景気低迷や環境意識の高まりなどで注目が集まり、市場成長が続く日本のリユース市場。ただし、ビジネスを成功させる裏には、リユースならではの困難を乗り越える企業努力があるようだ。
ティンパンアレイが運営するユーズドセレクトショップ「RAGTAG(ラグタグ)」は、15万点もの中古品を取り扱うが、欲しい商品にたどり着きやすく、店舗に並ぶ製品も全てECで購入できる仕組みを構築。高い利便性と顧客満足を追求し続けている。
記事の前半では「RAGTAG」の事業や現在強化している施策について解説。後半では、EC商品検索エンジン「ZETA SEARCH」の提供で「RAGTAG」の検索性向上に貢献するZETAと、ティンパンアレイが、リユース店舗・EC特有の課題を乗り越えるための施策、「RAGTAG」の今後の取り組みについてディスカッションした内容を紹介する。
国内外から人気の「RAGTAG」。EC化率は約3割
1985年に創業し、全国の主要都市を中心に22店舗を展開しているユーズドセレクトショップの「RAGTAG」。1999年から開始したECは、自社サイトのほか、「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」「Amazon」「au PAY マーケット」といった主要モールでも展開。さらに、「メルカリ」、楽天のフリーマーケットアプリ「ラクマ」などフリマのマーケットプレイスでも販売している。
「RAGTAG」公式通販サイトのトップページ
近年は海外販売にも力を入れており、海外向けの10モールにも出品。海外ECは米国の「eBay」を柱に、欧州や中国へも拡大している。2023年3月には自社で海外専用のサイトを開設、アジア・米国向けの販売を強化している。
以前から海外顧客の間でも人気が高かった「RAGTAG」だが、コロナ禍後に訪日客のインバウンド需要が回復。店舗売上の2~3割を海外からの顧客が占め、客単価も日本人顧客の倍近く購入しているほどの人気ぶりという。
国内外を合わせた売り上げの約3割をECが占めており、そのうち約1割を海外が占める。ティンパンアレイのWEB事業グループゼネラルマネージャーを務める桜庭氏は「海外はまだこれから拡大していく成長期にある」と話す。店舗とECの双方で、今後ますます海外顧客による売り上げが伸長すると見込んでいる。
ティンパンアレイ WEB事業グループ ゼネラルマネージャー 桜庭邦洋氏
店舗とWebの双方で買い取りを強化。出張買い取りやLINE査定も拡充
「RAGTAG」を利用する顧客の男女比はほぼ5割ずつ。メインターゲットは30~40代としているが、創業以来、長年リピートしている顧客も多く、30代を頂点に10代から70代まで幅広い層が利用しており、商品の価格帯も幅広く、1000円程度の雑貨から100万円を超えるバッグまで取りそろえている。
また、仕入れのうち99%を一般顧客からの買い取りが占めており、1日あたりの買い取り点数は1500~2000点に達する。そのうちの多くをハイブランドで占めている点が、ほかにはない競争優位性となっているようだ。
買い取りは店舗とWebの双方で実施しており、Web買い取りの利用者は年々増加しているものの、比率はまだ8:2で店舗が多い。
コロナ禍が落ち着いてからは、国内外からの客足がコロナ禍前以上に一気に増加。買い取りの数を上回るほど販売が好調な状況で、現在は買い取りの強化を急いでいるところだ。
リユース業界では販売よりも買い取りのための広告宣伝を打つ傾向にあるが、Web広告は料金が年々高騰。リユース製品を取り扱う企業は少なくないため、リスティング広告などに力を入れ過ぎるとコスト面の課題が生じてしまう。
Web広告だけに頼らない買い取り強化策に取り組む必要があった。
「RAGTAG」では、顧客接点を増やし、ユーザーが「売る」という行為を気軽に体験できる環境を構築すべく、店舗を構える都心以外にも郊外に買い取りカウンターを設置したり、出張買い取りを増強したりしているという。
このほか、買い取りサイトのリニューアルを実施。リユース製品の買い取り価格は時価のように変わりやすいものだが、それでもある程度の目安がわかるよう、ブランドごとに特定のモデルの製品の買い取り価格を提示するようにした。
買い取りサイトのトップページ(今後リニューアル予定)
また、今後はLINEを活用した買い取り査定にもさらに力を入れる。ユーザーが気になった品物の画像を送信すると、すぐに買い取り価格を返信するような仕組みも拡充していく計画だ。
LINEを活用した買い取り査定を強化していく
全製品が一点物。リユースビジネスの難しさ
リユース店舗を運営する上での難しさは、何と言っても取り扱い製品のほぼ全てが一点物であることだ。同じ製品を数多く仕入れる「縦積み」ができないため、顧客が求めるものにいかにたどり着けるようにするか、さらには、一点しかない商品の魅力を最大限伝えるためにどこまでコストをかけられるのか――といったところに、一次市場のアパレルとは違った気配りが必要となる。
顧客が求める製品の探しやすさや、一点物との出会いの創出においては、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」の活用で改善した。「RAGTAG」は、ECプラットフォームをリプレイスするタイミングで「ZETA SEARCH」を導入。一次市場のアパレルとは異なる難しさや課題を、検索機能の向上で克服した。
一点物というユーズド製品の特性に加え、高価格帯の品物が多い「RAGTAG」は、消費者からの信頼が何よりも大切だ。これまでの成長も、顧客の信頼を得るためのスタッフの努力のたまものと言える。
ティンパンアレイはスタッフ全員がアパレル好きで服に詳しく、今では「自分たちでブログをたくさん書こう」「商品詳細ページのコメントを自分たちで充実させよう」といった空気が社内で醸成されている。店舗とEC双方のスタッフがコンテンツ作成に意欲的に取り組んでいるという。
外注して単にSEOのためだけのブログをアップするのではなく、顧客に喜んでもらえるようなコンテンツをアップしていくことが社内の共通認識となっている。
「RAGTAG」はデザイナーズブランド専門のユーズドセレクトショップとして創設した。顧客ファーストの思いは現在の経営にも受け継がれている
OMO促進に手応え。商品の店舗取り寄せはEC注文の2倍
今から約7年前には自社アプリを開発し、早い時期から店舗とアプリの連携などのOMO施策に取り組んでいた「RAGTAG」。店舗でアプリのダウンロードを促し、それをきっかけにECに来店したときに楽しんでもらえるようなコンテンツを随時増やしてきた。加えて、アプリの機能改善により使いやすさを追求してきたことで、高いアプリ比率が実現できているという。
OMO施策で力を注いでいるのは、ECサイト上の製品を店舗で試着・受け取りができる取り寄せサービスだ。5年ほど前から、店舗スタッフが直接、顧客に取り寄せができることを知らせ、取り寄せの注文を受けてから製品が店舗に届くと顧客に連絡するという形で、スモールスタートを切っていた。
このサービスをECの機能に追加。EC上で「カートに入れる」の選択肢だけでなく、店舗で実物を確認・試着してから購入するか否かを決められる選択肢を設けたかったからだ。
ECサイトでは「カートに入れる」ボタンのほかに、「店舗で試着してみる」ボタンを設置している
桜庭氏によると、「一点物という理由もあってか、店舗取り寄せのニーズは非常に高い。ECの注文の倍近く、店舗取り寄せの注文が入っているような状況」という。取り寄せた製品を購入した場合は店舗での決済となるが、経由したECの貢献も大きいため、売り上げの計上はECと店舗の双方を評価する仕組みとしている。
取り寄せは3点まで可能。取り寄せた製品を1点も買わないケースもあるものの、そうした顧客のうち2割ほどは店頭に並んでいる製品を購入しているという。取り寄せサービスは、店舗に来店するきっかけ作りや、店舗での購入促進につながる有効な施策となっているようだ。
「ZETA SEARCH」導入後の「RAGTAG」に表れた効果と、今後実現したい施策とは
一点物を取り扱うリユース店舗ならではの課題に「ZETA SEARCH」がどのような効果を発揮しているのか、さらには買い取りを強化するために今後どのような施策が考えられるのか、ティンパンアレイとZETAによるディスカッションを見てみよう。
ディスカッションメンバー
ティンパンアレイ WEB事業グループ ゼネラルマネージャー 桜庭邦洋氏
ZETA 執行役員副社長 博士(情報科学) 出張純也氏
ZETA 営業部 ユニット長 大井果林氏
ZETA マーケティングG. マネージャー 村上あすか氏
検索結果の表示速度が1.8倍に。商品点数が倍増しても速度が落ちない安心感
――「RAGTAG」が「ZETA SEARCH」を導入する前に抱えていた課題や、導入後に起きた変化について教えてください。
ティンパンアレイ 桜庭氏(以下、桜庭):数年前に、ZETAの方が登壇されていたセミナーを受講したことがあります。そのときに「どんなに良い検索結果が出ても、表示速度が遅ければお客さまは帰ってしまう。スピード命で、お客さまに何度も検索されるサイトのほうがいい」というお話をされていたことがすごく印象に残っていました。
「RAGTAG」のように商品が多いサイトだと、お客さまはさまざまな要素の組み合わせで検索したいはず。このため、検索結果の表示スピードは重要であるにもかかわらず、以前は「検索結果の表示が遅い」というお客さまアンケートの声も多かったのです。
その後、「ZETA SEARCH」を導入したところ、検索結果の表示速度は1.8倍も向上し、お客さまからの不満の声はほぼなくなりました。検索のストレスが解消されたことが、「ZETA SEARCH」導入の一番大きな効果だったと実感しています。
桜庭氏は、「ZETA SEARCH」導入による検索結果の表示スピード改善を実感している
ZETA 大井氏(以下、大井):ユーズド製品は一点物なので、IDが全ての製品に個別に付く分、検索の絞り込みや表示が遅くなるという心配がありますよね。
ZETA 営業部 ユニット長 大井果林氏
ZETA 出張氏(以下、出張):商品点数が多ければ多いほど検索の速度が遅くなるものですが、「ZETA SEARCH」の場合、「RAGTAG」の商品点数が今の倍まで増えても速度が落ちない仕組みとなっています。このため、今後取り扱い点数が増加しても、安心して活用し続けていただけます。
ZETA 技術部 執行役員副社長 博士(情報科学)出張純也氏
桜庭:それは心強いです。ユーズド製品は商品点数が重要です。商品が少ないと、“検索したのに何も見つからなかった”という状態になってしまうことも往々にしてあります。商品点数の多さを重視している「RAGTAG」でも、「ZETA SEARCH」を導入してからは以前よりはるかに速く検索結果が表示できるようになりました。これはすごく良いポイントでした。
大井:ユーズド製品を購入するお客さまは、ブランドや価格帯、グレードなどに明確な目的がある人が多いのではないかと思いますが、いかがですか?
桜庭:まずはブランドで検索されていて、ヘビーユーザーになると、そこにプラスアルファして(価格帯などを追加して)探していくような傾向があります。
大井:それが一次市場のアパレルとは違うところですよね。絞り込みの項目を細かくしたり、求める製品にしっかりヒットするようにしたりと、検索の精度や性能を高めなければより離脱につながりやすくなるのではないかと思いました。
桜庭:おっしゃる通りです。「RAGTAG」は製品の在庫を置いている店舗もECサイト上で提示するようにしているので、実店舗に来店する前にサイトで在庫をチェックされるお客さまも多いのですが、その場合は「ブランド×店舗」で検索されることが多々あります。
それだけ、多種多様な検索の仕方をされているので、素早く的確にヒットするように対応していかなければいけません。そうした課題にもアプローチしたいと考えていました。
大井:ZETAはユーズド製品やアパレル企業との取り組み実績が多いのですが、そうした企業で今、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」の導入が進んでいます。
ユーズド製品やアパレル特有の多様な検索ワードに対応して外部からの流入やサイト内の回遊率の増加に役立つソリューションです。ぜひ活用をご検討ください。
ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」の概念図。商品情報やUGCのテキストを解析し、最適なハッシュタグを生成する
桜庭:「ZETA HASHTAG」の導入を検討している意図はまさにその通りです。アパレルの検索は、「Tシャツ」「赤」のように、見た目でわかるような絞り込み要素だけが求められているわけではありません。最新のファッショントレンドや注目のワードのほか、シーンやロケーションに関するワードなども拾えるような機能も、活用を積極的に検討していきます。
興味喚起ができる検索や、査定時のバック業務に役立つ検索の強化を思案
――「RAGTAG」では、「ZETA SEARCH」の導入によって検索の速度や精度が向上しましたが、今後はさらにどのようなことへ期待を寄せているのでしょうか。
桜庭:欲しいものが決まっていて検索されるお客さまに対しては、「ZETA SEARCH」で早く絞り込めるようになってすごくよかったと実感しています。今後は、何を買うのかはっきり決まっていないお客さまに対して、興味喚起やレコメンドができるような検索を実現していきたいです。
たとえば、「レコメンド×検索」のような機能の精度を高めるなど、それこそ先ほどの「ZETA HASHTAG」のような機能が近いのではないかと考えています。
出張:ZETAからは、買い取り査定用の検索強化も「RAGTAG」にとって有効なのではないかというのが一つの提案です。似たような製品の過去の買い取り価格は参考になると思いますし、一点物とは言え、同じ製品を取り扱っていた実績があれば、その製品を社内で検索できれば業務フローの改善に役立つのではないかとも思っています。
桜庭:バック業務に役立つのは良いですね。それに、買い取りの検索についても、今はブランド名を入力すると取り扱いの有無や、買い取りを強化しているブランドかどうかといった検索ができるようにしていますが、もっと活用の余地がありそうだと思いました。
出張:売りたい製品がいくらで買い取ってもらえるのか、ある程度目安となる価格を提示することができれば、お客さまにとって一つの安心材料になるはずです。
大井:売りたいものがある消費者は、一度フリマアプリで販売価格を見てから買い取りに出しているケースも多いと思います。価格を調べて売るまでが自社で全て完結できるようになると、利便性が向上しそうですね。
ファンが集まりコミュニティのように楽しめるECサイトをめざす
――ZETAでは「ZETA SEARCH」のほか、「ZETA HASHTAG」、サイト内にレビューコンテンツを実装できるレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、店舗とEC双方の顧客データを一元管理できるOMO・DXソリューション「ZETA CLICK」 なども提供しています。他製品との連携で今後実現したいことがあれば教えてください。
桜庭:まず、「RAGTAG」としては、「RAGTAG」をお客さまにもっと楽しんでいただけるサイトにしたいというのが大きな目標です。ただ買い物に来るだけのサイトではなく、お客さまも一緒になって参加するような、一種のコミュニティに近いイメージ。そのあたりは「ZETA VOICE」などで実現できそうだと考えており、導入を検討しています。
出張:「RAGTAG」のファンを作りたいですよね。
大井:「ZETA VOICE」のレビュー・Q&A機能を活用すれば、サイト運営会社とユーザー間のコミュニケーションや、ユーザー同士のコミュニケーションも可能となるため、ファン作りに向けた会話が活性化できるのではないでしょうか。
好きなブランドについて語り合ったり、買い取りの不安をユーザー同士の会話で解消したりと、「『RAGTAG』に行けばいろんな情報が交換できる」という、お客さまの楽しみを後押しできるような機能が期待できます。
「ZETA VOICE」が可能とする機能の一例
桜庭:「RAGTAG」には15万点もの商品があり、さらにはほぼ全てが一点物なので、商品ごとにQ&Aを入れていくのは難しいと思っていましたが、ブランド単位などのくくりでコミュニケーションができるような場を作れるといいかもしれないですね。
ZETA 村上氏(以下、村上):スタッフやバイヤーによって詳しいブランドなどの個性もあると思うので、そういった軸のレビューを設けてみるのも面白そうです。
ZETA 事業推進本部 マーケティングG. マネージャー 村上あすか氏
桜庭:そうですね。バイヤーは皆、買い取りの適正価格を付ける試験に合格した人ばかりなので、どんな製品も適正な査定をする腕には自信がありますが、確かにスタッフそれぞれに好きなブランドがありますから、「このスタッフはこのブランドの良さを伝えられる」といった個性を生かしていけるとすごくいいですね。
もともと「RAGTAG」は買い取りの際にバイヤーを指名できるようにしていて、指名するお客さまは「自分の好きな服をわかってくれる」「話が盛り上がる」といった理由でバイヤーを選んでくださっています。
人気ナンバーワンのバイヤーは、指名客だけで1日の業務が終わる日が続いているほど。これは「RAGTAG」にとっての強みでもあるので、スタッフをポジティブに評価できる仕組みで良さをもっと前面に押し出していきたいです。
大井:お客さまとしても、信頼関係がないと買い取りに出したくないはずですよね。
桜庭:おっしゃる通りです。単にものを売ったり買ったりする関係を超えられているからこそ、お客さまは「楽しいからまた行こう」という感覚で使っていただけているのだと思います。
村上:指名や良いレビューは、バイヤーやスタッフのモチベーションアップにもつながるはずです。
出張:バイヤーを指名する上で、バイヤーをレコメンデーションするような仕組みを設けるのも良い手段になるかもしれません。
桜庭:そうですね。今は初めて行く美容院で美容師を指名するときに、プロフィールや第一印象で選ぶのと似た状況だと思いますが、今後はそういったレコメンデーションの仕組みなども活用できたら良いですね。
出張:ちなみに、買い取り時のバイヤーの予約は、ECサイト上からできるようになっているのでしょうか?
桜庭:長年検討しているのですが、今はまだできるようになっていません。今の時代に予約ができないのは不便だと思いますが、やはり持ち込まれる製品や点数によって査定に要する時間は変動しますし、商談の時間に制限を設けてしまうと、それこそせっかくの信頼を崩してしまう懸念があるからです。
ただ、お客さまに少しでも待ち時間を快適に過ごしていただけるよう、無料でコーヒーやチョコレートを召し上がっていただけるカフェを用意しています。また、LINE査定の強化や、オンライン本人認証サービス「eKYC」の活用によって、時間がないお客さまなどさまざまなニーズに対応していこうと取り組んでいます。
さらなる顧客満足向上のため、ZETAと二人三脚
大井:ECの中でも中古品の取り扱いは相当難易度が高いと改めて認識したのですが、「RAGTAG」独自の工夫や取り組みがあれば教えてください。
桜庭:Web買い取りだけでなく、店舗で買い取った製品も全て一度倉庫に集約していることが特徴です。倉庫で製品の二重チェックと“ささげ業務”を行ってから再度店舗に納品しているため、店舗の製品も含めた15万点全てがECでも購入でき、取り寄せもできる状態が創り出せています。
また、店舗ごとに人気商品のテイストも変わってくるので「この製品はこの店舗に置こう」といった配分もでき、一点物のユーズド製品でも効果的なマーチャンダイジングが可能となっています。
大井:そうした取り組みを続けられているからこそ、詳細検索のしやすさにもつながっているということですね。
村上:ティンパンアレイ様ではお客さまアンケートもよく実施されています。頻度や内容について教えてください。
桜庭:常時実施しているものと、定期的に大規模に実施しているもののほか、プレイドが提供するEC向けのチャットサービス「KARTE(カルテ)」を使ったアンケートも実施しています。
アンケートの目的はもちろん、満足度向上のためです。アンケートによって、取り寄せた製品のイメージ違いにつながってしまう要因がわかりますし、製品のコンディションやサイズがよりわかるような詳細情報や画像を増やすなど、お客さまの声をもとに日々サービスの改善に努めています。
大井:その一環として、ティンパンアレイ様は検索の速度・精度の改善にも取り組まれました。「ZETA SEARCH」がお客さま満足度の向上に寄与できていると嬉しいです。
桜庭:確実に貢献していただいていると実感しています。たとえば、取り寄せの注文の動向を見ても、年々1.3倍ずつ件数が増加しています。お客さまは商品を購入するつもりで検索して取り寄せの注文をしているので、取り寄せたい製品に検索でちゃんとたどり着けている証拠だと捉えています。
検索精度のさらなる向上だけでなく、スタッフとお客さまの距離を縮める施策や、お客さま同士のコミュニティを創出していく施策も含めて、ZETAさんには今後もさまざまなご協力をお願いしたいです。
顧客との距離を縮めることや顧客同士のコミュニケーション促進に向け、ティンパンアレイはZETAとの協働を推し進めていく
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オリジナル記事:検索結果の表示速度が1.8倍に向上したECサイトの改善施策とは? 顧客満足度向上を追求し続けるリユース店舗「RAGTAG」の挑戦
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