企業は Google アナリティクス 4 とどう向き合うべきか - ウェブ と アプリを統合してその価値を可視化した日本航空様の事例 | Google Analytics 日本版 公式ブログ

Google Analytics 日本版 公式ブログ - 2023年5月19日(金) 13:00
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 「顧客との接点を大切にしたい」すべての経営者、マーケターはそう思っていることでしょう。アプリの活用はこの課題に対して大きな可能性を秘めています。 Google が 2023 年に行った調査からは「アプリを利用し始めることで、サービスの利用時間が純増する」「アプリ利用が購入を後押しする」「アプリを通じてサービスの利用が習慣化する」といったことが明らかになっています。また「アプリは Web に取って代わるものではなく、総利用時間が積み重なって増加していく、両立し得るもの」といったことも判明しています。ウェブとアプリを統合した活用、そのための包括的なデータ収集はアプリを運用する企業にとって重要な課題と言えます。

ウェブとアプリを統合したデータの収集は、新しい Google アナリティクスである Google アナリティクス 4 で強化された特徴の一つです。このたび、日本航空様にて 新しい Google アナリティクスを導入、ウェブとアプリの価値を可視化した事例をご紹介します。




航空会社のアプリは、航空券の検索、購入といった出発前の航空券購入だけに用いられるものではなく、搭乗券としての機能や空港内、機内のガイドの役割も果たしています。そのため、期待されている役割は大きいもののこれまではウェブとの比較が難しく、日本航空様でもどのようにその価値を可視化し、最大限活用するかは大きな課題でした。


そこで日本航空様では、GMP パートナーである 株式会社イー・エージェンシー の支援を受け、いち早くGoogle アナリティクス 4 を導入しました。日本航空株式会社 Web販売部 1to1マーケティンググループの小川 拓也様はGoogle アナリティクス 4 導入による変化を以下のように話しています。




「GA4 導入後の最も大きな変化はアプリのデータをウェブサイトと同一プラットフォームで計測できるようになったことです。JAL のアプリは native(アプリそのもので設計された画面・機能) と in-app ブラウザ(アプリ内にブラウザを設置、そのブラウザ上にウェブページを表示)で構成されており、これまでnative部分の計測は Firebaseなどのアプリ用アナリティクスツールを使用していたものの、Google アナリティクスで全体像を把握しようとする際は、アプリ を参照元として、つまり外部サイトのような位置づけで処理していました。それでもある程度分析は可能でしたが、アプリユーザーの精緻な行動を把握する上では見誤ることも多い状態でした。

今回、新しい Google アナリティクスで、アプリとウェブサイトを同じものとして計測できるようになり、アプリを使ってユーザーがどんな行動をしているのか、どの程度の売上があるのかがウェブサイトと比較することが容易になりました。これによりアプリに対する投資をどうすべきかの議論を、社内の他部門も巻き込んでより進めやすくなると思っています。これまでも「アプリは大事だ」ということをなんとなく一般論では語ってはいましたが、定量化、ウェブサイトとの比較をやりきれなかった中で、新しい Google アナリティクスの導入活用は非常に大きな一歩です。」







Google アナリティクス 4 での管理画面。ウェブとアプリ(アプリに関しては iOS と Android  それぞれの数字)を同一画面、同じ指標で比較できるようになった。


Google アナリティクス 4を活用する際に留意すべきポイントに関しても、小川様に以下のようにご紹介いただきました。



「イベント」単位に統一された計測への対応


「これまでの Google アナリティクスでは「ページビュー」のように独立して扱っていた指標も、Google アナリティクス 4では、ほぼすべて「イベント」単位で取り扱っています。詳細な分析に際して適宜フィルタをかける等の処理が必要となるため、より使用者が Google アナリティクスが取得しているデータの中身の詳細を理解している必要があるように思います。」


新たな分析体制づくり


「様々な新たな仕様、あるいは現状開発途上のため、以前のような使い方ができないこともある Google アナリティクス 4ですが、Looker studio や GCP (Google Cloud Platform) を活用することで幅が広がります。社内でデータを利活用するメンバーのレベルに合わせて、どのツールでどのようにデータに接してもらうかを設計することでよりデータが身近に感じられると考えています。場合によっては体制の見直しなどが必要な場合もありますが、企業側として新しい Google アナリティクスを最大限活用する環境をどのように作るか、社内の人材育成やパートナーのさらなる活用等を改めて深く考える機会と考えています。変化の絶え間ないデジタル活用において、確かな計測は全ての根幹になると考えています。ウェブサイト、アプリがどのような顧客接点になっているのか。Google アナリティクス 4に期待するところは非常に大きく、今後の機能の追加、アップデートを注視していきたいです。」



早期にGoogle アナリティクス 4を導入した日本航空様では、既に多くの知見を得て、それらをビジネスに活用しています。Google アナリティクス 4の導入がまだの方は、ぜひお早めに移行して、ユニバーサル アナリティクスで新しいデータの処理が停止される前に、必要なデータを十分に蓄積するようにしてください。手順については、ヘルプセンターをご確認ください。


既にお伝えの通り、スタンダード版のすべてのユニバーサル アナリティクス プロパティでは 2023 年 7 月 1 日をもって、また ユニバーサル アナリティクス 360 プロパティでは 2024 年 7 月 1 日をもって、新しいデータの処理が停止されます。それ以降は、この日よりも前にユニバーサル アナリティクスで処理されたデータに少なくとも 6 か月間アクセスできます。今後の予定については、詳細をご確認ください。
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