Discoverを「中心に据えた獲得戦略」ではなく「水ものトラフィック」として扱い、トラフィック源の多様化、動画フォーマット、そして自社オーディエンス収益の構築を優先することが生存戦略となる。
- Discoverがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグルDiscoverのサムネイル画像の推奨がより詳細に。技術的要件に加えて非推奨の画像にも言及
schema.orgとog:imageで画像指定 (Google検索セントラル) 国内情報
Discoverのドキュメントに更新が入った。サイトのコンテンツがDiscoverに表示される可能性を高める方法セクションへの情報追加である。特に、Discoverフィードに掲載される画像サムネイルの指定方法の追加は非常に重要だ。
関連性の高い魅力的な高画質の画像、特に Discover からのアクセスが発生する可能性の高い、サイズの大きな画像をコンテンツに含める。次の仕様を満たす画像を使用することをおすすめします。
- 幅 1,200 ピクセル以上
- 高解像度(300K 以上)
- アスペクト比: 16:9
Google は、Discover で使用する画像を自動的に切り抜こうとします。画像をご自身で切り抜く場合は、横向きで使用できるように適切に切り抜いて配置し、アスペクト比が自動的に適用されないようにしてください。たとえば、縦長の画像をアスペクト比 16:9 に切り抜く場合は、og:image metaタグで指定する切り抜き後のバージョンに重要な詳細が含まれていることを確認してください。max-image-preview:largeの設定または AMP を使用して有効にしたものschema.org マークアップまたは
og:image metaタグを使用して、ウェブページに関連性があり、ウェブページを代表する大きな画像を指定する。これにより、Discover のサムネイルとして選択される画像に影響を与えることができます。優先する画像を指定する方法の詳細をご確認ください。
- schema.org マークアップまたは
og:image metaタグで、一般的な画像(サイトのロゴなど)を使用しない。- 最高の結果を得るためには、 schema.org マークアップや
og:image metaタグにテキストの多い画像を使用しない。
注目したいのは、画像に関する次の3点だ。
- 画像サムネイルを決定する際に、「schema.orgマークアップ」または「
og:image metaタグ」のどちらもソースとして使用することを明記 - 画像の推奨仕様の追加(横幅、解像度、アスペクト比)
- ロゴ画像および画像内テキストの非推奨
Discoverフィードの画像はクリック率に大きく影響する。Discoverを重要なトラフィック源としているサイトのウェブ担当者は更新後のドキュメントをよく読んでおいてほしい。
- Discoverがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

