警察庁サイバー警察局は、「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」のレポートを公表した。ここでは、2025年に発生したサイバー攻撃や犯罪のうち、ランサムウェア被害の動向を抜粋して紹介する。
ランサムウェアとは
ランサムウェアとは、端末やサーバー内のデータを暗号化したり窃取したりして使用できない状態にした上で、復旧や情報の非公開と引き換えに金銭などを要求する不正プログラム、またはその攻撃手口のこと。

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2025年の国内ランサムウェア被害は226件。個人情報大量流出の事例も

調査によると、2025年におけるランサムウェアの被害報告件数は226件だった。下半期に発生した主な事例として、以下の2件が挙げられている。
- 大手飲料メーカー(2025年9月):ランサムウェア攻撃を受け、製品の受注・出荷が停止。顧客や従業員などの個人情報約191万件が漏えい、または漏えいのおそれがあると公表した。
- 大手通販会社(2025年10月):同様の被害が発生し、顧客や従業員などに関する個人情報約74万件について漏えいのおそれがあると公表した。
ランサムウェア攻撃の被害企業を組織規模別に見ると、前年と同様に「中小企業(143件)」が約6割を占めた。業種別では、「製造業(91件)」が約4割で最多となり、ついで「卸売・小売業(34件)」「サービス業(24件)」「情報通信業(24件)」と続いた。
また、ランサムウェア被害からの復旧期間と費用を見ると、前年に引き続き高額化が進んでおり、復旧に総額「1,000万円以上」を要した組織の割合は5割を超えた。復旧期間についても、「1か月未満」で復旧した組織は全体の5割強にとどまり、被害が長期化する傾向が見られた。
