ネットショップ担当者フォーラム

家電量販の「デンキチWeb」に不正アクセス、セキュリティコードなどカード情報が流出か

9 years 7ヶ月 ago
クレジットカード情報(カード名義・カード番号・有効期限・セキュリティコード)、住所、メールアドレスが流出した可能性

埼玉県を中心とした家電量販店チェーンストアの、でんきちが運営する通販サイト「デンキチWeb」で、不正アクセスによりカード情報を含めた個人情報が漏えいした可能性があることがわかった。流出対象にはセキュリティコードも含まれている。

漏えいした可能性があるのは、2016年3月5日~22日の間、クレジットカードを使って買い物をした顧客の情報。

クレジットカード情報(カード名義・カード番号・有効期限・セキュリティコード)、住所、メールアドレスが流出した可能性がある。

3月22日にクレジットカード会社からカード情報流出の懸念について連絡を受け、同日に通販サイト「デンキチWeb」のカード決済を停止。情報漏えい調査などのPayment Card Forensicsに調査を依頼した。

4月5日に最終調査報告書を受け、漏えいの事態が発覚。カード会社などと対応を協議した。所轄警察署、所轄官庁にはそれぞれ3月24日に報告している。

家電量販の「デンキチWeb」に不正アクセス、セキュリティコードなどカード情報が流出か

「デンキチWeb」は現在、カード決済を停止している(画像は編集部がキャプチャ)

「デンキチWeb」では現在、クレジットカードを使った決済を停止。システムの安全性が確認でき、クレジットカード会社に合意を得た上で再開する予定。今後は一層のセキュリティ、監視体制の強化を図るとしている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

JR名古屋髙島屋で「楽天市場セレクション」、グルメやファッションの催事イベント

9 years 7ヶ月 ago
ファッションや雑貨をあわせて展開する催事は初開催

楽天とジェイアール東海髙島屋は5月3日から9日の7日間、ジェイアール名古屋タカシマヤで「楽天市場」で人気のグルメやファッション、雑貨を集めた催事イベント「楽天市場セレクション」を開催すると発表した。

「楽天市場」の人気グルメを集めた催事イベント「楽天うまいもの大会」は各地の百貨店で開催していた。今回は初めてファッションや雑貨を販売する。

「楽天市場セレクション」には、「楽天市場」に出店している店舗の中から、チョコレート専門店「横浜チョコレートのバニラビーンズ」やファッションセレクトショップ「イーザッカマニアストアーズ」、寝具・生活雑貨店「Fabric Plus -ファブリックプラス-」など人気店38店舗が出店。

イベントで先行販売となる新作ファッション商品も取りそろえ、併設のイートインコーナーでは、人気店のこだわりグルメをその場で実食することができる。

会場内では、楽天の研究開発部門「楽天技術研究所」が開発しているバーチャルショッピングアプリを紹介する。

楽天とジェイアール名古屋タカシマヤは、2012年から4年連続で「楽天うまいもの大会」を開催。2015年に開催した際には7日間の会期で約16万人が来場するなど、人気のイベントとなっている。今回はファッション、雑貨も取り扱うことで、さらなる来場促進を図る。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

通販の基本は「必要なもの・情報を、必要な量だけ、必要な時に、お客様へお届けする」 | これができていないネットショップは成長できない~EC企業がやらなければならない通販の鉄則~

9 years 7ヶ月 ago
どんなECサイトでも当てはまる成長するための通販の鉄則を仲庭氏が解説(第1回)

売れ残った人気のない商品を一生懸命販売した経験はありませんか?

売れる商品の在庫が無いのに、予算を達成するために苦しんだ経験はありませんか?

「売れない商品も売れるようにするのがプロ!『今あるものを売れ、それが会社のためだ』と、販促や広告に注力していませんか?

商品が売れる時期に、売り切れている商品(SKU)がある場合、在庫管理が適正ではありません。在庫管理を正しく実施するだけで、売り切れによる販売機会損失を抑えることができます。売れないモノを売る技術も大切ですが、売れる商品をより売れるようにするための在庫管理方法もっと重要。その方法を解説します。

売り切れは「異常」です

在庫表を見た際、SKUの一部在庫が売り切れている店舗が多々あります。売り切れ状態が普通の状態と捉え、「異常」であると気付いていない店舗は少なくありません。

在庫切れがある状態を「売れたから仕方が無い」「何が売れるのかを予想できないから仕方がない」と考えがち(言われがち)ですよね。在庫があればお客さまが購入してくれた可能性があります(販売機会損失が発生している状態です)。

売上アップをめざす際、サイト改善や広告、特集ページを作成する店舗は多いですが、まず在庫切れによる販売機会損失をなくすことができれば、すぐに売り上げを伸すことができます。

たとえばコンビニの在庫管理。お客さまは冷蔵庫の前からジュースを取り、スタッフは陳列棚のストックがなくなる前に、在庫を補完している裏側の冷蔵庫からジュースを補充します。そのため、在庫切れが発生しません。

アパレルでは、リードタイム(発注~納品)が1か月以上必要な場合があります。コンビニでは数分で補充(≒リードタイム)するから在庫切れが発生しません。しかし、リードタイムが1か月以上あるアパレルでは在庫切れが発生する場合がありますよね。

両者は異なる在庫管理方法に見えますが、在庫管理の要素(リードタイム、発注タイミング、発注個数、安全在庫)は同じ。共通要素をしっかりと管理することができれば、リードタイムが3か月と長期間であっても、必要最低限の在庫を確保しつつ、在庫切れリスクを少なくすることができます。

売り切れには3種類

売り切れには3つの種類があります。

a. 商品が予想よりも売れた
b. 商品が予定よりも遅く届いた
c. 在庫切れが発生しても良い商品

c.は問題ありませんが(戦略的在庫切れ)、a.とb.の事象は「不可避」と考えている人が多いです。「在庫が無いものは仕方ない」「今、在庫があるものを売るべき」という声をよく聞きます。

しかし、経営者や担当者は、「必要なものを、必要な量だけ、必要な時にお届けする」ことが、ECサイトの使命であることを思い返してください。

在庫切れをなくすためにはどうすればいいのでしょうか?

a. 商品が予想よりも売れた場合

「リードタイム=発注~納品」までの間に商品が売り切れた場合、販売予測が販売実績と合っていなかったと考えられます。販売予測を行う際に、よく間違えるのは以下4点(3.と4.に関しては次回連載で詳しく紹介します)。

  1. 販売予測を過去の実績から実施しているが、売り切れ期間を含んだまま実施していた
    → 販売予想はSKUで売り切れがない期間を実績として利用する必要があります。SKUの売り切れがある期間を除く(または補正する)販売実績をもとに販売予想します。
  2. セールなどの販促を販売予想に織り込まず、販促時に商品が売れて商品到着までに売り切れてしまった
    → 販売予想は販促を考慮して設計する必要があります。販売予想ができている会社は、「昨年実績 → 年間予算 → 月間予算 → 日割予算」の設計がしっかりと策定され、それをもとに、「商品カテゴリごとの予算 → 商品ごとの予算 → SKUごとの予算」が年/月/日別に決定しています。それにもとづいて仕入数を計算しています。
  3. 販売予想を過去の実績からデータで検討していないため、勘で商品発注を行っていた(次回連載で詳しく説明します)
  4. 新作商品なので、販売予想を立てることができず、予想以上に商品が売れてしまった(次回連載で詳しく紹介します)


b. 商品が予定よりも遅く届いた場合

リードタイム管理の仕組み作りが必要となります。商品の開発~納入までのモノと情報の流れを確認して、各工程にかかる時間を明確化しましょう。そして、リードタイム削減のためのアイテムを抽出して、それらの優先順位を決めて改善します。

また、仕入先・製造工場が海外でも、お互いに仕入管理を行える管理・関係・契約を強化する必要があります。

並行して、リードタイムを削減する活動を行う必要もあります。リードタイムを削減することができれば、売り切れが発生する可能性を低減することができ、在庫を減らすことができます。

安全在庫を確保しよう

販売予想を立てたにも関わらず、需要変動で商品が売り切れることがあります。この需要の変動を吸収するために「安全在庫」を持ちましょう。安全在庫とは以下の計算式で成り立つ数値のことです。

安全在庫=安全係数 × √リードタイム × 販売数(SKU売り切れが無い期間)の標準偏差

毎日5個商品が売れるのであれば、需要変動はゼロで、安全在庫を持つ必要がありません。しかし、現実は日々売れ販売数にバラツキが出てきます。このバラツキが大きいほど、需要変動が大きいと言え、販売予想と実績が乖離する可能性が高まります。この変動は販売実績の標準偏差で求めることができます。

また、リードタイムの時間が長ければ長いほど、販売予想と実績が乖離する可能性が高まります。これらに、どこまでが安全な在庫か、ということを見る係数(安全係数)を掛けたものが安全在庫です。

多くのECショップは、新商品の仕入数は経験とカンで決めたり、制約条件によるもの(店舗数やロット数など)が多いです。しかし、新商品の仕入数は、過去の販売実績から精度よく求めることができるものできるものなのです。

◇◇◇

今回のまとめ

次回連載では、新商品や再販商品を仕入れる際、何を何個仕入れるべきかをSKU単位で決定する方法を解説します。

仲庭 拓也

仲庭 拓也

合同会社さくら 代表

工学博士。海外での会社設立~工場建設~資材確保~販路拡販業務を6年間行う中で、トヨタ生産方式を用いた改善、人材育成、物流業務などを経験・習得。日本へ帰国後、コンサルティング会社「合同会社さくら」を設立して、海外での経験を基にコンサルティング活動を行っている。

現在は、「楽天市場ショップオブザイヤー2015」獲得の2店舗を中心にコンサルティング。その他にも、お酒、下着、エステなど異なる複数の分野で、売上向上、在庫管理、新商品開発、SNS集客、人材育成、社内基盤整備などを中心に活動。

仕入や在庫管理を適正化したい、通販サイトを構築したい、売上を向上させたい、業務改善を行ってムダな時間を削減・売上を上げる活動に注力したい、また、SNSを強化したいなどございましたら、お気軽にメールにてご相談ください。

メール

仲庭 拓也

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること

9 years 7ヶ月 ago
ネット通販事業者が熊本地震の被災地支援としてできること、今後の考えられる企業の課題について解説

私は東日本大震災を千葉県で体験しました。そのことに加えて、被災地にボランティアに行き、なおかつ販促のコンサルタントという立場で、何かお役に立てる情報が発信できるのではないかと思い、ブログに記事をアップしました。自分の体験と推測が、みなさんの今後の活動や判断にプラスになってほしいと思い、筆をとりました。

私たちがいまできること6点

私の場合、販促が専門ジャンルということもありますので、その点に関して重点を置いてお話しします。まず、「私たちにできること」をレベル順に分けてみました。

寄付をする

熊本、九州以外に住んでいる私たちができることは、寄付しかないと思います。今回は交通インフラの被害が大きいので、勝手にボランティアに行ってしまうと、渋滞を巻き起こす可能性がありますし、ボランティアで宿泊施設を1室抑えてしまうことによって、被災され方や復興関係者のフットワークを悪くしてしまう可能性があります。だから「なんとかしてあげたい!」と思っている人でも、ひとまずは落ち着いて、「寄付をする」でアクションをとどめておき、様子を見守ったほうがいいと思います。

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること①
ひとまずは落ち着き、「寄付をする」でアクションをとどめておこう

デマを流さない

私が東日本大震災で被災した際、非常に困ったのが、ありもしない情報に振り回されてしまったことでした。震災直後に「千葉に大震災が来るかもしれない」という、訳のわからない直メールをもらったときには、正直、不安と腹立たしさで複雑な心境になりました。
もちろん、そういうメールを送る人は親切心でやっているかもしれませんが、不安な時に未確認情報を受け取ってしまうと、当事者としては、シャレにならないぐらい動揺してしまいます。なので、とりあえず、情報は根拠を確認してから発信するように心がけたほうがいいと思います。

落ち着いたら、熊本のネットショップで商品を購入する

震災に関しては、どんな状況であろうと、必ず“買い控え”が直後に発生します。こればっかりは避けれません。先の予測ができなくて不安を抱えている消費者は、まずは財布の紐を絞ります。そして、一時的に事業者の売り上げが下がります。

これが、商売人にとったら精神的に応えるところがありまして、「このまま自分たちは、一生売れないんじゃないか」という、不安感に襲われてしまいます

しかし、震災による買い控えは、長くは続きません。事実、東日本大震災の時は3月11日に震災が起きて、3月の最終の土・日曜日には、映画館やショッピングモールは買い物客で大いに賑わいました。人は極端な我慢をすると、そのリバウンドで一気にお金を使ってしまうのです。

だから、熊本県の商売人のみなさんが消費の買い控えにもし陥って不安になってしまっても、まずは焦らないことです。そして、嵐を過ぎ去るのをじっと我慢してください。何度も言いますが、必ず、消費は戻ってきます。安心して下さい。

そして、インフラの復旧次第ですが、もし、熊本のネットショップの出荷体制が万全な状態に戻ったら、みなさんで熊本のネットショップから商品を購入してみるのも支援策としていいと思います。おそらく、ヤフー、Amazon、楽天市場などで、そのようなボランティアの販売ページ企画が設置されると思います。

そうなったときに、ネット通販をやっているような小さな会社やお店などから、少しでも商品を購入してあげると、小さな会社の経営者やスタッフは「大丈夫だ!」という前向きな気持ちになり、復興に向けてポジティブなモチベーションになってくれます。

これが商売をやっている人にとったら、一番の元気付けの材料になります。そして、商品を購入したらFacebookなどで「熊本のお店から買ったよ!」ということを、1人でも多くの人に伝えてあげて下さい。「いいね!」のボタンの1つが、きっと熊本を元気にする「いいね!」につながると思います。

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること③
熊本の商品を購入することが現地の商売人を元気付ける材料になる

落ち着いたら、九州の各県のネットショップで商品を購入する

熊本県に限らず、九州各都道府県のお店のネット通販で商品を購入してあげることです。先述したように、今回の震災は交通インフラの復旧に時間がかかりそうです。そうなると、九州以外の日本の各都道府県からのボランティアによる支援が、かなり難しいか、もしくは時間がかかる可能性があります。

そうなると、できるだけ九州各県の企業やお店が元気になり、熊本を助ける経済基盤を九州全土に作ることできます。同じ商売人に対して全国の商売人ができる支援だと思います。だから、熊本の復旧の状況を見守りながらという条件付きですが、福岡、大分、宮崎、鹿児島、佐賀、長崎の各県のネットショップやネットサービスを利用してあげて、九州全土を応援してあげる必要は、今回はあると思います。

ちなみに、この「落ち着いたら、熊本のネットショップで商品を購入する」と「落ち着いたら、九州の各県のネットショップで商品を購入する」に関しては、受け入れる側の準備も必要です。

熊本県でネットショップを運営されている方は、ひとまず余震も落ち着き、状況を冷静に判断できるようになってからで構いませんので、自分たちのお店が、今、出荷体制ができる状況なのか分かり次第、情報をホームページにアップしたほうがいいかと思います。お客さんもそれを見て安心してくれますし、仮に見知らぬお客さんが来ても、「熊本」という住所を見て、「届かないかな?」「今、注文したら悪いかな?」と思われてしまい、買い控えされてしまっては、大きな機会損失を起こしてしまいます

特に今回は、局地的な直下型の地震ということもあり、同じ熊本県内でも、被害の大きかったところと小さかったところに、大きな差が生じています。せっかく出荷体制が整っていても、お客さんが誤解をして、注文を控えてしまう可能性は、十分にあると思います。なので、熊本県内のネットショップやお店は、できる限り、ホームページで自分たちのお店が大丈夫な旨と、製造体制、出荷体制がどのような状況なのか分かり次第、お客さまに告知した方がいいと思います。

そして、これは九州各県のネットショップにも同じことが言えます。意外に、関西より上の都道府県の人たちは、自分の馴染みのない地方が、どのような位置関係になっているのか良くわかっていないところがあります

私が東日本大震災で被災した際も、被害には遭ったものの「千葉」はそこまで大きな被害はありませんでした。でも、九州や関西の知人からたくさんの「大丈夫か!」というメールが届いて、驚いたことを今でも覚えています。「結構、被害が大きかったところとは距離があるのになぁ」と思ったんです。馴染みのない人にとったら、やはり千葉と東北はすごい近い感覚があるようです。

なので、今回の地震でも熊本県が大きな被害に遭いましたが、おそらく、関西より上に住む人たちは、「福岡も大変だ」「長崎も大変だ」と思ってしまっている可能性があると思います。そのため、熊本以外のネットショップさんも、もし、交通インフラの状況がわかって、問題がない状況であれば「お店は大丈夫です」「出荷も通常通りできます」としっかりアピールしておいた方がいいと思います。

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること②
九州各県の企業やお店が元気になり、熊本を助ける経済基盤を九州全土に作っていこう

熊本料理の飲食店で食事をする&九州料理の飲食店で食事をする

できるだけそのような料理店で食事をすると、巡り巡って九州全土にお金が落ちていくという意味です。もちろん、店舗によっては、まったく九州から仕入れいていないお店もあるかもしれません。とりあえず、そういう飲食で食事をすることも、熊本の皆さんの手助けに遠からずつながっていくことは頭の中に入れておいた方がいいと思います。

今回の震災で、熊本料理のお店に対して、手を差し伸べたい人たちがたくさん来店すると思います。でも、お店がいっぱいだったからって諦めずに、「じゃあ、博多もつ鍋を食いに行こう」「宮崎料理でも食べに行こう」という感じで、九州を軸に消費を少しでも考えてもらえれば、熊本の元気につながっていくのではないかと思います。

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること④
消費を九州を軸に少しでも考えていこう

ボランティアに行く

今回は交通インフラの復旧が長引きそうなので、一先ずボランティア活動は熊本県内の人、そして九州各県の人にお願いをして、それ以外の人は、状況をしばらく見守った方がいいと思います。

私の予想ですが、熊本県外の人がボランティアに参加できるのは、ゴールデンウィーク前か、もしくは空けてからぐらいでしょう。距離的にも、人口が比較的多い福岡県の人が日帰りでボランティアに駆けつけやすいところでありますが、それでも、被災地というのは慢性的な人手不足であることには変わりありません。

なので、熊本県内、もしくは九州各県で、「ボランティアに行ってもいいかな」と思っている人がいれば、インフラが整い次第、駆けつけてあげて下さい。大義名分や意義などは必要ありません。僕も初めてボランティアに行った時は、「俺みたいな人間が行ってもいいのかな」「1人で行っても大丈夫かな」という不安がたくさんありました。

でも、現地に行けば、なんとかなってしまうものです。そして、現場では本当に人がいません。特に、平日はめちゃくちゃ人がいないところがあります。もし、時間とお金に余裕がある人がいれば、無理しない範囲で結構ですので、ぜひ、ボランティアに足を運んでみてください。

以下に、5年前に東北にボランティアへ行ったレポートがあります。準備や心構えなどを記載しているので、参考にしていただければ幸いです。今回は東北の震災と比較して、水による被害が少ないので、東日本大震災ほど重労働ではないと思います。ぜひ一度、足を運んでみてください。

大丈夫! 個人でも行けるボランティアマニュアル! 【経営コンサルタント】(竹内謙礼氏のブログにジャンプします)

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること⑤
被災地というのは慢性的な人手不足であることには変わりない

九州各県の人が足を運べる距離にあったとしても、せいぜい、ボランティアに行ける人は、広島県ぐらいが限界ではないでしょうか。ただ、東日本大震災と熊本地震のもう1つの大きな違いは、LCCの格安航空会社の便が良い点です

ジェットスターは成田発で大分、鹿児島、福岡へ飛行していますし、春秋航空に関しては、佐賀へも飛んでいます。往復でも、安いものであれば1万5000円ぐらい。復興に向けて増便する可能性もありますし、ボランティアの人手不足が深刻であれば、LCC側もボランティア向けの格安航空券キャンペーンを展開する可能性が考えらます

交通インフラが整えば、レンタカーで空港から行ってもいいですし、もしかしたら、被災地に向けて定期バスが出る可能性もあります。バイクの免許があれば、福岡はレンタルバイクが充実しているのも見逃せないところです。

博多空港のレンタルバイクについて(外部サイトにジャンプします)

ただ、ホテルはかなり厳しいと思います。

特に福岡は訪日客でホテルがいっぱいの状況。ここにきて、復興作業の方や被災された方がホテルに宿泊することを考えると、よほど前から予約を取らなくては、宿泊は難しいと思います。そのため、今回のボランティア活動は、できる限り知人の家を頼るか、ボランティアの団体から指示のあった宿泊施設に泊まることが、ベストなのかもしれません。

あと、もう1点、私がボランティア活動で気になっていること。今回の熊本地震は、被災地が広く分散している点です。ニュースで集中的に報道された地域にはたくさんのボランティアが集まりますが、ニュースで報道されない地域にはボランティアが少なく、復旧が滞ってしまうことが多々あります。

私が北関東の水害被害ボランティアに行ったときのこと。あまりニュースで報道されない栃木県鹿沼市の被災地に足を運んだのですが、やはりボランティアの数は少なく、復旧に苦戦していました。なので、皆さんがボランティアに行く際は、できるだけ人手が少なくて困っている地域をめざして、足を運んでください。

以上、「私たちにできること」の話でした。

「効率的な採用」「辞めさせない雇用」に中小企業は注意を

最後に。

あまり言いたくはない話ですすが、現実的な「今後」について話をします。

現時点では不謹慎な話になるかもしれませんが、私が東日本大震災で被災して余震に怯える日々を過ごしている中、冷静に「今後」をアドバイスをしてくれた投資会社の人の言葉に、勇気付けられた経験がありました。なので、誤解のないように、言葉を選びながら、慎重に、私なりの「今後」についてお話させていただきます。

まず、2017年4月1日の消費税増税に関しては、高い確率で見送られるのではないでしょうか。増税は復興には大きなマイナスになると思いますし、政府にとっても、延期する理由としては「経済状況があまり良くないから延期するわけではない」という面子が保てるところがあると思います。

そうなると、駆け込み消費と買い控えはなくなりますから、本年度の消費はかなり落ち着いたものになると思います。そして、しばらくしたら、九州を中心に、大きな復興需要が起きると思います

九州はもちろん、博多の、特に中州あたりは、かなり景気が回復するのではないでしょうか。一方、博多市内のホテルは予約が取りにくくなると思います。出張する方は、早めに宿を予約した方がいいと思います。訪日客も多いですから、宿泊施設の予約は困難を極めるという覚悟が必要です。

また、消費税が延期された場合、どこかで税金を穴埋めしなければいけませんし、復興に関する税金も、どこかでカヴァーしなくてはいけません。それらの増税も含めて、経営者は今後難しい舵取りを迫られると思います。

もう1つ懸念すべきことは、深刻な「人手不足」の問題が起きる可能性です。

今現在、東北が慢性的な人手不足に陥っているように、九州全土で人手不足が発生する可能性が高いと思います。また、これを境に人件費が高騰する可能性がありますので、中小企業は警戒する必要があります。

特に、スーパーや小売業に関しては、建設業に人材が持っていかれてしまうところがあります。「効率的な採用」と「辞めさせない雇用」は今まで以上にしっかり会社として取り組んでいかなければいけません。

また、人材や資材が九州に回ってしまうことで、東北の復興が遅れてしまうことも懸念材料の1つです。まだまだ東北には元気になってもらわなければいけませんから、私たちも忘れてはいけないこととして、心の奥底に刻んでおく必要があると思います。

熊本地震でネット通販に携わる人たちができること⑥
「効率的な採用」と「辞めさせない雇用」は今まで以上にしっかり取り組んでいこう
◇◇◇

以上、ざっくりとですが、今現在(2016年4月16日現在)で私が思ったことを記載しました。私は全国をセミナーや講演会、コンサルティングで回っていることもあり、熊本県も、よく足を運ぶエリアの1つです。そういう意味では、全国各地に「想い」があることから、少しでも、お役に立ちたいと思っている次第です。

でも、その前に、まずは状況が落ち着いたことを確認できたところで、熊本、九州の美味しいものやお酒をネット通販で注文することから始めたいと思います。

熊本が大変な状況になっているからといって、東京や大阪、名古屋の人たちが、買い控えをしたり、元気をなくしてしまったら、意味がありません。僕ら商売人が今やるべきことは、もしかしたら「販促の手を緩めず、売り上げをしっかり作る」ということだと思います。

それこそ商売人が販促を控えてしまったら、熊本県の皆さんを元気にできる活動すらできなくなってしまいます。熊本県の皆さん、そして被災された皆さんが、1日でも早く、少しでも元気になってもらえるよう、陰ながら応援させて頂きます。

この記事は、「週刊 竹内謙礼のボカンと売れる講座!!」で記載された記事を、竹内氏に許可をいただいた上で、「ネットショップ担当者フォーラム」用に編集したものです。

「週刊 竹内謙礼のボカンと売れる講座!!」掲載のオリジナル版はこちら:
熊本地震で『私たちのできること』と『今後』(2016/04/21)

竹内 謙礼

有限会社いろは 代表取締役

竹内 謙礼(たけうち・けんれい)

1970年生まれ。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。楽天市場、ビッダーズ等で多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、千葉文学賞等の小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

大企業、中小企業のコンサルティングはもちろん、サイドビジネスや起業に対しての販促、営業、人材教育のアドバイスを行い、特に実店舗のキャッチコピー制作とネットビジネスへのコンサルティングには定評がある。また、低価格の会員制コンサルティング「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、180社近いコンサルティング指導を日々行っている。

販促、企画、会計、投資の書籍執筆の他、新聞や雑誌等でも連載を持っており、ラジオのパーソナリティとしても活躍。商工会議所や企業での講演、企業での人材教育等、経営コンサルタントとして精力的に活動している。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長。著書多数(詳しくはこちら

竹内 謙礼

ジャパネットたかたが1.7億円を寄付、商品売上や社内募金を熊本地震被災地へ

9 years 7ヶ月 ago
寄付したのは、4月21日のテレビ通販、ラジオ通販で販売した防災グッズの売上全額、ECサイトでの売り上げの一部

ジャパネットたかたなどを傘下に持つジャパネットホールディングスは、熊本地震災害の義援金として1億7858万円を寄付したと発表した。寄贈するのは創業者・高田明氏が出演を果たした4月21日のテレビ通販、ラジオショッピングで販売した防災グッズの売上全額、ECサイトでの売り上げの一部など。

ジャパネットたかたでは、熊本地震の支援の輪を広げようと「熊本地震 被災地支援プロジェクト」を社員が立ち上げた。創業者の髙田氏にも協力を要請し、4月21日のテレビショッピングやラジオショッピングへの出演が実現した。

4月21日は、充電式電池やラジオボイスレコーダーなど防災グッズ6商品を義援金の対象として販売。テレビショッピングは3番組、ラジオショッピングは64局で放映した商品の売上全額分、通販サイトでは該当商品の売り上げを義援金として寄付した。

なお義援金は商品売上に加え、社内での募金活動も含まれている。また、掛布団・備蓄食も寄付した。寄贈先は社会福祉法人中央共同募金会、日本赤十字社。

熊本地震の被災地支援として売り上げの一部を寄付したジャパネット、創業者の高田明氏も番組出演を果たした
高田明氏は社員の要請で特別に番組出演を果たした(写真は2015年9月撮影)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

ハンドメイドマーケット「minne」で手作り食品の取り扱いを開始

9 years 7ヶ月 ago
人の手で丹念に作られた手作りのものという共通点でカテゴリ拡大

GMOペパボは4月26日、運営するCtoCハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」で、パン・焼き菓子・ジャムなどの手作り食品を販売できるカテゴリを新たに追加し、販売者の登録、販売を開始した。取り扱い領域を食品にも広げ、流通額拡大につなげていく。

新たに「食べ物」カテゴリを開設した。まずはパン、焼き菓子、ジャム、シロップ、チョコレートといった加工食品の取り扱いを開始。順次、登録可能な食品を増やしていく。

食品販売の手数料は、 従来と同様、月額利用料は無料、 販売手数料を10%(税抜)。食品販売には各種法令などに準じた販売許可証類が必須だが、GMOペパボは事前に審査を行う。

今後、食品販売勉強会を開催し、食品表示法や販売許可申請等、 食品を販売する上で必要な情報についても随時サポートする予定。

なお、CtoCハンドメイドマーケット「Creema」も4月8日から食品の取扱いを開始している。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

JECCICA「ECサイトデザイン大賞2016」のダイヤモンド賞に中道農園

9 years 7ヶ月 ago
最終エントリー6サイトを当日に審査し、表彰した

ECコンサルタントの養成・認定などを行う一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)は4月21日、優れたデザインで制作されたECサイトを選定・表彰する「JECCICA ECサイトデザイン大賞2016」のプレゼン&表彰式を開催、最高位のダイヤモンド賞に、お米のECサイト「中道農園」を選出した。

「JECCICA ECサイト制作デザイン大賞」は成長するEC業界で、より良いデザインを選び表彰することを通じて、デザイナーのクリエイティブに影響を与え、EC業界が活発になるような環境作りをめざすために開催。今回が初開催となる。

審査方法は、事前のサイトの評価軸に基づき、JECCICA理事講師が審査。その中から、点数の多い6サイトを最終エントリーとして選抜しサイト制作者からのプレゼンテーションを実施した。

プレゼン見学の参加者に一番良かったサイトを投票してもらい、事前審査と投票数の点数を合計して、受賞者を決定した。

ダイヤモンド賞に選ばれた「中道農園」は、色覚障害の人でもサイトを閲覧しやすいよう色遣いを工夫。また、その場で実際に炊いて撮影したお米をさまざまなデバイスで閲覧できるように画質を落とさず、高速に表示できるように工夫した点などが評価された。

受賞ECサイトは以下の通り。

サイト名
ダイヤモンド賞 中道農園
プラチナ賞 伊藤久右衛門オンラインショップ
ゴールド賞 日本デザインストア
シルバー賞 マミージュエルボックス
テクノロジー賞 カガセイフン
エントリー賞 nudecable

 

 ECサイトデザイン大賞受賞店の代表とJECCICA理事

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

日本郵便、ecbeingとシステム連携し、コンビニ・郵便局店頭受け取りの導入を容易に

9 years 7ヶ月 ago
約4万5000拠点での拠点受け取りサービスの導入はecbeingが初

日本郵便は4月25日、ecbeingが提供するECサイト構築パッケージ「ecbeing」とシステム連携した。これにより、「ecbeing」を利用している事業者はECサイトに日本郵便のコンビニ・郵便窓口受取サービスを容易に低コストで導入できるようなった。国内のコンビニ・郵便局・はこぽすなど、約4万5000拠点すべてで受け取りを可能とするサービスと連携するのは「ecbeing」が初めてとなる。今後、日本郵便ではモールや他のECサイト構築サービスともシステム連携し、拠点受け取りに対応するサイトを増やしていきたいとしている。

システム連携により、「ecbeing」を利用するネットショップでは、日本郵便が提供する受取場所を地図上で選択できる「受取場所地図選択ASP」が利用可能になる。これにより、購入者は容易に受取場所を選択できるようになる。また、各受取拠点に商品が到着した際にメールで通知も可能になる。

システム連携の全体フロー

従来、こうしたシステム連携はショップごとに対応しており、システム改修に長い期間と数千万円のシステム改修費がかかっていた。今回、のシステム連携により「ecbeing」を利用しているネットショップは50万ほどの改修費と1カ月ほどの期間でサービスの導入が可能になるという。

会見に出席した日本郵便の津山克彦常務執行役員は「こうした取り組みにより、ピックアップ型の受け取りサービスのウェイトを大きくしていきたい」と話した。

左 ecbeing 林 雅也 代表取締役、右 日本郵便 郵便・物流営業部 津山 克彦 常務執行役員

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

「MakeShop」で「Amazonログイン&ペイメント」の導入可能に

9 years 7ヶ月 ago
6月から順次審査を行い、導入を進めていく予定

GMOメイクショップは4月21日、ネットショッピングカートASP「MakeShop」を利用するネットショップがオプションサービスとして「Amazonログイン&ペイメント」を導入できるようにした。

「Amazonログイン&ペイメント」は、自社ECサイトで「Amazon.co.jp」のアカウント情報を使って配送先指定やクレジットカード決済などができるサービス。利用者がアマゾンユーザーの場合、配送先やクレジットカード情報の入力の必要がないため、初めて利用するサイトでも簡単に購入できるようになり、コンバージョン率の向上などが期待できる。

GMOメイクショップは4月21日から受付を開始し、6月9日から決済代行のGMOイプシロンの審査を得て、順次提供する。

利用料金は初期費用無料、月額費3000円。「Amazonログイン&ペイメント」の手数料は公開していないため、GMOメイクショップまで問い合わせてほしいとしている。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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中川 昌俊

オイシックスが熊本県産の食品を食べて応援する企画スタート、寄付金商品も販売

9 years 7ヶ月 ago
熊本地震被災地支援のための特設サイト「食べて応援!EAT and SEND for 熊本」を開設

オイシックスは4月21日、熊本地震被災地支援のための特設サイト「食べて応援!EAT and SEND for 熊本」を開設した。熊本県産商品、寄付金付き商品を販売する。

「食べて応援!EAT and SEND for 熊本」では、熊本県産の有機栽培米や熊本のご当地グルメなど全25品から販売を開始。内訳は熊本県産の商品7品、 50円分の寄付金付きオイシックス人気商品18品。今後、生産地と連携しながら商品数を増やしていく予定という。

通販サイト「オイシックス」では、最初の地震翌日からの6日間(4/15~4/20)とその前の6日間(4/9~4/14)を比較すると、「熊本」の検索回数が約5倍に増加。応援のために熊本県産の商品を探すユーザーが増えていることから今回の企画を始めた。

オイシックスが熊本県産の食品を食べて応援する企画「食べて応援!EAT and SEND for 熊本」をスタート、寄付金商品も販売

特設サイト「食べて応援!EAT and SEND for 熊本」(画像は編集部がキャプチャ)

また、オイシックスではこれまで、水6トンとVegeel(野菜ジュース)3000本を熊本県の生産者と連携し、4月18日に避難所などへ配送。4月19日には災害支援のプロフェッショナル「CIVIC FORCE(シビックフォース)」「PEACE WINDS JAPAN(ピースウィンズ・ジャパン)」と連携し、東日本大震災時のボランティア活動に習熟した人員を現地に派遣した。

なお、オイシックスが連携している熊本県の生産者では人的被害はなかったものの、建物の倒壊などの被害で商品の供給が一部困難になっているという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

楽天、ドローンを活用した配送サービス「そら楽」の提供を開始

9 years 7ヶ月 ago
第1弾として、ゴルフ場内での軽食やゴルフボールなどの配送を実施

楽天は4月25日、ドローンを利用した一般消費者向け配送サービス「そら楽(そららく)」の提供を開始すると発表した。まずは、5月9日からゴルフ場内での軽食や飲み物、ゴルフボールなどで配送を実施。将来的には「楽天市場」の商品の配送にも活用していく。

楽天は3月に出資した自律制御システム研究所(ACSL)が開発したドローンの機体を、楽天とACSLで共同改良・開発。専用ドローン「天空(てんくう)」を「そら楽」に利用する。

利用者はゴルフ場内に設置された着陸エリアで、専用のスマートフォンアプリ(Android版を先行提供、iOS版も提供予定)から商品を注文。専用デポに待機するスタッフが商品を配送用ボックスに梱包し、「そら楽」専用ドローン「天空」の機体に取り付ける。

ドローンは配送先のドローン着陸エリアに置かれたマーカーを認識し、GPSと組み合わせることで確実な場所に商品を届けることができる仕組み。利用料金は当面の間、無料としている。

まずは、千葉県御宿町のゴルフ場「キャメルゴルフリゾート」にて5月9日から1か月間、サービスの試験提供を行う。利用者の声や運用状況などを分析した上で、今後のサービス継続・拡大や他のゴルフ場でのサービス展開について検討する。

将来的には、過疎地や山岳地帯での配送、災害時の救援物資の運搬にも活用していく考え。今回の配送サービスの実用化で、技術とオペレーションノウハウを蓄積、さらなる革新的なドローン配送サービス展開をめざしていく。

「そら楽」で利用するドローン機体のCGイメージ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

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中川 昌俊

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度、何が変わった? 現場で起きていることは? | 上海で働く駐在員の中国EC市場リポート

9 years 7ヶ月 ago
中国に駐在し、実際にECも手がけるエフカフェの高岡正人取締役が中国ECの状況をレポート(vol.15)

中国政府が越境ECに関する新しい新税制制度を4月8日に施行しました。大きな制度変更で現場はどのようになっているのか、日本にはほとんど伝わっていません。中国の越境ECの現場では何が起こっているのか? どのような方法が中国向けECの最善の方法なのか? いろんな情報が錯綜していて正直、みなさんは混乱状態。現在の最新状況をまとめました。

中国サイドの人員や物流の体制などには大きな変更なし

中国の個人購入者向け越境ECは2つのパターンに分けることができます。

  1. 日本国内の倉庫から中国ユーザーに個配で直送するモデル(国際郵便)
  2. 保税区などを利用して貿易通関し、中国国内の倉庫から配送するモデル(一般商業貨物(コンテナ))

一般的な中国向け越境ECで利用されているビジネスモデルは、1.の国際郵便(EMS)を使った直送モデルがほとんど。このEMSを使った中国向けECは、賦課課税方式(税関の判断によって税額が確定する仕組み)のため、税金がかかりにくい仕組みになっています。

この賦課課税方式の適用を受けたEMSを使うことで、中国向け越境ECで販売する商品は、日本での売価に近い価格で売ることができたのです。

新税制度施行後、いろんな方面から裏をとっている段階ですが、結論から述べると、EMSは「行郵税」(個人携帯輸入物品や個人輸入郵送品に対して課税される税金)の税率変更があったものの、それ以外は変わっていません(4月21日現在)。

押さえておきたいのは、次の2点。

  • 「行郵税」の廃止が適用されるのは保税区を使った個人向け越境ECの配送モデル
  • 直送モデルは引き続き「行郵税」が適用され、課税額50元以下であれば免税になるルールも継続

ちなみに、「行郵税」の税率変更が明らかになりました。パーセンテージは次の通りです。

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

懸念されている税関での商品開封率も以前のままで0.3%程度。関係各所に聞いても、中国サイドの人員体制や物流体制などは変更がなく4月8日以前と同じ流れのようです。

ただし、あくまで現在の状況であることは注意。常に状況をウォッチし続ける必要があります。

モール内の税率表記に変更あり

保税区を使っている越境ECに関しては大きな変化が起きています。

「Tmall」からは次のような運営に関しての詳細マニュアルが配布され、当社のメンバーも講習会に参加してきました。

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

講習会で使用された資料

保税区の運用ルールが変わったことで商品が動いていない企業も見受けられます。理由はこれまでセット組の販売ができたが、今回の税制変更で別送扱いになったなどです。まだ物流機能が対応しきれていない、という課題が発生しています。

商品によっては税率が上昇しています。商品販売に支障をきたしているものもあります。

ちなみに、「Tmall」内では購入金額に税金が賦課されるようになり、その商品が「直送モデル」なのか、「保税区モデル」なのかが判断できるようになりました。

保税区モデル

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

保税区モデル

直送モデル

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

【最新情報】中国向け越境ECの新税制度施行後、現場では何が起こっているのか?

直送モデル

保税区モデルの商品ページには「进口税」の欄が追加。カートに行くと消費者の負担で支払い料金に税金が加算されます。ここで徴収した税金は運営店舗ではなく、「Tmall」側が直接徴収します。

一方、直送モデルはこれまでと変わりません。店舗側が負担する形で運用しています。

ちなみに、カート内に記載されている「商家承認」という項目は、“店舗が税金を払いますよ”という意味です。

こうしたことを踏まえると、「行郵税」は若干上がり、6月からは値上がりするEMSですが、ユーザーの負担、店舗側のオペレーションの手間、全体の物流コストを考えるとEMSを使った中国向け越境ECを利用した方が賢明でしょう。

長らく中国のビジネスに携わっていますが、今回のようなことはしばしば起こります。

あまり焦らず、しっかりと事実を見極め、次の一手を打っていきたいですね。

高岡 正人

株式会社エフカフェ 取締役

1975年生まれ。立命館大学政策科学部卒。コンサルティングファームにて企業変革コンサルティングを経て、2005年有限会社フリースタイルカフェ(現エフカフェ)の創業に参画。取締役に就任。

日本、中国、ASEANでネット通販事業に特化したコンサルティング、運営支援を行い、1カ月の半分を中国・上海で過ごす。

銀行等での講演多数。また日経ネットマーケティング等で執筆。最近では銀行等の海外支援事業部と連携し、日本からアジアへのネット通販進出を支援している。

高岡 正人

リアル軽視は機会損失でしかない。コメ兵とディノス・セシールが気づいたこと。など9記事【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years 7ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2016年4月18日〜24日のニュース

今週の要チェックはEC全般です。なんでもかんでもネットに集約する流れが終わって(というか飽和して)リアルに逆流しています。ネットだけ使うユーザー、電話を使いたいユーザー、アプリを使いたいユーザー、それぞれに合わせた対応をしていきましょう。

※記事の難易度を、低い難易度低から高い難易度高まで、3段階で示しています。

EC全般

  • 通販・ECサイトは筋トレと同じ。正しく手間をかければ売上はあがります | ARMADOR
    https://armador.co.jp/blog/pumpup/

    通販サイトの初期段階では「お金」か「手間」をかける。基本的にはこれしかないと思います。お金は広告。手間はSNSやブログで地道に魅力を伝え続ける。そう捉えてもらうと分かりやすいかなと。

    これはまさにその通りですね。楽をして売れるわけはないですし、ネット上は競合しかいないので、お客さんに知ってもらって仲良くなるしかありません。楽天とYahoo!ショッピングのスタートは以下の記事を参考にしてください。

    • 【鉄則】モールで月商100万円を目指すために行うべきこと(前編) ─ 楽天・Yahoo!ショッピングの基本運用ステップと顧客認知獲得 | eコマースコンバージョンラボ
      http://ecclab.empowershop.co.jp/archives/5585
  • 「ジャパネットたかた」放送の売上全額を寄付 高田明元社長が約100日ぶり復活(熊本地震) | HUFFINGTON POST
    http://www.huffingtonpost.jp/2016/04/21/japanet-takata-akira-kumamoto_n_9746476.html

    通販会社ジャパネットたかた(本社・長崎県佐世保市)の高田明元社長が4月21日、約100日ぶりに同社のテレビショッピングに再登板した。同日の番組で取り上げた商品の売り上げの全額を被災地へ寄付するという。

    ジャパネットたかたは決断も早いですし、そこまでするの? ということも多いですよね。今回も引退した高田元社長が出演して売上は全額寄付。さすがです。これ以外でも九州に縁のある企業はこうした動きが活発です。

  • リアル小売の逆襲が始まる。オムニチャネル推進で720万円のダイヤを売るコメ兵の戦略 | MarkeZine
    http://markezine.jp/article/detail/24242?mode=print

  • 「カタログをウェブにリプレースする、は完璧に間違いでした」ディノス・セシール石川さんインタビュー | ECzine
    http://eczine.jp/article/detail/3004

    現在は、昔では考えられなかったような便利なツールが安価で利用できます。それを小売業で活用できれば、今まで不可能だったことができるようになる。そうなると、実際の商品を持っている小売業は絶対に強い。接客、テクノロジー問わず、顧客満足度が上がるならどんどんやればいいと考えています。 
    ─株式会社コメ兵 IT事業部長 藤原 義昭 氏

    カタログを送っているユーザーのうち、コンバージョンレートが最も悪い2%以下のリストには、送るのをやめる。なぜなら、2%はウェブで取り戻せるから、といった判断でばっさりカットしてしまうと、失敗すると思います。理由は、お客様のことを考えていないからです。お客様がカタログを見て、電話で注文するのが心地いいのなら、それでいいんです。 
    ─ディノス・セシール株式会社 経営企画本部 CECO 石川 森生 氏

    買いたい人が買いたい時に買える場所を提供することがオムニチャネルですよね。そして裏側ではデータでつないで接客レベルもそろえる。リアルの接点を持っているショップはリアルの良さを消さないようにしたいところです。こちらの調査にもあるように、そもそもネットを使わない人だっているわけですから。

  • スタートトゥデイとLINEが共同展開のビーコンタグを数千店舗が導入へ | WWD JAPAN.COM
    https://www.wwdjapan.com/fashion/2016/04/18/00020327.html

    店舗を訪れたお客が、服に付いているビーコンタグのボタンを押すと、商品情報などがLINEを通じてお客のスマホに届く仕組み。導入店舗はスタートトゥデイと共同で、LINEを通じて、ボタンを押したお客のアカウント情報や服の好みなどを分析し、販売につなげる。

    上記に関連した記事です。そのうちこれも当たり前になると考えると次の手は……。

配送関連

  • アマゾン、全品送料無料中止の理由。ヨドバシカメラなど他社の動向は? | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/2890

    要はアマゾンは今後、新規顧客の獲得よりも、今の顧客に対して手厚いサービスを行っていくことで利益を生まない非優良客の転換率が下がっても優良客の客単価を上げにいく狙いのようだ。

    価格の安いところを探して浮気をするユーザーは恩恵を受けられなくなる、という流れかもしれません。選んでいるつもりがいつの間にか選ばれているのかもしれませんよ。

リスティング広告関連

  • 【2016年版】今日から始めるGoogle アドワーズ ショッピング広告、スタートアップガイド | アナグラム株式会社
    https://anagrams.jp/blog/startup-guide-of-product-listing-ads/

    今から始める人は必読ですが、かなりのボリュームなので腰を据えて時間をかけて読んでみてください。ショッピング広告は必須の広告になってきますので読んで損はありませんから。

SNS関連

  • 【体験レポ】Facebookメッセンジャーでお買い物できる「ショッピングBot」を試してみた | Shopping Tribe
    http://shopping-tribe.com/report/28262/

    両方ともランダムな質問に対しては人間が対応してくれます。米国はチャットによるサポートが普及しているので、人間の対応は従来のリソースで対応可能なのかもしれません。Bot単体でものを売るというよりは「Operator」のように、Botと人間のハイブリッドで運用しつつ、Botが学習するのを待つ形になるんだと思いました。

    まだまだこれからといったようですが、買い物でなくても問い合わせ対応に使えるかもしれませんし、返品対応などにも使えるかもしれませんよね。Webサイト上のよくある質問がBotになる日が来るかも。

売上アップのヒント

  • 取材したくなるリリースの特徴はなんですか?朝日新聞出版「dot.(ドット)」に聞きました | ネットPR.JP
    http://netpr.jp/interview/20229/

    記事に取り上げられやすいリリースの書き方のポイントを以下にまとめます。

    1. タイトルで読んでもらえるのは三十数文字ぐらいまで。短く、わかりやすく
    2. 一斉送信リリースのタイトルは、「何だろう?」と思わせる書き方も有効
    3. 季節や時流のキーワードと掛け合わせて話題性をつくる
    4. 調査リリースは社会性、客観性のあるデータを提供
    5. 開発秘話や開発者情報をひと言添える
    6. リリースの訴求ポイントを絞り、情報を盛り込みすぎない
    7. 市場や業界動向、海外事情も織り交ぜるとニュース性が高まりやすい
    8. ベンチャーや中小企業は経営者の人柄がニュースになることも
    9. メディアの特性に合わせてリリースを2、3パターン書き分ける

    リリースも手間をかけないといけないということですね。メディアの担当者に向けた贈り物だと考えれば内容も考えやすいと思います。お金がないけどネタはあるショップさんはチャレンジしてみてください。こちらの記事も参考に。

ネット通販業界の最新情報は、こちらも要チェック!

熊本地震 ドモホルンリンクルの再春館製薬と配送キャリアの状況 | ネットショップ担当者フォーラム 2016年4月15日~21日の週間人気記事ランキング

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何? | EC初心者でもわかるデータフィード完全入門

9 years 7ヶ月 ago
EC界隈が注目する「データフィード」とは? 知識ゼロでもわかるダイナミック広告を解説

“データフィード元年”と呼ばれた2015年、そして2016年はその利用や認知は大きく飛躍すると考えられます。データフィードとは、自社で保有している商品データを配信先のフォーマットに変換して送信する仕組みのこと。今回は、次から次へと登場する新しい広告手法の中から、「動画と商品情報」を合わせた新しいタイプの広告「TrueView for Shopping」を例に、その肝となる技術要素であるデータフィードの概要をご紹介。また、そのデータフィードを活用したダイナミック広告の代表的なサービスの特徴も合わせて解説します。

YouTubeの新タイプの動画広告は「データフィード」の利用が必須

2015年の年末から年始にかけて、「Zoffオンラインストア」で珍しい動画広告を利用したキャンペーンが行われていたのはご存知ですか?

YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何?① 「Zoffオンラインストア」で展開された「TrueView for Shopping」
「TrueView for Shopping」広告の掲載イメージ

これはYouTubeの動画に登場する眼鏡商品の詳細情報を、動画内に「カード形式」で表示するものです。

動画内の商品が気になったユーザーは、わざわざ検索することなく、この動画上の商品情報をクリックすると「Zoffオンラインストア」の商品詳細ページへと直接移動できる仕組みになっています。

YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何?② 「Zoffオンラインストア」で展開された「TrueView for Shopping」の画面移動
「TrueView for Shopping」広告クリック時の移動

これは「TrueView for Shopping」と呼ばれる広告で、米国では2015年5月から開始された比較的新しいタイプのものです。

印象的な動画広告に、商品へのダイレクトなWeb導線を結び付けることで、認知と購買の両立を図ることができるため、注目を集めています。

新タイプの広告を実現するデータフィードという技術

この「TrueView for Shopping」 広告の肝になっているのが「データフィード」と呼ばれる技術的な仕組みです。

データフィードとは「企業が保有している商材データを、定期的に、広告配信先などのフォーマットに変換して送信する技術的な仕組み」。データフィード自体は専用のサービスを利用するか、自社開発でシステムを用意するのが一般的です。

YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何?③ データフィードによる商品データの配信イメージ
データフィードによる商品データの配信イメージ

「TrueView for Shopping」広告の例でいうと、動画の上に表示されているカード形式の部分すべてが、データフィードによって提供されている情報です。

具体的には「商品画像」や「価格」、「商品名」「カテゴリ」といった商品に関する情報と、「広告をクリックしたときの遷移先URL」情報などの部分です。場合によっては割引価格や売れ筋商品などの情報が含まれることもあります。

このようなデータフィードで送信される商品情報を軸に、広告の内容を自動的に変更するものは「ダイナミック広告」や「データフィード広告」と呼ばれています。

一言にダイナミック広告と言っても、それぞれにさまざまな特徴があるのですが、リスティング広告や、静的なディスプレイバナー広告と比べると、次のような特徴があるといえます。

  • 広告クリック時にトップページやカテゴリページではなく、商品詳細ページに直接遷移できるので、コンバージョンまでのページ遷移が少なくなり、従来型広告よりも高い効果が出やすい
  • データフィードは定期的に更新された最新の商品情報を使って広告画像や広告文が作成されるので、キーワード入稿作業やバナー作成作業が削減できる
  • 在庫がなくなった際に商品情報が広告掲載されないようにする対応や、商品画像が変更になった際の差し替え対応など、広告運用上たびたび必要になる作業も、データフィードを使って自動化することが可能

こうしたダイナミック広告の高い効果や自動化しやすい仕組みなどが話題になり、2015年はデータフィードの利用、普及が一気に加速した年となりました。

大手プラットフォーマーからは新たなダイナミック広告や関連するマーケティング手法が次々と発表され、データフィードに関するプレイヤーも続々と登場してきています。

2015年9月に「データフィード元年」を掲げて当社が主催した日本初のデータフィード専門イベント「FeedTech」でも、データフィードだけという狭いテーマにも関わらず、800人以上の申込があるなど、その注目度はかなり高まっています。

データフィードを活用した有名な広告

データフィードが注目されている詳細な背景については次回以降に詳しく紹介します。まずはその一番の活用手法であるダイナミック広告、中でもよく目にする有名広告を2つ解説します。ざっくりと活用イメージをつかんでください。

検索結果に画像付きで広告を掲載する - Googleショッピング広告

Googleショッピング広告(旧:Google商品リスト広告)」は、その名の通りGoogleの提供する広告サービスの1つ。検索結果の上部に画像付きで商品の広告を掲載することができます。

リスティング広告と比べて2~3倍の効果があり、モバイルではさらに効果が高いと言われています。モバイル対応が必須とされる昨今では強力な味方になると言えるでしょう。

主な特徴

  1. 表示場所は検索結果画面の上部
  2. 新規獲得にも利用可能な広告
  3. リスティング広告と比べてクリック率が2~3倍高い※
YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何?④ 商品リスト広告の広告表示イメージ
ショッピング広告の広告表示イメージ(※の出典はAdWords ヘルプ:ショッピング キャンペーンとショッピング広告について

1人ひとりに合わせた広告バナーを自動で作成する「Criteo(クリテオ)」

Criteoはダイナミックリターゲティング広告で有名な広告です。ユーザーが一度閲覧した商品ページの情報などを生かし、1人ひとりに合わせた商品情報を含むバナーを自動的に作成、配信することができます。

それ以外にも多くの高性能なアルゴリズムを搭載しており、「クリックして購入する可能性の高いユーザ」を予測し、「入札単価を適切に算定」することができます。

YouTubeのEC用向け動画広告「TrueView」の利用に必要な「データフィード」って何?⑤ Criteo広告の表示イメージ
Criteo広告の表示イメージ(ブログのサイドバーに表示)

主な特徴

  1. Yahoo! JAPANを含む、日本のインターネットユーザーの92%にリーチできる豊富な配信先を保有
  2. 機械学習する最先端のアルゴリズムを搭載して最適化
  3. ユーザー一人ひとりに最適なバナーを自動で生成

※出典はCriteo公式サイト
※こんな事例があります(「ユーザーに最適な広告を自動で生成。CVR約2倍を実現するCriteoのリタゲ広告」)

ダイナミック広告はEC業界との相性が良い

ここまで紹介したダイナミック広告、実は「多くの商品データを保有し、かつ商品データの更新頻度が高いEC業界」との相性が特に良い広告となっています。

第一には、ダイナミック広告も、その他多くの広告と同じくEC業界をターゲットに提供されている広告が多いということがあげられます。先ほど紹介したGoogleショッピング広告も、最近でこそ他業種での利用が進んでいますが、もともとはEC業界でしか利用できない広告でした。

成功事例も各広告サービス提供会社からたくさん公開されていますので、安心して取り組める手法でしょう。

また、ダイナミック広告の「ユーザーや商品情報に応じて動的に広告内容が変化する」特徴により、これまで人手では対応が難しかったロングテール商品まで網羅的に訴求することができるようになるという利点もあげられます。

まとめ

これまでの情報をまとめると、

  • 高い効果のダイナミック広告を支えるデータフィードという技術的な仕組み
  • Googleショッピング広告とCriteoといった、有名なダイナミック広告の概要
  • EC業界とダイナミック広告は相性がいい!

データフィードを活用したダイナミック広告は、Googleショッピング広告やCriteo以外にも続々と増えてきています。特に、Facebookのニュースフィードに配信するようなインフィード領域のダイナミック広告が最近では話題です。こちらは今後の連載でもう少し詳しくご紹介できればと考えていますので、もう少しお待ちください。

第2回は、冒頭に登場した動画活用広告「TrueView for Shopping」について、広告の特性や強み、利用に必要な準備物など、もう少し詳しくご紹介できればと思います。

谷垣 進也

株式会社フィードフォース

谷垣 進也(たにがき・しんや)

知財系ベンチャー企業にて事業企画・マーケティングに従事後、MAベンダーでのマーケティングコンサルタントを経て、2015年より現職。フィードフォースでは主にデータフィード最適化サービス「DF PLUS」のマーケティングおよび広報を担当。

谷垣 進也

ファンケルがネットとリアルを融合するオムニチャネル用「FANCLメンバーズアプリ」

9 years 7ヶ月 ago
実店舗とECサイトで商品を購入すると貯まる「ポイント」がリアルタイムで連動する機能などを搭載

ファンケルは4月20日、ネットとリアルを融合するオムニチャネル促進のスマートフォンアプリ「FANCLメンバーズアプリ」の無料配布を始めた。

ファンケルは全国に178店舗(2016年3月末時点)の直営店舗、ECサイト「ファンケルオンライン」を展開している。

「FANCLメンバーズアプリ」は、実店舗とECサイトで商品を購入すると貯まる「ポイント」がリアルタイムで連動。ポイント確認のほか、商品体験やカウンセリングを受けることができる店舗の案内などを行う。購入履歴などからおすすめの製品を紹介する機能も搭載している。

ファンケルでは、店舗・カタログ通販・ECなどのデータを連携させ、便利な買い物環境を構築。最適な提案によって消費者の美と健康をサポートしていくとしている。

ファンケルがネットとリアルを融合するオムニチャネル用「FANCLメンバーズアプリ」

「FANCLメンバーズアプリ」のイメージ

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

最新 ショッピングアプリ ランキング! 伸びてるアプリの共通点は? | 知っておきたい ECサイトに役立つ分析データ

9 years 7ヶ月 ago
ショッピングアプリの「MAU(マンスリー・アクティブ・ユーザー)」を調査。実際に利用しているユーザー数が多いアプリをご紹介します。(連載第5回)

アプリのKPIとして重要視されている「MAU(マンスリー・アクティブ・ユーザー)」は、アプリをインストールした人のうち1か月に1回でも利用のあった人の数を示し、利用者の規模をあらわす指標です。累計ダウンロード数よりも現在の利用実態を反映しており、“実際によく使われているアプリ”がわかります。今回は最新アプリランキング調査からショッピングアプリを中心にご紹介します。ECにおけるスマートフォン比率が高まる中、いま注目のアプリはどんな顔ぶれなのでしょうか。

[分析概要]

株式会社ヴァリューズが保有する全国の行動ログモニター会員の協力により、2016年2月、3月において、スマートフォンアプリ別に起動ユーザー数を集計し、ランキングを作成しました。

  • アプリ起動ユーザー数は、Androidスマートフォンでの起動を集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率をもとに、国内ネット人口に則して推測
  • カテゴリはGoogle Playのアプリカテゴリより取得
  • メール、Chrome、YouTube、Googleマップ、Gmail、Google+など、プリインストールアプリは除外

人気アプリの共通要因とは?

MAUが伸びている人気ショッピングアプリには、下記のような共通要因が見られました。

  • テレビCMなどマスプロモーションの影響
  • リアル店舗とのポイント連動やCRM施策で着実に利用ユーザー数を伸ばす
  • フリマや無料Wi-Fiなどスマホの利用シーンにマッチしたビジネスモデル

ECにおいても、アプリとWebサイトの役割をそれぞれどのように位置づけるかは、今後さらに必須の課題となってきます。現状は自社ECのスマートフォンユーザーが順調に伸びているように見えても、競合他社や市場はさらに拡大しているかもしれません。手なりの成長に満足せず、アプリとWeb、それぞれを客観的に評価し、多様なカスタマーニーズに対応できるスマートデバイス戦略を描くことが重要ではないでしょうか。

LINE、Facebook、TwitterがMAUトップ3。楽天市場とAmazonが10位以内にランクイン

まず2016年3月度データで、全体のMAU数ランキングを見てみましょう。1位は「LINE」、2位「Facebook」、3位「Twitter」とコミュニケーションやソーシャルのアプリがトップ3を占めます。

5位にはモバイルクーポンのパイオニア的存在として知られる「McDonald's Japan」がランクイン。ショッピングアプリでは6位に「楽天市場 ショッピングアプリ」、10位に「Amazon ショッピングアプリ」が入っています。

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MAUの多いアプリランキング【全体】(2016年3月)

ECアプリでは3月に大幅アップデートした「ジーユー(GU)」が躍進

次に、GooglePlayのアプリカテゴリで「ショッピング」と「ライフスタイル」に絞り、各アプリのMAU数をランキングにしました。さらに、前月からのMAU数の伸び率を示す「前月比」も集計し、どのようなアプリの人気が高まっているかを見てみました。

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MAUの多いアプリランキング【ショッピング・ライフスタイル】(2016年3月)

MAUトップ20では、「ジーユー」、「UNIQLOアプリ」、「ヤマダ電機 ケイタイde安心」、「MUJI passport」、「マツモトキヨシ公式アプリ」など、店頭でポイントカードとして利用できたり、クーポンやセール情報のプッシュ通知でO2O(Online to Offline)を強化しているアプリが多数ランクインしました。

いずれも前月よりもユーザー数を増やしており、特に8位の「ジーユー」は「UNIQLOアプリ」のMAUを上回り、前月比 135%と大きく伸びています。

「ジーユー」は3月7日にアプリを大幅アップデートしており、店舗やオンラインストアでの購入でポイントが貯まる機能をリリース。ユーザーひとりひとりに合わせてジーユーのアイテムやスタイリングをおすすめする機能も追加されました。アプリをCRMのツールとして上手く活用している事例といえそうです。

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ぴったりなアイテムをおすすめしてくれるGUアプリの「Like?」機能

リアル店舗のないECのアプリでは、テレビCMでのプロモーションを実施した「ヤフオク!」や「メルカリ」が上位に入っています。

3月にテレビCMを全国放映した楽天のフリマアプリ「ラクマ」が急上昇

同じく「ショッピング」と「ライフスタイル」カテゴリで、前月よりもMAUが大きく伸びている、人気急上昇のアプリをランキングにしてみました。

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MAU前月比で見るアプリランキング(2016年3月)

上位10アプリのうち、最もMAU数が多いのが楽天のフリマアプリ「ラクマ」。ユーザー数は前月比 201%と大きく増加しており、成長がうかがえます。女優の本田 翼さんを起用して全国放映されたテレビCMと、出品点数に応じて楽天スーパーポイントをプレゼントするキャンペーンの効果と考えられます。

また、セブン&アイグループでは、1位に「セブン‐イレブンアプリ」、10位に「オムニ7アプリ」の2つがランクインしました。「セブン‐イレブンアプリ」は無料Wi-Fiサービス「セブンスポット」がアプリで利用すると使い放題になるサービスを提供しています。

また、「オムニ7」は2015年11月にそごう・西武やイトーヨーカ堂、ロフトなどのアイテムを横断的に購入できる総合通販サイトとしてグランドオープン。リアルとネットが一体となったオムニチャネル戦略の取組み成果が、アプリのMAUの伸び率にも表れていると言えるでしょう。

◇◇◇

自社と競合を簡単に比較できる行動ログ分析ツール「【eMark+】」では、2016年6月15日までの期間限定キャンペーンとして、今回ご紹介したようなアプリのアクティブユーザー数やインストール数を簡単に集計・ランキングできる機能を無料で公開しています。無料アカウント登録(http://www.valuesccg.com/-/emarkplus/)でぜひご利用ください。

星 妙佳

株式会社ヴァリューズ エグゼクティブプランナー

星 妙佳(ほし たえか)

株式会社ファーストリテイリング(現株式会社ユニクロ)にて、ECサイトの運営・プロモーションを担当し、UNIQLOモバイルサイトを立ち上げ、ウィメンズやキッズ部門の通販MD(商品開発)にも従事。

2006年より株式会社リクルートにて、ベビーアパレル・育児用品の通販サイト『赤すぐnet』の編集長を務めた後、リクルートの各事業のネットマーケティングを横断的に支援する部署にて、データ分析グループのGM(ゼネラルマネージャー)に着任。社内外のデータサイエンティストと共に、需要予測、レコメンドなどデータ分析の強みを生かした複数のプロジェクトをマネジメント。

2012年ヴァリューズに入社し、現在は広報・商品企画・データ分析など幅広く担当。2人の子供を持つワーキングマザーでもあり、リモートワークを含めた多様な働き方にもチャレンジ中。

uchiya-m

“顧客の声”を“宝の山”にするECサイトの運営を楽天など4事例に学ぶ | 通販新聞ダイジェスト

9 years 7ヶ月 ago
らでぃっしゅほーや、ルクサ、トーキョーオタクモード、楽天はどのように“顧客の声”を生かしているのか。その事例を紹介

日々、顧客から寄せられる自社の商品・サービスについての意見や要望、クレーム。これらは通販事業者にとって対処すべき課題である一方、きちんと向き合い、迅速に解決・処理することができれば顧客満足度やサービスレベルの向上につながる“宝の山”でもある。通販事業者にとって永遠のテーマとも言える「“顧客の声”への対応」について注目すべき通販各社の施策とその状況について見てみる。(詳しくは4月25日発売の本紙姉妹誌「月刊ネット販売」5月号の特集1参照)

らでぃっしゅぼーや 意見・要望を共有、改善を実施

食材宅配のらでぃっしゅぼーやは昨年9月から、顧客の声を活かした商品やサービスの改善に取り組んでいる。改善したものは自社サイト上で紹介し、改善ができなかったものはその理由を共有する。顧客対応部門の担当者が顧客から直接、要望を受けた場合に「できない理由」を回答できるようにし、顧客対応の質の向上につなげている。

同社では国枝俊成社長が「顧客の期待に応える商品やサービスを提供することを目指す」として、そのための基本的な考え方となる、顧客の意見や要望、担当部署からの提案をもとにした改善を進める方針「CS宣言」を発表した。それに合わせて、全ての分野において顧客の意見や要望を活かした取り組みを推進し始めた。

まず、サービスセンターに寄せられる毎週120~200件未満の意見や要望を集約し、社内で共有化する。グラフを使って件数の推移や変化を示し、週ごとの特徴について画像などを使ってわかりやすく解説。これ踏まえて、担当する部門に向けて改善提案を行うようにした。

改善提案を受けた部門は結果を報告するように体系化した。「改善できないものはその理由も聞く」(同社)という。顧客との接点の1つである配送スタッフが訪問先で同様の意見を聞いた場合に、対応できない理由や背景を顧客に伝えることができるためだ。「できない理由を現場に戻したい」(同)という。

あわせて、録音していた顧客の声を社内で共有する「モニタリング体験」もスタート。「困り具合が良くわかるもの」を中心に毎月2本を選び、社長を含めた全社員が生の声を聞く機会を設ける。具体的な顧客像を持ち、箱を開けた瞬間をイメージして商品やサービスの改善を行えるようにした。

「冷凍パン」の 包装と説明を改善

実際に改善したものの1つが「冷凍パン」の表示だ。顧客から「スターブレッドという冷凍のパンの解凍方法の記載がない。食べ方がわからない」とする意見があった。同様の意見はこれを含めて2件寄せられていた。

ただ、表示の変更は簡単ではなく、パッケージのスペースに限界があった。加えて、冷凍したまま販売しているのはらでぃっしゅぼーやの1社だけだった。一度は「改善できない」とする回答をメーカーから得ていたという。

担当部門からはこうした報告を受けたものの、顧客にとって、冷凍パンを購入する機会は少なく、美味しく食べてもらうには解凍方法を説明する必要があると分析。メーカーには、顧客においしく食べてもらわなければリピート購入につながらないなどと説明した。

こうした交渉が奏功し、2月から商品パッケージを切り替えて販売。個包装のパッケージに、解凍方法として、電子レンジのワット数や秒数を記載したという。

今回の冷凍パンに関する顧客の意見は、「モニタリング体験」の題材としても活用。他の種類の冷凍パンを扱っており、解凍方法が分からない顧客がいると予想したためだ。冷凍パンの商品ページでは解凍方法について説明するようにしたという。「顧客対応を自分の業務のひとつとして考えてもらうきっかけになった」(同)とした。

“顧客の声”を“宝の山”にするECサイトの運営を楽天など4事例に学ぶ① らでぃっしゅぼーや
包装パッケージの改善を実施したことをHPで紹介

ルクサ 客と店舗の間でトラブル解消

ルクサが運営するタイムセール通販サイト「ルクサ」では、飲食店やエステサロンの割引クーポンを扱っており、このほかに家電、雑貨などの物販も行う。同社に寄せられるクレームや問い合わせの中で代表的なものに店舗の対応に満足できないというケースがある。

一例を挙げると、美容サロンでサービスを提供する時間が当初の予定よりも短かったという苦情。しかし、ルクサの芹澤有幸カスタマーサポート部長によると、「店舗様からすると『そんなつもりじゃかなったのに』というものも意外に多い」という。

この美容サロンでの苦情の場合も店舗側としては来店客の体の状態を見て、やりすぎるとかえって良くないと判断し時間を短くしたのだが、それがうまく伝わっておらずクレーム化したという。

店側は善意でやっていることが誤解されてしまうと、二度と来店されないだけでなく、ネット上で悪く書かれでもすると、店には大きなダメージとなる。そこでルクサが客と店舗の間に入って事態を円滑に進めるようにしている。

例えば店舗が客に連絡を取りたい場合、ルクサが客に対して「店舗さんに連絡を入れてください」とメールを送る。このように「店舗様が困った際に当社でお客様に連絡をすることでスムーズに店舗様のサービスを受けていただくことができる」(芹澤氏)という。

“顧客の声”を“宝の山”にするECサイトの運営を楽天など4事例に学ぶ② ルクサ
飲食店やエステの割引クーポンを提供する「ルクサ」。消費者だけでなく店舗の声も聞き取る

ルクサの顧客対応は基本的にユーザーのサポートがメインだが、「これからは店舗様の力になれるかどうかが勝負」(同)。つまり店舗側の「面倒くさい」をルクサが聞き取って対応することで、結果的に「ルクサ」を利用する消費者の満足度向上につながるとみている。

加えて、ルクサが問い合わせやクレームに関与することにより、トラブルが解決するまでの時間も短縮できる。実際、トラブル発生時に客からの問い合わせを受けて解決までに1週間から10日かかることもあるが、店舗と密に連携をとることで3日程度で解決することがあるという。

こうして積極的に顧客対応することで、客は「ルクサ」のクーポンを介して店舗のファンになるだけでなく、「『ルクサ』であれば何かあった時も対応してくれる」と同社のファンになってもらうチャンスでもある。「その意味で当社が問い合わせやクレームに対してある程度関与していく意味はある」と芹澤氏は述べる。

トーキョーオタクモード 海外の声からヒット商品誕生

海外向けに日本のアニメやゲームのキャラクターグッズなどをネット販売するトーキョーオタクモード(TOM)は自社内にカスタマーサポートのチームを構え、海外からの顧客の問い合わせに対応する。TOMのカスタマーサポートのメンバーは4人。それぞれアメリカ、台湾、日本と国籍は異なるが、全員英語はネイティブ並みだ。

同社は北米や欧州のなど100カ国以上の国々に商品を出荷している。各国から問い合わせが寄せられるが、顧客が最も多いアメリカからの問い合わせが全体の半数ほどを占める。現状、英語と日本語で顧客対応を行っており、問題は解決できている。ただ、時折フランス語やスペイン語などで問い合わせもあるため、将来的にはスペイン語ができる人材を入れる予定だ。

問い合わせの内容は様々だが、例えば送り先の国の物流に問題があって商品が届かなかったり、あるいは海外発送で関税が掛かってしまった場合などが挙げられる。ほかには、フィギュアの生産が遅れて発送に影響が出ることがある。ユーザーは不安になり「まだ届かない」と問い合わせが入る。その場合はメーカーに直接問い合わせたり、チーム内で情報を入手して、発送が遅れている状況を丁寧に説明する。

TOMでは毎週、ユーザーから寄せられた問い合わせや意見を社内で共有する。そうした声をきっかけに取り扱いを始めたことで生まれたヒット商品もある

それが「アルパカッソ」というぬいぐるみだ。「アルパカッソ」をコレクションしている海外の顧客が「こんなに有名なのに、どうしてTOMで扱わないのか」という問い合わせがあった。

“顧客の声”を“宝の山”にするECサイトの運営を楽天など4事例に学ぶ③ トーキョーオタクモード(TOM)
TOMのオフィスに置かれた「アルパカッソ」。問い合わせからヒット商品となった

調べてみると、日本ではゲームセンターなどにあるクレーンゲームの景品。国内の知名度は低かったが、ユーザーからの商品リクエストを受けて投入。その結果、累計販売数が1万個を超えるヒット商品となった。

ほかにも顧客対応を通じて社内の改善につなげているケースもある。その1つが配送時の箱のサイズ。商品を購入したユーザーから、中身に比べて箱が大きいという指摘があった。

意見を送ったユーザー心理を推測すると、発送はEMSを使っており重さで送料が決まるが、商品を受け取ったユーザーは三辺を合わせた箱の大きさで送料が変わると判断した可能性もある。

TOMでは、仮にそこで不安を与えているのであれば最適な箱に換えて、顧客の満足度を高めるべきだと考えた。そこで今、購入情報が倉庫に届いた段階で商品に合った箱の大きさを指定し、倉庫作業時に適切な箱を選べるような仕組みを構築しているところだ。

楽天の顧客満足度向上策とは “星3未満”不満聞き取り

今年1月、レビューで低い評価をしたユーザーに対し、投稿から2分以内にカスタマーサービスが電話をかけて、不満点を聞き取るサービスを始めたことを三木谷浩史社長が明かし、話題を呼んだ楽天。実際にどういった運営をしているのだろうか。

野原彰人執行役員(=写真)によれば、聞き取りの対象となるのは、ショップレビューの総合評価が星3未満(最高は星5)だった場合。ユーザーへ電話する時間は毎日9時~20時と決まっており、深夜に電話するようなことはない。また、メールで対応するケースもあるという。

“顧客の声”を“宝の山”にするECサイトの運営を楽天など4事例に学ぶ④ 楽天

星3未満だったからといって、必ずユーザーに連絡するわけではない。レビュー内容は好評価なのに星は低い場合もあるし、「指定時間に届かなかった」など、配送業者の問題で評価が下がっている場合もあるからだ。

「明らかに店舗に問題がある件、例えば納期情報が間違っていたり、個数や色を間違えていたりなどが該当する」(野原執行役員)。不満を詳細に聞き取ることで、店舗のユーザーに対するコミュニケーションレベルを上げるのが目的という。

該当する店舗にはECコンサルタントから連絡する。とはいえ、ユーザーが話していることが100%正しいとは限らない。店舗の言い分も聞きながら、対応策を練るという。「重要な情報を表記する場所を目立つ場所に変えるなど、ナビゲーションの工夫を提案することもある。客観的に見て足りない部分に気付いてもらう」(同)。電話を受けたユーザーからは「もう楽天を使わないつもりだったが、また利用したくなった」といった声が出ているという。

店舗に大きな非がある場合は、ユーザーにお詫びとして楽天スーパーポイントを進呈することも。また、明らかな嘘など、悪意あるレビューを書き込むユーザーついては、自動的に排除する仕組みを取り入れる。

ショップレビューの悪い店舗については、一定期間、楽天市場内検索における表示順位を下げる措置を取る。また、不正行為を繰り返す店舗については、退店処分を下すケースもあるという。

発表時のフレーズが一人歩きしてしまったこのサービスだが、野原執行役員は「2分という時間が重要なのではなく、お客様が不満を感じたタイミングで、その気持ちを聞き取る姿勢を示すことが大切。また、すぐの対応なら連絡も取りやすい。不満点を改善することが本題だ」と強調する。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
“顧客の声”の活かし方とは?(2016/04/21)

takikawa

7割のユーザー「送料無料」「最安値」がECを選ぶ条件。家電量販のEC利用率は4割、など

9 years 7ヶ月 ago
「ネット通販を選ぶ際の必須条件」「複数サイトを比較し始める商品の価格帯」「業態別のECチャネルの利用率」をNRIが調査

7割の消費者がネット通販で買い物をする際に「送料無料」「最安値」を条件にしている――。野村総合研究所(NRI)が実施した「買い物に関するアンケート調査」によると、こんな消費者の買い物傾向が浮かび上がった。また、調査では「複数サイトを比較し始める商品の価格帯」「業態別のECチャネルの利用率」も調べている。

ネット通販を選ぶ際の必須条件

商品が1万円と1000円の場合で購入する条件を聞いたところ、大きな差は出なかった。1万円と1000円の両方で、買い物時にネット通販を選ぶ必須条件に「送料が安い(無料)」を7割のユーザーが選択した。

「価格が安い」は1万円の商品で7割、1000円の場合で62.0%の消費者が必須条件としていると回答した。

7割のユーザー「送料無料」「最安値」がECを選ぶ条件。家電量販のEC利用率は4割、などNRIの調査。「ネット通販を選ぶ際の必須条件」

ECを選ぶ際の必須条件(商品が1万円と1000円の場合別)(複数回答)

複数サイトを比較し始める商品の価格帯

複数サイトの価格を比較する際の価格基準も調べた。

購入金額が1000円以上になると約4割が、3000円以上になると半数以上の回答者(64.2%)が複数のECサイトで価格比較をすると回答した。NRIは次のように指摘している。

複数のECサイトを比較し始める商品の価格帯、7割のユーザー「送料無料」「最安値」がECを選ぶ条件。家電量販のEC利用率は4割、などNRI調査

複数のECサイトを比較し始める商品の価格帯

一般的には、高額商品ほどより低価格なネットショップを探す傾向が強いと思われるが、3000円以下の商品でもその傾向は同様であることがわかった。

業態別のECチャネルの利用率

特定業態で提供するECチャネルの利用経験を調査。無店舗販売の形態である「カタログ通販」が最も多く73.1%。実店舗型の業態では、「家電量販店」が42.0%、「服飾セレクトショップ」が14.9%で続いた。

 7割のユーザー「送料無料」「最安値」がECを選ぶ条件。家電量販のEC利用率は4割、などNRI調査。「業態別にみたEC(電子商取引)チャネルの利用率」

業態別にみたEC(電子商取引)チャネルの利用率

調査概要

  • 調査名:買い物に関するアンケート調査
  • 調査対象者:全国で15~69歳のインターネット利用者
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2016年2月19日~24日
  • 回答数:4012人

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

アフィリエイト運用の成功を左右する!?「承認」の落とし穴 | アフィリエイトの効果が出ていないEC事業者のためのアフィリエイト再入門講座

9 years 7ヶ月 ago
提携数2,000をクリアするために、知っておきたい承認作業のポイント(第7回)

前回はASPの管理画面の登録について解説しました。ASPの管理画面の登録が完了してプログラムがスタートしたら、あとはアフィリエイターからの提携申請を待つばかりです。でもその前に決めておかなければならないことがあります。それは、アフィリエイターからの提携申請を「自動承認」するか「手動承認」するかです。

2,000のアフィリエイターと提携関係を目指す理由

ここまでの連載で、アフィリエイトが難しいと思われてしまいそうですが、実は運用はとてもシンプルです。商品を紹介してくれるアフィリエイターの数、つまり「提携数」を増やすことと、提携してくれたアフィリエイターの「稼働率」を上げること。アフィリエイト運用はこの2つしかないからです。

アフィリエイトの運営は「体係数を増やす」と「稼働率を上げる」の繰り返し
アフィリエイトの運営は「体係数を増やす」と「稼働率を上げる」の繰り返し

まずは母数である「提携数」を増やす必要があります。商材やサービス、報酬率、知名度、選択したASPの規模によりさまざまですが、まずは1年で2,000サイトと提携することを目標にしましょう。

なぜなら、提携数が2,000サイトとなった時、実際にバナーやテキストの広告素材を貼ってくれる(稼働している)アフィリエイトサイトは200〜400サイト。そこから毎月コンスタントに成果が上がるのは、上位20サイト程度しかないからです。

提携している2,000サイトのうち、1,600サイトは稼働していない。稼働している400サイトのうち、上位20サイトが売上を支える。
2,000サイトと提携しても売上を支えるのは上位20サイト

「え、それだけ?」と思ってしまうかもしれませんが、ほとんどの広告主でこの数字は当てはまり、上位の数サイトが全体の売上を支えています。

ですので、まずは母数を増やさないと上位のサイトも限られます。まずは「提携数」を増やす必要があるのです。

自動承認と手動承認、メリットとデメリット

広告主は運用開始時に、アフィリエイターからの提携申請を自動で承認する(自動承認)か、手動で承認(手動承認)するかの選択をします。

自動承認とは提携申請を自動的に承認する機能で、ほとんどのASPで標準機能です。手動承認とは広告主側の審査が終わるまで、承認を保留する機能です。

表 自動承認と手動承認のメリット・デメリット
メリット デメリット
自動承認

・アフィリエイターが「提携したい」「とりあえず提携しておこう」と思ったタイミングで申請できて、すぐに広告素材を利用できる。
・承認作業をしなくてよい。

・ASPによってはアフィリエイターの質が安定していない。
・ASPに登録されている全アフィリエイターからの提携が承認されるので、「一部カテゴリーだけ除外したい」といったことができない。
手動承認 ・サイトを確認してから承認できる。
・NGカテゴリーなど、ルールに沿ったサイトのみと提携することができる。
・承認作業が毎日必要になる。
・ASPによっては副サイト※が100サイトまで登録できるので、すべてチェックするのに時間がかかる。

副サイト……通常は1つのIDにつき1サイトですが、1つのIDで複数サイトを登録できるAPSもあります。複数のサイトを同一IDで管理している場合、最初に登録したメインサイト以外を「副サイト」と呼びます。

可能であれば自動承認をおすすめします。なぜなら、アフィリエイターは記事を書いて「さあ、リンクを取得しよう!」と思った時に提携申請を行うことが多いからです。アフィリエイターは提携申請を行う時が、一番モチベーションが高まっている時です。自動承認でなかったために、すぐにバナーやテキストのリンクが取得できず、記事を書くのを止めてしまう……ということもあります。

ですが、企業によっては手動承認にしなければならない場合もあります。その場合はとにかくアフィリエイターを待たせないよう、素早く承認作業を行うしかありません

筆者が運用担当だった時は、一部のカテゴリーとの提携を見送るために手動承認を行っていましたが、毎日出社時と帰社前の計2回、土日もログインできる環境がある限り手動承認作業を行っていました。

特にアフィリエイターは副業の方が多く、土日しか作業ができない人もいます。せっかく作業をしようと思った時に、承認をこちらの都合で止めてしまうのはもったいないことです。提携承認作業は、数をためてしまうと確認に時間がかかりますが、毎日作業をしていれば数10件のチェックで済みます。毎日承認作業を行うのがコツです。

ですが、通常業務を行いながらの承認作業は、やはり大変です。そこで、提携申請があったサイトをいったんすべて自動承認することをおすすめします。そして、後日、否認の基準に抵触するサイトを提携解除していくのです。

このルールで運用する場合は、前回ご説明したプログラム詳細の承認基準に、

アフィリエイターの皆さまの利便性を考慮して自動承認とさせていただいておりますが、年齢制限のあるコンテンツを掲載しているサイト、競馬やパチンコなどギャンブルを扱っているサイト、情報商材を扱っているサイトからの申請は、承認後にお断りをさせていただいております。

というように承認ルールを明記しておきます。

アフィリエイト別レポートなどで、承認を行ったサイト情報を日別で確認し、NGカテゴリーがあれば後から解除していきます。「アフィリエイターを待たせない」という意味で個人的におすすめです。

否認の基準と注意点

否認するサイトの基準には、下記のような項目があります。

  • NGカテゴリー……年齢制限のあるコンテンツや、ギャンブルなどを扱うサイトをNGとする。
  • 著作権の侵害……芸能人の写真を報道媒体から勝手に流用しているなど、著作権についての知識や認識が不足しているサイトをNGとする。
  • リスティング広告を利用した集客……リスティングなどで活用されている、1枚LPのテンプレートを利用したサイトを承認しないようにすることで、ある度リスティングサイトと提携するリスクを除外する。
  • ポイントサイト……クリック報酬を導入している、値引きにもつながるという理由でポイントサイトとの提携をNGとする。
  • 法人限定……個人アフィリエイターと提携せず、法人のみと提携する。
  • 個人限定……ポイントサイトを含む法人サイトと提携せず、エンドユーザーに近い個人で活動するアフィリエイターとだけ提携する。
  • アクセス数など、数値での指標……アフィリエイトサイトはネットショップと集客方法が違うので、アクセス数だけで測るのはあまり意味がない場合も。

ASPによっては上記のようなサイトをあらかじめネットワーク内に入れないという運用をしているところもあります。承認作業を簡単にするために、ASPを選択する際の検討事項にするのも良いでしょう。

提携申請をしてくれたアフィリエイターのサイトが、成果につながりにくそうなサイトであったり、初心者で作りがつたなかったりすることもあるかもしれません。しかし、それを理由に拒む必要はありません。なぜなら、クリック報酬を付けている場合は別ですが、提携しているだけなら支払いは発生しないからです。それに、もしかすると自社のユーザーだったり熱心なファンだったりするかもしれませんし、今はつたなくても、将来アクセスを集めるサイトに育つかもしれないからです。

広告主が想像する以上に、アフィリエイターは「否認された」ということに傷つき、本来はファンやユーザーであったとしてもマイナスの印象に変化してしまうことは多々あります。拒否された理由が分からなければなおさらです。プログラム詳細で事前に「提携するための条件」を明示しておくことが重要です。

担当者が複数人いて、承認作業を交互に行う場合も注意が必要です。担当Aは承認するけれど、担当Bは厳しめなので否認する……ということがあってはいけません。アフィリエイター同士は横のつながりがあり、広告主のあいまいな対応は共有されます。ルールに沿った運用を心がけましょう。

すでに運用している方はここにご注意を!

ここで、すでにアフィリエイトの運用をされている方に、ぜひ注意していただきたいことがあります。

①担当者の変更などで、広告主管理画面に長居間ログインしていない場合

「管理画面にログインしていないのにASPから毎月請求があり、成果も一定数上がっている」という場合は注意が必要です。自社のプログラムが自動承認なら良いですが、実は手動承認で、すでに提携済みのアフィリエイターだけが稼動しているといったことがあり得るからです。

この場合、新しく提携申請をしてくれたアフィリエイターは、御社のアフィリエイターとして活動できない状態で待たされ続けています

②代理店や運用代行会社に作業を依頼している場合

作業範囲を決めてお任せしているなら良いですが、レポートしかチェックしていない場合は要確認です。一部のアフィリエイターとだけ提携して、一般のアフィリエイターとは提携せずにそのまま放置して、承認拒否をしている場合があります。

どのようなルールで提携承認を行っているのか、プログラム詳細に「承認に関するガイドライン」(前回参照)を記載しているか、任せきりにせず確認しましょう。

「なかなか承認されない」「承認を放置されて、結局、明確な理由がないのに承認拒否された」という声を、アフィリエイターからよく聞きます。しばらく管理画面にログインしていない、代理店や運用代行会社に任せている場合は確認しましょう。

放置→拒否は最悪のパターン

ASPによっては、承認作業が行われなかった場合、45日や3か月などの期間で自動的に提携申請が差し戻しされる「自動差し戻し」、つまり「提携拒否」が行われることがあります。

ずっと提携されないまま放置されるのも辛いことですが、せっかく御社に興味を持ってわざわざ「提携したい!」と手を挙げてくれたアフィリエイターに対し、待たせたあげくに拒否をするとなると、気持ちの良い対応とはとても言えません。

拒否されたアフィリエイターは、御社の商品のファンや、積極的に紹介しようとしてくれていた人かもしれません。結果として、拒否をした広告主に対して良い印象を持つことはないでしょう。提携承認作業を放置して拒否をするぐらいなら、最初から自動承認にしておくことをおすすめしたいです。

◇◇◇

アフィリエイターとのお付き合いは、「人 対 人」です。お断りする場合は明確なルールを持って、まずはできる限り多くのアフィリエイターと提携関係になることを目標に運用することをおすすめします。

鈴木 珠世

鈴木 珠世

コミュニケーション・マーケティング コンサルタント

2004年よりギフトメーカーのWebショップ担当を経験。「モノを売る楽しさ」「アフィリエイトの楽しさ」に目覚め、2008年よりファンコミュニケーションズ、そしてリンクシェア・ジャパンにて、ネットショップ運営者やアフィリエイトサイト運営者に向けた教育・啓蒙活動に従事。その後、売れるネット広告社にて新規媒体営業と通販事業者向けのコンサルティングを行う。

日本アフィリエイト協議会による、アフィリエイト業界関係者が選ぶ「アフィリエイト業界MostValuable Player(MVP)」2012、2013、2014の3年連続の受賞など、受賞歴も多い。共著にて「成功するネットショップ 集客と運営の教科書」を出版。

現在フリーにて、ネットショップ(通販企業)向けのコンサルティングを開始。

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熊本地震 ドモホルンリンクルの再春館製薬と配送キャリアの状況 | 週間人気記事ランキング

9 years 7ヶ月 ago
2016年4月15日~21日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

通販王国九州で起きた熊本地震。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。益城(ましき)町に本社を持つ再春館製薬所も被害を受けました。本誌編集長の取材に「大丈夫です」と答えてくださいましたが、いまだ通常業務には戻っていないようです。随時更新している配送キャリア5社の配送・集荷状況も注目を集めています。

  1. 「再春館製薬所は大丈夫」 震度7襲った熊本県益城町のドモホルンリンクル通販会社のいま

    tweet22このエントリーをはてなブックマークに追加

    震度7の地震に襲われた熊本県上益城郡益城町に拠点を置く通販会社、再春館製薬所に震災の影響を聞いてみました

    2016/4/18
  2. 熊本県の大地震で九州地方の通販・ECに影響も。荷物の配送・集荷に遅延の可能性

    tweet13このエントリーをはてなブックマークに追加

    熊本市に拠点を置く、えがおでは、注文情報の更新作業などに遅れが生じている

    2016/4/15
  3. 楽天が「HOME'S‎」などとタッグ、空き家情報を「楽天市場」で活用して不正注文対策

    tweet9このエントリーをはてなブックマークに追加

    2015年は72億円分の不正注文をストップしたという

    2016/4/15
  4. 「オムニ7」売上は1418億円。セブン&アイがめざす1兆円計画の現状と課題は?

    セブン&アイのオムニ売上は「EC売上」と「Webルーミング売上」の合算で、2016年2月期は1418億円

    2016/4/19
  5. 【熊本地震】配送キャリア5社の配送・集荷状況まとめ(4月21日現在)

    ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、西濃運輸、福山運輸の配送状況(4月21日更新)

    2016/4/21
  6. アマゾン、全品送料無料中止の理由。ヨドバシカメラなど他社の動向は?

    2010年にアマゾンが全品送料無料を導入して以降、さまざまな企業が同様のサービスを導入したが、中止した企業もある

    2016/4/20
  7. 「H&M」がネット通販を開始、日本未販売のインテリア雑貨「H&M HOME」も販売

    ネット限定商品も取り扱い、ネット通販事業の拡大を図る

    2016/4/15
  8. 楽天・三木谷社長がEコマースカンパニーの統括者に、社内カンパニー制の新体制を公表

    新体制へは順次移行し、2016年6月末をめどに完了する予定

    2016/4/20
  9. 不正アクセスでカード情報397件が漏えいか。ECロボ運営の「OTTERBOX JAPAN」

    流出した可能性がある対象として、セキュリティコードやカードの有効期限も含まれている

    2016/4/18
  10. 一流のECサイトに学ぶ「経営者」「店長」「現場」のコミュニケーション術

    2015実施の「バックヤードカンファレンス」のトークセッションの模様を紹介する(Part3)

    2016/4/18

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

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