タビオとゴーゴーカレーのネット通販戦略――「PayPal」と「Shopify」を使った越境ECと国内EC事例 | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2019年3月15日(金) 07:00
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世界で80万店舗以上が利用しているECプラットフォーム「Shopify」と、200か国以上での年間決済額が合計約60兆円に上るID決済サービス「PayPal」。この2つのツールを使ってECに取り組む日本企業が増えている。

EC事業者が「Shopify」と「PayPal」を選ぶのはなぜか。カレーチェーン「ゴーゴーカレー」のECサイトの構築・運用を手がけるコマースメディアの井澤孝宏氏と、靴下専門店「Tabio」を国内外で運営するタビオの米国事業統括マネージャー 竹澤一浩氏が語った。

ゴーゴーカレーがECサイトに「Shopify」や「PayPal」を採用した理由

大手カレーチェーン「ゴーゴーカレー」グループは2003年に創業し、現在は直営店とフランチャイズチェーンを合わせて全国約70店舗を展開。ECサイトでレトルトカレーを販売しており、自社ECサイト、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、ヤマダモールなど約10店舗を運営している。自社ECサイトは「Shopify」を使って構築した。在庫管理システムを使い、複数のネットショップの在庫や注文を一元管理している。

ゴーゴーカレーのECサイト
ゴーゴーカレーのECサイト

「ゴーゴーカレー」のECサイトの構築や運営、物流、カスタマーサポートなどを支援しているコマースメディアの井澤孝宏氏が登壇、「ゴーゴーカレー」について解説した。

コマースメディア株式会社 井澤 孝宏氏
コマースメディア株式会社 井澤 孝宏氏
銀行口座からの支払いやJCBにも対応する「PayPal」で決済の課題を解決

ゴーゴーカレーのECサイトではクレジットカード決済やコンビニ払いのほか、PayPal、Amazon Pay、Apple PayといったID決済サービスを導入している。井澤氏は、「PayPal」を使うことで決済の選択肢を増やすことができると語る。

例えば、「PayPal」は2018年6月に銀行口座での支払い対応を発表した。そのため、「PayPal」をECサイトに導入すれば、クレジットカードを所持していない顧客や、ECサイトでクレジットカード決済を利用したくない顧客に、銀行口座払いの選択肢を提示できる。また、「PayPal」はJCBカードにも対応している。「Shopifyペイメント」は2018年末時点でJCBに対応していないが、「PayPal」を導入すればJCBユーザーも取り込める

入金キャンセルのリスクも回避

クレジットカードを持っていない顧客は、決済手段としてコンビニ払いを選ぶことが多い。しかし、注文した顧客が入金せず、キャンセル扱いになるリスクがある。井澤氏は「こうした未入金によって多大な損失が発生している」と指摘する。

弊社の調査では、コンビニ払いで支払いが実行されなかった割合が約30%に達したEC事業者もいました。「PayPal」は銀行口座からの支払いにも対応しているため、こうした課題の解決に役立つはずです。また、最短即日で入金されるので、キャッシュフローの観点からもメリットがあります。入金された売上をすぐに次の仕入れに使えるので、ビジネスの成長速度を早めることができるでしょう(井澤氏)

ゴーゴーカレーが「Shopify」を採用した3つの理由

コマースメディアの井澤氏は、ゴーゴーカレーが「Shopify」を採用した理由として①SEO設定の利便性、②機能の拡張性、③サーバースペックの3点を挙げた。

①SEO設定の利便性

「Shopify」はECサイトのSEOを設定しやすいことが特徴だという。すべてのページでURLやタイトルなどの調整が可能で、動的に生成されるページではcanonicalタグが自動で設定される。商品のカラーバリエーションごとにURLが別々で割り振られるなど、SEOに取り組みやすい仕組みが随所にある。

②機能の拡張性

「Shopify」は世界各国のパートナーが提供しているApp(プラグイン)を使うことで、さまざまな機能を追加できる。レビュー投稿機能や定期購入機能など、ECに必要なさまざまなアプリケーションをShopifyのアップストアで購入し、実装することが可能だ。

③強靭なサーバースペック

短期間に大量の注文が殺到しても耐えられるサーバーの強さもメリットの1つだという。「1分間に1万件の注文が入っても耐えられます。商品がテレビなどで取り上げられ、短時間に大量のアクセスがあってもサーバーが落ちることはまずありません。弊社は大規模サイトをいくつも運営していますが、サーバーが重くなったことはこれまで1度もないですし、安定して決済まで完了できています」(井澤氏)

「Shopify」のメリットを一言で表現すると、マーケティングに集中できるカートシステムだということ。他のカートシステムを使った場合と比べて、サイト構築や設定など、システム上でやるべきことが圧倒的に少ない。そのためEC事業者は売るための業務に集中できます。そこがもっとも優れているところだと思います。

その「Shopify」と非常に相性が良く、消費者にとって便利な決済ツールが「PayPal」です。「Shopify」も「PayPal」も無料でアカウントを簡単に作れますから、試してみるといいと思います。(井澤氏)

靴下専門店のタビオが挑む米国でのDtoC

「Tabio(タビオ)」「靴下屋」「Tabio MEN」などの靴下専門店を国内外で展開しているタビオ。1968年に靴下の問屋として創業し、現在は靴下の企画から製造、販売まで手掛けるSPA(製造小売)だ。販売店は国内約270店舗、海外で4店舗を展開している。2018年3月期における売上高は約163億円だった。

EC事業は現在、自社ECサイトの運営をはじめ、楽天市場、Amazon、ZOZOTOWN、Yahoo!ショッピングなどに出店している。2016年には専用アプリの提供を開始し、EC購入商品の店頭受け取りなど、オムニチャネルにも取り組んでいるという。

タビオ株式会社 について
「靴下屋」「Tabio」「Tabio Men」を全国主要商業施設に約270店舗
2002年にUK進出、UK・フランスに直営4店舗(最大12店舗)
中国・台湾に販売店舗
(写真左より) GINZA SIX店、Marais, Paris、Kings Road, London
「Tabio」「靴下屋」「Tabio MEN」など靴下専門店を約270店舗展開している

タビオが本格的に海外進出したのは2002年のこと。ロンドンへの出店を皮切りに、英国とフランスでそれぞれ2店舗を運営している(2018年現在)。国内でのビジネスを主力事業と位置付けながらも、国内より成長の余地が大きい海外市場の開拓にも注力しているという。

日本の人口は地方を中心にこれから減っていくでしょう。10~20年後を見据えると、国内の市場規模が今より10~20%程度小さくなってもおかしくありません。国内の市場シェアを上げていくことももちろん必要ですが、同時に海外市場に進出する必要があると考えています。(タビオ 竹澤氏)

タビオ株式会社 社長直轄プロジェクト 米国事業統括マネージャー 竹澤一浩氏
タビオ株式会社 社長直轄プロジェクト 米国事業統括マネージャー 竹澤一浩氏

2017年10月には、海外展開の一環として米国向けの越境ECサイト「tabiousa.com」を開設した。中心価格帯は1足あたり20~30ドル。米国に拠点は置かず、注文を受けてから商品を日本から米国に直送している。

米国向けECサイト「tabiousa.com
米国向けECサイト「tabiousa.com」(画像は編集部がキャプチャ)

米国事業を開始した当時は現地に実店舗を出店する予定だったが、米国の主要都市で小売店を視察し、不動産業者を回った結果、都市部に実店舗を出店するのはリスクが高すぎると感じたという。

一方で、米国におけるEC事業には将来性を感じたという。米国では2010年代、メーカーが卸や小売りを介さず直接消費者に商品を販売する「DtoC(Direct to Consumer)」が台頭した。アパレルの「ボノボス」やメガネの「ワービーパーカー」といったDtoC企業が数年で売上を急速に伸ばし、注目を集めていた。

現地の状況を調べれば調べるほど、店舗を出す理由はないと感じるようになりました。土地代も人件費も日本より高い。そして、米国のEC化率は日本よりも高く、多くの小売チェーンが閉鎖に追い込まれるなど、リアルの小売企業に強い逆風が吹いていました。

服や靴など、それまで店舗がないと成立しないと言われていた業界において、ECで成功する企業が増えていました。そのトレンドを見て、従来の小売りの常識が崩れ始めたと感じたんです。そこで、米国では店舗を構えず、まずは越境ECで事業を始めることにしました。(竹澤氏)

タビオが越境ECのプラットフォームに「Shopify」を選んだ理由とは?

タビオは、米国向けに越境ECを行うためのECプラットフォームとして「Shopify」を選んだ。ECプラットフォームに「Shopify」を選んだ理由として竹澤氏は、管理画面が操作しやすいことや、ユーザビリティの高いCMS(コンテンツマネジメントシステム)を備えていること、ユーザーインターフェイスの改善やストア分析の操作を直感的にできる点などを挙げた。

「Shopify」をECのプラットフォームに採用した決め手の1つは、とにかく使いやすそうだと感じたからです。私がECに本格的に携わったのは、米国向けECサイト「tabiousa.com」が初めてでしたが、そんな私でも管理画面を直感的に操作できました。アプリを使えば、データ分析やECサイトの修正をスマホでも行えて便利です。

「Shopify」はクラウドで提供されているため、管理画面や標準機能は随時自動でアップデートされ、どんどん便利になっていく。勝手に進化してくれるところが魅力です。(竹澤氏)

また、海外通貨での決済機能や、FacebookやInstagramといったSNSとの連携機能などが標準装備されていることも、採用の決め手になったという。

ECプラットフォーム shopify について
モバイルアプリ管理画面
商品情報・在庫登録画面(PC)
テーマ・デザイン変更画面(PC)
「Shopify」の管理画面
「Shopify」の特徴 ●ユーザビリティの高いCMS

 直感的にUI(ユーザーインターフェイス)改善や商品登録、ストア分析情報の操作が可能。直近の動向やトピックスをAIが常時レポーティング

●多通貨間決済機能が標準装備

 PayPal、Shopifyペイメントなど

●SNSとの連携が標準装備

 Facebook、Instagram、GoogleのShopping機能と自動連携。Twitter、 Pinterest、 Mailchimp(Eメール)と連携

●拡張性の高さ

 2,000種類を超えるアプリ、クロムエクステンション機能により、スマホを自分仕様にカスタマイズするように、簡単に機能追加が可能

●モバイルアプリ

 すべての機能がモバイルアプリから直感的に操作可能

越境ECに「PayPal」を使うメリットは「信頼性向上」

タビオは「tabiousa.com」の決済手段として、「Shopify」が標準連携している決済ツール「Shopifyペイメント」や、ID決済サービス「PayPal」など導入している。「PayPal」はIDとパスワードのみで決済できるオンライン決済サービス。クレジットカード情報や銀行口座などをあらかじめ登録しておくことで、ECサイトなどでの買い物の際、カード番号などをECサイトに入力することなく決済できる。

ユーザー数は世界2億5000万人以上。クレジットカード決済だけでなく、銀行口座からの支払いやデビットカード決済にも対応している。また、売上の入金サイクルは即時、銀行からの引き出しは最短3日で行える。「Shopify」と「PayPal」は連携しているため、「Shopify」の管理画面から簡単に「PayPal」を導入できる

竹澤氏は「PayPal」を使うことで、購買促進が期待できると話す。

タビオのブランドの知名度は、米国ではまだ高くありません。米国の消費者の中には、初めて使うタビオのECサイトに自分のクレジットカード情報や個人情報を入力したくないと考える人もいるでしょう。「PayPal」を導入することで、そういったお客さまが決済画面で離脱するのを防げると考えています。(竹澤氏)

「Shopify」と「PayPal」を使った越境ECにメリットを感じているという竹澤氏。「英国で展開しているECサイトも「Shopify」や「PayPal」に切り替えた。米国での取り組みを他国にも横展開したい」と話した。

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オリジナル記事:タビオとゴーゴーカレーのネット通販戦略――「PayPal」と「Shopify」を使った越境ECと国内EC事例
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渡部 和章
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