ネットショップ担当者フォーラム

「野菜のネット販売をする会社の役員は農家」地域おこし隊の起業案を総務省が採択

9 years 9ヶ月 ago
長崎県島原市の各農家を取締役とした法人を立ち上げ、地元野菜を全国にネット販売。体験ツアーも実施する内容

「長崎県島原市の各農家を取締役とした法人を立ち上げ、地元野菜を全国にネット販売。体験ツアーも実施する」――。

都市部から過疎地域などに若者らが移住し、1~3年の任期でさまざまな地域活動を行う「地域おこし協力隊」。そのなかの1人、長崎県島原市の光野竜司さんが考案したネット通販に関する起業案が、総務省に認められた。

この取り組みは、「地域おこし協力隊」の隊員(OB・OG含む)を対象に、地域おこし協力隊員の活動の充実や地域への定住・定着をさらに促進することを目的として、優れた起業プランを助成する「ビジネスアワード」を総務省が2016年度から開始。光野竜司さんのアイデアは初年度の採択事業として選ばれたもの。

採択された事業に対しては、上限300万円が助成される。

光野竜司さんが考案した「地域おこし協力隊ビジネスアワード事業」は、「食べるほど美味しくなる農家育成型ネット販売」。概要を次のように説明している。

各農家を取締役とした株式会社を設立し、島原市の地元野菜の全国に向けたインターネット販売を実施。売り上げの一部を栽培研修開催経費に充て、更なる品質向上を目指すとともに、同市への農業体験ツアーを企画し、生産者と消費者相互のコミュニケーション深化を図る。

「地域おこし協力隊」の隊員の光野竜司さん

ネット販売事業による町おこし案を考えた光野竜司さん(画像は島原市のHPから)

総務省は採択事業に関し、財政的に支援するとともに、専門家からアドバイスと研修機会を提供し、事業実現へ向けた継続的なサポートを行うとしている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

「安心」「安全」で付加価値を。コメリが「あんしん延長保証」をECなどで始める理由

9 years 9ヶ月 ago
アフターサービスの充実を図り「安心」「安全」といった付加価値を提供する

コメリは7月21日、通販サイト「KOMERI.com」や店舗で購入した商品の保証期間を有料で延長する「あんしん延長保証」サービスを始める。

アフターサービスの充実を図り「安心」「安全」といった付加価値を提供、販売力の底上げを図る。

保証延長サービスは家電量販店などで提供されているが、コメリが主力とする工具や農機具などの商材を対象とするのはめずらしい。日本では1996年に本格導入され、家電製品、パソコン、カメラ、住設機器などに広がっているという。

延長保証サービスを手掛けるTWGワランティーサービスInc.日本支社と業務提携し、「あんしん延長保証」サービスを実現した。

TWGは50年超にわたり、現在は世界31か国で延長保証サービスを展開。世界トップレベルの保証、関連サービスを提供しているという。

保証の対象は、「KOMERI.com」や全国1180店舗で販売している電動工具、農機具、調理家電、AV機器など。購入時に定額の保証料を支払うと、メーカー保証と通算して3年間、または5年間の延長保証を提供する。

保証料は1000円からで、最も高いのは除雪機で7500円(3年延長保証)。

「安心」「安全」で付加価値を。コメリが「あんしん延長保証」を「KOMERI.com」などで始める理由

「あんしん延長保証」の価格一覧

一般的に、ホームセンターや家電量販店では、購入金額に対して定率(たとえば購入金額の5%)で保証料が設定されることが多いという。

コメリの「あんしん延長保証」は、延長保証料を商品カテゴリーごとに1000~7500円(税込)と定額で設定。高額商品でも定額で延長保証に加入することができるのが特徴。故障時にはユーザー宅まで故障品を引き取りに行くサービスも展開する。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

ついに「楽天市場」全広告の数値を公開へ。段階的に効果測定を可能にする方針

9 years 9ヶ月 ago
まずは、キーワードやジャンルに対してクリック型課金の広告となるCPC広告の効果測定を7月4日から開始

楽天は「楽天市場」内の全ての広告について、段階的に効果測定を可能にしていく方針を掲げた。7月20日に開催した「楽天市場EXPO」で明らかにした。

「楽天市場」ではこれまで、詳細な広告効果を測定できないようにしていたため、店舗側は他店との情報交換などによって、広告出稿を決めることが多かった。広告効果測定の詳細を把握できるようになることで、今後は戦略的な店舗運営が重要になってきそうだ。

まずは、キーワードやジャンルに対してクリック型課金の広告となるCPC広告の効果測定を7月4日から開始した。従来は、アクセス数やクリック数といった数字しか把握できなかったが、買い物カゴへの到達率、デバイス別転換率、PCで広告を見てモバイルで購入したといったクロスユースの購入率などの数値が把握できるようになった。

また、今後はキャンペーン内のディスプレイ広告など、すべての広告に関して詳細な数値の取得を可能にしていく。

CPC広告は、最近開始した広告なのでデータを公開するのはシステム的に簡単。だが、長年利用してきたディスプレイ広告は、段階的にシステムを組まなければならないので遅くなっているが、広告に関するデータを開示する方針であることはすでに決まっている。

広告効果を開示することになれば、楽天のECコンサルタントも対応しなければならない。その教育もしていかなければならず、時間がかかっている。(河野奈保上級執行役員)

広告効果の指標がわからない店舗に対し、今後は動画専門講座「RUx」で講座を用意していく。そのほか、管理画面で指標にカーソルを合わせた際、その指標に関する動画をすぐに閲覧できるような施策も行っていくとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い? 約400店のデータから見えた導入効果

9 years 9ヶ月 ago
「Amazonログイン&ペイメント」を利用するECサイト約400店のデータから、初回購入者の会員化率などを解説

Amazonログイン&ペイメント」をECサイトに導入すると、初回購入者の会員化率が上昇したり、既存会員の利便性向上に大きく寄与することがわかった。「Amazonログイン&ペイメント」を導入している385店(5月時点)のデータを見ると、初回購入者の会員化率はクレジットカード経由に比べて約1.6倍に。ECプラットフォームとして「Amazonログイン&ペイメント」に初対応したフューチャーショップの安原貴之氏(事業戦略部 部長)が、その効果を明かしてくれた。

新規顧客の会員化にクレカ比で1.6倍の効果

フューチャーショップのECプラットフォーム「FutureShop2」を利用しているECサイトのうち、「Amazonログイン&ペイメント」に対応している店舗は5月現在で385店舗。申し込み総数は570店舗を超えている。

「Amazonログイン&ペイメント」を利用するECサイトを最も多く抱えている「FutureShop2」のデータから、次のようなデータを見ていく。

  • 新規の会員獲得効果
  • 顧客単価の変化
  • 決済比率の変化

まずは新規の会員獲得効果から。

「Amazonログイン&ペイメント」経由で買い物をした初回購入者が会員になる割合は42.58%クレジットカードで初めて買い物をした人は26.4%

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果①
初回購入をした新規顧客の会員化率

「Amazonログイン&ペイメント」の新規購入者は、一般的な決済手法と比べて1.6倍も会員になる確率が高いという傾向がデータから見えてくる。安原氏はこう言う。

新規の会員獲得のために広告に投資するケースが多いが、「Amazonログイン&ペイメント」を導入すると新規会員の獲得率が大きく改善される。単なる決済手段ではなく、Amazonのアカウントを使ってログインするという仕組みが貢献しているのだと考えられる。

クレカから「Amazonログイン&ペイメント」への移行は約2割

「Amazonログイン&ペイメント」を導入した場合、既存の顧客がどの程度、決済方法を変更するのか気になるところ。フューチャーショップは決済手段の乗り換えについても調査した。

クレジットカードや後払いなどさまざまな決済を使う消費者のうち、「Amazonログイン&ペイメント」に乗り換えた既存顧客は12%

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果②

クレジットカードだけを見るとその割合は19%になる。既存顧客、いわゆるリピーターも利便性を求めて「Amazonログイン&ペイメント」に移行する傾向があるようだ。

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果③
 

決済単価はクレカなど主要決済と均衡、顧客単価の低下の恐れはなし

「Amazonログイン&ペイメント」の1つの特徴にあるのが、最短2クリックで購入できる手軽さ。そのため、「まとめ買いがされにくくなるため、顧客単価が低くなるのではないか?」といった疑問も出てくる。

「Amazonログイン&ペイメント」利用店舗の平均顧客単価の推移を見てみると、1万円~1万1000円の間で推移。クレジットカードを使った決済とあまり変わらないという傾向がある。

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果④
各決済手段による決済単価の推移

コンビニ払いはおよそ7000円~8000円、後払い決済6000~8000円で推移している状況と比較すると、顧客単価の落ち込みといった懸念はなさそうだ。

顧客単価を購入デバイス別に見るとユニークな傾向が見えてくる。

パソコン経由

パソコンを使ったECでの買い物に関し、「Amazonログイン&ペイメント」を使ったEC購入の平均顧客単価は1万2000円前後で推移。「高額商品は代引きが多いと考えられ」(安原氏)、平均顧客単価は1万4000円から1万5000円強と高い傾向にある。

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果⑤
各決済手段による決済単価の推移(パソコン経由)

スマートフォン経由

スマートフォンを使ったECの平均顧客単価は、パソコン経由と比べて全体的に低くなっている。たとえば「Amazonログイン&ペイメント」を使った買い物の平均顧客単価は、おおよそ8000~9000円で推移。パソコンと比べて2000円~3000円ほど低い。

「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果⑥
各決済手段による決済単価の推移(スマホ経由)

安原氏は「今後、スマホを使ったECが普及すると、ECサイトの購買単価が低くなることが課題になる可能性がある」と指摘。顧客単価の減少は利益面に直撃し、売上高営業利益率の悪化などを招く恐れもあり、課題となりそうだ。

決済手段の「Amazonログイン&ペイメント」は急増、クレカなどは低下

「Amazonログイン&ペイメント」を導入したECサイトでの決済比率の変化を見ていく。

フューチャーショップの「FutureShop2」利用店舗に「Amazonログイン&ペイメント」の提供を始めた2015年8月以降、クレジットカードと代金引換の割合が減り、「Amazonログイン&ペイメント」と「後払い決済」の割合が増えている

  • クレジットカード 44.94%(2015/8)→ 31.93%(2016/4)
  • 代金引換 30.59%(2015/8)→ 19.53%(2016/4)
  • 後払い決済 9.25%(2015/8)→ 15.33%(2016/4)
  • Amazonログイン&ペイメント 0%(2015/8)→ 21.10%(2016/4)
「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果⑦
各決済手段による決済比率の変化

デバイスごとの決済比率の変更を見てみる。

パソコン経由

  • クレジットカード 58.21%(2015/8)→ 36.75%(2016/4)
  • 代金引換 20.90%(2015/8)→ 14.95%(2016/4)
  • 後払い決済 7.43%(2015/8)→ 8.24%(2016/4)
  • Amazonログイン&ペイメント 0%(2015/8)→ 27.33%(2016/4)
「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果⑧
決済比率の変化(パソコン経由)

スマホ経由

  • クレジットカード 37.26%(2015/8)→ 29.37%(2016/4)
  • 代金引換 36.21%(2015/8)→ 21.93%(2016/4)
  • 後払い決済 10.30%(2015/8)→ 19.13%(2016/4)
  • Amazonログイン&ペイメント 0%(2015/8)→ 17.80%(2016/4)
「Amazonログイン&ペイメント」は何が凄い?? 約400店のデータからわかったその効果⑨
決済比率の変化(スマホ経由)

パソコン経由とスマホ経由では、「Amazonログイン&ペイメント」が全決済に占める割合はそれぞれ約27%、18%。

クレジットカード決済と代金引換決済のシェアもそれぞれ低下している。

一方、スマホ経由では「後払い決済」のシェアが約6ポイント増加。こうしたことを踏まえて、安原氏は次のようにまとめている。

スマホでのEC利用は、より安全な決済を求めているのではないか。実は、「Amazonログイン&ペイメント」の消費者への宣伝は、Amazonも導入店舗も行っていない。それでも利用する消費者が急増している。「Amazon」という安心感が影響しているのではないか。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ

9 years 9ヶ月 ago
流通総額(2016年3月期)4850億ドル(約52兆円)、売上高は157億ドル(約1兆7000億円)を生み出すアリババグループのサービス詳細を解説

アリババグループ(阿里巴巴集団)は、流通総額で小売り世界最大手の米ウォルマート・ストアーズを抜いて世界トップに――。2016年春、多くのメディアが報じたアリババグループの躍進。「世界一のEC企業」と言われるものの、手がけている主要事業の詳細はあまり知られていない。EC事業者の注目が集まる「アリババグループ」のビジネスモデルを解説。

売上の8割を占める中国国内向けのプラットフォーム事業

アリババグループは、中国・杭州の英語教師であったジャック・マー氏(現会長)が率いる18人によって1999年に設立された。

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑬ 若き頃のジャック・マー氏
会社設立から間もない2000年、ジャック・マー氏が熱弁を振るっている(写真はアリババグループ提供)

アリババグループの流通総額(2016年3月期)は4850億ドル(約52兆円)で、売上高は157億ドル(約1兆7000億円)

アリババグループは自社で直販を行わず、EC事業者やメーカーなどに商品を販売するためのプラットフォーム提供に徹しているのが特徴だ。

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ 全体の売上高に占める主要事業の割合①
全体の売上高に占める主要事業の割合(画像はアリババグループの2016年3月期決算資料)

売上高の約8割を占めるのが中国市場向けの事業。全体の76%を中国消費者に商品を販売するためのプラットフォーム提供、4%を中国国内のメーカー・卸事業者と小売事業者を結び付けるプラットフォームに関する売上高の多くを占めている。

ほかには、海外向けやクラウドコンピューティング……など。ECを中心に手がけるのは主に8事業(その他含む)。そして、アリペイなどの関連会社および系列会社もアリババグループの躍進を支えている。

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ② 各サービスの伸び率
主要事業の成長率(画像はアリババグループの2016年3月期決算資料)

アリババを支える8つの主要プラットフォーム事業

中国向けBtoCマーケットプレイス事業(China Commerce Retail)

タオバオマーケットプレイス(Taobao.com)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ③ タオバオマーケットプレイス(Taobao.com)
タオバオマーケットプレイスのTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2003年5月にオープンした中国最大級のCtoCマーケットプレイス。中国のリサーチ会社iResearchによると、タオバオマーケットプレイスは2014年の流通総額で、中国最大のオンラインショッピングサイトに成長している。

天猫(Tmall.com)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ④ 天猫(Tmall.com))
天猫(Tmall.com)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2008年4月に開設した中国BtoCオンラインショッピングモール。高品質のブランド商品を求める中国の消費者に商品を販売することができる。出店には中国に法人を構える必要があり、中国現地の企業、中国に法人を置く海外企業が店舗を開設している。iResearchによると2014年の流通総額は、プラットフォームのなかで中国最大という。

ちなみに「天猫」と「天猫国際」は同一のプラットフォームで運用されている。「天猫」に関しては中国に法人を置かなければ出店できないが、「天猫国際」は日本に法人を構えながら中国向けに販売することが可能。

ジュファサン(juhuasuan.com)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑤ ジュファサン(juhuasuan.com)
ジュファサン(juhuasuan.com)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2010年3月に開設されたオンライン共同購入のマーケップレイス。iResearchによると、2014年の月間アクティブ・ユーザー数が中国で最も高いマーケットプレイスという。高品質な商品を、期間限定で価格を割り引いて販売するフラッシュ・セールを展開している。

中国向けBtoBマーケットプレイス事業(China Commerce Wholesale)

1688.com

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑥ 1688.com
1688.comのTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

1999年に開設された、中国の主要オンライン卸売マーケットプライス。アリババグループの小売マーケットプライスで取引を行う事業者が、中国国内のメーカー・卸事業者から商品を仕入れるための卸売りチャネルの役割を果たしている。

海外向けBtoCマーケットプライス事業(International Commerce Retail)

AliExpress(アリエクスプレス)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑦ AliExpress(アリエクスプレス
AliExpress(アリエクスプレス)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2010年4月にオープン。全世界の消費者を対象とするグローバルな小売りマーケットプレイスで、ロシアやスペイン、フランス、米国などからの購入が多い。世界中の消費者は中国のメーカー・卸売り事業者から商品を直接購入することが可能。多様な品ぞろえを実現しているため、競争力のある価格で入手することができるという。

海外向けBtoBマーケットプレイス事業(International Commerce Wholesale)

Alibaba.com(アリババドットコム)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑧ Alibaba.com(アリババドットコム)
Alibaba.com(アリババドットコム)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

アリババグループが最初に開始した事業。全世界で数百万人ものバイヤーとサプライヤーが参加するグローバルな卸売取引のプラットフォーム。小規模企業でもアリババドットコムを通じて、他の国の企業に商品を販売することができる。アリババドットコムに参加する売り手は、中国、インド、マレーシア、タイ、米国などに拠点を置くメーカーや、販売事業者が多い。

クラウドなどに関するプラットフォーム開発事業(Cloud Computing and Internet Infrastructure)

aliyun.com(アリババクラウド)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑨ aliyun.com(アリババクラウド)
aliyun.com(アリババクラウド)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2009年に設立。総合的なグローバル・クラウド・コンピューティング・サービスを提供。。eコマース取引における大量のデータの高速処理、データマイニングなど顧客のニーズに応じた包括的なネット・サービスの提供で、ECのエコシステムとアリババグループ全体をサポートしている。

その他(other)

Alimama.com(アリママ)

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑩ Alimama.com(アリママ)
Alimama.com(アリママ)のTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

2007年にサービスをスタート。アリババグループのマーケットプレイスの売り手を対象に、広告サービスなどを提供するオンライン・マーケティング・テクノロジー・プラットフォーム。アリママは、タオバオ系列のネットワークを通じて、売り手側にサードパーティーのウェブサイトのマーケティング・サービスも提供している。

関連会社および系列会社

Ant Financial Services Group

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑪ Ant Financial Services Group
Ant Financial Services GroupのTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

支付宝(アリペイ)の親会社であった小微金融服務集団(アリババグループのジャック・マー会長などが出資して立ち上げた会社)が設立。小規模零細企業や消費者へのサービス提供に重点を置く金融サービス・プロバイダー。決済事業のアリペイのほか、アリペイユーザー向け投資信託事業などのYu'e Bao(余額宝)、商品購入のための融資事業などのZhao Cai Bao(招財宝)といった、さまざまな金融サービスを提供している。

Cainiao Network

アリババグループを支える主要8サービスと2つの関連会社まとめ⑫ Cainiao Network
Cainiao NetworkのTOP画面(画像は編集部がキャプチャ)

物流に関する情報プラットフォームの運営会社。買い手と売り手の双方に対して、配送情報の配信に関するサービス・プロバイダーとして、サービスの効率と効果の向上に有益な情報を提供する物流情報プラットフォームを運営している。Cainiaoが提供している「データシェアネットワーク」(配送業社による情報入力や情報交換の時間を短縮するためのデジタル配送伝票サービスなど)は、中国国内の荷物の70%を処理しているという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

目指すはアマゾンからのシェア奪取! 世界最大級のラグジュアリーEC「ユークス」とは | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

9 years 9ヶ月 ago
プライベートブランドのファッション、時計、ジュエリーなどを取り扱うことで年間約20%の売上UPを予測

ラグジュアリーECを手がけるユークスネッタポルテグループ(ユークス、Yooks Net-a-Porter Group SpA)は、ECサイトで取り扱うラインナップに、プライベートブランドのファッション、時計、ジュエリーを加えることで、売り上げが年間約20%アップすると予測しています。

ユークスは先日、2020年までの経営目標をロンドンで発表しました。今後は利益率の改善が見込めるため、2018年にはキャッシュフローがプラスに転じると説明。この発表により、株価は約6%上昇しました。

総合的に見て、ユークスネッタポルテグループは、予想よりもより利益率で収益目標を達成する見込みだ。

証券会社であるExane BNPパリバのアナリスト、サイモン・ボウラー氏はこう語っています。

ロンドンでの発表では、2015年のユークスとネッタポルテの合弁に関しても言及しました(ファッションECサイトの「ネッタポルテ(Net-A-Porter)」と「ユークス(YOOX)」が合併し、「YOOX NET-A-PORTER GROUP SpA」が誕生した)。

ユークスはアマゾンなど、他のECサイトからシェアを奪おうとしています(アマゾンはインターネットリテイラー社発行「北米 EC事業社トップ 500 2016年版」1位)。

ユークスの社長、フェデリコ・マーチェッティ氏は2016年3月、売り上げが10%台後半で上昇を続けるだろうと説明しました。2015年の売り上げは前年比21%増で、売上高は10億6700万ユーロを突破。ユークスの2015年のオンライン売り上げは5億5800万ドルで、「北米 EC事業社トップ 500 2016年版」で72位、「ヨーロッパ EC事業社トップ500 2016年版」で27位にランクインしています。

2015年10月にユークス(当時)と合併する前にネッタポルテの親会社だったリシュモン社は、2014年のオンライン売り上げは8億4440万ドルで、インターネットリテイラー社発行の「Luxury on the Web」で第2位にランクインしています。

目指すはアマゾンからのシェア奪取! 世界最大級のラグジュアリーEC「ユークス」(正式名称はユークスとネッタポルテ)とは
ECサイト「yoox.com」は2000年にスタートし、現在では100か国以上に商品を配送している(画像は編集部が追加)

ユークスの株価は先日、ミラノの株式市場で5.6%上昇、21.23ユーロまで上がりました。これにより、時価総額は28億ユーロ(31億ドル)に増えています。

ユークスはイギリスのEU離脱が決定した後も、ロンドンでの採用を拡大すると発表しています。コストと売り上げのバランスを適切に保っている為、ユーロに対するポンド安は、2016年以降も影響がないと見込んでいます。

また、2015年には8%だった売上高営業利益率が、2020年には11%~13%になると発表。プライベートブランドの拡大、合併によるコスト削減によって、利益率は大幅に上昇するとみられます。

ただ、今回発表した売り上げ予測に為替変動は考慮されていません。

「Internet RETAILER」のオリジナル記事

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

「NP後払い」と「侍カート」、無償自動連携を開始

9 years 9ヶ月 ago
「侍カート」を利用するEC企業は「NP後払い」に関する業務を効率化できる

ネットプロテクションズは7月19日、後払い決済サービス「NP後払い」とFIFDが提供するカートシステム「侍カート」の自動連携を開始した。「侍カート」を利用するEC企業は「NP後払い」に関する業務を効率化できる。

「侍カート」を利用する通販事業者が「NP後払い」を利用する場合、「NP後払い」の利用に必要なデータ(取引情報、与信結果、配送伝票番号など)の送受信を自動化することが可能。業務の効率化を図ることができるようになる。

通常、こうしたシステム連携には初期費用20万円、月額2万円のオプション費用が必要だった。今回の提携により、連携は無償となる。

ネットプロテクションズではこれまで、ショッピングカートでは「Makeshop」「たまごリピート」、通販管理ソフトでは「ネクストエンジン」「通販する蔵」などとの無償自動連携を進めている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ベガコーポレーションとアライドアーキテクツ、越境ECのデジタルマーケティングで協業

9 years 9ヶ月 ago
海外進出を望む日本国内の事業者に対して効果的な越境EC支援ソリューションの開発進める

家具のECサイト「ロウヤ」を運営するベガコーポレーションは7月19日、越境ECにおけるデジタルマーケティング領域において、アライドアーキテクツと協業を開始した。海外進出を望む日本国内の事業者に対し、効果的な越境EC支援ソリューションの開発を進めていく。

ベガコーポレーションは現在、決済・物流・CSなどを兼ね備えた越境ECモール「DOKODEMO」を運営。日本の国内事業者の出店募集を行っている。

アライドアーキテクツは、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを効果的にマーケティング活用する点に強みを持っている。

2012年から台湾や東南アジアでサービス提供を開始、2016年4月から中国最大のSNS・微博(Weibo)や微信(WeChat)を活用した広告配信プラットフォーム「WEIQ」の日本唯一の公式パートナーとして、中国向けの販促・集客を支援している。

今後、両社のシナジーを生かした新たなサービスを展開するほか、越境ECに関するセミナーの共催を行っていく。

「DOKODEMO」TOPページ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収

9 years 9ヶ月 ago
大型家具事業からの撤退に伴うインテリア関連売上の減少などが主因

ニッセンの売上低迷が続いている。月次売上速報によると、6月度の売上高は前年同月比で37.8%減。2016年は月次ベースで、1月度から6月度までの6か月間、前年割れが続いている。

2016年1~6月度の累計売上高(月次売上速報データの累計)は同40.2%減。2015年1~6月期(中間期)におけるニッセンの売上高が480億円だったことから、単純計算で2016年1~6月度の累計売上高は約287億円まで減少していることになる。

セブン&アイグループ入り後も続く不振のニッセン。前年割れは2015年2月度から続いており、月次ベースで17か月連続。2016年3月度は月次ベースで同51.4%もの減少を記録している。

ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収

ニッセンの月次売上速報(出典はニッセンHDが発表した6月度の月次売上概況)

減収が続く要因は、経営合理化策の一環として実施した大型家具事業からの撤退に伴うインテリア関連売上の減少が主因。スペシャルカタログの統廃合、カタログ多頻度発行施策の戦略修正などが影響している。

ニッセンホールディングスの2015年12月期連結業績は、売上高が前期比14.4%減の1572億8900万円、営業損失は81億5900万円(前期は72億9200万円)、経常損失は73億6300万円(同83億9300万円)、当期損失は133億2400万円(同89億2000万円)。

ニッセン関連事業の2015年12月期売上高は前期比20.8%減の842億4000万円、経常損失は77億9000万円(前年同期は73億8000万円)だった。

ニッセンホールディングスの売上高推移(ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収)

ニッセンHDの業績推移(画像は通販新聞ダイジェストから

ニッセンHDの2016年第1四半期(2015年12月21日~2016年3月20日)は、当期損失が25億4200万円。第1四半期末までに純資産は24億8200万円まで減少している(自己資本比率は3.5%で、2015年12月期比で3.6ポイント減少)。主力子会社ニッセンの減収減益がこのまま続くと、債務超過に陥るリスクがある。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

「Pokémon GO(ポケモン・ゴー)」は流通・小売業界に何をもたらすのか【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years 9ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2016年7月1日〜17日のニュース

Pokémon GO(ポケモン・ゴー)がとんでもないことになってますね。4日間で14億円の売上は尋常じゃないです。日本でリリースされた時にはいったいどうなるのか……。ネッ担の皆さんはこれを販促に使うアイデアを練っておきましょう。

スマホを持ってうろうろしている人がいたらこれかも?

ポケモンGOの日本サービス開始後に注目すべき3つのバトル | Yahoo!ニュース(徳力基彦)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tokurikimotohiko/20160715-00059989/

ポケモンGO、「一大集客ツール」に化ける可能性 | ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/95833

まとめると、

  • 米国でのアプリのアクティブユーザー数がTwitterを超えた(らしい)
  • 外に出ないと遊べないゲーム。「Ingress(イングレス)」の米ナイアンティック、ポケモン、任天堂の3社による共同開発
  • スポンサード・ロケーション(公式スポットの広告利用)など、経済効果が拡大しそう

とにかく話題のPokémon GO。日本で遊べるようになったら一気に爆発しそうですよね。ビジネスでの活用は広告商品が出るようです。どんなものかは上の動画を見て、関連記事もごらんください。SNSを使った成功事例と失敗事例もあるので、見ておきましょう。

関連記事

自分が見たい広告は自分が選べる時代に

新Google「My Activity」で、ネット広告はどう変わる?:ブランドとユーザーが知っておくべきこと | DIGIDAY[日本版]
http://digiday.jp/platforms/what-brands-and-normals-should-know-about-googles-new-my-activity-pages/

まとめると、

  • マイ・アクティビティではGoogleに蓄積された自身に関するすべての情報が閲覧できる
  • その情報に基づき、自分が興味のある広告表示を許可できるオプションが提供される
  • 広告主は精密にターゲティングされ、パーソナライズされたメッセージが可能になる

Googleと緊密に協業してきたある検索マーケティング担当幹部は最近、米DIGIDAYにこう語った。「Googleはまだ、かなり用心しながら進めている。Facebookは、Googleのために扉を開けてやったようなものだ。Googleには、もっと多くのことができる」。

Facebookがこうした手法をすでに一部採用したことで、プライバシーに懸念を抱くユーザーや規制当局からのGoogleに対する抵抗感が少なくなると考えられるのだ。

何とも不気味な感じがしますが、多くの人が知らないままに始まっていくんでしょうね。広告主はより精度の高い広告を出稿できますし、ユーザーも自分が欲しい情報を選択できるようになるので、上手く回れば効果的な仕組みになりそうです。

ネットショップ担当者のための「お金」の基本

「CPA」「ROAS」「LTV」などのネット広告の基本指標、EC担当者は理解していますか? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3204

まとめると、

  • 固定費は売上高に関係なく毎月支払う費用、変動費は売上高の増減に比例して変動する費用
  • 平均販売単価から仕入原価と販売に伴う送料・手数料を差し引いた「粗利益」が、投資できる広告費となる
  • リピート率が算出できれば許容できる広告費も増やすことができる
CPA/ROAS/LTV定義と推奨携帯のまとめ

損益分岐点、固定費・変動費、粗利などの基本的な用語を知っていないとネットショップ担当者はできません。言われたようにお金を「消化」しても意味がありませんし、予算を増やす交渉もできませんので。不安な人は中小企業診断士の勉強を。資格は取らなくても良いので読んでみるととても参考になります。

モール関連

楽天で複数店舗を出店することのメリット | ECエンジン
http://www.ec-engine.info/archives/939

ここで頑張り続けるのか、多店舗にするのか、自社で頑張るのか。まずはそれを決めることから。

楽天、9月から実施の「違反点数制度」などに対し、出店者の意見を反映させる考えを明らかに | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3192

上記に関連して。モール全体の品質は全員で考えたいですね。

【速報】「Amazonプライムデー」は使いやすい? 使いにくい? 利用者に早速聞いてみた | 消費行動研究室 | ネットショップ担当者フォーラム https://netshop.impress.co.jp/node/3202

日頃からAmazonで買っていれば違和感はなかったと思いますし、Amazonも変えるつもりはないでしょう。

その他

ディスカバリーショッピング、米国で広がる欲しいものを発見するための新たな消費行動 | Shopping Tribe
http://shopping-tribe.com/world-watch/31082/

簡単に言ってしまえば福袋。それにAIを絡めるとディスカバリー。面白いですね。

新入社員が電話を取れない意外な理由|就職できない若者の「トンデモ言動」|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/95340

連絡手段は多様化しているので、複数の手段を持っておけばお客さんとの接点も増えますよね。

今週の名言

ディレクタス岡本さんに訊く! EC事業者にとって最適なMAツールの選びかた | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/3254

まず「やりたいこと」を決めること。

「MAツールを導入したい」ではなく「導入して何を得たいか?」ということ。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

日本に通信販売が誕生して今年で140年! 最初の通販商材は「トウモロコシの種」 | 通販の歴史

9 years 9ヶ月 ago
第1回:1800年代後半「黎明期」

日本の通販は「植物の種」から始まった。1800年代後半、郵便制度の開始をきっかけに、農業界が通販市場を切り開いていく。その後、老舗百貨店が遠方の顧客への販路として通販に乗り出した。

1876年(明治9年) 日本初の通販誕生

日本における通販の歴史をさかのぼると、1800年代後半の種苗販売に行きつく。

1876年に農学者の津田仙が、「農業雑誌」(学農社雑誌局発行)で植物の種を販売したことが国内初の通販とされている。

その後、種苗業者が遠方の農民に種苗を販売する手段として通販が広がっていった。

種苗業者の中には、海外から輸入した種苗をメールオーダーで販売するケースもあった。

当時の決済手段の大半は現金前払いだったため、一部の業者が広告とは別の商品を送りつけたり、粗悪品を販売したりして問題になることもあったとされる。

資料1-1 「農業雑誌」8号の表紙(左)と、米国産のトウモロコシの種の販売を告げる巻末部分(右)。
所蔵:東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫
転載元:「ミリオンセラー誕生へ! -明治・大正の雑誌メディア」(編:凸版印刷株式会社、印刷博物館 刊:東京書籍、2008年)

右側中央に「我が国のトウモロコシは、米国産に比べて甘さで大きく劣る。このたび弊社より米国産のトウモロコシの種を販売する。希望者は1袋10銭の郵便印紙を同封してご注文いただきたい」という意味のことが書いてある。この4行が日本初の通販広告。「農業雑誌」は日本の農業の近代化を推進し、44年に渡って刊行された長寿雑誌。

1871年(明治4年) 郵便制度開始

通販が可能になった背景には、1871年に郵便制度が始まったことが挙げられる。約2年後には全国一律料金制度も導入され、1892年には小包郵便の取り扱いも始まった。

郵便広告や物流のインフラが生まれたことで、通販は新しい販路として成長していった。

資料1-2 「郵便取扱の図」 柴田真哉 作(1884年)
資料提供:郵政博物館

農商務省博物局工芸課が柴田真哉(しんさい)という人物に依頼して制作した14枚の絵図のうちの1作。柴田は郵便局(当時は「郵便役所」)などで作業風景を写生して絵図を制作した。

1899年(明治32年) 三越と高島屋が通販事業を開始

1800年代の終盤になると、老舗百貨店が次々と通販を開始した。三井呉服店(現、三越伊勢丹ホールディングス)は1899年、通販事業を行う「外売係通信部」(翌年より「地方係」と改称)を設置し、高島屋も同年に通信販売部門の「地方係」を発足させている。

百貨店による通販は、地方や出張販売で獲得した顧客への販路として役立った。

資料1-3 三井呉服店の通販広告
資料提供:三越伊勢丹ホールディングス
参考資料:「株式会社三越85年の記録」(刊:三越、1990年)

「三井呉服店へ地方からお手紙でご注文を申し越されますときは、十分ご便利な方法ですぐにお届けをいたしまするゆえ、お好みのおもむきを詳しくお書き添えを願います」とある。手紙で希望する色柄やサイズを伝えると、商品が届けられていたと思われる。

地方からの注文が年々増加した背景には、地方の主要駅に貼り出した「美人画看板」が大きな役割を果たした。

1872年(明治5年) 米国で通販が誕生

海外における最初の通販は、米国のモンゴメリー・ワード社が1872年にメールオーダーで日用品を販売したこととされる。1886年には米国のシアーズ・ローバック社も通販を開始。

当時の米国におけるメールオーダーのビジネスモデルは、日本の通販にも大きな影響を与えた。

資料1-4-1 シアーズ・ローバック社の1902年版カタログ(復刻版)
資料1-4-2 女性のドレス。シルク製は3ドル〜7ドル。コットン製は75セント〜1ドル程度。カタログにない注文や、胸囲42インチ(約106センチ)以上、袖丈18インチ(約46センチ)以上の場合は、料金は20%割り増しで納期は2週間延長とある。
資料1-4-3 銃も売られていた。右の商品は5.50ドルだったものが4.45ドルに値下げされ、さらに3.98ドルまで値下げされた目玉商品。
資料1-4-4 なんと墓石も。「最高級のバーモント州産のロイヤルブルー大理石」を使用。価格は設置費込みで5ドル程度から。名前や日付の彫刻は別料金で1文字6セントとある。右側のページには乳母車と車いすが一緒に売られている。
渡部 和章

楽天市場の食品ランキングを席巻している「ふるさと納税商品」。売れる商品作りのコツとは | いつも.ECコンサルタントが明かす売り上げアップにつながるEC最新情報

9 years 9ヶ月 ago
最近楽天で食品ジャンルの売上ランキングを席巻しているふるさと納税が人気の理由とは
rakuten furusato

みなさんこんにちは。いつも.のECコンサルタントです。今回は、最近楽天で食品ジャンルの売上ランキングを席巻しているふるさと納税が人気の理由と、それに合わせて需要の高まっているコミコミ1,000円商品についてご紹介しましょう。

ふるさと納税は、ご存知の通り居住地に関わらず様々な自治体に寄附を行う制度です。寄附金の使い道を予め指定することができ、お礼に地域の特産品などを受け取れ、税金の控除を受けられるなどの特典もあります。このふるさと納税が楽天でお買い物と同じフローで気軽に行えることから、最近利用者が急増したのです。その人気の背景には、

  1. スーパーセールやお買い物マラソンの買いまわりの対象である
  2. ふるさと納税でも楽天ポイントが貯まる
  3. 上記の理由で一気にポイントが貰える

などの点からふるさと納税が簡単に、更にポイントでお得に行えるため、一躍楽天の食品ランキングを席巻しているのです。

楽天内でも、ふるさと納税の説明や寄付金控除シュミレーターを設置するなどの集客施策も行われています。

rakuten furusato2

この動きに合わせて、需要が高まっているのがコミコミ1000円商品です。せっかく楽天を利用してふるさと納税を行う訳ですから、多くの方がお買い物マラソンを行い、ポイントの料率アップを狙っています。しかし、普段確定申告をする必要のない方は、5自治体以内の寄付に収めることで「ワンストップ特例申請」が適用され、大きく手間が省けるためふるさと納税商品は5つ以内で行い、更にポイント料率を上げるためにコミコミ1000円商品を多くの店舗から買い求める傾向にあるのです。

今年から出店を開始している自治体も増えており、現時点で100未満の自治体から選択できます。今後もこの数は増え、既に30を超える自治体が「もうすぐオープンする自治体」として紹介されています。

rakuten furusato3

今後も楽天でのふるさと納税がお得にできる情報が広まり、参加自治体の数も増えていけば、更にコミコミ1000円の商品需要が高まることが予想されます。まだ準備が十分でないお店は是非とも早期に検討することをオススメします。

「株式会社いつも.公式ブログ」掲載のオリジナル版はこちら:
楽天 ふるさと納税が食品ランキングを席巻!併せてコミコミ1000円商品が売れるその理由(2016/07/11)

株式会社いつも.

Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

株式会社いつも.

47CLUBが海外配送に対応、転送会社のtensoとBENLYと連携

9 years 9ヶ月 ago
クール便を利用する商品や賞味期限が短い食品などは海外発送が不可となっている

47CLUBは7月19日、国内ECサイトの海外発送をサポートするtensoとBENLYの2社と連携し、海外転送サービスを導入した。海外向けに「47CLUB」の商品を販売できるようになった。

海外への配送を希望するユーザーは、「転送コム」「BENLY Express」のいずれかに登録し、購入時の「商品配達先」欄にサービス2社が指定する「専用住所」を入力。注文を受けたショップは通常の注文と同じ要領で専用住所に荷物を発送するだけで、海外の指定住所へ配達される。

クール便を利用する商品や賞味期限が短い食品などは海外発送が不可となっている。商品ページなどで海外発送の不可を明示することで対応する。間違って購入された場合は、顧客都合の返品となる。また、返品などを受け付けない場合があるとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

越境ECに自動対応する「Qoo10」出店者向け物流サービス、ジオシスが開始

9 years 9ヶ月 ago
ジオシスが運営するグローバルハブサイト「Qoo10.com」やシンガポールの「Qoo10.sg」に自動出品できる

ジオシスは7月11日、ECモール「Qoo10」の出店者を対象に、海外向けサイトの商品在庫を自動連動するフルィメントサービス「QWMSサービス」の提供を開始した。出品から配送業務をワンストップでサポートするもので、「Qoo10」出店者は手軽に越境ECへ対応できるようになる。

「QWMSサービス」は、倉庫保管や在庫管理、注文・梱包(ピッキング&パッキング)・配送までの作業を、トータルサポートするサービス。

日本の「Qoo10」に出品している商品在庫を 「キューエクスプレス物流センター」(東京都江東区)に入庫すると、ジオシスが運営するグローバルハブサイト「Qoo10.com」やシンガポールの「Qoo10.sg」に自動出品され、海外向け販売が可能となる。

出店ストアは、海外のサイトへの各種出品登録・設定は不要。海外への発送はジオシスが対応し、送料などを設定する必要はないという。海外の消費者から注文があった場合、即日、倉庫から発送される仕組み。

 ジオシスでは5か国7地域で「Qoo10」を運営。今後も対応エリアを広げていくとともに、新たなサービスにも取り組んでいくとしている。

Qoo10.com

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ネットショップ検定公式テキスト改訂版を7月15日に発刊、ネットショップ能力認定機構

9 years 9ヶ月 ago
最新のEC動向を取り入れ大幅リニューアル

ネットショップ能力認定機構は7月15日、『ネットショップ検定公式テキスト-レベル1対応』を発刊した。約2年ぶりの改定となり、最新のEC市場の変化を反映し、大幅リニューアルした。

『ネットショップ検定公式テキスト-レベル1対応』を発刊した。約2年ぶりの改定となり、最新のEC市場の変化を反映し、大幅リニューアルは2016年10月から実施予定のネットショップ検定レベル1に完全対応。ネットショップのビジネス環境や動向といった業界の現状、ネットショップの開店・運営に至る実戦的内容を網羅している。

最新の動向としてスマートフォン経由の売上比率の高まり、物流サービスの充実、オムニチャネルの進展、CtoC-EC市場の拡大などについても対応している。

要望の多かった電子書籍化にも対応。POD版と電子書籍版で購入できるようになった。電子書籍版は7月末ごろに販売開始予定。価格は3000円。

『改訂版 ネットショップ検定公式テキスト-レベル1対応』

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

シニアが使いやすいECサイトとは? 「Amazonプライムデー」を使った60代超の感想まとめ

9 years 9ヶ月 ago
「Amazonプライムデー」を使ったシニア層からは、「見やすさ」「検索のしやすさ」を求める要望が多くあがった

「眼」や「手」の衰えといった特有の問題を抱えるシニア層に対し、「文字サイズ」「行間」「UI設計」など使いやすいアクセシビリティを提供することは重要となります。幅広い消費者が利用した「Amazon Prime Day」について、シニア層はどのような感想を持ったのでしょうか? 「Amazon Prime Day」へ要望する改善点、評価点をヒアリング。シニア向けにも配慮したサイト作りのヒントを見つけて下さい。

シニア層が求めるのは「見やすさ」「検索のしやすさ」

「Amazon Prime Day」を利用したユーザーに対し、「よい」「どちらかというとよい」「悪い」「どちらかというと悪い」という評価、加えて要望する改善点をアンケート調査しました。サンプル数は231件。

シニア層が求める改善点

  • 品目ごとの「アイウエオ順」「キーワード検索」ができるようになってほしい
  • すぐに自分の欲しいものリストにアクセスできた方がいい。
  • 付属品を付けて販売してほしい。
  • 商品の種類が偏っていたので、在庫品一掃という感じがしてしまった。
  • 文字が小さく高齢者には見にくい。
  • カテゴリをもう少し整理した方がいい。
  • ユーザーの欲しい商品は多岐にわたるので、もう一段の工夫を。
  • 文字が多いため見にくい。
  • 最初にほしいと思う画像をクリックしてから、金額を提示するようにした方がいい。
  • スクロールなしで、各特集への入り口の一覧が表示されるようにした方がいい。

「よい」「どちらかというとよい」をつけた主な理由

検索のしやすさ

  • ジャンル分けされており探したいモノを絞って見ることができる。
  • カテゴリ分けが明確。
  • さらに細かく条件付けできる。

レイアウトのわかりやすさ

  • 目玉商品を中央で大きめに配置し、わかりやすく使いやすい。
  • 1商品あたりのレイアウトが大きいため閲覧しやすい。
  • 画像が見やすいので探しやすい。年寄りには見やすいサイト。

その他

  • 欲しい商品が複数ストアで取り扱っている点が良い。
  • 「あなたにオススメのタイムセール」というコーナー。
  • 今のタイムセール、これからのタイムセールなどの案内がわかりやすい。

「悪い」「どちらかというと悪い」をつけた主な理由

  • セール開始時間、入り口がバラバラなので何度も入り直す必要がある。
  • 品数が多すぎるからか、目的のものとは関係ないものもヒットしてしまう。
  • 特売品のものは目立つが、自分が欲しいものが決まっている場合、カテゴリ選択がページの下部にあるため 目的のものが探しづらい。
  • 検索方法がたくさんあるのはいいけれど、あり過ぎて絞るのに手間がかかる。

シニア層にとって「Amazon」は使いやすい?

参考までに、調査したサンプルを図にしてみました。

年代が上がるごとに、「よい」「どちらかというとよい」を付ける比率が高くなっています(サンプル数が231件のため標本誤差が生じる可能性があります)。

その他の年代別の定性評価は「【速報】「Amazonプライムデー」は使いやすい? 使いにくい? 利用者に早速聞いてみた」を参考にしてください。前回の調査はサンプル数117件ですが、その後の調査でも同等の傾向が出ています。

「Amazonプライムデー」を使ったシニア層の感想まとめ。60代以降が使いやすいECサイトは? ①
「Amazonプライムデー」を利用した消費者の評価(サンプル数は231件)
柏木 誠

柏木 誠

NHNテコラス

柏木 誠(かしわぎ・まこと)

おかいもの研究室 室長/NHNテコラス シニアマーケティング戦略プランナー

2015年8月にNHN Japanから、BtoB事業を展開するNHNテコラスに転籍、コマース事業本部に所属。BtoB事業にBtoCの視点を加えた「おかいもの研究室」を企画し、仲間を集めて部活的に立ち上げる。後に正式な組織化に成功。

課題を体系的に整理し、今使える手段を使って課題を突破するプロジェクトファシリテーションが得意。

柏木 誠

モバイルコマース市場の最新動向 ─ 市場規模が2兆円を突破。けん引役はCtoC取引 | 白書ダイジェスト

9 years 9ヶ月 ago
一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF) 編者『スマホ白書2016』第2章「モバイルコマース市場の最新動向」より

スマホ経由取引が牽引するモバイルコマース市場は2兆円を突破。配達面でのサービス強化とフリマアプリに代表されるCtoC取引の増加に注目集まる。

種市 美奈子(株式会社メディア開発綜研 主任研究員)

ユーザー数が急増するフリマアプリ

 2016年2月、LINEはフリーマーケットアプリ「LINE MALL」(2013年サービス開始)を2016年5月31日で終了すると発表した。「LINE MALL」は終了するものの、コマース事業から完全に撤退するわけではなく、CtoCサービスからBtoCのサービスへ移行するようだ。2016年夏以降、「LINE@」(店舗や施設向けのLINEを使った集客サービスで、現在はメッセージ機能、PRページ機能などが提供されている)に通販サービス機能を拡張する。

 ニールセンによると各デバイスからのオークション/フリマサービス利⽤者数は、2014年1月時点でPC、スマホともに1500万人規模であった利用者が、2016年1月にはPCが1149万人、スマホが2656万人とスマホからの利用者がPCの2倍以上となっている。また1人あたりの利用回数もPCが11回であるのに対し、スマホが32回となっている(資料2-3-1)。この利用者数の増加の要因はフリマアプリの成長である。

注:PCはNielsen NetView(2歳以上の男女、家庭および職場のPCからの利用)、スマートフォンはNielsen Mobile NetView(18歳以上の男女、ブラウザとアプリからの利用)。 注:カテゴリはNetViewおよびMobile NetViewにてあらかじめ定義されたものを使用。
資料2-3-1 各デバイスからのオークション/フリマサービス利⽤者数および1人あたりの利⽤回数
出典:ニールセン 2016年2月23日付ニュースリリース

 フリマアプリの「メルカリ」(2013年7月サービス開始)は、2016年3月2日にダウンロード数が日米合計3200万(日本:2500万、米国:700万)、月間の流通額は国内で100億円超に達したと公表しており、国内最大の規模となっている。「メルカリ」は、スマホで撮影した出品したい商品の写真をそのままアップロードでき、その簡便さとテレビCMを使ったプロモーションにより、ユーザー数が急増した。その他、フリマアプリとしては、ファッションに特化した「フリル(FRIL)」や、「zozoフリマ」、ハンドメイド専用マーケットである「minne(ミンネ)」(2015年4月時点で555万ダウンロード)などがある。

 また、CtoCのチケット取引に特化した「チケットキャンプ」も売上を伸ばしており、2015年12月の月次流通総額が約36億円となった。「チケットキャンプ」を運営するフンザは、その成長性が評価され、2015年3月にはミクシィに買収、完全子会社となっている。

 CtoCサービスが盛り上がる一方でトラブルも顕在化してきている。2016年2月に東京都は「出品者側では『購入者が受け取り手続きをしないので商品代金を受け取れない』、購入者側では『商品説明にないキズがあるので返品したい』などのトラブル」 が起きていると注意を喚起した(※1)。運営者が商品を確認できないCtoCでの取引となるため、今後、利用者に対しての啓発、出品者に対しての審査、レビュー機能の充実などが必要となってくるだろう。

※1:東京都くらしWEBとらぶるの芽 No.50

スマホが牽引するモバイルコマース市場

 一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムが公表した2014年『モバイルコンテンツ関連市場規模』によると、2014年モバイルコマース市場は2兆4480億円(前年比126%)となった。市場を構成する物販系、サービス系、トランザクション系の3分野のなかでも物販系の伸びが顕著で前年比140%を示しており、1兆3414億円と物販系単独の市場だけで1兆円を突破した(資料2-3-2)。

注:トランザクション系は証券取引手数料など、サービス系は興業チケットなど、物販系はモバイル通販
資料2-3-2 モバイルコマース市場規模
出典:モバイル・コンテンツ・フォーラム『モバイルコンテンツ関連市場規模』をもとに作成

この物販系の伸びはスマホ経由の市場が拡大を続けていることによる。公益社団法人日本通信販売協会の『第22回全国通信販売利用実態調査』によると、2012~2014年にかけて、1年間に利用した通信販売の広告媒体は、「携帯電話やスマートフォン・タブレット端末などでのネット」の割合が増加しており、2012年に23.1%だったのが2014年には33.6%となり、「パソコンによるインターネット」の58.2%に次いで割合が高い媒体となった(資料2-3-3)。

資料2-3-3 1年間に利用した通信販売の広告媒体の推移
出典:日本通信販売協会『第22回全国通信販売利用実態調査 報告書』をもとに作成

 各企業の決算でもスマートフォン経由の売上が順調であることが明らかにされている。2015年12月期の楽天の通期決算では、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレットを含むモバイル経由流通総額比率(=楽天市場モバイル流通総額/楽天市場流通総額)が54.2%となったことが公表されている。また、楽天市場アプリ経由流通総額も前年同期比で105.1%増加している。ヤフーでも、スマートフォン経由eコマース国内流通総額が増加しており、前年同期比148.2%の伸びとなっている。アマゾンは、デバイス別の売上を公表していないが、2015年の日本での売上を8264億ドルと公表しており、2014年の7912億ドルから104.4%増加している。

 通信キャリアが運営するコマース事業ではKDDIが新たなコマースビジネスを開始した。2015年8月にサービスインした「au WALLET Market」である。これはauショップを活用した物販事業で、取り扱う商品はネットでも購入可能である。既存の携帯電話契約者を基盤とし、ネットと販売店によるO2O(Online to Offline、オンライン・ツー・オフライン)でのサービスである。2016年1月末時点でユーザー数は170万人を突破したという。また、テレビ通販大手のジュピターショップチャンネルへ資本参加し、スマートフォンとテレビ通販を連携させたビジネスを展開していこうとしている。

 大手通販企業は、配送サービスの充実に加え、割引率の高いセールの実施、ポイントの付与によってユーザーの囲い込みを行っている。さらにポイント事業や電子マネー事業など決済に参入することでユーザーを確保しようとする動きもみられる。NTTドコモでは2015年12月からdポイントサービスを開始し、本格的なポイント事業へ参入した。また、ヤフーでは2016年初夏より、電子マネー「Yahoo!マネー」と25の銀行に対応した「預金払い」を提供するとしている。さらに、割り勘・個人間送金の機能に特化したスマートフォン向けアプリも提供予定である。

 配送/受け取り方法、送料、セールの実施、ポイントの付与、リアル店舗との連携など多様な手段で各企業はユーザーの囲い込みに必死である。この各社の争いが今後の市場全体の成長につながっていくだろう。

(株式会社メディア開発綜研 主任研究員 種市 美奈子)

uchiya-m

ニッセン、セブンイレブン店舗と相互送客キャンペーン

9 years 9ヶ月 ago
コンビニで買い物をしたユーザーに、ECサイト「ニッセンオンライン」で利用できる割引クーポンを配布

ニッセンは7月15日、全国のセブンイレブン店舗と顧客を相互送客する共同キャンペーン「セブン‐イレブン×ニッセン コラボ企画 夏のオトクキャンペーン」を開始した。グループのコンビニ網を活用し、新規顧客の獲得につなげる。

キャンペーンは、ニッセンで買い物をした全ユーザーに、全国のセブンイレブン店舗で利用できる「ドリンク無料引換券」をプレゼント。

通販サイト「ニッセンオンライン」では、「セブン-イレブン店頭受取り」サービスを注文金額にかかわらず利用できるようにする(通常3000円以上の注文で利用可能)。

全国のセブンイレブン店舗でソフトドリンクを購入した消費者に、「ニッセンオンライン」で利用できる「200円引きクーポン付レシート」を配布。クーポンは「ニッセンオンラインで」2000円(税込)以上の購入時に使用できる。

開催期間は同日から8月31日まで。

ニッセンは今後もグループシナジーを強化し、新たな取り組みへの挑戦、 商品力、サービスの向上につなげていくとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ジャパネットが販売商品を1/14に削減、通販サイトは「わかりやすさ」「利便性」で勝負

9 years 9ヶ月 ago
掲載商品は約8500商品から約600商品に削減、通販サイトの名称を「Japanet senQua(ジャパネットセンカ)」に変更

ジャパネットたかたは7月12日までに、通販サイトをリニューアルし、掲載商品を従来の約1/14となる約600商品まで削減した。商品数を絞り込み、ジャパネットが厳選した商品をわかりやすく提案。フルフィルメントでは在庫管理を効率化し、発送までのリードタイムを短縮する。

あわせて通販サイトの名称を「Japanet senQua(ジャパネットセンカ)」に変更。厳選したクオリティの高い商品を届けたいという意味を込めたという。

ジャパネットたかたは従来、通販サイトで約8500商品を販売していたが、それを大幅に削減した。ジャパネットの売上構成比率は190商材で8割を占めている。商品の絞り込みによって提案力を向上。リソースの集中などで厳選した商品をよりわかりやすく紹介し、売上比率の大きい商材の底上げを図る。

また、在庫管理を効率化することで、安定したスピード配送など物流面の品質を向上。商品の絞り込みにより、力を入れている設置・工事の安定供給、アフタフォーローの拡充などを図る。

こうした施策を通じ、顧客満足をUPさせ、リピート利用の促進につなげる。

ジャパネットたかたは通販サイトで販売する商品を約8500商品から約600商品に削減、通販サイトの名称を「Japanet senQua(ジャパネットセンカ)」に変更

通販サイトに掲載する商品は従来比1/14の約600商品

リニューアルの主な改良点は次の通り。

  • 商品数を厳選
    商品数を絞ることで選びやすさを向上。在庫管理を効率化し、発送までのリードタイムを縮める。
  • 全商品に説明動画を掲載
    ECサイトのために撮影した45秒動画を全商品に掲載。商品評価レビューや商品の使い方動画、下取り・設置・工事の説明動画なども新たに掲載する。音が出せない公共の場での閲覧シーンを想定し、テロップを表示。
  • 欲しい商品が見つけやすいページ構成
    トップページの最上部に、各カテゴリのアイコンがわかりやすく掲載。ジャパネットで取り扱っている商品ジャンルが一目でわかるようにした。

ジャパネットたかたは通販サイトで販売する商品を約8500商品から約600商品に削減、通販サイトの名称を「Japanet senQua(ジャパネットセンカ)」に変更、商品にはすべて45秒尺の動画を掲載

ECサイトのために撮影した45秒動画を全商品に掲載

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

全店に実装されたアマゾン数量限定タイムセールを活用して売上を拡大する方法を公開 | いつも.ECコンサルタントが明かす売り上げアップにつながるEC最新情報

9 years 9ヶ月 ago
米国アマゾンも絶好調の中、Prime会員戦略をはじめ日本のアマゾンも様々な戦略を推進しています。今回はそんな新しい動きの中から新たに実装されたアマゾンタイムセールについてご紹介しましょう。
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今回は全店に実装されたアマゾンタイムセールの活用法をご紹介しましょう。

アマゾンタイムセールは、これまでアマゾン側から指定された一部の事業者のみが出店してきた時限的なセールだったのですが、今回新たに全事業者が自ら出品できるβ版が実装されています。瞬発的な売上アップや商品・店舗の認知度を上げることにも繋がるため、まだご存知でない方は早速チェックしてみましょう。

アマゾンタイムセールに出品するためには、「管理画面」の「広告」→「タイムセール」を選択することでタイムセールに出品できる商品を、「数量限定タイムセールダッシュボード」から選択することができます。β版の仕様では、現在全ての商品が出品できる訳ではなく、一定の条件を満たす商品が出品できる状態にあるようです。(恐らく、月10万円以上の売上がある商品で、販売数もそれなりの数が動いている商品が候補に出ているのではないかと言われています。また、元々低単価の商品は、出品候補に挙がりにくいのかもしれません。)

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低単価商品は、アマゾン出品の商品が多い傾向

出品条件を満たした商品には、それぞれ最低出品金額と最低出品個数が決まっており、その条件を満たした対象商品を、1週間単位で出品できるようになっています。

条件は限定的で少し厳しく感じますが、現在プラスアルファの出品手数料などがかかりませんので、該当商品がある場合には試してみる価値があるかもしれません。

アマゾンがタイムセール自体にかなりの広告費をかけて露出をしているので、店舗の認知度を上げることにも繋がりますし、商品が売れ出しているのにまだレビューが付いていない商品や、一定数以上売れているのにランキングがまだ上がってきていない商品などはかなりの閲覧数が期待できるため、出品することをオススメしています。こういった狙いで出品するのであれば、イチオシしたい商品がダッシュボードに入った際には思い切った割引率を設定するのも効果的でしょう。

出品条件に合う商品は毎週変わるため、週に一度はダッシュボードをチェックしてみることをオススメします。

「株式会社いつも.公式ブログ」掲載のオリジナル版はこちら:
アマゾン数量限定タイムセール全店実装を活用して売上を拡大する方法(2006/07/11)

株式会社いつも.

Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

株式会社いつも.
確認済み
28 分 51 秒 ago
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