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日本郵便への貨物自動車運送事業法の許可取消し、その対応は?

9ヶ月 ago

国土交通省関東運輸局は6月25日、点呼業務に不備があった日本郵便に対し、一般貨物自動車運送事業の許可の取り消し処分を行った。

国交省は同日、許可取り消しに伴い第二種貨物利用運送事業に係る事業の一部停止命令を実施。合わせて貨物自動車運送事業法に基づく輸送の安全確保を命じた。

日本郵便は郵便局において発生した点呼業務不備事案に関し、6月5日に国土交通省から、一般貨物自動車運送事業の許可の取消処分に関する聴聞通知を受領。6月17日に行政処分を受け入れる旨を国土交通省に報告していた。

行政処分により日本郵便は6月26日から、一般貨物自動車運送事業で使用している1トン以上の車両が使用できなくなった(約2500台/全国の約330局の郵便局で使用)。

日本郵便は1トン以上の車両の業務を他の運送会社に委託することをベースに、確実な点呼の実施を大前提として、保有する軽四車両(約3万2000台)の活用など、オペレーションの移行について調整を進めていた。

その結果、他の運送会社の協力により、業務委託および軽四車両への切り替えなどの移行対応が完了。郵便物および荷物(ゆうパックなど)のサービスを確実かつ適切に提供していくとしている。

日本郵便で「今回の行政処分などを厳粛に受け止め、運送事業者として、確実な点呼の実施をはじめ、運行の安全および運転者・お客さまの安全を確保する体制構築を徹底し、信頼回復に全力で取り組む」としている。

鳥栖 剛

スクロール360、茨城県つくば市に関東3拠点目の物流センターを開設

9ヶ月 ago

スクロールの子会社でEC支援を手がけるスクロール360は6月24日、関東エリアの第3物流拠点として茨城県つくば市に「SLCつくば」(スクロールロジスティクスセンターつくば)を開設したと発表した。

スクロール360は物流拠点を広げており、総面積は約6万6000坪まで拡大。利便性や労働力の確保といった観点から関東圏の物流拠点へのニーズが高まっていることを受け、「SLCみらい」「SLC春日部」に次ぐ第3の拠点として「SLCつくば」を開設した。

「SLCつくば」の外観 スクロールの子会社でEC支援を手がけるスクロール360
「SLCつくば」の外観

関東エリアにおける総面積は約1万8000坪。さまざまなニーズに対して、これまで以上に最適な物流ソリューションの提案ができるとしている。

「SLCつくば」の特長は次の通り。

  • ビジネスモデルに合わせた最適な物流ソリューション提案(BtoB、BtoCの一元管理倉庫)
  • 関東3拠点を活用した柔軟な繁閑対応
  • 立地の優位性による物流コストの最適化(首都圏・北関東圏へのアクセス)
  • 太陽光発電設備の設置および100%再生可能エネルギー由来の電力利用による環境配慮型物流センター
「SLCつくば」の倉庫内とカフェラウンジ スクロールの子会社でEC支援を手がけるスクロール360
倉庫内とカフェラウンジ

「SLCつくば」で提供する物流ソリューションは次の通り。

  • 入出荷波動対応ソリューション
    プロモーションや季節要因などの急激な物量変動に対し、高度なリソースマネジメントと可変性の高いオペレーション体制、出荷予測に基づくレイアウト拡張・マテハン準備などを通じて、柔軟な波動対応ができる。
  • 顧客へのパーソナライズソリューション
    顧客属性に応じた同梱物対応や、パーソナル納品書、ギフト包装、メッセージカード対応などにより、「特別感」のある配送体験を提供。
  • 販促物同梱
    特定商品へのチラシ同梱や購入回数に応じた同梱内容の変更など、購入情報に応じた同梱物制御ができる。
  • オペレーション効率化ソリューション
    自社開発のWMS(倉庫管理システム)により、商材特性や出荷傾向などに合わせた柔軟な運用設計が可能で あり、コスト低減と生産性向上を実現する。
宮本和弥

ソースネクストのEC事業、CRMを強化。EC特化型CRM・MAツールを導入

9ヶ月 ago

セキュリティソフト「ZERO」や「筆まめ」「ポケトーク」などを展開するソフトウェア販売のソースネクストは、EC事業でのCRMを強化する。

ソースネクストのは従来から、顧客1人ひとりに最適化した情報を提供するパーソナライズ配信に注力、CRM施策を継続的に実践してきた。一方で、会員数の増加や顧客ニーズの多様化に伴い、属人的になっていた運用に限界が生じつつあるといった課題を抱えていたという。

CRMの運用効率化と施策の精度向上を両立するために、ファブリカコミュニケーションズが提供するCRM・MAツール「アクションリンク」を導入した。

ファブリカコミュニケーションズによると、ボタン1つで顧客ごとに合わせたメッセージを自動作成する「鉄板シナリオ」、ノーコードでの柔軟な施策設計、直感的なUIが導入が決め手になったという。

初期セットアップの負担が少ないことが重要だった。『鉄板シナリオ』がセットされた状態で納品されるため、導入後すぐに運用をスタートでき、現場の負担を最小限に抑えられる点が魅力だった。また、操作画面がシンプルで直感的なため、属人性に左右されることなく、誰でも迷わず操作できる点も大きな利点だった。(ソースネクスト担当者)

鳥栖 剛

マーケティング、ファン作り、コンテンツ作り&発信方法などを紹介するオンライントークイベント「COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ」【7/24(木)開催】

9ヶ月 ago

GMOペパボは、ECサイト運営者を対象にしたオンライントークイベント「COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ」を2025年7月24日(木)に開催する。

「COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ」では、マーケティング、ファン作り、コンテンツ発信、ネットショップ改善などEC業界の最新トレンドや未来について、各分野で活躍するプロフェッショナル、現役ECサイト運営者が解説する。

詳細と申し込みはこちら

マーケティング、コンテンツ発信、ネットショップ改善などを語る

  • 「ECzine編集長から見た、いまのEC・これからのEC」
    (株式会社翔泳社 メディア部門 ECzine編集部 編集長 道上 飛翔氏、GMOペパボ株式会社 EC事業部 カラーミーショップマネージャー 太田 優氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

長年「MarkeZine」でマーケティングの最前線を見つめてきた道上氏が、2025年4月よりEC専門メディア「ECzine」編集長に就任。「マーケティング」から「EC」へ視点を変えて見えたこと、これからのEC運営に求められる考え方、編集現場で得た最新知見と現場のリアルな声を紹介する。

  • 「アニメ『邪神ちゃんドロップキック』に学ぶ、型破りなマーケティング術」
    (邪神ちゃんドロップキックX製作委員会 栁瀬 一樹氏、GMOペパボ株式会社 EC事業部 プリンシパルディレクター 花田 靖治氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

ふるさと納税アニメ制作、違法アップロードを逆手に取ったプロモーションなど、常識を覆すマーケティング手法で話題を集めるアニメ「邪神ちゃんドロップキック」。限られた予算内で、どのように注目を集め、ファンを巻き込んでいったのか。独自のプロモーション手法の背景、話題化のための戦略について、事例を交えて紹介する。

  • 「ファンと育てるブランド力!ヤッホーブルーイング流『愛されEC』のつくり方」
    (株式会社ヤッホーブルーイング YES!通販団星組(通販モールユニット) ユニットディレクター 植野 浩樹氏、GMOペパボ株式会社 EC事業部 マーケティングチーム PR担当 石川 あずみ氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

クラフトビール「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングのファンマーケティングとは? 「売る」よりも「愛される」ことを重視するEC運営の裏側を、担当者として第一線に立つ植野氏に聞く。EC運営における「売る」よりも「愛される」視点、ヤッホーブルーイングのファンマーケティングの事例などを紹介する。

  • 「『となりのカインズさん』式、成果につながるメディア運営術」
    (株式会社カインズ となりのカインズさん編集長 与那覇 一史氏、GMOペパボ株式会社 EC事業部 プリンシパルディレクター 花田靖治氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

「ホームセンターを遊び倒す」をコンセプトに、暮らしや日常をちょっと面白く切り取るコンテンツで注目を集めるオウンドメディア「となりのカインズさん」。コンテンツ作りのコツ、発信を継続する方法など、ECサイトの成果につながるメディア運営のポイントについて、編集長・与那覇氏に聞く。

  • 「あなたのEC、伸びしろどこ?実演!ネットショップ診断」
    (エバン合同会社 CEO 川添 隆氏、GMOペパボ株式会社 執行役員/EC事業部 部長 寺井 秀明氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

EC周辺の経営や利益成長のアドバイザーである川添氏が、「カラーミーショップ」利用店舗の悩みに対して、ショップを見ながらフィードバックを行う実演型セッション。ショップ診断を通じて明らかになる課題と向き合いながら、本質的なEC運営に必要な視点や判断軸を具体的に解説する。

  • 「20周年を迎えた「カラーミーショップ」が語る、これからのEC運営」
    (GMOペパボ株式会社 執行役員/EC事業部 部長 寺井秀明氏)
COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ
(画像は「カラーミーショップ byGMOペパボ」のサイトからキャプチャ)

2025年に20周年を迎えた「カラーミーショップ」が、これまでの歩みを振り返りながら、今後のEC運営者にとって必要になるであろう取り組みを紹介する。

「COLOR ME SHOP DAY 2025 byGMOペパボ」について

  • 日時:2025年7月24日(木)13時00分~16時30分
  • 視聴方法:オンライン(Zoom)
  • 参加費:無料(申込みが必要)
  • 主催:GMOペパボ
  • 申込締切:2025年7月24日(木)13時00分
  • 詳細と申し込みhttps://shop-pro.jp/news/20250724-cmsd2025/
藤田遥

楽天、アマゾン、LINEヤフー、自社ECのプラットフォーム横断分析サービスをコマースメディアが提供

9ヶ月 ago

EC総合支援のコマースメディアは6月25日、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」、自社ECのプラットフォームを横断で分析できる「ECプラットフォーム横断分析ツール」の提供を開始したと発表した。

「ECプラットフォーム横断分析ツール」は、「Shopify」(Google Analytics)、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」など複数のECプラットフォームのデータを統合、統一したダッシュボード上で分析するツール。さまざまなプラットフォームのパフォーマンスを一元的に把握できるようにし、マーケティングキャンペーンの効果測定、売上傾向の分析、顧客エンゲージメントの評価など、あらゆるビジネスニーズに対応する。

これまで、マーケティング担当者は各プラットフォームの管理画面から情報を確認したり、ダウンロードして集計する手間が発生していた。「ECプラットフォーム横断分析ツール」の導入で、こうした手間を解消、分析業務や企画により多くの時間を割けるようになるという。

楽天、アマゾン、LINEヤフー、自社ECのプラットフォーム横断分析サービスをコマースメディアが提供
横断分析ツールの全体サマリー画面(画像はデモ環境のキャプチャ)

「ECプラットフォーム横断分析ツール」主な機能

  • Google Analytics、楽天、Amazon、Yahoo!など複数プラットフォームの自動データ集計と可視化
  • Google CloudおよびLooker Studioとの統合でスケーラブルなレポート作成
  • ビジネスニーズに合わせたダッシュボード・レポートのカスタマイズ
楽天、アマゾン、LINEヤフー、自社ECのプラットフォーム横断分析サービスをコマースメディアが提供
プラットフォームの横断商品分析の画面(画像はデモ環境のキャプチャ)
鳥栖 剛

倉庫全体の作業効率を37%改善、専門商社のアズワンが九州の物流センターに導入した自動搬送ソリューションとは

9ヶ月 ago

科学機器、産業機器、病院・介護用品の専門商社であるアズワンは6月、九州エリア初の物流基幹センター「九州DC」を開設した。

センターでは、作業者の作業場まで商品を搬送し定点作業ができるギークプラスの物流ソリューション「PopPick」を導入。ピッキングの効率は3倍以上、倉庫全体の作業効率は37%向上したという。

アズワンは取扱商品数の拡大に物流の自動化が不可欠であると考え、約20年前から自動倉庫の導入といった物流DXに注力。人と自動化設備の役割を適材適所で組み合わせることで、作業効率の向上とコスト削減による省人化を推進してきた。

2015年にBtoB-ECサイト「AXELショップ」を開設し事業を拡大。開設からわずか3年で商品点数は約10倍以上となり、多品種・小ロット対応が求められるロングテールビジネスが加速しているという。

即日出荷体制と1200万点を超える商品によるロングテールビジネスを手がけるアズワンの物流戦略は、さらに専門性を兼ね備えた商品の拡充。そのために、これまで以上の倉庫内ロケーションの効率的な活用、作業効率の向上を実現するために自動化設備の導入を検討、ギークプラスの「PopPick」を導入した。

「PopPick」の特長は

防火シャッター直下までの高さ✕高密度設計により高保管効率を実現

防火シャッター直下を通過できる最大3.8メートルの高さの棚を使用することが可能。コンテナ同士も2センチ間隔で配置し、手作業のマニュアルオペレーションよりも、大量の商品を高密度に保管できる。一般的な中軽量棚と比較すると棚の保管効率を約2倍向上させることが可能。

ピック対象となるコンテナを作業員の“手元”まで自動搬送。作業生産性が向上

一般的な棚搬送型GTPソリューションでは、1ステーションあたりの作業効率は手作業のマニュアルオペレーションと比べて約3〜5倍。PopPickは対象コンテナを棚から自動で引き出し、作業員の手元まで搬送することで、さらなる作業生産性の向上が期待できる。

ピック対象となるコンテナを作業員の“手元”まで自動搬送する

今後、SKUのさらなる増加が見込まれるなか、出荷頻度が低い商品は、人での作業では、ロングテールの加速に対して作業面積が広がっていく。結果的に作業効率の低下・作業者の負荷増加(歩行距離の増加)になる。そういった状況を勘案し、低頻度商品の領域であっても自動化が不可欠であると感じてきた。限られた空間の有効活用や拡張性、高い生産性を発揮できる点を評価し、PopPickの採用に至りった。2025年9月までに、1時間あたりのピッキング・出荷作業を人手の約40行から130行程度まで高めることをめざす。(アズワン サプライチェーン統括本部 物流企画部長 亀石徹生氏)

アズワン サプライチェーン統括本部 物流企画部長 亀石徹生氏
アズワン サプライチェーン統括本部 物流企画部長 亀石徹生氏
鳥栖 剛

「TikTok Shop」で売上を伸ばすには? 他の国との違いは? 動画制作はマスト? 中国「Douyin」で成功したインアゴーラCEOに聞く

9ヶ月 ago
日本でもスタートする「TikTok Shop」。中国版「TikTok」の「抖音(Douyin)」、米国の「TikTok Shop」に出店するインアゴーラに押さえておくべきこと、成功するためのポイントなどを聞きました。

中国向け越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)」を運営するInagora(インアゴーラ)は、日本で最も「TikTok Shop」を熟知している企業の1社である。中国版「TikTok」の「抖音(Douyin)」に日本企業第1号として出店4年以上にわたる運営で数々のアワードを受賞、日本を代表するブランドの運営代行も手がける。間もなく日本で始まる「TikTok Shop」を攻略するためのポイントは何か。日本の「TikTok Shop」にも出店するというインアゴーラの翁永飆CEOに聞いた。

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
翁CEO

インアゴーラが「抖音(Douyin)」で積み重ねてきた実績

インアゴーラが「Douyin」に出店したのは2021年4月。化粧品、サプリメント、日用品などを扱う総合ショップ「ワンドウ」を運営する。これまでの販売数量は538万件超(「Douyin」越境部門1位)で、店舗評価は4.95+(5点満点)という高評価

2022年に「Douyin W11 Big Day 売上ランキング」1位、「Douyin 818 EC売上ランキング」2位、2023年に「Douyin グローバル厳選輸入スーパー 優秀パートナー」を受賞するなど、「Douyin」で活躍する日本企業である。

「Douyin」で事業を展開したい日本ブランドの運営代行も展開。これまで、ミキハウスなど日本を代表する約10の有名ブランドの運営代行も手がけてきた。

2023年9月に始まった米国の「TikTok Shop」にも出店し、ラーメンを販売。7月以降にスタートするとされている日本の「TikTok Shop」の出店準備も進めている。

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
米国でインアゴーラが展開している「TikTok Shop」

「Douyin」の登場で大きく変わった中国EC市場、「TikTok Shop」の可能性

「Douyin」が登場する前の中国EC市場。Alibabaと京東(JD.com)というECプラットフォームがEC市場の大きなシェアを占めていた。それが「Douyin」の参入で大きく変わり、「数年でEC市場の大きなシェアを獲得する規模にまで拡大した」(翁CEO)

なお、インアゴーラの調べによると、2024年のGMV(流通総額)、アリババ(タオバオ、天猫など)が8兆元、拼多多(Pinduoduo)が5兆元、京東(JD.com)が4兆元、抖音(Douyin)が3.5兆元と推定している。

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
中国ECプラットフォームのGMVのシェア(推定 ※インアゴーラ調べ)

アメリカでも「TikTok Shop」は急速に成長。すでに日本円で月間1300~1700億円規模の流通総額に達しており、年間では1.5兆円、近く2兆円に迫る勢いという。

日本市場では、「楽天市場」「Amazon.co.jp」の流通総額はそれぞれ4兆円超。翁氏は「『TikTok Shop』の登場で数千億円から、場合によっては1兆円単位の新たなマーケットが生まれる可能性がある」と指摘。既存マーケットからユーザーが移行するか、あるいは新しい需要が生まれ新たなマーケットが創出されると予測する。

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
「Douyin」の成長率の推移

「抖音(Douyin)」と日本版「TikTok Shop」の違いは?

翁CEOによると、「抖音(Douyin)」と、アメリカですでに展開され、日本でも今後展開予定の「TikTok Shop」は、「アクセスするサーバーのデータベースが異なる点を除けば、他の国と機能的には“ほぼ同じ”」と言う。

中国で「Douyin」がローンチし、その後、東南アジア(マレーシアなど)に拡大。その後、北米で急速に成長した。

日本はこれらの地域に比べて導入が遅れているが、最終的には中国版やアメリカ版と同じような機能を実装するだろう。(翁CEO)

たとえば、「Douyin」では購入履歴、配送の追跡、物流ルートの確認など、ECに関するすべての業務がシステム内で完結できる仕組みが整っている。こうしたECに関する全機能について、日本の「TikTok Shop」は半年間かけて段階的に実装していく予定という。

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
インアゴーラが運営代行してきた「Douyin」でのブランド店舗の一例

インアゴーラが「Douyin」で成功した秘訣

翁CEOは、「Douyin」で成功した秘訣(ひけつ)を「総合力」と説明する。その「総合力」は、動画やライブといった「コンテンツの制作力」、適切な「インフルエンサーとの連携」、効果的な「広告運用」、そして最も重要な「データ分析力」という複合的な要素を指すという。

「TikTok Shop」での販売手法は大きく分けて「動画」と「ライブ」の2つ。「動画」は長期的な売り上げと認知度向上に役立つ一方、「ライブ」は短期間で集中的な売り上げを創出するための施策になる。

「TikTok Shop」の「ライブ」はフィード(おすすめ表示)に表示されるため、フォロワー以外の新規視聴者が流入しやすい。「Instagramライブが主に既存のファン層にリーチするのとは大きく異なる点」と翁CEOは言う。

「ライブ」は広告とオーガニック流入を組み合わせた集客が重要で、コンテンツの質だけでなく、「TikTok」のアルゴリズムに対応する“トラフィック対策”のような多岐にわたる対策が必要になる。ライブ配信中には分単位でのデータ分析に基づく対策が求められ、視聴者のエンゲージメント(関心度)を高める工夫が売り上げを左右する。(翁CEO)

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
インアゴーラの「ワンドウ」が「Douyin」で展開するライブのイメージ

「TikTok Shop」では、アフィリエイト(成果報酬型広告)機能の活用も重要という。「TikTok」内のインフルエンサーやクリエイターはアフィリエイト機能を活用し、自身の収益を伸ばすことができる。そのため、「TikTok」クリエイター自ら、“売れる動画やライブ”を作成し、配信しようとする。

アフィリエイト機能は固定費を抑えながら成果報酬型で販売を促進できるメリットがある。また、フォロワー数が少ないKOC(Key Opinion Consumer、特定の分野に詳しい一般消費者)も収益を得られるチャンスがあるので、新たな経済圏が生まれる可能性がある。ブランディングと販売促進を両立させるためには、固定費によるトップインフルエンサーの起用(たとえば、自社で制作する動画にインフルエンサーを起用するなど)、アフィリエイトを活用した販売が重要だと考えている。(翁CEO)

なお、翁CEOによると「TikTok Shop」の管理画面には「インフルエンサー検索」「アフィリエイト機能」「広告システム」「ライブ機能」などが統合された仕組みが実装されている。たとえば、このプラットフォーム内にあるマッチング機能を利用すると、インフルエンサーやアフィリエイターを検索し、ビジネスを依頼できる

そのため、「自社に動画制作のノウハウがなくても、動画を制作できる適切なインフルエンサーやアフィリエイトと連携できるため、中小企業でも参入しやすい環境が整っている」(翁CEO)

「TikTok Shop」で成功するには? 他の国との違いは? 動画制作は必要? 中国「Douyin」日本企業出店1号のインアゴーラCEOに聞く
翁CEO

特にデータ分析の重要性が高いと翁CEOは言う。「Douyin」ではユーザーやコンテンツに関する膨大なデータが「ほぼ全開示」されるため、詳細な分析が可能。インフルエンサーやアフィリエイターの適切な選定、ターゲティング広告の配信などが実現できるという。

たとえば、100万人ものクリエイター(インフルエンサーやアフィリエイター)のなかから、フォロワーの属性(デモグラフィック)、コンテンツの種類、そのクリエイター経由の購入履歴や購買行動傾向などを分析することで、ターゲット層に合致するインフルエンサーやアフィリエイターを何百人、何千人とピックアップできる。(翁CEO)

「TikTok Shop」で成功するための運用ポイントと重要なこと

「Douyin」には「店舗スコア」と呼ばれる店舗を評価する仕組みがある。「日本のECサイトで言えばレビュー評価のようなもの」(翁CEO)。インアゴーラの「Douyin」の店舗評価は4.95+(5点満点)と高評価だ。

この仕組みは「TikTok Shop」でも採用される消費者による購入判断の材料になるほか、インフルエンサーやアフィリエイターが提携先を選ぶ際の判断基準にもなる。コンバージョン率を悪化させる要因を排除し、インフルエンサーやアフィリエイターが提携したくなる評価を得る必要がある。(翁CEO)

なお、「店舗スコア」は配送スピード、顧客サポート(CS)、返品率などさまざまな指標で評価されるという。

そして、最も重視したいのがコストパフォーマンス。TikTok Japanも代理店も手探りの状態で始める日本版の「TikTok Shop」。それを踏まえ、翁CEOは「基本的な取り組みから始めることが重要だ」と言う。

基本的なこととは何なのか? 「TikTok Shop」のクリエイター(インフルエンサーやアフィリエイター)は基本的に自身で動画を制作できるため、固定費ではない成果報酬型のアフィリエイト機能を使い、まずは成果報酬型で「TikTok Shop」をスタート徐々に、人件費やリソースが必要になる「ライブ」を使った販売などに着手する方法をお薦めするという。

翁CEOがインタビュー中、興味深い注意ポイントを指摘した。それは“片手間”での運用では「TikTok Shop」の成功は難しいということだ。

「TikTok Shop」はクリエイター選定、それを実施するためのデータ分析など“やること”が多い。それを踏まえて、翁CEOはこう注意を促す。

「TikTok Shop」の運営はInstagramライブのような「片手間」でできるものではない。「楽天市場」「Amazon」に出店するのと同様の認識で取り組む必要がある

成功体験を日本企業に提供するインアゴーラの取り組み

4年以上も「Douyin」に出店、米国「TikTok Shop」で販売し、日本の「TikTok Shop」でもビジネスを展開予定のインアゴーラは、最も「TikTok Shop」を熟知している企業と言っても過言ではない。

そのインアゴーラが日本での「TikTok Shop」スタートを前に、自社で培った知見やノウハウを披露する「TikTok Shopマスター 短期養成セミナー」を開催する。

「TikTok Shop」の仕組みや収益構造、広告運用などの仕組みの解説、「TikTok Shop」開店、インフルエンサーマーケティング、効果的な動画やライブの設計などを、全6講座で解説する講座を実施する。計6回で、場所はInagora東京本社(東京都港区芝4丁目1-28 PMO田町Ⅲ 2F)。参加費は6講座合計で15万円(税抜)。

▼詳細と申し込み▼
https://www.inagora.com/tiktokshop-seminar/

インアゴーラが主催する「TikTok Shopマスター 短期養成セミナー」
「TikTok Shopマスター 短期養成セミナー」について

スケジュール(仮)と内容

インアゴーラによると、「TikTok Shop」のデモンストレーションも含めた、実践的かつリアリティのある内容を提供したいという。

そのため、日本国内での「TikTok Shop」が正式ローンチした後、内容を最新仕様にアップデートし、開催するという。

現段階(記事公開の6/25時点)では、日本での「TikTok Shop」のローンチ日が未定の為、スケジュールは仮で組んでいる。

基本的に「TikTok Shop」の正式ローンチ後、隔週・週2回夕方の開催を想定。スケジュールは、セミナー申し込み後、追って確定日程を案内するとしている。

  • 第1回:2025年7月15日(火)17:00〜18:00
    TikTok Shop とは何か? 楽天やアマゾンとの違いや新たな顧客層獲得の可能性について
  • 第2回:2025年7月16日(水)17:00〜18:00
    ゼロから始めるTikTok Shop開店講座 EC構造の理解から開店実務・運営体制までを一挙に学ぶ
  • 第3回:2025年7月22日(火)17:00〜18:00
    広告×データで売上を伸ばす!TikTok Shopの収益構造・広告機能・管理画面分析を完全攻略
  • 第4回:2025年7月24日(木)17:00〜18:00
    インフルエンサーを味方に!認知拡大から売上を伸ばすTikTokインフルエンサーマーケティングの特徴・攻略
  • 第5回:2025年7月29日(火)17:00〜18:00
    TikTok動画でモノが売れる理由とは?再生から購入までの流れ・トラフィック戦略を徹底解剖
  • 第6回:2025年7月31日(木)17:00〜18:00
    TikTokライブで“今”売る!視聴者を購買へ導く構成・演出・トラフィック設計を一挙解説

▼詳細と申し込み▼
https://www.inagora.com/tiktokshop-seminar/

瀧川 正実

SNSのライブコマースで累計売上14億円のジェイフロンティア​​、今後は「TikTok Shop」の運営に注力する方針

9ヶ月 ago

D2C事業などを手がけるジェイフロンティアは6月24日、ライブコマースをスタートしてから累計で売上高14億円、受注件数23万件を達成したと発表した。今後は「TikTok Shop」の運営に注力する方針を掲げた。

ジェイフロンティアは、「TikTok」と「Instagram」におけるライブコマースを主要な販売チャネルとして活用してきた。「TikTok」はライブコマースのなかでも、ショート動画を介して視覚的に商品の魅力を伝えられる点が大きな特長と説明。ユーザーの「発見」や「共感」を促すコンテンツは、購買行動に直結しやすい傾向があるという。

この特性を生かし、商品の世界観や使用シーンをリアルに伝える動画制作に注力。多様なクリエイターとの連携を通じて、幅広い層へのアプローチと効果的なプロモーションを展開してきた。こうした取り組みが、ライブコマースをスタートしてから累計で売上高14億円、受注件数23万件を超えた要因になっているという。

SNSインフルエンサーを活用した販売ノウハウ、「TikTok」「Instagram」で月間最高売上9000万円規模、月間新規受注2万件規模の実績、テレビショッピングにおける1日2億円規模のライブ販売実績を生かし、今後は「TikTok Shop」の運営に注力していくという。

鳥栖 剛

Pinterestと急成長の米化粧品ブランドが始めたAI活用のバーチャルカラー分析+商品提案ツールとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

9ヶ月 ago
Pinterestは、米国でZ世代から人気の化粧品事業者と提携し、AIによる肌分析と分析結果を活用した商品を表示するツールを開発しました。両社の取り組みとツールの特長を解説します

Pinterestが運営する写真共有サービス「Pinterest」が、さらに進化しています。Z世代の消費者に人気の美容ブランド「e.l.f. Cosmetics」を手がける米国の化粧品事業者と協業し、ユーザーにパーソナルな美容体験を提供。AIを活用した診断ツールを通じて、1人ひとりに最適な化粧品を表示し、シームレスな購買体験につなげる取り組みをしています。

PinterestがZ世代向け美容ブランドと協業

Pinterestは、e.l.f. Beauty(エルフビューティー、米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』によると、2025年のe.l.f. BeautyのEC売上高は1億84万ドルに達すると予測)との協業を通じ、消費者向けの新たなデジタルツール「color e.l.f.nalysis」を立ち上げ、新たなソーシャルコマースの取り組みを始めています。

このツールを使うと、ユーザーは自分の写真をアップロードするだけで、パーソナライズされたメークアップの提案を受けられます。ツールの利用は無料。世界中どこからでも利用できます。

「color e.l.f.nalysis」のイメージ(画像はe.l.f. Beautyのサイトから追加)
「color e.l.f.nalysis」のイメージ(画像はe.l.f. Beautyのサイトから追加)

肌の特長を分析し、ユーザーの肌の色合いに合わせた「Pinterest」ボードを自動でカスタマイズして提供。これらのボードには、ユーザーの肌にマッチした「e.l.f.」の商品が掲載されます。クリックもしくはタップするとECサイトで商品を購入することができます

パーソナライズ美容のニーズを深掘り

Pinterestはe.l.f. Beautyのような大手小売事業者と直接連携することで、ユーザーが商品を発見し購入できる、よりパーソナライズされたショッピングのプラットフォームとしての地位を高めています。

Pinterestの消費財担当バイスプレジデントであるケイティ・ドンブロウスキー氏はe.l.f. Beautyとの協業を報じる発表で、次のように説明しています。

過去1年間でメーク関連の検索は16億回に達し、メークに役立つ「カラーシーズン分析」のようなデジタルツールへの関心が22倍に増加していることから、消費者がパーソナライズされた美容体験を強く求めていることは明らかです。

この動きは、ソーシャルメディアが消費者の購買行動に影響し、Z世代の消費者の間で特に重要な役割を果たしているなかで起こっています。

DHLが発表した「Eコマーストレンドレポート2025」によると、世界の消費者の70%が2030年までに主にソーシャルメディアを通じて買い物をするようになると予想しています。

レポートでは、消費者の10人中7人が、バーチャル試着のようなAIを活用したよりスマートなショッピングツールを求めていることも判明しました。

DX化の技術が高まるにつれて、消費者は「実用性と楽しさを融合させた、直感的でテクノロジーを活用したショッピング体験」を求めているとDHLは解説しています。

「color e.l.f.nalysis」の特長

「color e.l.f.nalysis」は、季節の名称に当てはめたカラー分析に基づいて構築されています。これは、色相、明度、彩度などの特長に基づいて、個人を暖色系または寒色系の「シーズン」に分類する方法です。ユーザが写真をアップロードすると、ツールが顔の特長を分析し、「ウィンター」「スプリング」などに肌のカラーを決定します。

その結果に基づいて、ユーザー1人ひとりに合わせて作られた「Pinterest」のボードを表示。そして、ユーザーのカラープロファイルにマッチする「e.l.f.」商品のなかで、購入できる商品が厳選されてまとめられた、画像や動画のリストがボードに表示されます。

e.l.f. Beautyの統合マーケティングコミュニケーション担当最高責任者であるパトリック・オキーフ氏は、ニュースリリースで次のようにコメントしています。

「Pinterest」と協力し、カラー診断の専門家と共同で開発した「color e.l.f.nalysis」は、人間の血の通ったサービスを補完するものです。デジタルツールが人の手に置き換わるものではありません。「color e.l.f.nalysis」は、ユーザーが自分に合うものを見つけ、数タップで自身に最適な「e.l.f.」商品にたどり着くことができる、スマートかつシームレスな楽しい体験を提供します。(e.l.f. Beauty 統合マーケティングコミュニケーション担当最高責任者 パトリック・オキーフ氏)

ユーザー行動を分析

Pinterestは、プラットフォーム上の検索、保存、ショッピング行動を分析し、ボードの商品キュレーションに活用しています。

e.l.f. Beautyのニュースリリースによると、このツールを実現するためにe.l.f. BeautyはPinterestのインサイトチームと協力し、シーズンごとのトレンドを把握しました。Pinterestの自社データによると、2024年5月から2025年5月にかけて、「トゥルーサマーメイクアップ」という検索が前年比で23%増え、「スプリングカラーパレット分析」の検索も同様に30%増えたそうです。

e.l.f. Beautyの広報担当者によると、ユーザーは「color e.l.f.nalysis」を専用のマイクロサイトを通じて世界中で利用でき、e.l.f. Beautyは期間限定ではなく長期的に利用できるとしてツールとして「color e.l.f.nalysis」を提供しています。

e.l.f. Beautyはまた、ソーシャルを活用したクリエイティブエージェンシーであるMovement Strategyとも提携しました。e.l.f. Beautyによると、Movement Strategyは、リアルタイムのデータやプラットフォーム上での利用者の動きを分析して、ブランド戦略を立て、人々の心をつかむような魅力的なコンテンツを制作し、さらに、世の中に新しい流行や文化を生み出すような強い影響力を持つインフルエンサーと連携しています。

Pinterestが展開する、ユーザーの注目をひく広告コンテンツ

e.l.f. BeautyはPinterestのクリエイターパートナーシップパッケージも利用しています。これにより、e.l.f. Beautyと組んでいるインフルエンサーは「Pinterest」のユーザーに合わせて調整された、「Pinterest」ファーストのコンテンツを制作できます。

PinterestのWebサイトによると、このコンテンツは「Idea Ads(アイデア広告)」という形で宣伝されます。これは、普通の投稿のように見えますが、実は広告で、複数ページにわたって動画や画像などを使い、ユーザーの興味を強く引きつける意図で設計されています。

このコンテンツには、Pinterestの最新のコラージュ形式も採用されており、ダイナミックな切り抜きスタイルのピンデザインが特徴です。Pinterestによると、コラージュは2023年のリリース以来、Z世代ユーザーの間で最もエンゲージメントの高いコンテンツタイプの一つになっています。

2025年6月上旬、PinterestはAIを活用した機能「オートコラージュ」を発表しました。これは、広告主の商品カタログから何千もの購入可能なコラージュを自動的に生成するものです。Pinterestによると、初期のテストでは、ユーザーがオートコラージュを保存する割合は、標準的な商品ピンの2倍でした。

AIを活用し、ユーザーごとにセグメントした商品をコラージュし表示する「オートコラージュ」(画像はPinterestのニュースリリースから追加)
AIを活用し、ユーザーごとにセグメントした商品をコラージュし表示する「オートコラージュ」(画像はPinterestのニュースリリースから追加)

EC売上高28%増で成長中のe.l.f. Beauty

e.l.f. Beautyは、3月31日に終了した2024年度第4四半期の売上高が前年同期比4%増の3億3260万ドルだったと報告しました。2025年3月期通期では、米国およびグローバルのECと小売チャネルの両方が成長し、売上高は前期比28%増の13億1000万ドルに達しました。

決算説明会で、CEOのタラング・アミン氏は、「e.l.f. Cosmetics」が現在、米国の化粧品ブランドでは販売個数1位、売上金額では2位になっていると説明しました。「『e.l.f. Cosmetics』は2025年、トップ20の化粧品ブランドのなかで、圧倒的な差で最も急速に成長しています」(アミン氏)

「e.l.f. Cosmetics」は、卸売り先の米国小売大手でも売上シェアを拡大しています。「現在、『Target』の化粧品カテゴリーの21%を占め、『Walmart』の化粧品カテゴリーでは4位から2位に上昇しました」(アミン氏)

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

交換できるくん、住宅設備保証事業に本格参入。住宅設備EC販売のノウハウを生かし新設

9ヶ月 ago

工事付き住宅設備ECなどを展開する交換できるくんは6月24日、住宅設備保証事業に新規参入すると発表した。

新事業の立ち上げに向けて、交換できるくんは住宅設備保証事業を展開しているIMIの株式を取得。IMIの保証商品企画力や運営ノウハウ(コールセンターなど)、交換できるくんの住宅設備販売のDX化、交換工事実績、商品全品に無料の10年保証を付帯しているノウハウの活用、交換工事ネットワークを融合し、保証と交換工事を一体化させた住宅設備保証サービスを提供する。

IMIが現在提供している住宅設備保証概要

販売先はすでに業務提携を結んでいる不動産関連企業、住宅設備交換で取引ある不動産管理会社などを想定している。

矢野経済研究所の調査によると、2022年時点の国内ワランティ(延長保証)サービス市場は1兆5158億円で、そのうち家電・住宅設備機器分野は約5550億円を占めており、今後は2兆円に近い規模への成長が見込まれている。

大嶋 喜子

ZOZOと花王「エマール」、サステナブルファッションの共同施策第2弾、コラボコンテンツを公開

9ヶ月 ago

花王とZOZOは、サステナビリティ情報コンテンツ「elove by ZOZO(エラブ バイ ゾゾ)」で、おしゃれ着用洗剤「エマール」とZOZOによる共同で制作した記事コンテンツ「お気に入りの洋服を長く愛するために。ZOZOスタッフの洋服の着こなし術やお手入れ方法」を公開した。

「elove by ZOZO」で公開した記事は、ZOZOスタッフが愛用しているお気に入りのTシャツの魅力を伝えると同時に、花王が運営するさまざまな会員サイト「MyKao」でのアンケート結果から、長年愛用している服に関する悩みにフォーカス。ZOZOの「マルチサイズ」と「Tシャツのシワ・カタチを回復させる、生まれた変わったエマール」を紹介している。

花王とZOZOは2024年から、複数の共同施策を通してサステナブルファッションの推進に取り組んでおり、今回の共同記事コンテンツ制作「elove by ZOZO」はその第2弾。

ZOZOはサステナビリティステートメントに「ファッションでつなぐ、サステナブルな未来へ。」を掲げ、2022年11月にファッションに関するサステナブル情報を発信する常設コンテンツ「elove by ZOZO」を開設した。

「エマール」は、洗うたびに衣類のシワやカタチを回復させ、手持ちの服を長持ちさせるためのおしゃれ着用洗剤。2025年4月にハリ感チャージ成分を2倍配合するなど、製品をリニューアル。ニットやレースなどの繊細な衣服、春夏服の定番であるTシャツに使用してほしいという思いで「お気に入りTシャツ」に関連するプロモーション施策を手がけている。

「エマール」の「リフレッシュグリーンの香り」(左から1番目、3番目)と「アロマティックブーケの香り」(左から2番目、4番目)
「エマール」の「リフレッシュグリーンの香り」(左から1番目、3番目)と「アロマティックブーケの香り」(左から2番目、4番目)
大嶋 喜子

一元管理「まとまるEC店長」のブランジスタ、「TikTok Shop」出店企業向け運用サービスをスタート

9ヶ月 1 週間 ago

ブランジスタの連結子会社であるブランジスタソリューションは6月23日、ローンチが予定されている「TikTok」のEC機能「TikTok Shop」へ出店する企業に向けて、さまざまな運営業務をワンストップで提供する運営代行(業務支援)サービスを開始すると発表した。

ブランジスタグループは、20年以上にわたってEC業界で3000サイト、2000社を超える企業の販促を支援。また、7300件以上の宿泊施設や飲食店、お取り寄せ企業、自治体などを掲載する電子雑誌の制作も手がけており、幅広い業種とのネットワークと経験を有する。

「TikTok Shop」出店企業向け業務支援サービスは、ブランジスタグループが培ってきたEC支援のノウハウを生かし、アカウントの開設から運営戦略の立案・実施、効果検証までをワンストップで提供する。

また、長年のタレントキャスティングや電子雑誌制作の経験から、出店企業や商品ごとに最適なライブコマースなどの配信者のキャスティング・運用支援を実施する。加えて、販売数増加のカギとなる配信者へ提供するための動画素材の制作もサポート。「TikTok Shop」を活用した売り上げの拡大を包括的に支援していくとしている。

ブランジスタソリューションが提供するECサイト一元管理システム「まとまるEC店長」では、「TikTok Shop」のローンチにあわせて連携機能の提供を開始予定。複数のECサイトに出店する事業者が、「TikTok Shop」を含むモール間の業務を一元的に管理しやすくし、さらなる販路拡大と業務効率化をできるようにする。

なお、「まとまるEC店長」を導入済みの企業は、追加設定の作業をせずに、登録している商品名・説明文・価格などの基本情報を「TikTok Shop」に反映できる。さらに、「TikTok Shop」からの受注データは自動的に「まとまるEC店長」に取り込み、他のECモールと在庫連携・受注処理・出荷対応・伝票発行を単一の管理画面上で一括対応できるようにした。

宮本和弥

クラウド型在庫管理のロジザード、「Shopify」向け実店舗在庫可視化アプリ「CocoZaiko」

9ヶ月 1 週間 ago

クラウド型在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」などを提供するロジザードは6月24日、「Shopify」利用事業者向けに実店舗の在庫情報を商品ページ上で可視化するアプリ「CocoZaiko(ココザイコ)」をリリースしたと発表した。

「CocoZaiko」は、「Shopify」で構築したECサイトの商品ページに「店舗の在庫を見る」ボタンを追加、クリックすることで各ロケーションの在庫数を表示するアプリ。

クラウド型在庫管理のロジザード、「Shopify」向け実店舗在庫可視化アプリ「CocoZaiko」
実店舗の在庫情報を商品ページ上で可視化する

これにより、顧客は最寄りの店舗の在庫状況を確認でき、来店や購入の意思決定をスムーズに行える。事業者は「CocoZaiko」を活用することで、ECサイトと実店舗の在庫情報を連携し、来店促進と顧客体験の向上を図ることができる。同機能の特長は次の通り。

  • 簡単導入
    • ロケーション設定、ボタン設置、在庫数登録の3ステップで利用開始
  • デザイン調整可能
    • ボタンの位置、サイズ、色、文言などをテーマエディタ上で編集可能
  • ロケーション表示管理
    • 特定のロケーションを非表示、並び順を調整可能
  • Shopify専用
    • 表示するロケーション数はShopifyのロケーション上限に準拠
鳥栖 剛

交換できるくんと伊藤忠エネクスホームライフ、工事付き住宅設備ECのクラウド型プラットフォーム「Replaform」を提供開始

9ヶ月 1 週間 ago

工事付き住宅設備ECなどを展開する交換できるくんとエネルギー関連事業を手がける伊藤忠エネクスホームライフと工事付き住宅設備ECを簡単に開始できるクラウド型プラットフォーム「Replaform(リプラフォーム)」を共同開発し、7月1日からハウスメーカー、管理会社、不動産事業者などへの提供を始める。

クラウド型プラットフォーム「Replaform」は、住宅設備の交換・リフォームEC事業を新たに立ち上げる際に活用できる法人向け住設ECのクラウド型プラットフォーム。ECサイトの構築、見積自動化、受発注管理、工程管理までをワンストップで提供する。

専門的なIT知識や大規模なシステム投資を必要とせず、容易に導入・運用が可能という。現地調査不要のオンライン見積もり、在庫・商品管理、施工体制まで含めた「工事付きEC」の仕組みをクラウドで提供する。

伊藤忠エネクスホームライフと交換できるくん、工事付き住宅設備ECのクラウド型プラットフォーム「Replaform」を提供開始
「工事付きEC」の仕組みをクラウドで提供する

交換できるくんにはこれまで、工事付き住宅設備ECサイト「交換できるくん」の仕組みをOEM提供してほしいという要望が多数寄せられていたという。こうした市場ニーズを背景に、伊藤忠エネクスホームライフとの「Replaform」の共同開発が実現した。

交換できるくんの100%子会社であるKDサービスが、見積から注文受付、商品仕入れ、施工手配までを一括で担う。住宅設備ECの開設・運用コストを従来比で大幅に低減し、新規事業参入を後押しするとしている。

鳥栖 剛

「カウシェ」、累計資金調達額が約46億円を突破。AIと人の知見を組み合わせた開発体制の強化に充当

9ヶ月 1 週間 ago

シェア買いアプリ「カウシェ」を運営するカウシェは、三井住友海上キャピタル、ポーラ・オルビスホールディングスなど合計7社を引受先とする第三者割当増資を実施した。今回の資金調達はシリーズCラウンド。加えて、UPSIDER Capital、日本政策金融公庫を引受先としたデットファイナンスも実施。これにより累計資金調達額は合計で約46億円に到達した。

「カウシェ」は調達した資金を、開発強化、経営基盤の拡充、人材採用に充当する。AIと人の知見を組み合わせたハイブリッド開発体制を強化し、新しい購買体験の創出を図る。

今後は経営管理体制の強化に加え、人材採用のために、一定期間の就労を条件に退職後も権利保持できる「ストックオプション制度」を継続。求職者の多様なキャリア選択と、スタートアップへの転職の障壁を低減する。

「カウシェ」は2025年5月に累計400万ダウンロードを超えた。カウシェはAIを活用した発見型ECモデルを通じて、「ほしいものを探す」から「ほしいものに出会う」体験を提供することで、EC体験の価値向上を図っている。

「カウシェ」の成長遍歴
「カウシェ」の成長遍歴

経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査によると、世界のBtoC領域(消費者向け電子商取引)の物販系分野、サービス系分野を含むEC化率は2023年で19.4%。2027年には22.6%まで上昇すると予想されている。一方で日本のEC化率は物販系分野のみで9.38%。サービス系分野を含めても13.7%と、世界の先進国と比較しても低水準にとどまっている。

2023年の日本のBtoC-EC市場規模は約15兆円。日本のEC化率が1ポイント上昇すると、約1.5兆円の大きな経済効果が生まれると試算されている。

世界のEC化率。日本のEC化率は13.7%となっている
世界のEC化率。日本のEC化率は13.7%となっている
日本のEC化率上昇による経済効果の試算
日本のEC化率上昇による経済効果の試算

調達概要

投資ラウンド:シリーズC

累計調達額:約46億円

エクイティファイナンス(新株発行による資金調達)

  • 三井住友海上キャピタル
  • デライト・ベンチャーズ
  • AGキャピタル
  • ポーラ・オルビスホールディングス
  • NOBUNAGAキャピタルビレッジ
  • Asu Capital Partners
  • New Commerce Ventures

デットファイナンス

  • UPSIDER Capital
  • 日本政策金融公庫
大嶋 喜子

「またこのLINEか……」と思われない+ユーザーが開封したくなるLINEメッセージの作成&送り方のコツとは? | 『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』ダイジェスト

9ヶ月 1 週間 ago
『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』(竹内謙礼/清水将平 著 技術評論社 刊)ダイジェスト(第6回)

『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』の一部を抜粋して紹介する連載6回目は、「LINEメッセージ作成&送り方のコツ」についてのお話です。

「楽天市場」を攻略するポイントをまとめた過去記事は、以下をクリックしてください。

LINEの友だちを増やすネットショップならではの方法とは

オーソドックスな手法だけでは、LINEの友だちを増やすことはできないと理解したほうがいい。たとえば、商品ページに「LINEはじめました」「友だちになってください」といったキャッチコピーを添えたバナーを設置しても、お客の立場としては友だちになるメリットがないので、おいそれと友だち登録はしてくれない。

プライベートのコミュニティツールとしても利用するLINEは、メルマガよりも登録してもらう難易度が高いと思ったほうがいい。知らない友だちとむやみにLINEでつながらないのと同じで、見知らぬお店のLINEに友だち登録するケースは稀なのである。魅力のある店舗づくり、商品づくりができていることが大前提であり、お客にとっても「このネットショップのLINEなら登録したい」と思われるような店舗のコンセプトと商品ページができていなければ、LINEの登録者数を増やすことは難しいと思ったほうがいいだろう。

楽天市場 最強攻略ガイド 友だち数が20万を超える澤井珈琲では、同梱チラシだけではなく、オマケでLINE登録を訴求している
友だち数が20万を超える澤井珈琲では、同梱チラシだけではなく、オマケでLINE登録を訴求している

ネットショップ独自のLINEの友だちの増やし方としては、商品にLINEの案内を同梱する手法が挙げられる(第2章のコラムを参照)。たとえば、ふるさと納税の商品を販売しているネッショップであれば、同梱物のチラシに

LINEの友だち限定の返礼品があります

LINEに先行案内が届きます

と記載すれば、LINEの友だちを増やすことができるかもしれない。

LINEメッセージは素人でもかんたんに作ることができる

次に、もう1つのノウハウの「メッセージの送り方と作り方」について解説していきたい。

LINE公式アカウントの運営のポイントは、大きく分けて3つある。

  1. トーク画面の下部に固定されている「リッチメニュー」
  2. 画像やテキストを1つのビジュアルとして配信できる「リッチメッセージ」
  3. カード型のメッセージを複数並べて配信できる「カードタイプメッセージ」

どのようなデザイン、メッセージがいいかは、ジャンルや商品によって大きく変わってくる。方向性やコンセプトを定めたければ、同ジャンルで売れているネットショップのLINE公式アカウントに登録し、リッチメニューや送られてくるメッセージを参考にすると、LINEの戦略のヒントを得ることができる。

また、リッチメニューやリッチメッセージなどデザイン性のあるコンテンツを作ることが苦手な人は、外部ツールを活用するといいだろう。CanvaやFigmaなどを使えば、専門知識がなくてもかんたんにデザイン性の高いLINEのメニューやメッセージを制作することができる。ウェブデザイナーを抱えていないネットショップにはおすすめの手法といえる。

楽天市場 最強攻略ガイド リッチメニュー・リッチメッセージ・カードタイプメッセージ

飽きられないLINEメッセージのコツとは

お客に飽きられないLINEメッセージは、以下の公式を参考にして作るといいだろう。

商品×お得感×限定感

「商品」とは、売れ筋商品や新商品、シーズン限定の商品のことである。この商品にクーポン、ポイント、セールなどの「お得感」を与えて、さらにLINE友だち限定、2時間限定、15名限定などの「限定感」を強調することで、お客に「このLINEは常にお得な情報が書かれている」と意識させ、定期的に開封してくれるLINEメッセージへと認知されるようになる。

なお、LINEの画像やテキストによるメッセージは、郵便ポストに投函されるチラシのように、セールなどの「お得感」を伝える連絡の手段としては有効ではあるが、手紙のように相手を説得して購入意欲を湧きたてる「付加価値」の販売には適していない。また、売り手側のこだわりやキャラクターを伝えられるほどの文字量、スペースがないので、お客をファンにしていく力は強くないと思ったほうがいいだろう。

もし、LINEをファンづくりのツールとして活用したければ、以下のようにして、別のコンテンツでファン化する施策を講じたほうがいい。

  • リッチメッセージで動画を投稿する
  • InstagramやX、TikTokへの投稿を条件としたキャンペーンを案内する
  • 新商品の開発ストーリーを伝えるブログ(コンテンツページ)を紹介する

LINEのメッセージを送るのはタダではない

LINEメッセージの配信回数は「週1~2回」が理想と言われている。それ以上の回数だと“うざいメッセージ”と認識されてしまい、ブロックされてしまう可能性がある。ほどほどの配信回数で留めるのがポイントといえる。

楽天市場 最強攻略ガイド SNSへの投稿を条件にしたキャンペーン
SNSへの投稿を条件にしたキャンペーン

また、配信通数が増えると利用料金が増えることも念頭に入れておいたほうがいい。常に1か月間の総メッセージ数の配信通数を意識しないと、売上を伸ばしたいタイミングで追加の配信料を支払う必要もあるので注意が必要である。

ただし、LINEのメッセージの料金設定は、送れば送るほど1通あたりの配信コストは安くなる仕組みになっている。具体的には、50,000通までは1通3円、50,001通から2.8円、100,001通から2.6円と段階的に単価が下がり、7,000,001通から10,000,000通までが最低単価1.1円となる。月額の利用料金が高くなっても、見込み客が増えるのであれば、費用対効果が良くなるケースもある。

コストがかかるから配信数を控えるのではなく、配信対象をセグメントして配信数を制限することも、1つの戦略として考慮しておいたほうがいいだろう。

楽天市場 最強攻略ガイド LINEのメッセージは送信数に応じて安くなる
LINEのメッセージは送信数に応じて安くなる

LINEは、友だちに登録した期間や地域、性別などをセグメントして配信できることから、より熱量の高いお客にメッセージを配信して、見込み客に商品を販売することも可能になる。たとえば、地域限定の商品や、LINE限定の商品など、付加価値の高い商品をお客に販売することで、「このお店のLINEは読んでおいたほうがいい」と思わせることも、ネットショップのブランド力を上げる施策になる。

ECマスターズクラブで提供しているLINE公式アカウントの配信ツール「LSEG」は、「LINE通知メッセージ」に対応し、購入につながらない友だちへの配信数を減らせるように、RMSと連携して購入者や購入情報をセグメントしてメッセージを配信することができる。LINE公式アカウントからの配信で通数が増えているネットショップは、ぜひ活用していただきたい。

楽天市場 最強攻略ガイド LSEG
LSEG

LINEと楽天スーパーSALEが、抜群に相性がいい理由

LINEとメルマガの大きな違いは「即時性」にある。メルマガは配信した初日に販促効果が高まり、2~3日かけてゆっくりと効果が落ちていくのが一般的である。一方、LINEは、配信直後から数時間以内に急速にアクセス数が集まる。

LINEの即時性を生かせば、メルマガよりも効果的に売上を伸ばすことが可能になる。たとえば、第5章で解説する楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどの大型企画の場合、イベント前にLINEを利用して、見込み客に対して割引クーポンを送付、初日に購入してもらうことで楽天ランキングや楽天サーチでの表示を上昇させて、イベント当日に露出を高めるという戦略を組むことができる。

この記事は『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』(技術評論社刊)の一部を編集し、公開しているものです。

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EC構築サービス「BASE」が始めた「ローカルオンラインショップ構想」とは? 地元離れの課題を抱える自治体などと連携

9ヶ月 1 週間 ago

BASEはこのほど、あらゆる地域でECを通じた収入源の多様化や所得向上の実現をめざす「ローカルオンラインショップ構想」を始動した。第1弾として6月24日、兵庫県豊岡市と協働し、オンラインショップ「豊岡BASE」をオープンした。

「地方創生2.0」を背景にBASEの取り組みが始動

BASEの「ローカルオンラインショップ構想」が始動した背景には、日本政府による「地方創生2.0」を掲げた大規模な地方創生策の推進への取り組みがある。

2024年12月に政府が発表した「地方創生2.0の『基本的な考え方』」では、地方を離れる動きが加速している若者や女性にとって魅力ある働き方・職場作りを官民連携で進める必要性が強調されている。

このような状況を受けてBASEは、雇用機会や収入の不足などによる地元離れの課題を抱える自治体などと連携、あらゆる地域でECを通じた収入源の多様化や所得向上の実現をめざす新たな仕組みとして「ローカルオンラインショップ構想」を始動した。これまでの経験で得た知見を活かして本構想を確立し、全国の行政・自治体などとの連携を進める。

第1弾の取り組みで兵庫県豊岡市と協働、「豊岡BASE」をオープン

構想の第1弾として兵庫県豊岡市と協働する。兵庫県の北部に位置する豊岡市は、若年層の流出が続いており、一次産業や伝統産業の担い手不足や現役世代の人口減少といった課題を抱えている。

その解決策の1つとして、豊岡市は2014年から地域おこし協力隊制度を導入、積極的に隊員を受け入れている。延べ100人以上を受け入れ、直近5年間に地域おこし協力隊として任期の満了を迎えた人の定住率は77.8%と全国平均(55.7%)を大幅に上回る。

一方、これまで一部の任期満了者は暮らしていくために必要な収入を得られるビジネスプランの構築や現地でのキャリア形成が難しく、定住を断念せざるを得ないケースがあったという。

そこでBASEと豊岡市が協働し、任期を終えた元・地域おこし協力隊員4名が運営するオンラインショップ「豊岡BASE」をオープンする。「豊岡BASE」の運営メンバーは、豊岡市の伝統産業である「杞柳細工(きりゅうざいく)」や「出石焼(いずしやき)」を手がける伝統技術の継承者と、地元の旬のフルーツや野菜を使用した料理や加工品を作る事業に取り組む起業家で構成。豊岡市にゆかりのある商品を販売する。

EC構築サービス「BASE」が始めた「ローカルオンラインショップ構想」とは? 地元離れの課題を抱える自治体などと連携
「豊岡BASE」のトップ画面(画像はECサイトから編集部がキャプチャ)

商品開発や製造技術には自信があるものの、販路開拓に知見がないという運営メンバーの課題に対し、BASEがネットショップの構築から運営、売上支援までを全面的にサポート。豊岡市は地域おこし協力隊員のネットワーク化や学習機会の提供など、コミュニティ形成や現地での運営を支援する。

今後、豊岡市内のさまざまな事業者の参画を促し、豊岡市ならではの商品ラインナップの拡充に加え、商品や人との出会いを創出する。こうした一連の取り組みを通じて、豊岡市の若者の定着や移住促進、地域全体の活性化につなげていくとしている。

この取組みを通じて、これまで以上に、豊岡市において地域資源を活用したクリエイティブな仕事と地方での魅力的な暮らしが両立する事例が増えていくとともに、「地方で暮らし、地方で稼ぐ」取り組みが豊岡市から全国に広がっていくことを期待している。(豊岡市 門間雄司市長)

「豊岡BASE」の取り組みを通じて、豊岡市の魅力を発信されている方々の一助となり、地域における収入源の多様化や地域産業の活性化につながる持続的な環境づくりに貢献していきたい。(BASE・BASE事業責任者 林田秀平氏)

鳥栖 剛

「メルカリShops」総合3位の甲羅組に学ぶ刺さるショップ戦略。顧客傾向は「低単価」「入口商品のリピート買い」 | 通販新聞ダイジェスト

9ヶ月 1 週間 ago
「メルカリShop」で「越前かに職人甲羅組」のショップを運営する伝食は、通常のECモールとは異なる顧客の特長を捉えた施策で売り上げを伸ばしている

カニなどを販売する「越前かに職人甲羅組」の伝食が、フリマアプリ「メルカリ」上のECプラットフォーム「メルカリShops」で売り上げを伸ばしている。2月には、メルカリShopsにおける優秀店舗を表彰する「メルカリShopsアワード2024」において、総合3位を受賞。「メルカリ」における「売上金」の使い道として、同社が扱う海産物の需要が高まっているようだ。

総合3位の「甲羅組」が築く、売り上げ伸長の仕組み

売上金と「交換」する需要を捉えて成功

同社がメルカリShopsに出店したのは2022年10月。もともと「メルカリ」で不用品を販売する機会の多かった、通信販売部通販運営企画課・福地志穂美課長代理の発案だという。

「メルカリShop」の「越前かに職人甲羅組」ショップトップページ(画像はサイトから追加)
「メルカリShop」の「越前かに職人甲羅組」ショップトップページ(画像はサイトから追加)

「『メルカリ』で何か売れると『売上金はどうしようか』となる。銀行口座に振り込むと手数料がかかってしまうわけで、私自身は貯まった売上金を『メルカリ』での購入に充てていた。他にもそういう人は多いだろうから、甲羅組としてメルカリShopsに出店すれば、購入するというよりも、売上金と『交換』する需要が生まれるのではないかと考えた」と振り返る。まだ食品を販売するEC事業者の出店が多くなかったことも後押しとなったという。

新規顧客を獲得したいのはもちろんだが、いつもは楽天市場やヤフーショッピングで購入しているユーザーでも、『メルカリ』の売上金の使い道に困ったら1つの経済圏にこだわらず、当社の商品と『交換』できるような仕組みが作りたかった。たとえば、ちょっと値段高くて手出なかったカニがあったとして、大掃除を頑張って不用品が『メルカリ』で売れたし、売上金で交換しよう、となってくれれば」(福地氏、以下同)。

2022年10月に出店してから、売り上げはすぐに伸びたという。「他の仮想モールはリピーターが70%程度を占めることが多いが、メルカリShopsの場合は新規がほぼ半数を占めている」のが大きな特徴だ。もちろん、新規の中には他の仮想モールで購入経験のあるユーザーも多く含まれているとみられるが、当初の目的は達しているようだ。

「売上金ありき」の買い方が目立つ

顧客層としては、「もっと若いかと思っていたが、ふたを開けてみれば、40代以降が多い他の仮想モールより、やや平均年齢が低い程度」で、30代後半が目立つという。

一方、購入単価については、Qoo10を除く他の仮想モール店舗に比べると、かなり低くなっている。福地氏は「売上金を使う目的ということもあるのか、安い商品を探しているユーザーが多い傾向にある。他の仮想モールはカニが売れる時期は購入単価1万円を超えることもあるが、メルカリShopsは頑張っても4000円程度。2~3000円という月もあるので、とにかく数をこなすしかないという印象だ」と明かす。

特に、昨年は「訳ありホタテ」が好調に推移。カニに関しても、そのまま1杯買うというよりも、ほぐした身のパック商品などが売れ筋。「他の仮想モールでは売れるのに、メルカリShopsではあまり動かない」という商品も珍しくない。福地氏は「年齢層の問題かと思っていたが、『お金の出どころ』が大きいのではないか」と分析。つまり「売上金ありき」で購入するユーザーが非常に多い、ということだ。

単価が著しく低いということへの社内での評価はどうなのか。「『単価の向上』が議題に挙がることもあるが、それは顧客次第という面が大きい。それよりも『他の仮想モールであまり動いてない商品が売れるのであれば、そちらで伸ばしていけば良いのでは』という雰囲気になってきている」。

「メルカリShops」ならではの顧客傾向

顧客は買い求めやすい「入り口商品」をリピート

フリマアプリ「メルカリ」上のECプラットフォーム「メルカリShops」で売り上げを伸ばしている、「越前かに職人甲羅組」の伝食。単価については他の仮想モールより安く、いわゆる「入り口商品」を購入したユーザーが、そのまま同じ商品のリピーターとなるケースが多いようだ。

通信販売部通販運営企画課・福地志穂美課長代理は「店舗内検索が実装されていないことが、高価格帯商品の購入につながらない一因となっているのではないか」と指摘する。ユーザーは一度購入した商品に「いいね!」を押し、「いいね!」欄より再度購入するという流れ。ただ、店舗内検索がないために、店舗内での回遊が起きにくいわけだ。

店舗内検索に関しては、以前から要望を出しているものの、まだ装備されていないという。福地氏は「店舗のフォロワーに対しては、商品を追加すると通知が行くので、そこから店舗内で他に買いたい商品を見つけてもらえればと思っているが、どこまで効果があるかは分からない。その他の手段はメールマガジンしかないので、他の仮想モールに比べるとアプローチが難しい」と話す。

1日3回のセールで集客

集客の核となるのはアプリの通知だ。タイムセールを行うとフォロワーのスマートフォンに通知が送信されるため、1日3回セールを行うようにしているという。

セールのスタート時間を変えることで、通知が3回飛ぶ。たとえば、朝はスマホを見る時間が無い人でも、昼休みなら確認できるかもしれない。『ちょうどスマホを見る』タイミングで通知が飛ぶようにしたい」(福地氏、以下同)。もちろん、通知を頻繁に送ることを迷惑に思いブロックするユーザーもいる。「それでも『いつも見ていないとお得な情報を逃す』と感じてもらうことを重視している」。

昨年末からはモール内での検索連動型広告がスタートした。伝食でも出稿はしているものの「他の仮想モールと比較すると、想定していたよりも効果が出ていない」という。

「メルカリShops」の顧客に刺さるヒット商品

メルカリShops店においては、毎週木曜日を「新商品の日」に設定。1~2年続けてきたことで、ユーザーの間でも浸透しており、木曜日に同店をチェックする人も増えているようだ。

カニの爪の根元部分だけを詰めた「ボイルずわいがに爪下棒肉 ポーション」のように、他の仮想モールではあまり売れず、メルカリShopsでは爆発的に売れる商品も出てきている。「他の仮想モールでは見向きもされないが、メルカリではセール時に4000円を切ることもあり良く売れる」。自社で加工している商品だが、昨冬には製造が間に合わなくなることもあったという。

「メルカリShops」でヒット商品となっている「ボイルずわいがに爪下棒肉 ポーション」
「メルカリShops」でヒット商品となっている「ボイルずわいがに爪下棒肉 ポーション」

課題と今後の展望

課題はまとめ買いのしにくさ

メルカリShopsにおける優秀店舗を表彰する「メルカリShopsアワード2024」において、総合3位を受賞した同店だが、2024年はやや苦戦したという。「出店店舗が増えてきたので、今までと同じことをやっていては埋もれかねない」。価格競争も激しくなってきており、今まで以上に商品力が重要になってきている

もう一つ、メルカリShops店において課題となっているのが「まとめ買いに対応しづらいこと」だ。現在、メルカリShopsには買い物カゴ機能がない。そのため、複数商品の購入はもちろん、同一商品をまとめて購入することが難しい

福地氏は「『同じ商品の2個セット』『3個セット』というように、わざわざセット商品のページを作らなければいけない。ユーザーから『まとめ買いがしたい』という要望があるたびに、商品ページを作っているので非常に手間がかかる」と明かす。

水産加工ができる強みを生かしたMDを構想

他にも、商品説明欄での動画活用や、クーポン発行を通知した際に「クーポン一覧」ではなく、クーポン対象商品のページに遷移してほしい、といった要望を出しているという。

福地氏は今後のメルカリShops店の運営方針について、「タイムセールの通知は他店に真似をされているので、時間を変えたり回数を増やしたり、工夫をしていきたい」と話す。また、社内で水産加工ができる強みを活かし、「カニの爪下ポーション」のように「メルカリ」で売れる商品を開発していきたい考えだ。

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