
ECサイトのUI/UXを改善し、人員や予算をWebマーケティングに投じて顧客を流入 、 決済手段・環境を整備することで購入に導く――。多くのEC事業者は日々、コンバージョンの向上に向けてこのような努力をしていることだろう。しかし、最終段階である決済でエラー率が上昇 、クレジットカードの承認率が低下し、失注してしまってはそれまでの努力が報われない。そのため、決済承認率はEC事業において重要な問題だ。
決済の最適化で売上向上と不正防止を支援するSaaSソリューション「YTGuard」をEC事業者向けに提供しているYTGATEの高橋祐太郎氏と、ビザ・ワールドワイド・ジャパンの田中俊一氏が、不正利用対策の最新技術と決済承認率を向上させるソリューションなどについて解説する。

決済が正常に処理されているかの確認や、自社ECサイトの承認エラー率を正確に把握しているEC事業者は多くない。カード会社ごとの承認率まで把握しているというケースはほぼ皆無と言っていいだろう。自社のECサイトにおける決済承認率やエラー率についての認識が乏しいことが問題だ。(高橋氏)
YTGATE 代表取締役 高橋祐太郎氏
決済承認率が低下する要因の1つとしてあげられるのが不正利用である。悪意の第三者はさまざまな手口で攻撃を仕掛けてくる。不正防止策を講じても、対応が後手に回ってしまう場合も多い。不正利用はEC事業者にとって、解決が難しい頭の痛い問題だ。
加えて、3Dセキュア2.0による本人認証が導入されたことで、不正利用によるチャージバックの負担が加盟店からカード会社へと移った。その結果、カード会社はオーソリ承認へ慎重になり、以前よりもカード決済が承認されないケースが増えているという。

クレジットカードの不正利用が増加するなか、不正なユーザーからサイトを守ることはもちろん重要だが、正規のユーザーから失注してしまう事態は避けたい。不正防止策を適切に実施しながら承認率を改善することが求められているのだ。
EC事業において、重要と言える決済承認率を向上させるため、YTGATEが提唱するのは ①現状の可視化 ②不正対策 ③承認率向上という3ステップだ。

最初に行うのが承認率の現状を可視化するための分析。YTGATEではこれをECサイトの「健康診断」と呼んでいる。「健康診断」では、決済の非承認によってサイト内でどの程度の失注が発生しているかがわかる。さらに、非承認の原因(エラーコード)についても詳細に分析する。次の画像は良好な診断結果が出た例だ。

この事業者の場合、過去4か月間の決済承認率は90%以上で維持されている。単価レンジ別での分析では高額になるにつれて承認率が低下する傾向が確認できるが、高額商品は不正犯が転売目的で狙いやすいため、高額になるほど承認率が低下するのは一般的な傾向だ。
エラーコードのうち、入力エラーについてはECサイトでの案内方法やUXを改善することでエラーを削減することが可能なため、原因や問題点を把握し、改善につなげることが重要だ。一方、次の画像は改善が必要な結果が出た例だ。

この事業者は平均承認率が79.2%と低く、特に高額商品の承認率が42%まで下がっている。YTGATEには近年、このような結果が頻繁に報告されているという。さらに、エラーコードに関する調査では限度額エラーや入力ミス以外に、カード発行会社側のエラーが多いことと、カード会社ごとの承認率に差があることが計測されている。
あるカード会社では承認率が8割程度ある一方で、別のカード会社では承認率が4割程度にまで落ち込んでいる。すぐにでも承認率の低いカード会社に確認する必要がある状態と言える。この事業者の場合、決済承認率を80%から90%に引き上げることができれば、毎月数千万円以上の取扱高の向上が見込めるという。
YTGATEが提供する「YTGuard」は、承認率の改善支援と不正防止のためのSaaSソリューション。「YTGuard」は、VISAとの協業を通じて開発したリアルタイム不正検知システムで、過去データの診断や不正対策を簡単に実装できる。

YTGATEは企業の承認率改善と不正防止を支援し、失注抑制と売上向上を実現する伴走型サービスを提供している。カード利用の不正が非常に多いとされる旅行業界において、5〜6か月かけて承認率の改善に取り組んだ結果、年間数億円単位の取扱高を取り戻し、失注を抑えつつ売上利益を向上した事例もある。
YTGATEは、VISAが提供する不正検知の「Decision Manager」や、アカウント乗っ取り対策の「Account Takeover Protection」といった高度な不正検知ソリューションにおいて国内唯一のリセラーとなっており、これらの機能とYTGATEの技術との連携で、より高度な不正検知を可能にしている。
「Decision Manager」はAI技術を活用して不正を検知し、すでに多くのブランドや業種で導入されている。2023年には330億ドル相当の不正取引を防止し、3940億ドル以上の取引をスクリーニングした実績がある。

VISAでは、不正対策として国際標準の本人認証ソリューション「Visa Secure(3Dセキュア)」、PAN※1を無価値化する「Visa Token Service」、スコアリングによる不正検知機能「Visa Advanced Authorization」、さらにリアルタイムでクレマスアタック※2を判定する「Account Attack Intelligence」といった複数の取り組みをグローバルで進めている。
※1 Primary Account Number/クレジットカードの番号
※2 クレジットカード番号と有効期限、セキュリティコードを機械的に割り出して不正利用を試みる攻撃

今後も、新しいソリューションの導入予定がある。「Cloud Token Framework」(CTF)はトークンを信頼できるデバイスに登録することで、なりすましによる被害を防止し、「Click to Pay / Passkey」はカード番号の入力を廃止することで、UXの大幅な向上とワンタイムパスワードからの脱却を実現する。(田中氏)
ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 ソリューション営業本部 テクニカル・イネーブルメント部 部長 田中俊一氏
決済の承認率を改善するには、最終的にカード会社との交渉が必要になる。しかし、その前に現在の状況を正確に把握し、不正対策を講じることが重要だということをここまで説明してきた。不正対策は属性行動の分析や不正検知が推奨されるが、多くのEC事業者は不正利用やチャージバック被害の増加、処理コストの増大といった課題を抱えている。

YTGATEが提供する「YTGuard」は、決済ゲートウェイや不正検知システムと連携し、リアルタイムで不正データを検出、加盟店へ即座に提供する。初期費用無料や開発も不要だ。スクリプトタグをHTMLに挿入するだけで利用可能で、導入までにかかる時間は1営業日程度と、EC事業者にとって実用的なソリューションとなっている。

「カード決済の前」「カード決済時」「カード決済後」、あらゆるタイミングでの不正利用対策が求められている。もうすでに不正対策や不正検知ソリューションなどを使っている事業者も多いと思うが、真ん中の「カード決済時」のみの対策になっていて、その前と後の対策が手薄になっているケースが多い。
開発不要でタグを埋め込むだけで実装できる「YTGuard」は、まさに「カード決済」の前と後に注力しているソリューション。いま、真ん中で別のソリューションを使っている場合でも、「YTGuard」で前と後を強化することもできる。まずはお問い合わせいただき、自社サイトの「健康診断」を、ぜひ受けてみていただきたい。(高橋氏)
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オリジナル記事:「決済承認率」上昇で売上アップ! 売上損失を防ぐための3ステップをYTGATEとVISAが解説
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ラクスが、ECモールやECサイトで買い物をする人を対象に実施した「ネットショッピングにおける購買心理と顧客対応が与える影響」に関する調査によると、約9割がネットショッピングでレビューや口コミを参考にしており、約半数が否定的なレビューを理由に「購入を控える」と回答していることがわかった。
調査対象は、調査回答時に月2回以上ECモールやECサイトで買い物をする20~60歳代であると回答したモニター1053人。調査期間は2025年6月12~13日。
ネットショッピングをする際に、レビューや口コミをどの程度参考にしているかを聞いたところ、「とても参考にしている」が38.1%、「やや参考にしている」が48.3%で、合計すると約9割が「参考にしている」と回答した。ラクスは「レビューや口コミはネットショッピングにおける商品の比較・判断材料として大きな影響力がある」と解説している。

販売者の対応について否定的なレビューを見た場合、購入の判断にどのような影響がありうかを聞いたところ、最も多かったのは「少し気になるが購入する」で49.5%、続いて「購入を控える」が48.0%、「気にせず購入する」が2.5%だった。

ネットショッピングで購入した商品について、レビューや口コミを投稿したことはあるかを聞いたところ、「はい」が67.5%、「いいえ」が32.5%だった。
「はい」と回答した人に、どのような経験をしたときに投稿したかを聞いたところ、「満足したとき」が最多で55.1%、続いて「不満を感じたとき」が44.4%、「特典獲得条件だったとき」が36.4%だった。
ラクスは「レビューや口コミは、満足度や不満度といった『感情的な反応』がきっかけで投稿する方が多い。不満をきっかけに投稿する場合には、その行動に至るまでの背景に何らかの強い動機がある」と考察している。

「不満を感じたときにレビューや口コミを投稿した」と回答した人に、その不満の理由を聞いたところ、最も多かったのは「使いにくさ・機能性の悪さ」で47.2%、「商品の質感・素材に満足できなかった」が44.9%、「価格に見合わない品質」が32.3%だった。
このほか、「問い合わせ対応の雑さ」は24.1%、「返品・交換時の対応の悪さ」は20.6%、「問い合わせ対応の遅さ」は18.7%となっている。
ラクスは「『問い合わせ対応』も一定の割合を占めており、商品そのものに加えて販売者の対応が消費者の感情を左右し、レビュー行動に影響を与えていることが示された」と解説している。

不満の理由として「返品・交換対応」や「問い合わせ対応」に関する項目を選んだ人に、具体的な背景を聞いたところ、「トラブル時、問い合わせ時の対応が悪かった」「サイズ交換希望したがたらい回しにされた」「スムーズにやり取りができなかった」「標準通り問い合わせをしたのに、何日待っても何も連絡をくれなかった」といったコメントがあがった。
販売者と直接コミュニケーションをとりづらいネットショッピングにおいて、問い合わせへの対応の速さ・丁寧さはどの程度重要だと感じるかを聞いたところ、「とても重要である」が最多で46.5%、続いて「やや重要である」が43.9%で、合計すると約9割が「重要である」と回答した。

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オリジナル記事:ネットショッピングでレビューや口コミを参考にする人は約9割。否定的なレビューで「購入を控える」は48%
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ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスが実施した、「物販およびデジタルコンテンツ・サービスを提供するECサイトにおける決済手段の利用実態」に関する調査によると、よく利用する決済手段について、2018年から2025年にかけて「クレジットカード決済」が減少傾向にあり、「PayPay」「楽天ペイ」が伸長していることがわかった。
調査対象は1年以内に物販サイトで商品を購入した全国の10~80代の男女2455人、1年以内にデジタルコンテンツ・サービスの支払いをした全国の10~80代の男女1857人。調査期間は2025年5月21日~6月5日。
ECサイトで物品の購入をする際、よく利用する決済手段について聞いたところ、最多は「クレジットカード決済」で59.4%、続いて「PayPay」が32.0%、「楽天ペイ」が13.3%だった。
SBペイメントサービスが過去に実施した同様の調査を行った結果と比較したところ、「クレジットカード決済」を利用している人の割合が2018年から2025年にかけて減少傾向。一方で「PayPay」「楽天ペイ」は増加傾向となっている。

ECサイトで物品を購入する際によく利用する決済手段を商材別に聞いたところ、「衣類・服飾雑貨」「日用品・生活用品・ペット関連」「食品・飲料」などの生活関連消費財の購入では「クレジットカード決済」が最多で、続いて「PayPay」が約2割だった。
「家具・インテリア」「自動車関連」「生活家電・PC・周辺機器」といった高単価の商材や、「衣類・服飾雑貨」の購入では、ほかの商材よりも「後払い決済」のニーズが見られた。

サービス別に、オンラインで支払いする際によく利用する決済手段を聞いたところ、「チケット」「旅行・宿泊」では、「クレジットカード決済」が74.4%以上、「フードデリバリー」では「クレジットカード決済」が59.1%、続いて「PayPay」が37.4%だった。

ECサイトでの物品購入時に最も利用する決済手段を男女別に聞いたところ、男女ともに1位は「クレジットカード決済」、2位は「PayPay」、3位は「楽天ペイ」だった。

デジタルコンテンツ・サービスの支払い時に最も利用する決済手段を男女別に聞いたところ、男女ともに1位は「クレジットカード決済」、2位は「PayPay」、男性3位は「d払い」、女性3位は「楽天ペイ」だった。

ECサイトで物品を購入する際に、よく利用する決済手段がない場合どうするかを聞いたところ、男性では63.6%、女性では60.4%が、そのECサイトでは購入せず離脱する傾向にあることがわかった。
SBペイメントサービスは「購買意欲が高い人でも決済手段の不足が要因で離脱しており、ユーザーのニーズに応じた決済手段を取りそろえることは購買率を上げる重要な要素」だと指摘している。

よく利用するECモールを聞いたところ、男性では多い順に「Amazon」66.0%、「楽天市場」56.7%、「Yahoo!ショッピング」33.6%だった。女性では「楽天市場」59.8%、「Amazon」55.0%、「Yahoo!ショッピング」28.4%の順となっている。
男性と比較して女性は「ZOZOTOWN」「Qoo10」「SHEIN」「Temu」の利用率が高い傾向となった。

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オリジナル記事:よく利用する決済手段がない場合は約6割が離脱。よく利用するECモールは「Amazon」が66%、「楽天市場」が56%【EC利用者の決済手段調査】
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SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは7月1日、「futureshop」契約者限定で過去に実施したセミナーのアーカイブ動画を配信する「futureshop ACADEMY Plus(フューチャーショップ アカデミープラス)」を開始した。
「futureshop ACADEMY Plus」は、フューチャーショップが「futureshop」契約者限定で提供してきた実践型講座「futureshop ACADEMY」を、月額500円(税抜)で何度でも視聴できる新サービス。「futureshop ACADEMY」はECの基礎知識からトレンドまでカバーし、セミナーを年間300回以上実施してきた。

「futureshop ACADEMY Plus」の特長は次の通り。
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オリジナル記事:見放題の動画で365日いつでも・どこでもECを学べる「futureshop ACADEMY Plus」、「futureshop」利用者向けに提供
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アスクルが公表した2025年5月期連結業績によると、ASKUL事業の売上高は前期比1.5%増の3584億6300万円だった。

オフィス家具、インクやトナー、文具など従来型オフィス用品に対する需要が伸び悩んだが、生活用品、メディカルが堅調に推移、売り上げを伸ばした。仕入原価の高騰を背景とした断続的な商品値上げ、配送料を無料とする送料無料バーの改定などで客単価は前期比で増加した。
一方、顧客数は2025年3−5月期(第4四半期)に回復したものの前期比で減少したという。そのほか中小企業向け売上高は需要回復の遅れで購買金額が伸び悩んだものの、中堅大企業向け売上高は堅調に推移したという。
2026年5月期のASKUL事業は前期比2.9%増の3687億円を計画している。顧客数の回復による成長をめざすほか、前期から進めていた新アスクルwebサイトへの顧客移行を完了させる予定。また、新物流拠点「ASKUL関東DC」が6月20日に稼働を開始、関東圏の物流拠点再編を手がけていくという。

アスクルは2025年5月期から事業セグメントを見直し。これまでeコマース事業の売上高はBtoB事業とBtoC事業のセグメントだったが「ASKUL事業」「LOHACO事業」「グループ会社など」に3区分にした。現セグメント区分は、「ASKUL事業」がASKUL、ソロエルアリーナ(中堅・大企業向け一括電子購買サービス)、間接材購買業務代行・間接材購買システム提供のSOLOEL、アルファパーチェス、フィードなどは「グループ会社など」になっている。
ASKUL事業を含むeコマース事業の業績は売上高は前期比2.1%増の4722億3100万円、営業利益は同16.6%減の142億5500万円。減益要因は為替影響などによる売上総利益率の低下や「ASKUL関東DC」の地代家賃の固定費の増加などをあげている。
2025年5月期連結業績は、売上高が前期比2.0%増の4811億100万円、営業利益は同17.4%減の140億400万円、経常利益は同17.2%減の138億1600万円、当期純利益は同52.6%減の85億円だった。
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オリジナル記事:【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円
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経済産業省は、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」に基づき、デジタル広告分野の規制対象事業者にティックトックを追加で指定した。ティックトックの2024年度の国内広告売上高が、政令で定める規模(1,000億円)以上になったため。これによりデジタル広告分野の規制対象事業者は、グーグル、メタ、LINEヤフー、ティックトックの4社に。
TikTok Pte. Ltd.を「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の規制対象事業者として指定しました
https://www.meti.go.jp/press/2025/06/20250627002/20250627002.html
X(旧ツイッター)が2022年に株式を非公開化してから同社の日本での売上は不明だが、今回の指定によりティックトックの国内広告売上がXのそれを上回っていることが明らかになった。

アスクルが発表した2025年5月期連結業績によると、LOHACO事業の売上高は前期比1.9%増の368億4200万円だった。

LOHACO事業は、LINEヤフーと連携した販促施策などの効果が増収に寄与したという。2026年5月期のLOHACO事業は前期比4.2%増の383億円を計画している。

アスクルは2025年5月期から事業セグメントを見直し。これまでeコマース事業の売上高はBtoB事業とBtoC事業のセグメントだったが「ASKUL事業」「LOHACO事業」「グループ会社など」に3区分にした。現セグメント区分は、「ASKUL事業」がASKUL、ソロエルアリーナ(中堅・大企業向け一括電子購買サービス)、間接材購買業務代行・間接材購買システム提供のSOLOEL、アルファパーチェス、フィードなどは「グループ会社など」になっている。
2025年5月期連結業績は、売上高が前期比2.0%増の4811億100万円、営業利益は同17.4%減の140億400万円、経常利益は同17.2%減の138億1600万円、当期純利益は同52.6%減の85億円。
LOHACO事業を含むeコマース事業の業績は売上高が前期比2.1%増の4722億3100万円、営業利益は同16.6%減の142億5500万円。減益要因は為替影響などによる売上総利益率の低下や「ASKUL関東DC」の地代家賃の固定費の増加などをあげている。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:【アスクルのLOHACO事業】2025年5月期は売上高1.9%増の368億4200万円に
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矢野経済研究所が7月4日に発表した「化粧品受託製造市場に関する調査」によると、2025年度の化粧品受託製造市場は、前年度比2.0%増の3619億円になると予測した。通販やECを中心としたファブレスメーカーが市場拡大をけん引するとしている。

2024年度の市場規模は前年度比2.6%増の3547億円。コロナ禍以降の化粧品需要回復を見据えた引き合いで一時的に勢いづいたものの、その後は現在まで店頭における化粧品販売が想定通りに進まない傾向が続いているという。
その理由について矢野経済研究所は、消費者のニーズや嗜好の多様化に加え、通販やECチャネルの台頭、韓国コスメといった海外製化粧品の流通量増加など、製品や販売チャネルの分散化が進行していると指摘。また、化粧品受託製造企業は在庫滞留を避けるため、各社は慎重に発注計画を進めているという。
こうした状況から、2024年度の受託案件は緩やかな回復が見られたものの弱含みで推移。一方で、2022年度以降は化粧品受託製造企業はクライアントへの価格改定交渉を実施しており、従来受託価格に価格転嫁分が上乗せされた効果も作用、市場規模は前年度を上回った。
注目トピックとして、ファブレスメーカーの登場やSNS活用あげている。異業種参入企業など、製造設備を保有しない、商品企画・セールスプロモーションに特化したファブレスメーカー商品を中心としたインパクトのある付加価値型化粧品が通販やオンライン販売を中心に展開されるようになってきていると指摘。SNSを駆使し芸能人やアーティスト、著名美容家などのオリジナルブランド商品などのビジネスも存在感を増すなど、マスマーケットである一般品流通市場から特定のニーズや関心を持つスモールマスの市場への分散化が進んでいるとした。
矢野経済研究所ではこうしたことから、2025年度の化粧品受託製造市場は、前年度比2.0%増の3619億円になると予測。化粧品市場は、コロナ禍収束によるメイク需要の回復、インバウンド消費による市場の活性化などで、全体では堅調に推移する見通し。通販やECを販売チャネルの中心としたファブレスメーカーが展開するヘアケア・スキンケアカテゴリーの化粧品ではヒットブランドやヒット商品が生まれており、注目度が高いとした。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:2025年度の化粧品受託製造市場は2.0%増の3619億円へ、通販やECを中心としたファブレスメーカーが市場拡大をけん引
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プル型の検索対策は、効果的ですが、競争が激しい側面があります。そこで「お客さんが検索する前に接触して販売してしまおう」というのがプッシュ集客です。プル型で集客基盤を作った後に取り組んでください。潜在需要を「思い出してもらう」アプローチが特徴です。
プッシュ集客は、こちらから売り込んで「潜在需要を顕在化させる」という難易度が高い施策です。
お客さん側は「もともと検討していない」状況ですから、動いてもらうためには、何かしらのキッカケが必要です。つまり、キッカケの設計が重要です。例えば「このメールを見ている方限定で」「今なら早割」「在庫限りの先着順」「このクーポンを使うと◯◯プレゼント」などです。
これらを「オファー」と呼びます。何かしらの特典を提案するのです。オファーには「限定感:今だけ・ここだけでしか入手できないという感覚」「理由付け:なぜ今すぐ購入する必要があるのかの明確な説明」という要素があります。
プッシュ集客の典型的なパターンは、大きく3つあります。
1.ステップ販売
2.イベント販売
3.トライアル販売
いったん特典を提示して読者になってもらい、あとはじっくりと距離を詰めていきます。広告というよりは、実店舗などの無料で露出できる媒体で集客します。LINE友だち登録などのSNSフォロー、メルマガ登録で特典を提供します。モニターアンケートに回答してくれたら特典、というケースもあります。
ここでいう特典とは、割引やノベルティだけでなく情報も含みます。「◯◯レシピを差し上げます」などです。特典がなくても、「SNSフォロー(メルマガ読者登録)すると割引クーポンをお届けします」でもOKです。
露出先
特典
母の日や父の日など、ECモールや各種メディアではよくイベントが開催されていますね。ECモールやメディアはこういった特集を広告媒体として販売しています。例えば、「楽天の父の日ページのこの位置のバナー広告は何週間掲載でいくら」など、掲載箇所や広さなどによって様々な枠があります。ECモール出店者は、このような広告枠を購入して、この特集ページから自店舗へ集客します。リンク先は「父の日クラフトビール特集」などの店舗の特集ページや、商品ページです。
イベント会場ページを見て「そういえば◯◯が必要だったな」などと思い出しているお客さんと、店舗側のページを接続するようなイメージで文脈を設計します。
せっかく興味を示しても、まだいいや、となってしまわないよう、季節ギフトの早割や先着順販売などで「今判断しないといけない」状況を作り出せると、「顧客の予定になかった買い物」を促すことができます。これは広告施策に限りません。
広告などから飛んできたお客さんへ向けて表示するページをランディングページ(LP)と呼びます。ECの一般的な商品ページは「検索結果で競合商品と見比べられて選ばれる」ためのページなので、比較優位性のアピールが重要ですが、こういった販売方法のページでは、テレビ通販のようなお客さんを説得するような、長いページ構成のほうが有利です。
検索連動型広告と違い、期間限定での掲載ですから、掲載開始後、広告の効果が出ないと感じた時は、広告原稿やランディングページの品質をこまめに改善しましょう。掲載終了後も効果検証し、今後も出稿するかどうか考えましょう。詳しくは法則28の効果検証を見てください。
広告媒体を使って露出して「今だけお試し品が安い」と提案し、トライアル商品を買ってもらって、その後通常商品の定期購入へと誘導するアプローチです。単品リピート通販でよく行われます。
オファーは、お悩み訴求が中心です。「ダイエットしたくないですか」とか「最近疲れてきたなと思いませんか」とか「年齢肌が気になっていませんか」といった、多くの人に共通する潜在的な課題感を提示し、そして「そういうお悩みを持っている人は、今このトライアル品を手軽に試すチャンスです」と話が展開します。
ただ、これは相性が良い商材と悪い商材とがあります。潜在需要に訴えかけるといっても 、「薪割りするのが大変だと思いませんか」と問うたところでほとんどの現代人は薪割りをしていませんね。実は「薪割り機」という商品はあるのですが、対象人口が少ないので、この方法でのオファーは向きません。
露出先としては以下のような広告媒体が中心です。
トライアル販売の場合は、「確かに、言われてみるとそれは自分にとって必要だ・重要だ」と、潜在欲求を思い出してもらえるようなページが必要です。概ね「〇〇でお困りでありませんか?」「◯◯って困りますよね」といった「課題感を思い出してもらう」ような表現が多い傾向です。一般的な商品ページとは少し違う技術が必要なので、まずは同業他社がどのような形で広告を出しているかを観察し、試しに買ったりして勉強させてもらうのがよいでしょう。
なお、検索経由の購入と比べ、「広告経由で購入したお客さんはあまり長くリピートしてくれない」傾向もあるので、単品リピート通販モデルで収益が取れるかどうかは、見せ方だけでなく、商品との相性が影響します。当たると大きい売り方ですが 、失敗事例も多いので注意してください。
ここまでで紹介した3つのプッシュ集客戦略とは別に、「シンプルに商品広告を配信する」方法もあります。
法則6で紹介した「データフィード広告」は、ディスプレイ型広告としても使うことができます。過去に別のサイトで見た商品情報が、今見ているサイトに表示されていたことはありませんか? これはリターゲティング広告と呼ばれる手法で、ユーザーに「思い出してもらう」効果があります。また、ユーザーの趣味嗜好に応じて、AIが需要を先読みして表示される広告もあります。これらの広告面は多くのWebサイトに掲載されています。
このように、特に「取扱商品数が多いEC」における、本店(独自ドメイン店)の広告運用では、データフィードが大変重要です。モールに商品情報をアップロードするのと似ていますよね。EC業務の心臓部である「商品マスタ(法則18)」を整備することで、ディスプレイ広告の運用精度が向上します。
この記事は『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ユーザーの潜在的な「欲しい」を引き出す! ECサイトの「プッシュ集客」戦略+実践法 | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.
売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。
坂本悟史 /コマースデザイン 著
インプレス 刊
価格 2,400円+税
ECの仕事を「販売・業務・組織・戦略」の 4分類に整理。現代のEC販売はもちろんのこと、仕入れ・製造から受注・出荷までのEC業務、AIやリモートを活用したEC組織運営、商品開発やブランディング、会計や経営計画などのEC戦略までをカバー。経営者の学び直し、担当者の育成、組織の共通言語におすすめです。

ICT総研が実施した「法人向け生成AIサービス利用動向調査」によると、生成AIを導入している法人は約4社に1社だった。多くの法人が業務利用している生成AIサービスは最多がOpenAIの「ChatGPT」で、約半数を占めた。
調査はインターネットユーザー4068人を対象にWebアンケートを実施。アンケート実施期間は2025年5月19〜31日。
法人向け生成AIサービスの利用状況を聞いたところ、最も多かったのは「利用しておらず、導入予定もない」が46.2%、続いて「業務で利用している」が15.0%、「分からない」が14.7%、「トライアルで利用している」が9.4%だった。

業務利用している生成AIのサービスは、最多が「ChatGPT」で52.1%、続いてMicrosoftの「Microsoft Copilot」が42.3%、Googleの「Google Gemini」が28.5%だった。主要プラットフォーマーが提供する汎用型生成AIが法人業務でも高い浸透率となっている。
その他の生成AIサービスは、Anthropic(アンソロピック)の「Claude(クロード)」が13.1%、Appleの「Apple Intelligence」が11.0%、Notionの「Notion AI」(文章作成、タスク管理、ノーコード開発など幅広い機能を持つ「Notion」に実装されたAIツール)が7.7%、GitHub(ギットハブ)が提供するAIによるコーディング支援ツール「GitHub Copilot」が7.6%と続いている。
ICT総研は「全体としては、生成AIサービスの利用が一部の主要サービスに集中している状況にあるものの、業務領域や操作性に応じた選択が進みつつあり、今後はより多様なサービスの併用が広がる可能性がある」と考察している。

利用している法人向け生成AIサービスの満足度では、最も高かったのは「Notion AI」で83.3ポイント、続いて「ChatGPT」が83.0ポイント、「Apple Intelligence」が82.1ポイント、「GitHub Copilot」が81.3ポイント、「Google Gemini」が80.9ポイント、「Microsoft Copilot」が80.5ポイントだった。
満足度の全体の平均は78.2ポイント。多くの法人ユーザーが生成AIサービスに対して一定以上の満足感を抱いていることがわかった。

生成AIサービスの業務利用における端末環境として、最も多かったのは「ノートPC(Windows)」で65.3%、続いて「デスクトップPC(Windows)」が36.8%、「スマートフォン(iPhone)」が23.4%、「スマートフォン(Android)」が17.6%だった。
ICT総研は「業務用の専用端末や仮想デスクトップ環境からの利用は限定的であり、生成AIの利用環境は比較的汎用的なデバイスに集中している」と解説している。

ICT総研では、2023年末時点で24.7万社が何らかの形で生成AIサービスを業務に導入していると推計しており、2024年末には32.7万社、2025年末には41.3万社に達する見込みだと見ている。
2026年には50.1万社、2027年末には59.2万社にまで拡大すると予測している。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:約4社に1社が生成AIを導入。検討中は46.2%、満足度上位は「Notion AI」「ChatGPT」【法人の生成AI利用調査】
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カルビーは成長戦略として掲げる「食と健康」領域の新たなビジネスモデルとして、腸内環境を検査し、グラノーラを定期購買するサービス「Body Granola(ボディグラノーラ)」を2023年4月に始めた。2025年5月には、腸内フローラ(腸内に生息する細菌の群集。別名・腸内細菌叢)検査の利用者が3万人を突破した。サービスの体験設計や販売戦略、CRM施策を、カルビー ジャパンリージョン マーケティング本部 シリアル部 Body Granolaチーム ブランドマネジャーの金子哲也氏に聞いた。
「ボディグラノーラ」の構想がスタートしたのは2020年春のコロナ禍。健康へのニーズの高まりに加え、自社の成長戦略としても「食と健康」は注力領域であり、新規事業を模索するなかで「腸内環境」に着目したという。
人の腸内には約1000種類・40兆個もの菌が存在し、その構成は1人ひとり異なります。近年では、腸内環境を整えることが免疫力の向上や未病に関わっているという研究も発表されており、非常に興味深い領域だなと。商品軸で考えると、さまざまなトッピングが可能な「フルグラ」にはカスタマイズの余地があり、腸内環境に合わせて個別最適化された商品提案をできるのではと考えました。(金子氏)

2021年春に、腸内環境研究で国内最先端のメタジェン(山形県鶴岡市)と本格的な共同研究を開始。事業化を進める上で、国内最多の腸内フローラ検査を手がけるサイキンソー(東京都渋谷区)の検査技術を導入した。そして、構想から約2年半を経て「ボディグラノーラ」をリリースした。
事業化にあたり、健康や美容への意識が高く、腸活に関心のある20~40代の女性をターゲットに据え、サービスを開発したという。
体験設計は、大きく2段階に分かれる。1つ目は「腸内フローラ検査」。専用Webサイトから腸内フローラ検査キット(1万6500円)を注文し、到着後、採便・ポスト投函すると約4~6週間で検査結果が届く。検査では、全57タイプに分類された腸内フローラのタイプに加え、腸内に存在するすべての菌のリストを提示するという。


腸内フローラのタイプは、「短鎖脂肪酸の生成作用のある6種類の腸内細菌のうち、どの菌を多く保有しているか」をもとに分類しています。短鎖脂肪酸は、腸内環境のバランスを整えたり、免疫機能をサポートしたりする働きがあることが、多くの研究で示されているためです。(金子氏)
2つ目は、「自分専用グラノーラの定期購入」だ。腸内フローラ検査の結果をもとに、全6種類のトッピングのうち自身のタイプに合った3種類を選んで、ベースのグラノーラと共に購入する(20食分で3780円)。グラノーラの定期購入を前提としたサービスではあるが、検査のみの実施も可能だ。このビジネスモデルの強みは、どこにあるのか。

腸内環境の領域で国内トップのメタジェン、サイキンソーと協業できたことが最大の強みです。加えて、シリアル食品の知見が蓄積してきたことや75年にわたり培ってきた当社のブランド力も信頼性や継続率を支える土台だと考えています。(金子氏)
2023年4月のリリース後は、テレビCMとウェブ広告を中心に認知拡大、購入につなげていった。最も認知拡大に貢献したのはテレビCMで、イメージキャラクターに田中みな実さんと櫻井海音さんを起用し、第一弾は2024年2月に関東エリアで放送開始した。
テレビCMを通じて、認知が大きく広がった実感があります。認知が高まると検索回数も増えるので、ウェブ広告のパフォーマンスも向上しました。また、ウェブ広告の効果分析技術の進化により、獲得しやすいセグメントとそうでないセグメントが明確になり、より効率的な広告運用につながっています。(金子氏)
2025年3月からは、田中みな実さんを起用した第二弾のテレビCMも放映開始した。
2025年1月末時点で腸内フローラ検査人数が2万人を突破したため、第二弾はそうした実績の訴求も盛り込み、よりユーザー獲得を意識した構成としました。(金子氏)

2025年5月時点では、検査人数が3万2000人を突破。多い時は月に約2000人が検査を行うという。この実績について、「驚いている」と金子氏は話す。
腸内フローラ検査キットは1万円を超える価格帯ですし、ハードルが高いのではないかと懸念がありましたが、想定以上の反響です。その背景にあるのは、「腸活ブーム」かなと。特に2024年は、テレビやWebメディアで「ボディグラノーラ」を取り上げていただく機会が増え、大きな追い風となりました。(金子氏)
「ボディグラノーラ」のマーケティングを担当するカルビーの金子哲也氏
「ボディグラノーラ」の主な利用者層は、40~50代の女性とのこと。当初、ターゲットとしていた20~40代よりも年齢層が高い。なぜミドル層の支持を得ているのか。
若年層と比較してミドル層は金銭的に余裕があり、かつ同サービスを通じて当社が解決したい課題を切実に持っているのもミドル層でした。たとえば、便秘や腸内環境の改善、ダイエット、免疫力向上など。若年層にも同様の課題感があるものの、ミドル層の方がより課題意識が強くあり、それらの課題解決への期待が購買行動につながっていると捉えています(金子氏)
多くの利用者は、腸内フローラ検査の結果に基づいておすすめされた3種類のトッピングをそのまま購入する。継続率は非公開だが、腸内環境への興味が強いユーザーが多いことから比較的高いという。一方で、腸内環境に興味があっても日常的にグラノーラを食べない人も多くいる。そのため腸内フローラ検査だけを受ける人も一定数いるそうだ。
CRM戦略としては、メールとLINEのコミュニケーションを通じて、ユーザーが必要とする情報を届けることに注力している。コミュニケーションにおける大きな課題は、腸内フローラの検査結果が出るまでの約1か月の間に、ユーザーの興味・関心を継続させることだという。
検査を受けたことを忘れた頃に結果が届くイメージで、その間に、お客さまの関心を維持し、いかに購買意欲を高めてもらうかが難しさです。せっかく腸内環境に興味を持って検査を受けていただいているので、その興味を継続的なアクションにつなげられるよう、関連情報の提供やコミュニケーションの強化が求められます。これまでは新規獲得に注力してきましたが、今後はCRMにも本格的に取り組み、顧客との長期的な関係構築に力を入れていく方針です。(金子氏)

現状は、管理栄養士と組んで「腸内の菌の役割」や「腸内フローラ検査でわかること」、「腸内環境に良い食生活」といったコンテンツを作成し、メルマガとして配信しています。「ボディグラノーラ」は一般食品であり、「マーケティングにおける伝え方」には細心の注意が求められます。この点は難易度が高いと感じますが、一番の解決策はユーザーの声に耳を傾け、ニーズに応えるサービスを展開することだろうと考えています。(金子氏)
2024年4月からは、より本格的な食事のアドバイスを求める人に向けた有料の「オンライン食事相談」も開始した。30分(3278円)の「ZOOM相談プラン」と550円で最大3往復まで可能な「LINE相談プラン」があり、医師監修のもと、管理栄養士から回答を得られる。

間違いなくニーズはあるという手応えはあり、腸内フローラ検査を経て「自分に合った食生活をどう実践するか」という具体的なアクションを求めるお客さまの声が増えています。顧客理解を深めたり、継続購入を後押ししたりする観点で、大きな可能性を持つサービス領域だと捉えています。一方でまだ実験段階で、たとえばZoomの場合は時間を15分にして価格を押さえたほうが良いのかなど、最適な体験設計を探っています。(金子氏)
2025年1月からは、腸内環境に着目した商品を展開する5社(味の素AGF、サラヤ、帝人、ホクト、Mizkan)の全13品の取り扱いを開始。「ボディグラノーラ」の会員サイト上で販売しており、約10%のユーザーが併売している実績がある。

現状、グラノーラのベースは1種類のみで、味に飽きてしまうかもしれません。そうしたニーズを満たす目的で、他社が展開するワッフルやコーヒー、スーパー大麦、カレーなど全13品を当社が仕入れて、会員サイト上で販売しています。いずれは30品ほどに拡大できればと考えています。(金子氏)
「ボディグラノーラ」は、2028年4月までに述べ10万人の利用をめざしている。現在は3万人を超えており、順調に推移している状況だ。
次の商品展開として、グラノーラの種類を増やすことも検討している。糖質を抑えたものやタンパク質を増やしたものなど、健康課題を持つ人のニーズに沿う商品を検討したいという。また、「ボディグラノーラ」を通して得られたユーザーの声を、商品開発やサービス拡充に生かしている。
カルビーでは、新規事業の部署においてスタートアップや大学などとのつながりがあり、そういった関係性と取得した健康データを活用して、新商品の開発に取り組んでいます。(金子氏)

日本食糧新聞によると、2024年のシリアル市場は金額・数量ベースともに好調に推移。特にグラノーラは、売り上げ・数量共に10%台の伸長で、市場全体をけん引した。カルビー内でも、「フルグラ」の売上高は順調に伸びているという。グラノーラの需要増に加え、「腸活ブーム」の波が本格的に到来すれば、「ボディグラノーラ」の注目度もより高まりそうだ。
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オリジナル記事:カルビーの新たな販売戦略とCRM施策。1人ひとりの腸内環境に合わせた“自分専用グラノーラ”「Body Granola」の事例
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靴の小売大手マドラスは3月から、自社ECサイト「マドラスオンラインショップ」でレビューマーケティング施策を実施、レビュー投稿数が従前の4.7倍に増えたという。

マドラスは、自社ECサイトの運営で「レビュー投稿率が低く、レビューがなかなか集まらない」「店舗で購入した顧客のレビューを集めにくい」「レビューエリアのフロントデザインが見にくく、使い勝手が悪い」「レビューデータをCSVなどで出力ができず、データの利活用や他部署への展開などがしづらい」といった課題を抱えていた。
加えて、「『カテゴリ』『利用シーン』などの一覧ページに商品ごとの星評価や件数を表示したい」「レビューを活用し、購入検討者の不安解消につなげたい」という考えもあった。
3月にecbeing傘下のReviCoが提供するレビューマーケティングプラットフォーム「ReviCo」を導入。自社ECサイトでは次のような改善効果が見られた。

特に店舗でお買い上げいただいたお客さまからのレビュー投稿が増加している。店舗・ECを問わず、お客さまにとってレビューを投稿しやすい環境を提供できていると実感している。(マドラス リテール事業部EC課 課長 丸山堅太氏)
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オリジナル記事:靴のマドラス、自社ECサイトの投稿数が4.7倍になったレビュー施策とは?
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しまむらグループの2025年3−5月期(第1四半期)におけEC売上高は前年同期比43.4%増の41億円だった。EC化率は同0.7ポイント増の2.5%に拡大した。

事業別のECでは「しまむら」が前年同期比28.6%増。各種フェアや受注生産販売を通じて気温に左右されにくい売り上げの確保を実現したという。「アベイル」は同89.8%増、各種フェアや受注生産販売の拡大に取り組んだ。「バースデイ」は同75.8%増で、フェアや受注生産と予約販売を拡大、ユニバーサルデザインの展開も推進した。「シャンブル」は同149.2%増だった。
全体のEC化率は2.5%に到達し順調に伸びている。前々年同期は0.9%、前年同期は1.8%で2025年2月期は2.0%だった。また、EC注文の店舗受取比率は高く84.8%。都内店舗ではEC化率が7%程度ある店舗が多く、椎名町店では8.9%、三軒茶屋店は8.6%、大森駅前店は8.4%と高水準となっている。
しまむらグループは2027年までの中期経営計画で、最終年度となる2027年2月期のEC売上高110億円を目標に掲げていたが、2025年2月期のEC売上高が129億円に達し計画を前倒しで達成。2027年2月期のEC売上高目標を180億円に再設定している。
今期から「しまむら」「アベイル」「バースデイ」などと分かれているECサイトをモール化し、ECサービスの利便性の向上、BtoB向けサイトの新規立ち上げによる販売チャネルの拡大に取り組むという。そのほか、中期経営計画では、EC限定企画商品の強化、OMO戦略の推進などを掲げている。会員情報の一元管理により店舗とECの相互利用を拡大。店舗とECの顧客管理システムとして、性別・年齢・購買履歴データの利用でレコメンドなどの販促に活用していく。
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オリジナル記事:しまむらの2026年1QのEC売上高は41億円で43%増。EC化率は2.5%、都心店舗のEC化率は約7%
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この記事は、2025年 5月 8日に ipullrank で公開された Francine Monahan氏の「An Introduction to Relevance Engineering: The Future of Search」を翻訳したものです。

検索の次なるステージでは、「どんな種類の検索結果にも自然に表示される、関連性の高いコンテンツ」を“設計(エンジニアリング)”することが求められます。
企業は、生成AIをはじめ、TikTok、Amazon、さらにはアプリストアまで、あらゆるチャネルでの“見つけられやすさ=可視性”を確保しなければなりません。
それぞれのチャネルには固有の特徴がありますが、すべてに共通するのが「関連性(Relevance)」です。
レバレンスエンジニアリング(検索エンジンやAIにおける可視性を“エンジニアリング=設計課題”として扱う手法)は、現代の検索とAIシステムでの可視性を「最適化」という枠組みではなく、エンジニアリングの問題として扱います。
「最適化」ではなく「エンジニアリング」という考え方が適しているのは、何かを調整するよりも、何かを構築しなければならないことが多いからです。それがソフトウェア、コンテンツ、またはインターネット全体での関係であっても、すべてエンジニアリングの一形態として捉えるべきなのです。
AI OverviewsからYouTubeのアルゴリズムまで、ほぼすべてのオーガニック検索システムは、視聴時間、滞在時間、離脱率などの行動シグナルに依然として大きく依存しています。しかし、検索結果として表示されるものは変化しています。検索エンジンは今やクエリ(検索語句)をセマンティック(意味的)に展開し、トピッククラスターを活用しています。それでもSEO業界は、時代遅れのフレームワークに戦略を無理やり当てはめ続けています。
ほぼすべての検索が今や生成AIを使用しているため、このエンジニアリングプロセスはどこでも機能します。
例えば、YouTubeに関しては、動画内の画像や動画で話されている内容の最適化は、依然としてユーザーインタラクション(視聴時間、離脱率など)に大きく依存しています。これはオーガニック検索の仕組みでもありますが、標準的なSEO作業だけでは十分ではありません。
従来型のSEOは、もはや実際には機能しない、また検索エンジンが現在使用していないフレームワークに、すべてを当てはめ、押し込もうとし続けています。
これまでの自然検索では、ページ上の特定のキーワードを探してSERP(検索結果ページ)でのランクを決定するため、一部の無関係なコンテンツが高いエンゲージメントを獲得し、良いパフォーマンスを示すことがあります。一方AIは関連性のあるソースから特定の文章やフレーズを探します。そして、それらを見つけるためにサイトの深くまで入り込みます。実際、Google AI Overviewsの引用の82%は深いページから来ています。
これは何を意味するのでしょうか?私たちはもはや単にコンテンツを最適化するだけではいけません。エンジニアリングする必要があるのです。
レバレンスエンジニアリングとは、あらゆる検索環境での“可視性”を高めるための、技術と理論の融合です。
情報検索(Information Retrieval:大量の情報の中から関連するものを探す技術)、ユーザー体験(UX)、人工知能(AI)、コンテンツ戦略、デジタルPR(広報活動)の交差点にあるこの考え方は、検索のあらゆる局面において役立ちます。
言い換えれば、これは会社のブランドを構築し、顧客や見込み客のために役立つコンテンツを作成し、わかりやすく、アクセスしやすく、検索者がリピートしたくなるようなサイトを設計するという、長年にわたるSEO担当者のすべての努力の集大成なのです。

これまで私たちが「良きWebサイト」を作るためにやってきた事の延長線上に、レバレンスエンジニアリングはあります。
生成AIを活用した検索(AI Overviews、Perplexity、Geminiなど)の登場により、検索は今や「クリック不要の回答セットをその場で提供する」形に進化しています(これを“強化版スニペット”と呼ぶ人もいます)。
これはSEOの日常的な仕事と生活にどのような影響を与えるのでしょうか?典型的な過去のSEO思考を変える必要があります。ページタイトルやH1タグでキーワードを使用し、常により多くのリンクを構築するといった要素は、生成AI環境では重要ではありません。あなたが実際に行っていることが針を動かすかどうかを検証するために、より技術的な理解が必要です。
レバレンスエンジニアリングは、関連性を定量的で測定可能なものに変えます。
SEOはしばしば曖昧な情報や、Google検索の仕組みについて研究している誰かの意見を参考に実施されますが、レバレンスエンジニアリングは、検索へのより科学的なアプローチ方法です。
しかし、レバレンス(関連性)は主観的ではないため、私たちのツールにはレバレンススコア(関連性を測る指標)が必要です。
会話型検索(Conversational Search)は主に関連性を重視し、数学的にスコア付けできます。
従来の検索と同様に、検索クエリと関連する文章のつながり(文書)を「多次元ベクトル空間(Multidimensional Vector Space)※」にプロット(配置)し、文書ベクトルがクエリベクトルに近いほど、関連性が高くなります。
※SEOJapan補足:「多次元ベクトル空間」
検索語と文章の内容をそれぞれ「地図の上の点」のように配置し、その距離の近さで関連度を測る仕組みのこと(これを“ベクトル空間”と呼びます)。「意味が似ているほど近くに置かれる」ことで、AIが「この文章はこの質問にピッタリだ」と判断できる。

HubSpotが2005年に「インバウンドマーケティング」という言葉を作ったとき、彼らは孤立して機能すると考えられることが多いチャネル(ブログ、SNS,メールなど)を常に連携させるべきであると提唱しました。
同じように、私たちも「レバレンスエンジニアリング(関連性設計)」という新しい枠組みを提示し、それに取り組む人々は、複数の専門分野にまたがってスキルを高めていくことが求められています。
これまでのSEOの専門家たちは、ベストプラクティスには詳しく、検索エンジンの「熟練ユーザー」ではありました。しかし、現在の「SEO」という言葉は非常にあいまいで、Googleが新しく発表した技術や概念は、すべて自動的に「SEOの仕事」に分類されてしまう傾向があります。
そのため、「レバレンスエンジニアリング」は、従来のSEOを超えて、情報検索・UX・AI・コンテンツ戦略・デジタルPRなど複数の領域を横断した新しいフレームワークとして位置づけられるのです。
また、レバレンスエンジニアリングは、コンテンツをマーケティング戦術ではなく科学的システムの一部として扱い、品質をその中核的方法論に組み込みます。
SEO業界で多くの人が「コンテンツ戦略」と呼ぶものは、実際には理論上だけで組み立てられ、実務には落とし込まれない複雑な計画にとどまることがしばしば見受けられます。
これに対して、レバレンスエンジニアリングは、すべての作業が明確な目的のもとに機能するようなワークフローを取り入れています。そして、これまで行き当たりばったりで進められてきたプロセスに、工学的な規律と科学的な厳密さをもたらすのです。
具体的には:
レバレンスエンジニアリングは、コンテンツの可視性を高めるための、構造的かつAIを活用した新たなアプローチです。前述のとおり、この手法は【ユーザーエクスペリエンス】、【人工知能(AI)】、【コンテンツ戦略】、【デジタルPR】、【SEO】、そして場合によっては【オーディエンス調査】といった複数の分野を統合し、ユーザーの期待と検索エンジンの評価基準の両方に沿ったコンテンツを設計していきます。
なお、オーディエンス調査がすべての最適化に必須というわけではありませんが、多くのSEO実務者が軽視しがちな非常に重要な要素です。なぜなら、ユーザーの意図を正確に理解することが、真の意味での「レバレンス(関連性)」を実現する上で不可欠だからです。
Googleが重視しているEEAT(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness:経験・専門性・権威性・信頼性)の観点からも、レバレンスエンジニアリングの手法は、単なるキーワードマッチングを超えた次元へと進化しています。Googleは、ベクトル埋め込み(vector embeddings)と呼ばれる技術を用いて、著者・ウェブサイト・エンティティ(≒明確に識別可能な情報の単位)などのレベルで評価指標を測定し、各ページがユーザーの期待にどの程度応えているかを数値的に判断しています。
たとえば、スニーカーに特化したサイトが、突然バナナに関するコンテンツを掲載し始めた場合、サイトのテーマに一貫性がなくなり、それは「フォーカスの薄さ」として認識され、検索エンジンから「無関係な情報源」とみなされるおそれがあります。同様に、戦略の裏付けもないままAI生成コンテンツに過度に依存すると、Googleのアルゴリズムからネガティブな評価を受ける可能性があります。
ここで誤解してはならないのは、EEATが単に「著者の経歴」を評価する仕組みではないということです。実際、Googleはウェブ上に存在する著者の情報をモデル化し、各著者に対してベクトル(数値的表現)を作成。それを使って、他の著者と相対的に比較しようとしています。
さらに、Googleはウェブサイト単位でもベクトルを生成します。これは、サイト内の各ページをベクトル化し、それらを平均してサイト全体のベクトルを導き出すという方法です。著者に対しても同じ処理が行われ、彼らが書いた全コンテンツを収集し、そのアウトプット全体をベクトル平均で表現するのです。
もちろん、著者紹介ページそのものが無価値というわけではありません。特定の人物として他の執筆者と差別化を図るうえでは、有効に働きます。しかし、本質的な価値は「特定のトピックについて十分な量のコンテンツを書いているかどうか」にあります。たとえば100本の記事のうち60本がSEOについて書かれていれば、数学的に見てその著者は「SEOの専門家」と分類されるわけです。
EEATという言葉は非常に抽象的であり、Googleが実際に行っていることの全体像を表している一方で、SEO業界ではこの概念の理解が単純化されすぎており、かえって誤解の温床になっています。もともとSEOは、技術的な仕組みを理解するウェブマスターや開発者たちの領域でしたが、最近ではテクニカルSEOやリンクビルディング、コンテンツSEOといった細分化された専門分野が生まれた結果、検索エンジンの仕組みを包括的に理解していない人が増えています。こうした分断は、レバレンスエンジニアリングの領域では起こりません。
レバレンスエンジニアリングでは、AIによる分析を活用し、コンテンツ戦略を実行する前の段階で、その施策が成功するかどうかを予測します。これは、Googleが内部で関連性を評価するために使用している可能性のあるロジックに似ており、公開されているツールを通じて実用的にも活用可能です。
たとえば、ターゲットトピックとのコサイン類似度(cosine similarity)※が低いコンテンツを公開したり、トピック的に整合性のないサイトからの被リンクを追求したりするようなことは、もはや行わないでしょう。このようなデータ主導型のアプローチは、これまでのSEOが依存してきた“推測”や“経験則”を最小限にとどめ、マーケターがより精密に、そして確実に成果を得られるよう最適化を進めていくための道を開きます。
※SEOJapan補足:「コサイン類似度」
「コサイン類似度」とは、「2つのベクトルがどの程度同じ方向を向いているか」を角度で測る指標のこと。自然言語処理の分野では、単語や文章の意味の近さを数値化する際に用いられる。
ドイツの研究者たちが、1年にわたるGoogle検索の縦断的調査を行った結果、アフィリエイトマーケティングを主目的としたSEOコンテンツが検索体験を悪化させているという実態が明らかになりました。
この種のコンテンツは、ユーザーの役に立つかどうかよりも、お金を稼げるかどうか(マネタイズ)を優先して作られているのが特徴です。研究によれば、現在の検索結果の多くは、ユーザーにとって本当に有益かどうかよりも、検索順位を上げることだけを目的に作られた商業的に最適化されたコンテンツに占められているとのことです。
Googleとしては、高品質で関連性のあるコンテンツと、単にトラフィックを集めるだけのページを見分ける必要があります。
Googleは「人間のために作られたAI生成コンテンツなら問題ない」と公言していますが、実際には“良いAIコンテンツ”と“悪いAIコンテンツ”を大量に区別することが非常に難しいという課題があります。従来型のランキングシグナル(被リンクなど)も依然として使われていますが、「ユーザーが検索体験を成功と感じたかどうか」などの行動指標が、品質を評価するうえでますます重要になってきています。
とはいえ、GoogleがAI生成コンテンツを検出する試みは、まだまだ信頼性に欠けています。たとえばOpenAIは、かつて提供していたAIテキスト検出ツールをわずか25%の精度しかなかったために撤廃しました。他の類似ツールも、本物の文章をAIと誤判定したり、AI文書を見逃したりするといった誤検出が頻発しています。
この不確かさのせいで、実際には学生のレポートがAI検出ツールにかけられて「AIが書いたもの」と誤って判断されてしまう事例も起きています。AIによるコンテンツ生成の検出は今も大きな課題であり、モデルが進化するスピードに対して、検出手法はすぐに陳腐化してしまいます。
こうした問題に対応するには、GoogleはAI検出のみに頼るのではなく、もっと多層的で頑健な評価手法に進化させていく必要があります。検索品質を維持するには、低品質なコンテンツを正しくフィルターし、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを正確に見極めることが求められています。
その一環としてGoogleは、検索品質評価ガイドラインを更新し、スパムの定義を拡大しました。これにより、いわゆる「低品質コンテンツ」や、誤解を招いたり誇張された主張を含むページに対しても、価値の低いコンテンツとして対応できるようになりました。
検索エンジンがAIや機械学習への依存を強める中で、構造化データの役割はこれまで以上に重要になっています。構造化データは、検索エンジンが情報を理解・分類・関連付けしやすくするための仕組みであり、コンテンツをユーザーにとってよりアクセスしやすく、関連性のあるものにする手助けをします。
データを機械が読み取れる形式で整理することで、企業は検索結果や音声検索、さらにはAIによって強化されたあらゆる体験において、自社の可視性を高めることができます。
最近の技術進展により、構造化データはAIと並行して進化していることが明らかになってきました。特に、ナレッジグラフ(Knowledge Graph:KG)※と大規模言語モデル(Large Language Models:LLM)を統合する以下の3つの新しいモデルの登場が注目されています。
※SEOJapan補足:「SEOにおけるナレッジグラフ」
SEOにおける「ナレッジグラフ」とは、Googleなどの検索エンジンがウェブ上の情報を「人・場所・物事」などの“実体(エンティティ)”として整理・理解し、それらの関係性を構造化してデータベース化したものを指します。
参考:ナレッジグラフとは?3分で分かるナレッジグラフ講座
この多層構造のシステムでは、LLMとナレッジグラフが動的に連携しながら、それぞれの強みを活かして知識の検索精度や推論力を高めていきます。
このように、構造化データを活用することは、検索可視性の向上だけでなく、AI主導の検索環境におけるコンテンツの将来性を保証することにもつながります。Googleの検索アルゴリズムが今後さらにLLMを取り入れていく中で、構造化データはコンテンツを正確に解釈し、文脈的に適切に処理するための鍵となるでしょう。

構造化データの活用により、企業は従来の検索における可視性向上だけでなく、AIを活用した新しい検索環境においても競争力のあるコンテンツを提供し続けることが可能になります。Googleの検索アルゴリズムが今後ますますLLMとの統合を進めていく中で、構造化データは、コンテンツを正しく解釈し、文脈的に関連性があることを保証する上で、さらに重要な役割を果たすようになるでしょう。
自社ブランドのコンテンツをより目立たせ、AIと対立するのではなく協調して機能させるためには、他にもさまざまな工夫があります。
Googleは約10年前、ハミングバード(Hummingbird)アップデートによって検索エンジンの仕組みを「語彙的検索(lexical search)」から「意味的検索(semantic search)」へと転換しました。しかし、それ以降の多くのSEOソフトウェアはこの変化に追いついていません。
語彙的検索とは、単語の出現や分布をカウントするモデルです。一方で意味的検索は、言葉の「意味」を捉えることを重視しています。この意味的検索の基盤となったのが、Word2Vec(単語の意味をベクトルで表現する手法)です。

語彙的検索対セマンティック検索
AI Overviews(GoogleなどのAIが生成する検索結果の要約)に表示されるための鍵となるのが、フラグル(fraggles)と呼ばれる要素です。フラグルとは、AI Overviewsを構成する断片的な文章のことを指します。
たとえば、検索結果(SERP)内のAI Overviewsには、Webサイトから切り出されたフレーズ(フラグル)が使われています。
あなたのWebサイト上のコンテンツが、特定の質問に対するシンプルで分かりやすいフレーズとして整理されている場合、それがAI Overviewsに採用される可能性が高まります。


AI検索において表示される可能性を高めるために、以下のようにコンテンツを構造化することが効果的です。
内容を明確に定義されたトピックごとに、簡潔な段落やセクションに分けましょう。長すぎる段落は複数のアイデアを混在させ、ベクトル化された意味が曖昧になります。通常、50〜150語程度の短い段落が、意味的に明確なアイデアを捉えやすくなります。また、見出しや小見出しを使ってセクションを区切ることも重要です。
埋め込みモデル(embedding model)は、コンテンツ内に明示された関係性をもとに意味を捉えるため、こうした文構造は検索精度や関連性の向上に効果的です。
関連するキーワードや同義語、実在のエンティティ(固有名詞・概念など)を積極的に明示しましょう。これにより、検索でのヒット率や引用される可能性が高まります。
オリジナルのデータや独自視点の情報は、あなたのページが信頼性の高い情報源として引用される可能性を高めます。
はっきりとしたシンプルな文章は、ノイズを減らし、検索精度の向上に繋がります。
検索技術が進化する中で、レバレンスエンジニアリングは、コンテンツがユーザーの意図と検索エンジンの評価基準の両方に合致することを保証するために不可欠なアプローチとなっています。
EEATの重視、AIによるコンテンツ生成、構造化データの普及といった潮流は、推測に頼るSEOから、科学的かつデータに基づいたSEOへと移行する必要性を示しています。
一方で、検索品質の低下に対する懸念も残っています。たとえば、SEO主導のアフィリエイトコンテンツの増加や、AIによる「ハルシネーション情報」、そしてAI生成コンテンツの検出の難しさといった問題です。
Googleは、こうした課題に対応するために、従来のランキングシグナルに加え、ユーザーのエンゲージメント(検索体験が成功したかどうか)や構造化された知識に基づいて、より高度な評価指標を導入しつつあります。
SEOJapan編集部より:Webサイトをより良いものにするために、目指すべきゴールや本質はこれまでと変わっていません。その過程として意識すべきものが「レバレンスエンジニアリング」として、言語化されたと捉えられます。また、再現性の高いフレームワークが出来上がるということは、この先にコモディティ化が待っているということでもあります。
AI時代において、我々SEO担当者は新しいフレームワークに適応し、実践する能力が求められます。

理美容商材をBtoBとBtoCで展開する菊地は、BtoCブランド「mih(ミー)」で、LINEの友だち登録者の約9割が購入する高いコンバージョンを達成した。

菊地は、理美容室向けに美容商材・機器の卸販売を手がける美容代理店事業、コンサルティングサービスを提供している。2025年にBtoC領域に進出。ハンドクリームを取り扱うBtoCブランド「mih」を立ち上げ、「北海道日本ハムファイターズ」とのコラボを通じたプロモーションなどを展開している。
一般的なECサイトでは顧客との継続的な接点を構築することが難しいと感じていたなか、IRISデータラボの「Atouch(アタッチ)」を導入し、LINEアカウントを通じた高いコンバージョンにつなげたという。

菊地はAmazonなどで新規顧客を獲得してLINEへ誘導。「北海道日本ハムファイターズ」選手の限定コンテンツなどを通じてファンとの関係性を育成し、「Atouch」経由で「mih」の売り上げの約60%を獲得しているという。
2025年5月3日に実施した、スポンサー企業として菊地の社名を冠した試合での来場者3万人への訴求では、来場者が試合当日に菊地のLINEアカウントを友だち登録し、後日「mih」商品を購入するといった即時性の高い成果を得た。今後はLINEの友だち登録数1万人をめざし、北海道内の企業との連携を通じて新規ユーザーとのさらなる接点拡大を図る。

企業のLINEアカウントの運用支援サービス。LINE内で商品紹介から決済まで完結する。エンドユーザーはLINEのトーク画面で商品を選んでそのまま決済まで完了できるため、顧客企業の売上機会の逸失を防止する。
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オリジナル記事:LINE登録者の約90%が購入する美容ブランド、高いコンバージョンにつながっているワケとは?
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CARTA HOLDINGSは、CARTA COMMUNICATIONS(CCI)、CARTA MARKETING FIRM、Barrizの3社を統合し、CARTA ZEROに。
CARTA HD、グループ会社3社を統合し、新会社CARTA ZEROを始動
https://cartaholdings.co.jp/news/20250417/
CARTA ZERO、3社統合により始動
https://www.cartazero.co.jp/ja/news/20250701

タイヘイ化成は7月1日、「推し活」に寄り添う商品を扱う自社ECサイト「タイヘイ化成ONLINE SHOP」を開設したと発表した。一般消費者による購入だけでなく、バイヤーへの卸価格での販売にも対応する。ラインアップする商品はすべてタイヘイ化成のオリジナル製品。

ECサイトでは自社ブランド「Cheriotte(シェリオット)」を展開。「Cheriotte」はカラーバリエーションが豊富でカスタムしやすい商品を設計・開発している。
「タイヘイ化成ONLINE SHOP」の特長は次の通り。
扱う商品は、アクリルスタンドケース、缶バッジホルダー、チェキホルダー、ぬいぐるみが収納できるポーチなど。 商品は今後も拡充を予定している。


想定ユーザーは小売店、バラエティショップ、EC実施事業者・催事出展者、推し活を楽しむ一般の消費者など。
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オリジナル記事:タイヘイ化成、D2Cの「推し活」ECサイトを開設。法人向けにも対応
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荷主と物流事業者との取引、実態はどうなっている? 独禁法上問題になり得るかもしれない行為の荷主646人に注意喚起

東証スタンダードに上場したタオルのODMメーカー「伊澤タオル」とは? EC売上は約17億円、売上高約100億円

イオンネクスト、ネット専用スーパーの物流拠点に新たな自動化ロボ導入。人手作業の約30%を担い負担軽減+作業効率アップ

不快な言動の経験者は5割以上、退職を検討したことがある割合は48%<職場のグレーゾーンハラスメント実態調査>

「Amazon プライムデー」の4日間、対象自社ECサイトでの買い物に「Amazon Pay」使うとポイント還元などのキャンペーンを用意

違反すれば罰金の可能性も。欧州のウェブアクセシビリティ義務化始まる<Kiva野尻会長に聞く国内EC企業への影響>

日本で始まった「TikTok Shop」、トランスコスモスが認定パートナー「TikTok Shop Partner」に認定

「TikTok Shop」が日本でスタート、アプリ内で商品の販売から購入が可能に

ECからの通知で購入きっかけ1位は30代以上がメール、20代はLINE。好ましい通知タイミングは平日夜
※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。
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オリジナル記事:日本郵便の貨物自動車運送事業法の許可取消しへの対応は?/独禁法上問題になり得るかもしれない行為の荷主646人に注意喚起【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング
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