米国インターネット広告協会が発表した情報によると、2007年のインターネット広告費は、ネット広告全体で212億ドル(約2兆1200億円)。対前年比126%と好調な伸びを示しました。
広告種別ごとの内訳は以下のとおり。
| 検索広告 | 41% |
| ディスプレイ広告 | 21% |
| リッチメディア | 8% |
| リードジェネレーション | 7% |
| デジタルビデオ | 2% |
| 電子メール | 2% |
| 協賛 | 3% |
| 案内広告/オークション | 16% |
この種別ごとの内訳は、少し読み方を解説しておいたほうがいいだろう。
- 「検索広告」には、検索連動型広告、コンテンツ連動型広告のほか、SEO費用や、ペイドインクルージョン(検索エンジンに確実にインデックスしてもらうための費用)が含まれる。
- 「リッチメディア」とは、動きやインタラクションのあるFlashなどの広告。
- 「リードジェネレーション」は、見込み客の個人情報を得ることに対する対価を支払う場合で、多くは成果報酬型。
- 「協賛」は、特別なマイクロコンテンツや協賛ロゴの場合もあり、必ずしも広告として表示されるわけではない。
- 「案内広告/オークション」は、特定の製品やサービスに関する情報を掲載する類の広告で、求人広告、不動産広告、オークションベース、電話帳などが含まれる。
種別ごとに対前年比を見てみると、次のとおり。
| リッチメディア | 143% ※ |
| (+デジタルビデオ:179% ※) | |
| 検索広告 | 129% |
| 協賛 | 125% |
| 電子メール | 125% |
| ディスプレイ広告 | 120% |
| 案内広告/オークション | 112% |
| リードジェネレーション | 110% |
すべての種別でプラス成長になっていることも特徴だが、リッチメディア(+デジタルビデオ)の伸びが大きいことがわかるだろう。日本でも伸びが期待されるリードジェネレーションサービスの伸びが大きくないことは気になるが、これは、インターネット広告費全体を牽引しているのが消費者向けの広告(全体の55%)だという点が影響しているのだろう。
最後に、支払い形式別の内訳を見てみよう(かっこ内は対前年比)。
| 表示回数ベース | 45%(118%) |
| クリック課金などの成果報酬ベース | 51%(136%) |
| 組み合わせ型 | 4%(100%) |
インターネット広告の役割として、検索広告や案内広告による「刈り取り」が引き続き強いなか、特に動画やインタラクティブな広告によるブランディングにも多く費用が投じられている状態のようだ。
この記事は、メールマガジン「Web担ウィークリー」やINTERNET Watchの「週刊 Web担当者フォーラム通信」に掲載されたコラムをWeb担サイト上に再掲したものです。
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この記事の筆者
安田 英久(やすだ・ひでひさ)
株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集統括(初代編集長)
プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、Webサイト 「Web担当者Forum」初代編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開いる。現在は編集統括として媒体に携わる。
個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。
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