ネットショップ担当者フォーラム

最適なタイミングでクーポン表示「購入アシスト機能」を提供、GMOメイクショップ

9 years 6ヶ月 ago
「MakeRepeater」の一機能として提供

GMOメイクショップは5月10日、ネットショップ構築サービス「MakeShop」で、購入をためらう訪問者を人工知能(AI)で検知し、最適なタイミングでクーポンを表示する「購入アシスト機能」の提供を開始した。離脱率の低下を図ることができるとしている。

「MakeShop」では従来から、購入経験者や会員に対してクーポンコードを一斉に発行・配信し、再訪を促すことができる機能を提供してきた。訪問者に対してタイムリーに購入を働きかけることができなかった点を解決するために、「購入アシスト機能」の提供に至った。

ショップ訪問者のマウスの動きや速度、閲覧している商品といったユーザーのWeb行動を自動で解析した後、訪問者を、

  • クーポン表示をしても購入率の低いユーザー
  • クーポンがなくても購入する確率の高いユーザー
  • 購入をためらっているユーザー

に分類。「購入をためらっているユーザー」に該当する訪問者に対してクーポンを自動で表示させることができる。

最適なタイミングでクーポンを表示

「購入アシスト機能」は、マーケティングプラットフォーム「MakeRepeater(メイクリピーター)」の一機能として提供する。そのため、「MakeShop」のプレミアムプランおよび「MakeRepeater」を利用する必要がある。

「購入アシスト機能」で表示したクーポン経由の注文金額に対して5%の成果報酬手数料がかかる仕組み。

GMOメイクショップは今後も「MakeRepeater」の機能充実を図るとしており、2016年8月をめどに、レコメンドエンジンを導入。サイト上だけでなく、シナリオメールにもレコメンドコンテンツを表示できるようにするとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ブランド品フリマアプリ「スマオク」で海外出品が可能に

9 years 6ヶ月 ago
対応国は日本、米国、台湾、香港、シンガポールの5か国・地域の言語と通貨に対応

ブランド品フリマアプリ「スマオク」を運営するザワットは5月16日、日本から海外に商品を販売できるスマホアプリ「スマオク越境版」を開発し、海外4か国での提供を開始。あわせて国内版の「スマオク」で越境EC出品対応を開始した。世界中に販路を広げて流通額の拡大を図る。

日本語で国内版「スマオク」に出品すると、自動的に世界へ販路を広げることができる。買い手とのコミュニケーションは、自動翻訳機能や商取引に必要な会話テンプレート集を読み込む仕組みを採用。日本語だけでストレスなく取引を完了できるとしている。

物流面は、インボイスの自動作成サポートや、国内契約倉庫に商品を発送するだけで転送配達できる「らくらく海外転送サポート」を提供。出品者のニーズにあった手段を包括的にサポートする仕組みを整え、簡単に海外発送できるようにした。

海外向けマーケットプレイスは外貨建て決済が多く、値付けに為替リスクを考慮する必要があったが、「スマオク」はすべて円建て決済。為替変動の影響を受けず、原価割れなどのリスクを回避できるようにした。

「スマオク」国内版アプリのマイショップページで、海外販売をONにするだけで自動的に販路が広げられるようにすることで、出品者の手間が増えないようにしている。

現在の対応国は日本、米国、台湾、香港、シンガポールの5か国・地域の言語と通貨に対応。順次、対応地域を拡大し、全世界に広めていくとしている。

「らくらく海外転送サポート」

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

年間7億件の再配達を解消せよ! ヤマトがオープン型宅配ロッカーを提供開始【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years 6ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2016年5月9日〜15日のニュース

宅配ロッカーは「楽天BOX」など特定の業者に限定されたものばかりだったのですが、誰でも使うことができるオープンな宅配ロッカーが登場しました。リピート率が高いとのテスト結果も出ていますので、ショップとしてもリピート獲得のために導入を検討したいですね。

配送業者もモールも関係なし! 誰でも使える宅配ロッカー登場

ヤマト、オープン型宅配ロッカー「PUDO」を提供開始 ─ 2022年度中に5000台の設置を目指す | Shopping Tribe
http://shopping-tribe.com/news/29192/

まとめると、

  • 「PUDO」とはPick Up & Drop Off stationのこと
  • ロッカーを利用する事業者からのレンタル料が収入源
  • ショップ側で「PUDO」配送を設定するか、クロネコメンバーズで利用可能

様々な事業者が自社のサービスためだけの利用に限定したロッカーをいたるところに設置した場合、利用者にしてみれば非常に利用しにくい状況になると思いますし、世の中に稼働率の低いロッカーを大量に生み出されてしまうと考えています。

まさにその通り。ユーザーも自分の都合の良い時に受け取りたいでしょうし、国土交通省資料「宅配の再配達の発生による 社会的損失の試算について」(PDF)にもあるように、再配達は社会的な損失も大きいので、囲い込みの発想で宅配ロッカーを設置している場合ではないですよね。

利用するにはショップ側で「PUDO」を選択できるよう対応するか、ユーザーがクロネコメンバーズの会員になって「PUDO」を指定する必要があります。

関連記事

ECにおける商品受取ロッカーの希望設置場所は、1位「コンビニ」、2位「駅」 | Marketing Research Camp
https://marketing-rc.com/report/report-delivery-20160511.html

リリース補足資料:「オープン型宅配ロッカーネットワーク」について(PDF) | ヤマトグループ
http://www.yamato-hd.co.jp/news/h28/pdf/h28_16_01news.pdf

EC市場拡大の波に乗っているだけで自分のスキルが伸びているわけじゃない

僕が年商20億円のEC企業の社長から、老舗カタログ通販のEC責任者に転職した理由 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/2928

まとめると、

  • ECサイトは1つの購入ツールでしかない。将来は不安
  • 大手小売りやメーカーはEC専業で結果を出した人材を求めている
  • ECはカタログ通販やテレビ通販と相乗効果を出せる

EC業界に携わる人は危機感を持った方がいいかもしれない。自身のスキルの賞味期限が切れる前に、何かしら味付けをしないといけない。市場が伸びているECのマーケターであっても、将来は先が見えなくなる可能性がある。

ユーザーから見ればネットショップは購入ツールの1つでしかないですよね。その中で「ずっとやっていけるのか?」という問いは常に持っていないといけません。

「自社の売上がどこかで頭打ちになるのでは?」「自分のスキルも頭打ちのなるのでは?」そう考えて、リアルの接点や紙媒体など他のチャネルのアイデアも出していけば、会社も自分も伸び続けることができます。

「あの時は良かったな~」なんてブツブツ言っている人生は嫌ですよね。

自社サイトを強力に改善するツールあります!

リマケ、ウェブ接客、カゴ落ち 顧客の動線別に見る、コンバージョン率改善のソリューション | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/3079

まとめると、

  • 集客、離脱防止、カゴ落ち防止、離脱フォロー、が改善ポイント
  • ツールを使うのではなくて接客を意識すること
  • ツール探しには時間がかかるけど、CVR改善効果は継続する

なんとなくショップを作って、なんとなく広告を出しても売れない時代ですよね。ユーザーとの距離をどんどん縮めるようにしないといけません。リマーケティングは細かくセグメント、疑問点には電話・チャット・LINE・メールなどで幅広く対応、カートでは気が変わらないように親切に、お店から出た後は忘れられないようにふわっとアプローチ……。

ツールはたくさんありますし、無料お試し期間があるものも多いので、どんどん使ってみてください。難しいと思うかもしれませんが、結果が出てくると楽しくなってきますよ。

越境EC関連の新サービス

越境ECが楽になる!海外発送を楽にする転送サービス | Mobile First Marketing Labo
http://www.aiship.jp/knowhow/archives/26882

イーディフェンダーズ、銀聯・Alipay・PayPal向け「越境EC安心返金保証サービス」 | ECzine
http://eczine.jp/news/detail/3112

越境ECはどんどんツールもサービスも出てきますね~。やらないといけない空気が流れていますが、ツールやサービスを売りたいとも考えられるので、流れではなくて自社の状況で判断を。他がやっているから、では失敗します。

スタッフを集めてひたすらここを見る時間を作ってもいい

Googleアナリティクス期待の新機能「ユーザーエクスプローラ」を徹底解説 | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2016/05/12/22763

「ユーザーエクスプローラ」とは、ユーザごとに「どの順番でページを見て、コンバージョンしたか」などを確認できる新機能。この機能は本当に使っていて楽しいです! 購入したユーザーをひたすら見ることをおススメします。買うまでだけでな、買ってからの動きもわかるので、CVR改善ツールの効果測定にもってこいです。

「できません」の一言で失ったのは「機会」と「信頼」

EC仙人のダメ出し道場 | おちゃのこ通信
http://www.ocnk.net/ocnk_ma/ocnkmagazine_asm244.html#check

想定し、期待している客層からの問い合わせがあると思います。しかしそれ以外のあらゆる問い合わせや相談にも、安易に「できません」とは答えずに、「どうすればできそうか? なんとかできるように頑張ってみます!」 と答えられるスタッフのモチベーション、意識を作られていますか?

「できません」といった瞬間に機会と信頼を失っていることに気付かないといけませんね。

今週の名言

自分が何か言った時に「それは、面白いですね」って言ってもらえると、すごく安心するし、嬉しい。お客様にもそれ、自然に言えるようになりたい。きっと喜んでくれると思うんです。

自分がされて嬉しいことは他の人も嬉しいはずですよね。誰かに喜んでほしいと思うから、売る工夫ではなくて買ってもらう工夫ができるんだと思います。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

手間をかけずに売上UPとリピート客を獲得! 16万点も扱うECサイトの効率的な広告運用法

9 years 6ヶ月 ago
顧客を他社に奪われないために、リターゲティング広告で囲い込もう!

今回の記事では、ECサイトのネット広告担当者に向けて、広告運用の課題を整理した上で、その効率化に繋がる課題解決策を、NTTぷららが運営するECサイト「ひかりTVショッピング」の事例をもとに探ってみたい。(撮影:若林 直樹)

ECサイトなどの広告担当者が抱える悩み
  • 膨大な商品点数の分だけ広告クリエイティブを作成しなければならない!
  • 商品の入れ替えや効果の出方に併せてこまめにメンテナンスしなければならない!
  • 顧客の効果的な囲い込みなど、戦略をじっくり考える時間がない!

広告担当者を悩ませるECサイトの課題とは?

多数の商品を取り扱うECサイトや多岐にわたるカテゴリー展開で数万件の情報を掲載している旅行、求人、不動産といった仲介サービスのネット広告を任される担当者にとって、広告運用の効率を上げること、そして効率を上げながらも一度サイトに接触したユーザーを競合他社に奪われないように戦略的に囲い込むことは、大きな課題だ。

膨大な商品点数・情報件数を展開するサイトの広告運用では、ユーザーの興味関心が高いものをコンバージョンへと繋げるために、ほぼすべての商品や情報をランディングページとする広告クリエイティブを作成する必要があり、商品や情報の入れ替えに併せてこまめにメンテナンスしなければならない。しかも、効果をチェックしながら投下する予算のバランスを調整したり、広告クリエイティブの見直しを行ったりなど運用の手間は多岐に渡る。リスティング広告などでは、同時に掲載する広告本数が万単位になるケースも少なくないだろう。

これら膨大な量の広告を、リンク切れなどを起こすことなく安全に運用するには、ネット広告担当者ひとりのリソースではとても賄えない。ましてや、どのように顧客を囲い込み売り上げを伸ばしていくかというネット広告の戦略にじっくりと思いを巡らせる時間など、PDCAのキモとなる戦略立案・効果検証のためのリソースを確保できない場合も多い。特に新年度が始まり新しい予算の運用が始まり、またサイトでも商品や情報の入れ替えが大きいこの時期は、広告担当者の頭が痛くなる時期だ。

広告主の課題を機械学習エンジンで解決する「クリテオ」

こうした広告担当者が抱える運用面での課題を解決するソリューションとして注目されているのが、「Criteo(クリテオ)」というダイナミックリターゲティング広告だ。グローバルでは130を超える国と地域で1万4000を超えるパブリッシャーに広告を配信しており、日本でも「Yahoo! JAPAN」「Google ディスプレイネットワーク」「Facebook」など多くのユーザーリーチが期待できるパブリッシャーやアドネットワークに広告を掲載している。

その特長は、広告主の手間を大幅に省き効率よく効果的なリターゲティング広告を展開できる点だ。広告主は商品データをまとめたデータフィードをクリテオに提供し、ページにクリテオのタグを埋め込むだけで、広告主のサイトを訪れたことのあるユーザーに対しておすすめの商品が自動的に広告枠に表示される。広告クリエイティブの調整やユーザーへのリターゲティングは機械学習エンジンが行い、広告主はデータフィードの更新、レポートの確認、そして予算の最適化だけをすればよいというわけだ。

「クリテオ」は「ひかりTVショッピング」のネット広告をどう変えたのか

NTTぷらら サービス本部ビジネス戦略部 コマース担当部長
芳賀 大輝氏

このクリテオを活用して、効率的なネット広告の運用を実現しているのが、約16万点(2016年4月時点)の商品を取り扱うECサイト「ひかりTVショッピング」だ。運営するNTTぷららの芳賀 大輝氏にクリテオを運用した感触などについてお話を伺った。

インターネット接続サービス「ぷらら」と映像配信サービス「ひかりTV」を展開するNTTぷららは、EC事業を今後の成長の柱のひとつとすべく、2010年9月に「ひかりTVショッピング」を立ち上げた。立ち上げ当初は自社サービスの利用者が必要とするネットワーク機器や録画用ハードディスク、大型テレビ、セットトップボックスなどのデジタル家電やAV機器を中心に販売を行っていたが、現在では日用品、生活雑貨、寝具などファミリー向けの商品にまで取扱商品を拡大しているのだという。

メディアの運用とネット広告などの集客を担う担当者は数名で、いずれの担当者も元々はネットマーケティングの専門家ではないため、実際の広告運用で実地経験を積みながら知見を蓄えているのだという。

膨大な商品をどう訴求するか、模索の日々

芳賀氏は、ゼロから立ち上がったサービスで売上目標を達成するために、ディスプレイ広告、SEM、アドネットワーク、DSP、フラッシュマーケティングなど様々な広告手法にトライしながら、効果的な広告展開を模索していたという。

SEMは数万点以上の全商品を展開していた時期もあった。今考えると非常に効率が悪い広告展開だった(芳賀氏)

芳賀氏は当時を振り返る。様々な広告手法を幅広く試し、効果を検証しながら取捨選択をしていくというプロセスを繰り返していく中で、クリテオに出会ったのだという。

商品単位でレコメンドするダイナミックバナーが登場してきて、こうした手法に関心を持ち始めた中でクリテオを導入しようと考えた。我々としては新規顧客の獲得と同時に、一度購入した顧客からのリピート購入を獲得することで売上アップを効率よく達成したいという意向もあったため、クリテオのダイナミックな広告配信とリターゲティング技術に関心を持った(芳賀氏)

商品単位でレコメンドするダイナミックバナー

圧倒的な手間の少なさ「ここまで簡単だとは」

では、実際に導入するにあたっての手間はどの程度だったのだろうか。芳賀氏は、個別商品をレコメンドする他の広告サービスへの出稿準備と平行してクリテオの準備を進めたのだそうだが、商品データをまとめたデータフィードの作成でクリテオは他のサービスに比べて圧倒的に手間が少なかったのだという。

この点について、次のように語る。

他社のデータフィードでは、指定された商品カテゴリーの設定や広告テキスト、クリエイティブの調整を手動で行う必要があり、開始時だけでなく運用開始後も毎月5000点から1万点分の新商品に併せて差分データを手動で調整しなければならない。しかし、クリテオはカテゴリーの関連付けも不要で商品テキストもほとんど変更する必要はなかった(芳賀氏)

データフィードはシステムが排出するため、メンテナンスの手間とコストはほぼゼロ。画像も商品写真をそのまま配信しており、特売やポイントアップのときにはフィード上にフラグをたてておけば、クリテオ側で広告クリエイティブに自動的にアイコンを表示してくれる

最初は、ここまで簡単にできるとは思わなかった(芳賀氏)

ほぼ運用の手間不要。簡単すぎて驚き

芳賀氏はクリテオの利便性に驚いた様子だ。

現在では週に15分程度、効果の確認と予算の調整だけで運用できているのだという。

当初は細かくコストを設定していたが、やみくもに運用で予算を調整しても売上効果に繋がらないという過去の経験から、現在ではカテゴリーごとの予算比重設定や、特売時の予算アップ程度の調整に留めている(芳賀氏)

目標を効率よく達成し、新たなチャレンジへ

こうした手間の少ない広告サービスでありながら、クリテオは他の広告サービスに比べて良好な成果を上げているという。

広告費用対効果は、他のリターゲティング広告と比べて2倍程度優れており、売上規模も継続的に拡大している。広告インプレッションも圧倒的に多く、それが購買機会の拡大につながっているのではないか(芳賀氏)

芳賀氏はクリテオの効果に満足しているようだ。芳賀氏によると、クリテオ導入後は継続的にリピートユーザーも増加し続けており、効率的な売上拡大という当初の狙いが達成されたことで、新規顧客の獲得にも力を入れることができるようになったという。今後は、クリテオをはじめとするディスプレイ広告、SEM、価格比較サイト、アフィリエイト、メールマガジンなどの手法を効率よく活用しながら、売上をさらに拡大していきたい考えだ。

今後は、クリテオをはじめとする運用中の広告手法を効率よく活用しながら売上をさらに拡大していくほか、クリテオについてはPCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどデバイスを横断してユーザーを認識し、パーソナライズした広告を配信することができるクロスデバイス機能の採用を検討していくとしている。

クリテオは、一度離脱した見込み客や、購入経験のある既存顧客をターゲティングして売上効率を高めることができる。そのため新規顧客を獲得するための広告戦略とバランスよく運用できるようになった。手間を掛けずにシステムに運用を任せながら十分な効果が継続的に生まれているので、クリテオを止める理由は見当たらない。今後はアトリビューション分析などを行うために細かい分析を管理画面で行えるともっと良いサービスになるのではないか。

クリテオを導入してよかったこと
  • データフィードを生成・調整する手間が不要で、メンテナンスフリーで広告運用ができる!
  • 週に1度の成果確認と予算の調整をすれば、あとはシステムに運用を任せておける!
  • 高い売上効果を実現し、リピート顧客の獲得アップに貢献した!
リターゲティング広告の重要さを実感

商品データと機械学習エンジンで手間なく最適な広告を配信する「クリテオ」

クリテオの最も大きな特徴は、芳賀氏のコメントにもある通り、その運用に必要な手間が一般的なディスプレイ広告と異なり大幅に少ない点だ。広告主がまずやるべき作業は、自社のサイトにユーザーの行動計測用のタグを設置したうえで、商品名、カテゴリー、URL、商品画像のURLなどを盛り込んだ商品データをまとめたデータフィードを作成してクリテオに提供すること。広告主は商品ごとに広告クリエイティブを考えたり個別に広告素材を入稿したりする必要がなく、商品データベースを基にデータフィードを作成するだけで、すべての商品をクリテオの広告配信面に展開することができる

広告スペースに表示させる商品のレイアウトや表示するテキスト、広告スペースや文字の色はクリテオの機械学習エンジンが最適化するため、効果検証のためにクリエイティブのA/Bテストをする必要がない。担当者は“広告を作る”という一番手間が掛かる作業を一気に省くことができるのだ。

加えて、クリテオはリターゲティング技術も大きな強みのひとつだ。一般的なリターゲティング広告の場合、ユーザーが一度閲覧した商品を広告枠に表示させる。しかしこれでは、ユーザーがその商品に関心が薄かったり、その商品を「買わない」と判断した場合には、広告が逆効果となりサイトに対する好感度を下げる結果も考えられる。しかしクリテオでは、閲覧したユーザーだけでなく他のユーザーの行動パターンをも機械学習エンジンが分析し、レコメンドする商品を最適化する

レコメンドする機械学習エンジンは広告を配信しながら効果を解析し、どのような商品を表示させ、どのような見せ方をすれば効果を最大化できるかを学習していく。広告効果はどんどん高まっていくのだ。

広告コストは入札式CPCで課金され、クリテオの管理画面から簡単に一括設定が可能。広告レポートも管理画面から一元的に把握することができ、予算の調整も自由に行える。

クリエイティブの用意、配信ターゲットの設定、キャンペーンの個別設定、予算の個別設定といった 広告運用の準備・メンテナンスに掛かる手間を一切省き、レポーティングに応じた広告の最適配信に気を配っていれば効果を高めることができる。広告担当者は、「PDCA」 の「D(実行・運用)」に取られていた時間を、「P(戦略立案)」と「C(効果検証)」に充てることで、ネット広告をより効果的に活用できるのだ。

クリテオの管理画面
クリテオのここがすごい
  • 商品データをフィードするだけで、最適な広告を自動的に広告枠に表示してくれる!
  • 表示する商品は機械学習エンジンが他のユーザーの行動も考慮してレコメンドするので、興味喚起の機会が拡大する!
  • 予算管理は管理画面から一括で設定でき、レポートも一元的に把握することができる!

顧客を他社に奪われないための、広告戦略を

NTTぷらら芳賀氏の話にある通り、ECサイトにとって、一度購入した顧客を自社の顧客として囲い込むことは、新規顧客を獲得することと同じくらい重要だ。何か商品を購入しようとしているネットユーザーは、おおむね3サイトから5サイト程度を回遊してから商品を購入している。つまり、多くのユーザーはECサイトの離脱を繰り返しながら購入する商品や購入先のサイトを選んでいることになる。この回遊中のユーザーを他社に奪われないために、クリテオのリターゲティング広告は有効な手段だと言えるだろう。

昨今のネット広告にとって、ユーザーの興味関心に応じてパーソナライズした広告を提供するということは、効果を最大化させたいECサイトにとって必須の検討事項だと言える。しかし、それを効率よく運用しようと考えるとなかなか良い手段がないのも現実だ。クリテオが提供するリターゲティング広告は、こうしたニーズに十分応えるソリューションだと言えるだろう。

井口 裕右

「サンプル百貨店」がアパレル、下着などファッションアイテムの取り扱いを開始

9 years 6ヶ月 ago
主要顧客である30~40歳女性をターゲットにしたファッションを展開

オールアバウトライフマーケティングは5月12日、運営するサンプリングECサイト「サンプル百貨店」の新たな商品カテゴリとして、「トレンドファッション&リユース」を追加した。

現在の主要顧客層である30~40代女性にカジュアルで着心地の良いアイテムをお得に試せるようにする。商品ジャンルを拡大し売り上げ拡大につなげていく。

新設したカテゴリでは、TOPSHOPなど海外ブランドのほか、salusやMODE ROBE、MARTHAなどトレンドを押さえたアパレルブランド、またNuBraやBRADELIS New Yorkなど有名下着ブランドなどを展開する。

商品ラインナップは毎日更新し、多くの人気ブランドや人気アイテムを追加。デイリー使用のアイテムからお出掛け着、靴やアクセサリーや下着まで幅広い商品を3000円前後で販売していく。

「サンプル百貨店」は食品・飲料のほか、健康食品、化粧品などをサンプル品として安価に販売している人気ECサイト。2015年11月からはテレビCMなどを行うなど積極的に売上拡大を図っている。2016年3月期の売上高は28.4%増の51億200万円(コンシューマーサービス全体売上)。

サンプル百貨店

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

LINEビジネスコネクトを活用した初の会員証機能を開発、イーグルリテイリング

9 years 6ヶ月 ago
「LINEビジネスコネクト」を活用した新しい会員獲得施策「AEO FRIENDS コネクト」を開始

カジュアルファッションブランド「アメリカンイーグルアウトフッターズ」を展開するイーグルリテイリングは4月27日、「LINEビジネスコネクト」を活用した新しい会員獲得施策「AEO FRIENDS コネクト」を開始した。

名前や住所、電話番号などの個人情報を入力しなくても、購入履歴や購入店舗などの情報を元にOne to Oneコミュニケーションを取る事ができるようになる施策。多くのファン層の獲得と自社メンバーシップサービスの活性化につなげていく。

開始した会員獲得施策「AEO FRIENDS コネクト」は、アメリカンイーグルのLINE公式アカウントに友だち登録した際、それぞれのユーザーごとにバーコードを発行。実店舗のレジで会計する際、そのバーコードを読み取ると、購入履歴や購入店舗などの情報を元にパーソナライズしたメッセージを送る仕組み。

特定店舗で利用できるクーポンの発行、購入したブランドの新作お知らせなどを行っていく。

通常のLINEビジネスコネクトの機能として、ECサイトでの購入履歴などとの連携も可能。

LINEビジネスコネクトを活用した会員証機能の提供は、業界問わず初めての取り組みだという。

アメリカンイーグルオンラインストア

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

リスクがあるのにやめられない!? ECサイトを悩ませる「メールマーケティングのジレンマ」 | カゴ落ちメールが変えるECサイトの新しい“接客”のカタチ

9 years 6ヶ月 ago
「カゴ落ちメール」普及の契機となった「解決したい課題」とは?(連載第3回)

カゴ落ちメールの導入が本格的に進むのはまだこれからだが、このような新しい施策が普及していく背景には、「解消したい課題」が必ず存在する。今回はカゴ落ちメール普及のきっかけとなった「解決したい課題」とは何なのかについて触れたい。

“そこそこ”売れるメルマガが生み出すジレンマ

今配信しているクーポンメールやキャンペーンオファーメールは、“その時”に“そのお客様”が本当に必要としているのだろうか? 送られてきて嬉しい情報だろうか? そのメールを見てそのお客様は「おっ!」と思うだろうか?

もしかしたら喜んでくれるかもしれないし、運が良ければサイトへ流入し購入してくれるかもしれない。しかし、そのような運任せのメールを送り続けている限り、自社の顧客ロイヤリティは下がる一方だ。お客様のニーズやステータスを確認せずに「○○の商品は今10%オフです!」「今月の新着商品はこれですよ!」と話してくる店員と同じだ。

店員:バッグがお得です! 靴のセールもやってます!客:服を買いに来たんだけどな……

顧客ロイヤリティを損なうリスクがあるにも関わらず、具体的な施策として実行されないのはなぜだろうか。

確かに大なり小なり新たなシステム投資が必要にはなるが、問題はそこではない。真の問題は、従来のメルマガでも「そこそこ売れてしまう」ことにある。

"そこそこ"売れるメルマガをやめてしまうともちろん売上は減ってしまう。だから顧客ロイヤリティを損なうリスクがあることが分かっていてもやめられない……これが問題の本質で、多くのECサイトが抱える「メールマーケティングにおけるジレンマ」だ。

メールでのコミュニケーションは今も最適か

メールマーケティングの課題を語る上で避けて通れないのは、スマートフォンなどのモバイルデバイスの普及によって引き起こされたコミュニケーションスタイルの変化だ。

FacebookやTwitterなど、ソーシャルネットワークの利用が爆発的に拡大したことによって、情報の主体や発信方法が多様化し、人々の判断基準も大きく変化したのはご存じの通りだ。また、LINEなどのメッセージアプリは日常生活に深く浸透し、人々の会話(コミュニケーション)のあり方も変えてしまった。

このようなコミュニケーション環境の変化が訪れた今、消費者に対するメッセージングの方法として、PCのメールアドレスに配信するメルマガは果たして「最適な接客方法」と言えるのかという疑問が生じてくる。その答えはもちろん「最適ではない」ということになるだろう。

キーワード①「タイムリー性」

EC市場全体の売上が堅調に推移し、20歳以上でECを利用している人は全体の72%にもおよび、市場は成熟しつつある※1。

EC事業者間での競争が激化することで、良くも悪くもユーザーの選択肢やオプションが増え、ECに対するリテラシーも高まってきている。

そのような状況の中で、競争優位となる重要な要素の1つが「タイムリー性」だ。

消費者の行動をできるだけ早く、リアルタイムでつかむこと。そして、それに対してできるだけ早く反応することが重要になってきている。グズグズしていたらユーザーは購入するのをやめるか、他のサイトで購入してしまうだろう。

キーワード②「One to One性」

さらにもう1つの重要な要素が「One to One性」だ。

メールマーケティングは一斉配信の時代からセグメントメール、ステップメールなどに進化してきた。しかし「接客」という視点で考える時、セグメントされたメールで十分な接客ができていると言えるだろうか。

それは実世界の店舗で言えば「このようなカテゴリーの客には、大体こういう風に接客すればいい」という対応をしているのと同じこと。そのような店には客が付かないのが常識だ。来店者の一人ひとりの服装や態度を観察し、さらに声をかけてみて情報を引き出し、接客方法を考える、というのがあるべき接客の姿と言えるだろう。

ノンセグメントからセグメント化へ進化はしてきたが、現時点でのメールにおける接客は残念ながら「その程度のレベル」と言わざるを得ない。メールマーケティングにおいても、実店舗と同じレベルの接客を行わなければやはり客は付かない。必要なのは、「メールコンテンツのOne to One化」だ。これは実店舗のように相手の状態によって最適な接客をすることを意味する。

ジレンマを解消する「カゴ落ちメール」への期待

従来型のメールが生むジレンマを解消し、顕在化したタイムリー性とOne to One性の課題を解決できるのが「カゴ落ちメール」だ。

この連載の第1回でお伝えしたように、カゴ落ちメール1通あたりの獲得売上は、通常のメルマガの50倍にもなり、全メール配信数のうち、カゴ落ちメールの配信はわずか0.3%だったにも関わらず、売上はメール経由売上全体の13.8%を占めるようになる。しかもユーザーの行動を反映した接客なので、開封率・クリック率などの反応が非常に高く、オプトアウト率は低いとうデータもあるため、ロイヤリティを損なう恐れも極めて少ない。

また前回ご紹介したとおり、北米トップ1,000サイトのうち35.2%がすでにカゴ落ちメールを導入しており、主要小売業者100社では2013年から2015年の2年で3倍、全体の41%が導入しており、国内でもここ半年間で普及率が1.5倍に伸びている。このことから見ても、今後、顕在化したタイムリー性とOne to One性の課題を解決する手段として「カゴ落ちメール」がさらに普及していくことはまず間違いないだろう。

◇◇◇

次回(第4回)は、ユーザーが離脱する理由を整理した上で、カゴ落ち対策をすることでどれくらいの売上アップが期待できるのか、より具体的に触れていきたい。

※1:参考資料「総務省 平成27年版 情報通信白書」(インターネットショッピングの利用状況)

ナビプラス株式会社 井口 隆智

井口 隆智

ナビプラス株式会社

大手決済代行会社SBIベリトランスにてウェブマスターやマーケティング、営業、事業開発までと幅広い業務に従事。2006年よりASP型商品レコメンドエンジンの事業を立ち上げ責任者を務め、2010年には事業を子会社化し旧SBIナビ設立(現ナビプラス)、現在は新サービスの事業責任者としてコンセプトの企画立案から開発プロジェクトの運営・サービス立ち上げに取り組んでいる。

井口 隆智

ピーク時から売上半減の家電ECの「PCボンバー」。選択と集中で進める増収増益策 | 通販新聞ダイジェスト

9 years 6ヶ月 ago
16年2月期の売上高は約140億円で、前期から減収。ただ、コストを削減などで増益になったもよう

家電、パソコンなどを取り扱う通販サイト「PCボンバー」の売上高が落ち込んでいる。2013年2月期の約277億円をピークに年々減少しており、16年2月期は約140億円となったもようだ。近年はこれまで出店していなかった仮想モールに店舗を開設するなど、販路を拡大。17年2月期は売上高の回復を目指す。

PCボンバーは、価格比較サイト「価格.com」からの集客が中心。安値戦略で業績を拡大してきた。エコポイント商戦のあった10年以降も売り上げを伸ばしていたが、13年2月期をピークに売り上げが減少。近年、業績が低迷する家電メーカーは生産台数を絞っており、同店のようなネット専業に流れる安価な商品の台数が減っている。また、価格.comにおける、1クリックあたりに発生する課金の単価が上がっていることも響いている。

そのため同店では、管理コストの見直しを進めた。通販サイトで注文した商品の店舗受け取り拠点としていた、東京都台東区の本社にあった実店舗を閉店。本社も同区内の別のビルに移転した。また、以前は大阪や仙台、博多といった各地の営業所ごとに通販サイトを開設、拠点で独自に仕入れた商品の価格情報を価格.comに掲載していたが、これも取りやめた(商品の仕入れは継続)。現在は、PCボンバーのほか、クレジットカード決済に対応した「PCボンバーSMART」に絞っている。

また、販路を拡大するために仮想モールへの出店を開始。まず、14年4月にはアマゾンジャパンの「アマゾンマーケットプレイス」に店を出した。さらには楽天の「楽天市場」、ヤフーの「ヤフーショッピング」、リクルートライフスタイルの「ポンパレモール」にも出店している。この中でも、アマゾンについては、価格.comユーザーとは毛色の違うユーザーが取り込めており、一定の成果が挙がっているようだ。

物流でもコスト削減を進めた。以前は都内の自社倉庫から出荷していたが、現在は社外の倉庫にアウトソーシングしている。「これまで固定費だった部分が変動費になったことで、人件費がかなり削減できている」(同店今井浩和常務)。

16年2月期の売り上げについては、約140億円で、前期から減収となったもよう。ただし、利幅の大きい商品の取扱や、コストを削減したことなどにより利益率は向上し、増益となっている。17年2月期については「増収増益を目指したい」(同)という。

ピーク時から売上半減の家電ECの「PCボンバー」(アベルネット)。選択と集中で進める増収増益策

同店では、中古商品も取り扱っており、買い取り価格の検索や買い取り依頼ができるサイト「買取けんさく君」(=画像)を運営している。ただ、大手の中古家電買い取りサービスに比べると、ユーザーの認知度はまだ低いのが実情。買い取り価格での優位性を確立することで、周知を進めたい考えだ。中古の販売は新品販売に比べて利幅が大きいことから、今後も強化していく考え。

また、年内には通販サイトに新システムを導入する予定。現在、スマートフォン向けサイトはパソコン向けサイトを自動で変換しているだけだが、専用サイトを用意する。また、仮想モールとの在庫自動連携も導入することで効率化を進める。現在実施していない、通販サイトで注文した商品の店舗受け取りについても、仕組みは新システムにも組み込む予定で、「いずれは店舗受け取りを復活させたい」(今井常務)とする。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
「PCボンバー」、売上減も店舗閉鎖などコスト削減で増益確保(2016/05/12)

通販新聞

楽天の1~3月の国内流通総額は6879億円で12.5%増、成長率が再び上昇傾向

9 years 6ヶ月 ago
2016年3月時点の出店店舗数は過去最大の4万4876店舗

楽天が5月12日に発表した2016年1~3月期連結業績(第1四半期)によると、国内EC流通総額が前年同期比12.5%増の6879億円となった。エントリー不要で最大ポイント7倍となる「スーパーポイントアッププログラム」や品質向上の取り組みなどで、再び流通額の成長率が高まりつつある。

国内EC流通総額は楽天市場の流通総額に加え、トラベル、楽天マート、楽びんなどの流通額を合算した額。

2016年1月から開始したエントリー不要で最大ポイント7倍になる「スーパーポイントアッププログラム」は、流通額に与える効果が大きかったとしており、特にライトユーザーの購入が増えた。

新規や1年以上購入がなかったユーザーが楽天市場で購入するようになってきており、その成長率は11.6ポイント改善した。利用頻度によってポイント付与率が増える楽天市場アプリの流通総額は前年同期比110.8%増。

ポイント施策に加え、サイト上でのポイント獲得倍率の表示や納期情報の徹底といった品質改善も実施。2016年1月から強化したレビュー投稿ユーザーへのフォロー電話は1日平均429件の発信を行ったとしている。

なお、楽天市場のモバイル経由流通総額比率は57.6%。年末には70%にまで拡大すると予想している。

一時減少が傾向にあった楽天市場の出店者数も2015年から増加してきており、2016年3月時点の出店店舗数は過去最大の4万4876店舗となっている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

「商品受取ロッカー」普及の課題は利用率の促進? 使ったことがある人はまだ7.5%

9 years 6ヶ月 ago
商品受取専用ロッカーについて「知っている」人は48.8%

ネットで注文した商品を専用ロッカーで受け取った経験のある人は10人に1人未満――。

ジャストシステムが実施した調査によると、直近1年以内にECサイトで買い物をした人の内、「楽天BOX」や「はこぽす」など商品受取専用の「宅配ロッカー」を使った経験のある人は7.5%だった。「宅配ロッカー」について「知っている」人は48.8%。

今後、「宅配ロッカー」がどこに設置されたら使ってみたいかについても調査した。

「コンビニ」が最も多く41.5%、「駅」が24.4%で続いた。「スーパー」は21.7%だった。

「商品受取ロッカー」普及の課題は利用率の促進? 使ったことがある人はまだ7.5%、ジャストシステム調査

宅配ロッカー希望設置場所について

今後の普及にあたっては、「他者にロッカーを開けられてしまわないようにしてほしい」が42.5%、「衛生面に配慮してほしい」(31.5%)といった声をあげる人が多かった。

商品の受け取り状況についても聞いたところ、81.9%の人が「指定した配達日時に受け取りができるよう心がけている」と回答。年代・性別で見ると、20代男性のみ69.1%にとどまり、「指定した日時を意識していない」(8.8%)、「日時指定はしない」(13.2%)といった割合目立った。

調査概要

  • 調査名:「ネットショッピング実態調査」【配送編】
  • 調査期間:2016年4月15日(金)~18日(月)
  • 調査対象:20代~50代の男女670人

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

アフィリエイターとのコミュニケーションの第一歩「提携承認メール」をカスタマイズしよう | アフィリエイトの効果が出ていないEC事業者のためのアフィリエイト再入門講座

9 years 6ヶ月 ago
開封率の高い承認メールと否認メールの書き方とアイデア(第8回)

前回までで「アフィリエイターにとって魅力的なプログラムと報酬を用意し、提携承認作業をすばやく行うことが大切」とお伝えしてきました。今回は、提携承認でアフィリエイターから「本気度の高い広告主」と思ってもらえるコツをお伝えします。「提携承認メール」のカスタマイズについてです。

開封率の高い提携承認メール。ひな形のままじゃもったいない

アフィリエイターが「提携したい」と手を挙げてくれた時、自動承認の場合は即時に、手動承認の場合は広告主が承認した後に、「提携承認メール」が自動的に送信されます。ASPごとにひな形があり、通常は社名などが差込された下記のようなひな形が届きます(一部、送信されないASPもあります)。

【ASP名】提携承認のお知らせ[広告主のプログラム名]

[差込:アフィリエイトサイト名]

日頃より【ASP名】をご利用いただき、ありがとうございます。

[差込:プログラム名]への提携申込が承認されましたことをご報告させていただきます。

A8.netやリンクシェア アフィリエイトなど一部のASPでは、この自動で届く「提携承認メール」をカスタマイズすることができるのです。

通常のメルマガと同様、やみくもにメールを送っても見てはもらえませんが、提携承認メールはアフィリエイターが承認されたか否かを確認するために利用するので、比較的開封率が高いと言われています。

プログラム検索で表示される管理画面でのアピールとあわせて、最初にアフィリエイターに連絡できる手段ですので、活用しない手はありません。特に件名はどの広告主も同一のまま届きますので、まずは件名だけでも修正してみると、見てもらえる可能性が高まります。

例えば下記のように変更してみてはいかがでしょうか?

【スズキギフトショップ】★[差込:アフィリエイトサイト名]様へ、提携ありがとうございます★

[差込:アフィリエイトサイト名]

はじめまして、こんにちは!

ギフト商品だけを集めた専門ショップ、「スズキギフトショップ」の店長、鈴木と申します。

たくさんのプログラムの中から、スズキギフトショップのプログラムにお申込みいただきましてありがとうございます!

http://www.●●●.com

自動承認にて、[差込:アフィリエイトサイト名]様のプログラム参加を承認させていただきました。

弊社のプログラムでは、主に結婚式のサプライズギフト、ご両親への贈り物、そして引き出物などを扱っています。ゲストの皆様に手渡しするのにちょうど良い、ワンコインの手軽なプチギフトも、すべて個包装にしてお届けしています。

主に花嫁さんや幹事様からのご注文が多く、お式で利用されるものをまとめていただけるので、平均購入単価は5万円以上と1回のご紹介で高報酬が期待できます。

[差込:アフィリエイトサイト名]様のサイトでも、ぜひ積極的なご紹介をよろしくお願いいたします!

弊社のプログラムの特徴は、以下となります。

  • 商品購入につき、10%のコミッション。
  • 成果確定までの目安は45日となります。
  • アフィリエイター様、ご本人のお申込みも成果対象となります。
  • 商品リンク、自由テキストリンクも用意。ご自由に活用ください。

皆様がより高い成果を獲得できるよう、スズキギフトショップでは様々な企画を行ってまいります。

今後ともよろしくお願いいたします。

スズキギフトショップ アフィリエイト担当

店長 鈴木

ひな形より、ずいぶん人柄が伝わるメールになっていませんか?

最初にお届けするメールですので、まずは自己紹介なども入れたいところです。

[広告主のプログラム名][アフィリエイトサイト名] など、差込機能が利用できる場合は、さらに個別感を出すことができます。

提携承認メールで使える5つのアイデア

せっかく開封率が高い提携承認メールですので、さまざまな取り組みを盛り込んでみましょう。アイデアと文例を書き出してみます。

①Webショップのメルマガ登録へ誘導

「ショップのメルマガでは、送料無料や福袋など、エンドユーザー向けキャンペーンをいち早く紹介しています」「記事作成の参考にしていただけます」

②カタログを送付可能なら希望者を募る

「ショップでは全商品を掲載した商品カタログをご用意しています。よろしければ[差込:アフィリエイトサイト名]様にもお送りいたします。ご希望の場合は、以下のURLよりお申し込みください」

③サンプル品の提供が可能なら、希望者を募る

「1回分のサンプルをご提供可能です。ぜひご自宅でお試しいただき、使用感をレビューしてください!」

④リクエストの受付

「ご紹介の際の疑問・質問ありましたらお気軽にお問い合わせください」「素材やサイズなど、ご要望ありましたらお知らせください」

⑤次回配信の予告

「メールは毎月第3木曜日にお届けします」

このように、提携のお礼やお知らせだけでなく、アフィリエイターにとって利益ある情報の提供を行って、コミュニケーションの第一歩として活用します。

「全部やりたい」と思っていただけるかもしれませんが、ASPによっては提携承認メールに文字数制限があるので、シンプルに分りやすく、“まずは人柄を伝える”ことをゴールにすると良いでしょう。

もっとも、効果のほどは?と言うと、正直、そう多くの反応があるものではありません。ですが、たとえ1人だったとしても、連絡をくれたアフィリエイターは、御社と密な連携が可能だと言えます。アフィリエイターから連絡をいただいたら、今後のキャンペーンや企画などを直接ご案内できるよう、連絡先などを控えておくと良いでしょう。

提携否認メールもカスタマイズ可能

手動承認の場合、一部媒体を広告主側のルールで提携拒否を行うことになりますが、この時自動送信される「提携否認メール」もカスタマイズが可能なASPがあります。

この提携否認という行為は、否認をすることでアフィリエイターからマイナスな印象になってしまう場合もあるので注意が必要です。

ですが、明確なルールがあるならお断りをしなければなりません。筆者が広告主だった時は出産祝いギフトメーカーだったこともあり、手動承認で一部カテゴリーのアフィリエイター様をお断りしていましたが、一方的にならないよう、「提携否認メール」を下記のようにカスタマイズしていました。

【スズキギフトショップ】[差込:アフィリエイトサイト名]様へ、提携申請の結果につきまして

[差込:アフィリエイトサイト名]

この度は、弊社プログラムに提携申請をして頂きましてありがとうございます。

審査の結果、残念ながら非承認とさせていただきました。

プログラム詳細に承認ルールを記載しておりますが、弊社は出産祝いギフトを扱っている関係上、

  • 年齢制限のあるコンテンツを掲載しているサイト
  • 競馬やパチンコなどギャンブルを扱っているサイト
  • 情報商材を扱っているサイト

いずれかに該当するサイト様からの申請は、承認をお断りさせていただいております。決して、貴サイトの問題ではなく、弊社側のルールでお断りすることになったこと、誠に申し訳ございません。

もし、[差込:アフィリエイトサイト名]様が、新しくプレゼントをご紹介するサイトを作成されましたら、ぜひご紹介をいただきたいので、改めて提携申請をしていただけますと幸いです。

今後とも、スズキギフトショップをよろしくお願いいたします。

このように、『なぜ否認となったのか』を伝えたところ、「サイトを修正したのでぜひ提携させてほしい」とか、「○○のサイトには掲載しないので、よかったら承認してほしい」というように、アフィリエイターの方から直接ご連絡いただいたのは数件ではありません。

むしろ、提携承認メールよりも熱心なご連絡が多く、否認メールは予想以上に読んでもらえるという印象でした。

アフィリエイターから見ると、提携承認は広告主が一方的に行っているという印象を持っています。事実、否認されてもその理由は基本的に開示されません。なぜ拒否されたのか分らないままだと、修正して再度申請をすることもできず、広告主に対してマイナスの印象を持ってしまいかねません。

否認は、承認よりも丁寧に。せっかく商品やサービスに興味を持って申請いただいたのですから、アフィリエイターの皆様に敬意を持って対応したいものです。

鈴木 珠世

鈴木 珠世

コミュニケーション・マーケティング コンサルタント

2004年よりギフトメーカーのWebショップ担当を経験。「モノを売る楽しさ」「アフィリエイトの楽しさ」に目覚め、2008年よりファンコミュニケーションズ、そしてリンクシェア・ジャパンにて、ネットショップ運営者やアフィリエイトサイト運営者に向けた教育・啓蒙活動に従事。その後、売れるネット広告社にて新規媒体営業と通販事業者向けのコンサルティングを行う。

日本アフィリエイト協議会による、アフィリエイト業界関係者が選ぶ「アフィリエイト業界MostValuable Player(MVP)」2012、2013、2014の3年連続の受賞など、受賞歴も多い。共著にて「成功するネットショップ 集客と運営の教科書」を出版。

現在フリーにて、ネットショップ(通販企業)向けのコンサルティングを開始。

鈴木 珠世

EC業界人は自身のスキルの賞味期限が切れる前に、何かしら味付けを | 週間人気記事ランキング

9 years 6ヶ月 ago
2016年5月6日~12日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

マガシークやTUKURUなどでECを手がけ、今年2月にディノス・セシールのCECOに就任した石川森生氏へのインタビューが人気を集めました。

  1. 僕が年商20億円のEC企業の社長から、老舗カタログ通販のEC責任者に転職した理由

    tweet12このエントリーをはてなブックマークに追加

    EC売上20億円規模のTUKURU(ツクル)代表取締役社長からディノス・セシールのEC責任者に転じた石川森生氏へのインタビュー

    2016/5/11
  2. イケアが通販サービスを首都圏で開始、メール注文で「IKEA 船橋」から商品を配送

    tweet3このエントリーをはてなブックマークに追加

    千葉県と東京23区を対象配送エリアとしたメールショッピング「メールショッピングサービス」を開始

    2016/5/9
  3. クックパッドがEC子会社セレクチュアーの株式売却を検討へ、譲渡先は未定

    tweet8このエントリーをはてなブックマークに追加

    譲渡先は現在のところ未定。開示が可能となり次第、追加開示するとしている

    2016/5/10
  4. ヨドバシカメラのECはなぜ強い? 理由は高いCVRとリピート率にあり

     

    家電ECで圧倒的な集客力を誇るヨドバシ.com。他社を大きく引き離す強さの要因とは?(連載第6回)

    2016/5/12
  5. 「ZOZOTOWN」の年間流通額は23.6%増の1595億円

     

    2017年3月期はボタン型ビーコン、海外展開、プライベート・ブランドの販売などを計画している

    2016/5/9
  6. ついに始まったドローンの商用配送サービス。楽天市場での活用、今後の課題は?

     

    千葉県御宿町のゴルフ場で、食料品や飲料、ゴルフボールなどをコース上の利用者まで届ける

    2016/5/9
  7. 越境ECにチャレンジする中小企業の支援事業を開始、中小機構

     

    第1弾として全国10都市で「越境EC勉強会」を開催

    2016/5/10
  8. 45歳以上への通販・ECは縦書きクリエイティブが有効? 若年層は逆に効果が薄い?

     

    年配層は「縦書きへの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があることをトッパン・フォームズが実証した

    2016/5/12
  9. 業界屈指の成長率を誇るファストファッション通販サイト「SHOPLIST」の新たな挑戦とは

     

    昨年4月から導入したまとめてコンビニ後払い決済「Paidy」の導入効果も併せて聞いた。

    2016/5/12
  10. 売上データの集計加工などルーティン業務を自動化する「scale rizing」、メディックス

     

    複数のシステムをまたぎ人力で行わなければならなかった業務を自動化する

    2016/5/10

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

uchiya-m

記事を通じて自社ECサイトなどに送客を図るメディアECモール「kabukiペディア」がスタート

9 years 6ヶ月 ago
出店料、送客手数料など無料で展開、まずは記事数を増やす

ベンチャー企業で元楽天の大城浩司が社長を勤めるKABUKIは5月10日、国内のほか中国や欧米などの消費者を集客するためのメディアECモール「kabukiペディア」の出店者募集を開始した。記事などを通じて商品の良さを伝えることで、顕在化したニーズ(サーチによる購買)を持つユーザーではなく、潜在的なニーズを持つユーザーの集客につなげることができるとしている。

「kabukiペディア」は記事を通じて、国内外のユーザーを自社ECサイトやモール店に集客するサービス。EC事業者は取り扱う商品の強みなどを記事として執筆すれば、商品画像や商品ページへのリンクなどをEC事業者の商品ページデータから自動的に変換し、 簡単にメディアECを構築することが可能となっている。

また、日本語で作成した記事を、同社が無償で英語、簡体語、繁体語に翻訳し、中国・台湾・香港のインバウンドメディアに掲載することも可能となる。

記事掲載のイメージ

将来的には仮想現実(VR)を使ったショッピングサービスも始める。すでに開発が始まっており、渋谷の町中にあるお店で買いものをしているようなサービスを展開する予定。「日本に来なくても日本で買い物できるかのような体験を提供する」(開発を担当するRND Entertainmentの村中りかCEO)としている。

出店料や売り上げに応じた手数料などは現時点では無料。「まずは多くの記事が集まるようなメディモールにすることで、国内や海外のユーザーから数多く見てもらえるようにしたい」(大城浩司社長)とする。将来的には商品が購入された際にアフィリエイトフィーが発生するといったビジネスモデルにしていきたいとしている。

左・大城浩司社長と右・RND Entertainmentの村中りかCEO

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

広告主向けアフィリエイト徹底活用講座 6月29日 大阪

9 years 6ヶ月 ago
アシストアップ株式会社(大阪市)主催

アフィリエイト再入門講座」を連載中の鈴木珠世氏が、6月29日(水)大阪市のアシストアップ株式会社で開催されるセミナーに登壇する。

アフィリエイトを利用中、またはこれから利用したい通販事業者が主な受講対象。運用代行、代理店の担当者も参加可能。

イベント名称 通販企業様向け! アフィリエイト徹底活用講座
日時 2016年6月29日(水) 14:00~16:30(受付13:40〜)
場所 アシストアップ株式会社 会議室
大阪府大阪市中央区久太郎町3-6-8 御堂筋ダイワビル8F
TEL:06-6121-7363 【MAP
定員 15名(先着順)
参加費
  • 一般参加:5,000円(税込)
  • JAO正会員:3,000円(税込)
  • イークリック広告主:2,000円(税込)
主催 イークリック株式会社
申込み https://docs.google.com/forms/d/...
uchiya-m

中国ECモールにVIP出店、GL-Plazaジャパンが京東商城の越境ECサイトに海外旗艦店

9 years 6ヶ月 ago
「京東全球購(JD Worldwide)」に、優良推奨店舗(VIP店舗)として「GL Plaza海外旗艦店」をオープン

中国越境EC事業や訪日インバウンド支援事業を手がけるGL-Plazaジャパンは6月1日、中国の大手ECモール京東商城(JD.com)の越境EC向けサイト「京東全球購(JD Worldwide)」に、優良推奨店舗(VIP店舗)として「GL Plaza海外旗艦店」をオープンする。

GL-Plazaジャパンは中国でスーパー事業の他、上海の越境ECプラットフォームKJT内に「日本広場KJT店」を運営。他モール内でも越境EC店を運営している。

通常、日本企業が出店する際は、「専営店」と呼ばれる店形式での出店となるが、京東(JD)は中国内におけるGL-Plazaジャパンの実績や他社との協業などを評価。VIP店舗(旗艦店)として店舗を開設する。

現在、プレオープンとしての稼働しており、6月1日に正式オープンする。

中国の大手ECモール京東商城の越境ECサイト「京東全球購(JD Worldwide)」にVIP出店、GL-Plazaジャパン

出店する「京東全球購(JD Worldwide)」のTOPページ

GL-Plazaジャパンは、上海と寧波の2か所で自由貿易区内保税倉庫を活用した越境ECインフラを保有。日本からの直送方式ではなく、中国政府の定める法令に基づいた保税形式を活用することで、直送方式の越境ECよりも日数や送料を低減することに成功している。

JD(京東)海外旗艦店では、寧波の商品在庫を活用して販売を行っていく。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

ヤマト運輸、再配達の削減を全国5000か所設置の宅配ロッカー「PUDO」で実現へ

9 years 6ヶ月 ago
ヤマト運輸とフランスの郵便機器製造を行うネオポストシッピングが設立した合弁会社が事業を展開

ヤマト運輸は5月11日、フランスの郵便機器製造を行うネオポストシッピングと合弁会社Packcity Japan(パックシティージャパン)を設立したと発表した。

ヤマト運輸のほか、佐川急便、日本郵便などの荷物も受け取ることができる「オープン型」の宅配ロッカー「PUDO」(プドー)を展開。2022年までに全国の駅、百貨店、コンビニエンスストアなど5000か所に設置する。ECユーザーの利便性を高めるとともに、再配達の削減を図る。

Packcity Japanはヤマトが49%、ネオポストシッピングが51%を出資。資本金は7億5000万円。5月11日付で設立し、7月1日から事業を開始する予定。Packcity Japanの社長兼CEOにはジャン・ロラン・ユッケ氏が、副社長兼COOに阿部珠樹氏が就任した。

オープン型の宅配ロッカーはPick Up&Drops Off Stationをの頭文字をとり、「PUDO」(プドー)と命名した。

ECサイト購入時や再配達申し込み時に、受け取り場所などで「PUDO」を指定して選択。荷物が受け取り可能になると、購入者は2つの4桁のパスワードをメール受け取り、タッチパネルに指で署名すると扉が開き、荷物を受け取ることができる仕組み。当面は再配達の荷物を扱い、将来的にECサイトでの初回配送先にも対応する。

左・屋内設置用「PUDO」と右・屋外設置用「PUDO」

「PUDO」はPackcity Japanが設置、管理を行う。佐川急便などの配送会社に1列単位で貸し出し、月額のレンタル料金で収益を上げるモデルを採る。すでに展開しているフランスでは利用回数あたりで料金を徴収するなど柔軟な対応をしているため、今後宅配会社のニーズにあったプランを検討していく。

ヤマト運輸の長尾裕社長は会見で、ネオポストとの合弁設立の理由を以下のように語った。

宅配ロッカー事業について自社でも検討してきたが、どう考えてもヤマトだけで展開してうまくいく想定ができなかった。2年ほど前にフランスで展開しているネオポストが宅配ロッカーを展開していると聞き、協議を重ねてきた。その結果、ネオポストが展開している宅配会社が乗り入れできるオープン型であれば、効率よく展開できると考え、合弁会社を立ち上げることにした。

また、ネオポストのドゥニ・ティエリ社長兼CEOは日本での成功に自信を見せ、以下のように述べた。

このサービス自体はフランスをはじめ、オーストリア、USAなどで実践済みで、成功を収めている。日本での展開は確認作業の1つと言える。

左からヤマトHD山内雅喜社長、ヤマト運輸の長尾裕社長、
Packcity Japanの阿部珠樹副社長COO、Packcity Japanのジャン・ロラン・リュケ社長兼CEO、
ネオポストシッピングのアラン・フェラ社長兼CEO、ネオポストのドゥニ・ティエリ社長

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

ヨドバシカメラのECはなぜ強い? 理由は高いCVRとリピート率にあり | 知っておきたい ECサイトに役立つ分析データ

9 years 6ヶ月 ago
家電ECで圧倒的な集客力を誇るヨドバシ.com。他社を大きく引き離す強さの要因とは?(連載第6回)

メーカー直販、家電量販店が運営するモールなど、競合がひしめく家電EC業界。その中でひときわ存在感を放っているのがヨドバシカメラの「ヨドバシ.com(www.yodobashi.com)」です。リアル店舗も含めた売上高ではヤマダ電機やビックカメラにおよばないものの、全国無料配送やバーコードスキャン機能付きアプリの開発、店舗で見た商品をネットで買えたり、ネットで買った商品を店頭で受け取れるようにするなど、リアルとネットを統合的に活用する戦略でネット通販売上高を伸ばしています。今回は「ヨドバシ.com」のサイト集客や購入率をWeb行動ログデータから分析します。

[分析概要]

株式会社ヴァリューズが保有する全国の行動ログモニター会員の協力により、2016年4月において、「家電・AV・IT」関連のショッピングサイトの訪問者数を集計し、ランキングを作成しました。また、「ヨドバシ.com(www.yodobashi.com)」において、2016年1月~3月のサイト訪問者数、購入CV数などを集計し、流入元を分析しました。

  • サイト訪問者数はPCからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニタでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推計しています。
  • カテゴリ「家電・AV・IT」はヴァリューズが独自に定義しています

家電ECサイト訪問者数ランキング。ダントツ1位の「ヨドバシ.com」

まず「家電・AV・IT」カテゴリのECサイトで集客力の勢力図を見てみました。

2016年4月度データにおいて、サイト訪問者数の1位は「ヨドバシ.com」。2位「Google Play」のユーザー数の約1.6倍と圧倒的な集客力を誇ります。

家電量販系のECサイトとしては、「ヨドバシ.com」以外に「ビックカメラ.com」「Joshinインターネットショッピング」「ヤマダ電機WEB.COM」などがランクインしています。

ヨドバシ.comの訪問者数(推計)は6,790,000。
「家電・AV・IT」ECサイト訪問者数ランキング(2016年4月)

ヨドバシの高い購入率を支えるリピートユーザー

集客力の高い「ヨドバシ.com」ですが、購入アクション面ではどうなのでしょうか。

2016年1月~3月の3か月間で「ヨドバシ.com」のサイト訪問者数とCV(購入)セッション数を集計してみたところ、3か月間での購入CVRは8.6%で、他社の家電量販ECが3%前後であるのに対し、2倍以上の高い数値となっていました。

「ヨドバシ.com」が多くのユーザー数を集めるだけでなく、効率良く購入CVを獲得していることがわかります。

また、購入者を「1回のみ購入」と「2回以上購入(=リピーター)」にセグメントしてみると、購入者数においては1回のみ購入:57%、リピーター:43%と、1回のみ購入がリピーターをやや上回りましたが、購入回数では、76%をリピーターによる購入が占めていました。

3か月間でのリピーター購入回数は平均で4.2回にのぼり、リピーターが購入率を押し上げている様子がうかがえます。

ヨドバシ.comの購入者数。1回のみ購入:57%、リピーター:43%。購入回数は76%をリピーターによる購入が占める。
ヨドバシ.comでの「1回のみ購入」と「リピーター」の割合(2016年1月~3月)

主にSEOとブックマーク経由でサイト集客。リピーターのメイン流入はブックマーク

「ヨドバシ.com」がどんな集客施策でユーザーを獲得しているのか、2016年1月~3月で流入元を調査してみました。

サイト訪問者で見てみると、「ブックマーク/履歴」経由が31%、「自然検索」経由が29%となっており、リスティング広告(16%)、アドネットワークやアフィリエイトといった一般広告(14%)など、有料施策からの流入数を上回っています

さらに、ユーザーをリピーターでセグメントしてみると、ブックマーク経由の流入比率が1.4倍に増加していました。ブックマークから簡単にアクセスできる利便性が来訪頻度を高め、リピーター購入につながっていると考えられます。

ヨドバシ.comの流入元。サイト訪問者は「ブックマーク/履歴」経由が31%、「自然検索」経由が29%、リスティング広告(16%)、アドネットワークやアフィリエイト等の一般広告(14%)。リピーターでセグメントしてみると、ブックマーク経由の流入比率が1.4倍に増加する。
ヨドバシ.comの流入元構成(ノーリファラーやサイト内からの再流入は除外)

サイトへの集客力だけでなく、ユーザーの再来訪とリピート購入で着実な成長を遂げている「ヨドバシ.com」。約370万アイテムにおよぶ品揃えや当日配送エリアの拡大などインフラ整備もさることながら、ユーザーに使い続けてもらうための巧みな施策に今後も期待が高まります。

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星 妙佳

株式会社ヴァリューズ エグゼクティブプランナー

星 妙佳(ほし たえか)

株式会社ファーストリテイリング(現株式会社ユニクロ)にて、ECサイトの運営・プロモーションを担当し、UNIQLOモバイルサイトを立ち上げ、ウィメンズやキッズ部門の通販MD(商品開発)にも従事。

2006年より株式会社リクルートにて、ベビーアパレル・育児用品の通販サイト『赤すぐnet』の編集長を務めた後、リクルートの各事業のネットマーケティングを横断的に支援する部署にて、データ分析グループのGM(ゼネラルマネージャー)に着任。社内外のデータサイエンティストと共に、需要予測、レコメンドなどデータ分析の強みを生かした複数のプロジェクトをマネジメント。

2012年ヴァリューズに入社し、現在は広報・商品企画・データ分析など幅広く担当。2人の子供を持つワーキングマザーでもあり、リモートワークを含めた多様な働き方にもチャレンジ中。

星 妙佳

業界屈指の成長率を誇るファストファッション通販サイト「SHOPLIST」の新たな挑戦とは

9 years 6ヶ月 ago
昨年4月から導入したまとめてコンビニ後払い決済「Paidy」の導入効果も併せて聞いた。
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約320のファストファッションブランドアイテムを取り扱う「SHOPLIST.com by CROOZ(以下SHOPLIST)」は12年7月のオープンから3年目で年間流通額が100億円規模に達するなど、ファッション業界屈指の成長率を誇る通販サイトとなっている。同サイトを運営するクルーズは、“ユーザーファースト”を掲げ、取扱ブランドの拡充や物流インフラの強化など、さまざまな施策に取り組んでいる。中でも決済手段の充実に力を入れており、昨年導入したコンビニ翌月払い決済「Paidy(ペイディー)」は、新規ユーザーの獲得などに成果を上げているという。「SHOPLIST」の成長の要因や「Paidy」を導入したことのメリットなどについて、クルーズ株式会社取締役SHOPLIST事業部管掌の張本貴雄氏に聞いた。

 

そのインタビューをまとめたPDFで張本氏は、「Paidy」を導入したことで新規のユーザーを獲得しやすくなったと指摘しています。また、「Paidy」の利用者の購買データを分析すると、購入単価が平均よりも高く、平均購入単価の上昇につながっているとしています。新規獲得率、平均購入単価いずれもECを展開する上で重要な指標です。こうした指標を向上させたいと考えているEC担当者は、当PDFをご一読ください。

張本貴雄氏
 
インタビュー記事PDFダウンロードはこちら

ファストファッション通販サイト「SHOPLIST」の急成長を支える
まとめて翌月コンビニ払い決済「Paidy」

ファストファッションECサイト「SHOPLIST」のこれまでの取り組みや、現在目指している方向などのほか、昨年導入したまとめて翌月コンビニ払い決済「Paidy」を導入した効果などをインタビュー形式で聞いたPDFです。

 

PDFの掲載内容
  • ファストファッションECサイト「SHOPLIST」の売上高など
  • 「SHOPLIST」の強み
  • まとめて翌月コンビニ払いの「Paidy」を導入したきっかけ
  • 「Paidy」を導入した効果
  • 「SHOPLIST」の今後の計画
ホワイトペーパーのダウンロード
中川 昌俊

45歳以上への通販・ECは縦書きクリエイティブが有効? 若年層は逆に効果が薄い?

9 years 6ヶ月 ago
年配層は「縦書きへの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があることをトッパン・フォームズが実証した

シニア層に商品を訴求するには横書きのクリエイティブが有効かもしれない――。

脳科学の知見をマーケティングに応用するニューロマーケティングへの取り組みを進めているトッパン・フォームズが実施した人の情報認知に関する脳機能計測実験などで、年配層は「縦書きへの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があることが明らかになった。

また、若年・中年層は「縦書きの文字情報を注視せず、関心に結びつかない」傾向があることも確認したという。

実験は、縦書きの文字情報を記載したグラフィックデザインを見たときの被験者の脳機能と視線を計測。対象は次の通り。

  • 一般的に視力の衰えを自覚するといわれる45歳以上の年配層(男女7人/45~67歳)
  • 44歳以下の若年・中年層(男女5名/22~44歳)

45歳以上(年配層):縦書きの文字情報を閲覧したときの脳と視線の反応

シニア層への通販・ECは縦書きのクリエイティブが有効? 44歳以下は逆に効果が薄い?/年配層は「縦書きへの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があることをトッパン・フォームズが実証/年配層

年配層は縦書きの文字情報を読んでいるとき、前頭葉の脳活動が活性化(図1)、情報に関心が向けられている状態という。同時に情報のどの部分に視線を向けているのかを計測すると、文字情報を注視し、読み込んでいることがわかった。

44歳以下(若年・中年層):縦書きの文字情報を閲覧したときの脳と視線の反応

シニア層への通販・ECは縦書きのクリエイティブが有効? 44歳以下は逆に効果が薄い?/年配層は「縦書きへの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があることをトッパン・フォームズが実証

前頭前野の高い脳活動は見られないので、関心に結びついていない(図3)。文字情報もあまり注視していないため(図4)、「読み飛ばしている」状態が確認できたという。

シニア向け通販を巡っては、ネット広告やECサイト上のクリエイティブで、縦書きを活用する企業事例も徐々に増えてきている。

トッパン・フォームズは、通信販売のダイレクトメールなど、確実に伝えなければいけない情報をどのように伝達するかをテーマに実証的研究を重ねていくと説明。加えて、次のように実験結果をまとめている。

縦書きの文字情報は、45歳以上の年配層では「読みやすさと、内容を理解しようとして関心を引き出す」という効果があると考えられる。しかし、若年・中年層は必ずしも同じような反応をするわけではなく、文化的な背景から縦書きの文字情報に慣れているはずの日本人であっても、世代によりその受け止め方が異なるということを示唆している。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

3月度の通販売上高は2.4%増、衣料品のマイナス幅縮小で回復傾向。JADMA調査

9 years 6ヶ月 ago
文房具、事務用品の売り上げ増が市場を牽引

日本通信販売協会(JADMA)が5月10日に発表した2016年3月度の通信販売売上高(会員通販企業140社の総売上高)は1356億9100万円で、前年同月比2.4%増となった。

2015年11月~2016年1月にかけて2桁マイナスが続いていた衣料品売上高が、2月度は9.2%減、3月度は8.1%減にマイナス幅が縮小。回復傾向が見られるものの、マイナスが続いている。

一方、文房具や事務用品などが12.6%増になるなど市場を牽引し、通信販売売上高はプラスに転じた。アスクルが展開する「LOHACO」などが好調要因と考えられる。
 
商品別でみると、化粧品は8.0%増、健康食品は2.2%増となっている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊
確認済み
18 分 40 秒 ago
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