ネットショップ担当者フォーラム

不正アクセスでカード情報397件が漏えいか。ECロボ運営の「OTTERBOX JAPAN」

9 years 7ヶ月 ago
流出した可能性がある対象として、セキュリティコードやカードの有効期限も含まれている

ECロボが運営するスマートフォン保護ケースのECサイト「OTTERBOX JAPAN」が不正アクセス攻撃を受け、397件のカード情報と個人情報が漏えいした可能性があることがわかった。流出した可能性がある対象として、セキュリティコードやカードの有効期限も含まれている。

漏えいした可能性があるのは、2015年5月19日から2016年3月2日にクレジットカードで商品を購入した顧客情報延べ397件で、氏名(カード会員名)、住所およびメールアドレス、クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード。

3月2月に決済代行会社から漏えいの可能性について指摘があり、調査会社「Payment Card Forensics株式会社」に調査を依頼。

3月31日付の最終報告で、外部からの不正アクセスで個人情報、クレジットカード情報流出の可能性があることが判明した。

不正アクセスでカード情報397件が漏えいか。ECロボ運営のECサイト「OTTERBOX JAPAN」

「OTTERBOX JAPAN」での不正アクセスの事象に関するお知らせを実施(画像は編集部がキャプチャ)

ECロボでは、「今回の事象につきましてはシステム改修を行いさらにセキュリティを強化して再開する予定です」とコメントしている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

一流のECサイトに学ぶ「経営者「店長」「現場」のコミュニケーション術 | バックヤードカンファレンス2015 セミナーレポート

9 years 7ヶ月 ago
2015実施の「バックヤードカンファレンス」のトークセッションの模様を紹介する(Part3)

ECサイトを成長させるためには、経営側と社員が同じゴールを共有することが欠かせない。あの有名ECサイトの経営者は、自身の考え方といった方針を現場にどのように伝えているのか。経営側と現場との間に立つ店長は、経営者の考え方などをどのように現場スタッフに伝えるのか。あの有名ECサイトの経営者や店長がそんな裏側のホンネを語る「バックヤードカンファレンス2015」トークセッション。ECサイトの経営者から現場スタッフまで、業界に携わるすべての人に目を通してもらいたい“バックヤードの裏側”トーク最終回。

ディスカッションのメンバー

モデレーター

  • 高木 孝 氏:株式会社ピー・ビー・アイ 代表取締役

パネリスト

  • 井手 直行 氏:株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役
  • 佐々木 伸一 氏:テラオ株式会社 EC部マネージャー
  • 三宅 幸子 氏:株式会社ミン 代表取締役
  • 久保 雅也 氏:株式会社イマリ 代表取締役

経営陣の考え方を翻訳し、現場側に伝えるのが中間にいる店長の役割

高木経営者側の考え方を現場側に伝えることはとても重要です。井手さんの気持ちって現場側にどうやって伝えているんですか?

井手月に1回朝会と言って楽天さんを真似てやっています。1時間前の7時半に出勤して、東京の営業も、倉庫で働いている人間も、集めてやっています。東京はテレビ会議つないでいます。経営情報を開示するんですね。「今これだけ売り上げがあってこれだけ利益があって、重要なミッションはこういうことがあって、こんな大きい出来事があって」と、毎月1回、パートさんも含めて全員でやるんです。その時、経営情報の開示をしながら「会社のミッションは、ビジョンは」とか、「今期の会社のコンセプトは、ブランディングは」とか、「会社の大事な文化、企業理念」とかを話しています。

先月の朝会では年始なので私が30分くらい、「ベンチャー企業とは私がどう思っているのか、大きいことが会社にふりかかっているがこういう決断をして、賛否両論あるけど、あえて難しいことを選ぼう、前に進もう」っていう大きい方向性、意思決定の話をする。それを示しておくと、それに付随した細かい決まり事とかやるべきことは現場の人間が判断していく流れができる。その時の仕組み作りは、実は設計していて、色々な取り組みを月に1回だけじゃなくて色々なところで仕組化して運営しています。

高木イベントは行っていますか。

井手イベントもそうですが、朝はくだらない朝礼っていうのを30分くらいやっているんですけど、仕事の朝礼じゃないんです。「昨日飲み過ぎて二日酔い」とか、「この間の休みは山に登ってすごく良くて」とか、色々な話をチームに分かれて30分くらいやっているんです。そうすると距離感が近くなったりとか、いろんな話がしやすいベースができるとか、それは初歩的な取り組みなんですけど。難易度が高い切磋琢磨して議論が激しく戦うものなども作っていて、軽いものから大きいもの、少人数でやるもの大人数でやるものと上手く設計していてそれをぐるぐる回してやっています。

高木なるほど。佐々木さんは、前は経営側と現場側の間にいましたが、経営側からくる情報と下に伝える情報って同じに伝えていいはずがないと思います。どうやって伝えていたのですか。

高木 孝 氏:株式会社ピー・ビー・アイ 代表取締役

高木 孝氏

佐々木大体、上の人は「なんで俺が言っていることをお前らは分かってくれない。俺はこんなに会社を愛していてお前たちの生活を守るのに頑張っているのに」と。で、現場は「どうして上の人たちは私たちが毎日こんなに大変な思いをして、残業して、限界ギリギリなのに、それでもやれってどうしてあの人たちは簡単に言えるの?」って、お互いに言い合ってる。

今日、特別講演で大西さんがサッカーに例えて言っていて、すごくわかりやすくて、片方は「点とらないと勝てないんだぞ、何点失点しても相手より点とれば勝てるんだ。なのにどうしてお前たちは攻めるべきタイミングで攻め上がってこないんだ」って。反対側を見ると「どうしてあの人たちは私たちがこんなに体を張って守って大変な目にあっているのに、前線から戻ってきて助けてくれないんだろう。失点しなければサッカーは負けないのに」とお互いに言い合っているんです。一見すると対立しているように見えるんですけど、何てことはない「この試合に勝ちたいよね」って両方言っている。そこが一緒であることをきちんと翻訳するのがミッドフィルダーであり自分のポジションだと思っています。

てっとり早いのはフォワードとディフェンスを一回入れ替えればいいんですよ。じゃないとお互いの苦労って分からないですよ。擬似的にでもやるべきだと思います。

高木やっぱり翻訳って大事だよね。向かっている先はゴールなんだけど101対100で勝てばいいというチームと1対0とは違う。勝ちは勝ちだけど。じゃあ自分たちはどっちにいくの、101点も大変だし、0点も大変だよねって、それを分かった上でやらないと、というのはすごくある。

佐々木あとはやっぱり「ディフェンダーは1点失点すると」ってあったが、ノルマと責務だけをバックヤードに負わせちゃいけないですよ。逆にそこの部分まで含めて僕はバックヤードの人たちがもっと前に出てヒーローになるべきだと思います。俺が会社の主役だって。じゃないと、結局どんどん売れれば売れるほど、ノルマと責任だけが増えてしまってやらされてる感がでてしまう。

高木バランスの悪い職種になってしまう。

佐々木フロントは「うちもこういうやり方できるかな」って、しょっちゅう交流をやってるんだけど、バックヤードの人たちは社内で完結してしまうから、自分たちのやり方が限界だと思ってるし、現状でのベストだって思い込んでいる。実はそうではないので、そこの交流をやらせてあげるのって良いのかなと思います。今回のような催しってすごく良いと思います。

佐々木 伸一 氏:テラオ株式会社 EC部マネージャー

佐々木 伸一 氏

シンプルなことを毎日言い続けることで、やっと伝わる

高木三宅さんのところのマリリンイズムはどうやって現場に落とし込むのですか?

三宅マリリンイズムは背中を見せていることろ、やはりこちらが真剣だから分かってもらえるというのがひとつと、もうひとつは毎週朝礼で同じことを繰り返していて、「私たちはお客様にハッピーを届けるために仕事してますよ」、「お客様からいただくありがとうが私たちの報酬です」を言い続けます。すごくシンプル。

高木基本的にはシンプルなことを毎日毎日伝えているんですね。

三宅それだけを外注さんを含め、一番重要なこととして伝え続ける。

高木伝え続ければ伝わりますか?

三宅変わらないことを言い続けるので、また始まったなって感じですけど耳にタコができるので覚えてもらえる。単純なことだからこそ覚えてもらって、二言目にはスタッフも頭にでてくると思います。

三宅 幸子 氏 :株式会社ミン 代表取締役

三宅 幸子 氏

高木久保さんはどうですか。どう伝えてますか。昨日までアロマやっていたのに帽子やりますみたいなこととか。

久保僕ら全体だと30人くらいで、ネット通販は楽天だと4店舗、他にも化粧品やバッテリー関係、電子タバコ、飲食店とかいろんな業種業態があって。営業部隊、ネット通販、リアルショップもあったり。全員が集まるのは年に2回くらいしかないので、それぞれの頭を作ってその頭のやり方でやってもらって、大枠の価値観は僕が話し合うというやり方でやっています。

去年、ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)とらせてもらった時も現場にあまり入っていなくて。僕は去年海外に留学していて、その間にスタッフがSOYとってて、帰ってきたらレッドカーペット歩いてくださいって感じで。スタッフが頑張ってくれているというのが強くて。僕は元々アロマ屋さんをスタートさせた4、5人でやっていたころが一番楽しくて、苦労を苦とも思わなくて、とにかく楽しい。それがだんだん10人、15人と増えてきた時に「あれ、これ何の為にやっているんだっけ?」と、変な感じになっていくのを自分自身感じた時に、「少人数のチームを複数作って、その頭に責任感を持ってもらってやるのがいいな」と思いました。

勘違いをして欲しくないのは、人に任せればそうなるわけではなくて、任せる人間を見誤ると大怪我する。あとは経営者とか上司ってチェックは得意なんですよね、できてないところを見つけるのは。チェックした後のフォローが大事で、その後どうなったかの報告まで追うのを大事にしてて。各部門のトップにはチェックした後のフォローはしてあげてねと伝えて、その上で責任判断は委ねています。

もっとバックヤードの人が情報交流できる機会を

高木最後に一言ずつ、自分たちのECをやっているからこそのビジョン、夢、バックヤードへのメッセージを今日の締めの言葉としてお願いします。

井手僕らのミッションは「ビールに味を!人生に幸せを!」なんですけど、ビールを通して色々な人を幸せにしたい、世界を幸せにしたいと考えています。人からなんと言われようとその道を信じてやっていきたいと思います。今日はとても良い会だと思うので、もっともっと広げていって3会場くらいぶちぬいて、情報交流をもっとやっていってほしい。来年以降も盛大にお願いします。

井手 直行 氏 :株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役

井手 直行氏

佐々木バックヤードを担当している方ってそこまで自分に自信を持っていない方が多い気がします。なんとなく。「私は裏方、縁の下の力持ち」ではなくて「自分が主役の一人だ」、「フロントで売っている人と変わらない重要度だ」という自覚をしてもらいたい。

あと、バックヤードの人たちってやって当たり前だと思われちゃうじゃないですか。でもフロントの仕事って加点がされるじゃないですか。「SOYとりました!」「スピーチしました!」って。残念ながらバックヤードの人たちって、減点されることはあっても加点されることはすごく少ないんですよ。

よくビジネスの寓話でレンガを運ぶ話ありますよね。「あなたは何をしているんですか?」と聞かれると「レンガを運んでます」と。いつまでにどのぐらいの量を運ばなければいけないんだと。量が増えて納期が短くなったらそりゃ辛くなりますよ。逆に経営者が「あなたがレンガを運ぶことによって、こんなすてきな教会が建って、みんなが幸せに心安らかにすごせるんですよ」って実感させてあげること。自分自身もまだまだできてないんですけど、経営者の方々はそれをバックヤードの方々にきちんとフィードバックしてほしいなと思います。

三宅私はアナログ人間なので、セールの時は一緒の時間に起きていて、1つずつ受注を開いてありがとうございますって言います。それをやってキャメロンワンピースっていうのが大ヒットした時に、キャメロンワンピース買ってる人ってみんなレギンスも買ってるなって分かり、それを共同購入にもっていって次のヒットを作ったことがありました。

だからこそバックヤードの人って次に何がヒットするかっていうのを一番知ってるところなんですよね。皆さん受注を見ているわけですから。だからそれをフィードバックして皆さんがヒット商品を作る一番身近なところにいる。皆さんの声でそれができる源になる。企画の方はあまりそこまで分かっていない状況になっていると思うので、ぜひそこを提案していただきたい。

自分たちがヒット商品を作って、自分たちが次の会社を担っていくという風に意識を持って発言をしてもらえればいいなと思っています。

久保バックヤードの仕事って自分たちで取りにいくものではないですが、楽天大学の学長が言ってる「魂のごちそう(たまごち)」というのがあって、一番ありがとうをもらえるポジションでもあると思うんですね。実は経営者って、「たまごち」って言われるお客様のありがとうとかって、直接もらえる接点が少なくなっていくんですね。経営者として自分たちが作ったサービスで世の中が変わっていく、誰かからありがとうって言ってもらえるビジネスをしながら、自分たちがご飯を食べられる、生活ができるって経営者冥利につきる。この会社やって良かったなって感じる。なので、ぜひぜひ経営者の方々やフロントの部分と、自分は関係ないからじゃなくて、お客さんからこんな意見来てますよ、ってどんどんシェアしてもらうと、会社は良くなっていくと思います。

経営者ってなかなか原点を見れない時もあるので、もう1回立ち返って現場のたまごちを見てみたいなって思いますし、そういう話が出た時に現場の意見を聞いていける会社であれば良いのかなと思います。

久保 雅也 氏:株式会社イマリ 代表取締役

井手 直行氏

高木楽天カンファ全6会場7パートのトークセッションのモデレーターもやっているんですけど、こうやって経営者の方をよんで、結局みんな言うのは「フロントは大事だけどバックヤードがなくなったらだめだよね」。

会社って絶対そうで、いくら注文受けてもきちんと届けないとダメだし、代金回収できなきゃ商売ってやっていけないし。売るのも大事だけど、売った後どれくらい良い印象を持ってもらうかが、次のリピートにもつながるし。バックヤードが大事だと経営者の方も分かっている。すごく皆さんの存在に支えられている業界です。経営者として日々感謝しているものの、なかなか言う機会がない。今日来ている人たちは日々バックヤードの業務に勤しんでいて、機会がないとなかなか前に出て来られない人もいるかも知れない。だから、こういう会ってすごく有意義で、ここを活性化したら実は流通ってもっと上がっていくんじゃないかって思っていて。今日の会を開催してくれたアイルの皆さんに、また次回開催してもらいたいなという気持ちをこめて今回の締めの言葉とさせていただきたいと思います。皆様ありがとうございました。

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「再春館製薬所は大丈夫」 震度7襲った熊本県益城町のドモホルンリンクル通販会社のいま

9 years 7ヶ月 ago
震度7の地震に襲われた熊本県上益城郡益城町に拠点を置く通販会社、再春館製薬所に震災の影響を聞いてみました

再春館製薬所は大丈夫です。安心してください。

4月14日、震度7の地震に襲われた熊本県上益城郡益城町。ここに年商約300億円規模の通販企業がある。「ドモホルンリンクル」で知られる再春館製薬所だ。

本社と工場を益城町に置く再春館製薬所の状況はどうなのだろうか?

4月15日、本社広報担当者の携帯に電話をかけ取材の趣旨を説明。すると、冒頭の言葉が返ってきた。

受注は現在ECサイトのみ、「業務再開に向けて一致団結する」

再春館製薬所は従業員1000人を抱える通販企業。「ドモホルンリンクル」を主力とした化粧品、医薬部外品、医薬品の製造・販売を、熊本県上益城郡益城町で手がける。

「再春館製薬所は大丈夫」震度7が直撃した熊本・益城町のドモホルンリンクル通販企業のいま
再春館製薬所の外観(画像は再春館製薬所のYouTubeから編集部がキャプチャ)

抱えるスタッフ数は1100人超。広報担当の池田さんによると、すでにスタッフの安否を確認。益城町に住むスタッフは全体の1割にも満たないものの、大事には至らなかったため安堵(あんど)の様子がうかがえた。

スタッフの無事は確認できたものの、再春館製薬所の通販ビジネスを支える自社工場、コンタクトセンターはどうか?

ドモホルンリンクルを作る製造工場「薬彩工園」。製造ラインなどが一部損傷したものの、「来週(4月18日の週)には稼働できる見通しがたっている」(広報担当の池田さん)。通常、土・日曜日は工場は稼働していないものの、4月18日の週の稼働再開に向けて、復旧に向けて急ピッチで動いている。

電話からの注文が多いコンタクトセンター部門は4月15日に運営を停止した。地震の影響により、避難を余儀なくされたスタッフも多いためだ。こうした状況を鑑み、コンタクトセンターによる電話注文をストップ。ECサイトのみの受注体制に切り替えている。

商品生産の再開時期は見通しがたっているものの、配送面の正常稼働には時間がかかりそう。

ヤマト運輸が4月17日現在、熊本県全域での集荷と店頭での荷受けを中止しているように、配送インフラが混乱。コンタクトセンターと同様、配送関連に従事するスタッフも避難を余儀なくされ、発送再開のメドがたっていない。

物流の混乱は、再春館製薬所のコミュニケーションスペース「阪急うめだ本店」と「博多阪急」に直撃。店頭在庫が補充できない状況になっている。

大きな余震が続き、物流インフラの完全復旧は見通せないものの、池田さんは「社員一致団結して再稼働に向けて準備を進めていきます」とメッセージを寄せてくれた。

「再春館製薬所は大丈夫」震度7が直撃した熊本・益城町のドモホルンリンクル通販企業のいま②
再春館製薬所のFBでは震災の状況など最新情報が更新されている(画像は編集部がキャプチャ)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

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「H&M」がネット通販を開始、日本未販売のインテリア雑貨「H&M HOME」も販売

9 years 7ヶ月 ago
ネット限定商品も取り扱い、ネット通販事業の拡大を図る

カジュアル衣料品店「H&M」を展開するヘネス・アンド・マウリッツは4月14日、日本向けの公式ECサイトを開設した。レディース、メンズ、キッズ向けアパレルのほか、日本の実店舗では販売していないインテリア雑貨「H&M HOME」も展開。ネット限定商品も取り扱い、ネット通販事業の拡大を図る。

「H&M」がネット通販を行うのは今回が初。ECサイトでは、過去のユーザーの閲覧データをもとに嗜好を学習し、自動的にそのユーザーが気に入ると考えられる商品を大きく露出するように設計、商品の特徴や商品カテゴリ、スタイルから商品を探せるようにしている。

オープン記念として人気商品を599円や399円など割安で販売するほか、通常499円の送料を5月15日まで無料にするキャンペーンを行う。

店舗との連携については、現状では特に目立った施策は見られない。今後、国内57店舗と連携したサービスを展開する可能性は高そうだ。

H&Mのオンラインショップ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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ユニクロのECサイト、「セブン-イレブン」での店頭受取を全国に拡大

9 years 7ヶ月 ago
関東1都3県で展開していた「セブン-イレブン」の店頭受取を全国約1万8600店に拡大

ユニクロは4月19日から、ECサイト「ユニクロ公式オンラインストア」で購入した商品を「セブン-イレブン」の店頭で受け取りできるサービスを、従来の関東1都3県から全国に拡大する。受け取り手数料は無料。

4月19日からは、「ユニクロ公式オンラインストア」で購入した商品を全国の「セブン-イレブン」約1万8600店で受け取ることができるようになる。

「セブン-イレブン」の店頭受取は2016年2月にスタート。東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で展開していた。

ユニクロが当初、「商品のスムーズな受け取りが難しかったお客さまの利便性を向上させることができると考えている」と想定していたように、「受け取りが難しかったお客様に非常に好評だった」という。

ファーストリテイリング傘下のユニクロのECサイト、「セブン-イレブン」での店頭受取を全国に拡大

ユニクロのECサイトでは「セブン-イレブン」での店頭受取を告知している

ユニクロのECサイトでは、5000円以上の注文で送料は無料で、5000円未満は全国一律450円(消費税除く)。「セブン-イレブン」店頭での受け取り関する手数料は無料に設定している。

ファーストリテイリングが2015年10月に発表した2015年8月期通期連結決算によると、国内ユニクロ事業における通販・EC売上高は前の期比27.9%増の324億900万円。同事業の売上高に占める通販・EC売上高の構成比率は同0.6ポイント増の4.1%。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

熊本県の大地震で九州地方の通販・ECに影響も。荷物の配送・集荷に遅延の可能性

9 years 7ヶ月 ago
熊本市に拠点を置く、えがおでは、注文情報の更新作業などに遅れが生じている

熊本県を中心に4月14日発生した震度7の地震で、九州地方への商品配送および九州地域からの商品配達に影響が出そうだ。

日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便の大手配送キャリアは4月15日午前9時までに、地震の影響による荷物の配送に関する影響についてアナウンスした。

日本郵便では、「熊本県、宮崎県および鹿児島県を引受、配達地域とするゆうパック、郵便物等のお届けに遅れが発生している」とアナウンスしている。

ヤマト運輸では九州地方を発着する宅急便・クロネコDM便に遅れが生じている。荷物の配送についても、九州地方7県の全域で遅れているという(詳しくはこちら、ヤマト運輸さんのHPにジャンプします)。

佐川急便は荷物の集荷・配達に遅延が発生する可能性を告知した。

熊本市に拠点を置く健康食品などの通販会社えがおは、4月15日に「熊本県熊本地方の地震による商品発送遅延について」という、お知らせを更新。

「現在、商品の発送に遅延が発生する可能性がございます。また、4月14日(木)21:30頃より、WEBサイトからご注文いただいた情報や、マイページから契約などを変更された情報の反映が遅れております」としている。

熊本県の大地震で九州地方の通販・ECに影響も。荷物の配送・集荷に遅延の可能性。えがおの通販業務に影響も

えがおは4月15日にお知らせを更新した

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

あの有名EC企業に学ぶバックヤード人材の「採用」「評価」「育成」の秘訣 | バックヤードカンファレンス2015 セミナーレポート

9 years 7ヶ月 ago
バックヤードカンファレンス2015トークセッションの様子を3回に分けて紹介・part2

有名EC店は、バックヤードの人材に関する「採用」「評価」「育成」をどうやっているのか。ピー・ビー・アイの高木孝社長、ヤッホーブルーイングの井手直行社長、テラオの佐々木伸一EC部マネージャーらが、EC業界の有名店舗が取り組んでいること披露した「バックヤードカンファレンス2015」のトークセッション。有力EC店長たちのバックヤードに対する考え方などから、最適なバックヤード業務を実現するためのヒントを探ってみる。

ディスカッションのメンバー

モデレーター

  • 高木 孝 氏:株式会社ピー・ビー・アイ 代表取締役

パネリスト

  • 井手 直行 氏:株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役
  • 佐々木 伸一 氏:テラオ株式会社 EC部マネージャー
  • 三宅 幸子 氏:株式会社ミン 代表取締役
  • 久保 雅也 氏:株式会社イマリ 代表取締役

学歴は関係ない 採用したいのは一緒に頑張れる人

高木バックヤードの人の採用・育成・評価はすごく大事だと思うんです。井手さんのところの採用ってすごそうですよね。

井手6、7年前募集しても誰も来なくて、すごく困っていた時期でした。楽しい雰囲気のある会社にしようと心掛けて色々やってきて、今は人が一杯来てくれるようになっています。基本的には地元で募集の場合は、地元の就職情報に広告出して、メインはリクナビみたいなのに広告出して募集しています。

ただ我々の会社はとても個性的でとても熱くてこんなことがやりたいって決まった会社なので、会社説明会をちゃんとやって、「どういうことをやろうとしている会社なのか、どんな社風なのかということをちゃんと理解した人だけが来てくださいね」って、念を押した上で履歴書もらって採用面接を何回かやるなど、とても力を入れてやっています。

高木何人くらい応募ってきますか?

井手2015年の春の新卒9人をとるのに応募が1000人くらい。中途は10人採用しようと思って1000人来て。競争率が100倍くらいで、とてもありがたいですね。

高木どうやって絞り込むんですか?

ピー・ビー・アイの高木 孝 氏

高木 孝 氏

井手まず会社説明会やって「我々はこんなことをやってる会社で、10人くらいしかとらないんです」、というと自信が無い人は2、3割が辞退する。その後は書類選考の基準があって、学歴やPR文の評価基準があって、書類選考で半分くらいになって。あとは1次2次3次面接があって、1次2次面接では社内で定めた10項目くらいある評価基準による人事評価システムがあって、それにのっとって面接していく。この人は頑張ってないから達成思考性、5段階の下から2段目だとか、この人は短期間でこんなに頑張ったんだから5だとか、そういう感じでやって、3次面接では3年後売上3倍目指しているんだけどその戦略を営業面と製造面の希望職種に分かれてプレゼンしなさいと。

高木それで残った10人は素晴らしい訳ですね。

井手素晴らしいです。入ってきてやっぱり素晴らしいです。

高木違ったってないですか?

井手実力的に失敗したってないですね。ただ、こういう会社ですからって説明したつもりが受け取り方が違って、すごいんだけど会社への共感度が弱くて残念ながら2、3年で辞めていくのが一人とかいたりする、そんな状況です。

佐々木私の場合、前職では特に選びませんでした。僕の後を継いでこの前最年少でショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)とった人は高校の勉強がとてもできなくて。どこにも就職が決まらなくて学校の先生が「あさ開で引き取ってくれませんか?」と言いに来たほどでした。

ただ、一番大事にしているのはその人たちのマインドと方向性。あとは、わがままなんだけど私が一緒に働けるかどうか。結局一番しっくりくるところなんだけど、「相性」。タイプが違ってもいいんです。優先度が違ったりカチンとくる物言いがあっても構わない、ただこいつは俺の欠けてるこういう部分を思い切り発揮してくれるんだろなとか、人が育つところにすごく楽しみがあるんですね。18歳で何も分からないで入ってきて、5年たったらSOYのジャンル大賞に入っていたりするので。

あとは仕事に合わせて人をとらないことが多いですね。他の部署からEC部に転属になった女の子が「私は何の仕事をしたらよいですか?」って聞くから「何の仕事がやりたい?」って聞いたら「私が決めるんですか?」って言ってそれで話が終わって、そのまま1カ月くらい放置してました。他のスタッフが「指示を出してくれないから何をしていいか分からないみたいだから店長から指示出してくれないですか。悩んでます」と言ってきても、絶対指示出さなかった。今その子は商品管理で資材の手配などして滞りなくやるうちの心臓部になっています。

高木指示待ちにしなかったということだね。

佐々木しません。あとは「あさ開」のチームは大卒1人もいませんでした。学歴が高くなくたって人が育つ環境はきちんと作れるし、「いいカスタマーサポートやってるね」って言われるようなものを標準にすることが大事なのかなと。人間的にこいつとは働けないっていうの以外はどこかしら立つ瀬があるし成長の余地はあるのかなと。

高木三宅さんのところは採用どういう風にやってますか?

三宅うちは私があまり器が大きくないので、採用自体もできるだけ私の会社ではしないという方向で、欠員がでたときだけ採用します。

高木面接の時、どういう質問するんですか?

三宅質問するより、「うちはこういう風にここ目指しているよ」というのを伝えて、同じ気持ちで頑張れるのなら来てくださいと。それで入って合わなかったら向こうから抜けてもらえますし、うちで頑張るという気持ちがあれば続けてもらえるのでそうやっています。

あとは自分の下に人を作るよりも、他のパートナーと一緒にチームを作っていくのが向いているようなので、他のスペシャリストのチームを作って、「マリリンイズムってこういうものだよ」と伝えて、「良かったら一緒に頑張ろうよ」、「一緒にWINWINになろうよ」と。

高木パートナーさんが多いというニュアンスですか?

三宅社員がいなくてやれるものでもないですし、目の前で伝えて目の前ですぐに動きたいこともあるので最低限のスタッフは必要ですが、それ以外はできるだけパートナーさんと組んでいくというスタンスでやっています。

ミンの三宅 幸子 氏

三宅 幸子 氏

高木久保さんのところの佐賀の採用ってどうなの?

久保パソコンできませんけど、エクセルできます、みたいな人もいる。ECに必要なスキルってそもそもそこじゃないっていうのを僕が一番身をもって勉強しているので、うちの会社の社員10名くらいで、大卒1人であと高卒、役員は中卒です。

あまり学歴は重要視していなくて、面接に来てもらった時、面接シート書いてもらって、よくある「なんで我が社に入りたいのですか?」みたいなのが書いてあったり、「うちの会社に聞きたいことはなんですか?」と聞いた時にお休みのこととか給与面とかベクトルが内向きの方は×。「私が入ったらどんなことができますか」、「御社はどんなところを目指しているんですか」、とベクトルが外に向いている人が見つかると、そこで僕らも本気を出して面接します。面接時言っているのは、「3カ月間採用期間があるんですけど、3カ月後に本当の試験やります」ということ。

3か月後に全スタッフの前で、イマリとはっていうのを語り、分かっていないなと思われると正社員としては入れない。イマリイズムを理解できてるなと思われるまでは入れない。情報は自分で取りに来なさいという考えなので聞いてくれたら教えるというスタンスです。

イマリの久保 雅也 氏

久保 雅也 氏

成果を評価するのではなく行動を評価する基準を採用

高木こうやって皆さん苦労して採用するじゃないですか。「頑張ったんだから評価してくれ」って人がいて、「評価してくれたら頑張りますよ」と言う人も、「認めてくれたら頑張りますよ」と言う人も、最近多い。バックヤードに従事しているスタッフの評価ってどうやっていますか?

井手僕たちは製造・品質管理・営業など部門が分かれているが、みんな同じ評価基準なんですね、バックヤード関係なく。売上1億とってきます、みたいな成果主義ではなく、「行動評価」という軸なんです。

成果主義って因数分解すると「成果=行動+運・不運」なんですよ。営業だと、成果1億円売りました、行動はそれなりにやりました、運は、ビール屋だと天気が良い日が続くと売れるんですよね。寒い日は売れない。運不運に左右されるから、行動をちゃんと見ていると、その行動が納得いくものになっているか、芯の通った行動だったら評価に値するということで、行動を見て全て評価しています。評価基準が10項目あって、達成思考性、顧客思考、スピード、戦略的行動とか、それに従って全員を評価する。バックヤードもいたるとことで行動を発揮できていて、あまり僕は悩んでなくて。従業員の満足度評価を見る限り、評価に対しては大方みんな満足しています。

高木公平に見てくれているということですか?

井手全員と言わないがほとんど満足してくれている。

高木その評価基準は作ったのですか?

井手親会社が星野リゾートで、その評価基準がベースにあって、関係会社なのでそれをもとにアレンジして使っているので、彼らがかなり練って作ったやつなので結構すごいですね。

高木佐々木さんのところはどうですか?

佐々木うちは個人評価がないんですよ。特別講演で大西さんが京セラのアメーバ経営の話なさっていましたが、あれを導入しています。

「あさ開きフィロソフィー」というのがあって、「月次報告」「ガラス張り」「速報性」、月次は請求書が来る前にそれを把握している、とか。人事考課の部分ってチーム全体の評価がそれぞれの役割に応じて配分率が変わる。よく言えば運命共同体、悪くいえば共産主義ですよね。それによって、モノが言えるようになる。

よなよなさんのところは各部門の垣根がないと思いますが、酒屋って蔵のことには口を出しちゃいけなくて、製品の人たちがダンボールをいくらの単価で買っているなど、まず見えないし言えない。アメーバ経営でガラス張りになると、見えて、「資材費なんでこんなに上がっているの?他、相見積取ってこの値段?」とか、相互の仕事をより改善する提案ができるようになるんですよ。そんな感じで相互で見ているので結果としてグループとして見る形になります。

高木パフォーマンスを見て上がっていれば、それを配分していく?

佐々木チームというより全社という単位ですね。

高木利益の何%とか?

佐々木総粗利の40%を人件費に充てると明言されているので、製造部門はコストを抑えて、俺らはより高く売れば儲かるというのが明確なんで。

高木総粗利の40%って、去年はこうで今年はこうって大きく変動した場合もそれに準じちゃうの?

佐々木準じます。SOY連続で取っていても3年間くらい他が足を引っ張って賞与無しでした。意地でもボーナス出させてやると思って。ECやらないとこの会社潰れちゃうと頑張るきっかけになりました

テラオの佐々木 伸一 氏

佐々木 伸一 氏

高木三宅さんのところはどうやってバックヤードの評価をしていますか?

三宅うちはワンフロアで人数もパートさん含めて15名なので、私が目の前で起きていることを全部見れている。具体的にこの人こういう風に頑張っているなとか全部見えるのでそれで評価をしています。だけど、井手さんの10項目を聞いて帰ってやりたい。前に「社長の好き嫌いですよね」って陰で言われたことがあって、そんなこと絶対ないって自信ありますけど、でも見る側からはそう見えるので、そういうものを明確化して出していけたらいいなと思います。

高木客観的な何かは必要かもしれないですよね。三宅さんの顔色伺う人がいたら評価が高くなってしまうかもしれないってことですよね。

三宅そう思われてそういう動きをして、お客様の方でなくてこちらを見てしまったら終わりですので。井手さんに質問で、会社100人くらいで10人採用すると、新卒割合が高くなりますが、それでも伸びていけるのは、評価基準のおかげですか?

チームビルディングに力を入れることで、会社の考え方を共有

井手中途10人、新卒10人採用だと100人ちょっとの会社で去年・一昨年と20人ずつぐらい入っていて、3人に1人は1、2年以内に入った人間なんです。自分では上手くいっていると思わないが、まわりからすごく良い会社って言われる。それは僕がチームワークを一番大事にしているからだと思います。

ビールの品質・戦略・営業力も大事ですが、経営で何を一番大事にしているかというとチームワーク。チームビルディングを一番大事にしています。今も毎年有志を募ってチームビルディングプログラムをやっているんです。丸1日のチームビルディング研修を5日間、それを3カ月やる。その期間、日常業務も支障をきたすくらいやるんです。全部業務扱いにするから膨大な人件費がかかるんですけど。しかも僕も忙しくなる中でチームビルディングの時は夜の飲み会も全部出ています。それくらいチーム力を大事にしているので良いチームにならないはずがないと思っている。そうするとさっきのカスタマースタッフのように自分たちで考えてお客さんの為に対応したり、他のスタッフを助けたりが自然とできるようになる。トップがこれだけチームビルディングに力を入れている会社は見たことないので、そういうことが上手くいっているということかなと思っています。

ヤッホーブルーイングの井手 直行 氏

井手 直行 氏

久保僕らもチームビルディングやっていて、2日間合宿でやったりする。評価のところでいうと、社員に話すのは、評価と査定は違うと。評価は頑張っているね、ということで、それが貯まっていくと査定基準にもなるんでしょうが、そもそも評価というのは金じゃないと話しています。

僕らは孫正義さんがやっている日次決算というのをやっていて、毎日決算。毎日、黒字なのか、赤字なのか、月末どうなるのかを月次、日次で管理して、15日の中間決算もやってこのままだとやばいとなったら社員も動くし、計算しながらやっている。稲盛さんのいう全員経営を目指して、儲かったらもちろん社員にも還元する。評価をしたから給与が上がるとは違ってて、全体の粗利が経費を超えていけたら還元していけるし、年1回の昇給や年2回のボーナスも払っていけます。

高木これは、今自分たちがこの時点でどういう状態かってことが見えるということでしょうか。

久保全員の見える化ですね。社員が意思決定をできるように、今どうなのか、今日は残業してでもやらないといけないのか、メルマガを今日中にださないといけないのか、とか。

高木会社としての客観的データがあるからそれに基づいて社員が考えられるような環境になるということですね。

久保そういう社員研修を僕らも年に5回全スタッフ参加で、経営合宿に全員入って僕が教えています。

トークセッションの様子
◇◇◇

Part3は4月18日掲載予定です。

中川 昌俊

ネットショップグランプリ入賞店に見る「良い店」の理由 | 週間人気記事ランキング

9 years 7ヶ月 ago
2016年4月8日~14日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

一般社団法人イーコマース事業協会が200サイト以上の応募者の中から選んだ「第8回 全国ネットショップグランプリ」が発表されました。グランプリは「腕時計のななぷれ」。ユーザーにストレスを感じさせないサイト作りが評価されました。

  1. EC事業者が選ぶ優れた通販サイト4選 ネットショップグランプリ受賞店に学ぶサイト作り

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    EC事業者による相互扶助団体「一般社団法人イーコマース事業協会」の会員などが選んだ優れたECサイトとは?

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  2. 42社の最新ソーシャルメディア活用の事例集など。EC企業は目を通しておきたい報告書

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    経済産業省が「ソーシャルメディア活用に関する調査報告書」を公表、「ozie」、ピーチ・ジョン、ジーユーなどの事例を紹介

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  3. 顧客情報約20万件がザ・キッスのECサイトで流出か。ハッキング示唆するメールも届く

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    ECサイト「THE KISS ONLINE SHOP」が外部からの不正アクセス攻撃を受け、セキュリティコードも漏えいした可能性あり

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    プログラム詳細の内容を最適化してアフィリエイターにメリットを伝えよう(第6回)

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    アイルが昨年2月に開催した「バックヤードカンファレンス」のトークセッションを3回にわけて紹介(Part1)

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    「検索結果ゼロ件」を解消して商品詳細到達率を上げよう(連載第3回)

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    「DIY関連製品」「洋服/ファッション関連製品」「旅行、レジャー&娯楽」の購入経験はが52%

    2016/4/13

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

uchiya-m

「WEAR」が「アメブロ」と連携、1度の投稿で両サービスに記事掲載が可能に

9 years 7ヶ月 ago
著名人を含めコーディネートをブログ記事として投稿するユーザーが増えているため連携が実現

スタートトゥデイは4月14日、ファションコーディネートアプリ「WEAR(ウェア)」とサイバーエージェントが運営するブログサービス「アメブロ」を連携させた。

「WEAR」とアメブロの両サービスを利用するユーザーが「WEAR」に投稿すると、「アメブロ」にも自動投稿されるようになる。投稿の手間を省くことで、「WEAR」へのコーディネート投稿の増加につなげる。

アメブロでは、著名人を含めコーディネートをブログ記事として投稿するユーザーが増えているため連携が実現した。「WEAR」のコーディネート投稿画面で「Ameba」ボタンを選択すると同時投稿が可能となる。初回は「Ameba ID」を入力してログインすることが必要。

連携を記念し、同日から5月10日まで「WEAR×アメブロ 春服コーデキャンペーン」を開催。期間中に「WEAR」と「Ameba ID」を連携して春をテーマにしたコーディネートを投稿したユーザーを対象に、抽選で120人に「ZOZOTOWN」で使用できる「ZOZOポイント」5000円分をプレゼントする。

サービス連携のイメージ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

楽天が「HOME'S‎」などとタッグ、空き家情報を「楽天市場」で活用して不正注文対策

9 years 7ヶ月 ago
2015年は72億円分の不正注文をストップしたという

楽天は賃貸住宅情報サイト「HOME'S‎」を運営するネクストや日本賃貸住宅管理協会(日管協)から空き家情報を提供してもらい、不正注文対策を強化する。不正注文の受取先として空き家が利用されているケースが多い。空き家情報を活用することで、不正注文かどうかを判断できるようにする。

4月13日に投資家やアナリストなどを招いて開催したセミナー「安心・安全の取り組み」で明らかにした。

「楽天市場」で不正注文などの対策を担当する塩原聡事業運営室室長は「連携により、一時的には大きな効果が出るのではないか。ただ、犯罪者は常に新しいやり方を模索しているので、これによって完全に不正注文をなくすことはできない。国として不正対策に取り組んでいく必要がある」と話した。

楽天は2014年から、「プレミアムモール」として安心して商品を購入できる売り場にするため、サイト内の表示適正化やコピーサイト対策、偽物対策など様々な取り組みを実施。

不正注文に対しても、パトロールのほかデータ活用で不正注文をストップする仕組みをブラッシュアップしている。2015年は約72億円分の不正注文をストップさせたという。

不正対策を説明する塩原聡・事業運営室室長

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

w2ソリューション、創業以来使用してきたロゴマークを変更

9 years 7ヶ月 ago
本社も東京・東銀座駅すぐそばに移転

ECサイト構築パッケージを提供するw2ソリューションは4月25日付で本社を移転し、創業以来使用してきたロゴマークを一新すると発表した。

新しいロゴマークは社名の由来でもある「"win-win"という贈り物を全世界に届ける 」という想いを、リボンとwで表現しているという。

新しい住所は下記のとおり。

  • 新住所 :〒104-0061 東京都中央区銀座四丁目14番地11号 七十七銀座ビル7階
  • TEL:03-5148-9631※番号の変更はなし
  • FAX:03-5148-9632 ※番号の変更はなし

w2ソリューションの新しいロゴ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

アリババが東南アジア最大級のECモール「Lazada」に10億ドルを出資

9 years 7ヶ月 ago
今後急成長が見込まれる東南アジアEC市場に本格参入する

中国最大のECモール「タオバオ」「Tmall」などを運営する Alibaba(阿里巴巴、アリババ)は4月12日、東南アジア最大級のeコマースプラットフォーム「Lazada(ラザダ)」を展開するLazadaグループに、約10億ドル(約1082億円)を出資したと発表した。

中国最大のECグループが東南アジアECに本格参入。今後、東南アジアECへの資本投入が進んでいくことが予想される。

アリババは5億ドル分の新規発行株式と既存株主から残り5億ドル分の株式を取得。さらに、Lazadaの株式残分をアリババが取引締結後、12〜18か月以内に適切な市場価格で取得する可能性もあるとしている。

「Lazada」は、2012年にRocket Internetが設立。現在、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの6か国で事業を展開している。デジタル機器、家電などを中心に、ファッション、日用品などさまざまなカテゴリの商品を数十万点扱う東南アジア最大級のECモールとなっている。

「Lazada」が展開している6か国はすでにスマートフォンなどの普及率が高い一方、EC化率はまだ低い。そのため、今後急成長が見込まれる市場と言われている。

Lasada

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

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中川 昌俊

あなたの会社の賃上げ状況はどう? 約7割の中小企業が2016年に賃上げを実施する予定

9 years 7ヶ月 ago
賃上げ実施理由は、「処遇改善による人材の定着化」「人材確保(採用)のために必要」など

約72%の中小企業が2016年に賃上げ(定期昇給/ベースアップ・賞与などの引き上げ)を予定している――

商工中金が4月7日に発表した「中小企業の賃金動向に関する調査」によると、人材の定着化や人材確保のために、2016年は約72%の中小企業が定期昇給やベースアップ、賞与などの賃上げを実施する予定という。賃上げを予定する企業は回答企業4640社のうち72.2%。

賃上げを予定する理由は、全産業で「処遇改善による人材の定着化」が64.6%で最も多い。「自社の業績改善を反映」が44.1%、「人材確保(採用)のために必要」が43.3%で続いた。

商工中金は、「人手不足感が今後も高まることを見込んで、待遇改善による労働力の確保を狙う動きがうかがえる」と指摘する。

あなたの会社の賃上げ状況はどう? 約7割の中小企業が2016年に賃上げを実施する、商工中金の「中小企業の賃金動向に関する調査」

2016年に賃上げを予定する理由

小売業の賃上げ予定理由を見てみると、全産業と同様に「処遇改善による人材の定着化」がトップで65.5%。次に多かったのが「人材確保(採用)のために必要」で49.8%。「自社の業績改善を反映」は43.8%だった。

調査では、定期昇給に関する制度の有無も聞いた。「定期昇給制度あり」と回答した企業は66.9%。定昇制度のある企業では2015年に85.1%が定期昇給を実施している。

賞与などの一時金について、2016年夏は52.0%が「引き上げる予定」と回答。ただ、2015年の冬実績(66.9%)から大幅に減少している。一方、「引き下げる予定」は2015年冬実績(20.3%)から25.0%に増加した。

商工中金は、「景気回復基調に伴い一時金で労働者の待遇改善を行う企業が多いものの、減少させる企業も少なからずあり、一時金の動向は二極化している」とした。

商工中金が4月7日に発表した「中小企業の賃金動向に関する調査」

賞与などの一時金の動向

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

スマホECでは特に重要! 商品詳細ページへのクリック率を上げるサイト内検索、最適化の3ステップ | ECサイトの販売力をUPするユーザスループット最適化(UTO)

9 years 7ヶ月 ago
「検索結果ゼロ件」を解消して商品詳細到達率を上げよう(連載第3回)

ECサイトを訪れる多くのユーザーは、「商品を探す」「商品を見る」「商品を吟味する」「商品をカートに入れる」というプロセスを経て購入します。今回は「商品を探す」ために誰もが使う「サイト内検索」にフォーカスし、前回ご紹介した1つ目のKPI「商品詳細到達率」を向上させるためのサイト内検索のチェックポイントと改善方法を紹介します。

スマートフォンの利用率が増えている昨今では、サイト内検索の最適化は特に優先すべき課題になりつつあります。

なぜなら、PCと違ってスマートフォンでは、

  • 文字入力の打ち間違いが多く、思い通りの検索結果が出ない
  • 画面が小さいため検索結果で確認できる商品数に限界がある

以上のような制約を受けるからです。

商品を探しやすいサイト内検索にするには、下記の3つのステップがあります。

①ちゃんと検索されるようにする
②ちゃんと検索結果を表示する
③ちゃんとクリックさせる

それぞれを順にご説明します。

①ちゃんと検索されるようにする
─視認性、絞り込み、ソートの改善

まず、はじめにチェックすべきはサイト内検索の「利用率」です。利用率は高いほうが望ましいです。なぜなら、サイト内検索の利用ユーザーの方が、非利用ユーザーよりもCVRが高いという事実があるからです。

サイト内検索を使うユーザーは具体的に“欲しいもの”のイメージがあるため、訪問者の中でも購入意欲の高いユーザーであることはイメージしやすいと思います。

サイト内検索の利用率はGoogleアナリティクスで確認できる

サイト内検索の利用率が上がらない原因は、検索ボックスやカテゴリ検索の視認性が悪いということに尽きますが、意外にこの点に無頓着なEC事業者が多いのも事実です。

40代後半より上の女性ユーザーが多く、またカタログの商品名や商品コードを見ながら注文されることが多い、とあるECサイトでは、フリーワードと商品コードの検索ボックスの大きさを1.5倍にしただけで、売上が15%増えたという事例もあります。

利用率は、「検索される/されない」以外に、「より詳しく検索される/されない」という観点でもチェックする必要があります。

具体的には、例えば「ワンピース」で検索した際の検索結果が500件超あるにも関わらず、絞り込み機能やソート機能が不十分な場合、不便を感じて商品を探すのをやめてしまうかもしれません。

ユーザーのニーズに沿うのならブランド、カラー、素材、柄、丈などでの絞り込みや、レビュー評価順や値引き順などでのソートができるほうが便利でしょう。

②ちゃんと検索結果を表示する
─表記ゆれの解消

購入意欲の高いユーザーがキーワードを入力して検索してくれたにも関わらず、「検索結果ゼロ件」を返してはいないでしょうか?

絶対に取り扱っているはずの商品を検索したのに「あなたがお探しの商品は取り扱いがありません」と言われ、がっかりした経験がある方も多いでしょう。

サイト内検索を最適化する前の「検索結果ゼロ件率」は平均で30%~40%です。検索結果ゼロ件になる原因はいくつか存在し、それぞれにあったケアをする必要があります。

検索結果ゼロ件の原因別の解決方法
検索結果ゼロ件の原因別の解決方法

まず、取扱いのない商品を検索された結果、検索結果ゼロ件になる場合。これは結果の出しようがないですが、検索回数が多いようであれば、新たなニーズとして商品企画部やMD部にエスカレーションすると良いでしょう。

商品と関連するキーワードがあるのに検索結果がゼロになる場合は、表記方法のミスマッチが原因になっている場合がほとんどです。

「brandA」というブランド名だったら、「ブランドエー」でも「BRANDA」でも「ブランドa」でも自動でヒットするようなエンジンに切り替える必要があります。ミスマッチに法則性があれば、表記ゆれを自動吸収できます。

ミスマッチの法則性がなく自動吸収が難しい場合は、同義語登録をします。例えば「ソックス」でも「靴下」でも同数の結果がヒットされるようになります。

関連キーワードの登録がない場合はアイテムデータの再設計が必要です。関連キーワード登録後のよくある落とし穴として、商品名と説明文ではヒットするものの、カテゴリ名をインデックス対象としておらず検索結果ゼロ件、または検索結果件数がかなり減ってしまう、といったことがあります。

ここまで、検索結果ゼロ件になった場合の対応方法を整理しましたが、実は抜本的に検索結果ゼロ件問題を解消する方法があります。それは、サジェスト(オートコンプリート)機能を実装し、検索結果ゼロ件を招くキーワードの入力を回避することです。また、カテゴリの絞り込みにおいて検索結果ゼロ件になるカテゴリをあらかじめ非表示にすることも有効です。

③ちゃんとクリックさせる
─商品詳細ページに誘導する仕掛け

サイト内検索の利用率が上がり、検索結果の表示もちゃんとできたら、次は「ちゃんと商品をクリックしてもらい、商品詳細ページを見てもらおう」という話です。当たり前の話ですが、商品がクリックされないことには『商品詳細到達率』を上げることはできません。

「システムとしてサイト内検索が機能している」のと、「検索の精度や操作性が優れていてよく使われている」のは全く別の話ですが、前者で満足しているEC事業者は多いです。

例えば「液晶テレビ」で検索するとテレビ台やコード類が上位表示される。「ベルト」を探しているのに時計やバッグ、ワンピースが上位表示される。そのようなことはよくあることです。

そこだけ見ると笑い話のようですが、よく検索されるキーワードを把握していても、そのキーワードの検索結果でどんな商品が並んでいるのかまで把握していますか?

実際に検索結果を見た上で、その妥当性を確認するのは必要ですが、そこで「初見では妥当なものが出ていそう」という判断だけでは不十分で、検索結果に「接客」の要素が反映されているかどうかが重要です。

例えば、「ロジック」の観点からは、検索結果を作るインデックスの中にアイテムの閲覧数、販売数、レビュー評価点、お買い得度など、ユーザーの購入可能性を高める要素を加味した検索結果を作ることで、クリック率を上げることが可能です。

「操作性」の観点からは、一般的な新着や価格順のソート軸以外に、人気順や商品レビューの点数や件数も追加したり、検索結果一覧のデザインをリスト型とボックス型に変更できるようにしたり、検索結果の各商品にカラーバリエーションや商品レビューを表示したりすることも有効です。

最後に、実は検索結果一覧を通過せずに商品詳細ページへ遷移させる方法があります。それにはサジェストを使います。サジェストされた候補キーワードをマウスオーバーした際に商品画像を出すというやり方です。

候補キーワードのマウスオーバーで商品画像を表示している例
候補キーワードのマウスオーバーで商品画像を表示している例

販売中の商品のみを出すようにすれば、0件ヒットにもならず、また検索結果一覧から該当商品を絞り込むなどして選択する手間も省け、離脱も防げるようになります。

◇◇◇

「商品詳細到達率」のKPIを改善するためのサイト内検索のあるべき姿について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

サイト内検索ひとつとっても様々な現状把握の仕方、改善のポイントがあります。まずは、サイト内検索の現状を把握することをお勧めします。

次回も「商品詳細到達率」を向上させるための施策になりますが、レコメンドの活用方法を改めて整理します。

高橋 敏郎

ナビプラス株式会社

高橋 敏郎(たかはし・としろう)

ナビプラス株式会社 執行役員 セールス&マーケティング部 部長

大学卒業後、インターネット広告代理店にてIT関連メディアやリスティング広告、サイト構築の営業に従事。その後、人材紹介会社におけるインターネット関連企業の採用支援業務などを経て、2010年の会社設立とともにナビプラス株式会社に参画。

現在は、大手EC事業者への営業のほかマーケティングやアライアンス関連業務などを担当している。

高橋 敏郎

アパレル企業に吹き荒れる逆風。円安・暖冬などの影響で倒産が増えている

9 years 7ヶ月 ago
2015年度(2015年4月~2016年3月)のアパレル関連業者の倒産件数は、前年度比6.5%増の311件

2014年4月の消費税増税、2012年以降に進んだ円安などで、アパレル関連業者の経営環境が悪化。この秋冬シーズンは、記録的な暖冬でアパレル企業にとって稼ぎ頭である重衣料の販売が不調に終わったため、倒産する企業が増える懸念がある――。

帝国データバンクが4月8日に発表した「アパレル関連業者の倒産動向調査」によると、アパレル関連企業の倒産が増えていることがわかった。2015年度(2015年4月~2016年3月)のアパレル関連業者の倒産件数は、前年度比6.5%増の311件となり、4年ぶりに300件を上回った。

アパレル卸売業者の倒産件数は同18.8%増の152件で、過去10年で最大の伸び率を記録。

一方、小売業者の倒産件数は同3.0%減の159件だった。小売業者の倒産件数は前年比で減少したのは、2014年4月の消費税増税の影響が一巡したためという。

アパレル企業に吹き荒れる逆風 円安・暖冬などで倒産するケースが増えている、帝国データバンク調査

アパレル小売業・卸業の倒産件数の推移(画像は編集部がキャプチャ)

負債規模別では、「1~5億円未満」の構成比が28.9%、「5~10億円未満」が同4.2%となり、いずれも過去5年間で最も高い数値となった。大型倒産が減少し、中規模倒産にシフトしている傾向にある。

アパレル小売業者では2015年、男性向けファッション通販サイト「MAYHEM」運営のワールドコンクエスト、若年女性向けのアパレル小売りシー・エス・ピーなどが経営破たんしている。

調査の対象は、負債額1000万円以上で、法的整理のみの倒産。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

「駿河屋」「あみあみ」大手ホビーEC2社が秋葉原に実店舗を開設

9 years 7ヶ月 ago
買取サービス、イベント開催などオムニチャネルを推進

ゲーム、DVD、フィギュアなどのECサイト「駿河屋」を展開するエーツーは4月9日、秋葉原に実店舗を2店舗開設した。フィギュアECサイト「あみあみ」を運営する大網も4月27日に秋葉原に実店舗を開設する。いずれも、実店舗で買い取りサービスを展開することで、買取を強化するほか、イベントなどを実店舗で開催することで、顧客との距離を縮め、よりコアなファンづくりにつなげていく。

エーツーでは4月9日に、アニメ・ホビーに特化した「駿河屋秋葉原アニメ・ホビー館」と、特にレトロゲームが充実したゲーム専門ショップ「駿河屋秋葉原店ゲーム館」を2店舗同時に開設した。

ネットで人気の「メガ福袋」も数量限定で販売するほか、ネットで商品の査定依頼を行い、査定結果と商品を店舗に持ち込むとその場で換金できる新サービス「O2O買取サービスあんしん持込」も開始する。

「駿河屋秋葉原アニメ・ホビー館」外観

大網は4月27日に「あみあみ秋葉原店」を開設。あみあみの実店舗としては「橋本駅前店」に続き2店舗目で、都心の大規模店舗としては初めての開設となる。

「あみあみ秋葉原店」では「あみあみ」で販売しているフィギュアを幅広く取り揃えるほか、買取センターも併設。他にも展示/イベントスペースを設け、発売前フィギュアなどの展示も行っていく。人気声優を起用したWEB動画番組との連携も企画しているという。

「あみあみ秋葉原店」外観

秋葉原はアニメ・ホビージャンルの商品が集まる日本最大のスポットであり、両社は秋葉原に店舗を構えることで、ブランディング強化につなげるとともに、オムニチャネル戦略を進めていく考え。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

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中川 昌俊

Amazon、シニア層に特化し、しっかりと商品の良さを紹介する「Amazonおとなセレクトストア」を開設

9 years 7ヶ月 ago
特集ページなどを用意し、読み物としても楽しめるようにしている

Amazonは4月12日、アクティブシニア向けの商品を紹介する「Amazonおとなセレクトストア」を開設した。販売だけでなく、商品に関するエピソードや強みなどをしっかりと紹介。写真も大きめの画像を使用するなど、コンテンツを豊富にすることで、こだわりのあるシニアに訴求できるようなページ作りにした。

ページ制作には数々の雑誌の編集長を歴任した林信朗氏に編集に協力。 ハイクオリティな文章と写真を用いたストア作りに注力したとしている。

 日々の食に彩りを加える調味料から全国お取り寄せ商品までを集めた「食の逸品」、 日常で頻繁に使う上質な商品を揃えた「プレミアムな日用品」など6カテゴリーで編集。 さらにオープン第一弾の季節の特集として「旅名人の旅小物」「手軽にダイエット」「家族が集まる休日は焼き肉&BBQ」と3つの特集を掲載し、読み物としても楽しめるようにした。

シニアでも安心して購入できるよう、ストア上に注文や配送についての案内ページへの誘導を分かりやすく表示した。

「Amazonおとなセレクトストア」で販売する商品は約1500アイテム。紹介文や写真などを編集できるよう、すべてAmazonが取り扱っている商品のみを紹介している。

Amazonではアクティブシニアが今後、さらにオンラインストアを利用と見込んでおり、シニア向けサイトを開設したとしている。なお、Amazonがシニア層に特化したストアを展開するのは日本が初めてとなる。

おとなセレクトストア

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

オンワード、ネット通販の強化&リアル店舗の大規模整理へ

9 years 7ヶ月 ago
ネット通販は現在(2016年2月期)の売上高120億円から、2019年2月期に3倍増となる360億円まで拡大させる

オンワードホールディングスはECを強化する一方で、リアル店舗の大規模整理に着手する。2019年2月期までに国内リアル店舗の整理で220億円の減収を見込む一方、ネット通販は現在の売上高120億円から、3倍増となる360億円まで拡大させる。

4月11日に発表した、2019年2月期を最終年度とした中期経営計画で明らかにした。

オンワードHDは2019年2月期業績として、売上高2800億円(2016年2月期は2635億円)、営業利益100億円(同38億円)を計画。2014年2月期の業績水準までの業績回復をめざす。

店舗の整理などで収益の改善につなげる一方、拡大傾向にあるネット通販を強化する。

オンワード、ネット通販の強化&リアル店舗の大規模整理へ

オンワードHDの中期3か年計画(画像は編集部が資料からキャプチャ)

2016年2月期のEC売上高は、国内が114億円、海外ECが6億円の合計120億円。2019年2月期までに国内の売り上げは310億円、海外を50億円規模まで拡大させる。EC化率は現在の4%から12%をめざす。

FasebookやInstagramなどのSNS活用、アフィリエイトを含む異業種とのコラボレーションなどで自社店舗やECサイトなどの送客を強化。主力のECサイト「ONWARD CROSSET」と他ECサイトの在庫連携も始めるなどして、利便性も向上させる。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

あの有名店長らがホンネで語るECの裏側 人気サイトを支える「バックヤード」の秘密

9 years 7ヶ月 ago
アイルが実施した「バックヤードカンファレンス」のトークセッションを3回にわけて紹介(Part1)

消費者から支持を得ている人気ECサイトはやっぱり「バックヤード」業務に力を入れていた――。「SILVER BULLET」を運営するピー・ビ―・アイの高木孝代表取締役、「よなよなの里」の井手直行氏らEC業界のトッププレーヤーが、EC業務の「バックヤード」についてホンネを語り合った「バックヤードカンファレンス」のトークセッション。ECサイト運営の根幹を支える「バックヤード」業務を有名店長らはどう捉えているのか。各店舗の取り組みなどから売れる「バックヤード」作りを考えてみる。

優秀なスタッフはバックヤードに優先的に配置

トークセッションは、「バックヤードの重要性についてどう考えているか」、「人の採用・育成・評価はどのようにしているか」「経営側と現場側の意思統一にはどのような工夫をしているか」の3テーマ。

  • 「SILVER BULLET」を運営するピー・ビ―・アイの高木孝氏(モデレーター)
  • 「よなよなの里」の井手直行氏
  • 「自転車グッズのキアーロ」の佐々木伸一氏
  • 「ア ハッピーマリリン」の三宅幸子氏
  • 「ランプショップ ノエル」の久保雅也氏

といったEC業界で名の知れた豪華面々が、「バックヤード」についてホンネを語り合った。

高木孝氏(以下、高木氏)商品写真の見せ方とかページの作り方とかそもそもお店が違えば同じ商品も売れ方違うと思っています。1店舗で売上をずっと伸ばすって素晴らしいことなんですけど、なかなか商品を買う人って多様性があるので面として何個もみせたい。それをやる為に当時は在庫をA店、B店、C店という風に割り振らなければいけなかった。それをどこで売れても同時に在庫を一括で管理できないかとアイルの山本さんに相談して。それでできたのが「CROSSMALL」だった。それがもう7年目。すごく多くの方に使ってもらっている。どんどんブラッシュアップもしている。

お店としては、売れるのはいいんですけど、売れた後のフロントの喜びとバックヤードにいる人の悲しみ、苦しみがある。「うわ、売れたよ。明日受注処理大変だ」みたいなのがずっとありました。でも縁の下の力持ちなので、なんとかそこにスポットを当てたいなと。「みんなが頑張ってくれているおかげで今があるんだよ」というのを言いたかった。だから「ぜひバックヤードを表彰するようなイベントをやりましょう」と山本さんから提案された時に、すぐに賛同させてもらいました。それでここでトークセッションのモデレーターをやらせてもらっています。パネリストの人達にいくつか質問を準備してますが、まずは自己紹介をかねてバックヤードの重要性について、どう考えているか、お願いします。

高木 孝 氏
SILVER BULLET

井手直行氏(以下、井手氏)みなさんのテーブルにもある「よなよなエール」というクラフトビールのメーカーの者です。バックヤードが充実していないとご存知の通り結局受注が間に合わなかったり、出荷が間に合わなかったり、お客さんの対応ができなかったり。ということで、縁の下の力持ちでとっても大事だなと思っています。うちのスタッフも今日5名来ていますが、大事な優秀なスタッフはバックヤード部門にちゃんと優先して送る。スタッフはちゃんと成長して大きい仕事もできると思っているので、とても大事な部門だと日頃から思っています。

佐々木伸一氏(以下、佐々木氏)ここにいる皆様もたぶん最初は一人ではじめられたと思います。ページを作って、受注して、出荷して。だんだん売れるようになって人手が足りなくなって、発送のパートさん雇おうか、受注のスタッフさん入れようかとやってきたと思います。今だからごめんなさいなんだけど、当時の僕は、自分の手が全部回らないから、本当は自分がやった方が上手くやれるけど、仕方ないから雇った人たち、とすごく失礼な考え方をしていました。当然、まわりから協力は得られず、指示したことはできない。高圧的に物を言ったら、現場から上がってこなければいけない本当の意見も聞けないという時期が出店してから3、4年目あたりにピークに達しました。そこからチーム作りというのをすごく意識しました。

端的に言うならバックヤードって二人羽織の後ろの人だと思ってます。フロントが頭の人ならバックヤードは体です。手足動かして心臓で血液動かして。だからお店が成立する。二人羽織だから自分の頭で考えたことがそのまま伝わるわけではない。だから自分の体と同じように動いてもらうためにはきちんとコミュニケーションとって、お互いの理解を深めて。二心同体っていうんですかね。今はバックヤードの人たちはそういうふうに一緒にやっていく仲間と思っています。

三宅幸子氏(以下、三宅氏)私は服を売ってるんですけど、沢山売るのが本当に好きなんです。沢山売って、沢山の方に喜んでいただくのが大好きでどんどん売っちゃうんです。だけど、ただただ売るってことだけをやって発送が間に合わなかったことがあったんです。それがつい最近なんですけど、スタッフの方から「社長いくらでも売ってください、あとはやっておきます」という言葉が出るまでにうちは成長できてきました。

その陰にあったのは、本当に小さなミスとかをその時に1個ずつ解決すること。あとは、色々なシステムで合理化してもらうこと。その2点が重要だったと思います。バックヤードの重要性って実はお客様にきちんとお届けする以外に、お客様とのコミュニケーションを一番しているところなので、それを企画側に伝えるということが重要ではないかと思います。

先日うちの朝礼の3分間スピーチでカスタマーの人が、企画の人に「こういうお客様が、ページが分からないという質問がくるので直してください」って言うのだけど、企画の人はこれがお客様に伝わるんだと思って精一杯やっているんですね。「それがどこで伝わらないか」というのがわからないので、バックヤードの人がしっかり受け止めて企画の方に流してもらう。そこが課題でもあるんですけど、それができるようになったら最強だと思うし重要性はそこにあるんだなと思います。

久保雅也氏(以下、久保氏)僕たちはアロマと帽子、大きく分けて2つネットで通販やっています。元々10年くらい前にアロマランプを母親から継いで売り始めた。その時はバックヤード業務は外注していました。ただ自社にモノがなかったので、お客様から問い合わせがあった時になかなか自分達でモノが見れなかったりして、「自分達でちゃんとやっていこう」と自分たちで出荷を行うことにしました。

出荷が多くなる中でフロント側はもっと売りたい、でも中でこんなに出荷は出せないと問題になった時、楽天のチームビルディングというのをやってもらって。それで社内全体で話す機会がどんどん増えていくと、バックヤードもうまく回りはじめてつながったんですね。僕たちがお客様に喜んでもらうには、商品を仕入れて、ページを作って、お客様から注文があって、バックヤードをしっかり通っていく「バトンタッチ」というのが大事だとわかりました。だからバックヤードは力を入れて見てますね。

久保 雅也 氏
ランプショップ ノエル

コミュニケーション部分は社内に置いておきたい

高木うちもバックヤード大事にしていて、今日もグランプリを頂いたんですけど、とはいえまだまだやらなきゃいけないこと沢山あって、「ゴールはないな」って思っています。経営者とかフロントの人たちって毎晩のように飲んだり話したりして情報をブラッシュアップして、「あれいいね」、「これやろう」とか言ってるんですけど、バックヤードはやってる人いるんでしょうけどあまりなくて。バックヤードの人たちの交流を増やせば、もっと色々な発見があるはず。ずっと会社の中にいると、天井は会社になっちゃうんで。とはいえ「どこまで全部自社でやるのか」、「どこから外注に振るのか」のラインがあると思うんですけど、どうされてますか?

井手ちょっと前まで全部自分のところでやっていましたが、今、出荷は自社では少し、あとは地元の運送会社とヤマトさんにほとんど振っています。基本は自分たちで極力やりながら、外注を使うところもお互い連携しながらやっています。ここにいる人たち楽天のチームビルディングプログラムの卒業生なんだけど。そういうの経験しているので外注さんとか運送会社とやる時も「チーム」として同じ社員のように同じ目標に向かってやっていくのを大切にしています。そうしながら切り分けています。

高木「少しは自分でやる」の「少し」を分けるラインはありますか?

井手細かいものとか、ビールで特殊な賞味期限短くて自分たちでやらなければいけないのをやっています。ただ、かなり会社が大きくなっているので極力出荷のところは外に出しています、特にビールは夏を中心に需要が高く、季節によって売れ行きが変動するので、外注が便利です。

井手 直行 氏
よなよなの里

高木波があるからこそ外注使ってやっているんですね。佐々木さんは、外注に振るときに気を付けていることはありますか?

佐々木基本的には外注したくないんです。ただ、前職が日本酒屋なので父の日の波動がスゴイわけです。通常時の10倍注文がある。だからといってそれに合わせて10倍の人は雇えないし、10倍インフラ投資はできない。ただバックヤードを出荷にかぎらず内側においておきたいっていうのはコミュニケーション。例えばページ制作してくれた時に「これ文法的に順番違うよね」「この画像で、このキャッチにしないとお客さんに伝わらないよね」っていうのをその場で言える。今はクラウドあるしスカイプだFacebookメッセンジャーだ、とやりとりはできるんですけど、そこにいる安心感があるためです。

現職の「自転車グッズのキアーロ」は、出荷をアウトソースしていたのを戻しました。そこまでの規模感がなかったっていうのもありますが、僕みたいに中途で入ってきたりすると自転車のパーツのことなんて全く分からないけど、商品ピッキングとか、出荷作業をすることで一番覚えるというメリットがあります。社外に出すとしても切り離して出すんじゃなくて社内にはすべての要素を置いておきたいなという考え方です。

高木三宅さんは、外注使ってよかったことと、使う上で気にしていることってあります?

三宅ページ制作と撮影を外注にお願いしています。お願いするにあたって、マリリンはこうでないとだめとか、マリリンはこういう気持ちでやっているっていう「マリリンイズム」を外注スタッフさんと最初の頃は毎週お話して、意思統一していきました。うちくらいだとなかなかWEBに長けた人って見つかりづらいのと、トヨタ自動車のお膝元で大変条件が良い給料を皆さんもらっていることもあり、なかなか人が来てもらえないので、プロの部分はプロにまかせようということにしています。

高木「マリリンイズム」って教えるのに時間かかります?

三宅かかりますね。当社のスタッフも外注の人とやるということでストレスかかりますし、外注の人にもやりたいやり方とか、もっとこの方が売れるよって持っておられるので、そこの部分を擦り合わせていくのには毎週話していって3カ月~半年ぐらいかかります。

今の外注は、チーフが「マリリンの服を着ています」という人なので、「マリリンの服が大好きな人にページをやってもらったらどんなすごいことになるのかな」っていうワクワク感を持っています。

三宅 幸子 氏
ア ハッピーマリリン

久保当社は佐賀なのでネット通販に長けている業者とか採用段階でWEBが得意って人がいなくて。業者と組むとなると県外になる。県外だとなかなか会うこともできないし、メッセンジャーなどのテキストベースで話はできるけれど、やっぱり会って自分たちはこういう想いでやっているんだってしっかりできる関係性でやりたい。そのため、僕らは業者を使っていないです。

元々外注で発送していたのを社内に入れてからは自分たちでやると決めています。新しくオープンした帽子屋さんも基本的には自分たちでやっています。プログラミングとか必要な時は自社でやって、デザインに関しては、帽子屋が県外の福岡で、博多だと人が集まりやすいのでデザイナーだけを博多で雇って、アロマと帽子両方のデザインをやってもらおうかと考えています。

カスタマー対応で重要なのはマニュアルではなく「会社のカルチャー」

高木バックヤードはネット通販では接客に代わる部分です。接客としてのバックヤードで「気を付けていること」、「こういうことやっている」、「やって良かった」などエピソードありますか?

井手ルールとか作ってもムダだと思っています。こういう言葉遣いで、クレームがきたらこういう対応してってマニュアル作っても無駄。カスタマー対応で大事にしているところは、「会社のカルチャー」だと思っています。お客さんのことを本当に考えてお客さんのクレームのままで終わらない。お客さんがこういうことを求めていたらノーでは終わらない。最大限やる。そういうマインドを常日頃から私を中心にスタッフが心がけていると、だんだんカスタマースタッフもそういう対応になってくるからあまり細かいことは言わない。お客さんが喜ぶことをとことんやる。短期的には赤字でもいいから。クレームがあっても、クレームが来る前よりもはるかにファンになってもらうようにやろうという会社の方針だから、カスタマーもちゃんと自分たちで考えて行動してくれ、ファンになってくれるお客様も増えています。

高木よなよなさんはファンが多いイメージがあります。クレームもやっぱりあるものですか?

井手クレームありますよ。いつもクレームある時に、クレームを収めて終わりにしちゃだめだと伝えてます。最近もえらいクレームがあって。スタッフがそつなく終わらせようとしてたから違うよと。クレームが起こらなければいいんじゃなくて、それ以上の満足が得られるような対応やろうよと。そしたらクレームのお客さんがすごく感激してくれて、「これからも飲み続けますよ」、「広めるよ」と言ってくれました。

高木具体的にどんな対応だったんですか?

井手メルマガ配信停止と言ったのに、2年ぶりに送られてきたから激怒された。「もうメルマガ送りません」って収めようとしていたのを、それでいいのかと。お客さんが満足いくまでコミュニケーションとっていこうと。精神的な負担をかけたんだからお詫びのひとつもないとだめだろうと。手紙も送ろうと。そうしたら怒っていたのが良い感じになりました。

高木もともと好きだから怒ってるんですよね。

井手そうそう。すごくヘビーなリピーターがいて、その方の誕生日が発送日にかさなったことを知ったスタッフが、受注部門のみんなでお手紙を書いたんです。「誕生日おめでとうございます。注文いつもありがとうございます。お客様がくれるコメントがいつもうれしくて」ってみんなで書いて送ったんです。僕は全然知らなかったんですけど。そしたらお客さんがとても素敵なコメントくれて。それをこんなことあったんですってメールで回覧がきて、僕それ見て涙がでました。ウチのスタッフかっこいいなって思って。

高木佐々木さんもクレームとかあると思うけど、そういう場合どうしてるの?接客にどう結び付けてる?

佐々木前職で言っていたのは、「お問い合わせに対して、答えをつけてそれで終わりじゃだめだよ」と。「自分にファンをつけなさい」と。「自転車グッズのキアーロ」、ではなくて「キアーロの寺尾さん」だったり、人が出た上で好きになってもらうようにしなさいと。

あと、クレーム対応は「大変申し訳ございませんでした」で電話切ったらうちの負け。最後お客さんが「ありがとう」って言ってくれて、こっちも「ありがとうございました」で切らないとだめだよってよく話しをしていました。「大変申し訳ございませんでした」と自分の気持ちがメソメソした状態で切るよりも、ゴールが先に設定されると人はできることを考えるからです。

同じように前職の「あさ開」でやっていたのは「報連相の禁止」。クレーム案件でお客さんの損失を自分のポケットマネーで埋めていいと思えるラインだと判断したら、自分の裁量でやっていい。そこを超えるんだったら相談しろよと。報連相ってみなさん結構やりたがると思うんですけど、全部にフィードバックしないと、報告・連絡している方は全くやる気がないんですよ。日報書けって言われて、もう帰れるのに時間かけて書いたものに対して、上司からフィードバックなかったら何の為に書かされてるの?って思いません?それが嫌だったのと、あとは自分の頭で考えなくなるんですよ。「自分がどう思うか」まで、あるいは「AとBということを考えていて迷っていて判断がつけられないのですけど、どうしたら良いですか」なら聞くけど、「お客さんが○○って言ってるんですけど、どうしたらいいですか」では即差し戻します。

高木自分で考えることが成長につながる、ということでいいですか?

佐々木そう。あとはそれが違った場合も怒らない。萎縮してしまうので。「なるほど、その対応もすごくいいけど、もうちょっとこうやったらお客さんに対してすごくいいと思わない?」というのを繰り返していくとだんだん判断基準が揃ってくるんです。

高木正解は1個じゃないしね。

佐々木そうなんです。逆に良いアイディア出してきたということも、チーム内に共有されるとチーム全体のスキルが上がるので、そういうやり方をします。

佐々木 伸一 氏
自転車グッズのキアーロ

高木アパレルってサイズ違いとかって多くて、クレームにつながることがあると思うんですけど、どう接客につなげてますか?

三宅うちは私が短気で、とにかく私を出さないようにしてと。私のところまで持ってきたらお客さんとはケンカしかないから、私のところにもってこないように頑張ってねと言っています(笑)。

うちのスタッフはお客さんに寄り添ってお話をしているなと、対応を聞いて思っています。お客さんが言いたいことをまずは聞いている。お客様もある程度話すと満足される。もう1つは毅然と「それはうちはできません」とはっきり言わなきゃいけないことについてはお伝えしています。

高木できないって言う判断基準がありますか、それともその人が決めるんですか?

三宅それは受注とカスタマーの部署のチーフが決めて、あとから報告もらってます。よく耳にするのは、「あなたのお名前は?」とよく聞かれてますね。それは相手が怒っているのではなくて、この人良かったから、という形で名前を聞かれていて。それを聞くと暖かい気持ちになるし、私には絶対持っていないものを持っているんだなと。ありがたいなと思っています。

高木名指しでかけてくる人もいると思うけどカスタマー部署からしたらやっぱり嬉しいでしょうね。

三宅そうですね。カスタマー冥利につきると思います。

高木毎日かけてくる人もいますよね(笑)。久保さんのところはどうですか?

久保僕らも明確なルールは決めていないんですけど、言葉遣いやお客さんとの距離感の取り方といったところで1個決めているのは「カリスマ美容師を目指せ」ということです。僕らの軸でいくと、けっこうフレンドリーなのは町の八百屋さん、固いのがホテルのコンシェルジュ。うちらはどこ目指すかと考えた時カリスマ美容師って良くないかと。言葉遣いは丁寧なんだけど、こっち側から最近どうですか、とか。少しプライベートな話を嫌じゃない感じで聞いたりとかする距離感って面白いねと言っています。

僕がカスタマー対応をやっていた時、ある女性のお客さんから注文でもないのに電話がきて「近くの街の歯医者さんを好きになったんだけど、どうしたらいい?」という恋愛相談がきて。「治療に行ったらどうですか?」などと話して、結果報告がかかってきたということもありました(笑)。

別の話で2年前に、「高校生の息子に彼女ができた。息子がクリスマスに彼女にアロマランプを贈りたい」という相談があったのだけれども、そのお母さんが注文するのを忘れていて、注文がなかったんです。サポートの人間がそれに気づいて連絡したところ、「注文するのを忘れていました。どうしたらいいですか?」と電話がかかってきました。スタッフが「行っていいですか」というので、佐賀から熊本に車走らせてアロマランプ届けさせました。そういうところは力入れてお客さんが喜ぶことは何でもやろうとやっています。

高木結局、バックヤードがお客さんとの一番の接点、というか面ですよね。お客様からしたらカスタマーサポートの人がその店舗の人となるから、それはやっぱり気を使った方がいいですよね。

お酒を飲みながらも、真剣なトークセッションとなった
◇◇◇

このコーナーは、EC業務管理ソフト「CROSS MALL」を提供するアイルが2015年2月3日に実施した、ECバックヤードに携わる人の情報共有・アワード表彰・交流を目的とした「バックヤードカンファレンス」のトークセッションなどの模様を紹介。昨年実施された「バックヤードカンファレンス」の中で行われたトークセッションの模様を3回に分けて紹介する。

Part2は4月15日掲載予定です。

◇◇◇

【アイルからのお知らせ】

「バックヤードフェス2016」を4月23日に開催

昨年実施した「バックヤードカンファレンス」をさらに拡大。今回は有力ECショップの対談だけでなく、壁紙の貼り方や着物の着方などのワークショップ、物流倉庫体験ができるゾーンを設けたほか、ECショップで販売している人気商品をその場で購入できるようにするなど、まさにお祭りのような雰囲気で実施する。

昨年実施した、バックヤードの優れたショップを表彰するバックヤードアワードも合わせて開催する。参加はECサイトにかかわる人のみならず、一般の参加も可能となっている。

  • 日時:4月23日(土) 開場:11:00 ~ 閉場:21:00
  • 会場:COMMUNE246(コミューン ニーヨンロク)
    • 東京都港区南青山3-13​
    • 地下鉄「表参道」駅「A4」出口から国道246号を外苑方面に徒歩2分
  • HP:https://cross-mall.jp/backyard_fes_2016/
中川 昌俊

42社の最新ソーシャルメディア活用の事例集など。EC企業は目を通しておきたい報告書

9 years 7ヶ月 ago
経済産業省が「ソーシャルメディア活用に関する調査報告書」を公表、「ozie」、ピーチ・ジョン、ジーユーなどの事例を紹介

ozie」(柳田織物)、ヤッホーブルーイングピーチ・ジョンファンケルなどの通販・EC企業、ジーユー良品計画、ナショナルブランドなど8業種42企業が実施している最新のソーシャルメディア活用をまとめた調査報告書を、経済産業省が4月11日に公表した。

公表したのは「報告書」「事例集」「ソーシャルメディア活用先進事例報告会(YouTube)」。

「ソーシャルメディアがもたらしている事業活動への影響」「国内外の先進的なソーシャルメディアの活用事例」「効果向上に向けた先進的な取り組み」「『ソーシャルメディア活用先進事例報告会』のアンケート分析」「ソーシャルメディア活用の課題と活用促進の方策」をまとめている。

FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア活用を強化したい企業は目を通しておきたい情報だ。

報告書などに関するURL

「報告書」について

次の5ポイントで構成。ソーシャルメディアを活用して事業活動を高度化する取り組み普及にあたっての課題、その解決策の検討内容を取りまとめた。

  • ソーシャルメディアがもたらしている事業活動への影響
  • 国内外の先進的なソーシャルメディアの活用事例
  • 効果向上に向けた先進的な取り組み
  • 「ソーシャルメディア活用先進事例報告会」のアンケート分析
  • ソーシャルメディア活用の課題と活用促進の方策

経済産業省が「ソーシャルメディア活用に関する調査報告書」を公表。42企業がソーシャルメディアを活用する目的

事例にあがった42社がソーシャルメディアを活用する目的

「事例集」について

ソーシャルメディア活用のベストプラクティスとして、42社の取り組みをまとめている。企業によるソーシャルメディア活用の目的を①販売促進②認知向上③製品開発④サポート⑤その他、に分類し事例を紹介。

経済産業省が「ソーシャルメディア活用に関する調査報告書」を公表。事例集の公開事例

事例集で掲載されたジーユーの取り組みについての公開例

掲載企業は次の通り。

  • 製造BtoC
    • ジーユー(アパレル)
    • トヤマかばん店(アパレル)
    • ピーチ・ジョン(アパレル)
    • 富士重工業(自動車)
    • 柳田織物(アパレル)
    • ヤマハ発動機(自動車)
  • 製造BtoB
    • 京都機械工具(産業工具)
    • コニカミノルタ(精密)
    • ツネイシホールディングス(造船)
  • 食品・日用品
    • 上澤梅太郎商店(食品)
    • 花王(化粧品・トイレタリー)
    • カルビー(食品)
    • キングジム(日用品)
    • クロス・クローバー・ジャパン(日用品)
    • サッポロビール(飲料)
    • 日本コカ・コーラ(飲料)
    • ファンケル(化粧品・トイレタリー)
    • 船橋屋(食品)
    • ヤッホーブルーイング(飲料)
  • 流通
    • kedama(トラ男)(専門店)
    • Circles(専門店)
    • サダマツ(専門店)
    • 大丸松坂屋百貨店(百貨店)
    • タワーレコード(専門店)
    • 日本トイザらス(専門店)
    • 良品計画(専門店)
    • ローソン(コンビニエンスストア)
  • 情報・通信
    • 米IBM(情報・通信)
    • 米アドビ(情報・通信)
  • 運輸・旅行
    • アールエヌティーホテルズ(旅行)
    • エイチ・アイ・エス(旅行)
    • 米ジェットブルー航空(空運)
    • 全日本空輸(空運)
  • 金融
    • 米アメリカン・エキスプレス(カード)
    • 大阪信用金庫(信用金庫)
    • 三菱東京UFJ銀行(銀行)
  • サービス
    • ケンタッキーフライドチキン(外食)
    • スターバックスコーヒージャパン(外食)
    • Z会(教育)
    • 米タコベル(外食)
    • ドミノ・ピザ ジャパン(外食)
    • 米ブルー・ボトル・コーヒー(外食)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実
確認済み
37 分 47 秒 ago
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