TSIはこのほど、TSIグループ公式オンラインストア「mix.tokyo」にデジタル顧客体験アナリティクスを導入した。ユーザーのデジタル体験を詳細に分析し、UI・UXの改善などにつなげていく。
導入したのはフランスの企業Contentsquareが提供する分析プラットフォーム「Contentsquare」(コンテンツスクエア)で、世界中の130万を超えるWebサイトが活用している。ユーザーが各ページにどのように接触しているかを確認できるなどユーザー行動を可視化、コンバージョンとエンゲージメントのためにコンテンツを最適化できるという。AIでこれまで見過ごしていた顧客体験の改善機会を発見。成果につながる施策をより迅速に実行できるようになるという。
TSIは2025年2月、34ブランドの公式オンラインストアをブランドモール型ECサイト「mix.tokyo」に集約したものの、これまでのブランドごとに閉じていた買い物体験と、今後「mix.tokyo」で提供していくブランド横断の購買体験の両立が課題になっているという。
また、前身のオンラインストア「MIX.Tokyo」から大きくリニューアルになったため、ユーザーインタフェース(UI)の最適化が行き届いていない部分が残り、改善の優先順位やインパクトがどうしても仮説の域を出ないという課題にも直面している。こうした状況を打破するため「Contentsquare」を導入した。
UI改善の現場では、感覚的にさまざまな視点で改善案が集まってくる。どれもその視点においては正しいと思えるものの、「最終的にどうするか?」の議論は感覚ではなく、アクティブユーザーが実際にどのように利用しているかに基づいて判断したいと考えている。「Contentsquare」によって、それを容易かつスピーディーに可視化できると期待している。(TSI)
TSIは「Contentsquare」を活用し、将来はモバイルアプリへの導入も検討する考え。導入プロジェクトは「Contentsquare」のパートナーであるソフトバンクが、TSIに対してマーケティング領域における支援を目的にソリューションを提供している。
ECサイトの利用ユーザーがどのような体験をして・どのような行動をとっているのかを高い解像度で可視化し、お客さまに対する理解度を深めたい。デジタル専門チームは、リニューアル直後の「mix.tokyo」を売り場としてより多くのお客さまに利用いただけるように常にアップデートをしていくのはもちろん、改めて「本業は洋服屋」であることを自覚して、お客さまが求める買い物体験を作り出す必要がある。「Contentsquare」の分析管理画面を見ることで、店舗のフロントに立つように、ECサイトというデジタル上の売り場でお客さまに何が起きているのか注視する。そうしたマインドをデジタル専門チームに醸成することを、今回のプロジェクトを通じて実現したい。(TSI EC事業統括部 副統括部長 岸武洋氏)
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オリジナル記事:「本業は洋服屋、お客さまが求める買い物体験を作り出す必要がある」。TSIがデジタル体験アナリティクスを導入した理由
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