『ソーシャルインフルエンス』 戦略PR×SMMの設計図(アスキー新書)を出版しました! | ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc.

ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc. - 2012年6月11日(月) 13:00
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すでにご存知の方も多いと思いますが、本日6/11にソーシャルインフルエンス - 戦略PR×SMMの設計図』(本田哲也・池田紀行著、アスキー新書)が出版されました!戦略PRを日本に広めたブルーカレント・ジャパン本田社長との共著です。巻末にはスケダチ高広さんとの鼎談も収録されています!

最近では、「ソーシャルメディアマーケティング=Twitterの公式アカウントやFacebookページの運用」という風潮が強いですが、ソーシャルメディアの醍醐味を最も感じることができるのは、やっぱり何と言っても情報の拡散(話題化)だと思います。

でも、これだけ情報が増えて、デバイスも増えて、タッチポイントが多様化すると、従来のやり方では話題を起こすことが難しくなってきました。ソーシャルメディアが得意なのは(仲間はみんな知っている状態の)「仲間ゴト化」です。誰に話してもみんなが知っている「世の中ゴト化」の促進は、ソーシャルメディアの不得意領域と言えます。

みんなが知っている。みんなが話題にしている、という「世の中ゴト」をつくるためには、「仲間(ソーシャルグラフ)の枠」を超えて情報が伝わるマスメディアが必須です。ここで言うマスメディアとは、広告も含まれますが、特にPRを指します。

クロスメディア分析を行うと如実に結果が出ますが、テレビCMを打っても検索数やソーシャルメディアでの話題はさほど増えません。一方、ヤフトピやテレビでのPR露出に成功すると、検索数やソーシャルメディアでのクチコミは爆発的に跳ね上がります(CMが悪いのではなく役割や相性があるということです)。


ここに世の中を動かす新しいチカラ
「ソーシャルインフルエンス」のヒントがあります。


ソーシャルインフルエンスは、ソーシャルメディアでのバズの発生や、戦略PRによる「カジュアル世論の形成(売れる空気づくり)」だけを行うことではありません。消費者の自分ゴト×仲間ゴト×世の中ゴト化を促進させることによって話題を最大化させ、サイト集客力を強め、コンバージョンにつなげる。

コンバージョンしなかった消費者とは、ソーシャルメディアの公式アカウントへ導き、中長期的なブランドコミュニケーションを続けることで、少しずつブランドへの関与度を上げていく。そんな「短期的な話題化」と「中長期的なブランドコミュニケーション」を複合的に行っていく新しいコミュニケーションコンセプトです。

図にしてみましょう。

1. 多くの企業がソーシャルメディアに公式アカウントを開設しました。


2. 公式アカウントは、中長期的なブランドコミュニケーションを取れるメリットがある半面、リーチが狭いことが課題です。


3. 公式アカウントをフォローしている、していないに関わらず、多くのユーザーに会話をしてもらえると、話題になったり、検索数が増えたり、サイト集客数が増えるため、多くの企業はバズを起こしたいと考えます(そしてそれは有効な手段です)。


4. 公式アカウントのフォロワーやファンの一部が(アカウントをフォローしていない)一般ユーザーへ情報を届けてくれることもあります(赤い人がエバンジェリスト。この人たちをどう育成するかも鍵です)。


5. 多くの企業はバズを起こすために、短期的なSP(セールスプロモーション)を実施します(Facebookアプリやプレゼントキャンペーンなど)。でもそれは一過性のもので終わってしまったり、思ったほど大きな話題にはならなかったりします。


6. そこで戦略PRの出番です。Webニュースやテレビなどのマスメディアで「自分ゴト化」されるコンテクストのニュースを発信します。ここで大事なのは、ニュースになることではなく、「ソーシャルメディアで話題になるニュースを創る」ということ。キーワードは、Talk-able(話したくなる要素)、Buzz-able(話題になる要素)、Shar-able(共有のされやすさ)です。


7. 戦略PRによって自分ゴト化と仲間ゴト化が進み、世の中ゴト化の一歩手前まできたときが広告の出番です(PR First, Advertising Second.)。戦略PRによるカジュアル世論の形成によってニーズを掘り起こし、広告によって解決策を示すのです。戦略PRは、広告を打つ前のお膳立てと言えます。


8. しかし、ここで終わってはいけません。話題にしてくれている多くの人たちに、ブランドサイト(キャンペーンサイト)に来てもらい、より深いブランド体験をしてもらいましょう。この際、当然ですが、戦略PRとサイトはコンテクストやメッセージが統一されていることが大切です。


9. キャンペーンサイトの目的は、ブランド体験の促進以外に、プレゼントキャンペーンへの応募や、資料請求、メールマガジンへの登録、商品購入などのコンバージョン目標があります。ちゃんとゴールが達成されるよう、サイトを設計しておきましょう。しかし、99%~99.9%の人は、コンバージョンせずに帰ってしまいます。この人たちと再度接触することは難しい。せっかく話題にしてくれ、サイトでブランド体験を深めてもらったのに、もう会えないのはもったいない。


10. そのため、コンバージョンしなかった人たちには、Twitter公式アカウントやFacebookページへの登録(フォローやいいね!)をお勧めし、恒常的なコミュニケーションが取れるように導きましょう。顧客に対するCRM(Customer Relationship Management)ならぬ、潜在顧客に対するCRM(Consumer Relationship Marketing)を始めるのです。

猛烈に簡単に説明すると、ソーシャルインフルエンスの設計図は以上のような流れで進めます。もちろん、本書ではこれらのプロセスの意味や注意点、ポイントなどについて開設しています。


いままでキャンペーンごとに終わってしまっていた消費者(ユーザー)との関係。


これを、ソーシャルメディアと連携させることでAlways On(いつも隣に寄り添っていく)にしていく。


そういう意味で、ソーシャルインフルエンスは、マーケティングの費用を投資に変えていく取り組みと言えるかもしれません。

いろいろ書きましたが、本書で伝えたいのは、少し複雑になってしまった環境の中で、いかに計画的に話題を起こし、世の中を動かすか。みんなが話題にし、人が動く。店舗にお客さんが来る。商品が動く。検索経由のコンバージョンレート向上ではなく、検索(ニーズ)そのものを生み出す方法

僕も本田さんも、まだまだまだまだ試行錯誤中ではありますが、戦略PRとソーシャルメディアマーケティング、それぞれの立ち位置でとにかくたくさんの壁に当たり、現場で悩んできた2人が、現段階において、「これからはきっとこっちなんじゃないか・・・」と喧々諤々しながら整理した本です。巻末の高広さんとの鼎談もぜひ読んで頂きたい内容になっています。

少しでも皆さんに新しいヒントがご提供できることを祈りつつ。

● 『ソーシャルインフルエンス』(本田哲也・池田紀行著、アスキー新書)


<関連書籍のご紹介>

● 『[新版]戦略PR』(本田哲也著・アスキー新書)

● 『キズナのマーケティング』(池田紀行著・アスキー新書)

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