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完全な状態のオリジナル記事は 「
検索マーケッターは情報行動を理解しメンタルモデルを活用せよ」 からご覧ください。
ちょっと小難しいタイトルですが、サーチエンジンランドから有益な記事を。検索マーケティングの現場仕事に従事していると、日々の業務に追われて普段こういうことを余り考える機会がないだけに、たまには考えてみたい。 — SEO Japan
先月、私は「ウェブサイトで感情的なリアクションを得るには」の中で感情とウェブサイトのデザインについて説明した。皆さんは、Eコマースのウェブサイトを見ている際に、どのぐらい頻繁に幸せになったり、楽しくなったり、心から満足したりするだろうか?ウェブサイトのデザイナー達は、何が閲覧する側を熱中させるのか把握しているだろうか、あるいは気にしているだろうか?ウェブユーザーとして魅了されたとき、何を感じているのだろうか?
ユーザーインターフェースのエキスパート、ジョン・ソーフラテン氏は先日書籍を購入するためにアマゾンを利用した経験を「 “フロー” ? 最高のiPhone(そしてウェブ)エクスペリエンス」の中で綴っていた。同氏は“フローエクスペリエンス”を以下のように説明している :
アクティビティの焦点を制限する
関連性のない見識や考えを除去する
自意識をなくす
明確なゴールへの対応
環境をコントロールしている意識
ソーフラテン氏は書籍の購入を例に挙げていたが、テレビゲームについても同じことが言えるだろう。我が家では、“関連性のないものを除去する”は、通常、子供や夫が“敵”を退治するためにテレビゲームに熱中している際、私が彼らの視界に入らないことを意味する。同様に、私がオーバーストックドットコムでオンラインショッピングをしているとき、ハバナ柄の布団カバーセットを購入している場合、私には、自分、製品ページ、そして、家族が喜ぶ姿しか見えない。
これがEコマースの狙いだ。Eコマースは論理的な感覚を麻痺させようとしているのだ。彼らにとって、もたらされる検索トラフィックは、クレジットカードを使いまくる狂った衝動買いをする人々に等しい。しかし実際には、そこまでスリリングなウェブサイトやアプリケーションをなかなか見つけることは出来ない。
ソーフラテン氏も指摘しているように、ユーザーは一度アプリケーションを試すものの、大半のユーザーは二度と戻ってこないことが調査により証明されている。この件に関して、カンファレンスで誰かが発表していた携帯機器のアプリケーションに関するプレゼンを私は思い出した。プレゼンターは試すために数百個ものアプリをダウンロードしたものの、実際に維持し、使ったものは2,3個しかなかった点を認めていた。私たちは挑戦されることを求めている。利用可能なサービスを探したいのだ。ウェブサイトのビジターのように、満足のいく経験を求めている。そして、この経験の好みと意図は人それぞれ異なる。
メンタルモデルを理解することの重要性
先日、エンジニア相手に非常に高価なテクノロジー製品を販売している企業と仕事をした。彼らのウェブサイトは、現在、あるメンタルモデルを考慮してデザインされている - 高度の教育を受け、高度のスキルを持ち、“私たちの業界の言葉”で話す男性だ。この会社はターゲットの顧客を熟知しており、彼らがサイトを訪問した際に何を期待するのかよく心得ている。
しかし、同社は別のタイプのユーザーも加えようと試みている。この新たなメンタルモデルは、業界、製品、そして、業界用語に詳しくない人々をターゲットにしている。この人物のメンタルモデル、つまり、今まで一度もパーツを注文したことがない人物は、省略された専門用語やメソッドの暗号名に慣れている人物とは異なる。ウェブサイトの制作チームが抱えていた問題は、現在のユーザー遠ざけずに、双方のユーザーの役に立つウェブサイトをデザインすることであった。
簡単に言うと、メンタルモデルは皆さんや私が、何かをする際の行動を描写するものだ。思考プロセス、もしくは期待と言い換えることも出来る。例えば、私たちはウェブサイトに関して共通のメンタルモデルを持っている可能性がある。サイトを訪問する前に、サイトにはロゴ、ナビゲーション、そして、コンテンツがあることを把握している。
ユーザビリティの専門家、スーザン・ヴァインシェンク氏は「直観的なUXをデザインする秘訣: メンタルモデルとコンセプチュアルモデルをマッチさせる」と言うタイトルのメンタルモデルに関する素晴らしい記事を綴っている。この記事の中で同氏はこのように述べている:
「iPadを見たことがない状態で、私がたった今手渡し、これで本を読むことが出来ると伝えたと仮定しよう。iPadの電源を入れる前に、そして利用する前に、iPadで本を読むとはどのようなものかと頭の中で思い描くだろう。本がスクリーン上でどのように見えるのか、どんなことが出来るのか、そして、ページをめくる、もしくはしおりを挟む等の行為をどのように行うのか想像するはずだ。このように、一度も使ったことがなくてもiPadでの読書に対する“メンタルモデル”が存在するのだ。」
この新しいユーザーの道筋を作ろうと言う試みは、ハイテク企業に所属するユーザーインターフェースのデザインチームにとっては冒険と言えるだろう。色は変えるべきだろうか?ページの余白のスペースを削り、イメージを増やすとと、一方のグループはもう一方のグループよりも受け入れてくれるだろうか?エンジニア全体について何を把握しておけばいいだろうか?彼らのために、私はエンジニアの情報行動に関する調査報告書を見つけ出した。この報告書を読み、エンジニアは情報源および情報源の中の情報を見つける作業にはあまり時間をかけず、問題解決や意思決定に多くの時間を充てることが分かった。つまり、デザイナーは作業を簡単に実施することが出来るようなサイトをデザインし、くどい言い回しを大幅に削減した方がよいと言うことだ。その結果、情報密度がサイトの要件に加わった。
情報行動と感情
ヴァインシェンク氏はこのように述べている。「製品のコンセプチュアルモデルがユーザーのメンタルモデルと一致しない場合、ユーザーは製品をなかなか理解することも使いこなすことも出来ないだろう」。
検索マーケッターもしくはソーシャルメディアマーケッターは情報行動を理解していないことが多い。彼らの役割はウェブサイトにトラフィックをもたらす点に集中している。ヘレナ M. メンティス氏が紹介する素晴らしいケーススタディがある。その中でメンティス氏は、もどかしい経験の記憶を説明しており、実際の作業よりも“経験の認識”の方が重要だと述べている。ユーザビリティの仲間内で私たちは“認識”行動、または認識のウォークスルーテストについて話し合うことがある。経験がポジティブであれ、ネガティブであれ緊迫すればするほど、記憶に残りやすくなるのだ。
フローを作るため、もしくは感情的なリアクションを呼ぶために私たちが選ぶデザインの要素は異なる。すべての資金をページ全体の上半分を占める巨大なフラッシュにつぎ込んでいるホームページもある。この際、メンタルモデルが(“自分が必要している情報を探す時間は2分間しかない”)問題解決タイプで、ラップトップがクラッシュし、携帯電話からホームページにアクセスしようとしている場合、このユーザーの期待は完全に閉ざされたことになる。
メンティス氏の調査は、ソフトウェアのアプリケーションのデザイナーには特に興味深い内容であった。ユーザーのフラストレーションは、エラーメッセージ内のユーザーが理解出来ないコンピュータの専門用語や、線を引くツールの利用など物理的な作業を行うことが出来ない欠点に現れていた。メトリクスを欠陥もしくはサイトパフォーマンスの結果に適用すると、“軽度”、“中程度”、“大規模”、もしくは“致命的”で評価される。私たちは、グーグルのウェブマスターツールや生のサーバーログには反映されない人々のリアクションが気になるのだ。
ウェブサイトをユーザーがどのように感じるかに関して、ここまで懸念を抱く必要はあるのか疑問に思う人もいるだろう。実際に、サイトのビジターの行動は、要件リストに入っている場合でも、あまり重要視されていないのではないだろうか。検索エンジンはユーザーの行動を追跡し、調査している点を忘れないでもらいたい。価格、検索、そして、タスクのプロセスに誰かが感動しているなら、その人は記憶し、他の人々に勧め、再びサイトを訪れるはずだ。そして、検索エンジンは同意し、値するランキングをウェブサイトに与えてくれるだろう。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Information Behavior & Mental Models」を翻訳した内容です。
This article on Columns: Just Behave first appeared on Search Engine Land.
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サイトのアクセス解析は誰もが行う作業になってきましたが、サイト内のユーザー行動までメンタルモデルをベースにきちんと考えてそれに応じたサイト設計と分析まで行っているケースはまだまだ少ないと思います。情報行動やメンタルモデルなど用語にしてしまうとどこか難解ですが、基本的にはユーザーの立場に立って彼らが一番使いやすい、彼らのニーズに一番答えられるサイトを作りましょう、という話で最も単純かつ基本的なことです。
検索マーケティングをやっていると、とりあえずトラフィックを増やせばよいという部分に集中しがちですし、アクセス解析をやっていても、どのキーワードが効果があるか、流入数やコンバージョンをもっと増やせるか、など検索視点で考えがちですが、常にユーザーニーズとそれに答えるにはどうすべきか、という視点は持って取り組みたいものですね。 — SEO Japan