【第3回】課題の抽出が鍵を握る | ネットPR.JP

ネットPR.JP - 2013年12月9日(月) 13:00
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課題点から投資すべき施策を見つける

前回は、ビジネスに直結するWeb戦略をつくるうえで、投資するマインドがいかに重要かについて述べたが、つぎに一体どこに投資すべきなのかを考えなくてはいけない。

正しい投資でなくては結果はともなわないし、間違った投資は極力避けなければいけない。そこで今回は、どうやって投資に値する施策を見つければ良いのか、Web 戦略の海図をどのようにつくるべきかについて考えてみたいと思う。前回は投資という話になってしまったため、いささか経営的な視点での話も多かったが、今回はもう少し本題のWebという側面に光を当てて話を進めたいと思う。

さて投資すべき施策の中心をどこに据えるかを決める際、まず最初に行うべきは、自身の足元を確認することにある。つまり現状の課題点を抽出し、成長のネックとなっている課題を見つけることだ。

自身のWebサイトにおいて、一体何が問題となっているのか、何が課題となっているかを調べるわけだが、問題点を明らかにするには、自社のサイトを分析するだけでなく、市場全体の調査を行う必要がある。

市場調査は、3C分析で行う。顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)の3つの要素を分析するわけだ。それぞれの頭文字をとって3Cと呼ぶ。3C分析については、よく知られている内容なので、ことさらここで解説する必要はないかもしれない。ただ問題なのは、3C分析という概念は知っていたとしても、多くのマーケティング担当者に、改めて3C分析をするような時間的余裕がないことにある。

曖昧なテーマのまま、サイトリニューアルの公開日だけが決まり、見切り発車的にリニューアルするケースが多いことは、残念でしかたがない。サイトリニューアルは、Web戦略を再構築する良い機会なので、その際は、必ず課題抽出のための調査をスケジュールに組み込むことをお勧めしたい。

ここでは私が課題抽出のために3C分析を行う際の、着目点について触れておきたい。少しでも読者の方にヒントになればと思う。

自社分析 集客力の評価

集客力は、SEOと同義と考えて良い。広告予算をかけずに無料で集客ができるSEOは収益力を高める大きな原動力だ。まずは検索エンジンからの流入数が充分であるかという視点で調査を行う。ログ分析をもとに、「検索エンジンからの流入数」の数値や流入全体におけるSEOの割合を調べる。ただ数値は抽出できたとしても、比較対象となる数値がないので、経験値がないと判断は難しい場合もある。比較対象となる競合他社の数値を調べられるわけではないので、そうなると判断の基準は、過去の自社データとの比較ということになる。つまり成長率を確認するということだ。こういう場合、定点観測というかたちで、いままでログ分析を行ってきていたかという経験の蓄積が大きくものを言う。

そうした定点的な観測を行っていないのであれば、手っ取り早い方法は、自社の事業に関連性の高い重要な検索ワードを抜粋し、Googleにおける検索順位を調べることだ。競合との順位と比較すれば、弱点は明確にわかる。調査するワードは、ビックワード、ミディアムワード、スモールワードの3つのキーワードで調べる。自転車販売サイトを例えにして言えば、ビックワードは、「自転車」、「電気自転車」などである。ミディアムワードは、「電動アシスト自転車 通販」、「クロスバイク 通販」、「自転車パーツ 販売」あたりになり、ビックワードよりもよりニーズは具体的になる。

スモールワードは、さらに具体的なニーズを反映したワード。「電動アシスト自転車 子供用 軽量 通販」とか、「メーカー名 クロスバイク 軽量 お勧め」など複数のキーワードからなるフレーズワードの順位を調べる。ニーズの曖昧なビックワードの順位が100位以下であっても収益性に直接影響をしないが、自社のビジネスに関連性の高いスモールワードで、多くのワードが100位圏外にあるようであれば、大きな問題を抱えていると思って間違いない。

コンテンツ力の評価

せっかく集客できても顧客の興味を喚起し、購入したいという気持ちを醸成させることができなければビジネスにはつながらない。コンテンツは最も重要なファクターと言ってよい。

ただ何をもってコンテンツ力があると判断すべきか、その基準は明確ではないので厄介だ。ただログには定量化できる数値がある。それが平均滞在時間と平均PV数、直帰率の3つ指標だ。どれだけ真剣にコンテンツを見てくれているかを示す指標と考えてよい。これもSEOと同じように、過去との比較において成長しているかを評価すると分りやすい。前回のサイトリニューアルから成長過程にあるのかをチェックすると良いだろう。

数値による定量的な調査だけでなく、定性的な評価を加えることも重要だ。実際に客観的な視点に立てるかは別としても、担当者が自身のサイトやページを見て、本当にユーザーがこの商品を欲しいという気持ちにさせることができているかを、改めて考えることはとても重要だ。バイアスがかからないように、他社のサイトやページと比較しながら評価をすれば、自社のコンテンツの良し悪しが判断しやすいと思う。

リピート力の評価

潜在層から1人の顧客を獲得するには、時間とコストがかかるのが常だ。だから一度購買経験のある顧客に再購入してもらうことのほうが収益増につながり効率性が高い。リピート力の評価は、LTV(ライフタイムバリュー)の概念と同義だ。ひとりの顧客が取引期間を通じてどれだけの利益を提供してくれたかを示す概念だ。簡単にいえば、上顧客がどれだけいるのか、上顧客がどれだけ再購入や再利用してくれているのかということである。このLTVに徹底してこだわる必要があるのだ。

リピート率を高めるためには、当然ながら購入者とのコミュニケーションが必要である。対面での営業や接客以外での代表的なアプローチは、DMやメールマーケティングあたりだろうか。こうしたアプローチを普段行っていないのであれば、ネットを通じた既存顧客とのコミュニケーション構築というのが大きな課題となるだろう。すでに定常的にコミュニケーションを行っているのであれば、リピート数やリピート率の数値を確認する必要がある。

またコミュニケーションの内容に問題がないか、ユーザーに再購入のきっかけづくりを的確に提議できているかという視点で、DMやメールマガジンなどのコンテンツ内容を再度チェックする必要もあるだろう。

>>次ページ「他社調査

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