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基本機能を無償化した「ノバセルトレンド Free」

3 years 9ヶ月 ago

ノバセルが、指名検索数でテレビ広告の効果を可視化するツール「ノバセルトレンド」の基本機能を無償提供。約4,500ブランドのテレビ広告の放映量(インプレッション)と指名検索数の簡易分析を無料で行える。

https://corp.raksul.com/news/press/220802novasell_trend_free/

noreply@blogger.com (Kenji)

京王電鉄がLINE上でECモール「トレくる by KEIO」を展開、商品は電車で配送し受け取りは駅ロッカー

3 years 9ヶ月 ago

京王電鉄は8月17日、LINE上に専用ECモール「トレくる by KEIO」を新設する。注文した商品は最短当日中に駅の専用ロッカーで受け取れるのが特徴。京王沿線の京王百貨店や京王プラザホテル、うかい、富澤商店などが厳選したコスメや菓子、酒など100点以上の商品を取りそろえる。

「トレくる by KEIO」は、注文した商品を新宿駅、明大前駅、桜上水駅、八幡山駅、国領駅、調布駅にある専用ロッカーで受け取れるのが特徴。10時までの注文に対し、最短当日16時頃から受け取ることができる。最大7日先までの予約が可能。商品は鉄道で配送することにより、環境面にも配慮する。

京王電鉄がLINE上でECモール「トレくる by KEIO」を展開、商品は電車で配送し受け取りは駅ロッカー
「トレくる by KEIO」のイメージ

商品の納品から翌々日の正午頃まで専用ロッカーに保管するほか、夏場でも安心して受け取れるよう、温度管理機能を搭載する。店舗の閉店時間や混雑を気にせず、顧客の好きなタイミングで商品が受け取れるようにする。

LINEの「トレくる by KEIO」公式アカウントを友だち追加すると、専用ECモールへのアクセスすることが可能。専用ECモールから、受取駅(ロッカー)・受取日・商品を選んでクレジットカードで決済すると、注文が完了する。注文後、配達が完了するとLINEで配達完了通知を顧客に届ける。通知内のロッカー解錠用二次元コードを準備の上、専用ロッカーで商品が受け取れる仕組み。

京王電鉄がLINE上でECモール「トレくる by KEIO」を展開、商品は電車で配送し受け取りは駅ロッカー
「トレくる by KEIO」の受け取りロッカー

購入商品の代金のほか、商品ごとにサービス利用手数料が発生する。サービス利用手数料には配送料のほか、ロッカー保管料も含まれる。なお、サービス利用手数料は商品により金額が異なるため、詳しくはLINE上の専用ECモール「トレくるby KEIO」(8月17日開設)に掲載する。

京王電鉄は今回の取り組みについて、実証実験を2022年8月17日から2023年2月28日まで行う。これまで、道を活用した商品配送の実証実験として、飛騨高山の農産物の配送やECの返品商品の集荷を継続的に行い、鉄道配送における安全性と有効な配送手法が確立したため、2022年度から本格的な運用を開始している。

今回の実証実験の商品配送では、駅近の店舗から商品を集約して鉄道で配送することで、配送の速達性を向上させるほか、道路混雑を回避した定時性を確保する。今後は「トレくる by KEIO」の配送商品およびロッカー設置駅の拡大も見据えるほか、顧客のニーズと社会的課題解決に向けた新たな物流サービスも検討していく。

石居 岳

「流行りものを追いかけるより圧倒的に費用対効果の高い結果が創出できる」。DINOS石川さんが考える、EC事業者が今日からでも考えるべきこととは【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 9ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年8月1日〜7日のニュース

「自社の強みを最大限に活かす」。よく耳にする言葉ですが、強みってなかなか見つかりません。そんなときは、新入社員や中途採用の社員などの新鮮な目を頼るとうまくいくようです。

何に対してお客さまがお金を出してくれているのかを考える

ユナイテッドアローズ、ディノスの責任者が語る、大企業における「DX推進」「EC強化」「オムニチャネル」の進め方 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9658

昨年11月に「ネットショップ担当者フォーラム2021秋」で行われた講演をまとめた記事が公開されました。参考になることが多いので、ユナイテッドアローズでDX推進の責任者を務める藤原義昭氏と、DINOS CORPORATIONでEC強化の推進役を担う石川森生氏の発言から、名言というかこれは心に残しておきたいという部分だけをピックアップしていきます。

藤原テクノロジーに精通している人材は中途採用で入ってくることが多く、社内のことはまだ全然わからないものです。システム的にも人的にもキーになるものを熟知していて、より分けをどうするべきか目利きができる人の存在は結構重要ですよね。

石川すごく重要です。DINOSの場合は経営側が最初からそれをわかってくれていたので、40年プロパー選手のような社内を熟知した人を私のすぐ近くに置いてくれました。今からやりたいことをその人に相談すると、「それをやりたいならケアすべきところはここ」と教えてくれる、そういう存在です。ケアすべき部門に私が直接行くよりも、その人が地ならしをしてから行くと話が通りやすかったので、経営側がそういうチーム構成にしてくれたことはすごく助かりました。

中途で入社した人は実力があったとしても社風や仕組みがわからないので、それに慣れるまでなかなか力が発揮できません。それどころか、社歴の浅い社員や若い社員で固めることによってベテラン社員と衝突してしまい、物事がまったく進まなくなることもあります。

こうならないためにDINOSさんがとった方法は、ベテラン社員を補佐役としてすぐ近くに置くということ。何かしようと思った時のこの人に確認すれば、誰がキーマンでどうすれば動いてもらえるかがわかるのでスムーズになります。

藤原デジタル推進に向けたツールや方法論など、教科書のようなものは世の中にたくさんあるけれども、人の心が変わらないと教科書だけでは実行できないですよね。会社が進むべき方向性があり、かつインパクトの大きい変化はどうしても失敗ができないので、そういう場合は入り口をしっかり温めてから一気に加速させることが重要だと私も思います。

こちらも進め方についての重要な部分です。理屈でわかっていても心が動かないと体が動きません。そのためにはどうしても一緒に汗をかいたり、念入りに説明することが大切です。大きな企業は動きが遅くなるものの、一度動き出したら止まりません。そのあたりの構造も理解しておきたいところです。

藤原私は「KPI作りすぎ問題」が懸念されると思っています。巻物のようなExcelがあっても、見ているところは1か所といったことはよくありますし、その帳票を作るために毎週時間を取られるメンバーがいるというケースもしばしば見られます。要らない作業を排除してあげることと、「本当に効いている施策は何か」を見つけていくことが重要です。そのために、自分が経営側と現場のつなぎ役をしっかりと担って、会社として見るべきポイントを一致させていかなければならないと常に自覚しています。

誰かに新しいことをやってもらおうと思うなら、既存の業務を減らしてあげないといけないですよね。業務を増やすだけでは疲弊してしまうので。数値の管理や報告書などはポイントを絞って、アクションにつながるものだけを出してもらうようにしていけばお互いに幸せです。世の中はこれができない人が多いので、増やすところと減らすところのバランスをとるようにしましょう。

石川先ほども出ましたが、やはり「アセットの整理」だと思います。まず、自社を冷静に見たときに、他社と比べて何が秀でていて、何に対してお客さまがお金を出してくれているのかということをしっかり整理すること。その上で、デジタルを活用した面白い施策を企てていく方が、流行りものを追いかけるより圧倒的に費用対効果の高い結果が創出できると思います。今一度、自社の強みを整理してみてはどうでしょうか。

自分たちがいつも見ているものってウリにはならないと思っている人が多いです。しかし、部外者や新入社員、中途入社の人たちから見るとすごいことだらけだったりします。それ活かすためにデジタルや店舗の接客をどうしていくかを考えたほうがうまくいくことが多いです。

本で読んだようなこと、誰かに聞いたこと、今までうまくいった方法ではなくて、その場にあった手段を選ぶようにしましょう。デジタルと言えども最終的には「人」です。

今週の要チェック記事

メルマガって配信すべき?ネットショップにおけるメルマガの重要性と成果が出るポイントについて安藤さんに聞いてみた。 | よむよむCOLLAR ME
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/86544

なんとなく配信するだけなら意味がないですが、数値を見て検証するなら配信する意味があります。

【セミナーレポート】GA4は何が変わったのか?小川卓氏が語るGA4の魅力と変更点(Q&A付き) | 株式会社Sprocket
https://www.sprocket.bz/blog/20220729-ga4-seminar.html

そろそろ機能が出そろってきた感のあるGA4。勉強するタイミングです。

「いかがでしたか?」問題に「欲しい情報が出ない」問題… Google検索の第一人者が語る、検索で不満が募る“意外な理由”とは | 文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/56122

「SEO事業者の9割くらいは“良い会社”とは言えないので…」日本のネット検索の5%を担う第一人者はいかに生まれ、何を目指すのか | 文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/-/56123

SEOの今についての記事。あまり良い業者がいないようですので、パートナー探しは慎重に。

海外からリピート購入される「Tabio(タビオ)」の靴下。海外ユーザーが語る「越境してまで購入する理由」とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9989

商品に対する圧倒的な信頼感があります。日本製だからではなくて、その会社固有のファンなのでご注意を。

アパレルECで伸ばすべきはトップラインか利益率か | ECzine
https://eczine.jp/premium/detail/11479

【TSIホールディング、アダストリアに聞く】アパレル企業における顧客接点のあり方と自社ECの役割 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10034

2記事とも冒頭の記事の具体例として読むと効果的です。考え方と実務の記事はセットで。

ヤフーの新生「Yahoo!ショッピング」は商品画像“シンプル化”に。「テキスト要素2割以内」「送料無料や価格の表記禁止」など | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10041

「ガイドラインに反する画像入稿に対して、検索順位の低下、商品非表示などの不利益措置を予定している」。とのこと。

今週の名言

ブルーピリオドを読んでアートに興味を持った私が海外美大院生になる話 | りほ | note
https://note.com/rlho/n/n4b6f701386b6

決めるまではやらない理由を探し続け、覚悟を決めてからはやり方が見えてくる、というのは本当だなと実感しました。

覚悟を決めるというか、やると決めるところまでどう持っていくのか? 新しいことを始めるときに考えるのはここ。

筆者出版情報

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発売日 2021年10月15日
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店舗とECの「併用顧客」の来店頻度・購入金額は2倍以上。パーソナライズされたUXでロイヤリティ向上を実現する青山商事の事例

3 years 9ヶ月 ago
店舗とECの両方を利用する「併用顧客」の拡大を目指す青山商事。店舗・EC双方で購入を後押しするポイントや、施策の事例が語られた。
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店舗とECの両方を利用する「併用顧客」の拡大を目指す青山商事。展開するブランドのひとつである「THE SUIT COMPANY(ザ・スーツカンパニー)」では、戦略的に併用顧客を拡大すべくOMO型店舗の展開・運営や、ECサイトでは消費者視点を重視したパーソナライズされたUX実現のための改善に取り組んでいる。

ネットショップ担当者フォーラム 2022 春」に青山商事の小島蘭野介氏と、同社のマーケティングを支援するRepro(リプロ)の三田裕寛氏が登壇。店舗とECの両方で購買を後押しするためのポイントについて語った。

(左)Reproの三田 裕寛氏(右)青山商事の小島 蘭野介氏
(左)Repro株式会社 Customer Success Division 三田 裕寛氏
(右)青山商事株式会社 THE SUIT COMPANY & UNIVERSAL LANGUAGE ECコンテンツデザイングループ グループ長 小島 蘭野介氏

店舗とECの両方を利用する「併用顧客」の拡大へ

青山商事は「洋服の青山」のセカンドブランドとして、2000年11月から「THE SUIT COMPANY(ザ・スーツカンパニー)」を展開している。出店戦略もそれぞれ異なり、「洋服の青山」が郊外のロードサイドを中心に約700店舗を出店しているのに対し、「ザ・スーツカンパニー」は都心部を中心に64店舗を出店。また、64店舗のうち6店舗は、青山商事の展開する4ブランドを集結したブランドミックスのOMO型店舗「TSC SQUARE」として運営している。

ビジネスウェア事業で今期もっとも力を入れているのが、店舗とECを相互利用する「併用顧客」の拡大に向けた施策だ。2022年3月期時点で約1400万人にものぼるデジタル会員数を最大の強みとして生かし、今期も引き続き会員数の拡大を図りながら、戦略的に併用顧客を拡大していきたい考えだという。

メルマガ、アプリ、SNSなどのデジタル会員数は約1400万人。青山商事の最大の強みとなっている
メルマガ、アプリ、SNSなどのデジタル会員数は約1400万人。青山商事の最大の強みとなっている

「店舗の接客×ECにおけるパーソナライズされたUX」でブランドロイヤリティを向上させる

青山商事がOMOを推進し、併用顧客を拡大しようとする背景には、自社の店舗とECがそれぞれどういった役割を持っているのか、消費者の視点で整理したことにあった。

スーツはカジュアルなアパレル商材に比べて特にサイズが気になる商材であり、採寸や裾上げなども必要となりやすい。このため、店舗は消費者に寄り添った接客が大事なポイントとなる。

一方のECはデジタル会員にパーソナライズされた顧客体験(UX)を提供するワン・トゥ・ワンマーケティングが可能となる。そこで消費者に店舗とECの双方を利用してもらえれば、「消費者に寄り添った接客」と「パーソナライズ」が掛け合わさり、併用顧客の増加とともに、ブランドロイヤリティのさらなる向上につながると考えたという。

5年前の併用顧客の比率は5%ほどだったので、店舗とECの両方を利用するお客さまは確実に増えている。今期はユニークユーザーの10%が併用顧客になることを目標としている。(小島氏)

店舗とECそれぞれの役割を掛け合わせるとブランドロイヤリティの向上につながると考え、「併用顧客」の拡大を推し進めている
店舗とECそれぞれの役割を掛け合わせるとブランドロイヤリティの向上につながると考え、「併用顧客」の拡大を推し進めている

店舗スタッフの接客を受けながらオンラインショップで注文できる「DIGI-lab試着室」

OMO推進施策の一例が、「TSC SQUARE」で実施している「DIGI-lab試着室」だ。「DIGI-lab試着室」は、“店舗とECが融合した新しいお店のかたち”として展開。店舗スタッフの接客を受けながら、サイネージやiPadを用いてECの豊富な在庫からスーツをオーダーでき、出来上がったスーツは自宅で受け取ることもできるサービスとなっている。

青山商事が展開する4ブランドはそれぞれ個別に店舗を構えているが、「DIGI-lab試着室」を利用すれば1店舗で全ブランドから選べる点もユーザーメリットとなる。また、青山商事にとってもコストの削減と在庫の抑制に効果を発揮しているという。

店舗とECそれぞれの強みを融合させた「DIGI-lab試着室」
店舗とECそれぞれの強みを融合させた「DIGI-lab試着室」

「DIGI-lab試着室」の導入により、店舗スタッフの接客業務にもよい変化が起きているようだ。

スーツは仕立て直しが必要となる商品のため、お客さまには受け取りのために再度来店していただかなければいけなかった。それが自宅で受け取れるようになればお客さまにとってのメリットになるだけでなく、店舗スタッフにとっても新しくスーツを買いに来店しているお客さまの接客や採寸に集中できるようになる。新生活が始まる時期など店舗の繁忙期にも、お客さまを待たせずに対応できることは当社にとっても大きなメリットだ。(小島氏)

パーソナライズされたUXの実現に向けた施策と課題

OMOを推進するため、ECの機能改善にも取り組んだ青山商事。ECに求められる役割「パーソナライズされたUX」を実現するため、マーケティングソリューションを提供するRepro(リプロ)とともにさまざまな施策を実施した。その一部を紹介する。

施策①サイズの不安を払しょくしてCVRアップ

スーツは購入に際して特にサイズが気になる商材だが、カジュアルなアパレル商材に比べて独特なサイズの表記がされているもの。このため、ECでスムーズに検討・購入する上ではサイズに対する不安の払しょくが不可欠だ。

青山商事のECサイトは従来からサイズの表記を確認できるガイドページを設けていたが、商品ページからクリックして別ページに移動する仕組みだったため、ユーザーの離脱を誘発してしまうことが課題となっていた。

そこで、サイズ表記の確認画面をポップアップで表示させる仕組みに変更。最終的に購入に至るコンバージョン率は、従来に比べて約107%改善したという。

サイズ表記の確認を、別ページに移動する仕組みからポップアップで表示する仕組みに変更したことで、コンバージョン率が改善
サイズ表記の確認を、別ページに移動する仕組みからポップアップで表示する仕組みに変更したことで、コンバージョン率が改善

施策②ECの在庫がない場合に「店舗在庫を見る」に促す

欲しいサイズの商品がECの在庫になかった場合、「再入荷のお知らせ」が受け取れるボタンが表示される。この「再入荷のお知らせ」ボタン付近のひと目でわかる位置に、店舗の在庫が確認できる「店舗在庫を見る」のボタンも設置した。

ECで商品を探すユーザーの多くは、EC上に在庫がないとわかったときに店舗在庫からも探せることを気付いていないのではないかという仮説のもと、この施策を実施。「店舗在庫を見る」ボタンの押下率は、従来に比べて約149%改善した。店舗の在庫を調べられる機能の認知も広がっているという。

ECの在庫がない場合に店舗在庫を確認しやすいUIにした
ECの在庫がない場合に店舗在庫を確認しやすいUIにした

施策③「店舗在庫を見る」のページで、在庫のある店舗を上位に表示

「店舗在庫を見る」をクリックすると在庫がある店舗とない店舗の一覧が表示されるが、以前は在庫の有無で店舗の並び順が整っていなかったため、ユーザーはスクロールしながら近くの店舗の在庫状況を確認しなければいけなかった。しかし、これでは探す手間が発生してしまうため、購入に至らないユーザーが増えることが懸念される。

この課題を解決するため、Reproのツールを用いて在庫がある店舗だけを上位に表示するようにした。その結果、店舗在庫の取り置きを依頼する比率が約148%改善。取り置きを依頼する分、購入に近いところまで誘導できていると考えられる。

「店舗在庫を見る」のページで、在庫のある店舗だけを上位に表示するようにした
「店舗在庫を見る」のページで、在庫のある店舗だけを上位に表示するようにした

私たちはスーツのプロなので、Reproとの取り組みによってサイズ表記の確認方法1つを取っても、お客さまの視点がまだまだ抜けていたところがあるということに気付かされた。また、「店舗在庫を見る」ボタンをわかりやすくすれば店舗に誘導できる可能性が高まり、「併用顧客」の拡大にもつながると期待できる。

今まではEC上で最後の購入まで至りやすいような導線設計を意識していたため、こうした細かなところでも店舗と連携できる施策を提案していただけたことはありがたかった。施策を実施した結果、EC売り上げも拡大している。(小島氏)

「店舗とECの壁」をどう取り除いてきたのか?

OMOを推進する中で、店舗とECの壁が多くの企業で課題となりがちだ。壁を取り除くためには「店舗とECの双方向のコミュニケーションが大事」(小島氏)とし、青山商事では“実施している施策の丁寧な共有”と、“施策効果の理解促進”に努めてきたという。

データをもって併用顧客を拡大させる重要性を共有

まず、「なぜ事業全体として併用顧客の拡大に力をいれなければいけないのか」を、具体的な数値をもって説明した。下の図の通り、店舗のみを利用する消費者と、店舗とECを併用する消費者では、年間の来店頻度が約2倍、年間購入金額は約2.8倍もの差が生じている。

これまでは数値や詳細なデータを店舗に公開する機会が少なかったというが、「店舗とECで一緒に売り上げを構築していこう」という考えのもと、現在では定期的にしっかりとデータを共有するようになっているようだ。

「併用顧客」が拡大すれば店舗へのメリットも大きいことを数値的根拠をもって説明
「併用顧客」が拡大すれば店舗へのメリットも大きいことを数値的根拠をもって説明

店舗とECの相互送客施策に理解を深めてもらう

店舗側と共有している具体的な相互送客の施策は次の4つだ。店舗とECが連携した施策は双方に効果をもたらし、事業全体の成長につながっていることを常に共有するようにしている。

①Google Map戦略
Google Mapに表示される店舗情報をEC側で定期的に配信。

②デジラボ戦略
ネットとリアルが融合したシステム「デジラボ」。利用場所は店舗で、運営はEC側が担う。

③コンテンツマーケティング戦略
SEO対策の一環として、サイト内に記事コンテンツコーナーの「ザ・スタイルディクショナリー」を設置。フォーマルスーツのマナーやビジネスウェアの悩みなどを解決する記事を掲載しており、閲覧した消費者が店舗に来店している実績も出ている。

④Web広告で営業店支援
Web広告をクリックしたユーザーが店舗に訪れているデータが、ロケーション履歴から明らかになっている。

店舗とECの相互送客のために実施・共有している具体的な施策
店舗とECの相互送客のために実施・共有している具体的な施策

店舗側からも、併用顧客を拡大させるメリットと、そのための施策について、深く理解をしてもらえている。詳しいデータをとるまでは、ECのショッピングに特化したWeb広告からも店舗への送客につながっているとは想定もしていなかったが、その辺が明らかになったことでますます「全体で売り上げを築いていこう」という気持ちになれていると思う。(小島氏)

「ツール×プロのマーケティングチーム」で収益最大化を支援するRepro

ReproはWebサービスの売上向上を目的としたマーケティングプラットフォーム「Repro」を提供している。“リプロはツールにプロがつく”のキャッチコピーの通り、ツールだけでなく、導入各社に対して分析・戦略設計・施策立案・効果検証までを一貫して行うプロのマーケティングチームを組織して支援することが特徴だ。

現在、世界66か国、7,300以上のサービスでReproが活用されている。国内でもECのほか、金融、エンターテインメント、人材などの幅広い業界で導入が進んでいる。

Reproを導入している主な国内企業
Reproを導入している主な国内企業

Reproは1つの業界に特化したサービスではないため、多業界の知見を持ったマーケティングのプロが在籍していることが強みだ。EC・OMOを深掘りしたノウハウはもちろん、ほかの業界から得た知見をEC事業者が有効的に活用いただける点も、導入メリットとして提供できていると思う。(三田氏)

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朝比美帆

通販・ECのプロが答えた年商5億円・10億円・30億円・50億円のフェーズで直面する壁と突破のヒントとは

3 years 9ヶ月 ago

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施した。

102人に通販事業を立ち上げた際の年商規模を聞いたところ、「50億円以上」が60.8%、「40億〜50億円未満」が18.6%、「30億〜40億円未満」が18.6%。

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施
主なトピックス

通販立ち上げ時に直面した「壁」は、「どのような商品が売れるのかわからない」が52.0%、「どのような販路で展開したらよいかわからない」が50.0%、「自社にあったカートシステムがわからない」が45.1%だった。「特にない」「わからない/答えられない」以外の回答者に、回答以外の「壁」を聞いたところ、「専門的な知識のある人材の不足」や「在庫管理」などの回答があった。

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施
通販立ち上げ時に直面した「壁」

通販事業で年商5億円をめざす上で直面した「壁」は、「新規顧客は獲得できるがLTVが低い」が52.9%、「新規顧客が思うように獲得できない」が50.0%、「コスト(販管費)が掛かりすぎている」が48.0%。

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施
通販事業で年商5億円をめざす上で直面した「壁」

通販事業立ち上げ時の年商規模で「30億円以上」の回答者に聞いた「壁」では、「新規顧客が思うように獲得できない」が46.0%、「新規顧客は獲得できるがLTVが低い」が45.0%、「コスト(販管費)が掛かりすぎている」が44.0%。

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施
通販事業立ち上げ時の年商規模で「30億円以上」の壁

「通販を立ち上げした経験を踏まえて、もし今後、通販立ち上げを行うとしたら、どのようなことを意識したいと思うか」を質問したところ、「市場規模とターゲットの整合性」や「専門の人材やツールの導入」などがあがった。

通販立ち上げの際の壁について「特にない」「わからない/答えられない」以外の回答者に、「壁」にぶつかった際に必要なサポートを聞いた結果、「顧客育成(CRM)」が51.0%、「顧客管理システムの改善」が49.0%、「顧客対応(コールセンター等)」が49.0%だった。

東通メディアは、通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人に対し、通販立ち上げ・拡大における「壁」の調査を実施
「壁」にぶつかった際に必要なサポートを

まとめ

年商5億~10億円をめざす際の「壁」として、「LTVの低さ」に悩む担当者が最も多かった。年商30億円は、「新規顧客獲得」が最多。年商50億円は、「新規顧客獲得」よりも「顧客対応が煩雑になり運用がまとまらない」が悩みとして多い。

また、通販立ち上げ~事業拡大の中で「壁」にぶつかった際に、半数以上から「顧客育成(CRM)」に関するサポートを必要としていたと回答。通販立ち上げした経験を踏まえ、今後通販立ち上げを行う際には「市場規模とターゲットの整合性」や「専門の人材やツールの導入」などを意識する声があがった。

調査概要

  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
  • 調査期間:2022年7月19~21日
  • 有効回答:通販事業(年商30億円以上)の立ち上げに携わったことがある102人
石居 岳

D2Cの基礎&成功に必要な3つのポイントをわかりやすく解説 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

3 years 9ヶ月 ago
顧客により良い顧客体験を提供し、ブランドイメージを高めることがD2Cの成功には不可欠です。顧客体験とは、商品の購入前から購入後にかけて得られるすべての体験を指します

D2C(Direct to Consumer)とは、広告代理店や小売店を介さず、メーカー(製造者)が消費者と直接取引する販売方法です。これまでにもあった直販とは違い、SNS展開やテクノロジーを活用した新しいビジネスモデルを指します。

現在多くの企業がD2Cに参入し、市場規模が拡大しています。

背景には、新型コロナウイルスの感染拡大があります。実店舗における販売機会が制限され、Webを介した取引へのニーズが高まりました。

この記事ではD2Cの概要やメリットに加え、成功に必要な3つのポイントを解説します。

D2Cとは

D2C(Direct to Consumer)とは、広告代理店や小売店を介さず、メーカー(製造者)が消費者と直接取引する販売方法です。SNSやWebサイトを活用し、顧客と積極的に交流できる新しいビジネスモデルといえます。

企画開発からマーケティング、製造、販売といったすべての工程を自社で担うことで、中間的なコストがカットできます。

さらに商品やアフターサービスへの感想を顧客から直接得られるようになり、新たな開発やサービス改善に生かしやすいのも魅力の一つです。

D2Cと従来の販売モデルとの違い

D2Cと従来の販売モデルとの違いは、顧客の元に商品が届くまでの工程を、自社で進めるか否かで説明できます。

従来のモデルでは、企画、開発、マーケティング施策、製造といった段階までをメーカーが担当していました。仕入れや販売の工程は、小売店や通販サイト(通販プラットフォーム)に任せていたのです。

対してD2Cは、商品完成後も引き続きメーカーが担当します。自社サイトを運営し、インターネット上で受注からアフターサポートに至るすべての工程を取り扱うのです。

D2Cと混同しやすいB2CやECとの違い

D2Cと混同しやすい用語として、「B2C」と「EC」があります。

B2C(Business to Consumer)は、企業と消費者の取引全般を指します。メーカーと消費者の直接取引であるD2Cは、B2Cモデルの一つといえます。

たとえば小売店や通販サイトは、消費者と直接取引があるためB2Cに該当します。しかし商品を自ら企画・製造しているわけではないため、D2Cには該当しません。

EC(Electronic Commerce)は、インターネット上における商品やサービスの取引を指します。D2Cはビジネスモデル、ECは取引方法を表す用語です。

D2Cのメリット

D2Cの主なメリットは、次の4つにまとめられます。

  • 収益性を高められる
  • 顧客とコミュニケーションしやすい
  • 顧客データを活用できる
  • 自由にマーケティング展開できる

それぞれ説明していきます。

収益性を高められる

D2Cの大きなメリットは、収益性の高さです。

通販サイトや小売店、代理店を利用すると、少なくない手数料や流通コストがかかります。

D2Cは商品企画から販売まですべての工程を自社メーカーが担当するため、中間的な経費が必要ありません。その分利益率が上がりやすく、資産の少ない中小のスタートアップ企業も参入しやすくなっています。

顧客とコミュニケーションしやすい

D2Cには、顧客との距離が近く、本音を直接聞けるメリットがあります。顧客の声を比較的早く反映でき、ニーズに合わせた商品企画やサービス改善に取り組めます。

顧客とともにブランドを育成していくと、愛着を抱いた顧客がファン化しやすくなります。高評価の口コミ増加や、リピーターによる売上アップも期待できます。

顧客データを活用できる

D2Cは、従来の販売法に比べ、より詳細な顧客データの収集と蓄積が可能です。自社ECサイトへの訪問回数や閲覧履歴、滞在時間から、顧客の関心や売れ筋商品を探れます

顧客の潜在的ニーズをつかみ、新商品の開発へと役立てるには、商品購入に至る思考の分析が欠かせません。顧客との積極的なコミュニケーションと同時並行で進めることで、ブランド成長への相乗効果が期待できます。

自由にマーケティング展開できる

自社ECサイトやSNSを利用するメリットとして、メーカー独自のマーケティングやキャンペーンの展開が挙げられます。

ECサイトの履歴を活用し、自社ターゲットに焦点を当てた販売法を展開できるためです。販売業者の都合に合わせる必要はなく、フィードバックもすみやかに反映できます。

D2Cのデメリット

D2Cのデメリットは2つあります。まずは運営にかかわるすべてを自社が担うため、顧客を獲得するための商品力やマーケティングノウハウが必要な点です。また、運営が安定化するまでのコストも課題です。

商品力やマーケティング施策が必要

D2Cでは販売の自由度が高い反面、広告やマーケティング施策すべてを自社でしなければなりません

このため顧客の注目を集められる商品の開発が、もっとも重要な課題に位置付けられます。商品自体に魅力がなければ、どんなに話題になっても一過性で終わってしまうからです。

商品力の高さだけではなく、販売ノウハウも手に入れておかなければなりません。顧客の手元に届くまで、継続したきめ細やかな対応が求められます。

運営が安定するまでのコスト

D2Cは、顧客との関係を深めながらブランドを育成していくビジネスモデルです。売上の増加やリピーターの獲得までは、中長期的な戦略が欠かせません。

顧客が熱心なファンとなり、運営が安定するまでには費用や時間を要するためです。

マーケティング施策の展開やECサイト運営といったそれぞれの工程でのコストを見積もっておく必要があります。

D2Cの成功に必要な3つのポイント

D2Cを成功させるには、顧客といかにコミュニケーションを取り、関係を深めるかがカギを握ります。

  1. SNSを利用して顧客と交流する
  2. ブランド力を高めてファンを増やす
  3. よりよい顧客体験を提供する

これら3つのポイントを解説します。

1.SNSを利用して顧客と交流する

積極的にSNSを活用することで、潜在的なニーズの引き出しや新商品の開発、そしてブランドの成長が期待できます

Instagramで新商品情報を発信したり、定期的にライブ配信をしたりと、顧客と企業が交流する機会の創出が重要です。交流で得られた顧客の声をすぐに反映できれば、「ユーザーの意見に耳を傾けている」という姿勢のアピールにもつながります。

2.ブランド力を高めてファンを増やす

D2Cで売上アップを図るには、企業や商品のファンを増やさなければなりません。顧客のファン化を進めるには、ブランド力を高める必要があります

D2Cの強みである顧客との距離の近さを活かし、さまざまな意見を取り入れることで、競合他社との差別化が図れます。

商品の質の向上やニーズに合った価格調整はもちろんですが、「なぜ商品を作るに至ったか」という売り手側のビジョンを顧客に伝えることもポイントです

3.より良い顧客体験を提供する

顧客により良い顧客体験を提供し、ブランドイメージを高めることがD2Cの成功には不可欠です。顧客体験とは、商品の購入前から購入後にかけて得られるすべての体験を指します。

商品説明がわかりやすい、アフターフォローが丁寧といったポジティブな体験は、商品自体の価値にプラスの印象を与えます。

D2Cで得た顧客データを分析し、ニーズに応じた顧客体験を提供していくことが求められます。

D2Cは自社ブランドと顧客を直接つなぐビジネスモデル

D2Cではメーカーと顧客が直接つながり、積極的なコミュニケーションがはかられます。

顧客との関係が深まれば、高評価の口コミやリピーターの獲得につながり、新規顧客に対してもブランドの認知度を向上できます。結果として、顧客が商品やサービス、ブランドそのものに愛着を持ち、ファンとなる可能性が高まるのです。

注意点として、すべてを自社で行うコストも考慮に入れておかなくてはなりません。しかし、とりわけ資金面に課題のある中小企業にとって、中間マージンの削減は大きなメリットです。

インターネット上で顧客とつながるD2Cは、新しいビジネスチャンスとして検討しておきたいキーワードといえます。

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ

これからBtoB-ECに取り組む人のための、カート・受発注システム情報③ アラジンEC(アイル)

3 years 9ヶ月 ago
『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』(インプレス総合研究所)より、カート・受発注システムについての情報をお届けします(連載第3回)

『BtoB-EC市場の現状と将来展望2022』より、これからBtoB-ECに取り組む事業者のために、主要なカート・受発注システム事業者について7回に渡って各社の概要や特徴をまとめるシリーズ。第3回はアイルが運営する「アラジンEC」について解説する。

 第1回 Bカート
 第2回 EC-CUBE
 第3回 アラジンEC(今回)
 第4回 ecbeing BtoB / ecWorks
 第5回 SI Web Shopping
 第6回 ebisumart
 第7回 まとめ

『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』についての詳細はこちらへ

「アラジンEC」の概要

「アラジンEC」(アイル)
会社名:株式会社アイル
URL:https://www.ill.co.jp/
所在地:東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー(東京本社)
設立:1991年
資本金:3億5400万円
代表者:代表取締役社長 岩本哲夫
事業内容:基幹業務管理システムの開発・販売、Webシステムの開発・販売など
社員数:820人(連結 / 2022年4月1日時点)

「アラジンEC」は、国内約5,000社の導入実績を持つ販売管理システム「アラジンオフィス」を開発・提供するアイルが、2014年より販売しているBtoB専用カスタマイズ型パッケージシステム。自社製品に限らず、他社基幹システムとの連携も可能。約30年間にわたる販売管理システムの提供実績により業種・業界別の商習慣の違いやカスタマイズ特性を把握しているため、得意先に合わせて価格表示を変えたいなど、細かな要望にも柔軟に対応できる。

「アラジンEC」のサービス・ソリューション

「アラジンEC」(Aladdin EC)は、約30年にわたり、BtoBビジネスを展開する企業約5,000社に導入してきた販売管理システム「アラジンオフィス」を提供するアイルが、2014年に販売開始したBtoB-EC専用パッケージ。「得意先からの受注業務をデジタル化し、注文データを販売管理システムと連携させたい」という、アラジンオフィス導入企業からの要望を受け製品化した。

BtoB-EC支援に参入する企業は、BtoC向けECシステム開発が出発点になっていることも多いが、アイルは、創業当初からBtoBに特化した製品づくりに力を入れている。BtoB-ECの場合は、業種や企業ごとに商習慣が異なることから、1社1社に対して業種ごとに精通した担当システムエンジニアやプログラマーを配置。特に引き合いの多いアパレル、食品、理美容・化粧品、建築資材・住宅設備などでは専任チームも設置している。

これにより各業界独自の課題を踏まえた最適な提案が可能であるとともに、企業ごとのきめ細かなカスタマイズニーズにも柔軟に対応できる。また、アイルは販売管理システムを提供していることから、システム連携のノウハウと実績を豊富に有しており、他社の提供する販売管理システムをはじめ、多種多様な外部システムとのスムーズな連携が可能である。

「アラジンEC」は“カスタマイズのしやすさ”を重視し、パッケージの内部構造強化を常時図っている。パッケージを基に導入各社が必要な機能だけをカスタマイズする仕組みのため、フルスクラッチよりも低コストで開発・運用ができる。

アラジンECのポジションマップ
「アラジンEC」のBtoB-EC市場におけるポジションマップ( アラジンECのWebサイトよりキャプリャ)

料金体系や大まかな費用感

  • 初期開発費用 :200万円~。300万~2000万円の実績が多い
  • 保守費用 :6万円~。「月額固定型」で提供。9万〜20万円(月額) の契約が多い

外部サービス・事業者の提携

販売管理システム、WMSシステム、決済代行サービス、運送関連サービスなど、多数の外部サービスとの連携が可能。

基幹システム名(販売管理・ERP)企業名(略称)
アラジンオフィスアイル
SAPSAPジャパン
GROVIA富士通
OBIC7オービック
SMILEシリーズ大塚商会
スーパーカクテル内田洋行
商奉行/商蔵奉行オービックビジネスコンサルタント(OBC)
楽商シリーズ日本システムテクノロジー(JST)
PCA商魂/商管ピー・シー・エー
販売大臣応研
弥生販売弥生
EXPLANNERNEC
ASPACシリーズアスコット
GRANDITGRANDIT
Pro ActiveSCSK
Future Stage日立
MCFrame/mcframeシリーズビジネスエンジニアリング(B-EN-G)
Microsoft Dynamics日本マイクロソフト
Enterprise VisionJBCC
酒快Do三菱電機ITソリューションズ
FLUSHシリーズコンピュータ・ハイテック
AS/400各システムベンダー
自社オリジナル開発/フルスクラッチ自社エンジニア/各システムベンダー
「アラジンEC」と連携可能な基幹システム例(出典:株式会社アイル)
※連携方法などは各社の仕様やベンダーによって異なる
※企業名、サービス名などの詳細:https://aladdin-ec.jp/function/system/

導入・開発期間

カスタマイズボリュームによって異なるが、半年〜1年程度が多い。

主な顧客層

●業種・業態

様々な業種・業態の企業で実績がある。卸売業・商社系が7割、メーカーが3割程度。また、BtoB-ECシステムを新規導入する企業が8割、リプレイスが2割程度である。

●年商規模、商品特性

  • 企業規模 :年商10億〜300億円がボリュームゾーン。100億円以上の割合が増加している
  • 商品特性 :多種多様。商品を製造して卸すメーカーや、商品を仕入れて卸す卸売業・商社などはすべて対象となる

●顧客事例① 株式会社ヤナセウェルサービス

外国車・輸入車を販売するヤナセのグループ会社で、グループ全体の購買部門にあたるヤナセウェルサービス。全国の販売店など、グループ内の1,000以上の部門から受注した事務用品や車の整備用品、販売促進商品といった備品全般を提供する業務を担っている。

以前はそれぞれ別会社が構築した販売管理システム、売上管理システム、Web購買システムを利用していたため不便が多かった上、古いシステムだったために不具合があると手作業で修正する必要があり、効率も悪かったという。しかし、同社の販売管理システムは本社独自の会計システムと連携しなければならず、その複雑さからリプレイスするにもハードルは非常に高かった。

商習慣に合わせた販売管理システムと、グループ内のWeb受発注システムが構築できる上、販売管理システムにWeb受発注システムと本社の会計システムを連携できるアイルに委託。2017年冬に「アラジンオフィス」と「アラジンEC」が稼働した。

「アラジンオフィス」の導入により、売上締日が集中する月末の業務負担は半減したほか、会計処理のミスも大幅に削減された。また、「アラジンEC」にはITスキルが様々なグループ内の発注者からも「画面の操作性が良く、使いやすい」「在庫状況や自部門の購入データも見やすく便利」といった評価の声が多く寄せられており、グループ全体の円滑な業務推進に寄与している。

●顧客事例② フランスベッド株式会社

ベッドや寝具など家具製造・販売のインテリア事業と、福祉用具や在宅医療機器の製造・レンタル・販売などのメディカル事業を行う同社の、両事業部にて「アラジンEC」を導入。

インテリア事業部では、商品情報がカタログのみでは伝えづらいことや、FAX注文をシステム入力する負荷などが課題となり、先にメディカル事業部にて同システムが安定稼働していた安心感から、2018年に導入を決定。

それまで、関連会社の1社から月に約2,000件のFAX注文があったが、システム導入後、展示会注文などシステム化が難しい2割を除いた8割の注文がEC化。月45時間ほどの業務時間が削減された。エラー注文の自動制御により目視の確認が不要になったほか、受注生産品は即生産にまわせるようになりリードタイムが短縮、在庫品の注文には自動で在庫確保メールを返信でき、対応時間も削減されている。

小物の注文品は得意先から配送委託を受け、自社の物流拠点から顧客に直接配送するサービスも開始。発注時にEC上に入力された顧客情報を基幹システムに取り込めるようになったことで、サービスレベルも向上した。

発注者からは、「EC画面が一般のネットショッピングと変わらず使いやすい」といった声が挙がっている。システム導入の担当者は、「システム知識がなくても、アイル担当者のわかりやすい説明と素早く丁寧なフォローで安定稼働まで導けた」と、対応面も評価している。

売上傾向

新規契約件数は、2020年まで前年比120%ほどで伸長してきたが、2021年には過去最高の同150%を記録。特に年商100億円以上の企業による導入実績が増加している。

「アラジンEC」の強みや他社との差別化ポイント

BtoB-ECの場合、基幹システムとの連携が必須となるが、基幹システムの仕様は複雑かつ広範囲であることが多い。特に導入企業が他社の基幹システムを利用している場合、複雑な連携仕様に対応するための高度な理解力が求められる。

アイルは約30年にわたって自社で販売管理システムを開発し、他社のWebサービスと連携させてきた実績から、受注データ/マスターデータ/在庫データなど、ECサイトと連携するために必要な基幹システム側の様々な要件を深く理解していることが強みとなっている。

また、業界ごとの独特な商習慣を社内全体で理解していることも特徴だ。同じ業界であっても、日本の中小企業は商習慣が統一されていないことが多く、各社が独自のルールにしたがって商取引を行っている。

そのため、これまでアナログで行ってきた取引をデジタルに置き換えるには、ほとんどのケースでカスタマイズが必須となる。特に単価や送料などは、各企業が得意先に応じて細かく変えるケースが多く、カスタマイズニーズが高い。創業以来、BtoBビジネスを支援してきた経験と実績のもと、業界ごとのカスタマイズ特性を踏まえたサービス開発に尽力している。

「アラジンEC」の導入に際しては、業種・業態ごとに精通したシステムエンジニアが担当につけくだけでなく、業務システム、基幹システム、販売管理システムの分野に長けた「アラジンオフィス」の営業経験者も導入前からサポートにあたり、具体的なポイントを押さえたヒアリングを行う。導入後のシステム連携の設計がされ、費用を含めた十分な事前確認をした上で導入できることが信頼につながっている。

市場の現状と展望

企業のデジタル化やシステム化自体は数年前から注目をされ始めているものの、BtoB-ECの活用はまだ“普及”と言えるほどには達しておらず、いまだに電話やFAXに依存している企業は多い。しかし、コロナ禍という大きな出来事に加え、日本の行政においてもデジタル庁が発足し、脱ハンコ・脱FAXに向けた動きも本格化している。

行政が力を入れる取り組みは必ず民間にも影響を及ぼすため、企業の経営者や管理職クラスがデジタル化に向けて本腰を入れる動きは、ますます加速していくと見られる。その状況下では、BtoB-ECを活用する企業と、そうでない企業に明らかな差が生じてくるだろう。

なぜなら、取引先にとっても在庫・価格の確認や発注がWebで簡単にできる環境が当然となり、それができるか否かが選ばれる基準になる可能性が十分に考えられるからだ。何らかの理由をつけてデジタル化に向けて舵を切らない企業も一定数あると思われるが、発注する側も業務効率と生産性を向上させたいと考えていることを念頭に置いておかなければならない。

企業の中にはアナログ作業がまだまだ多く残っているものの、給与システムを導入していない企業がほとんどないことと同様に、受発注業務がシステム化していない企業が珍しいとなる時代は目前に迫っている。

今後の戦略と課題

DX化に向けて、何に取り組むべきか悩んでいる企業が多く見られるが、特に中小企業にとってはBtoB-ECがまさにDXのわかりやすい事例だ。その証拠に、「アラジンEC」をはじめ、BtoB-ECシステムは様々な業種・業態で企業活動のプラスになるツールとして活用されている。

ただ、単にシステムを導入すること自体がDXと考えてはならない。デジタルを取り入れてしっかりと稼働させることで、人材がより価値の高い業務で力を発揮でき、生産性を向上させていくことこそがDXの本質なのだ。

本質的なDX推進を後押しする取り組みの一環として、アイルでは「アラジンEC」の導入社に対して、取引先のEC利用率を向上させるための支援サービスを開始。一般消費者向けのBtoC-ECと違い、BtoB業界は商材や取引先の業種・業態によっても利用率向上の施策が異なってくるため、今後各社からヒアリングを行いながら、セミオーダーに近い形で企業ごとにマッチした研修プログラムを組んでいく。

今後もますますBtoB-ECを導入する動きは加速すると予想される上、システムと支援サービスの双方でカスタマイズが必要とされやすいBtoB-ECにおいて、カート・受発注システム事業者側ではBtoB業界に精通した人材育成が急務となっている。アイルも引き続き、システムエンジニアや導入社サポートにあたるメンバーの採用促進とスキル向上に努め、リソースをより一層強化していく方針だ。

『BtoB-EC市場の現状と将来展望 2022』についての詳細はこちらへ
BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020[今後デジタル化が進むBtoBとECがもたらす変革]

『BtoB-EC市場の現状と将来展望2022』

  • 監修:鵜飼 智史
  • 著者:鵜飼 智史/森田 秀一/朝比 美帆/インプレス総合研究所
  • 発行所:株式会社インプレス
  • 発売日 :2022年1月25日(火)
  • 価格 :CD(PDF)+冊子版 110,000円(本体100,000円+税10%)
    CD(PDF)版・電子版 99,000円(本体 90,000円+税10%)
  • 判型 :A4判 カラー
  • ページ数 :250ページ
朝比美帆

バニッシュ・スタンダードが「STAFF START」の新機能「店舗接客」を提供開始

3 years 9ヶ月 ago

バニッシュ・スタンダードは、スタッフのDXアプリケーションサービス「STAFF START」の新機能「店舗接客」をリリースした。

買い物体験の向上につながる「店舗接客」とは

「店舗接客」は、店頭の商品についているバーコードを読み込むことで、ECサイトの商品詳細ページを表示、QRコードを作成し配布できる機能。

バニッシュ・スタンダード STAFF START 店舗接客
「STAFF START」の新機能「店舗接客」

従来の「QRメモ機能」を改良・機能追加しリニューアルしたもので、機能は次の通り。

EC客注:自店に色やサイズなど在庫がない場合、ECサイトの在庫を確認し購入ページの案内ができる。販売実績が個人の成果として可視化されるため、店舗スタッフの商品提案、接客の幅を広げることにつながる。

疑似試着:接客時にECサイトの情報を利用することで、店頭では表現しきれないコーディネート、使用方法の紹介ができる。顧客が気になっている商品について、試着前に複数のコーディネートの提示が可能。

複数の店を見て回り、価格、スペック、デザインなどを比較して購入を決める買い回り時にも、QRコードを提供することで、購買率及び顧客の買い物体験向上につながる。また、大型商品など持ち帰りが難しい商品の販売にも結びつけやすいという。

どのくらいEC売り上げやPVが発生したか、スタッフ1人ひとりの「店舗接客」による販売実績が可視化されるため、本部は実績を店舗やスタッフ個人の評価に役立てられるという。

藤田遥

ユナイテッドアローズ、ディノスのDX推進/Twitterマーケティング実態調査【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

3 years 9ヶ月 ago
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    2022/7/29
  9. 国内ユニクロ事業のEC売上は2022年3Q累計で1046億円、EC構成比は16.3%

    連結売上高は同3.9%増の1兆7651億円。国内ユニクロ事業は同5.1%減の6409億円だった。国内ユニクロ事業に占めるEC売上高の割合は16.3%で、前年同期比で0.5ポイント増

    2022/8/1
  10. インボイス制度は約4割が「知らない」、適格請求書発行事業者登録は6割以上が「未登録」

    2023年10月にインボイス制度が開始され、その直後の2023年12月末に電子帳簿保存法の「電子取引データ保存の義務化」の猶予期間が終了となり、全企業の「電子取引」への対応が求められる

    2022/8/4

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

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