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コクヨがメタバース上にオープンした「KOKUYOショップ」とは

3 years 10ヶ月 ago

コクヨは、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」にバーチャル店舗「KOKUYOショップ」をオープンした。新たな顧客接点でのコミュニケーション実験と位置付ける。

コクヨはメタバース市場が今後拡大すると予測。文具・家具、Webメディアの展示で、メタバース空間ならではのユニークなショッピング体験を実現する。

コクヨは、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」にバーチャル店舗「KOKUYOショップ」をオープン
「KOKUYOショップ」のイメージ

「KOKUYOショップ」の特徴は次の通り。

①巨大なドットライナー型店舗

テープのりの定番「ドットライナー」をモチーフにした店舗空間。アバターはエレベーターで上下フロアへ移動で、歩き回ってショッピングを楽しめる。

コクヨは、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」にバーチャル店舗「KOKUYOショップ」をオープン
「ドットライナー」をモチーフにした店舗空間

②デスクや椅子の動きも再現

3DCGで制作した商品は360度さまざまな角度で確認できる。一部商品は動きや中身も再現しており、AR機能でリアルに商品を体験することが可能。

コクヨは、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」にバーチャル店舗「KOKUYOショップ」をオープン
3DCGで制作した商品は360度さまざまな角度で確認できる

③学ぶ・働く・暮らすの情報発信拠点

コクヨが発信するWebメディアを集め、働き方や学び方の特集記事を紹介。没入感のある閲覧体験を提供する。将来的にはバーチャルイベントなどユーザーとの交流にも活用する予定。

コクヨは、凸版印刷が提供するメタバースモールアプリ「メタパ」にバーチャル店舗「KOKUYOショップ」をオープン
コクヨが発信するWebメディアを集めた

「メタパ」は、仮想空間上に構築した複数店舗を1つに集約したアプリ。出店している企業のバーチャル店舗で買い物することができる。バーチャル空間で、遠隔地にいる家族や友人と同時接続、それぞれのアバターがバーチャル店舗を自由に移動でき、空間内にいる人と音声会話やテキストチャットでコミュニケーションを取ることができる。

瀧川 正実
瀧川 正実

約44億円を調達したSUPER STUDIOが日本のEC化率向上をめざす「次世代EC構想」プロジェクトとは

3 years 10ヶ月 ago

SUPER STUDIOが、データの統合管理でマーケティングからサプライチェーンまでの全工程にデータ活用を通じた最適なPDCA運用を実現できるようにする開発プロジェクト「次世代EC構想」に着手した。

「次世代EC構想」は、多様なEC販売チャネルの注文データをデータベースに統合、EC運営の深い知見がなくても、効果的なマーケティングアクションを自動最適化する仕組み。

SUPER STUDIOが、データの統合管理でマーケティングからサプライチェーンまでの全工程にデータ活用を通じた最適なPDCA運用を実現できるようにする開発プロジェクト「次世代EC構想」に着手
「次世代EC構想」がめざすイメージ

EC事業者は多角化する販売・マーケティングチャネルを管理しながら事業を運営する必要があるものの、データが統合管理されていないため、サイト運営の工程においてデータドリブンな意思決定が簡単にできる環境が存在していないという課題がある。

SUPER STUDIOがメーカーの担当者200人以上に行った調査では、担当者の50%が日本のEC化率を伸ばしていくには「ノウハウ不足を解消する必要がある」と回答している。

「次世代EC構想」はこうしたEC事業者や担当者が抱えている課題を解消するために、以下のような業務の実現をめざす。

  • オフライン/オンラインの販売チャネルごとのデータに加え、販売後の顧客の行動データまで統合管理されており、データを簡単に活用できる状態
  • 統合管理されたデータを簡単に可視化でき、新規顧客の獲得のための全体最適なマーケティングの実現や、顧客セグメントに対して実施したCRM施策の結果までが定量的に確認でき、最適な改善PDCAが運用されている状態
  • ブランド運営していく上で必要となる出荷・決済処理や顧客対応などのあらゆる定常業務を自動化

「次世代EC構想」は2023年の夏までにノーコードでEC事業者が総合的なデータと施策管理ができる状態を実現。担当者2人の体制でも年商10億円の事業が運営できる効率的なEC基盤作りをめざす。

「次世代EC化構想」の開発・推進の一環として、三井不動産とグローバル・ブレインが共同で運営する31VENTURES、ALL STAR SAAS FUND、きらぼしキャピタル、ネットプロテクションズ、みずほキャピタル、三井住友海上キャピタル、三菱UFJイノベーション・パートナーズなどを引受先とした第三者割当増資で、総額約44億円の資金を調達した。

そして、資金調達のリード投資家である三井不動産と連携し、ECとリアルをつなげるOMOの仕組みを実現する実証実験を始めている。三井不動産が展開する商業施設にて店舗の人流や来店属性を数値化し、商品の購入もしくは関心が高い消費者をリアルの場でSaaS型ECプラットフォーム「ecforce」に誘導する仕組みを開発。実証実験を通して連動性の高い仕組みの開発を行っていく。

SUPER STUDIOは、三井不動産と連携し、ECとリアルをつなげるOMOの仕組みを実現する実証実験を始めている
実証実験の仕組み

 

石居 岳
石居 岳

Metaが発表した新たなポリシー「レビューの操作」「レビューへのインセンティブ」禁止を解説 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

3 years 10ヶ月 ago
新たなポリシーでは、レビューの操作や、レビューと引き換えにインセンティブをつける行為が明確に禁止されます

Meta(旧Facebook)は6月20日、Facebookのマーケットプレイスやショップに投稿される評価・レビュー等に関する新しいポリシーを発表しました。

新たなポリシーでは、レビューの操作や、レビューと引き換えにインセンティブをつける行為が明確に禁止されます。実際の購買体験に基づかない無関係・詐欺的なレビューを排除するために作成したとしています。

まだ日本語版ポリシーは公開されていませんが(6月23日現在)、日本語版Facebookコミュニティ規定には「コミュニティ規定の英語(米国)版は最新の各種ポリシーを反映していますので、最上位のドキュメントとしてご使用ください。」との記載があるため、日本においても同様の規定が適用される可能性が高いと考えられます。

Meta(旧Facebook)は6月20日、Facebookのマーケットプレイスやショップに投稿される評価・レビュー等に関する新しいポリシーを発表

Meta、レビューに関する新ポリシー発表

Metaは、レビューに関するポリシーをアップデートしました。新たなポリシーは以下の5つです。

1. 改ざん

投稿されるレビューは、事実でない説明、偽装、詐欺、他者の財政的、個人的な利益の悪用をしてはならない。

2. インセンティブ

ブランドコンテンツについてのMetaのポリシーに準拠しない限り、投稿されるレビューは、直接・間接を問わずインセンティブをつけてはならない。インセンティブとは、ビジネスパートナーまたは販売者が、投稿されるレビューや回答と引き換えに、金銭的な支払いや無料ギフト、返金などの価値のあるものを提供することである。

3. 不適切なもの

投稿されるレビューは、投稿者の商品やビジネス、販売者の直接的な経験をもとにしていなければならない。加えて、レビューは商品やビジネスの意図した使用に関連してなければならない。

4. グラフィックと不適切なコンテンツ

投稿されるレビューは、過度に写実的、煽動的、暴力的、差別的で個人や団体への脅迫するようなコンテンツやメディアを含んではならない。

5. スパム

投稿されるレビューは、スパムに関するMetaのポリシーに従う必要がある。制限されていないエンゲージメントベイト、過度に頻繫なコンテンツの投稿や共有、宣伝が許可されていないことを含む。

※エンゲージメントベイトとは、エンゲージメントやストリーミングのリーチを人為的に増やす目的で、利用者に「いいね!」、シェア、コメント、その他のリアクションを促す戦略のこと

なおInstagramでは、2020年12月に「インセンティブ付きキャンペーン(「いいねしてくれたらプレゼント」など)」が禁止されていました。

未だステルスマーケティングの問題は生じており、引き続きMeta(Facebook)が対処しようとしているようです。

関連記事

<参照>

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

虎の穴の流通総額は300億円超え、通信販売は売上164に達する見通し【2022年度】

3 years 10ヶ月 ago

同人誌・コミック販売の虎の穴は、2022年6月期の流通総額が300億円を突破する見込みだと発表した。今後、事業構造改革を進め、2025年6月期までに流通総額400億円超の達成をめざす。

同人誌・コミック販売の虎の穴は、2022年6月期の流通総額が300億円を突破する見込みだと発表
流通総額の推移と今後の計画

通信販売の「とらのあな通信販売」、クリエイターのための資金獲得支援サービス「ファンティア[Fantia]」が成長。サービスユーザー数は前期比47%増の1141万人、クリエイター登録数は同73%増の51万人に増加した。

「とらのあな通信販売」の売上高は同10%増の164億円、受注数は同16%増の61万件に達する見通し。巣ごもり需要、オンラインサービスのユーザー層の利用拡大が増収に寄与した。

同人誌・コミック販売の虎の穴は、2022年6月期の流通総額が300億円を突破する見込みだと発表
通販売上高の推移

「ファンティア」事業の流通総額は同165%増の121億円、累計登録会員数は同63%増の750万人。

同人誌・コミック販売の虎の穴は、2022年6月期の流通総額が300億円を突破する見込みだと発表
「ファンティア」事業の流通総額の推移

虎の穴は2025年度までに「流通総額400億円」「サービスユーザー数1500万人」の達成を目標に掲げる。積極的なイベント支援や配送強化などで通販事業を拡大。オンライン事業への戦略的集中を推進しているため直営店舗の縮小を継続し、2023年度中に旗艦店への集約を行う。

瀧川 正実
瀧川 正実

顧客行動への対応から、マーケティングファネルを作る方法

3 years 10ヶ月 ago

一口にマーケティングと言っても、その施策は多種多様であり、ターゲットオーディエンスや検討に至るまでのどの段階にいるか、などによって大きく内容は異なります。投資に見合った効果を得るためにはどのような施策に注力すべきかを判断 … 続きを読む

投稿 顧客行動への対応から、マーケティングファネルを作る方法SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

コロナ禍で購買行動はどう変わった?月1回以上は商品・サービスを購入する人は約8割

3 years 10ヶ月 ago

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」によると、コロナ禍で「インターネットで買物をすることが増えた」と32.4%が回答した。

商品別では、衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨で、オンライン店舗を主な購買場所とする割合が20.3%から28.6%に増加。日用品など調査を行った12商品群のうち9商品で、購入場所がリアル店舗からオンライン店舗にシフトしている。

一方、コロナ禍においても食料品や日用品の購買は「小売店や専門店」などリアル店舗が最も多い。オンライン店舗で購買しない理由は「配送料がかかる」(36.3%)、「実物の確認ができない(商品やサービスの情報が十分でない)」(32.7%)が上位。オンライン店舗の利用が増えているものの、オンライン店舗はリアル店舗の補完的な位置づけにある。

コロナ禍の影響で変化した購買行動について聞いたところ、「具体的な目的のない買物のために出かけることを控えるようになった」が64.0%、「商品を購入する場所の感染防止対策を気にするようになった」「日常生活に不要と思われる買物を控えるようになった」が61.7%だった。

「衣料品、靴、鞄などの服飾雑貨を購入することが減った」(50.5%)、「外食の代わりに、家で料理をすることが増えた」(50.3%)と続き、32.4%が「インターネットで買物をすることが増えた」と回答した。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 コロナ禍における購買行動の変化
コロナ禍における購買行動の変化

商品別にコロナ禍前後で最も多く利用する購入場所の変化について調査。購入店舗をリアル店舗からインターネット上のオンライン店舗にシフトしているケースが多かった。最も多く購入する場所をオンライン店舗とした割合の変化は、衣料品、靴・鞄などの服飾雑貨が20.3%から28.6%、本・雑誌が29.4%から36.8%となった。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 ECで多く購入する商品
ECでの購入が増えた商品
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 コロナ禍前後におけるEC購入の割合の変化
コロナ禍前後におけるEC購入の割合の変化

回答者の79.3%が月1回以上、商品・サービスを購入していることもわかった。20代の4.5%、30代の4.9%の回答者が、ほぼ毎日インターネットを利用して商品・サービスを購入すると回答。日常的な買物をインターネットで行っている若年層が一定数存在すると推測できる。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 ECで商品・サービスを購入する頻度
ECで商品・サービスを購入する頻度

年齢層が高くなると購入頻度は低くなる傾向にあるが、高年齢層もコロナ禍における購買場所をインターネット上に変えた層が存在する。高年齢層に向けたインターネット販売の需要がポテンシャルとして潜在している。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 ECで商品・サービスを購入する頻度
ECで商品・サービスを購入する頻度(年齢層別)

インターネット上の店舗で商品を購買しないと回答した人に、インターネット上の店舗で商品を購入するデメリットについて聞いたところ、「配送料がかかる」と回答した人は36.3%で最も多い。

32.7%が「実物の確認ができない(商品やサービスの情報が十分でない)」、26.0%が「インターネットを利用しないでも、満足できる購入場所がある」と回答している。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「購買行動」 EC購買のデメリット
EC購買のデメリット

調査概要

  • 調査対象:「NTTコム リサーチ」登録モニター
  • 調査方法:非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2022年2月25日~3月1日
  • 有効回答者数:1078人
  • 回答者条件:20歳以上の全国男女
石居 岳
石居 岳

今年のAmazonプライムデーは?/Anker子会社のAmazon攻略法【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

3 years 10ヶ月 ago
2022年6月17日~23日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 2022年のAmazonプライムデーは7/12+13に実施

    米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』の分析では、2021年「プライムデー」2日間の流通総額は111億9000万ドルで前年実績比7.6%増だったと推定

    2022/6/21
  2. Anker子会社が語るAmazon攻略法。「Prime Day」後のキャンペーン、キーワード対策など事例に学ぶ

    Amazonマーケティングの支援を手がけるAnker子会社の責任者は、「After Prime Dayを行えば、あなたのブランドにより多くの消費者を惹きつけることができます」と言います

    2022/6/23
  3. 【BtoBのSEO施策】リード獲得数6倍を実現したサイボウズ「メールワイズ式」のコンテンツマーケとコミュニケーション設計とは

    「SEO」「広告」2つの視点から語る、EC事業者のためのデジタルマーケティング講座。「メールワイズ」のコミュニケーション設計改善事例(前編)【連載第13回】

    2022/6/22
  4. 経験ゼロから始めるEC事業入門! 〜メルカートで学ぶECサイト構築・運用の基礎知識

    ECサイトの構築・運用の経験なんてないのに……ある日、EC責任者に任命された加藤メル。ECって何から手を付けたら良いの? ええっ! こんなにやらなきゃいけないことがあるの!? ECサイトの構築・運営の基本がマンガでわかる保存版!

    2022/6/21
  5. ヤフーが始める「優良配送」対応商品の優先表示とは?「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」の検索結果、レコメンド枠で実施

    検索結果画面のほか、「Yahoo!ショッピング」のレコメンド枠、「Yahoo! JAPAN」のサービス内で表示するレコメンド枠でも「優良配送」対応商品を優先表示する

    2022/6/17
  6. Amazonの西日本最大のアマゾン尼崎FCフルフィルメントセンター、内部を公開

    尼崎市と周辺地域で2000人以上の雇用機会を創出。日本発の仕分け技術を採用し、働く人を考慮した安全で効率的な作業環境を提供しているという

    2022/6/22
  7. ソムリエの脳内接客をShopifyで実現! ストレスなく作成されたページが売れる理由【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年6月13日〜19日のニュース

    2022/6/21
  8. 値上げをした・する予定の企業は7割。卸・製造業で値上げが進む

    多方面からの大幅なコストアップに耐えきれなくなった企業による値上げは、夏以降も続くことが予想される

    2022/6/20
  9. ビックカメラが新たに導入するキャリアパスとは?顧客体験の価値向上とスタッフのウェルビーイング推進をめざす取り組み

    新たに導入したのは「くらし応援マイスター制度」。長く接客・売り場づくりで活躍し続けたいメンバー向けに用意したキャリアパス

    2022/6/20
  10. 「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」などをプレイするユーザー層と「Amazon Pay」の親和性の高さがポイント! スクウェア・エニックスが語るオンラインサービスサイトの利便性向上と新規利用者の開拓に成功した理由

    スクウェア・エニックスはオンラインゲームなどを提供するサービスサイトに「Amazon Pay」を国内外で導入したことで、消費者の利便性を向上させ、新規顧客の開拓につなげている

    2022/6/20

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    シャディがメタバース空間で発行するギフトカタログ「メタバースカタログ」とは

    3 years 11ヶ月 ago

    ラオックスグループのギフト販売大手シャディは、メタバース上の空間で提供する「メタバースカタログ」を発行した。紙カタログ、デジタルカタログに加え、新たな形態として一覧性に優れたメタバースカタログを導入した。

    今夏のギフト商戦に向けた「Shaddy Summer Gift 2022」から導入。全国47都道府県で展開する約2200の販売店、自社ECサイト「シャディギフトモール」でも全面提供し、各チャネルの連携することでオムニチャネル化を加速する。

    ラオックスグループのギフト販売大手シャディは、メタバース上の空間で提供する「メタバースカタログ」を発行
    「メタバースカタログ」のイメージ(画像は編集部がキャプチャ)

    「メタバースカタログ」は商品を一望できるメタバース空間上で、視覚的にギフトを選択できるギフトカタログ。一覧性・隣接性・視認性に優れているという。

    バーチャル空間にギフト商材を掲載。商品画像をクリックすると商品名や価格を確認でき、「購入はこちら」をクリックすると「シャディギフトモール」に移動する仕組み。

    店舗で買い物するような直感的なギフト選び体験、いつでもどこからでもアクセスできるECの利便性との双方を叶えた画期的なタッチポイントとして開発したとしている。

    シャディは全国の実店舗と「シャディギフトモール」のシナジーを生み出す新たなタッチポイントの開発を構想していた。2022年の「Shaddy Summer Gift 2022」を機に「メタバースカタログ」を展開するいう。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    Anker子会社が語るAmazon攻略法。「Prime Day」後のキャンペーン、キーワード対策など事例に学ぶ | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    3 years 11ヶ月 ago
    Amazonマーケティングの支援を手がけるAnker子会社の責任者は、「After Prime Dayを行えば、あなたのブランドにより多くの消費者を惹きつけることができます」と言います

    韓国の美容ブランド「Donginbi」は米国Amazonマーケットプレイスに出店し、2021年の売上高は前年比60%増、同年の「Prime Day」では、販売者売上トップ50に入りました。Amazon最大の販売事業者であるAnkerの子会社Oceanwingは、2022年の「Prime Day」を勝ち抜く戦略について、EC事業者やブランドのためにインサイトを共有しています。

    韓国ブランドの米Amazon進出を成功させたAnker子会社

    Amazonでは、検索ボックスに「スキンケア」と入力すると、3万件以上の結果が表示されます。韓国の「K-beauty」スキンケアブランドとしてアジアで成功を収めたDonginbiは、米国市場への進出を考えていました。「Amazonと直接的なつながりがあり、かつアジアの文化を理解しているマーケティング会社を探していた」。Donginbiのグローバルディレクターであるヒョン・ジオン氏はこう振り返ります。

    そこで、Donginbiがアプローチしたのが、Amazon最大の販売者である家電ブランドAnkerの子会社であるOceanwingでした。Donginbiは『Digital Commerce 360』の質問に書面で次のように回答しています。

    Oceanwingは中国企業として、アジアの文化を理解しています。我々の商品を正しく理解すると同時に、米国市場に関する専門知識を生かしてくれます。

    Donginbiのヒョン・ジオン氏
    Donginbiのヒョン・ジオン氏

     

    Donginbiは2020年9月にAmazonストアを開設。2021年6月のAmazon「Prime Day」で、スキンケアキット「エッセンシャルセット」がベストセラーTOP50に入りましたが、これは簡単なことではないとジオン氏は言います。

    米国の消費者に販売するには、地域ごとの広告戦略が必要だった」とジオン氏は説明。そこで、Oceanwingに市場調査を依頼しました。

    Oceanwingは、私たちのターゲットである米国の消費者をより深く理解するために、包括的な調査を行いました。詳しい調査は、越境ECを成功させるために不可欠です

    Oceanwingが開設したAmazonストア
    Oceanwingが開設したAmazonストア(画像は編集部がAmazon.com内からキャプチャ)

    「Prime Day」のためのソーシャルメディア戦略

    数千にも及ぶAmazon内のスキンケアブランドのなかで目立つにはどうすればよいのでしょうか。Donginbiは、2週間かけて段階的に準備することが大切と説明します。

    OceanwingはDonginbiに対し、広告キャンペーンを「ウォームアップ期間」「プロモーション期間」「プライムデー後」のアウトリーチ期間にわけるようアドバイスしました。

    「ウォームアップ期間」では、Donginbiの商品サンプルを1つ1ドルで試すことができる1ドル購入キャンペーンを実施しました。このキャンペーンは、DonginbiのInstagramアカウントで宣伝しました。ジオン氏は言います。

    「2時間足らずで、すべてのサンプルが完売し、Amazonでのエンゲージメント率が56.9%上昇しました」。ですが、これは簡単なことではなかったそうです。

    海外のブランドにとって、米国でソーシャルメディアキャンペーンを成功させることは非常に難しいことです。韓国のブランドとして、米国の消費者のニーズを理解し、彼らの文化に適応する必要がありました。(ジオン氏)

    また、異なる販売タイミングで、異なるソーシャルチャネルを使用することは、Donginbiにとって不慣れなことでした。ジオン氏はこう言います。「これは、我々にとって新しいコンセプトでした

    Oceanwingと協業して以来、Facebook広告は「プライムデー後」にあたる「Prime Day」以降に展開すると、ターゲットオーディエンスをAmazonに流入させることに役立つことがわかったそうです。

    Oceanwingはまた、TikTokよりもInstagramとYouTubeに注力するようDonginbiに助言しました。インフルエンサーマーケティングやロイヤルティクラブなどのキャンペーンを通じて、DonginbiはInstagramで5万人以上のフォロワーを獲得。YouTubeではインフルエンサーによる商品レビューの視聴回数が数千回に達しています。

    Instagramは、Donginbiのeコマース戦略全体において重要な役割を担っており、大きく売り上げに貢献しています。(ジオン氏)

    Oceanwingはまた、プラットフォーム上で顧客ロイヤルティを構築するもう1つの方法として、AmazonのSubscribe&SaveDealsプログラム(定期購入便)のユーザーをターゲットにしました(2022年4月の時点で、DonginbiのAmazonでのフォロワー数は約1800人)。

    OceanwingはDonginbiと協力し、「Prime Day」、Cyber 5(感謝祭の週末、ブラックフライデー、サイバーマンデーを含む5日間のホリデーショッピング期間)、割引キャンペーン、新商品発表に焦点を当てたインフルエンサーとのコラボレーションを展開。期間中、Donginbiは広告予算の約60%をYouTubeインフルエンサーに費やしました。

    ジオン氏は、Instagramと比較してYouTubeの方が顧客の定着率が長いという結果を得ることができましたインフルエンサーが商品を評価するYouTubeの動画は1本10分から15分程度コンバージョン率は、Instagramに比べYouTube広告の方が高くなったのです

    ジオン氏は金額については明らかにしませんでしたが、インフルエンサーを使ったキャンペーンが成功した際、売り上げの20%がYouTube経由だと話しました。

    Donginbiは一方、アジアでは韓国のテレビドラマとコラボして消費者にアピール。中国の消費者はライブストリーミングイベントに反応しました。Donginbiは2021年、「口紅王」と呼ばれるストリーミング・インフルエンサーのトップランナーであるオースティン・リー氏と連携しました。彼は12時間のライブストリーミングマラソンで過去最高となる19億円の売り上げを達成しました。ジオン氏は、ライブストリーミングは米国でも人気が高まると考えています。

    TikTokを利用する若者が増えているため、米国はこの(ライブストリーミングの)トレンドに追いついてきています。(ジオン氏)

    独自の情報収集機能で信頼性の高い予測

    Ankerは、Amazonのプラットフォームを利用してビジネスを成長、マーケティング子会社であるOceanwingなど他のビジネスチャネルにも進出し、10年間で数十億円規模のブランドを構築しました。

    Oceanwingの責任者であるスティーブン・フィッシュ氏によると、今もOceanwingは成長を続けており、クリエイティブ、ディストリビューター、マーケティングサービス、広報、インフルエンサーなど、サービスを拡大しています。フィッシュ氏は言います。

    次のステップは、Amazonでできるだけ多くの販売者が潜在能力を最大限に発揮できるよう支援することです。

    Oceanwingのスティーブン・フィッシュ氏
    Oceanwingのスティーブン・フィッシュ氏

     

    その戦略の一環として、2022年にOceanwingはフィッシュ氏を迎え入れました。フィッシュ氏は20年にわたり、BtoCビジネスの直販戦略に携わってきた人物です。家電のD2Cヘッドホンブランド「Beats by Dre」など、Amazonでブランドを立ち上げた経験もあります。また、Cloroxのような大手小売事業者とも仕事をし、小売業界の流通側で働いたこともあります。

    Oceanwingは、人工知能技術を使って販売在庫を予測し、ブランドのサプライチェーンとロジスティクス管理を支援しています。ブランドと契約すると、機密保持契約を結び、Amazonのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)からリアルタイムの情報を取得。そして、次のようにフィッシュ氏は話します。

    その情報をもとに戦略を立てると、ほとんどうまくいくのです。私たちは、信頼性の高い予測を提供し、ラストマイルまで正確に課題を予測し、ナビゲートすることができます。大企業も中小企業も、自分たちではどうすればいいのかわからないような物流の問題にぶつかっています。彼らは、Oceanwingが時価総額80億ドルの親会社に支えられていて、幅広いネットワークを利用できることを知っているのです。

    有料メディアやオーガニックキャンペーンは、しばしば非効率的であるとフィッシュ氏は言います。Oceanwingは、Amazon DSP(広告主がAmazon内外でディスプレイ広告、動画広告、音声広告をプログラマティックに購入できるデマンドサイドプラットフォーム)を販売者に提供し、販売者がAmazon内外の新規および既存の顧客にリーチするための広告をプログラムによって購入できるようにしています

    販売者は多額の資金を費やしていますが、ROIや広告費に対するリターンは高くありません。(フィッシュ氏)

    フィッシュ氏によると、Oceanwingは独自開発した情報収集機能を持っているほか、他の広告代理店が使っているツールへのアクセスも可能だと言います。

    我々はいくつかの異なるモジュールからツールを集約しています。私たち独自のAIソフトウェアもあります。売り手のビジネスのあらゆる側面について、本当に深いインサイトを得ることができるのです。私の20年の代理店勤務の中で、Oceanwingがクライアントに提供するようなインサイトを得たことはありません。AnkerはAmazonの中で成長してきました。Ankerの傘下にある我々は、Ankerが持つインサイト、ビジネスを成長させるために戦略方法を、他のブランドにも活用できるのです

    最近契約したブランドの名前をあげることは避けましたが、フィッシュ氏によると、Oceanwingは大手コングロマリットが所有する複数のブランドと提携。2022年7月と2022年第4四半期の「Prime Day」に向けて、販売強化するAmazonアカウントは、Oceanwingが管理しているそうです。あるブランドは食品・飲料分野のトップ10リーダーであり、別のブランドはサステナブルな食器のカテゴリーだそうです。

    Amazonのキーワードがすべてを左右する

    Amazonで販売する場合、キーワードは戦略の大きな部分を占めます。フィッシュ氏は、1クリックあたりの価値を最大化するための戦略があると言います。

    一般的にブランドは、コンバージョンが低く、クリック単価の高いキーワードに入札しますが、これは正しい行動ではありません

    たとえば美容のカテゴリーでは、1クリックあたり4ドルに達し、「これは非常に高い」とフィッシュ氏は言います。

    「美容」「マスカラ」といったキーワードに入札するのは、非常にコストがかかり、リターンもありません。そこで、私たちは、コンバージョン率が高く、コストの低いフレーズを探します。「スキンケア」ではなく、「乾燥が気になる顔のスキンケア」といった具合です。

    その他、当たり前と思われるかもしれませんが、「不鮮明で解像度の低い商品画像や、わかりづらい商品説明文は使わないようにしましょう」とフィッシュ氏は言います。

    ブランドは、商品の特定の機能を説明するインフォグラフィックやその他の画像を用意しないでしょう。あるいは、スポンサーやブランドの動画が登録されていないこともあります。Amazonは何らかのビデオを要求していますが、一部のブランドはこのことに気づいていないのです

    販売事業者は細部にまで注意を払わない場合、損をすることになるでしょう。「販売者の質(特に小売業)は向上していると思います。なぜなら、劣悪なリスティングをしていれば、人々がネガティブなレビューを書き、それが彼らのビジネスにダメージを与えることを理解しているからです

    フィッシュ氏は、ソーシャルメディアを利用した会話型ショッピングは、Donginbiと同様、消費者へのアピールになると言います。また、Amazonで出品者にメッセージを送ることができるのもメリットだと考えています。

    コストはクライアントによって異なるとフィッシュ氏は説明。Oceanwingの利用料金は公表していませんが、「200人規模のチームが関わることになれば、別のクライアントとよりもコストが高くなる可能性がある」と指摘しています。

    Amazonの「Prime Day」2022年には戦略プランBを用意しよう

    Amazonが2022年に実施する「Prime Day」は7月。より多くの顧客を獲得し、年間を通じて経常的な収益を伸ばそうとする小売事業者に対して、Oceanwingは直前のポイントをいくつか提示しています。

    「Prime Dayの前には、常にプランBを用意しましょう」とOceanwingのジェネラルマネージャーであるジョー・ウー氏は言います。

    Amazonが取引の承認を取り消すリスクがあるため、「Prime Day」のキャンペーンにはプランBを用意する必要があります。「Prime Day」のトラフィックは巨大です。ブランドページは、1年のどの時期よりも多くの消費者を呼び込むことができます。消費者にアピールするために、ページの更新や最適化を行うことが不可欠です。(ウー氏)

    またウー氏は、「Prime Day」の期間中、競合の活動をモニターするようアドバイスしています。「『Prime Day』は競合他社から何か新しいことを学ぶ良い機会であり、同時に自社の戦略を調整することができる機会です

    Prime Day前は、販売者が競合の割引プランについてあまり情報を持っていない可能性があります。

    しかし、競争が始まったら、競合企業のパフォーマンスをチェックしてください。特定の商品で大幅な値引きを行っているブランドがあった場合、それが優れた販売実績につながることがわかったらそこから戦略を調整しましょう

    品切れのお知らせも同様です。「喜ばしいニュースです!売上目標を達成するために使う予算が少なくてすむということですから」とウー氏は言います。

    またウー氏は、「Prime Day」の早朝にすべての販売指標とリストを監視するようブランドにアドバイスしています。

    何か異常なことが起こったときに、潜在的な火種を素早く消すことができます。同時に、いくつかのテストを実行し、販売パフォーマンスを最適化しましょう。

    潜在的な火種とは、何かがすぐに売り切れた場合などです。プランBの一例として、FBA商品以外の追加在庫を用意することをあげています。Oceanwingでは、クライアントと協力してFBM(Fulfillment by Merchantt)商品を用意しています。Amazonが最近、FBAの制限をすべてのカテゴリーに拡大し、変更が難しくなっているため、FBM商品は特に有効だそうです

    Oceanwingは、クライアントが信頼できるFBMプランBを確立するためのツールとして、フルサイクルのサプライチェーンとロジスティクスサービスをあげています

    2020年の「Prime Day」期間中、Oceanwingはあるクライアントのためにスプリットテストを実施し、2つの異なる割引を比較しました。よりパフォーマンスの高い割引をクライアントの商品全体に設定し、その日の残りの時間帯を過ごしました。結果、クライアントは売上目標を達成することができたと言います。

    「Prime Day」が終わっても、チャンスはまだ残っています。

    After 「Prime Day」キャンペーンを実施しましょう。Amazonや他のディスカウントサイトへのトラフィックは、「Prime Day」の週全体を通して非常に高いのが一般的です。After 「Prime Day」を行えば、あなたのブランドにより多くの消費者を惹きつけることができます

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    アルペンが物流DX促進で6割の省人化を実現する新倉庫とは

    3 years 11ヶ月 ago

    スポーツ用品販売のアルペンは2024年初旬、アパレル、シューズカテゴリーの専用倉庫として、愛知県大口町に4万3000平方メートルの大型倉庫(大口ディストリビューションセンター)を稼働させる。

    迅速かつ効率的な供給ができる物流システムを構築するのが目的。倉庫業を手がける福玉と協業する。

    スポーツ用品販売のアルペンは2024年初旬、アパレル、シューズカテゴリーの専用倉庫として、愛知県大口町に4万3000平方メートルの大型倉庫(大口ディストリビューションセンター)を稼働させる
    新倉庫の外観

    倉庫には村田機械による国内最大規模の搬送機器「シャトル型自動倉庫」、省スペースで高能力を実現した仕分け機「クロスベルトソーター」を導入。最新マテハン機器による物流業務削減の省人化効果は既存倉庫と比べて6割を見込んでいる。

    アルペンは、アパレル、シューズ、小物(フィットネス用品やサポーターなど)、大物(キャンプ用品やゴルフキャディバッグなど)など幅広いカテゴリーの商品を取り扱っている。物流面ではそれらを効率的に仕分け、店舗に届けるにはさまざまな課題を抱えていた。新倉庫では、カテゴリー別に物流網を再整理。効率的で無駄がなく変化に対し柔軟対応できる物流網を構築するという新物流戦略を立案している。

    その第1弾として2021年・大物、小物カテゴリーの専用倉庫(小牧ディストリビューションセンター)を稼働。小物倉庫においては国内初導入となる3Dロボット倉庫システム「ALPHABOT」を2021年11月に稼働している。

    大型倉庫の新設は第2弾として位置づける。アパレルとシューズを1つの拠点に集約することで投資を集中、高いコスト効率と投資効果を生み出す。これらの新物流戦略を実践することで、以下の3点の実現を見込んでいる。

    • 店舗までの供給リードタイムの大幅短縮化
    • 売場/ブランド別梱包納品による店舗品出しまでの作業簡素化
    • 出荷物量コントロールによる庫内作業人数および配送の最適化

    6割の作業削減効果を生み出す新倉庫

    大口ディストリビューションセンターでは、1階に設置するシャトル型自動倉庫と、3階に設置するクロスベルトソーターを、自動倉庫の入出庫装置で直結。そのため自動倉庫からの商品の出庫、オーダー商品のピッキングとソーターへの投入、ソーターでのオーダー別仕分けまで、一連の工程がシームレスにつながる。

    スポーツ用品販売のアルペンは2024年初旬、アパレル、シューズカテゴリーの専用倉庫として、愛知県大口町に4万3000平方メートルの大型倉庫(大口ディストリビューションセンター)を稼働させる
    新倉庫内の仕組み

    従来の手作業によるオーダー商品のピッキング・仕分け運用に比べて、「探さない」「歩かない」「運ばない」を実現。出荷ケースの自動製函機や自動封緘機、自動サイズ計量器などの機器も導入している。自動化レベルの高いラインを構築し、約60%の作業工数削減を実現させる。

    シャトル型自動倉庫は、保管棚の各段を走行する搬送台車が商品ケースを搬送し、入出庫装置を経由してピッキングステーションに届ける機器。各段に搬送台車があるため、時間当たりの入出庫能力が高いのが特長となっている。

    また、一定範囲内の荷姿であれば自動移載できるフリーサイズ対応で、さまざまな商品ケースに柔軟に対応。棚一間口に奥行2列で商品ケースを保管できる最新型のダブルディープタイプを採用、アルペンが扱う多様な商品アイテムを高密度に保管する。

    大口ディストリビューションセンターのシャトル型自動倉庫は全長100メートル超、シャトル型自動倉庫としては国内最大級の約10万ケースが保管可能となる。クロスベルトソーターは、水平方向の移載にベルトコンベヤを使用した自動仕分け装置。さまざまな荷姿を安定して仕分けられるため高速で運用でき、時間当たりの仕分け能力が高いという。

    スポーツ用品販売のアルペンは2024年初旬、アパレル、シューズカテゴリーの専用倉庫として、愛知県大口町に4万3000平方メートルの大型倉庫(大口ディストリビューションセンター)を稼働させる
    村田機器製の「シャトル型自動倉庫」「クロスベルトソーター」

    国内最高クラスの出荷能力を、コンパクトなスペースで実現した大口ディストリビューションセンターは、将来のマテハン機器の増設も容易な計画で、アルペン新物流戦略を中長期で支える物流センターをめざす。

    石居 岳
    石居 岳

    アスクルが物流センターに自律走行型協働搬送ロボットを導入。従業員の長距離歩行負荷軽減&生産性が約1.8倍向上

    3 years 11ヶ月 ago

    アスクルは、物流センター「ASKUL Value Center 日高」(AVC日高)にラピュタロボティクスの自律走行型協働搬送ロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)」(AMR)を34台導入し、従業員の長距離歩行負荷軽減、生産性向上を実現した。

    従業員の長距離歩行負荷を軽減、生産性は約1.8倍に

    アスクルは、「AVC日高」に国内EC業界最大規模である34台の「AMR」を導入。まとまった台数を導入することで、「AVC日高」のピッキングエリアのDX推進をめざした。

    「AMR」は、人が担っていたピッキング作業における歩行工程の大半を人に替わって行い、人と作業分担しながら同じエリアで働くロボットで、自分の位置や障害物を認識し、指定位置まで自律走行する。

    従業員は「AMR」の画面指示に沿ってピッキングを行い、作業が終わると「AMR」に表示される「どの商品棚に行けば次の作業ができるか」の指示に従い、近辺エリアで別注文のピッキングを担当する。

    アスクル 物流センター 自律走行型協働搬送ロボット(AMR)と協働で働くようす
    従業員と「AMR」が協働でピッキングをしているようす

    歩行の大半は「AMR」が担うため、従業員の長距離歩行負荷を軽減、働きやすい環境作りを実現した。また、従業員がピッキング作業に専念できるようになったことで、従来の約3割減の人員で約1.8倍の生産性を達成、ピッキング工程の生産性向上につながった。

    アスクル 物流センター 従来までとAMR導入後の違い
    従来までと「AMR」導入後の違い

    「AMR」導入の経緯とは?

    昨今のEC需要拡大に伴い、アスクルの物流センターにおいても出荷量が増加。今回、一部エリアに「AMR」を導入した「AVC日高」は、東日本エリアのLOHACOの出荷を担当する広大なピッキングエリアに商品の在庫棚が立ち並ぶ物流センターで、人力によるピッキングを行っていた。

    そのため、従業員は倉庫内の端から端までカートを押しながら歩行し、商品のピッキングを行う必要があり、増加する出荷量に対して人力で生産性を上げることが困難になっていた。また、従業員の長距離歩行負荷が大きいことも課題だった。

    一方で、365日稼働する「AVC日高」では「センターの稼働を止めずに導入できるソリューション」であることが制約になっていた。

    こうした状況を受け、生産性の向上と従業員の長距離歩行負荷軽減を両立し、既存の設備を変更せずに導入可能なソリューションとして「AMR」の導入に至った。

    藤田遥
    藤田遥

    オンワードが始めたAI搭載のバーチャル試着サービス「kitemiru」とは

    3 years 11ヶ月 ago

    オンワードデジタルラボは、グループの公式ECサイト「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」にAI(人工知能)によるバーチャル試着サービス「kitemiru(キテミル)」を導入した。

    運用はトライアルとして位置づけて6月16日からスタート。顧客体験価値のさらなる向上につなげる。

    第1弾として、オウンドメディア「ONWARD CROSSET MAG(オンワード・クローゼット・マグ)」内の特集ページ「夏の360度美人見え『ワンピース&トップス』」に、“バーチャル試着をしてみる”バナーを設置。掲載アイテムのバーチャル試着サービスの提供を始めた。

    オンワードデジタルラボは、グループの公式ECサイト「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」にAI(人工知能)によるバーチャル試着サービス「kitemiru(キテミル)」を導入
    オウンドメディア内に設置したバナー(画像はECサイトから編集部がキャプチャ)

    「kitemiru」はデータグリッドが提供するバーチャル試着サービス。ユーザーがスマートフォンで自身の全身写真をアップロードするだけで、AIがECサイト上のアイテムの試着イメージを生成、仮想試着を可能にする。

    ①試着したい服を選ぶ②試着させたい人が写っている写真を選ぶ③写真を調整する――の3ステップで試着できる。

    オンワードデジタルラボは、グループの公式ECサイト「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」にAI(人工知能)によるバーチャル試着サービス「kitemiru(キテミル)」を導入
    3ステップで試着できる(画像はECサイトから編集部がキャプチャ)

    「kitemiru」の導入効果として、ECサイトの滞在時間増、顧客の記憶にブランドや商品がこれまでよりも残りやすくなるといった効果が期待できるとしてる。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    レッドオーシャンのアウトドア市場に参入したワークマン、成功の秘訣は動画コマース&アンバサダーマーケティング

    3 years 11ヶ月 ago
    アウトドア市場に本格参入したワークマンは、SNSや動画を活用し、着実にファンを増やしている。ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏と、同社の動画コマースを支援するvisumo取締役の井上純氏に、動画の可能性などを語った
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    2022年2月にオリジナルのキャンプギアを発売し、アウトドア市場に本格参入したワークマン。ネットで注文して後日店舗で受け取る「BOPIS」の形態で販売し、発売当日から好調な売れ行きを記録。これには、アンバサダーとの製品開発や動画コマースが大きく貢献しているという。専務取締役の土屋哲雄氏と、ワークマンの動画コマースを支援するvisumo取締役の井上純氏に、動画の可能性や今後のワークマンの取り組みについて伺った。

    専務取締役の土屋哲雄氏と、ワークマンの動画コマースを支援するvisumo取締役の井上純氏に、動画の可能性や今後のワークマンの取り組みについて伺った

    「ワークマンらしさ」を持ってアウトドア市場に参入

    ワークマンは、2018年から「ワークマンプラス」の店舗で一般客向けに高機能かつ低価格のアウトドアウェアやスポーツウェアの販売を開始。2022年からは、テントやシュラフといったキャンプギアも本格展開し始めた。すでにレッドオーシャンと言えるアウトドア市場に参入する上で、「ワークマンらしさ」を発揮することが大前提だったという。

    作業服には高い安全性と機能性が求められるため、ワークマンは素材や生地の開発から研究を重ねてきた。こうして生まれた独自の素材や技術をすべてのキャンプギアに応用。たとえば、火の粉が付いても穴が広がらない防融加工をテントに利用するといった具合だ。

    2月の販売開始当日、サイトには20万人が来訪し、テントなどの注目商品は即完売。キャンプギアだけで初年度は40億円の売り上げを見込んでいたが、出足から当初の予想を超える勢いが続いているという。

    アンバサダーとの製品開発で、社是の「声のする方に進化する」を体現

    声のする方に進化する」を社是とするワークマン。この“声”を正確に捉えるため、ここ数年は製品開発にアンバサダーが参加している。数万人のフォロワーと日々やり取りをしているアンバサダーが発する意見は、数多くのユーザーの意見を的確に代表したものと考えられるからだ。

    現在は40人のアンバサダーと協業。新商品のうち3分の1ほどをアンバサダーと開発した製品が占めており、今後は約半数にまで拡大したいとしている。

    ワークマン製品のファンであり、アウトドア、釣り、バイクなど各分野に精通したインフルエンサーをアンバサダーとして無償ベースで協業している。
    アンバサダーとの関係性でキーワードとなるのが「身内化」だ。製品開発のためには、あまりお客さま扱いにならないフレンドリーな関係でなければならない。(土屋氏)

    ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏
    ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏

    キャンプギアはネットで注文して店舗で受け取る販売形態

    ワークマンの大半の店舗は100坪程度、そのなかで約1700種類、約1万点の製品を取り扱っている。キャンプギアを本格展開したものの、店舗に4畳半サイズの4人用テントを置くと、これまで展示していた製品が置けなくなってしまう。こうした課題を解決するため、キャンプギアはネットで注文して店舗で受け取る「BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)」の形態で販売した。

    「レッドオーシャン市場だが店舗には見えないものを売らないといけない。しかも店舗受け取りという三重苦」(土屋氏)と捉えていながら、なぜ無在庫かつ店舗受け取りのみの販売が可能なのか。それは、製品への自信と全国の店舗網、そして動画マーケティング施策が大きい。

    当社では「①製品の価格で負けない ②宅配を使わない ③広告宣伝費をかけない」の3つの“ない”が市場で負けない方法だと言っている。当社は全国に展開する約950にのぼる店舗が強み。テントを買うお客さまはアウトドアウェアを買う可能性も高いので、来店していただいた方が良い。(土屋氏)

    キャンプギア以外の製品もBOPISに

    ワークマンのオリジナル作業服など、競合のない製品は店舗ですぐに買えることが第一のニーズではないため、BOPISはキャンプギア以外の製品にも波及すると思われる。たとえば、売れ筋商品のなかでも特にニーズと回転率が高いS~3Lサイズは店舗に在庫を置き、SSや4L以上のニッチなサイズは注文が入り次第、倉庫から店舗に配送して店舗で受け取るようにすれば、店舗スペースを有効活用しつつ効率的な店舗運営が可能となる。

    1店舗内で商品を探すのが大変なお客さまがいる一方で、5Lの作業服を探してワークマンを何店舗も回るお客さまもいる。それなら、注文して後日店に取りに行くようにすればお客さまにとっての利便性も高まるはず。BOPISの本命は、ワークマンでしか売っていないアイテムの特殊なサイズやカラーの製品だ。

    高品質・低価格のキャンプギアを開発した背景には、当社にとって最もハードルの高いアウトドア用品からBOPISの仕掛けを作り上げ、一気に推し進めたいという考えもあった。(土屋氏)

    動画コマース「workmanムービー」経由のCVRは通常の約3倍

    ワークマンはアンバサダーマーケティングを強化するため、2021年にビジュアルマーケティングプラットフォーム「visumo」を導入した。アンバサダーの発掘や、ワークマンのウェアを魅力的に着こなしているユーザーのInstagram投稿画像をECサイトに掲載するUGCマーケティングを活用。このほか、動画コマース機能で「workmanムービー」の充実化も図っている。

    「workmanムービー」はアンバサダーが動画で商品を紹介するため、機能や使用方法が伝わりやすい。また、動画をすべて閲覧しなくても、動画横のリンクからそのまま購入に進める利便性もあり、購買を後押しする重要なコンテンツになっている。

    ECサイトに掲載したInstagram画像経由のコンバージョン率は通常の約2倍と高い数値だが、動画はそれをさらに上回り約3倍に達する勢いだ。文章、画像、動画を比べると、動画が圧倒的にコンバージョンにつながる効果が高い。(土屋氏)

    workmanムービー
    商品を動画で紹介する「workmanムービー」

    在庫を置かずに販売する上で、動画は最も説得力のあるコンテンツ

    ワークマンのキャンプギアは、キャンプ初心者がメインターゲットだ。初心者への訴求にも動画は有効だと捉え、キャンプ関連の公式動画やアンバサダーによる動画をより一層強化している。

    キャンプギアの発売にあたり、ワークマンの製品を使ってキャンプ系動画をYouTubeで配信している人のなかから1万回以上の再生数があったインフルエンサーにも声を掛けて動画本数を増やした。「店舗に在庫を置かずに販売する上で、動画は最も説得力のあるコンテンツ」(土屋氏)と実感するほど、売り上げへの貢献度は極めて高いようだ。

    今後、自社での動画制作にも注力する方針だが、自社制作の動画とアンバサダーの動画が似通ってしまうと意味がない。企画内容や取り上げる商品にも、棲み分けや役割分担が必要だと土屋氏は話す。

    アンバサダーが取り上げるような、人気の商品で構成された動画はワークマン側ではやらないようにする。自社制作動画は「店舗の片隅に置かれて人気は低いが、実は良い商品」をテーマにした「ワークマン地味チャンネル」といった形で考えている。自社の動画制作は、社員が遊び心を持って取り組める体制を心掛けたい。(土屋氏)

    コロナ禍で「インスタライブやYouTubeチャンネルを始めた」という企業は増えたものの、閲覧数が伸び悩んでいるケースも少なくない。視聴者が「見たい」と思うような企画がしっかりと備わったコンテンツでなければ、難しいということだ。その点、ワークマンの“面白み”や“遊び心”を重視した自社制作動画の構想は、ファンの獲得に期待が大きいと井上氏は話す。

    社員の皆さんが積極的に動画制作をしている企業の方が、閲覧数やファン数が伸びる傾向にある。動画は出演者が嫌々なのか楽しんでやっているのかも、写真とは比べ物にならないほど表情に出てしまうからだ。楽しみながら制作できる環境を醸成することが、ファン作りにも有効に働くと考えられる。

    ワークマンは加盟店やアンバサダーも含めた全体にとっての効果を考えながら、動画をどう作っていこうかと取り組まれている。(井上氏)

    visumo取締役の井上純氏
    visumo取締役の井上純氏

    「workmanムービー」のなかには、テントなどを360度映すことで大きさや内側の作りが把握できるような動画がある。この360度動画は、メーカーがワークマンの製品開発部向けにサンプル評価用として制作した動画だったが、消費者にも伝わりやすいクオリティかつサイトへの掲載も可能な素材だったため、ラインアップしたという。

    workmanムービー

    井上氏は「本来なら製品開発部から出ることのなかった動画がECサイトで活用されている事例からも、ワークマンの部署間のフラットな関係性が表れている」と話し、動画コマースを成功させるためには社内コミュニケーションの活性化もポイントになると訴えた。

    今後、販促の主力は動画。BOPIS推進の上でもカギに

    BOPISを推し進める上で、動画でリアルに見せることが一番のカギになると考えるワークマン。「動画で後れをとってはいけない」と試行錯誤が続いている。

    今後、ワークマンの販促の主力を動画にしていく。スマホレベルの撮影でも、製品を熟知した社員で手作りすることにこだわりたい。あくまでも当社のスターはアンバサダーで、社員は裏方という立ち位置をしっかり念頭に置いて、動画の企画・制作を進めていく。(土屋氏)

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    朝比美帆
    朝比美帆

    【BtoBのSEO施策】リード獲得数6倍を実現したサイボウズ「メールワイズ式」のコンテンツマーケとコミュニケーション設計とは | EC事業者のための「SEO」と「広告」の話

    3 years 11ヶ月 ago
    「SEO」「広告」2つの視点から語る、EC事業者のためのデジタルマーケティング講座。「メールワイズ」のコミュニケーション設計改善事例(前編)【連載第13回】

    サイボウズのメール共有システム「メールワイズ」では、BtoBのSEO施策としてのコンテンツマーケティングとコミュニケーション設計を1年以上実施し、従前比で自然検索流入は3倍以上に、リード獲得数は6倍という成果をあげています。

    アユダンテと一緒にBtoB施策に取り組んでいるA-can代表の白砂ゆき子氏と「メールワイズ」プロモーションディレクターの山本氏にお話を伺いました。

    記事で20万以上のPVを獲得していたけど、全体を俯瞰して見てはいなかった

    江沢氏アユダンテの施策を導入する前から「メールワイズ式」というコラムコーナーを運営されていました。アユダンテのコンテンツマーケティングとコミュニケーション設計を実施しようと思ったきっかけは何でしょうか?

    山本氏 「メールワイズ式」の運営はもともと、リード獲得目的ではなく、「メールワイズ」という製品の認知拡大と流入獲得が目的でした。他のSEO会社さんと記事を作り、流入は結構獲得できるようになっていたのです。

    2018年頃からコンテンツ施策単発ではなく、サイト内も含めて“つなげて”いきたいと考えるようになったんです。アユダンテさんにはもともとサイボウズの広告を担当してもらっていたので、広告運用とSEO施策をまとめて実施してもらおうということになりました。そして、SEOにおいては集客からリード獲得へ目的を変えたいと思っていたので、アユダンテさんのコミュニケーション設計施策も試してみることにしました。

    山本祐介氏
    サイボウズ ビジネスマーケティング本部 プロモーションディレクター
    山本祐介氏
    サイボウズに入社後、カスタマーサポートのセンター長として松山移転プロジェクトに携わり、現職のプロモーション部門に異動。「サイボウズ Office」「サイボウズ KUNAI」「メールワイズ」を兼任したのち、「メールワイズ」プロモーションディレクターとして活動中
    ●Mailwise(メールワイズ)とは
    Mailwise
    チームでのメール対応を一元管理して効率化できるメール共有システム。導入実績12000社。
    https://mailwise.cybozu.co.jp/

    江沢氏 弊社の施策を開始したときにはすでに80本程度の記事があり、流入もありましたね。ただ、そこからのサイト回遊やコンバージョンへのアシストが課題で、以下のような課題解決をめざしていたと記憶しています。

    • 集客からリード獲得へ
    • 「ただ記事を制作する」ということから脱却したかった
    • すべての記事にTOPページや専用LPへのCTA(Call To Action)が一律に設置されていて疑問を感じていた
    • SEOと広告の連携、一気通貫

    SEOと広告の連携はこの連載の主テーマでもあり、強い要望をいただいた部分でもあります。確かに両者で情報やデータ共有しながら進めていければSEO単体より効果があるのではと感じています。

    そこで、次の3つのステップで施策を進めていったんですよね。まずはSTEP1の現状分析とコンテンツ在庫表の作成。ここは白砂さんの作業でしたが、コンテンツの整理が本当に大変でしたよね……。

    白砂氏 はい、まず現状分析と既存コンテンツの整理と把握が始まり、Googleアナリティクスや順位計測ツールを使って分析しました。保有しているすべてのコンテンツについて、

    • 製品に対する見込み顧客のフェーズ(興味関心→課題ニーズ→認知・情報収集→比較検討→最終検討(契約直前))
    • 読者ペルソナ(営業担当/CS担当など)
    • 対応している検索クエリの種類

    というように、ラベル付けを行いました。

    見込み顧客のフェーズ
    見込み顧客のフェーズ

    記事だけでなく、配信しているホワイトペーパーや製品に関するすべてのページもリスト化し、役割を明確にしてまとめました。

    例えば100本の記事をフェーズごとに整理してみると…
    100本の記事をフェーズごとに整理した例
    白砂ゆき子氏(写真中央)
    白砂ゆき子氏(写真中央)
    株式会社A-can 代表取締役 /株式会社FaberCompany シニアコンサルタント。映像コンテンツプロバイダー・化粧品メーカーECでのWebディレクション・マーケティング担当を経て、コンサルタントに。20社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計を行った経験を持つコンテンツマーケティング専門家。2018年5月に独立。検索ユーザーに寄り添うコンテンツ設計を得意とする。

    分析とコンテンツ在庫表で見えた、「メールワイズ式」の現状と改善点

    江沢氏 そうそう、すべてのコンテンツを洗い出し、ラベル付けしたのが「コンテンツ在庫表」ですよね。白砂さん、80本の記事を全部目視で確認してフェーズ分けのラベルを付けていましたよね……。はたで見て大変そうだなと思っていました。でもこれがとても重要なんですよね。そしてできた在庫表がこんな感じ。

    「メールワイズ」のコンテンツ在庫表(イメージ)
    「メールワイズ」のコンテンツ在庫表(イメージ)

    白砂氏 そうです。そして、ラベル付けしたフェーズをもとに分析すると、流入は20万PV以上あるのに、コンバージョンから遠いフェーズの記事が多いことがわかったんですよね。

    江沢氏 なるほど、ラベル付けして俯瞰して見ることで、現状の記事の評価や不足しているキーワードなどもわかるんですね。

    山本氏 そうなんです。コンテンツ在庫表により、実は働き方改革や業務改善といった「興味関心」が50%と最も多く、メールに関する悩みなど「課題・ニーズ」が45%と、コンバージョンから遠いテーマの記事が多かったことがわかりましたそのフェーズでは、記事から製品サイトにリンクしてもクリックされないし、コンバージョンしにくいよね……と。逆に「認知・情報収集」というコンバージョンに近いキーワードの記事は、たった5%しかなかったんですよね。

    既存記事のターゲットキーワードのフェーズ比率
    記事のキーワードの種類と割合

    江沢氏 現状分析やコンテンツの洗い出しを行って、他に何か気づきはありましたか?

    白砂氏 既存の記事のターゲットキーワードが同じ「課題・ニーズ」の「メールHowTo」だとしても、実際に重大な課題が顕在化しているものと、そうでないもので、コンバージョン件数がまったく違うことに気づきました。

    たとえば「クレーム対応メール」「謝罪メール」など、すでに事故が起こっていると思われるキーワードの記事は、コンバージョン経路、つまりコンバージョンした際に読まれていたりするんですよね。

    それらの記事はコンバージョン貢献度が高いということで、対象となる記事で検索順位が悪いものはリライト候補にあげました(筆者注:「謝罪メール」は、のちにリライトして22位から1位になりました!)。

    山本氏 分析によって、既存の記事は文脈がCTAとつながっていなくて全然クリックにつながってなかったことがわかりました。逆に商談メールなど営業系のコンテンツが意外と製品ページ閲覧につながっていたことは面白い発見でした。

    「バイヤージャーニー」設計で明確になった次の打ち手とは

    江沢氏 サイト分析、そしてコンテンツの整理をして在庫表を作成した後はSTEP2の「バイヤージャーニー設計」をしました。バイヤージャーニーは初めてご覧になったと思いますが、どう感じられましたか?

    バイヤージャーニー
    バイヤージャーニーとは、コンテンツ在庫表をもとに横軸に顧客のフェーズ、縦軸に個人情報の有無を置いて、どのコンテンツをどうつなげるかを可視化したマップ図のこと

    山本氏 サイボウズでもカスタマージャーニーを設計して毎年更新する運用をしていましたが、コミュニケーション設計におけるバイヤージャーニーはそれとは違う考え方だったので新鮮でした。ジャーニーにコンテンツを当てはめていくのは新しいスタイルだなと。従来のカスタマージャーニーと今回のバイヤージャーニーは切り離して考えた方が良いんだなと感じました。

    白砂氏 今回作ったバイヤージャーニーはコンテンツ施策ベースのもので、「これ読んだ人は、次にこれを読んで欲しいよね」という考えの元に設計しています。

    記事、ホワイトペーパー、製品ページなど、サイト内にあるあらゆるコンテンツを訪れるユーザーを「個人情報なし」「個人情報獲得」という観点でわけてジャーニーマップに配置してみると、さまざまなことがわかるのです。

    たとえば、先ほどすでに大量にあるとお伝えした「興味関心」「課題・ニーズ」系の記事の受け皿となるリード獲得コンテンツがないことがわかったんですよね下図の白い部分)。

    施策前、2021年3月時点のバイヤージャーニー(イメージ)

    山本氏 このバイヤージャーニーのすごいところは、リード獲得につながるコンテンツのどこが手薄なのか俯瞰して見えるようになるところですよね。Webページやホワイトペーパー、記事などいろんな種類のコンテンツが大量にあるなかで、このように可視化することで整理できます。こういうジャーニーマップは、どんな施策をやるにしても今後必要だなと感じています。

    江沢氏 逆にバイヤージャーニーマップは記事が少ないと、あまり意義のあるものが描けないかな……。ある程度コンテンツがそろってきたタイミングでやったのも良かったですね。

    山本氏 まさにそうです。まずはコラムという「場を作る」ことに集中して、場ができたらコンテンツを作って「置いていく」、そしてコンテンツにて集客ができたら「つなぐ」ということを以前から考えていました。

    メールワイズ式のPVも20万ちょっと獲得できるようになっていましたし、「つなぐ」を行うのにちょうどいいタイミングでした。

    白砂氏 先ほどお話したように、流入を多く集めている「課題・ニーズ」フェーズの読者に対する、リード獲得コンテンツが不足していることがわかったので、ホワイトペーパーなどの追加コンテンツ案をバイヤージャーニーに追加しました。

    施策後、コンテンツ施策を追加した最新のバイヤージャーニー(イメージ)。以前空白だった部分が埋まっている

    山本氏 白砂さんの施策提案を受けて新しく作ったのが、メールのマナー系のホワイトペーパと、その後のフォローメールです。加えて記事に関しても、新規テーマでの制作や既存記事のリライトを行いました

    白砂氏 新規制作記事については、コンバージョンに近いフェーズを狙うテーマを増やしています。流入を増やしながら、製品ページやホワイトペーパーへの送客も増やせるよう、山本さんたちと一緒にコンテンツを設計しました。

    江沢氏 どうやって新規コンテンツを作ったか、既存記事をどうリライトしたか、どういうポイントでCTAを設置したか、というお話は次回詳しくおお伝えします。ここでは、効果について少しだけ教えていただけますか? 流入とコンバージョンにどんな変化が見られたんでしょうか?

    山本氏 効果を少しお話しますと、1年前と比べて月間の自然検索流入は3倍以上に、リード獲得数はなんと6倍になっているんです。

    「メールワイズ式」の自然検索流入セッションと送客数
    「メールワイズ式」の自然検索流入セッションと送客数
    送客数……メールワイズ式の記事から流入た後、記事以外のページ(LP、製品紹介、セミナー、事例など)に遷移した数

    江沢氏 すでに流入はそこそこ取れていましたが、さらに伸び、そして要望にあったリード獲得部分も効果が出てきているんですね! 記事コンテンツでの流入獲得はBtoBでよく聞きますが、やはりそこからコンバージョン、リード獲得につなげていったという成功例はまず聞かないので、やはりコミュニケーション設計、効果ありますね。

    新規のコンテンツ制作、リライトによる改善、CTA設計、そして意外と重要な内部施策などSTEP3の施策について、具体的にどのように実施したのか、次回、詳しく伺いします。

    江沢 真紀
    江沢 真紀

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