2025年・企業イメージが悪化した不祥事、1位は「銀行員が〇〇から窃盗」の大問題【広報会議調べ】

前年は票が分散し「紅麹関連製品による健康被害」が僅差で1位に。

冨岡晶(Web担編集部)

12月15日 6:30

宣伝会議が発行する広報・メディア対応の専門誌「広報会議」は、「不祥事ランキング2025」を発表した。全国20~60代男女1000人が「企業・団体イメージが悪化した出来事」について回答している。詳細は「広報会議」2026年1月号(2025年12月1日発売)に掲載。

「広報会議2026年1月号」表紙

2025年はさまざまなジャンルの不祥事・事件が発生

この調査では、2025年1月~10月に発覚した企業や自治体、団体などの不祥事16件(編集部が専門家の意見をもとに選定)のうち、著しくイメージダウンした出来事を上位3例まで選択してもらった。

その結果、1位は「三菱UFJ銀行の元行員逮捕、貸金庫から十数億円窃盗」28.3%が最多。以下「すき家、鳥取の店舗でみそ汁にネズミ混入」22.7%、「日テレ番組でTOKIO国分太一が降板 コンプライアンス問題」19.6%が続いた。

2025年は、業界全体の信用に関わる深刻な事件に加え、情報漏えいやサイバー攻撃、転売問題、コンプライアンス・ハラスメント疑惑など、さまざまなジャンルの出来事が発生。記者会見をはじめとした組織の対応そのものも注目を集めた。一方で「あてはまるものがない」が39.3%と例年よりも高い割合を占めた。

1位の三菱UFJ銀行元行員の事件については、被害の大きさや事件内容が銀行業界に深刻な信用問題を起こした。2位のすき家異物混入も深刻で、SNSで写真が拡散され多くの人を動揺させた。3位の日テレ番組のコンプライアンス問題は、内容が分からないままの発表で不明瞭な印象が広がり、TOKIOメンバーの松岡昌宏氏から疑問が呈されるなど、いまだ混乱が続いている。

2025年イメージが悪化した不祥事ランキング

【2025年 イメージが悪化した不祥事ランキング】
1位 三菱UFJ銀行の元行員逮捕、貸金庫から十数億円窃盗(28.3%)
2位 「すき家、鳥取の店舗でみそ汁にネズミ混入」(22.7%)
3位 日テレ番組でTOKIO国分太一が降板 コンプライアンス問題(19.6%)
4位 広陵高校野球部の暴力問題、SNSで話題拡散(17.7%)
5位 マクドナルド「ハッピーセット」転売問題(13.2%)
6位 JAL、機長飲酒問題で全役員を減給処分 機長は懲戒解雇(7.7%)
6位(同率) 大阪万博、11カ国の海外パビリオン建設での未払い問題(7.7%)
8位 元野村証券社員に懲役10年 顧客から2億円超詐取(6.6%)
9位 アサヒグループHDがサイバー攻撃被害、受注・出荷などに影響(5.0%)
10位 万博会場周辺で来場者足止め 大阪メトロ中央線トラブル(3.7%)

なお過去の同一調査のランキング結果1位は以下のとおり。


2024年 小林製薬、紅麹関連製品による健康被害(37.5%)
2023年 ビッグモーター、保険金不正請求問題(45.5%)
2022年 園児送迎バスに置き去り、熱中症で死亡(32.5%)
2021年 名古屋市長、金メダルを噛み批判が殺到(31.0%)
2020年 河井克行、案里両議員を逮捕 参院選買収疑いで(29.5%)
2019年 かんぽ生命・ゆうちょ銀行で不適切販売が発覚(48.7%)
2018年  日大アメフット部 悪質タックル問題(58.1%)
2017年 豊田真由子氏が元秘書に暴言「このハゲー!」(51.8%)
2016年 舛添要一・前東京都知事の政治資金問題(39.1%)
2015年 旭化成建材・三井不動産「傾きマンション」(67.2%)
2014年 理化学研究所・小保方晴子氏の不正論文

調査概要

  • 【調査対象】編集部が危機管理の専門家の意見をもとに選定した、16件の企業・団体に関する不祥事(2025年1月~10月までに発覚)
  • 【調査方法】インターネットリサーチ(任意で3つまで「イメージが悪化した」項目を選択)
  • 【調査期間】2054年11月6日~7日
  • 【有効回答数】1000(20~60代男女)

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