あなたは井戸の掘り手になりたいのか、それとも掘り手(井戸)を増やしたいのか | ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc.

ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc. - 2018年11月21日(水) 15:42
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人生に迷っている人が多い(気がする)

この件については、「やりたいことなんて消去法からしか見つからない派」なので、興味があることはまずは次から次へとやってみて、「イメージと違った」「なんかこれじゃない」と繰り返すしかないと思っている。

そもそも、自分が(本当の意味で)知っている職業や趣味の世界なんてたいした数が無いんだから、考えるにしても選択肢が少なすぎる。興味が派生していく中で、とにかく片っ端から実体験してみて、消去法でどんどん選択肢が少なくなっていく中で「これかもしれない」が見つかると思っています。

さて、今日はそのことじゃなく、何に人生を使いたいのか、という話。

20代や30代のワカモノと人生における仕事のミッションやゴールについて話すと、多くは「直接的に世の中をポジティブにすることに貢献したい」という趣旨の想いを語る。

それが悪いことじゃない。でも、こうも考えてみて欲しいのだ。


[人生における仕事の選択肢1]

自分で井戸を掘るコース

きれいな水がなく、飢えや病気で困っている国があるとする。あなたが駆けつけて井戸を掘ってあげれば、井戸ひとつあたり村人100人の命を救うことができる。ひとりで掘ることができる井戸は、1ヶ月に1つ。1年で12個。20歳から60歳まで40年働いて480個。延べ48,000人の人の命を救うことができる。井戸を掘ったあなたは村の英雄になる。みんなから感謝され、仕事の達成感ややりがい、承認欲求を満たすことができる。


[人生における仕事の選択肢2]

井戸の掘り手を増やすコース

前提は同じ。でもあなたは自ら井戸を堀りには行かない。あなたの仕事は、井戸の掘り手を増やすことだ。飢えや病気に苦しむ人たちがたくさんいること、想いと健康な身体があれば、誰でも一定期間訓練を受ければ井戸の掘り手になることができること、それで多くの人命を救うことができること、社会的課題を解決することで仕事の楽しさや生きがいを見出すことができることを説き、1,000人の掘り手を組成するのだ。

1,000人が世界に散らばり、1ヶ月に1,000個の井戸を掘り、1年で12,000個、40年で480,000個の井戸ができる。救われる人命は延べ4,800万人にのぼる。でも、あなたは誰からも直接感謝はされない。誰の英雄にもならないし、村人から感謝のハグもされない。でも、多くの人の人命を救う仕組みをつくった。

※48万個も井戸を掘る土地や水脈があるのかとか、40年も掘るなら井戸じゃなくて水道管通せよとかのツッコミは無しで。たとえ話です。

自分が何を成したいのかは人それぞれだから、上記のどちらが良いコースという話ではない。仕事観や自分の好みとして、どちらの方に使命を感じるのか、やりがいを感じるのか、得意なのか、やりたいことなのか、という話だ。

ちなみに僕は、30代までは前者。40代からは後者になった。歴史に名前なんて残らなくていい。(昔は目立ちたがり屋だったけど)いまは自分が目立つより、マーケティングでワクワクした未来をつくる社会的公器としてのトライバルをもっと大きくしたいという想いになった。

あなたは直接井戸を掘りたいのか、掘り手を増やしたいのか、はたまた水道管をつくりたいのか。

ここが明確になるだけで、意外とやりたいことややるべきこと(使命)の軸がブレなくなると思うのだ。

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