海外SaaSを扱う商社でデジタルビジネスを支援するギャプライズは、オーストリア・ウィーン発スタートアップのJENTIS(ジェンティス)のサーバーサイドデータトラッキングツール「JENTIS」の国内提供を始めたと12月12日に発表した。Cookie規制やブラウザの制限、広告ブロッカーの普及で欠損したデータをプライバシーに配慮しながら補い、Google Analytics 4(GA4)等の分析ツールに配信して本来に近い計測を取り戻すことができる。
Cookieに依存せず、ブラウザ制限や同意率低下の影響を最小限に抑えて、高品質なユーザー行動データをGA4や「Google広告」「Meta広告」などに安定的に送信できる。取得していたデータが抜け落ち、各種レポートと実際の事業データにズレが生じて広告効果と顧客理解に影響している企業向けに提供する。JENTISの導入によるデータ向上と広告効果の最大化で、欧州の小売企業ではROAS(広告費用対効果)が約25%改善した事例もあると紹介する。
ユーザー行動データをまず企業専用のサーバーで受け取り、匿名化やクリーニングして送信する。欧州連合(EU)のePrivacy指令が許容する必要最小限の匿名データを合法的に扱えるとしており、IPアドレス等の識別情報はサーバー側でマスキングする。仕組みの革新性が評価され、2023年の世界経済フォーラム開催中に開かれた国際スタートアップコンペ「Davos Founders Games 2023」で世界約4500社から5社の受賞企業の一つに選出されている。