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音声ショッピングの時代は来るか? 「買い物コンシェルジュ」機能に期待は約2割

8 years 1ヶ月 ago

KDDIが10月5日に発表した「日本人の音声操作に対する意識調査2017」によると、音声アシスタントを搭載した機器やロボットに将来任せたい役割として「買い物コンシェルジュ(買い物支援)」を選択したのは17.6%だった。

男女別では女性の19.4%、男性の15.8%が音声による買い物支援に期待している。年代別では10~30代は約20%で、40代は13.9%、50代は11.9%、60代は17.9%。

音声アシスタントを搭載したロボットに任せたい役割の1位は「ガードマン (空き巣・泥棒対策)」(37.2%)。2位以下は「サイバーセキュリティ担当 (インターネットのセキュリティ対策)」(36.5%)、「ハウスキーパー (家事支援)」(24.2%)、「ホームドクター (健康管理支援)」(22.8%)と続いた。

音声アシスタントを搭載した機器やロボットに任せたい役割(KDDI調査)
音声アシスタントを搭載した機器やロボットに任せたい役割

現在、自宅で行うことがある音声操作は、1位が「インターネット検索」(14.2%)、2位が「地図の検索」(10.7%)、3位が「天気予報の確認」(9.8%)、4位が「メモ(音声メモなど)」(7.7%)、「ハンズフリー電話(ヘッドセット・スピーカーホンでの通話)」(7.3%)だった。

「文字入力」による検索を「面倒だ」と感じていると答えたのは全体の45.4%。男性が43.2%、女性が47.6%だった。

自宅で行うことがある音声操作について(KDDI調査)
自宅で行うことがある音声操作について

年代別では男女共に10代は「面倒だ」と感じている割合が低い。女性は年代が上がるにつれ「面倒だ」と感じる割合が高まり、30代以上の年代では50%を超えている。

調査概要

  • 調査対象:全国の15歳~69歳の男女1000人(ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員が母集団)
  • 調査期間:2017年9月7日〜9月8日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 有効回答数:男性500人 (10代・20代・30代・40代 各83人、50代・60代 各84人)、女性500人 (10代・20代・30代・40代 各83人、50代・60代 各84人)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ベルーナが人材紹介事業に参入、通販子会社のアンファミエを通じて看護師の転職を支援

8 years 1ヶ月 ago

ベルーナの子会社で看護師向け通販事業を手がけるアンファミエは10月10日、通販事業で蓄積したデータベースを活用し、看護師の求人情報サイトを開始、人材紹介サービス事業に参入した。

サイトの名称は「ナースキャリアネクスト」。看護師は無料で総合病院や専門病院の求人情報を閲覧できる。

キャリアアドバイザーが求職者と事業者の間に入り、看護師の就職をサポートする。転職に関わるアドバイスを対面や電話で行う。

通販事業を通じて培った医療従事者や事業施設、病院法人との関係を生かして求人情報を提供する。当初は関東で事業を行い、将来は全国展開をめざす。

アンファミエは看護師向け通販事業の国内大手。東京商工リサーチの調査によると、2014年度に看護師向け通販事業での国内売上高1位。約100万人の登録会員数を持つ。

ベルーナグループは看護師向けや輸入雑貨の通販といった「専門通販」が好調。2017年3月期の専門通販の売上高は、前期比11.4%増の410億円だった。

成長するベルーナの専門店通販事業

成長するベルーナの専門店通販事業
(画像は編集部がベルーナのIR資料からキャプチャ)

ベルーナはホテルなどのプロパティ事業、ファイナンス事業などを手がけ、通販事業を中心に事業の多角化を進めている。

ベルーナのビジネスモデル

ベルーナのビジネスモデル
(画像は編集部がベルーナのIR資料からキャプチャ)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

デジタルアシスタントは商売にどう使う? 「Amazon Alexa」などEC活用の3ポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 1ヶ月 ago

旅行関連商品のネット販売を手がけるEBags、花のEC会社1-800-Flowersは、クラウド上で実行される音声アプリ「Amazon Alexa Skills」(Alexa Skills)を使用し、自社ECサイト用の音声ショッピング機能を提供、注文件数を伸ばしています。

小売事業者はデジタルアシスタントに投資すべきか?

国際ショッピングセンター評議会(ICSC)の最新調査によると、消費者の37%は買い物リストの作成、店頭で商品を受け取るための事前注文に、何らかのデジタルアシスタント(例:Siriなど)を使ったことがあることがわかりました。

会話型音声のインターフェースを提供するMindMeld社は、2017年初頭にはデジタルアシスタントを装備したデバイスが1000~1500万台も使用されるようになると推定していました。

Amazon(アマゾン)やGoogle(グーグル)のような大企業は、デジタルアシスタント技術で他社を引き離しています。そして、アマゾンは2017年3月、デジタルアシスタント技術であるAlexaの拡張機能と新しいプログラムを発表しました。

「Amazon Prime Now」に追加した音声ショッピング機能に関するショッピングページ
「Amazon Prime Now」に追加した音声ショッピング機能に関するページ(編集部がキャプチャし追加)

開発者が「Amazon Web Services」を使用して「Alexa Skills」(編注:クラウド内で実行されるアプリのようなもの)を無料で構築し、利用者に提供できるようにすると発表。その後、「Amazon Prime Now」でのAlexaによる音声ショッピング機能のリリースが続きました。

「Amazon Prime Now」でのAlexaによる音声ショッピング機能(編集部が追加)

そんな状況下、デジタルアシスタント市場に参入する企業も増加しています。最近では、サムスンがデジタルアシスタント「Bixby」を発表しました。

消費者の関心の高まり、企業による巨額投資といった状況を見ると、デジタルアシスタント技術の普及に向けて注目が集まっていることは明らかです。しかし、今すべての小売事業者がデジタルアシスタントに投資するのは正しいのでしょうか?

最新テクノロジーを活用しているスターバックスやAdobeなどの著名ブランドや小売事業者は、ブランド構築、Webサイトへのトラフィックや売上増加、より良いカスタマーエクスペリエンスの提供のために、どのようにデジタルアシスタントを活用するのが良いか見極める時期にきています

しかし、アマゾンが手がけているという理由で参入し、デジタルアシスタント機能を提供するべきではありません。それは無謀な賭けです。その前に、小売事業者は技術を理解。適切な枠組みを整え、それを使って何を達成したいのかを把握する必要があります

① 目標を明確にする

消費者にデジタルアシスタントを提供する目的は何ですか? 顧客にデジタルアシスタント経由で注文して欲しいのでしょうか? または、注文した商品を追跡してもらいたいのでしょうか? もしくは、製品の詳細と在庫について質問してもらうだけで良いですか?

デジタルアシスタントは、消費者が地元の店で商品を見つけたり、重要な商品情報を提供したり、クリック&コレクトの追跡を手助けすることができます。

主要な事業開発や投資案件の時と同様に、小売事業者は一歩下がって、デジタルアシスタントで達成したい目標を定義する必要があります。スターバックスでの注文、よく利用する洗濯洗剤など、シンプルな商品やサービスについては、デジタルアシスタントを使ったショッピングではとても便利です。消費者の注文プロセスを明らかに簡素化することができるでしょう。

しかし、アパレルや専門小売業では、デジタルアシスタントによる注文は(今のところ)あまりにも複雑すぎるかもしれません。

ただ、デジタルアシスタントがそれらの小売事業者とその消費者にとって便利でないということではありません。たとえば、デジタルアシスタントは、消費者が地元の店で商品を見つけたり、重要な商品情報を提供したり、クリック&コレクトによる商品情報の追跡を手助けすることができます

② 言語を学ぶ

すべての小売事業者にとって、「Amazon Alexa」「Google Assistant」などのデジタル音声アシスタントを研究するなら今がチャンスです。「Amazon Alexa Skills」「Google Conversation Actions」(編注:「Google Assistant」向けの開発プラットフォーム「Actions on Google」)で使用される言語に精通した人材がいる小売事業者は少ないでしょう。明確な目標を達成するためには、新しい技術でデジタルアシスタントを適切にプログラムできるように、まずは言語を理解する必要があります。

アマゾンとグーグルの両社は、無料のオンライン指導、テンプレート、特定のデジタルアシスタントのAPIを使用するための学習教材を提供しています。

プログラミングを始める前に、デジタルアシスタントと消費者がどのようにやり取りして欲しいかを決める必要があります。「洗濯洗剤がなくなりました」と話しかけたら、デジタルアシスタントが洗剤を注文してくれるだけで良いですか? それともより会話に近づけたいですか? たとえば、

顧客:「洗濯洗剤がなくなりました」
デジタルアシスタント:「洗濯洗剤Xを再注文しますか?」
顧客:「はい」
デジタルアシスタント:「洗濯洗剤Xを注文しました。」

などなど。どの言語を使用するかにかかわらず、ブランドやビジネス戦略との整合性が取れていることを確認し、一貫したカスタマーエクスペリエンスを顧客に提供できるようにしましょう

接続を確立する

デジタルアシスタントを利用しショッピング機能を開発できるのは、アマゾンのセラーだけに限定されているわけではありませんどの小売事業者も「Amazon Alexa Skills」を簡単に作成できるのです。「Amazon Web Services」を使用すればすべて無料です。

スターバックスが実証したように、消費者はAlexa経由で直接注文することができます。EBagsと1-800-Flowersは「Alexa Skills」を使用して商品販売を促進し、注文数を伸ばしている小売事業者の好事例です。ドミノ・ピザは「Google Conversation Actions」上で独自開発し、消費者が「Google Assistant」を介してピザを注文できるようにしました。

スターバックスが「Alexa Skills」を利用して提供している再注文用スキル
スターバックスが「Alexa Skills」を利用して提供している再注文用スキル(画像は編集部がキャプチャ)

「Amazon Alexa」「Google Assistant」と小売事業者のECサイト、または注文管理システムの接続を実現するために、小売事業者はまず適切なAPIを用意する必要があります。これらのAPIは、社内で開発する必要がある場合もあれば、プラットフォームを提供しているベンダー企業が管理している場合もあります。

これらのAPIを活用すると、簡単にECサイトとデジタルアシスタントと接続することが可能で、最小限の労力によってデジタルアシスタントと統合できます

まとめ

大規模な投資を伴う場合、小売事業者は技術を理解するだけでなく、ブランドやビジネス戦略全体に適しているかどうかを判断する必要があります。次に、その技術が実際に消費者の役に立つかどうかを検討するために時間をかけてください。

デジタルアシスタントの技術と機能に何百万ドルも投資をすることは重要ではありません。しかし、言語を学び、枠組みを理解し、デジタルアシスタントがショッピングや小売の未来にもたらす可能性を検討し始める時がやってきています

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

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【UPDATE 動画マーケティング】シニア層に刺さる動画とは?データと実例から読み解く戦略

8 years 1ヶ月 ago
団塊の世代が70代に突入しつつある現在、シニア層マーケットが改めて注目されています。これまでのイメージとは異なり、現代のシニア層は積極的で、コミュニケーションにおいても従来とは異なるアプローチが必要...

オンワード、オムニチャネルのオーダーメイドスーツ事業をスタート

8 years 1ヶ月 ago

オンワードホールディングス子会社のオンワードパーソナルスタイルは10月7日、オーダーメードスーツの新ブランド「KASHIYAMA the Smart Tailor(カシヤマ ザ・スマートテーラー)」を立ち上げた。

全国13か所に展開していた「Sebiro&co.,」の店舗をリニューアルし、全店を「KASHIYAMA the Smart Tailor」に変更。店舗とECサイトが連携してオーダーメードスーツを販売する。

顧客は身体のサイズデータを専用サイト上に登録しておくと、ECサイトでスーツのデザインや素材を選択するだけで簡単にオーダーメードスーツを注文できる。

専用サイトから「来訪予約」を申し込むと、採寸スタッフが顧客宅などに出向いて採寸を行う。採寸後にECサイトで注文すれば、来店することなくオーダーメードスーツを購入することが可能。

オンワードホールディングス子会社のオンワードパーソナルスタイルは10月7日、オーダーメードスーツの新ブランド「KASHIYAMA the Smart Tailor(カシヤマ ザ・スマートテーラー)」を立ち上げた

新ブランドはオムニチャネル対応で展開(画像は編集部がキャプチャ)

デザインのパターンはジャケットが25種類、パンツが5種類。販売価格帯は約3万~5万円。

体型が変わった場合は専用サイトでサイズを変更したり、再度採寸を行う。採寸やスーツの販売は全国13か所の店舗でも行っている。

オーダーメードスーツの納期は最短1週間。受注や生産準備工程をデジタル化し、生産ラインを組み替えることで生産日数を短縮した。

商品は工場から顧客に直送する。スーツを梱包する際に圧縮パックを行うことで、品質や風合いを保ったまま配送することを可能にしたという。

今後は「KASHIYAMA the Smart Tailor」の仕組みを活用してメンズドレスシャツやレディススーツの取り扱いも検討する。海外展開も視野に入れている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

音声ショッピング、試着EC、家具レンタル……急変するネットショップのトレンドまとめ | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 1ヶ月 ago

今週は流れの変わり目を感じさせるようなニュースが多い週でした。流れを読んでいれば変わり目にも冷静に対応できるはずです。

音声ショッピングは一気に拡大&競争激化

Alexa」と「Amazon Echo」、年内に日本上陸 | ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/02/news074.html

グーグルがスマートスピーカー「Google Home」を日本展開、米国では音声ショッピングも提供 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4776

アマゾンの「Amazon Alexa」は音声ショッピングもできる。EC企業が知っておきたいこと | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4770

TVのニュースなどでも見ることが多くなったAIスピーカー(スマートスピーカー)。普及が一気に加速しそうです。今月中には「使ってみた」系の記事を紹介することになると思います。 先週紹介した記事にもあるように、音声検索で欲しい回答は1つだけ。検索に依存しない体制の準備もしておきましょう。

ファッションレンタルは試着に進化。老若男女に広がりそう

エアークローゼットが試着ECに進出、第一弾パートナーはユナイテッドアローズ | TechWave
http://techwave.jp/archives/aircloset-to-enters-fitting-ec-with-1st-partner-unitedarrows.html

AOKI、スーツの月額レンタル「suitsbox」を発表--Makuakeで支援募集 | CNET Japan
https://japan.cnet.com/article/35107930/

女性には定着してきた感のあるファッションレンタルサービス。「試着EC」という新しいジャンルに進化しています。

スタイリストが5着選んでくれて、1点以上買えばスタイリング料割引。残った商品の返送は無料……というように本当に試着。試着なので当然外出は禁止などの制限はあります。男性向けスーツレンタルも広がってきていますので、この流れは止まりそうにないですね。

家具レンタル+オンライン部屋探しって楽しそう

「ディノス」 家具のレンタル事業を開始、年間30億円の売り上げ見込む | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2017/10/post-2978.html

LIFULL、内見から重要事項説明までオンラインでできる新サービス開始へ | CNET Japan
https://japan.cnet.com/article/35107949/

記事のタイトルを見ただけでイメージがわく2つのサービス。提供しているのは別の会社ですが、ユーザーは組み合わせて使えますから、部屋探しの概念が変わりそうです。選びたいものはレンタルで試してから。現地に行かないといけないものはビデオ通話。他の分野にも影響が出そうな気がします。

物流は効率化が加速。送料も受け取り方もユーザーが決める!?

人件費は3割減! AI搭載ロボットが実現するEC物流の「省人化」「コスト減」「正確性」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4744

ヤマトHDがあの競合他社とタッグを組む? 三大都市圏の幹線輸送でシェア運行を検討へ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4778

ヤマト 夜間専門1万人を──キャパ拡大しネット販売に対応 | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2017/10/post-2975.html

ZOZOTOWN、送料を利用客が決める「送料自由」を試験導入 ー 利用者が選択した送料は? | Shopping Tribe
http://shopping-tribe.com/news/43399/

物流は「手間をかけずに正確に早く」。この流れがますます加速してきました。ZOZOTOWNの事例から、ユーザー側の意識も変わってきているように思えます。好きなところで好きなタイミングで受け取るんですから送料はかかるもの、ですよね。

ネットショップも常時SSLは必須

FutureShop2、「常時SSL対応」が新規申込の条件に | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/46198

SSL化のタイミング:運営堂サイトリニューアル | GRANFAIRS
http://www.granfairs.com/blog/cto/uneidou-renewal2

大きな流れがあると細かい流れを忘れがちですが、ネットショップも常時SSLが必須です。モールやASPはこうして対応してくれますが、自社サイトはかなり大変です。しっかり準備しておかないと、検索から消えることにもなりかねません……。

流れを知るための情報集手術と変化に対応するための生き残り術

第3回:ECビジネスのための調査 まったく見当がつかなくてもまず始めよう | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/4935

毎日1000記事をたった30分でチェックする情報収集術。その時短テクニックを運営堂の森野さんに聞いた | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/10/04/26906

秋葉原 変容し続ける街で「なにもしなかった」オノデンが生き残った理由 | 文春オンライン
http://bunshun.jp/articles/-/4189

今週紹介したようなことは急に発生したわけではありません。過去の流れがあって、そこから生まれたものばかりです。ということは流れさえ知っておけば、ちょっと先の未来がわかるということです。手間を惜しまずに日々情報を集めていきましょう。流れを知ると変わらないものも見えてきますので、オノデンさん的な生き残り術も見えてくるはず。

今週の名言

人間のブームは人間が考えています。昔のトレンドが一周して戻ってくるとよく言われますが、ある世代の人たちが自分たちの小さい頃に良かったと思うものを、大人になって「もう一回同じものをつくってみよう」という傾向が出てくる。トレンドはその繰り返しだと思うんです。昔のものがそのまま戻ってくるわけではなくて、プラスアルファで「よきもの」がくっついて、新しくなって戻ってくるという形で繋がっていると思います。

エンジニアには創造意欲が必要。25年目を終えて思うこと | ぐるなびをちょっと良くするエンジニアブログ
http://developers.gnavi.co.jp/entry/25years

ちょっと長い引用ですが、今週のまとめにはぴったりの名言です。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

土屋鞄製造所、ファンを魅了するSNS運営の裏側 | はぴさやがゆく! ネットショップの裏側探検記

8 years 1ヶ月 ago

土屋鞄製造所との出会いは、Facebookのフィードに流れてきた美しい写真でした。Instagramをチェックしてみたら、こちらもすごくステキな世界観。お話を伺うまでは、「社外のプロのカメラマンとコピーライターのお仕事なんだろうな〜」なんて思っていたのですが、なんとすべて内制です。どんな風にコンテンツを作っているのか聞いてみたくて、東京足立区西新井の本社に伺いました。 写真◎吉田浩章

土屋鞄製造所は、創業者の土屋國男さんが1965年に開いたランドセルの製造工房が始まり。それから半世紀、高品質の手作りランドセルは評判を呼び、2016年には注文の受付開始と同時にアクセスが殺到、サイトにつながりにくくなるほどの人気になりました。「ラン活(子どものランドセルを買うための活動)」なんて言葉が聞かれるようになったのもこの頃です。

2000年に入ってからは、ランドセルを買いに来た家族の声に応えて大人が使える鞄の製造販売もスタート。ネット通販もその頃に開始し、現在はWebサイトと全国の実店舗で販売中です。

なめらかな革の感触と美しいステッチにうっとりです。
店舗 ランドセル
西新井本店ではランドセルの見本がズラリ。店頭やWebで注文を受け付け、できあがったランドセルからお客さまの元へ届けられます。
ランドセル工房1
店舗の一角からはランドセル工房が見学できます。これは子ども用の小さなのぞき窓。「職人さんがみんなのランドセルをつくっています。そーっと見学してみよう」と張り紙が。
ランドセル工房2
注文を受けたランドセルは実際にこの工房で1つ1つ職人の手仕事で製造され、子どもたちのもとに届けられます。
店舗 レディース
店舗のおよそ半分は大人向けライン。大人向け製品は購入後持ち帰ることができます(一部注文販売の製品もあり)。
店舗 革のエイジング
土屋鞄製造所のバッグの特徴の1つは革。上質な革が時を経て変化し、持ち主になじんでいく過程も楽しみの1つ。

話題の製品は大人用ランドセル「OTONA RANDSEL」。創業50年を記念し、デザインチームが「ランドセルで始まった土屋鞄が、50年目の今だからこそ作れる鞄ってなんだろう?」と考えたそうです。手作りなので量産はできず、毎回告知をするとすぐに完売してしまうほどの人気。

OTONA RANDSEL
細部までため息が出るくらいきれいに作り込まれています。ふわっとした背負い心地に、ランドセルの懐かしい感触が背中でよみがえりました。

販売企画本部 販売促進部 KABAN販促企画課の金子里美さんと、広報室の前田由夏さんにお話を伺いしました。

株式会社土屋鞄製造所 販売企画本部 販売促進部 KABAN販促企画課 主任 金子里美さん
株式会社土屋鞄製造所 販売企画本部 販売促進部 KABAN販促企画課 主任 金子里美さん
株式会社土屋鞄製造所 広報室 前田由夏さん
株式会社土屋鞄製造所 広報室 前田由夏さん

InstagramのCEOから突然のメッセージ

今年の7月にInstagramの共同創業者でCEOのケビン・シストロム氏がこんな投稿をしました。

訳:「今日、1,500万以上の企業がInstagramを使用して物語と個性を共有していることを、我々は発表しました。私は土屋鞄が共有している物語が大好きです。土屋鞄はInstagramを使ってブランドのコミュニティを構築しています。その投稿には、製品の伝統、細部への気遣い、デザインが感じられる点が際立っています。土屋鞄、そして全世界の企業の方々がInstagramを通じて、情熱とインスピレーションを分かち合ってくださっていることに感謝します」

CEO自らが特定の、しかも日本のメーカーを取り上げることは珍しいそうです。この投稿を知ったときはどうだったのでしょう?

社内で「君たちががんばっているからこうなったんだね」って認めてもらったこともあって、すごくモチベーションが上がりました。

この仕事は成果がすぐに目に見えるものではなく、コツコツとした積み重ねだと思っているので、それが1つの形としてフィードバックされたことはとても嬉しいです。(金子さん)

撮影も文章も社内のスタッフが担当

金子さんが所属する販売促進部は2011年からFacebookページを、2012年からInstagramアカウントを運営しています。

販売促進部の中にSNSの担当のメンバーがいて、InstagramとFacebookで分かれていています。カメラマンもライターも社員。金子さんはディレクションすることが多い立場ですが、自ら撮影やデザインをすることもあるとのこと。

自社製品以外の投稿も心がけているんですが、季節を感じる写真など、そのときの流れに乗っているものの方が感情移入しやすいと思うんです。

例えば、最近急に暑くなってきたなっていう時期には冷たいアイスティーの写真を載せて、「ちょうど冷たい飲み物が飲みたい季節ですね」っていう投稿をしてみる。それを目にした人が「あ、そうそう。自分もちょうどそんな気持ちだったな」って、暮らしの中でのちょっとした共感みたいなものが積み重なっていくように心がけています。(金子さん)

こだわりは投稿内容だけではありません。プロフィールページで一覧したときの写真のバランスにも気を配っているそうです。

Instagramのプロフィール画面
土屋鞄製造所Instagramのプロフィールページ。製品をはじめ自然や食品、日常の風景、人物などが単調にならないバランスで並んでいます。

InstagramとFacebookで同じ投稿をしている企業が多いと思いますが、土屋鞄製造所ではそれも変えています。その理由は?

両方同じ写真を使うこともありますが、基本的にFacebookとInstagramって同じSNSでもユーザー層が少し違うと考えています。フィードの見え方も違うので、チャネルごとのコミュニケーションの仕方は意識的に変えています。(金子さん)

9月13日現在、土屋鞄製造所のInstagramのフォロワーは574,000人、Facebookは294,306人(ランドセルはInstagramが296,000人、Facebookが108,689人)。結局、良いものを出していればフォロワーは増えるんですよね……。

Web、店頭、パンフレット、トータルで土屋鞄を体験してもらう

SNSだけではありません。店舗のVMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)にも関わっているほか、新製品のパンフレット作りも販売促進部の仕事。パンフレットと言っても単純なカタログではありません。

2017年秋冬限定製品を紹介するツールでは、限定カラー「シナモンブラウン」にちなんで、シナモンを使った飲み物のレシピなどを紹介。さらに、シナモンなどのスパイスやチャイでひと息つく様子の写真がカレンダーになって同封されています(ちなみに販売促進部は「シナモンブラウン」といったネーミングにも関わっているそうです)。

2017秋冬パンフレット
ピンで止めるための穴まで開いているから壁に飾りたくなります。「お送りするとSNSにアップしてくださるお客さまもいらっしゃるんですよ」(前田さん)。

ただ製品のお知らせが届いたというよりも、もらって嬉しいものを作りたい。私たちも“自分だったらこれをもらってどうかな”と考えているので、何かプラスの要素があったり、見ていてワクワクしたりっていうことを意識しています。(金子さん)

「土屋鞄らしさ」を共有できる理由

スタッフが少なければもちろんSNSの運営は大変ですが、多いと今度はブランドの世界観を共有するのが難しくなってきます。土屋鞄製造所のアカウントは同じトーンで発信できていると感じます。その理由を金子さんは、「昔からのスタッフが積み上げてきたものを新しく入ったメンバーも大事していることと、社内でコミュニケーションを密に取っているから」と言います。

入社すると自社製品を使うことが日常的にあるんですが、デザイナーが使う人のことをすごく真剣に考えて鞄をデザインしている姿や、職人が一生懸命に作っている姿を間近で見ているので、より愛着がわきます。

愛情が込められた製品で、使っていただければ魅力が伝わると自分たちが実感しているので、販促部はそれをちゃんとお客さまに伝えなきゃいけない。その、製品の魅力を届ける使命みたいなものが、販促部はすごく強いですね。(金子さん)

今後については、「SNSツールも日々変化しているので、しっかりと時流はつかんでいきたいと思っていますが、ものすごく新しいことをして驚かせたいはとは思っていません。一緒に楽しんでいきたいです」と語ってくれました。

物語が生まれる食堂

本社の2階には広いスペースがあります。

昼食時はお昼ご飯を食べたりするスペースなんですけど、日頃1階で仕事をしている職人たちもお昼休みには上がってきて、カスタマーセンターや販促、広報など、全然違う職種のスタッフと同じテーブルでご飯を食べるんです。お互いの仕事を知ることで、製品愛とか会社愛みたいなものが深まりますね。(前田さん)

2階食堂
お昼時以外は仕事をしたり打ち合わせをしたり、販売促進部が撮影にも利用できるスペース。

土屋鞄製造所のSNSアカウントでは、職人がプライベートで作ったものも紹介されています。

最近だと、お子さんが生まれたスタッフに、職人が革のベビーシューズをプレゼントしたんです。Facebookに載せたらすごく反応がよくて「ぜひ商品化を」というようなコメントをいただいたりもしました。職人たちはものづくりがすごく好きなので、プライベートでもいろいろ作るんです。

それを知るためにひと役かっているのが食堂です。交流する時間があるからこそ「あの人、エプロンにこの間と違うカスタマイズをしてる」って気付いたり、職人から「最近こういうのを作ったんだ」って聞いたりするんです。(金子さん)

「お父さん」が見守っているから裏切れない

土屋鞄製造所を語る上で欠かせないのが創業者の土屋國男さん。社員から「お父さん」と呼ばれているそうです。79歳の現在も、社員に請われれば大阪や名古屋のイベントにも出向きます。

 

創業者が作り出す社内の雰囲気の良さがあり、同時にひたむきにものづくりと向き合ってこられた姿勢も伝わって来ます。お父さんに見守られているっていう感覚もあるので、「裏切れないな」って思うところがあるんですよね。(前田さん)

◇◇◇

土屋鞄さんのInstagramをずっと見ていて、その世界観にいつも癒されていました。流れてくる1つ1つの投稿に何度も励まされてきたので、その伝え方には裏技があったり、何か特別なことがあったりするのかな? とドキドキしながらお邪魔しました。

そこには「どうすれば製品の良さが伝わるか」「どうすれば見る人に喜んでもらえるか」をただただ考え抜き、偽りなく、真剣に心を尽くして仕事に取り組む皆さんの姿がありました。

「作る」ことから「伝える」までを1つの物語のように届けてくれる土屋鞄製造所さんの魅力は、創業者のお父さんをはじめ、大家族のような従業員さんたちから生み出される愛情の結晶なのでした。

はぴさや

2007年よりWeb媒体を中心としたメディア番組やCMでモデル、レポーターとして活動を始める。

2011年以降、地元福島で起きた震災をきっかけに“東北の今”を伝えるメッセンジャーとして、国内外で行われたイベントに多数参加。

現在はフリーランスとしてメディアへの原稿執筆や企画・デザインを行う他、地方創生を目的としたドローンの活用や魅力を発信している。

好きなものは、旅と茶道と美味しいごはん

はぴさや

日本初の自動走行宅配ロボットが登場、ラストワンマイルの課題解決めざす

8 years 1ヶ月 ago

自動運転技術の開発などを行うZMPは10月8日、自動走行する宅配ロボットの実証実験を六本木ヒルズ内で実施すると発表した。六本木ヒルズ内の物流センターや店舗から、森タワー内のオフィスにロボットが荷物を運ぶ。ZMPによると自動走行の宅配ロボットサービスは日本初。

配送業界の人手不足が深刻化する中、物流のラストワンマイル問題の解決をめざす。

宅配用自動運転ロボットの名称は「CarriRo Delivery(キャリロデリバリー)」。レーザーセンサーとカメラを搭載し、周囲360度の環境を認識しながら最大時速6キロメートルで自動走行する。人間が遠隔監視し、必要に応じて遠隔操作も可能という。

自動運転技術の開発などを行うZMPは、自動走行する宅配ロボット「CarriRo Delivery(キャリロデリバリー)」の実証実験を六本木ヒルズ内で実施すると発表
実用化をめざす「CarriRo Delivery(キャリロデリバリー)」

実証実験では森タワー内のエレベータも使用し、物流センターからオフィスへ書類などの荷物を配達する。今後、テレビ朝日社屋など六本木ヒルズ内の施設に荷物を運搬する実験も開始する予定。

実験期間は2017年10月8日から2018年3月31日まで。

将来は、オフィスへのコーヒーデリバリーや、居住者への荷物の配達といった用途での実用化もめざす。

ZMPは2014年に物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」の開発に着手。すでに物流倉庫などへ出荷している。

「CarriRo Delivery」のイメージ動画

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「ZOZOTOWN」でペット用品を販売、専門店が初出店

8 years 1ヶ月 ago

雑貨のECなどを手がけるトランスは10月5日、ペット用品専門のセレクトショップをファッションECサイト「ZOZOTWON」に出店した。犬用の衣類や首輪など、自社ブランドを含む11ブランドを販売している。

トランスによると、スタートトゥデイが運営する「ZOZOTOWN」にペット用品専門店が出店するのは初めて。

ショップの名称は「Pet's Closet(ペットクローゼット)」。オリジナルブランド 「Calulu(カルル)」 のほか、ARNOLDPALMER(アーノルドパーマー)、BEAMS DESIGN(ビームス デザイン)、CECIL McBEE(セシルマクビー)などを扱っている。

犬用のアウターやカットソー、ニットといった衣類をはじめ、首輪、リード、ハーネスなども販売。商品の価格帯は2680円~9500円。

トランスは10月5日、ペット用品専門のセレクトショップをファッションECサイト「ZOZOTWON」に出店

「ZOZOTOWN」に出店した「Pet's Closet」

取扱ブランドは以下の11種類。

  • ARNOLD PALMER(アーノルドパーマー)
  • AVIREX(アヴィレックス)
  • BEAMS DESIGN(ビームス デザイン)
  • Calulu(カルル)
  • CECIL McBEE(セシルマクビー)
  • EDWIN(エドウィン)
  • LOGOS(ロゴス)
  • MEZZO PIANO(メゾピアノ)
  • ROPE' PICNIC(ロぺピクニック)
  • X-GIRL(エックスガール)
  • X-LARGE(エクストララージ)

トランスは、雑貨の製造販売を手がけるトランザクションの100%子会社。ノベルティグッズの企画・製造や、キャンペーンの企画運営、雑貨のECなどを手がけている。

ZOZOTOWNは商品ジャンルを拡大中

スタートトゥデイは「ZOZOTOWN」の取扱商品ジャンルを拡大している。2016年8月にはHameeがスマートフォングッズのショップを「ZOZOTWON」に出店。2017年6月には、カー用品大手のオートバックスセブンが日用雑貨やアウトドア用品などの新ブランドを立ち上げ、「ZOZOTOWN」に出店した。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

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