Aggregator

中国の「拼多多(Pinduoduo)」に着想を得たシェア買いアプリ「カウシェ」、友人や家族などとの共同購入で最大55%オフ

5 years 6ヶ月 ago

X Asiaは9月1日、友人や家族などと共同購入すると商品を安く入手できるシェア買いアプリ「カウシェ」の提供を開始した。

シェア買いアプリ「カウシェ」とは

「カウシェ」は友人や家族間で「この商品が良い」「一緒に買おう」などのコミュニケーションをオンラインで行いながら、共同購入すると割引価格で商品を手に入れることができるショッピングアプリ。

商品を選び割引価格で購入してシェアグループを作成。作成したグループURLを友人や家族にSNSで共有し、1人以上が商品の購入を決めると「シェア買い」が成立する仕組み。

カウシェ KAUCHE X Asia 共同購入 シェア買い ショッピングアプリ アプリ
「カウシェ」を使用したシェア買いの流れ

割引率は参考価格から10%~55%オフと商品によって異なる。24時間以内に「シェア買い」が成立しなかった場合、全額返金となる。対応端末は2020年9月1日時点でiPhoneのみ。

シェア買いは単なる共同購入というより「良い商品を友人や家族に勧めたい」という気持ちに沿って展開するサービスです。 事業者にとっても「この商品が欲しい」と思っているユーザーが友人や家族に勧めることによるマーケティングメリットも強いと考えています。(X Asia)

サービスリリースの背景

「カウシェ」は、友人などと共同購入することで商品を安く入手できる中国の共同購入型ソーシャルEC「拼多多(Pinduoduo)」に着想を得た。

多多」は割引価格で商品を購入できるため、人口規模が大きい農村地域などの所得が比較的低い層に浸透。ログインボーナスやミニゲームといったエンタメ性も人気となり、2015年のサービス開始から5年で年間6億8300万人のアクティブな買い手を獲得。過去1年間で約19兆4000億円の流通を生み出した。

日本でもSNS利用数は年々増加し、EC化率も急速に増加している中で、友人や家族とオンラインによるコミュニケーションを楽しみながら、シェア買いによって割引価格でオンラインショッピングのニーズが高いと考えた。

サービス開始に際し、X Asiaは次のようにコメントした。

日本のECには進化すべき余地がたくさんあること、またコロナ禍の経験によりECは社会にとって重要なインフラになると強く思い、「X Asia」の創業に至りました。これから私達は世の中に新しいショッピング体験をつくることに挑戦していきます。(代表取締役 門奈剣平氏)

藤田遥
藤田遥

「実店舗でも安心して買い物を」――店舗の混雑状況を公式アプリで事前提供するナノ・ユニバースの取り組みとは

5 years 6ヶ月 ago

ナノ・ユニバースは9月1日、公式アプリを通じて実店舗の混雑状況をリアルタイムで事前に確認できる取り組みを始めた。

新型コロナウイルス感染症対策で求められているソーシャルディスタンスを実店舗での買い物で実現できるようにした。

曜日・時間帯などによる店内の混雑状況を、公式アプリを通じて事前確認できるようにした。米国のRetailNext, Inc.の日本法人であるRetailNext Japan合同会社が提供する実店舗リアルタイム混雑状況の視覚化技術を応用し、混雑状況の“見える化”を実現した。

対象店舗は全国26店舗。混雑状況の更新は15分ごとに行う。

ナノ・ユニバースは公式アプリを通じて実店舗の混雑状況をリアルタイムで事前に確認できる取り組みを始めた
公式アプリで確認できる混雑状況の表示例​​​​​​

ナノ・ユニバースによると、RetailNextの技術を使い、公式アプリから店内混雑状況が事前に確認できる取り組みは世界初事例という。

ナノ・ユニバースは2018年度にRetailNextの店内トラフィック分析データを導入。AIセンサーカメラによって取得する店内人数(店員数も含む)を95%以上の精度で自動収集したデータを、今回の取り組みの基礎データにしている。

売り場面積に対し、店員数も含めウイルスの感染予防の観点から、混雑と定義するしきい値を設定。混雑状況に合わせた段階的な表示をアプリとAPI連携し、精度の高い情報を自動更新(15分ごと)し、信ぴょう性のある数字を提供できるようにした。

ナノ・ユニバースは公式アプリを通じて実店舗の混雑状況をリアルタイムで事前に確認できる取り組みを始めた
基礎情報について

ナノ・ユニバースでは、来店時にマスク着用の要請、従業員の検温・マスクの着用、フィッティングルームの消毒など、さまざまな対策を行っている。

石居 岳
石居 岳

「赤字になる」「役員全員が反対」――宅急便を生んだイノベーションなどが学べる「クロネコヤマトミュージアム」探訪記 | 物流女子の旅

5 years 6ヶ月 ago
ヤマトグループ100年の歴史が学べる「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」が東京港区にオープン。パネル展示だけでなくミニシアターや体験コーナーがあり、家族で楽しみながらヤマトグループの歴史を無料で学べます【物流女子の旅④】

今や当たり前となった個人向け宅配。「赤字になる」「会社をつぶすことになる」と社内から猛反発の声があがった個人向け宅配市場を切り開き、「宅急便」を全国に浸透させたのがヤマト運輸2代目社長の小倉昌男氏。

小倉氏が切り開いた個人向け宅配市場など、ヤマトグループのイノベーションの歴史などが学べる「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」が2020年7月2日、東京都港区にオープンしました。

ヤマトグループ創業100周年を記念して設立されたミュージアムでは、創業から現在までの歴史を世の中の出来事とともにパネルやミニシアターなどを用いて展示しています。

クロネコのネコマークが誕生した秘話、ヤマトグループの歴史、お子さんも楽しめる体験コーナーなど、ミュージアムの様子をレポートします。

1910年代、創業時のトラック模型や制服、創業者の音声も聞ける

ヤマトグループ歴史館 館長の白鳥美紀氏とアテンドツアースタッフの下平氏の解説を聞きながら見学。ミュージアムは建物外周のスロープを活用したユニークな作りで、スロープを下っていくごとに見学対象となる資料などの年代が新しくなっていきます。

最初の展示は創業時(1919年)。制定された社訓や年表、創業者・小倉康臣(おぐらやすおみ)氏に関する展示が行われています。見どころは創業当初に使用していたトラックの模型と当時の制服レプリカの展示。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 初代トラック
当時使用していたトラックの模型。1台あたり現在の価格で750万円相当で購入したそう
クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 運転手の制服 レプリカ
運転手専用の制服のレプリカ。当時、運転手の制服は珍しかったそうです

ヤマトグループの歴史を人々の人生に重ねたストーリー

創業時代の展示の隣には、約14メートルの大型スクリーンを設置した円形シアターがあり、ヤマトグループとある家族4世代の100年間の物語を楽しめます。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 ミニシアター
近くの席で見ると迫力のある映像、遠くの席で見ると全体を見られる設計です。上映の合間には開始までの時刻とネコたちの映像が流れていました

1920年代、大和便と事業多角化の時代

シアターを抜けると、1920年代から1960年代までの資料などが展示されています。ヤマトグループがさまざまな事業に取り組んだ時代。日本初となる定期便の内容、ネコマークが生まれた背景について学べます。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 定期便 ヤマト便
1920年~1940年代についての展示箇所。日本初の定期便は1929年に東京~横浜間をスタートし、1935年に関東一円にネットワークを拡大しました

実はヤマトグループは3つの日本初を実施しています。それがトラックを使った運送会社、定期便、宅急便です。創業者も2代目の小倉昌男(おぐらまさお)もイノベーターとして新しい事業を創造するチャレンジ精神の持ち主で、今もその精神が受け継がれています。(ヤマトグループ歴史館 館長 白鳥氏)

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 定期便の案内パンフレット
定期便について書かれたパンフレットやチラシ。対象となるお客さまが今とは違いますが、この時代から電話をかけたら荷物を集荷してもらえる仕組みがあったそう

定期便だけではなく、引っ越しや美術品の輸送業務も行っていました。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 引っ越し マッカーサー
マッカーサー元帥の引っ越しを行ったのもヤマトグループ

有名なネコマークの原画が見られる!

歩みを進めると、有名なネコマークが誕生した経緯やネコマークに込められた思いを知ることができます。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 猫マーク誕生
誕生のきっかけになったアメリカのアライド・ヴァン・ラインズ社のネコマーク。小倉康臣氏が訪米した時にマークに込められた思いに共感、「マークを利用したい」とお願いし、日本ではヤマト運輸のみ使用許可をもらっているそう

親猫が子猫をくわえているマークには、「親猫が子猫を優しくくわえて運ぶように、お客様の荷物を丁寧に扱う」という思いが込められています。(アテンドツアースタッフ 下平氏)

貴重な絵の原画も展示されています。当時の広報担当者のお子さんが書いた絵がヒントになっているとのこと。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 ネコマーク 原画
ずっと右の絵が原画だとされてきましたが、2016年によりマークに近い左の絵が発見されました(左の絵はレプリカ)

絵を描いたご本人にお話をうかがいましたが、幼い頃だったので覚えていらっしゃらないとのこと。ただ「当時、黒猫と白猫を飼っていたのでその猫たちを書いたのかもしれない」と仰っていました。(白鳥氏)

1970年代、経営危機からの脱出

1970年代以降の展示では、2代目社長の小倉昌男氏が宅急便を開発した経緯や浸透までの軌跡、小倉昌男氏に関する資料などが展示されています。

高度経済成長期だった1960年代は、多くの運送会社が長距離輸送サービスを始めていた中、時代に乗り遅れたヤマトグループが経営危機に陥った時代です。

この時代が一番、危機に陥った時代で、100年間ずっと業績が伸びていたわけではなかったんです。(白鳥氏)

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年
両壁に1960年代に起きた主な出来事を、象徴的な内容がフロアに展示されています。これは「時代からこぼれ落ちたヤマトグループ」をイメージしているそう。
クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 宅急便の誕生
2代目社長の小倉昌男氏が経営を立て直すために参考にした企業のアイテムを展示。アイテムの下に生えている多くの芽は「宅急便の芽」を表しているそう
クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年
小倉昌男氏は宅急便を始めるために奔走しましたが、保守的な会社だったため役員から猛反対を受けたそう。飛び出た文字は猛反対を受けたイメージを表しています

個人間の荷物輸送を便利にした「宅急便」スタート

宅急便を開始した後の展示スペースでは、当時の宅急便のCMや取扱店の看板を展示しています。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 宅急便
当時流れていた宅急便のCMと懐かしの黒電話
クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 宅急便の看板
当時、宅急便取扱店に設置されていた看板。今でも取扱店をしているお店から寄贈されたとのこと

消費者の要望から生まれたサービス

今も活躍する「クール宅急便」や「スキー宅急便」などの展示もあります。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 スキー宅急便
「スキー宅急便」サービス開始時の様子や梱包について展示しています

お客さまの立場に立つ」という経営理念をきちんと反映した結果、いろいろな商品やサービスが生まれています。そのおかげで取扱量も右肩上がりにどんどん増えていきました。(白鳥氏)

宅急便を開発した小倉昌男氏とはどんな人物なのか?

宅急便を開発した2代目社長の小倉昌男氏の著書などから抜粋した主要な発言を、テーマごとに展示。貴重な当時の講演の映像を見ることもできます。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 小倉昌男
パネルには小倉昌男氏の主要な発言が表示されています。写真に写っているパネルとは別に、講演の内容を聞けるモニター展示があります

来場者に人気の宅急便体験コーナー

ミュージアム内で人気の体験コーナー。セールスドライバーの制服を着て撮影したり、配送に使用されている実物のウォークスルー車の内部を見学できたりします。

写真撮影はこの宅急便体験コーナーのみ可能です。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 セールスドライバー 制服
歴代のセールスドライバー制服も展示されています。子ども用の制服も用意されており、写真撮影OK!

ウォークスルー車のフロントガラスは視界を広くするために大きく。運転席側(右側)から降りると走行中の車と接触する可能性があるため、左側のスペースを広くして安全に降車しやすい設計になっています。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 ウォークスルー車
ナンバープレートは「96-25(クロネコ)」。ウォークスルー車の生産自体は終了してしまっているそう

そのほか、宅急便の「積みつけ体験コーナー」では、実際の2分の1サイズのボックスに、上手に荷物を積めるかチャレンジできます(残念ながら2020年8月時点では新型コロナウイルスの影響で中止になっています)。

未来へのチャレンジ

最後の展示スペースは2000年代以降の歴史や未来へ向けたヤマトグループの取り組みについて知ることができます。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年
社章にもなっている桜の木をモチーフとしたオブジェに、2000年代に取り組んだ施策を「実」と表現して展示。ここにもアイデアの芽が生えています

アテンドツアースタッフいちおしの「未来創造ラウンジ」

展示が終わると、来館者が「コメントシート」を書ける「未来創造ラウンジ」があります。ラウンジの壁面には、未来の街を創造したイラストが描かれています。

イラストには「これからもお客様と一緒に歩んで未来の街を創造したい」という気持ちが込められているそう。「コメントシート」には「こんな未来があったら良い」と思う内容を書き、壁面に貼り付けられるようになっています。

クロネコヤマトミュージアム ヤマトグループ歴史館 ヤマトグループ 歴史 100年 未来創造ラウンジ
貼る場所がないほどたくさんのコメントシート。アテンドツアースタッフの下平氏はこの壁面を見るのが本当に好きなようで、とびきりの笑顔で説明してくれました

新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底

クロネコヤマトミュージアムでは、博物館協会のガイドラインに従い新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じています。

来館者向けにお願いしている内容や、ミュージアムスタッフが行っている主な対策は以下の通りです。

<来館者>

  1. 受付時に非接触型体温計を用いた検温と手指の消毒、マスク着用
  2. 受付時に氏名、連絡先の記入
  3. 館内の混雑状況により、入館時間の制限を行う場合がある
  4. 団体やアテンドツアーの案内人数を1グループ10名以下に制限

<ミュージアムスタッフ>

  1. 体温測定の義務化。体調のすぐれないスタッフは出勤停止
  2. マスクの着用、こまめな手洗い、うがい、消毒の実施
  3. 日常清掃、衛生対策を強化して、展示や手すりなど人の来館者が触れる箇所の消毒・除菌作業
  4. 館内の換気システムによる、常時換気の徹底
◇◇◇

貴重な創業者の肉声やミニシアターや展示など、100年という長い年月に起こったヤマトグループの歴史をじっくりと知ることができる大変興味深い施設です。展示方法もただパネルなどが展示されているだけではなく、文字をオブジェ化するなどユニークで視覚的にもとても楽しめる内容になっていました。

ヤマトグループの歴史に沿って時代の流れや出来事も記載されているので、物流を身近に感じられるかもしれません。

次回は「クロネコヤマトミュージアム」館長の白鳥氏が語る、設立の経緯やミュージアムに込められた思いについてお届けします。

ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム

  • 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日・年末年始 ※月曜日が祝日の場合は開館、翌営業日を休館。臨時休館日などあり
  • 所在地:〒108-0075 東京都港区港南2丁目13-26 ヤマト港南ビル6F
  • 電話番号:03-6756-7222
    ※入館無料で予約なしの自由見学。アテンドツアーを希望の場合や10名以上で来館の場合は事前予約が必要
藤田遥
藤田遥

「良いお買い物体験」につながる決済手段とは? SHOPLIST、サイクルスポット、ビタブリッドジャパンの鼎談【後編】

5 years 6ヶ月 ago
「良い買い物体験」につながる決済手段とは? 「SHOPLIST.com by CROOZ」のCROOZ SHOPLIST、自転車販売大手のサイクルスポット、スキンケア製品「ビタブリッドC」のビタブリッドジャパンの3社の責任者による鼎談【後編】
[AD]

前回の鼎談で、「良いお買い物体験」を提供するために必要な要素としてあげられた「決済」。多様なオンライン決済サービスが提供されるようになり、特定の決済手段がECサイトに導入されていなければ、そのサイトで購入しないといったユーザーも増えている。ファッションECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するCROOZ SHOPLIST、自転車販売大手のサイクルスポット、スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンの3社の責任者が考える「良いお買い物体験」に直結する「決済」とは――。

鼎談者

  • CROOZ SHOPLIST 開発部:稲垣剛之氏
  • サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー:小林礼武氏
  • ビタブリッドジャパン 執行役員:西守穣氏

「良いお買い物体験」を実現するための「決済」とは

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、2つの考えを持ってこれまで決済の拡充を進めてきました

「SHOPLIST.com by CROOZ」は、代金引換、クレジットカード決済、auかんたん決済、d払い、ソフトバンクまとめて支払い、楽天ペイ、LINE Pay、Paidy翌月払い(コンビニ/銀行)、超あと払い(3か月後払い)、Amazon Pay、メルペイに対応している
代金引換、クレジットカード決済、auかんたん決済、d払い、ソフトバンクまとめて支払い、楽天ペイ、LINE Pay、Paidy翌月払い(コンビニ/銀行)、超あと払い(3か月後払い)、Amazon Pay、メルペイに対応している

1つ目がインフラ作りです。「SHOPLIST.com by CROOZ」は「世の中のインフラをツクル」というコーポレートビジョンを掲げています。そのためには、皆さんが普段使用している決済手段をSHOPLISTでも当たり前のように使用できるような環境をつくることが責務となります

2つ目は事業拡大という観点です。新しい決済手段を導入すると、それをきっかけに「SHOPLIST.com by CROOZ」を知ってもらう機会が増えます。たとえば、「Amazon Pay」を導入した際は、「SHOPLIST.com by CROOZ」のことを知らなかった「Amazon Pay」を使うお客さまの新規利用が大幅に増えました

また、さまざまなユーザーのニーズに対応するという側面もあります。10代後半~30代女性が中心の「SHOPLIST.com by CROOZ」は、クレジットカードを保有していないユーザーもいます。いろいろな決済手段を提供することで、さまざまなユーザーニーズに対応できます。

CROOZ SHOPLIST 開発部 稲垣剛之氏
CROOZ SHOPLIST 開発部 稲垣剛之氏
CROOZ SHOPLISTはファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」の企画・運営会社。サービス開始後8年目となる2020年3月期における「SHOPLIST」事業の売上高は約245億円

西守:ビタブリッドジャパンは、クレジットカード、代金引換、代金後払い、「Amazon Pay」の4種類を提供しています。40~60代がメイン顧客。若い世代をターゲットとしていないので、クレジットカードが使えないといったユーザー層はあまりいません。そのため、厳選した決済手段を導入しているというイメージになります。

この4種類に限っているのは、ビジネスモデルである定期購入の継続課金に対応できることを重要視しているからです。たとえば、昨今、流行しているQRコード系決済は定期継続課金に対応していないので導入していません都度課金ですと継続購入につながりにくいのです。また、LTV(顧客生涯価値)の低い決済や決済手数料に見合う効果のない決済はビジネスの観点から導入していないんです。こういった観点でビタブリッドジャパンでは4つの決済手段に絞っています。

ビタブリッドジャパンのEcサイトの入力フォーム
ビタブリッドジャパンは、クレジットカード、代金引換、代金後払い、「Amazon Pay」の4種類を決済手段として提供している。「Amazon Pay」はエントリーフォームに入る前の画面で案内。「Amazon Pay」は、購入者が初回の支払い手続き時に「以降の支払いをAmazon Payで行う」と設定することができる「Auto Pay」という定期課金機能を搭載。2回目以降は都度ECサイト上で支払いの手続きをすることなく継続して商品やサービスを注文できるようにする仕組みがあるため、ビタブリッドジャパンは重宝している

小林:僕は、規模感や業種業態で決済手段を使い分けるべきと考えています。サイクルスポットはこれから決済系を改善していくところですが、僕は「作業者の負担はどうなるのか?」という視点も重要視しています。特に代金引換。前職(セレクション・インターナショナル)の業務では、受け取り拒否などによる代金引換の手間がかかり過ぎていると感じ廃止しました。担当者はキャンセル処理、配送キャリアへの連絡などの手間が思った以上に負担になっていたんですよね。

現在、サイクルスポットのECサイトは、クレジットカード、銀行振込、楽天Payを提供していますが、決済手段の拡充の準備は進めています。その1つが「Amazon Pay」です。APIで決済を処理できますし、「Amazon Pay」の導入で現場に大きな負荷をかけることなく運用できると判断したからです。

サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー 小林礼武氏
サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー 小林礼武氏
関東で100店舗以上を展開するサイクルスポットのEC責任者

稲垣:ちなみに「SHOPLIST.com by CROOZ」で最も利用の多い決済手段はクレジットカード。代金引換、後払い、キャリア決済という順です。EC事業者側から見れば、クレジットカードか後払いで購入してもらった方がありがたいところです。後払い決済は比較的、購入単価が高くなる傾向があるからです。代金引換に関しては、ニーズが一定程度あることも事実。欠かせない手段となっているので代金引換は利用しています。

小林:サイクルスポットの決済手段はクレジットカードが6割以上。自社ECサイトだけで見ると、クレジットカード7割、銀行振込2割、楽天Payが1割といった状況です。

西守:政府のキャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス決済5%還元キャンペーン)のおかげで、クレジットカードの比率が一気に増えました。ビタブリッドジャパンでは比率の高い順に、クレジットカードが3割強、後払いが3割弱、「Amazon Pay」もまた3割弱、代金引換が残りです。LTV(顧客生涯価値)があままり高くない代金引換の比率は下げたいものの、育毛剤に代表されるようなお悩み商品は、購入時に個人情報をできるだけ残したくないといったユーザー心理があるためか、代金引換需要が高いですね。また、新規購入のお客さまに限って見てみると、Amazon Payとクレジットカードの利用率は共に約3割となっています。「Amazon Pay」を選ぶお客さまが増えてきているという印象がありますね。

ビタブリッドジャパン 執行役員 西守穣氏
ビタブリッドジャパン 執行役員 西守穣氏
スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンは2014年に設立。2020年2月期のEC売上高は前期比31.0%増の85億3700万円

3者とも実感した「Amazon Pay」の効果

さまざまなオンライン決済サービスがリリースされ、EC事業者の導入選択肢は増えている。小売り・EC業界で知名度の高いこの3社が実感したオンライン決済サービスの効果とは?

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、LTVが高いのは「Amazon Pay」ですね。「Amazon Pay」を使うAmazonのお客さまはネット通販でお買い物をすることに慣れていると思いますので、継続利用率が高いのでしょう。また、10代後半から30代女性がメインの「SHOPLIST.com by CROOZ」ですが、「Amazon Pay」の導入によってそれまで少なかった30~40代男性の利用率が増えていきました

小林:前職では「Amazon Pay」を導入していたので、売上向上などの効果は実感していました。そのため、今は急ピッチでECシステムの改修を進めており、「Amazon Pay」導入の準備を進めています。前職から感じていたことですが、ネット通販を頻繁に利用する顧客は、AmazonのボタンがECサイトにあると安心して、購入ボタンを押す傾向があるのではないでしょうか。

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」での「Amazon Pay」の導入は2015年12月、アプリへの導入は、2016年10月です。「Amazon Pay」でログインするとほとんどのEFO(エントリーフォーム最適化)の入力箇所に顧客情報が入力されるので手間がかからない。そのため、離脱率低下につながると思いました。そこはとても魅力的に感じましたし、結果的に想定した効果を得ることができました。顧客層の違いもとても魅力的。ちなみに、弊社の場合、「Amazon Pay」でお買い物をする顧客の割合は、他の決済と比べて男性ユーザーが多いです。それほど「Amazon Pay」は異なった顧客層の獲得につながっています

ちなみに、「SHOPLIST.com by CROOZ」では入会手段の1つとして「Amazon Pay」も利用できるようにしています。「Amazon Pay」で「SHOPILIST」に入会した顧客の90%は購入につながっています。つまり、入会時から「Amazon Pay」を使う顧客はすぐに購入につながるんです

「SHOPLIST.com by CROOZ」の入会画面
「SHOPLIST.com by CROOZ」の入会画面。「Amazon」アカウントでログインできるようにしている

西守単品系EC業界では近年、「Amazon Pay」を導入するECサイトが増えています。特に、消費行動の変化に対応するサブスクリプションECが増え、「Amazon Pay」を利用する消費者も増加しているんです「Amazon Pay」を導入していないと、ECで頻繁にお買い物するような知見の高いお客さまからは、「システム投資をしていない」「遅れている」といった印象を持たれる可能性があるんですよね。

「Amazon Pay」はもはや差別化するために導入する段階ではない。ビタブリッドジャパンは他社と「ネガティブな意味で差別化されない」ために導入したんです。ECサイトの運営を手がける各社が「Amazon Pay」を導入している現状に、“当社も遅れてはいけない”という危機感があったんです。そもそも「Amazon」は日本でもっとも利用者が多いECサイトだと思っています。お客さまはそのID・パスワードを使って自社ECサイトでお買い物ができるのですから、そのパワーを活用しないという選択肢はありませんでした。

「Amazon Pay」の特長としてはクレジットカードよりもLTVが高いという状況が続いています。クレジットカードの有効期限切れや種類などを変更する場合、消費者は利用しているECサイトで新しいクレジットカード情報を改めて設定する必要があります。「Amazon Pay」では日頃、「Amazon」でお買い物をする際に登録しているカード情報が使われるため、最新のカード情報に更新されているケースが圧倒的に多いでしょう。顧客としてはこうした利便性を享受できるメリットもありますよね。

稲垣:新しい決済手段を増やしていく際、コストという観点が気になるところでしょう。「SHOPLIST」は新しい決済方法を導入する際、「新規顧客を呼び込むプロモーションコスト」として見るようにしています。新しい決済手段を使っているお客さまがクレジットカードに移行すれば、その分、手数料が下がったりする。いろいろとバランスを見ながら決済手段を増やすようにしています。

「Amazon Pay」導入、売り上げはどう変わる? シミュレーションしてみよう

「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター」
「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター

今回の鼎談では、CROOZ SHOPLIST、ビタブリッドジャパンは「Amazon Pay」を導入済み。サイクルスポットは導入に向けて現在、開発を進めている。そこで、「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター」を使い、サイクルスポットがAmazon Payを導入した場合に、売上に対してどのようなインパクトが期待できるのかをシミュレーションしてもらった。

Amazon Pay売上シミュレーター」は、自社ECサイトの①売上件数(月間注文件数)②コンバージョン率③平均購入単価を入力するだけで、「Amazon Pay」導入後の売り上げの変化をシミュレーションすることができるシミュレーター。

「Amazon Pay売上シミュレーター」は約1分程度で結果を見ることができる
Amazon Pay売上シミュレーター」は約1分程度で結果を見ることができる

シミュレーターにあらかじめ入力されている「Amazon Pay」のカートシェア率(25%)は、EC事業者から導入事例として共有された「Amazon Pay」のカートシェアの平均値。「Amazon Pay」のコンバージョン率(40%)は、「Amazon Payを利用した場合の決済のコンバージョン率の上昇率」として期待する数値(アイピーロジックが2016年5月に調べた、Amazon Pay導入20社の導入前後3か月間を比較した数値)である。

サイクルスポットが自社ECサイトにおける注文件数、コンバージョン率、顧客単価(※いずれの数値も、記事用に入力してもらった仮の数値です。ただ、導入の検討材料になるように入力数値を設定してもらいました)を入力し、実際にシミュレーションを行った。その結果によると、1か月の売上高は13%アップ。コンバージョン率は0.5ポイント改善した。

サイクルスポットが入力した数値(実績に近い数値を入力)に基づいた「Amazon Pay売上シミュレーター」の結果
サイクルスポットが入力した数値に基づいた「Amazon Pay売上シミュレーター」の結果

サイクルスポットの小林氏は前職のセレクション・インターナショナルで「Amazon Pay」を導入していたため、「売り上げが伸びる」「全体のコンバージョン率が改善される」といった効果が期待できることは把握しており、「Amazon Pay」を導入すれば「Amazon Pay売上シミュレーター」が示したように売上アップ、コンバージョン率改善が見込めると期待している。

「Amazon Pay」を導入していない、また導入を検討している企業は、「Amazon Pay売上シミュレーター」をぜひ一度、使ってもらいたい。

◇◇◇

今回の鼎談で、「良いお買い物体験」に欠かせない決済方法として話題になったのが「Amazon Pay」。すでに1万社以上の販売事業者が自社ECサイトに導入している。

今回の鼎談でも「Amazon Pay」導入済みのCROOZ SHOPLIST、ビタブリッドジャパンはその効果を実感。これから導入予定のサイクルスポットも売り上げの増加などにつながると見ている。

これまで触れてきた効果以外にも「Amazon Pay」は大きな効果が期待されることを追記しておきたい。

「Amazon Pay」に期待される効果
  • 安心感や安全な決済環境を提供できる
    「Amazon Pay」で商品を購入すると、一部の商材を除き、Amazonマーケットプレイス保証の対象になる(Amazonマーケットプレイスでの購入に際して、万一、販売事業者と購入者の間でトラブルが発生した場合、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のことで、「Amazon Pay」を利用した場合にも、同等の保証対象になるというもの)
  • Amazon Payのお支払い方法としてAmazonギフト券が加わり、新規顧客の獲得が期待できる
    Amazon Payのお支払い方法は今まで、Amazonアカウントに登録されたクレジットカードに限られていたが、今年6月からAmazonギフト券によるお支払いにも対応を開始した。これにより、ECでクレジットカードの利用に抵抗のあったお客さまも、現金でAmazonギフト券を購入してAmazonアカウントに登録しておくことで、Amazon Payを使った簡単で便利なお買い物を楽しむことができるようになった。
  • 新規訪問顧客の購入を積極的にサポートできる「Web接客型Amazon Pay」
    顧客が支払い方法でAmazon Payを選択しなかった場合でも、入力フォームからの離脱や、入力ミスなどを察知して、Web接客のポップアップを用いて「Amazon Pay」での購入を提案する機能も利用できる。
  • 後払い決済などの代替決済になることの効果
    受注後のキャンセルが減少すれば、担当者の業務負荷の軽減につながる
  • 情報漏えいのリスクを回避できる
    EC事業者のECサイトにクレジットカード情報が保存されないため、事業者は情報漏えいの心配がない。Amazonの堅牢なセキュリティシステムによってカード情報が守られるため、ECサイトを初めて利用する消費者にとって安心感がある

などなど、「Amazon Pay」を導入すると、今回の鼎談ではあまり触れることがなかったさまざまな効果も期待できる。

今回の記事では「決済」にフォーカスしました。前半の記事では「良いお買い物体験」に必要なことなどについて鼎談しています。

[AD]
瀧川 正実
瀧川 正実

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored