モノよりコト。コトよりジブンゴト。動画広告こそ立ち返るべきマーケティングの基本 | VIDEO SQUARE

VIDEO SQUARE - 2016年1月4日(月) 14:20
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モノよりコト。コトよりジブンゴト。動画広告こそ立ち返るべきマーケティングの基本。

インターネットやソーシャルメディアが広く普及し、動画というものがぐっと身近なものになりました。企業だけでなく、一般消費者が撮影/編集した動画が数百万再生を稼ぐ時代です。

数年前には想像もできなかったほど、がらっと変わってしまった動画を取り巻く環境。そんな中、今こそ動画広告が立ち返らなければならないマーケティングの基本に注目してみたいと思います。

面白いだけで、売りに繋がらないコンテンツ

冒頭でも述べた通り、今の時代、パソコンでもスマートフォンでもインターネットにアクセスすれば面白いコンテンツが溢れています。

そんな中で企業が面白いコンテンツを作ろうとすると、エッジの効いたことに挑戦する必要があります。

しかし、純粋に面白いコンテンツが数多く転がっている世の中、商魂が透けて見えるコンテンツは避けられてしまいます。

そのため、面白いコンテンツを作ろうとすればするほど、「売る」という行為からは離れがちであることも事実。

では、「売る」という至上命題を背負っている企業のマーケターはどうすればよいのでしょうか?

今こそマーケティングの基本である「消費者に何を伝えれば、売りにつながるのか」に立ち返る必要があります。
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モノ/コトの先にあるジブンゴト

消費者が求める「コト」を起点にマーケティングを行う。これは、マーケティングの真理です。

しかし、「コト」に関する情報も簡単に手に入るため、「コト」を伝えるだけでは、「モノ」は売れません。

では消費者に何を伝えれば、購買活動に結び付くのか?「コト」の先に何があるのかを、示す必要があるのです。「モノ」を買い、「コト」を手に入れることで、「どんな体験」が待っているのか。

そこまで提案して初めて、消費者にとって広告は「ジブンゴト」となります。

「ジブンゴト」とは、消費者が「自分に関係のあるコンテンツ」と感じてくれる状況。「自分に関係のある」と思うからこそ、広告の中身をしっかりと見て、記憶してもらうことができます。

つまり「ジブンゴト」とすることで、面白いだけのコンテンツからの脱却を図ることができるのです。だから、「モノ」より「コト」、「コト」より「ジブンゴト」なのです。

ここでコンテンツの「ジブンゴト」化に挑戦したキヤノンの例を見てみたいと思います。
『#SightShooting at KAMAKURA, Japan』

キヤノンの「#SightShooting」キャンペーン。「単に旅行するだけじゃなく、カメラを持って行って写真を撮ることを旅行の一部としよう」というキャンペーンです。

単なる「コト(写真が撮れる)」の訴求ではなく、その先にあるライフスタイルの提案となっています。

最近では、「モノ(カメラ)」、「コト(写真を撮る)」だけなら、スマートフォンで十分という人が増えています。

そこで、スマートフォンでは体験できない「ライフスタイル(ちゃんとしたカメラを持って、知らない土地を訪れ、写真を撮る)」を提案することで、コンテンツを「ジブンゴト」化しようとしているのです。

もちろん、カメラには興味あるけど旅行には興味ない、という層には刺さりづらいコンテンツです。

その一方で、キヤノンが提案するライフスタイルに共感を覚える人にとっては、世の中にあふれている面白いだけのコンテンツよりも、はるかに「ジブンゴト」として心に残ります。

そして、この「ライフスタイル」を体験したいと思った消費者は、最終的に実際のアクション(購買活動)を起こす可能性があります。

モノよりコト。基本中の基本

面白いコンテンツは消費者の注意を惹く強いパワーを持っています。それは、今も昔も広告において、非常に重要なことです。

しかし、10年前と状況が違うのは、コンテンツメーカー側というよりも、受け手の消費者を取り巻く状況です。

動画系のコンテンツは、今ほど、一般個人が容易に作ることはできませんでした。

クオリティを加味すれば、企業発の動画コンテンツが、ほとんどすべてであったといっても過言ではありません。

一方で、今の時代、スマートフォンで動画の撮影も編集もできます。作った動画を共有するYouTubeなどのプラットフォームも充実しています。

そのため、ちょっと面白いコンテンツを作っただけでは一回見られてお終いです。そこから先のアクションはありません。
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ここで、T.レビット博士が語ったマーケティングについての名言を思い出してみます。
『ドリルを買う人はドリルがほしいのではない、穴がほしいのである』

言い換えるならば、消費者が求める「コト(=穴)」を満たすために、どんな「モノ(=ドリル)」を提供するのか意識しないといけないということです。

もう一歩、広告的な観点に踏み込むと、「モノ」を売るためには「コト」を伝えなければならないという意味でもあります。

「一回見られてお終い」の面白いコンテンツから脱却し、消費者の購買行動につながる動画広告を発信するヒントがここにあります。

まとめ

インターネットが普及し、情報が氾濫しています。そこで、いかに面白いことをして注意を惹くかにフォーカスしがちな時代になっています。

しかし、マーケターの背負ったミッションは「売る」こと。注意を惹くだけで終わってはいけません。

消費者のアクションまで道筋を立てる必要があるのです。

そのため、「面白いコンテンツ」ではなく、消費者を「アクションに駆り立てるコンテンツ」を発信することを心掛けなければなりません。

それには、動画広告を「ジブンゴト」として捉えてもらうような仕掛けが必要です。

消費者にしっかりと、モノ/コトの先にある体験を伝え、ジブンゴトとしてもらって初めて、アクションにつながる可能性がでてくるのです。
(文:Scott Nomura)

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