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健康食品の暗示訴求は景表法違反?「打消し表示」の有効性を認めた“暗示訴求”の差止訴訟とは | 通販新聞ダイジェスト

3 years 9ヶ月 ago
岡山の適格消費者団体が「いわゆる健康食品」の暗示訴求の是正を求めていた差止請求訴訟は、岡山地裁が請求を棄却。昨今の景表法処分で度々「無効」が指摘されてきた「打消し表示」の有効性も認めた

岡山の適格消費者団体が「いわゆる健康食品」の暗示訴求の是正を求めていた差止請求訴訟は9月20日、岡山地裁が請求を棄却した。インシップの販売する健康食品の広告が医薬品と誤認され、景品表示法の優良誤認にあたると主張していた。昨今の景表法処分で度々「無効」が指摘されてきた「打消し表示」の有効性も認めた

岡山地裁が差止請求訴訟の請求を棄却した、インシップの健康食品「ノコギリヤシエキス」

消費者ネットおかやま「承認を得ず医薬品的効果を標ぼうしており、医薬品との誤認を招く」

消費者ネットおかやまは19年7月、インシップに対して2度にわたり表示是正を求める申し入れを行っていた。いずれも「受取拒絶」で返送されたため、同11月に最終通告にあたる事前請求書を送付。これも「受取拒絶」となったため、20年2月に提訴した。

インシップは「不本意な裁判に巻き込まれたが勝訴判決に安堵した」とコメント。消費者ネットおかやまは、「主張が認められなかったのは残念。控訴を予定」としている。 

インシップの新聞広告。消費者ネットおかやまは「医薬品との誤認を招く」と主張していた

インシップの新聞広告は、ノコギリヤシエキス配合の健食について、「夜中に何度も…」「外出が不安」「中高年男性のスッキリしない悩みに!」などと記載。

寝間着を着た男性が困った表情を浮かべ、下半身を震わせながら扉のノブに手をかけるイラストとともに「何度もソワソワ」などと表示していた。

電車に乗った男性が困った表情で下半身を震わせるイラストも掲載していた。

消費者ネットおかやまは、表示を見た消費者の多くは「頻尿」を改善する効果があると認識する可能性が高いと指摘。承認を得ず医薬品的効果を標ぼうしており、医薬品との誤認を招くと主張した。

また、前立腺肥大症の男性を対象にした研究論文でノコギリヤシエキスの影響は認められず、「一部に人での有効性が示唆されていたが、現時点では効果がないと示唆されている」(医薬基盤・健康・栄養研究所、『健康食品』の素材情報データベース)との評価を用いて、根拠もぜい弱と指摘した。

インシップ「表示は抽象的内容で一般に許容される誇張の範囲にとどまる」

インシップは、表示は抽象的内容で一般に許容される誇張の範囲にとどまると反論。仮に頻尿改善効果が想起されるとしても、合理的根拠があり、「表示」と「商品内容」にかい離はないと主張した。

判決は、医薬品との誤認について、文言、イラストなど全体印象から、「頻尿の男性に向けた商品との印象を受ける」と判断している。

ただ、疾病名や症状、具体的な治療効果の記載はなく、体験談も「飲んでみたら、早めにスッキリした」、「寒い時期も乗り切れそうです」など、抽象的内容にとどまると評価

加えて「個人の感想です。効果効能を保証するものではありません」との脚注、パッケージの「栄養補助食品」、「健康食品のインシップ」の記載から「医薬品との誤認を引き起こすおそれはない」と判断した。

頻尿改善効果については、双方が根拠として示した肯定・否定を含む前立腺肥大症の男性を対象にした複数の研究論文を評価。「肯定する研究報告も相当数みられ、少なくとも個人差のある一定程度の頻尿改善効果が認められる可能性は否定しきれない」と判断した。

「有効性を厳格に審査して承認を受けた医薬品でも治療効果が否定する試験結果は存在し得る。その場合もただちに治療効果がないと評価できない」とも指摘した。

判決はインシップの優良誤認表示を否定

こうした評価を受け、広告は、「改善効果が得られる可能性があるとの印象を生じさせるものにとどまり、個人差があることも想定できる。(効果の)可能性が否定できないとすると、一般に許容されている限度を超えて、『著しく優良』であるとの誤認を与えるものとまではいえない」として、消費者ネットおかやまの請求を棄却した。

インシップは「ノコギリヤシエキス」の表示が裁判で勝訴したことを発表

インシップの判決は「打消し表示」の有効性を示す結果に

健康食品の暗示訴求は、アイケアの健康食品で「ボンヤリ・にごった感じに」と表示し、17年に景表法処分を受けただいにち堂の事件以降、リスクを伴うものと事業者に認識された。

「打消し表示」も17~18年にかけて複数回に渡り行政調査が行われて以降、度重なる「無効判断」で否定されてきた。その意味で、判決は、一定の効果を示す根拠があれば暗示表現が認められることを示しただけでなく、「打消し表示」の有効性、「著しく優良」の評価を示している点で貴重といえる。

ただ、判決はあくまで個別事案であることに留意する必要がある。

科学的根拠の有無が勝訴の決定打か

アイケアの健康食品を対象にした行政処分取消訴訟で敗訴しただいにち堂(今年3月、最高裁で確定)との違いの一つは、科学的根拠。ノコギリヤシエキスの「頻尿改善効果」は、前立腺肥大症の患者を対象にした数多くの研究論文があった。

消費者ネットおかやまが仕掛けた争点が「効果の有無」であるため、疾病者を対象にした研究論文を含め、立証すればよい点が事業者側に有利に働いたとみられる。

機能性表示食品のように“健常者”を対象に評価する条件がなければ、「一定の効果」という意味で「否定より肯定的な内容が多く、効果がないとまでは言い切れない」(業界関係者)。

適格団体が、医薬的効果を争点に否定的な研究論文を示した戦術ミスもあるだろう。

指摘を受けた広告も、例えば「尿がでやすくなる」、「トイレの回数が減る」など、具体的な効果の保証表現を避けた抽象的な内容。加えて対象にした広告は一点。販促物などを含め広く表示を収集し、精査していない消費者ネットおかやま側の準備不足もありそうだ。

健常者の定義困難、機能性表示食品の届出表示は依然高く

「一定の効果」は期待できても機能性表示食品の届出にはハードルがある。尿の悩み関連の届出は、女性を対象に「トイレが近いと感じている女性の排尿に行くわずらわしさをやわらげる」(機能性関与成分・クランベリー由来のキナ酸)という表示の1件のみ。男性向けは、前立腺肥大症とのすみ分けなど健常者の定義、判定手法が難しく、届出実績はない

すでに公表されている機能性表示食品の表示、根拠を背景に、健食で機能を表示した場合は、「保健機能食品と紛らわしい表示」として、食品表示法の指示・命令の対象になる。

食品表示基準では、保健機能食品と紛らわしい用語を禁止している

相次ぐ敗訴判決、「適格性に疑念」の声も

適格消費者団体による差止請求訴訟で敗訴が相次いだ。現行法では、消費者利益を害する譲歩による和解、反社会的勢力の関与がなければ「認定」は維持される。

このため、「問題提起」が目的になり、規制法の観点から内容が精査されていない事案も目立つ。申し入れ放題、訴え放題と受け止められかねない事態が生じている。

ファビウスへの差止訴訟は最高裁が請求棄却、「適格性に疑問」の声も

消費者被害防止ネットワーク東海(=Cネット東海)がファビウスに対して行っていた差止請求訴訟は、今年3月、最高裁が請求を棄却した。定期購入に関する表示が景品表示法の「有利誤認」にあたると主張していたものだ。

ただ、広告内でファビウスは契約条件を繰り返し表示。名古屋高裁では、「契約内容に関心のある消費者なら、少なくとも1つは見る」、「この部分にすら全く目を通さない消費者がいるとすれば、もはや保護に値しない」とまで言及した。最高裁もこの判決を容れた。

ここまでの判決を受けてもCネット東海は、ホームページで「消費者保護に反する不当な判断」などと見解を披露していた。申し入れを通じ一部表示も是正されたことから「一定の成果が得られた」と、謝罪や反省の弁はない。

事業者側は、「不当表示を行っているかのような情報発信でレピュテーションに大きな損害を受けた。消費者利益のために公平な立場で業務を行うべき立場として、適格性に疑念がある」(ファビウス)と振り返る。

インシップに対する差止請求訴訟も、対象の広告は一点。広く情報収集して表示の妥当性が精査された形跡がない

一方、現在、消費者庁で行われている「景品表示法検討会」では、消費者利益の確保に向け、消費者団体が事業者への立証責任の転換を念頭に置いた合理的根拠の要求権限、提出を受けた根拠の分析などについて国の関連機関に依頼する権限、消費者庁が得た端緒情報の共有など、自らの権限拡大を要求している。今回の敗訴もこうした権限不足に理由を求めるのではないか。

日本通信販売協会は、権利行使の乱発に懸念を表明しているが、権利には責任が伴う。事業者にとっては訴訟の行為自体の公表が事業活動のマイナス影響を及ぼすが、適格団体は敗訴しても社会的ダメージは少ない

まずは、認定や取消基準など、団体の適格性を判断する要件を見直すべきだろう。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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通販新聞

サイト・サブディレクトリ貸すな! 危険!

3 years 9ヶ月 ago

昨年末に、2021年のSEOを振り返るとして記事を投稿しました。

ここで、「ホスト貸し・サブディレクトリ貸しの横行」について触れました。

辻さんも「寄生サイト」について警鐘を鳴らされています。

 

ここ数日Twitterを中心にこのホスト貸しビジネスについての議論が起こりました。

(その中には私自身反省というか考えさせられることもありました。。)

ただ今日はここで特定の事業者に対して何かを言おうとは思いません。その事業者がホスト貸しをしていたり仲介していたりする証拠を私自身は持っていませんし、仮に持っていたとしてもSEO業界の人間が特定事業者ばかりをたたくことは、叩かれない他の事業者を喜ばせてより一層地下に潜らせる恐れがあると考えているためです。(抑止力になるかもしれませんが)

自分自身含めてリンクスパムをやっていたSEO事業者が「リンクやっています!」と表で一切言わないばかりか外部登壇など目立つことを嫌がっていたのを思い出します。

ただ、今回この問題をSEO業界以外から提起していただいたのは非常にありがたく思いますし、SEO事業者以外の方なら特定の事業者の名前を出されるのもやむを得ないというか全然問題ないと思います。

 

ホスト貸しは借り手だけでなく貸し手にもリスクが?

さて、前置きが長くなりましたがサイト・ホストの貸し借り、サブディレクトリの貸し借り、いわゆる寄生サイト(以下ホスト貸し)は本当におすすめできません。

いままでは正直なところ最後の賭けでやってしまうところがあっても仕方ない部分があるかもしれないと若干許容する気持ちもあったのですが、先日のGoogleのSeptember 2022 Core Update によって、ホスト貸しは本当におすすめできなくなりました。(

 

正直借りる側は上がらないことも多々あるし、上がっていても落ちることもあるという以外たいしたリスクはないのかもしれません。貸してくれるところを求めて移転を繰り返せばよいのかもしれませんし・・・

一方で貸し手側はこのコアアップデート実際はその前のアップデートから傾向は見られていると思いますが)によって局面が変わったと思います。比較的多くの借り手が下落するという現象が起きるとともに複数の貸し手側が下落する現象が確認できています。

もちろんコアアップデート中に起こったことなので、100%サブディレクトリを貸していることが原因とは言えませんし統計学的にどうなのかと言われると、そんなに母数がないのでなんとも言えませんが、辻さんもTwitterでおっしゃっていましたが私もサブディレクトリ貸しが下落の原因だと思われる事象を複数確認しています。

参考までにこちらのデータとグラフをご覧ください。

 

ホスト貸しをしている56サイトについて9月のコアアップデートでの上昇、下落の前後比較をしています。

上昇35.4%
やや上昇47.1%
変化なし2850.0%
やや下落58.9%
下落1628.6%
全体56100.0%

 

変化なしが最も多かったものの上昇に比べて下落がかなり多いところは気になります。

ただ、今回のアップデートはホスト貸しにおける"借りているサブディレクトリ"、要は寄生部分だけが落ちているケースはかなり目立ちましたので必然的なものだとは思います。

 

そこで、これらの中でいくつかのサイトにおいて寄生部分を除いた"純サイト"部分だけがどうなっているかを調べてみました。

こちらは某メディアです。かなりトラフィックのあるサイトでサブディレクトリは落ちているもの、落ちていないものがありましたがそれ以外の部分も普通ではなかなか見ないレベルでの大幅下落となっていました。

最近よく問題になる医院・クリニックのサイトのサブディレクトリを貸しているパターンです。

5月の下落が壮絶すぎますので今回も単純なコアアップデートの影響かもしれませんが、下がっていることに変わりはありません。サブディレクトリにノイズコンテンツが入ることで専門性が下がってしまうことだってないとは言い切れないように思います。

ややエンタメ寄りのメディアです。こちらも大幅に下落しています。

今回のコアップデートで下落するような理由が特段見当たらないようなサイトです。

某ニュースサイトです。ニュースも一部サイト上下動しているので単純な普通のコアアップデート影響である可能性はありますが大幅に下落しています。

数は少ないですが、大幅下落しているところはどうやらサブディレクトリだけが落ちているわけではないように思われます。

因果と相関の話と同じで、貸しているものが引っ張ったのか借りているものが引っ張ったのかはわかりませんが。

ただ、繰り返しになりますが、サブディレクトリを貸しているサイト全体が下落している率が比較的高いことと、その他の下落サイトと比較して下落要因が見当たらないのに落ちているサブディレクトリ貸ししているサイトが複数あったことは事実です。

個人的に今はサブディレクトリを貸しているサイト、すなわちホスト貸しをしているサイト、貸し手側が落ちる可能性が十分にあると考えています。

これはペナルティ的なものかもしれませんし、ホスト全体のトピック性の問題かもしれません。

サイト全体が特定のトピックを持っている場合に、サブディレクトリにそのトピックと関係のないトピックが入ってくることによって、トピック性がぶれてしまうのではなかとも思います。

 

いずれにしても、リンクスパムで被リンクを受けている側だけでなく発リンクしている側にもリスクがあるように、ホスト貸しにおいてはすでに貸し手にも、というか貸し手にこそ大きなランク下落のリスクが伴うと考えていたほうが良いと思います。

サブディレクトリが検索されても本サイトのサイト名が表示

さらに、先日よりモバイルの検索でサイト名が表示されるようになっています。

ホスト貸しをしていると、貸しているサブディレクトリ部分が検索されても貸し手側のサイト名が表示されます。

 

検索者からすると誤って過度にその情報を信頼してしまう可能性があることが懸念されますが、ホスト・サブディレクトリの貸し手からしたら、「病院なのに比較コンテンツなんてやってるのか・・」とか「保険会社なのにクレジットカードの比較コンテンツなんてやってるのか」とか検索者に違和感を持たれる可能性があります。大袈裟に言えばブランド毀損につながる可能性があると思います。

まとめ

現時点でホスト貸しにおいて

・サブディレクトリ配下を貸している側が落ちる可能性が出てきた

・サブディレクトリ配下が検索されても貸し手のサイト名が出ることでブランド毀損する可能性が出てきた

ということが言えます。

 

さらっと書きましたが、これは非常に危険なことだと思います。

「手間なくレベニューシェアで収益が得られます」

のような謳い文句で営業してくる仲介業者がたくさんあるはずです。

手間なく収益が得られることにリスクがないと思いますか?

そんなリスクまで犯してホスト・サブディレクトリを貸しますか?

 

この記事を書いた理由は、「借りる側」と「仲介業者」にとってはおいしすぎてきっと”変わらない”と思ったからです。

彼らが変わらざるを得なくなるようなGoogleの大きな変化もあるとしても少し先になるかと思います。

なので、結局最後に一番損をする「貸す側」の方にこのリスクの認識が広がってくれればと思います。

 

P.S.

どこまでがホスト貸しなのか?は私もよくわかりません。

コーポーレートサイト含め自社運営のサイトの下はOKなのか?

それともトピックが違ったらダメなのか?

そのあたりの問題は難しくて私も何が正解なのかわかっていません。

ただ、第三者にサブディレクトリを貸してしまう行為はリスクが高すぎると思います。

 

木村 賢 (Twitter:@kimuyan)

サイト・サブディレクトリ貸すな! 危険!

3 years 9ヶ月 ago

昨年末に、2021年のSEOを振り返るとして記事を投稿しました。

ここで、「ホスト貸し・サブディレクトリ貸しの横行」について触れました。

辻さんも「寄生サイト」について警鐘を鳴らされています。

 

ここ数日Twitterを中心にこのホスト貸しビジネスについての議論が起こりました。

(その中には私自身反省というか考えさせられることもありました。。)

ただ今日はここで特定の事業者に対して何かを言おうとは思いません。その事業者がホスト貸しをしていたり仲介していたりする証拠を私自身は持っていませんし、仮に持っていたとしてもSEO業界の人間が特定事業者ばかりをたたくことは、叩かれない他の事業者を喜ばせてより一層地下に潜らせる恐れがあると考えているためです。(抑止力になるかもしれませんが)

自分自身含めてリンクスパムをやっていたSEO事業者が「リンクやっています!」と表で一切言わないばかりか外部登壇など目立つことを嫌がっていたのを思い出します。

ただ、今回この問題をSEO業界以外から提起していただいたのは非常にありがたく思いますし、SEO事業者以外の方なら特定の事業者の名前を出されるのもやむを得ないというか全然問題ないと思います。

 

ホスト貸しは借り手だけでなく貸し手にもリスクが?

さて、前置きが長くなりましたがサイト・ホストの貸し借り、サブディレクトリの貸し借り、いわゆる寄生サイト(以下ホスト貸し)は本当におすすめできません。

いままでは正直なところ最後の賭けでやってしまうところがあっても仕方ない部分があるかもしれないと若干許容する気持ちもあったのですが、先日のGoogleのSeptember 2022 Core Update によって、ホスト貸しは本当におすすめできなくなりました。(

 

正直借りる側は上がらないことも多々あるし、上がっていても落ちることもあるという以外たいしたリスクはないのかもしれません。貸してくれるところを求めて移転を繰り返せばよいのかもしれませんし・・・

一方で貸し手側はこのコアアップデート実際はその前のアップデートから傾向は見られていると思いますが)によって局面が変わったと思います。比較的多くの借り手が下落するという現象が起きるとともに複数の貸し手側が下落する現象が確認できています。

もちろんコアアップデート中に起こったことなので、100%サブディレクトリを貸していることが原因とは言えませんし統計学的にどうなのかと言われると、そんなに母数がないのでなんとも言えませんが、辻さんもTwitterでおっしゃっていましたが私もサブディレクトリ貸しが下落の原因だと思われる事象を複数確認しています。

参考までにこちらのデータとグラフをご覧ください。

 

ホスト貸しをしている56サイトについて9月のコアアップデートでの上昇、下落の前後比較をしています。

上昇35.4%
やや上昇47.1%
変化なし2850.0%
やや下落58.9%
下落1628.6%
全体56100.0%

 

変化なしが最も多かったものの上昇に比べて下落がかなり多いところは気になります。

ただ、今回のアップデートはホスト貸しにおける"借りているサブディレクトリ"、要は寄生部分だけが落ちているケースはかなり目立ちましたので必然的なものだとは思います。

 

そこで、これらの中でいくつかのサイトにおいて寄生部分を除いた"純サイト"部分だけがどうなっているかを調べてみました。

こちらは某メディアです。かなりトラフィックのあるサイトでサブディレクトリは落ちているもの、落ちていないものがありましたがそれ以外の部分も普通ではなかなか見ないレベルでの大幅下落となっていました。

最近よく問題になる医院・クリニックのサイトのサブディレクトリを貸しているパターンです。

5月の下落が壮絶すぎますので今回も単純なコアアップデートの影響かもしれませんが、下がっていることに変わりはありません。サブディレクトリにノイズコンテンツが入ることで専門性が下がってしまうことだってないとは言い切れないように思います。

ややエンタメ寄りのメディアです。こちらも大幅に下落しています。

今回のコアップデートで下落するような理由が特段見当たらないようなサイトです。

某ニュースサイトです。ニュースも一部サイト上下動しているので単純な普通のコアアップデート影響である可能性はありますが大幅に下落しています。

数は少ないですが、大幅下落しているところはどうやらサブディレクトリだけが落ちているわけではないように思われます。

因果と相関の話と同じで、貸しているものが引っ張ったのか借りているものが引っ張ったのかはわかりませんが。

ただ、繰り返しになりますが、サブディレクトリを貸しているサイト全体が下落している率が比較的高いことと、その他の下落サイトと比較して下落要因が見当たらないのに落ちているサブディレクトリ貸ししているサイトが複数あったことは事実です。

個人的に今はサブディレクトリを貸しているサイト、すなわちホスト貸しをしているサイト、貸し手側が落ちる可能性が十分にあると考えています。

これはペナルティ的なものかもしれませんし、ホスト全体のトピック性の問題かもしれません。

サイト全体が特定のトピックを持っている場合に、サブディレクトリにそのトピックと関係のないトピックが入ってくることによって、トピック性がぶれてしまうのではなかとも思います。

 

いずれにしても、リンクスパムで被リンクを受けている側だけでなく発リンクしている側にもリスクがあるように、ホスト貸しにおいてはすでに貸し手にも、というか貸し手にこそ大きなランク下落のリスクが伴うと考えていたほうが良いと思います。

サブディレクトリが検索されても本サイトのサイト名が表示

さらに、先日よりモバイルの検索でサイト名が表示されるようになっています。

ホスト貸しをしていると、貸しているサブディレクトリ部分が検索されても貸し手側のサイト名が表示されます。

 

検索者からすると誤って過度にその情報を信頼してしまう可能性があることが懸念されますが、ホスト・サブディレクトリの貸し手からしたら、「病院なのに比較コンテンツなんてやってるのか・・」とか「保険会社なのにクレジットカードの比較コンテンツなんてやってるのか」とか検索者に違和感を持たれる可能性があります。大袈裟に言えばブランド毀損につながる可能性があると思います。

まとめ

現時点でホスト貸しにおいて

・サブディレクトリ配下を貸している側が落ちる可能性が出てきた

・サブディレクトリ配下が検索されても貸し手のサイト名が出ることでブランド毀損する可能性が出てきた

ということが言えます。

 

さらっと書きましたが、これは非常に危険なことだと思います。

「手間なくレベニューシェアで収益が得られます」

のような謳い文句で営業してくる仲介業者がたくさんあるはずです。

手間なく収益が得られることにリスクがないと思いますか?

そんなリスクまで犯してホスト・サブディレクトリを貸しますか?

 

この記事を書いた理由は、「借りる側」と「仲介業者」にとってはおいしすぎてきっと”変わらない”と思ったからです。

彼らが変わらざるを得なくなるようなGoogleの大きな変化もあるとしても少し先になるかと思います。

なので、結局最後に一番損をする「貸す側」の方にこのリスクの認識が広がってくれればと思います。

 

P.S.

どこまでがホスト貸しなのか?は私もよくわかりません。

コーポーレートサイト含め自社運営のサイトの下はOKなのか?

それともトピックが違ったらダメなのか?

そのあたりの問題は難しくて私も何が正解なのかわかっていません。

ただ、第三者にサブディレクトリを貸してしまう行為はリスクが高すぎると思います。

 

木村 賢 (Twitter:@kimuyan)

ネットフリックス、広告付きプランを提供へ

3 years 9ヶ月 ago

ネットフリックスが、広告付きプランの提供を日本を含む12カ国で開始する。広告の視認性などの検証パートナーとしては、ダブルベリファイとインテグラルアドサイエンスを選定。アメリカではニールセンによるオーディエンス測定(デジタル広告視聴率)にも対応。

Netflix、毎月790円から楽しめる新プランを提供へ
https://about.netflix.com/ja/news/announcing-basic-with-ads-ja
Netflix Starting From $6.99 a Month
https://about.netflix.com/en/news/announcing-basic-with-ads-us

noreply@blogger.com (Kenji)

Amazonが販売事業者向けに商品紹介コンテンツの「アップグレード版」「比較テスト」を提供

3 years 9ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、販売事業者のブランド構築の支援を強化する。

よりわかりやすいブランドの訴求が可能になる「商品紹介コンテンツの比較テスト」、商品紹介コンテンツ「ベーシックAプラスコンテンツ」のアップグレード版「プレミアムAプラスコンテンツ」の提供を開始。商品単位でマーケティングキャンペーンの効果を計測できる「検索分析ダッシュボード」の機能を強化した。

これらのツールは、ブランドの保護・構築のサービス「Amazonブランド登録」に登録している販売事業者に無料で提供する。

「商品紹介コンテンツの比較テスト」は、よりわかりやすい商品の詳細ページを作成することで、顧客の商品購入転換率(コンバージョン率)の向上が期待できる機能。商品詳細ページ上の商品名やメイン画像、商品紹介コンテンツ(Aプラス)の説明文のABテストを行い、より良い結果が得られたコンテンツを商品詳細ページに自動的に反映できる。

Amazonの機械学習で推奨される商品画像や商品名を確認することが可能。この機能を導入した海外の販売事業者は、商品詳細ページの最適化を図った結果、売り上げが最大25%増加したという。

「プレミアムAプラスコンテンツ」は、ブランド構築のために従来から提供していた商品詳細ページに表示される商品紹介コンテンツ「ベーシックAプラスコンテンツ」のアップグレード版。複数のビデオやスライドショー、商品に関するQ&Aなど、訴求力の高いモジュールを追加し、商品詳細ページの内容を充実できる。この機能を導入した海外の販売事業者は、プレミアムAプラスコンテンツを利用したブランド商品の売り上げを最大20%増加したという。

「検索分析ダッシュボード」は、顧客の関心や買い物傾向をデータで確認できる機能。ブランドオーナーは検索語句や商品のパフォーマンスデータを、商品単位で確認できるようになった。マーケティング活動の効果を簡単に測り、リピート購入や新規顧客の獲得につなげることができるようになる。

石居 岳

コーナン商事が通販サイト「コーナンeショップ」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入

3 years 9ヶ月 ago

コーナン商事は、ホームセンターコーナンの通販サイト「コーナンeショップ」の大幅リニューアルに際し、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

関連特集バナー表示、サジェスト機能でユーザビリティ向上

検索されたキーワードに関連する記事コンテンツ、オリジナル動画のバナーを検索結果ページ上部に表示する。ユーザーの興味があるキーワードに関連するバナーを表示することにより、サイト回遊率上昇、顧客体験の向上が期待できるという。

コーナン商事 コーナンeショップ ZETA SEARCH 検索キーワードに関連する特集バナーを表示
検索キーワードに関連する特集バナーを表示

入力した文字数に応じて、ユーザーが検索しようとしているキーワード、商品名・カテゴリ名を提案することで、ユーザーが探している商品へスムーズに遷移できるようにする。サジェスト機能からは「検索キーワード候補」「商品情報」「カテゴリ」に遷移可能。

コーナン商事 コーナンeショップ ZETA SEARCH サジェスト機能
サジェスト機能の実装

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

雑貨からアパレル、化粧品、そして下着のECへ。「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムが進める「カテゴリの花束戦略」とは

3 years 9ヶ月 ago

クラシコムはライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」で扱う商品として、下着カテゴリーを新規に追加した。第1弾は独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」。10月17日に発売する。

長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」を皮切りに下着カテゴリへ進出。今後も各季節ごとのインナーを販売するなど、下着カテゴリー商品を拡充する。

クラシコムは雑貨・インテリアからスタート。2017年にはアパレル、2021年には化粧品へと取扱カテゴリーを広げ、下着カテゴリーに進出した。より顧客へと距離を近づける商品カテゴリを強化する取り組みとなる。

「北欧、暮らしの道具店」は、さまざまなコンテンツ提供で独自の世界観を醸成、その世界観に共感する顧客に向けてD2Cビジネスを展開している。D2Cのターゲットは“「北欧、暮らしの道具店」の世界観を好きなユーザー”。そのセグメントされたターゲットに商品を販売する「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略でビジネスを拡大してきた。

クラシコムはライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」で扱う商品として、下着カテゴリーを新規に追加 クラシコムが「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略
「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略

オリジナルアパレルは5年で売り上げは8.5倍成長、現在の商品販売の売上比率はアパレルカテゴリが50%を超えている。化粧品カテゴリーでは、オリジナルのリップカラー・アイカラーは1か月で5000個を販売した。2022年春に発売したネイルカラーは1.5万本を完売するなど主要カテゴリーに成長している。

新商品の「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」は、2020年から2年をかけて独自に開発した商品。2020年2月から開発を開始し、同年末から2021年にかけて実際に冬の期間、試作品をスタッフが実際に身につけ、生地・編み方・丈の長さなどさまざまな観点で試行錯誤を重ねてきた。

クラシコムが独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」
独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」

「北欧、暮らしの道具店」では製作秘話を「北欧、暮らしの道具店」本サイトでの告知に加え、累計1000万回再生のポッドキャスト番組「チャポンと行こう!」の番外編で配信する。

石居 岳

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合。新規参入企業にもチャンスあり!?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 9ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年10月10日~10月16日のニュース

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合しました。統合直後は検索順位の変動なども考えられるので、新規参入企業にもチャンスがあるかもしれません。また、イベントも決まっていないので、いち早く対応したところが抜き出る可能性も。

統合直後の動きを掴めば、売り上げアップのチャンス!

「Yahoo!ショッピング」がリニューアル 探しやすく、毎日お得な売り場で安全・安心な買い物体験を | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/11886

新生「Yahoo!ショッピング」のトップページや検索結果ページのデザインを、より商品を探しやすいように大幅に変更。トップページでは、開催中のキャンペーンやユーザー1人ひとりに特化したお得な情報が見やすくなり、カテゴリタブからファッションやコスメなどのカテゴリページに遷移することで、商品がカテゴリに特化し探しやすくなる。検索結果ページでは、商品詳細ページに遷移しなくても、商品画像が複数見られるようになり、「Yahoo!ショッピング」内の豊富な商品を比較しやすくなる。

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合して「Yahoo!ショッピング」になりました。ユーザーとしては両方のモールの違いがわかりにくかったですし、モール側としてもイベントやキャンペーンが分かれてしまい運用が大変だったのかもしれません。引用文にあるように、統合しただけではなく使い勝手もよくなっているので、「Yahoo!ショッピング」としては仕切り直しといったところでしょうか。

リニューアルにともない、キャッシュレス決済サービス「PayPay」または「PayPayカード」で支払うと、毎日5%(上限あり)、Yahoo!プレミアム会員、ソフトバンクスマホユーザー、ワイモバイルスマホユーザーなら毎日7%(上限あり)のPayPayポイントがお得に貯まる新しい特典・キャンペーンを開始。さらに、ソフトバンクスマホユーザー向けに、最大10%相当のPayPayポイントが戻ってくる「スーパーPayPayクーポン」も開始する。

気になる点は、「PayPay」と連携したポイントメリットの訴求について。今までも「PayPay」は大規模なキャンペーンを行ってきたので、統合されてより強力なキャンペーンが出てくる可能性も。「Yahoo!ショッピング」に出店している場合、しばらくは様子見をして次のイベントを待ってもよいかもしれません。

メーカー企業が今Yahoo!ショッピングに力を入れている理由とは? 横一線のスタートにチャンスあり | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/24388

楽天市場やAmazonは大型のイベントがルーティン化しているため、検証しやすく知見やノウハウをある程度溜まっています。一方で、Yahoo!ショッピングはイベントの期間や回数など、同じようなパターンで行われることが少なく、比較が難しいため検証を重ねきれていません。

今回の統合によって、また新しい座組を敷かれる形になるので、ある意味新規で参入する予定の企業にとっては追い風となるタイミングだと感じています。

こちらの記事でもチャンスであることが書かれていました。どんなイベントがいつ行われて、どれくらい準備が必要で、どれくらい売り上げが上がるのかまったくわかりませんので、いち早く対応した店舗が一気に伸びる可能性があります。

時期的にも年末商戦に入ってきますので、余力があるショップはチャレンジしてみましょう!

関連記事:10月12日の統合日に対応すべきこと3点 | アルド
https://www.aldo-system.jp/blog/yahoo-shop-seo/tougou1012/

今週の要チェック記事

CVR向上に欠かせない「使い勝手の悪さ」の解消 インセンティブ訴求の変更で成果につなげたプチ改修事例 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11723

記事中にあるようにインセンティブを示す場合はわかりやすさが重要です。改善効果も高いのでやる価値はあります。

「日本一面白いスーパー」を自称するローカルスーパー「ファインズたけだ」のSNS戦略 | 集英社オンライン
https://shueisha.online/business/61394

元々は地元のケーブルTVで毎日放送していて、動画作成ノウハウを持っていたことがうまくいった要因。

PayPayフリマ、「おてがる配送(ヤマト運輸)」にて集荷を開始。購入された商品を自宅などから発送可能に | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/24638

集荷はどんどん楽になりますね。あとは梱包ですが、ここがなかなか解消されません。

スマホ送金「ことら」スタート 口座知らなくても携帯番号でOK メガバンや地銀など57行が対応へ | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2210/11/news125.html

広まってくると「『ことら』で支払えませんか?」という問い合わせも増えてきそうです。

Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022 | アマゾンジャパン
https://www.amazon.co.jp/b?node=12564458051

自社が属しているカテゴリの受賞企業を研究してみるといいかも。

越境ECの国際税務【デジタル・フィジカルコンテンツ編】オプティ淵上氏 × 海外Webマーケター徳田 | 世界へボカン
https://www.s-bokan.com/interview/post-28759/

全3回の3回目の記事です。越境ECを考えている人は読んでほしい記事。

今週の名言

「へそごまパック」を数量限定で発売…花王が「超ニッチ商品」を連発する本当の狙い 目標は大ヒットではなく"熱狂"を起こすこと | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/62193

長年、地道におへそを研究し続けてきた研究員の研究を具現化したい、葬り去ってほしくないとの思いが強かった

社内に埋もれている資産が活用できるケースはたくさんあります。「どうにかして使えないか」と考えてみる、外部の人に話して反応を見るなどアイデアの出し方はたくさんありますので、自社のノウハウの棚卸をしてみましょう。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める
小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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ヤフーが「施設来訪者分析」を提供へ

3 years 9ヶ月 ago

ヤフーは、ビッグデータ分析ツール「DS.INSIGHT」の機能として、飲食店や小売店などの施設の推計来訪者数や来訪者属性を分析できる「施設来訪者分析」の提供を年内に開始する。

ヤフー・データソリューション、飲食店やスーパーなどの小売店を対象とした、店舗の人流データ分析機能「施設来訪者分析」を年内に提供開始
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2022/10/05a/
https://ds.yahoo.co.jp/topics/20221005_release.html

noreply@blogger.com (Kenji)

Amazonがサイト内検索を強化、販売事業者のオススメ商品や新商品などをわかりやすく表示する機能を2023年に追加

3 years 9ヶ月 ago

アマゾンジャパンはサイト内検索機能を強化する。

ユーザーが販売事業者やブランド名でサイト内検索を利用した際、通常の検索結果一覧に加え、ブランドのオススメ商品や新商品、カテゴリーごとの一覧をわかりやすく表示する機能を2023年に搭載する。

アマゾンジャパンはサイト内検索機能の強化について、「お客さまの商品発見をお手伝いする機能の提供を予定する」と説明。出品する事業者の販売商品とユーザーとの出会いの機会を増やす。

瀧川 正実

アマゾンファッションの試着サービス「Prime Try Before You Buy」をFBA対象商品にも拡大

3 years 9ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、「Amazon Fashion」で提供しているAmazonプライム会員向け試着サービス「Prime Try Before You Buy」を、商品の在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を使う販売事業者のファッションアイテムにも拡大した。

一定の要件を満たしたFBA利用事業者のファッションアイテムを「Prime Try Before You Buy」の対象商品に拡大したことで、Amazonプライム会員は、幅広いブランド商品を購入前に試すことができるようになる。

アマゾンジャパンは、「Amazon Fashion」で提供しているAmazonプライム会員向け試着サービス「Prime Try Before You Buy」を、商品の在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を使う販売事業者のファッションアイテムにも拡大
「Prime Try Before You Buy」について(画像はAmazonのECサイトからキャプチャ)

「Prime Try Before You Buy」は、数千のブランドから対象のファッションアイテムを注文時に最大4点まで取り寄せ、配送完了の翌日から最長7日間まで試着、気に入った商品を購入できるサービス。2018年にAmazonプライム会員向け特典として提供を始めた。

瀧川 正実

「コンテンツSEO」は自社の棚卸しが第一歩。「5W1H」をユーザーに丁寧に伝えることが重要 | 酒匂氏が語る「コンテンツSEO」の極意

3 years 9ヶ月 ago
ユウキノイン代表取締役の酒匂雄二氏が語る「コンテンツSEO」成功ポイントとは? 事例を交えて解説します

2020年、新型コロナウイルス感染症の影響からステイホーム、リモートワークなど大きな変化を遂げてきました。外出自粛要請のなか、ECサイトには追い風だったと見る人も少なくないでしょう。しかし、外出需要やブライダル業界など完全に逆風となったケースもありました。

私の経歴などを簡単にお話すると、ECの店長を務め、イーコマース事業協会(EBS)主催の「第9回全国ネットショップグランプリ」で準グランプリを受賞。こうした経験を生かし、セミナー講師、他社ECサイトの構築、企画・運営代行などを行っています。

そんな私がこれまでに伴走してきたECサイト、コロナ禍でも活気があったECサイトには共通点がありました。それはいったいなんでしょうか? コンテンツSEOを中心にECサイトに寄り添ってきた経験とV字回復を果たした事例を交えながら、取り組んできた施策、これからのコンテンツSEOについてお話していきます。

コンテンツ中心に発信する「コンテンツSEO」とは?

SEOと一言で表現しても、アプローチは十人十色。私が手がける主なSEOは、Webサイトのデータや内部構造の改善、最適化を行う「テクニカルSEO」ではなく、コンテンツを中心に発信しながら検索順位向上、アクセス数増加、コンバージョン獲得を育てていく「コンテンツSEO」です。

コンテンツの直訳としては「特に電子的な手段で提供する情報の中身」となり、捉える範囲は幅広くなりますが、わかりやすく「ページを作る」という意味合いでコンテンツと表現していきます。

Web制作の専門知識、高度な技術を必要とするテクニカルSEOと違い、商品への愛情、知識、情熱があれば誰でもできるのがコンテンツSEOではないかと考えています。これは私自身がモール、自社ECサイトで店長を経験したなかでの体験談でもあります。

Googleの通常アップデートでアクセスが急増した例も

コンテンツSEOは成果を体感できるまでに時間がかかります。商材やコンテンツの本数にもより、その時間はさまざまです。

「2週間で問い合わせが増えた」というケースもあれば、1年半ほどして検索順位が上昇、アクセス・売り上げ増となったお店もありました。

SEO コンテンツSEO 自社ECサイトのアクセス推移 ユウキノイン
とある自社ECサイトのアクセス数推移

上の図の店舗は2017年夏に自社サイトをオープン、ブログを中心としたコンテンツマーケティングに取り組んでいましたが、日の目を見たのは2019年の1月下旬。サイトオープンから1年半後です。アクセスが急増し、2019年のピークとなった7月2日には、前年同日の約10倍にアクセスが増えています。

Googleは年に数回、全体的なランキングプロセスを大幅に改善するための「コアアップデート」を実施しており、2019年の1回目は3月でした。

このサイトはメディア出演や「コアアップデート」の影響ではなく、Googleが日常的に行う通常のアップデート範囲で評価を受け、アクセスが急増したと思われます。

もちろん、アクセスが10倍に増えたからといって売り上げも10倍になるとは限りません。それでも2019年の月商は前年比3~4倍に、2020年にはさらに約2倍となり、2018年の平均月商からは約6倍強へと成長を遂げました。

継続こそ力なり。挫折期を突破できるかどうかがカギ

多くのECサイトではコンテンツSEOの効果を感じられるようになるまでに一定の期間が必要です。これまで見聞きしてきたなかで、継続できなかったお店の多くが挫折期を突破できないまま止めてしまったように感じます。

SEO コンテンツSEO 効果を実感できるまでのコンテンツ量と時間の関係のイメージ ユウキノイン
効果を実感できるまでのコンテンツ量と時間の関係のイメージ

上の図で、黒く塗られた部分が効果を実感できていない期間。前述したお店では2017年7月~2019年1月までがその期間にあたります。

商材、トレンド、検索ニーズ、この挫折期を突破できるタイミングはいつになるかわかりません。コンテンツSEOは、ECサイトの構築やデザイン改修のように見た目に現れにくいので、なかなか社内で評価されないというケースも多いです。これも自分自身が経験したことでもあります。

そのため、これまでも「何をしているかわからない」と言われることもしばしばで、最近では「ECサイトは生活必需品。でも、SEOは贅沢嗜好品かもしれません」と説明するようにもなりました。

ですが、自分自身の経験上、コンテンツSEOは確実に成果に結びついたケースがほとんどです。

歯磨きや着替えのようにECサイト運営を日常生活のなかに落とし込み、取り組むことができれば、必ず成果を感じることができると確信しています。

潜在顧客との接点創出、顧客の困りごと、悩み事、商品ニーズの汲み取り、そしてアクセス向上と売り上げアップへとつながるものだと信じてコンテンツSEOに取り組んでいます。

コンテンツSEOの心構えは「量と質」

とはいえ「コンテンツづくりを始めましょう」という話をすると、十中八九「何をしていいのかわからない」「何から始めればいいのかわからない」というご質問をいただきます。「そもそもコンテンツって何?」という質問が寄せられることも。

ページ作り、コンテンツ作り、SNSと言っても、細分化していくと非常に多くの選択肢が出てきます。

ページ1つとっても、ECサイトにはトップページ、特集ページ、カテゴリページ、商品ページ、会社概要、特商法表記など実に多種多様ですし、SNSも然りです。そんななかで最も手っ取り早く始められるコンテンツSEOは「ブログ」ではないかと考えています。

このブログは私信をつづる日記ではなく、マーケティングに活かせるデータを集めるためのブログです。

ECサイトのオーナーや名物店長がテレビに取り上げられるなどでファンがついた後なら別ですが、立ち上げ当初は自社の商品・サービスについて掘り下げていくことが第一歩になるでしょう。

一定の検索回数がある検索語で、可能であれば検索結果の上位に掲載され、かつある程度クリックされる記事を書いていくことが大切です。

ブログはECサイトと同じドメイン内に置く

そしてどこで書くかという「場所」も重要です。セミナーでも毎回のようにいただくご質問でもあるのですが、「ブログはどこで書くべきか?」というところが最初に行き着く問題です。

サイトを持っていない方でも手軽に始められるのは無料ブログですが、自社ECサイトであれば「WordPress」などで書き、ドメイン直下に置くのがオススメです。

ECサイトとブログが同じドメインの方がアクセス解析にかかる負担も少なく、特に少人数で運営していて、これから本格的に始動するECサイトにはこの方法をオススメしています。

国内のASPカートには「WordPress」を導入できるCMS連携オプションを用意しているところが多数ありますので、これからECサイトを構築する方はそのあたりも視野に入れて選ぶと良いでしょう。

ECサイトと同じドメイン内でブログを書いた後は、どのトピックにアクセスがあって、どのようにECサイト側(カテゴリや商品ページ)への流入を獲得できたかを一元管理しておきましょう。

SEO コンテンツSEO ECサイトのカテゴリや商品ページへの動線イメージ ユウキノイン
ECサイトのカテゴリや商品ページへの導線のイメージ

まずは「Knowクエリ」の獲得をめざす

ECサイトでは、最終的にコンバージョンを得るために「Doクエリ」と呼ばれる「買いたい・購入したい」という意図を含む検索語を獲得することが重要になってきます。しかし、「スニーカー 通販」「ビール お歳暮」など取り扱い店舗や出品数の多い商材で「Doクエリ」を獲得するのは至難の業です。

そこで、まず獲得していきたいのが、商品の情報収集や特徴、違いなどを調べたり比較したりするために検索される「Knowクエリ」です。

先述の「スニーカー 通販」「ビール お歳暮」が「Doクエリ」なら、「スニーカー 選び方」「ビール お歳暮 相場」などが、購買の前段にある「Knowクエリ」と言えるでしょう。

立ち上げから3年目になる、とある自社ECサイトの直近1年間の検索流入を見ると「商品」「商品 品番」などの「Doクエリ」の流入数に対し、「商品 特徴」「商品 違い」などの「Knowクエリ」による流入は32倍もありました。

このサイトのサーチコンソール上では全体のCTR(Googleの検索結果ページにおけるクリック率)が5.6%、平均掲載順位が10.8位ながら、「Knowクエリ」ではCTRが11.9% 平均掲載順位が3.9位と非常にパフォーマンスが高い数値になっていました。

「Web担当者Forum」の「グーグル検索結果CTR調査【2021年最新版】日本の検索1位クリック率は13.9%」によると、11位のCTRが1.03%、4位が3.91%ですので、このサイトは全体でも「Knowクエリ」でも非常に高いCTRを獲得していることがわかります。

「質を高める」こともコンテンツマーケティングでは重要

アクセス数を上げることはもちろん大切です。しかし、こうしたデータにとらわれ過ぎず、自社商品に関心の高いクエリでの流入がどれだけ獲得できているかという「質を高める」ことも、コンテンツマーケティングの重要な指標になるのではないかと考えています。

最初から1ワード、2ワードのビッグワードやミドルワードを狙わず、3ワード、4ワードのロングテールワードで、何位であろうと自社のコンテンツが検索結果にしっかりと掲載されることをめざしていくことが第一歩です。

30位や40位の中段でも順位がつきさえすれば、自社のコンテンツと上位のコンテンツにどのような差があるのかという「アタリ」をつけられるようになります。

私がこれまでに見て触れてきたECサイトを支援してきた経験上、「Knowクエリ」はサイトの規模や、いわゆる「ドメインオーソリティ(Webサイトが、検索エンジンにおいてどの程度良く評価されているのかを示す指標の1つ)」と呼ばれるものに関係なく、検索上位を獲得できた傾向にあります。

そのため、特に立ち上げ当初のECサイトにおけるコンテンツマーケティングの軸足は、「Knowクエリ」の束を作ることに重きを置いています

「Knowクエリ」の一例としては、「○○とは」「○○と△△の違い」「〇〇 選び方」「○○ コーディネート」「○○ アレンジレシピ」といった調べ物、知りたい系です。

まずは皆さんのECサイトの商品から、このハウ・ツー、ノウハウに該当するキーワードを組み立ててみてください。

コンテンツSEOの第一歩は「自社の棚卸し」

SEO コンテンツSEO コンテンツSEOを始める心得 ユウキノイン
コンテンツSEOを始める心得

上の図は、コンテンツSEOを始める心得として、私がセミナーで必ずと言っていいほど使用するスライドです。

サイトのアクセスが増えてくれば、Googleアナリティクスにユーザーの年齢、性別を知ることができる「ユーザー属性」や、ユーザーの趣味趣向、ライフスタイルを知ることができる「インタレスト」というデータが上がってきます。しかし最初はデータの量も少なく、どのような人たちがサイトにアクセスしているかもわからない状態です。

どんなお店、企業も最初は無名からのスタート。有名ブランドやメーカーのように屋号、商品名で指名検索を獲得できていることはないでしょう。オリジナルのTシャツ、プリン、スニーカー、炭酸水を製造販売していても、一般名称では星の数ほどの商品がインターネット上にあふれている今、そうした言葉で上位表示を狙うことも不可能に近いと思います。

コンテンツSEOの第一歩は「自社の棚卸し」です。開店したばかり、創業したばかりのお店の名前は誰も知らないことを受け入れましょう。

そしてサイトに5W1Hをしっかり明記することから始めましょう。

自己紹介するようにわかりやすく「5W1H」を伝える

あなたのお店はどこで何をしているお店ですか? 初めて会った人に自己紹介をするようにわかりやすい言葉で丁寧に自社のことを説明してください。その際に気をつけることは専門用語や自社用語は噛み砕いて書くことをお忘れなく。

そして主たる商品は

  • いつ使うものか?(When)=クリスマス? 誕生日? 普段?
  • どこで使うものか?(Where)=家? レジャー? 趣味?
  • 誰が使うものか?(Who)=買う人? 贈られる人?
  • 何をするどんなものか?(What)=商材? サービスの特徴は?
  • なぜお客さんはそれを買うのか?(Why)=購入動機、利用動機
  • そしてそれをどのように使うのか?(How)=使う? 食べる? 着る?

「なかなか売れない」と嘆いているECサイトを見ると、ここが欠落しているお店が多いのです。なぜか商品名や商品説明が「その商品やメーカーを知っていて、使い方もわかっている前提」で作られたページになっています。

商品名、商品説明文、ブログでも網羅する

たとえば「キャンプでテントを張るロープを地面に固定するためのもの」と聞いて「ペグ」と答えられる人は、何かしらキャンプの知識がある人です。

ですが、初めてキャンプ用品を買う人のなかには「ペグ」という言葉に行き着いていない人もいるはず。そういった人は「テント ロープ 固定する道具」「テントで使う杭」のような検索をするのではないでしょうか。

これは「ペグを買いたいが、その名前もわからない」というDoとKnowが混在しているクエリと言えるでしょう。

商品名には「テント・タープ用ペグ スチール製 20cm」のように記載し、商品説明に「テントやタープを張る際にロープを固定するために地中に打ち込む金属製の杭です」と書いておけば、検索窓に「ペグ」と打ち込めないユーザーにもたどり着きやすくなるでしょう。

そして、その商品ページにリンクを貼っているブログコンテンツでは、「キャンプ・アウトドア初心者も必見! 素材・長さ別おすすめのペグ10選」というタイトルから始まり、本文に「ペグとは、テントやタープを張る際にロープを固定するために使用する地中に打ち込む杭です。最近では素材も鉄やステンレス、プラスチック製までさまざまな――。」とあれば、先程の「テント ロープ 固定する道具」「テントで使う杭」などを網羅できるのではないでしょうか。

まずは自社、そして販売商品の5W1Hをしっかりサイトに掲載していくことからコンテンツSEOは始まるのです。

酒匂 雄二

北の達人コーポレーションの「D2C起業家育成プログラム」から誕生した電子タバコブランド「SPADE」が省人化と成長を両立する秘訣とは?

3 years 9ヶ月 ago
売上高100億円をめざす新規事業として、北の達人コーポレーションが立ち上げた電子タバコブランド「SPADE(スペード)」。ほぼすべての業務を1人で担う新規事業企画室の城山貴浩氏が語る省人化と成長を両立させる秘訣とは
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北の達人コーポレーションが売上高100億円をめざす新規事業として立ち上げた電子タバコブランド「SPADE(スペード)」。ニコチンやタールを含まずとも紙巻きタバコに近い“吸いごたえ”を再現し、喫煙や受動喫煙による健康被害をゼロに近付けることを使命として普及拡大に努めている。SPADE事業を“社内起業”した新規事業企画室の城山貴浩氏は、商品の企画開発から広告、ECの運用まで社内リソースをほぼ使うことなくすべての業務を1人で担う。

北の達人コーポレーションの「売り上げ最小化、利益最大化」の原則に基づいた省人化の運用と、成長を見据えた戦略を両立できる秘訣について、城山氏に聞いた。

社内ベンチャーの第1号ブランドとして販売を開始した「SPADE」

北の達人コーポレーションは現在、売上高100億円以上の事業を複数展開し、さらなる成長を図る方針を打ち立てている。

北の達人コーポレーション D2Cの新事業を複数展開することを計画
D2Cの新事業を複数展開することを計画している(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

この目標に向け既存事業の拡大だけでなく、2021年度は新規事業の計画を持つ人材を採用して、社内ベンチャーの形で新たなD2C事業を立ち上げる「新規事業企画室」を設置した。新規事業企画室から第1号のブランドとして販売したのが、電子タバコの「SPADE」だ。

北の達人コーポレーション 2023年2月までに新記事牛企画室から発売された2つの新商品
2022年3月までに2つの新商品が新規事業企画室から発売された
(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

開発責任者の城山氏は、これまでに電子タバコの商品企画や店舗開発を手掛けてきた経歴を持つ。新規事業企画室に入社して以降、城山氏は自身の経験と実績を生かして、紙巻きタバコの喫煙者が満足する新しい電子タバコの開発に取り組んできた。

北の達人コーポレーション 社内ベンチャー第1号ブランド 電子タバコ「SPADE」
社内ベンチャーの第1号ブランドとして販売している電子タバコ「SPADE」

タバコに近い“吸いごたえ”を得られる成分「シガニチン」を開発、特許も取得

日本ではニコチンを含む電子タバコのリキッドは医薬品に、吸入用のデバイスは医療機器に分類されるが、ニコチンやタールを含まずに香り付きの蒸気を吸って吐く形の電子タバコは雑貨として分類され、昨今では店頭やECなどで広く流通している。

しかし、雑貨に分類される電子タバコは有害物質の心配がほぼない反面、ニコチン特有の喉への刺激や“吸いごたえ”は得にくくなってしまう。メンソールを添加して代替的に刺激を与える製品もあるが、それではタバコらしいフレーバーが薄まってしまい、紙巻きタバコを愛用している喫煙者は物足りなさを感じることが課題だったという。

SPADE事業は、ニコチンやタールを含まない電子タバコで紙巻きタバコに近い吸いごたえを再現し、喫煙や受動喫煙による人々の健康被害をできる限り軽減していくことを使命として立ち上がった。「SPADE」の名称には「Save People And Diffuse Electronic-cigarette(電子タバコの普及により人々を救う)」の意味が込められている。

そして試行錯誤の結果、食品由来の原料でタバコに近い吸いごたえを得られる成分「シガニチン」の開発に成功し、特許を取得。シガニチンを用いた新しい電子タバコ「SPADE」は、喫煙者を対象としたモニター調査で85%が「タバコに近い味だ」と回答しており、2021年12月から本格的に販売を開始した。

新規事業単体で売上高100億円を達成する上でも、タバコによる健康被害の軽減をめざすSPADE事業は有力だと社内からも評価されているようだ。

日本では健康志向が高まり喫煙率が減少傾向にあるが、これからは海外の多くの国でも健康需要はますます高まっていくと考えられる。そうしたニーズを総合的に勘案すると、健康被害を軽減する電子タバコは市場の成長性が見込まれる。将来的には海外進出も見据えて事業を推進している。(城山氏)

北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏
北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏

ターゲット層は40代以上の紙巻きタバコの喫煙者

城山氏によると、国内の電子タバコ市場は200億円程度のため、このなかでパイを取り合うとなるとSPADE事業で売上高100億円は難しいと考えられる。

一方、タバコ市場全体で約2兆円あるうち、紙巻きタバコは約1兆8000億円を占めているという。また、紙巻きタバコの喫煙者の6~7割を40代以上の男性が占めるとされているため、「SPADE」のターゲット層は40代以上の紙巻きタバコの喫煙者に設定した。

昨今、電子タバコの種類や銘柄は次々と増え続けているが差別化できる要因はあまりなく、価格訴求やタレントキャスティングによるイメージ訴求で戦っている市場であったという。

そこに「吸いごたえ」というタバコ本来の価値を訴求すべく「シガニチン」という成分の開発に成功(特許取得)し、喫煙者のニーズのど真ん中に切り込んだ。広告も「タバコに近い味と吸いごたえの電子タバコ」という内容で訴求している。

「SPADE」が展開するフレーバーは、タバコの味を再現した「MILD」「STRONG」「MENTHOL」の3種類に絞った。他社製品の電子タバコには、フルーツ、コーヒー、ドリンク系などのフレーバーも数多く出回っているが、喫煙者は「タバコを吸いたいが、健康が心配」というニーズが大きいため、タバコ本来の味にこだわった。

北の達人コーポレーション 電子タバコ「SPADE」 3種類のフレーバーから選べる
「SPADE」は3種類のフレーバーから選べる

また、喫煙者がタバコを愛用する理由は単にニコチンに依存しているというよりも、タバコの味や香りを楽しむ文化的な要素や作業の合間にリラックスするためといった要素も少なくない。タバコが原因の健康被害を減らすことをミッションにしながらも、吸って吐く行為で味や香りを楽しむ文化やリラックスできる習慣はなくしたくないという考えも重視しているようだ。

商品の企画開発から広告運用まで、1人で手掛けるSPADE事業

「SPADE」は北の達人コーポレーション内の新規事業ではあるが、顧客対応のカスタマーサポート以外は社内のリソースをほぼ使わず、城山氏1人で運用している。

その理由は、北の達人コーポレーションも元々は木下勝寿社長が1人で起業したところから始まった会社であり、また新規事業企画室も起業家を育成することで新たなD2C事業を立ち上げる目的で設置されているためだ。

加えて、電子タバコという商材の特性上、化粧品や健康食品を取り扱う既存事業のノウハウや手法が踏襲しにくいことも理由にあげられる。

たとえば、大手媒体での広告戦略に特に強みを発揮する既存事業に対し、電子タバコはGoogle、Yahoo!、Facebookなどには広告出稿できないなど、あらゆる面で採用する戦略が異なってくる。このため、「SPADE」はゼロから開拓しなければならないことが多いという。

商品の企画開発から倉庫やシステムの選定、広告の制作・運用まで、既存事業とは分けてSPADE事業独自で進めているが、北の達人コーポレーションの「売り上げ最小化、利益最大化」の法則、満足度を追求する「お客さま第一主義」の姿勢は共有している。

商品を買ったお客さまのベネフィットを追求し、「買って良かった」という満足の声が積み上がっていけば、ブランドは自然と育っていくという考えが当社の根底にある。

満足度を高めるためにまず重要なのが品質だ。既存事業の化粧品や健康食品では約800項目の検査基準をクリアしたものしか製品化しないルールがあるが、その項目のなかで電子タバコでも利用できる項目は適用しながら、「SPADE」も厳しい品質管理のもとで製品化している。味のこだわりはもちろん、ハード面でも壊れにくく長く使っていただける製品をめざして品質を高めてきた。

また、ほぼすべての業務を1人で回しつつもカスタマーサポートだけは社内のリソースを活用しているのは、問い合わせへの返信を原則として当日以内に対応できるようにするなど、顧客対応の品質を重視した結果だ。(城山氏)

北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏

味は満足でも、電子タバコの使用自体に慣れてもらうためのコミュニケーションが課題

「売り上げ最小化、利益最大化」を原則とする北の達人コーポレーションでは、LTVに基づいて上限CPOを設定し、上限CPOを超える広告配信は停止しながら広告出稿を最適化している。

北の達人コーポレーション 「売り上げ最小化、利益最大化」の法則について
「売り上げ最小化、利益最大化」の法則について(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

始まったばかりのSPADE事業も闇雲に広告投資するのではなく、回収期間に応じて設定した上限CPOのなかで新規顧客を獲得し、同時にLTVを伸ばす施策を講じているという。

「SPADE」のような電子タバコは、法律上年齢確認の必要はないものの、EC立ち上げからしばらくは生年月日を入力する項目を設けていた。すると70代や80代のユーザーも多くいることがわかったという。

ネット注文で利便性を損なわないよう注文フォームをシンプルな構成にしたことで、注文方法に関する問い合わせはかなり抑えられている。

ただ、継続率を伸ばす上では「“伝え方”の試行錯誤が続いている」という城山氏。30代の喫煙者は電子タバコを試した経験のある人が比較的多い一方で、「SPADE」がターゲットとする中高年の喫煙者は電子タバコを一度も使ったことがない人の割合が多いからだ。

そのため、タバコ本来の味を再現した製品であっても紙巻きタバコを喫煙し続けてきたユーザーは電子タバコ自体に慣れずに、数回で使用をやめてしまうケースもあるようだ。

北の達人コーポレーション 電子タバコ「SPADE」
「味自体は大半の喫煙者から評価を得られているため、まずは使い慣れてもらうためのコミュニケーションで工夫を凝らしたい」と城山氏は話す

複雑な構成の定期販売にも対応できるカート「ecforce」の導入を即決

「SPADE」は定期販売も行っているが、決まった商品・個数を定期的に送る商材と異なり、ユーザーが2色のデバイスから1色を選べるほか、リキッドも3種類のフレーバーから2種類を選べる複雑な構成になっている。

そのため、定期販売に対応可能なカートのなかでも、この要件に対応できることがカート選びの必須条件だった。

カートを選定する際、SPADE事業の立ち上げを支援していた外部のアドバイザーからSUPER STUDIOが提供するECプラットフォーム「ecforce」の紹介を受けたという。「ecforce」担当者にカートに対するニーズを伝えたところ、こうした複雑な仕組みも実装できることが初回の打ち合わせで明白になったため導入を即決したと城山氏は話す。

スモールスタート向けのカートシステムでも「SPADE」の販売は可能だとは思うが、将来的に売上高100億円をめざす上では規模が大きくなっても耐え得る機能を持つカートが必要だと考えた

また、「ecforce」は担当者が付くので困ったときにスムーズな対応をしていただけることや、D2Cのノウハウを豊富に持っている点も魅力だった。定期販売の複雑なセット組みがあるのでECサイトの構築も複雑になりそうだと予想していたが、担当者があらゆる設定方法を丁寧にサポートしてくれた上わかりやすいマニュアルも用意してもらえたので、スムーズに構築することができた。(城山氏)

法人向けECプラットフォーム ecforce
BULK HOMME、タマチャンショップなどのECサイトが導入する「ecforce」

さまざまな機能を自動化できる「ecforce」が省人化と業務効率化に貢献

ほぼすべての業務を1人で担っているSPADE事業にとって、さまざまな作業が自動化できる機能が業務効率化に役立っているという。

その1つがクレジットカード決済で与信が通らなかったユーザーの確認作業だ。逐一確認しなくとも、与信の通らなかったユーザーにはフラグが立つ自動化設定をしたことで迅速に対応できるようになっている。特に定期販売は決まった頻度で商品を届ける必要があるため、素早く対応できるメリットは大きいという。

電子タバコ「SPADE」のECサイト ecforeceを使って構築
「ecforce」で構築した「SPADE」のECサイト

「ecforce」は導入企業からのニーズをもとに自動化できる機能を続々と増やしており、SPADE事業もシステムに任せられる作業は順次自動化を進めているところだ。城山氏は「このまま売り上げ規模が30億円、50億円と成長していっても、あまり人員を増やさずに運用していけるのではないか」と期待を寄せる。

また、広告のLPをワンクリックで複製できる利便性、充実した分析機能なども高く評価している。売り上げや定期継続率の分析も別途ツールを導入せずとも細かく見ることができ、定期販売の細かなニーズにも十分対応していると実感しているようだ。

法人向けECプラットフォーム「ecforce」 主な機能
「ecforce」の主な機能

さらなる資金投入で拡大期へ。将来的には店頭販売も開始し、さらなる普及拡大へ

北の達人コーポレーションのD2C起業家育成プログラムは、フェーズを5段階に分けて指導育成される。

  1. 商品を企画する
  2. 発売準備を整える(商品製造、バックヤードの準備)
  3. 発売してユニットエコノミクス(1ユニットあたりの採算性)を完成させる(上限CPO内で獲得できる販売スキームを完成させる)
  4. ユニットエコノミクス内で1000件獲得する
  5. 資金を投入して拡大させる

最初に1500万円の資金が渡され、1年でフェーズ3まで持っていくスケジュールで毎日木下社長とマンツーマンで打ち合わせしながら事業を立ち上げていく。

SPADE事業はフェーズ4を卒業し、これから本格的に資金を投入するフェーズ5に進む段階に来ている。

また、ECだけではなく電子タバコという商品の特性上、将来的にはコンビニエンスストアなどでの店頭販売も展開していきたいと考えている。

通常のタバコ製品は、コンビニエンスストアに行けば大体の銘柄は取り扱っているほどどこでも買えるものだ。しかし、ECのみでは仮に定期購入のお客さまから「配送を早めてほしい」と要望があっても最低1日はかかってしまう。そうなると日常使いとして不便さを感じてしまい、普及拡大も難しい。リキッドだけはコンビニエンスストアに置くなど店頭での取り扱いもしていかなければいけないと考えている。

また、北の達人コーポレーションではまだまだD2C起業家を募集しているので、興味がある人は是非エントリーしてほしい。私も仲間として協力を惜しまないつもりです。(城山氏)

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朝比美帆
吉田 浩章

GDOがゴルフ用品販売の実店舗「GDO Select」、「ヨドバシAkiba」内にオープン

3 years 9ヶ月 ago

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は10月13日、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの「アクティブAKIBA」内に、GDOバイヤー厳選アイテムを販売する実店舗「GDO Select」をオープンした。

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は10月13日、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの「アクティブAKIBA」内に、GDOバイヤー厳選アイテムを販売する実店舗「GDO Select」をオープン
「GDO Select」のイメージ

GDOは中古ゴルフクラブ・ゴルフ用品の販売・買取の「ゴルフガレージ」、ゴルフレッスンスクール「GOLFTEC」でリアル展開を行っているが、GDOバイヤーが関わるアイテム販売の実店舗は初。2001年から運営しているECサイト「GDOショップ」と連動する。

「GDOショップ」で扱う商品のほか、GDO限定商品、希少性の高い新興メーカーの製品などを販売。クラブのカスタムオーダー、クラブの買い取りなども行う。実店舗では試打クラブも用意し、体験の要素も加える。

厳選したアイテムを直接“見て”“触る”という体験を重視。GDOは商品の魅力やブランドストーリーを伝える場所を作りたいと考え出店を決めたという。GDOは今後もECとリアルの融合を進めていくとしている。

瀧川 正実

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