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アフィリエイト広告規制を強化へ。商品・サービスの「供給主体性」の解釈を明確化、共同で事業活動を行う関連事業者も規制対象に | 通販新聞ダイジェスト

4 years 5ヶ月 ago
消費者庁は「アフィリエイト広告」の規制をめぐる検討で、景品表示法の執行を強化します。官民連携の情報共有体制の構築、広告への管理強化を進める方針です

消費者庁は、「アフィリエイト広告」の規制をめぐる検討で、広告主の責任の周知を図り、景品表示法の執行を強化する。販売者・製造者にとどまらない、商品・サービスの「供給主体性」の解釈を明確化。一体的な事業活動が認められる関連事業者も規制する。一方で、“何人規制”など法改正を含む規制対象の範囲拡大は、見送られる公算が大きい。

11月26日開催の「アフィリエイト広告等に関する検討会」の第5会合で、アフィリエイト広告規制の方向性が示された。消費者庁は、12月23日開催の会合で報告書案を提示。委員の合意を得られれば、年内から年明けに報告書をまとめる。

アフィリエイト広告規制は、(1)問題のある広告に対する執広告の管理強化(未然防止)、(2)関係者による情報共有体制の構築の観点から行う。

米国・英国では”何人規制”あり。ASP対象の措置事例も

広告規制は、欧米に先行事例がある。米国は、連邦公正取引委員会が連邦取引委員会法(FTC法)で不当表示等を規制する。対象は「人、パートナーシップ、企業」などいわゆる”何人規制”。訴訟提起による広告差止め、是正措置や制裁金、行政措置がある。

健康食品の減量効果表示をめぐり、アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)が広告主、アフィリエイターらとともに処分された事例がある。ASPがアフィリエイターの行う欺瞞的な表示を”知っていた”ことなどから判断。同様に広告の最終的な承認・修正権限を有していることで、広告主が責任を問われた事例もある

英国は、英国競争市場局が不公正な取引方法からの消費者保護規則(CPRs)で不当表示等を規制する。対象は、トレーダー。基本は広告主だが、委託を受けてフェイクレビューを行った広告代理店など、消費者と直接取引関係にない事業者も対象になりうる。裁判所を通じた措置命令や確約により対処。ASPを対象にした確約事例もある。広告主の責任は、米国同様、確認・修正権限がある場合や、テーマ、投稿日時・回数の指示等から判断される

通販新聞 アフィリエイト広告規制 日本と諸外国の不当表示規制の比較
日本と諸外国の不当表示規制の比較

「供給主体」解釈を明確化、共同事業者も対象になりうる

諸外国と異なり、日本の景表法は、その規制対象を商品・サービスの「供給者」に限定する。

アフィリエイト広告は、広告出稿プロセスにASP、アフィリエイターが絡む。このため、責任逃れをする広告主がいた。ASP、アフィリエイターにも遵法意識が醸成されにくい面があった。

ただ、消費者庁は今年に入り、連携共同して事業活動を行うなど、実態を重視した法執行を行う。今年3月には、広告素材の提供、内容の合意など確認・修正できる権限があることを前提に、アフィリエイト広告を対象に初めて広告主の責任を認定した。11月には、インスタグラム投稿のハッシュタグ等を指示していたとして、共同で事業運営していた販売者、実質的な業務を受託していた2社を景表法で処分した。

消費者庁は、「供給主体性」の解釈の明確化、周知を図り、意図的に問題ある表示を行う広告主、共同で事業活動を行う事業者も対象になりうるものとして法執行する。対象は、いわゆるASPだけでなく、プラットフォーマーに及ぶ可能性もある。

ただ、景表法の措置は、「優良・有利誤認」の表示是正にとどまる。法人の清算・設立により、違反行為を繰り返す事業者もいる。特定商取引法の業務停止命令、個人を対象にした業務禁止命令を活用しつつ、規制の実効性を確保する。

通販新聞 アフィリエイト広告規制 適用対象に関する供給主体性、表示主体性の概要
適用対象に関する供給主体性、表示主体性の概要

「何人規制」など法改正は見送りの可能性高い

一方、「何人規制」など、景表法の規制対象の範囲を拡大する法改正は見送られる公算が大きい。検討会でも学識経験者の委員から「景表法の措置は表示是正など限定的。柔軟な措置が可能な海外法と異なるため、措置内容の議論が必要」との指摘があった。消費者サイドの複数の委員も業界自主規制の先の将来的なステップと捉え、今後の検討課題として継続的な議論を求める。

「外部委託」の管理指針改定、アフィリエイターへの是正要請などを検討

未然防止の観点から、意図的とは言えないものの問題のある広告を行う事業者は、景表法第26条「事業者が講ずべき表示管理上の措置」の運用強化で対応する。同条は、メニュー表示偽装問題を受け、景表法の14年改正で導入。消費者庁は、コンプライアンス体制の構築に向け、社内に「表示管理責任者」を設置することなど、具体的な措置を指針で示す

ただ、現行の指針は、社内体制の整備が中心。アフィリエイト広告など第三者投稿の「外部委託」の管理措置の詳細は示されていない。検討会と並行して行った実態調査でも、企業間で管理にばらつきがある実態が浮き彫りになっており、指針を改訂して充実を図るとみられる。

消費者サイドの委員からは、広告データの保存、問題のある広告を確認した際のアフィリエイターに対する是正要請・委託契約解除等の措置、苦情対応窓口の設置などを求める声がある。また、アフィリエイト広告に「対価を得た広告である旨」の表示も検討される。

膨大な数の広告のデータ保存は、企業のコスト負担が大きい。また、ASPには、広告主を直接関与させないことで信頼性を担保するなど、広告主の管理に限界があるものもある。一律の措置ではなく、実効性を踏まえ慎重な検討を求める意見もあった。

通販新聞 アフィリエイト広告規制 広告主やASPのアフィリエイト広告作成における管理状況
広告主やASPのアフィリエイト広告作成における管理状況(傾向)

官民連携による情報共有体制を構築

情報共有体制の構築では、機能としてASP等による業界自主ルールの策定、広告データの保存・共有、悪質な広告主の共有・排除等の役割を求める声があった。膨大な数のクリエイティブ審査に限界があり、悪質広告主の判断は独占禁止法違反のおそれもあることから、官民連携による共同規制の枠組みを求める意見があった

「供給主体性」の解釈周知による広告責任の明確化は、すでにプラットフォーム規制でも言及されている。ウェブを中心に広告・マーケティングの複雑化が進むなか、さまざまな立場から広告に影響を与える事業者に対する規制は今後も強まることが予想される。

「悪質層はごく一部」。強まる規制に慎重論も

消費者庁の「アフィリエイト広告等に関する検討会」では、適切な表示管理を行う広告主の負担増の懸念から、表示管理措置等の設計に慎重な対応を求める意見もあがる

消費者庁が、2万人を対象に行ったアンケート調査では、アフィリエイト広告を「知っている」と回答した約1万1000人のうち、商品を購入する上で「大変参考になる」「ある程度は参考になる」との回答が36%あった。18%が広告を通じて「商品・サービスを購入したことがある」と回答。このうち「満足している」「ある程度満足している」と回答したのは約86%だった

ネットを利用すると答えた約2万人のうち、約88%が第三者の体験談、口コミ、レビューを「大変参考になる」「ある程度参考になる」と回答。一方、企業から報酬を得て書かれたものである場合、「大変参考になる」「ある程度参考になる」との回答は約34%まで減少した。

検討会では、委員が「34%まで減少したのは、報酬を得ている広告と知らない人がいることを示す」(池本誠司弁護士)と指摘。「対価を得ている広告」の明示の義務化を求める。調査でも「広告と分かるようにしてほしい」との回答は、約87%あった。

一方、「迷惑メール規制にオプトアウト規制を導入した時も『※未承諾広告』と記載するよう求めたら、悪質事業者から注記のついた広告がどんどん送られるようになっただけ。『広告』と表示したら悪質なアフィリエイトがなくなるかといえばなくならない。むしろ積極的に表示するだけ」(万場徹日本通信販売協会専務理事)など、慎重な対応を求める意見があった。事業者への調査でも「努力義務では表示しない者が得をする。法的義務にしてほしい」(ASP)などの声があった。

法施行と情報共有体制の両面から対策が必要

アフィリエイト広告は、約1万1000の広告主が利用し、広告数は約600万サイトあるとされる。

問題が多い健康食品、化粧品関連では、広告主が数百から数万の提携サイトを管理する。データ保存は技術的に可能だが、細部の変更も含め頻繁に内容は変更されるため、保存データ量やコストが膨大になり、個々の事業者では限界がある。媒体社やプラットフォーマーも巧妙に大量の不適切な広告を出稿する事業者への大量に苦慮している。消費者が誤認したあとで変更される可能性もあり、広告主、ASPが問題のある広告を特定することも難しい。

国民生活センターの「PIO-NET」に寄せられた通販の定期購入トラブルの相談件数は、約5万件のうち相談数の多い10社で全体の約半分を占める実態が明らかになった。意図的に悪質なアフィリエイト広告を運用する広告主、ASPはごく一部。表示適正化には、法執行と情報共有体制の両面から悪質な広告主の排除を進める必要がある。

通販新聞 アフィリエイト広告規制 PIO-NETに掲載されているアフィリエイトトラブル事例
「PIO-NET」に掲載されているアフィリエイトトラブル事例
(画像は「独立行政法人 国民生活センター」サイトから編集部がキャプチャし、追加)

ただ、情報共有体制を構築しても、「膨大な数のクリエイティブ審査は限界。悪質事例が蓄積され、判断する頃には十分な売り上げをあげ、別の顔で取引を始める」(日本インタラクティブ広告協会・柳田桂子事務局長)。官民連携で機動的な対応が行えるかがカギになる。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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通販新聞

ニールセン、強化されたデジタル広告測定用IDシステムを展開

4 years 5ヶ月 ago

ニールセンが、「デジタル広告視聴率」のために強化された「ニールセンIDシステム」を展開する。日本では2022年4月から。

ニールセン、クッキーレスの未来に備えて日本を含む15市場で強化されたデジタル広告測定用IDシステムを展開
https://www.nielsen.com/jp/ja/press-releases/2021/nielsen-enhances-identity-system20211209/

noreply@blogger.com (Kenji)

「カラーミーショップ アプリストア」人気トップ10を発表。1位は「Instagramショッピング連携」

4 years 5ヶ月 ago

GMOペパボは、月額制ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」が提供している、集客強化や客単価アップなどに役立つ機能をアプリで追加できる「カラーミーショップ アプリストア」についてベスト10を発表した。1位は「Instagramショッピング連携」だった。

2020年に続き「Instagramショッピング連携」がトップに

「カラーミーショップ アプリストア」では、2021年12月10日時点で無料・有料合わせて55種類のアプリを公開している。GMOペパボは月商50万円以上のショップを対象としたアンケート調査を実施し、人気アプリトップ10をまとめた。アンケート集計期間は2021年1月1日~2021年11月30日まで。

1位は「Instagramショッピング連携」で、2020年から引き続きトップだった。「カラーミーショップ」に登録している商品をFacebookカタログに連携、そのなかから選択した商品をInstagramでタグ付けして投稿することで、簡単にInstagramショッピング機能を利用できる。

カラーミーショップ アプリストア Instagramショッピング連携
「Instagramショッピング連携」(画像は「よむよむカラーミー」サイトからキャプチャ)

2位は「再入荷通知」。品切れ商品の再入荷通知を希望しているユーザーに一括で入荷通知メールを送信できる機能だ。アプリを利用しているショップは、再入荷通知のタイミングを自分で選んだり、合計リクエスト数を確認したりできる。アパレル、アクセサリー、インテリア業界で多く利用されているという。

カラーミーショップ アプリストア 再入荷通知アプリ
「再入荷通知」アプリ(画像は「よむよむカラーミー」サイトからキャプチャ)

3位は「カスタムオプション」。アプリを利用することで、「カラーミーショップ」で登録できるオプション情報とは別に選択項目を商品に追加できるようになる。オプション選択項目の多い商品を扱うショップや、商品別に熨斗やギフトラッピングを対応したいショップにオススメだという。

カラーミーショップ アプリストア カスタムオプション
「カスタムオプション」(画像は「よむよむカラーミー」サイトからキャプチャ)

4位以下は海外対応やカート入力画面改善がランクイン

4位は「WorldShopping BIZ for カラーミー」。アプリ追加後、すぐに世界125か国対応となる。海外ユーザーからの注文受付、商品購入代行、海外配送、カスタマーサポートまで「WorldShopping BIZ」が対応し、ショップ側の海外対応やシステム開発などは不要となる。

カラーミーショップ アプリストア WorldShopping BIZ for カラーミー
「WorldShopping BIZ for カラーミー」(画像は「よむよむカラーミー」サイトからキャプチャ)

5位は「EFO CUBE for カラーミーショップ」。カート入力画面を改善し、ユーザーのカート離脱防止につながるアプリ。導入でYahoo!やFacebookとのID連携、自動入力、入力支援機能などを使用できる。

カラーミーショップ アプリストア EFO CUBE for カラーミーショップ
「EFO CUBE for カラーミーショップ」アプリ導入後の画面例
​​​​(画像は「カラーミーショップ アプリストア」サイトからキャプチャ)

6位は電話やFAX、実店舗での受注顧客情報を入力し、「カラーミーショップ」で一元管理できる「受注作成」、7位はカートに商品を入れたままのユーザーにメールを自動配信してショップへの再来店を促す「CART RECOVERY(カートリカバリー)」、8位は直近の受注状況一覧をトップページに表示できる「にぎわい演出」、9位は商品の再入荷をLINEで通知できる「Poster for カラーミーショップ」、10位はユーザーが気になる商品を保存しておける「お気に入り」だった。

カラーミーショップ アプリストア にぎわい演出
8位の「にぎわい演出」アプリ導入後の画面例
(画像は「カラーミーショップ アプリストア」サイトからキャプチャ)
カラーミーショップ アプリストア お気に入り
10位の「お気に入り」アプリ導入後の画面例
(画像は「カラーミーショップ アプリストア」サイトからキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

夢展望がファッションの自社メディアを開設、新規顧客の獲得を狙う

4 years 5ヶ月 ago

夢展望は、新規顧客の獲得を目的とした自社メディア運営を始めた。

メディアの名称は「yumemagazine(ユメマガジン)」。公式ECサイトで販売している商品のポイント、スタッフの日常、ファッションに役立つ情報などを発信する。

夢展望が運営するメディアの名称は「yumemagazine(ユメマガジン)」
自社メディア運営で新規顧客の獲得を狙う

インターネットでファッション情報を収集する潜在顧客との接点を新たに作り、夢展望が扱うブランドとの接点造り、ブランド認知などにつなげる。

夢展望はSEO対策、リスティング広告、メルマガ、LINE@といった従来の主要集客施策に加え、InstagramなどSNSによる集客に力を入れてきた。

瀧川 正実
瀧川 正実

佐川急便、12/20~25は「物量増加で配送に遅れが生じる可能性」

4 years 5ヶ月 ago

佐川急便は、12月20日(月)から25日(土)までの期間、取り扱う荷物が増加し荷物の配送に遅れが生じる可能性があると発表した。

佐川急便は「今年の年末は、EC需要の高まりなどにより例年に比べお取り扱いする荷物の量が増加する見込み」と説明。

クリスマスなどのイベント前後は特に物量の増加が顕著となることも踏まえて、荷物のお届けに遅れが生じる可能性がるとしている。

事業会社などに対して、「荷物をお送りいただく際には、日時に余裕を持った発送をお願いします」と要請している。

瀧川 正実
瀧川 正実

ヤマダデンキがライブコマースに参入

4 years 5ヶ月 ago

ヤマダデンキはこのほど、ECサイト「ヤマダウェブコム」でライブコマースをスタートした。ヤマダデンキの店頭スタッフが、商品の魅力を生配信で届ける。

店舗への来店が難しい消費者のためにライブコマースを活用したライブ配信と商品販売を通したCX(顧客体験)の提供で、消費者との継続的な関係作りをめざすとしている。

初回の配信は11月で、2回目は12月11日に配信した。1回目の配信はアーカイブも含めて2日間、1万人以上が視聴し売上拡大に貢献したという。現在のところ、月1回のペースで配信している。

ヤマダデンキはこのほど、ライブコマースをスタートした
「ヤマダウェブコム」で展開するライブコマース

日本ユニシスが提供するライブコマースCMSパッケージ「Live kit」を導入して実現した。「Live kit」は、ライブ視聴から購入まで同一画面上で完結するため、視聴者の購買意欲を下げることなく購入につなげることができるのが特徴。

日本ユニシスは、「Live kit」を利用したライブ企画・台本制作・撮影・現場ディレクションなどの支援も含めて、ヤマダデンキのCXへの取り組みを支援している。

瀧川 正実
瀧川 正実

実店舗歴62年、EC歴12年。とある新小岩の焼き鳥屋さんが長続きしている理由とは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 5ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年12月6日〜12日のニュース
ネッ担まとめ

飲食店の通販は実店舗と連動することで成功すると語る焼鳥大衆居酒屋の「鳥益」の店長さん。いきなりECよりも地元の商圏でデリバリーやテイクアウトから始めるのがスムーズですよね。

飲食店のECは既存顧客に買ってもらうことから

温故知新で老舗を守る飲食店「鳥益」の1人EC運営術 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/11704

まとめると、

  • 東京・新小岩の大衆居酒屋「鳥益(とります)」は、店長1人の運営体制で2009年に楽天市場に出店。現在は自社ECサイト、ECモールで8店舗、フードデリバリー・テイクアウトサービスで7店舗を展開中
  • 飲食店がネット通販を長く続けるポイントは、①実店舗とネット通販を切り分けずに連動させること、②運営上の作業効率を高めることの2点
  • ECはコストをかければ色々とチャレンジはできるが、外部的な要因による波は避けられない。できることからしっかりと積み上げていくことが大切

今はフードデリバリーやテイクアウトのサービスが普及しているので、飲食店はいきなりネット通販から始めずに地元の商圏に販売した上で、仕組みをしっかり整えてから挑戦するのが良いと思います。デリバリーやテイクアウトのフローを作ること以上にネット通販のフローを作ることは難しいです。また、ネット通販では商圏を全国に広げることになります。そうなったときに送料を払ってまで自社のことを知らない人が買ってくれるのか? と真剣に考えなければいけません。

ものすごく地に足の着いたEC運営をされている店舗の事例です。飲食店は基本的に忙しいのでなかなかECに専念できませんし、急激にECにシフトしても今まで店舗に来ていたお客さんを失う可能性があります。地場のお客さんを大切にしながらも、できる範囲でテイクアウトを始めるなどして徐々に広げていきたいですね。モールのルール変更や競合の出現、配送料の値上げなど外部要因に振り回されやすいECの弱点を知っておくのも重要です。

ECをゼロから始めるときにまずやること

新ブランド作り・店舗のEC進出 事業を立ち上げ、月商100万円を目指すには「友達作り」から始めよう | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/10395

まとめると、

  • ゼロからネットショップやブランドを立ち上げる場合は「親しい人(友達)」を作る必要がある。1人でも多くのお客様と仲良くなることで認知度も上がり売上も立つようになる
  • レビューや口コミを増やすには「誰に何をどう提案するか」を決めて、どんな人の目にとまり、どんなアクションを起こしてほしいかを考えてコンテンツを作成する
  • 立ち上げ期は商品を購入してくれた顧客にメールやDMなどで直接アプローチをかけ、レビューなど生の声を収集し、信用を可視化する。可視化して広告を打つことで効果も出やすくなる

ECサイトの運営を行っているが、売上規模を拡大したいという方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、店舗という場や既存の顧客網をフル活用するところから始めてみてください。「ECサイトを始めたのでお気に入り登録してください」「メールマガジン登録お願いします」といった声がけやPOP掲出をしたり、登録してくれた方へECサイト初回利用の特典を付与したり、ECサイト限定の商品を販売したりといった施策も有効です。

こちらもECの立ち上げ方の記事です。何もないところから始める場合はカート選びや集客方法を考えるよりも、友だちを増やすこと。ここは私も大賛成です。友だちが増えれば商品開発のヒントを聞くこともできますし、誰かに紹介してくれることも期待できますからね。友だち作りはネットショップがなくてもできることなので、恥ずかしがらずに知り合いなどに声がけしてみましょう。

実店舗がある場合は、冒頭の記事と同じく既存顧客にお知らせするところから。

EC全般

古本ビジネスの「おかしい」を変えたいバリューブックス | ascii.jp
https://ascii.jp/elem/000/004/074/4074515/

SDGsとかサスティナブルといっても行動に移さなければ意味がありません。実践されているバリューブックスさんの事例。

楽天グループ「共通の送料込みライン」の公取委審査は終了へ。改善策の提示で独禁法違反の疑いが解消 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9323

使う側としてはわかりやすくなった印象があります。出店者、モール、公取委が協力してより良いECを作ってほしいですね。

違反するとペナルティ!メルカリショップスでやりがちな7の禁止行為 | ハンドメイド作家のブログ
https://craftwriter-blog.com/mercari-shops-ban/

メルカリShopsは通販なのでいろんな法律の影響を受けます。ご注意を。

月商50万円以上のショップに支持されるアプリは?2021年カラーミーショップ アプリストア・ベスト10を公表 | ECのミカタ
https://ecnomikata.com/ecnews/32926/

これはありがたいランキング! アプリが多すぎてわからない人はこのあたりから。

国交省発表による2020年の宅配個数と10年間の推移 再配達が課題 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/10152

14万人不足の深刻「物流危機」克服する合理的秘策 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/473594

今後ますます増えていくであろう宅配個数。送料無料時代はどこかで終わるかもしれませんね。

shopify #080 不正利用対策 | 北山 浩 | バッグメーカーEC担当 構築日記士 | note
https://note.com/ec_zoe/n/n168e2ef78223

そこそこ売れてくると出てくるのが不正利用。早めの対策を。

Shopify(ショッピファイ)でよく使う Liquid のテンプレートタグまとめ | 神戸Tシャツ製作所
https://kobe-tshirt.com/shopify-code/

自分で自由に触れるからこそこういった記事が助かります。作り込み過ぎると柔軟性が落ちることには注意。

【『クイックコマース』は日本でバズるか?】「コンビニ」よりお得、「フードデリバリー」より市場規模大 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/5219

都心部はこれかも。地方は自分で車で買いに行った方が便利な感じ。

今週の名言

褒めてるよ。でも、本当に個性無いな。

自称・日本一インターネットで顔写真が使われている「フリー素材モデル」 気になる収入、謎に包まれた活動を大公開! | FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/281058

「個性がない」という個性。差別化もいろいろな方法があります。

筆者出版情報

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売上が伸びる写真撮影の基本を日本政策金融公庫のマニュアルから学ぶ | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 5ヶ月 ago
一眼レフといった機材がなくてもスマホで良質な写真を撮る方法が解説された日本政策金融公庫の「写真の撮り方ガイド 飲食店編」から、売上アップにつながる写真の撮影方法を解説します

日本政策金融公庫が、HP上で無料で公開している料理やドリンクの写真の撮り方がSNSで話題となりました。これはアンケートの結果を参考に、プロの写真家の監修のもと作成されたものです。

一眼レフのような機材がなくてもスマホでいい写真を撮る方法が解説されており、飲食店だけでなく一般ユーザーの中でも「"飯テロ"写真が撮れる」と話題になったようです。

本記事では、日本政策金融公庫のマニュアルを参考に、「売上につながる」写真の撮り方について解説します。

「売上を伸ばす」写真の撮り方を日本政策金融公庫が解説

日本政策金融公庫は、今年の6月に飲食店向けに写真の撮り方を解説したマニュアルを公開しました。

男女1030人に写真についてのさまざまなアンケートを取り、そのデータをもとにプロのカメラマンが監修し、素人でもスマホのカメラでできる写真撮影の方法について解説されているものです。

以下では、紹介されている方法のうち、特に重要だと思われる3つの方法をピックアップして紹介します。

1. おいしそうな写真は「半逆光」「斜め45度」で撮る

先述のアンケートで「逆行」「半逆光」「サイド光」「順光」のうち、どの方向から撮った料理の写真が一番おいしいか調査したところ、「半逆光」が66%で1位でした。

多くの写真が「順光」つまりスマートフォン側から差し込む光を取り込んで撮られていますが、「順光」から撮られた写真がおいしそうと答えた人は、6%で最下位でした。

料理の写真は「半逆光」つまり後方斜め45度から光が差し込んでいる状態で撮るのが最もよいのだそうです。

半逆光とは:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
▲半逆光とは:「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
半逆光が一番おいしそうに見える:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
▲半逆光が一番おいしそうに見える:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋

「半逆光」は

  1.  部屋の電気を消す(光の方向をはっきりさせるため)
  2.  光の方向を制御する(光の方向が後ろ斜め45度になるようにする)
  3.  レフ板で手前の影を薄くする

という3つの手順で再現することができます。レフ版とは、光を反射させる機材のことで、2つ折りにした紙でも代用可能です。

半逆光の撮り方:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
▲半逆光の撮り方:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋

さらに写真を「斜め45度」から撮ると、「おいしそう」な写真を撮ることができます。「斜め45度」「真上」「横」から撮った写真を比べると、54%の人が「斜め45度」から撮影した写真が最もおいしそうと回答しました。

ビールやワインなどのドリンクの場合は、逆光か反逆光で撮ると、背景が暗くなり高級感のある写真になります。

ドリンクの撮り方:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
▲ドリンクの撮り方:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋

2. SNSには「アップ」で撮った写真が最適

通常、メニューの写真では、構図のきれいさが優先されます。しかしSNS、特に多くの写真が並ぶInstagramなどで自店舗の料理に魅力を感じてもらうためには、アップで撮ったインパクトのある写真が必要です。ズームで撮ったインパクトのある写真が最適でしょう。

またメニューの商品を際立たせたい場合、テーブルの色と食器の色にコントラストをもたせることも重要になってきます。

目的に応じて、写真の撮り方を変えることが大切です。

3. 「食事シーン」をイメージさせる写真で注文に誘導する

「食べたい」「お店に行きたい」と思ってもらうためには、写真でお客さんに「食事シーン」をイメージさせることが重要です。

ひとつのメニュー単体の写真だけでなく、「食事+ドリンク」や「食事+スープ」のように、できるだけ実際の食事シーンを想起させます。

実際に、先述の調査ではメインの食事だけでなく、箸や飲み物、つけ合わせの品などと一緒に撮った写真の方が、「おいしそう」「店に行ってみたい」と思わせることができるという結果になりました。

「食事シーンを想起させる写真」:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋
▲「食事シーンを想起させる写真」:日本政策金融公庫「写真の撮り方ガイド 飲食店編」より抜粋

目的に応じた写真で集客力アップへ

写真を撮る際は、上記のような基本的な「撮り方」を知ることが大切です。それに加えて、その写真でどのようなことを伝えたいのかを意識することも重要です。

SNSで「店舗に行きたい」と思わせるのか、メニュー表で「このメニューも食べたい」と思わせるのか。

どのような狙いで写真を撮るのかを考え、状況と目的に応じた撮影方法をすることで、売上アップにつながるでしょう。

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

アプリが150万DLを突破した「北欧、暮らしの道具店」、成長の理由は「導線のシームレス設計」「YouTube動画」「ウィジェット」

4 years 5ヶ月 ago

クラシコムが運営する北欧雑貨のECサイト「北欧、暮らしの道具店」のスマホアプリが、150万ダウンロードを突破した。

2019年11月にiOSアプリを提供開始。2020年4月にAndroidアプリの提供をスタートしてから、1年半で150万ダウンロードを突破した。

北欧雑貨のECサイト「北欧、暮らしの道具店」のアプリ
アプリのダウンロード推移

スマホアプリは売上高の伸長に大きく貢献している。スマホアプリの提供開始前後で比較すると、2021年7月期の売上高は45億3000万円、2019年7月期比で売上高は約1.7倍に拡大した。現在は月間EC売上の56%がアプリ経由となっている。

スマホアプリは、SNSからの誘導だけに依存しないリピートユーザーの獲得、商品ページ、コラム、動画、ポッドキャストなどユーザーが多様なコンテンツをシームレスに移動できるようにする独自プラットフォームを構築するのが運営の目的。

北欧雑貨のECサイト「北欧、暮らしの道具店」のアプリ経由売上高
スマホアプリ経由のEC売上の割合

アプリの成功要因は、導線のシームレス設計、Youtube動画活用、ウィジェット活用の3点と分析している。

導線のシームレス設計

スマホアプリでは、商品が購入できる「商品」、コラムなどが読める「記事」、ドキュメンタリーやvlogなどの動画が見られる「ビデオ」、スタッフ同士の雑談やエッセイの音読が聞ける「ラジオ」のコンテンツを配信している。

商品紹介から動画コンテンツまで多様なコンテンツをシームレスに遷移するアプリ設計で巡回を促進、購買や顧客のファン化につなげている。

スワイプするとすぐに自分が見たいコンテンツに移動することが可能。全コンテンツを一覧化してブックマークできる「お気に入り機能」など、シームレスな設計が好評という。Webページを利用していた既存顧客が徐々にスマホアプリへ移行している。

アプリが150万DLを突破した「北欧、暮らしの道具店」、成長の理由は「導線のシームレス設計」「YouTube動画」「ウィジェット」
導線のシームレスな設計について

YouTube動画活用

2020年4月にはYouTubeで、スマホアプリの紹介動画を公開した。

「北欧、暮らしの道具店」の世界観、アプリを日常的に使うイメージを持った上でダウンロードされるように、公式YouTubeチャンネルでの人気動画シリーズ「わたしの好きな時間」でアプリのある生活を描いた動画を制作して、既存ユーザーへアプリ移行を促進した。

広告配信も行うことで新規ユーザーも獲得し、アプリのダウンロード数は2倍増の伸びとなっている。

アプリが150万DLを突破した「北欧、暮らしの道具店」、成長の理由は「導線のシームレス設計」「YouTube動画」「ウィジェット」
YouTubeについて

ウィジェット活用

2021年2月からは、スマホアプリを開かなくてもホーム画面上で更新情報を受け取ることができる機能「ウィジェット」を追加した。

「北欧、暮らしの道具店」はウィジェットを通して1日に3回程度、写真を添えて新着商品や配信時間帯に合わせたコラムやレシピなどの情報を配信し、アプリの起動を促している。

ウィジェットは、運営者は時間帯に合わせて最適なコンテンツと画像を配信することができ、ユーザーもプッシュ通知のような煩わしさを感じることなく、好きなときにタップしてアプリを起動することができる機能。

ただ、ウィジェットでの通知には、ユーザー側の設定が必要。そのため、2021年3月に「わたしの好きなおうち時間」シリーズでウィジェットの機能や設定方法を解説する動画を公開。具体的な追加方法をまとめて紹介した。

アプリが150万DLを突破した「北欧、暮らしの道具店」、成長の理由は「導線のシームレス設計」「YouTube動画」「ウィジェット」
「わたしの好きなおうち時間」でのウィジェット紹介

機能搭載から1年未満で、ウィジェットからアプリを起動する人は、DAU(1日当たりのアクティブユーザー)の約10%を占める。平均して1人当たり月に15回、半数以上の人が6か月後も継続してウィジェットからアプリを起動している。

石居 岳
石居 岳

TikTok広告は記憶に残りやすい

4 years 5ヶ月 ago

ティックトックがメディアサイエンスに委託して実施したニューロマーケティング調査によると、ティックトック上の広告は競合プラットフォームより記憶に残りやすく、肯定的に認識されることが明らかになった。ティックトックのコンテンツは、最初の数秒のエンゲージメントが高いので、短い時間しか表示されない広告でも記憶に残りやすい。

Understanding attention on TikTok: Ads drive strong brand impact across view durations
https://www.tiktok.com/business/ja/blog/mediascience-study-brands-memorable-tiktok
最初の数秒でユーザーにインパクトを与えるTikTok広告、より効果的にするための3つのポイントとは
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/9466/

noreply@blogger.com (Kenji)

サブスクリプションで成長しているサービス18選。「成長性」「利便性」「新規性」などが評価されたビジネスモデルとは?

4 years 5ヶ月 ago
日本サブスクリプションビジネス大賞2021発表。サブスクのプロが選ぶサービスとは?【サブスク大賞2021】

一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会が行った「日本サブスクリプションビジネス大賞2021」(最も成長を遂げたサブスクリプションサービスを表彰するアワード)でグランプリを獲得したのは、定額で宿泊施設などを利用できる旅のサブスクサービス「HafH(ハフ)」。サービス内で利用できる「HafHコイン」を使用し、全国1010以上の施設を利用できるというサブスクリプションサービスを展開している。

「日本サブスクリプションビジネス大賞」は「お得」「お悩み解決」「便利」の3要素を持つサービスを表彰する制度。日本国内のサブスクサービスを振興するとともに、新たなサービス創出のきっかけ作りを目的として設立された。2021年から「企業向け(BtoB)部門」「消費者向け(BtoC)部門」に分け、部門ごとに表彰を行う。エントリー企業のなかから、振興会やサブスクリプション業界発展のために振興会が任命した「公認サブスクリプションアンバサダー」が審査し、受賞サービスを決定した。

グランプリ

旅のサブスクサービス「HafH」
https://www.hafh.com/

日本サブスクリプションビジネス大賞 グランプリ HafH
(画像は「HafH」サイトから編集部がキャプチャ)

サービス内で獲得する「HafHコイン」を使用して宿泊する定額サービス。2021年10月末時点で、36の国と地域、560都市987拠点の宿泊施設を定額で利用できる。ホテルなどの宿泊施設の定額化, 交通事業者との連携で旅をより簡単で便利なものとし、移動の自由化を通じた新たなライフスタイルを提案している。

日本サブスクリプションビジネス大賞 グランプリ HafH
「HafHコイン」は、毎月各プランに付帯分が付与される。また、余った宿泊数は自動的にコインに変換され翌月付与される(画像は「HafH」サイトから編集部がキャプチャ)
日本サブスクリプションビジネス大賞 グランプリ HafH
「HafH」のプランは5種類(画像は「HafH」サイトから編集部がキャプチャ)

東京在住の会社員の登録者数が2020年より2割以上伸びた。県境を越えることが難しいなか、近くのホテルでリモートワークをしたり、気分転換として都内のホテルを利用したりする傾向がある。また、家族との利用だけでなく、自分の時間をゆっくり過ごすために利用する方もいる。(KabuK Style)

消費者向け部門

ゴールド賞:「電動アシスト自転車のサブスクサービス」
https://cycloop.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 電動アシスト自転車のサブスクサービス
(画像は「サイクループ」サイトから編集部がキャプチャ)

通勤や通学、子どもの送り迎えなど個人を対象とした電動アシスト自転車のサブスクサービスで、初期費用などを除き月額1990円(税込)から利用できる。ウーバーイーツや出前館などデリバリー配達員を対象にしたサービスも展開している。2020年4月からサービスをスタートし、2021年9月時点の契約者数は1500名を超える。

日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 電動アシスト自転車のサブスクサービス
一般利用コースで選べる自転車の一例。スポーツタイプや子ども乗せ用など19種類の車種から選べる。契約年数は1年~3年まで(画像は「サイクループ」サイトから編集部がキャプチャ)
日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 電動アシスト自転車のサブスクサービス
デリバリー配達員専用コースの契約年数は6か月または1年(画像は「サイクループ」サイトから編集部がキャプチャ)

自分が電動アシスト自転車を購入しようと思った時、ほとんど新車で購入するしか手段がないとわかった。子どもの送り迎えなど短期間しか乗らない人も多く、10万円以上する高額商品を購入するのは難しい。期間の需要に応じたサービスがあれば良いのでは、と思いスタートした。(サイクループ)

シルバー賞:オンライン薬局サービス「YOJO」
https://yojo.co.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 シルバー賞 YOJO
(画像は「YOJO」サイトから編集部がキャプチャ)

ユーザー1人ひとりに合った医薬品、漢方を処方するサービス。「1人ひとりの健康に対するかかりつけ薬局」をコンセプトに、セルフメディケーションのアドバイスを行う。薬剤師が個別に対応し、漢方の提案から商品の配送まで実施する。

日本サブスクリプションビジネス大賞 シルバー賞 YOJO
サービス利用の流れ(画像は「YOJO」サイトから編集部がキャプチャ)

ブロンズ賞:パーソナライズヘアケアサービス「MEDULLA」
https://medulla.co.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 ブロンズ賞 MEDULA
(画像は「MEDULLA」サイトから編集部がキャプチャ)

5万通りの組み合わせからユーザーの髪質に合わせて提案するパーソナライズヘアケアサービス。オンライン上のカウンセリング結果から、1人ひとりの悩みに適した成分を配合したシャンプーリペアやヘアケアアイテムが自宅に届く。「定期カウンセリング機能」を使用することで、そのときの状態に合わせた処方を行う。

日本サブスクリプションビジネス大賞 ブロンズ賞 MEDULA
オンライン診断では10の質問に回答して自身に合う商品を購入できる(画像は「MEDULLA」サイトから編集部がキャプチャ)

優秀賞

定額で全国住み放題「ADDress」
https://address.love/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 ADDress 日本サブスクリプションビジネス振興会
(画像は「ADDress」サイトから編集部がキャプチャ)

月額4万4000円(税別)で、アドレスが運営する全国の住居に住めるサービス。電気代・ガス代・水道代込み、敷金、礼金、補償金などの初期費用はかからない。調理器具や寝具など生活に必要な設備が完備されている。

オーダーメイドパンプス「AYAME」
https://www.hana-ayame.info/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 AYAME
(画像は「AYAME」サイトから編集部がキャプチャ)

月額5500円(税込)からオーダーメイドパンプスを作れるサービス。3Dスキャンから靴型を作成、革の色、ヒールの形、つま先の形など約8900万通りの中からデザインを選べる。

ブランド香水を毎月試せる「カラリア」
https://coloria.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 カラリア
(画像は「カラリア」サイトから編集部がキャプチャ)

月額1980円(税込)から香水、ルームフレグランスなどを試せるサブスクサービス。性別、香り、季節、使用シーンなどから好みの香水を選べる。

コンサート行き放題サービス「コンパス」
https://conpas.me/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 コンパス
(画像は「コンパス」サイトから編集部がキャプチャ)

月額定額制のクラシック音楽を中心としたコンサート行き放題サービス。コンサート座席の申し込み、チケット、公演後の感想までスマホで完結できる。

「HitoHana(ひとはな)のお花の定期便」
https://hitohana.tokyo/flower-subscription

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 HitoHanaのお花の定期便
(画像は「HitoHana」サイトから編集部がキャプチャ)

月額990円(税込)から利用できる生花のサブスクサービス。本数に応じて金額が変わり、カラーは7色とおまかせのなかから選べる。

企業向け部門

ゴールド賞:デジタルヘルス・医療のVRサブスクサービス「JOLLYGOOD+」
https://jollygoodplus.com/#/

日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 JOLLYGOOD+
(画像は「JOLLYGOOD+」サイトから編集部がキャプチャ)

医療・福祉のVRコンテンツを定額で利用できるサービス。対人関係で不安が大きい精神・発達障がい者を対象にした対人スキル訓練が可能なソーシャルスキルトレーニングVRや、臨床現場を体験できるVRなどが体験可能。

日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 JOLLYGOOD+
VRアプリケーションシステムとコンテンツの月額利用費、機材費が発生する料金体系(画像は「JOLLYGOOD+」サイトから編集部がキャプチャ)
日本サブスクリプションビジネス大賞 ゴールド賞 JOLLYGOOD+
システムソリューション「オペクラウドVR」などで使われている(画像は「オペクラウドVR」サイトから編集部がキャプチャ)

VRを使ったサブスクサービスのため、ハードを用意しなければならないなど苦労した部分もあった。発達障がい者支援向けのコミュニケーション訓練のために始まったサービスだが、医療、デジタルヘルスなどを統合し、これからもサービスを展開していく。(ジョリーグッド)

シルバー賞:決裁者限定ビジネスマッチングサービス「チラCEO」
https://onlystory.co.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 シルバー賞 チラCEO
(画像は「オンリーストーリー」サイトから編集部がキャプチャ)

決裁者同士の商談や提携などを実現し、マッチングを通じて業績・経営改善を支援するサービス。BtoB取引における「決裁者に会えない」という悩みを解決する。全国の決裁者約5000名が登録する審査制決裁者マッチングプラットフォームが基盤にある。

日本サブスクリプションビジネス大賞 シルバー賞 チラCEO
ダイレクトメッセージやオンラインイベントなど4つのマッチング方法がある(画像は「オンリーストーリー」サイトから編集部がキャプチャ)

ブロンズ賞:車業界の売り場作り支援サービス「エアプラ」
https://start.airpra.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 ブロンズ賞 エアプラ
(画像は「エアプラ」サイトから編集部がキャプチャ)

車販店、整備工場、レンタカー、ガソリンスタンドなど各業態に応じた売り場作りに必要な販促ポップを簡単に作れる支援サービス。車業界に特化しており、顧客への車検案内はがきやプライス作成、作成したプライスボードからのブログ自動作成などの機能がある。

日本サブスクリプションビジネス大賞 ブロンズ賞 エアプラ
集客に必要な販促ポップ作成などができる。4つの料金体系があり、月額980円(税込)から利用できる(画像は「エアプラ」サイトから編集部がキャプチャ)

優秀賞

販売管理システム「One'sCloset」
https://ones-closet.com/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 One'sCloset
(画像は「One'sCloset」サイトから編集部がキャプチャ)

アパレル業界向けの販売管理/在庫管理クラウドサービス。在庫管理、商品管理、出荷管理、EC連携などのサービスを月額定額で利用できる。

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」
https://www.lmis.jp/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 LMIS
(画像は「LMIS」サイトから編集部がキャプチャ)

ヘルプデスク機能を中心としたサービスマネジメントプラットフォーム。業務の属人化解消、業務・作業の自動化などを実現できる。

個室型ブースのサブスク「TELECUBE」
https://jp.vcube.com/service/telecube

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 TELECUBE
(画像は「ブイキューブ」サイトから編集部がキャプチャ)

月額定額制で個室型ブースを利用できるサービス。Web会議や面談に使用できる居住性、喚起性能、防音を備えたブースで、累計6000台以上の設置実績を持つ。

家計状況を診断する「お金の健康診断」
https://okane-kenko.jp/lp/fp

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 お金の健康診断
(画像は「お金の健康診断」サイトから編集部がキャプチャ)

お金に悩みのある人とファイナンシャルプランナーをつなぐマッチングサービス。自ら集客しなくても毎月約4000人の見込み客と出会える。

業務サポート・代行サービス「HELP YOU」
https://help-you.me/

日本サブスクリプションビジネス大賞 優秀賞 HELPYOU
(画像は「HELP YOU」サイトから編集部がキャプチャ)

総務、経理、人事・採用、マーケティング、ECサイト運営などの業務をオンラインでアウトソーシングできるサービス。

テモナ賞

パンのサブスクサービス「パンスク」
https://pansuku.com/

日本サブスクリプションビジネス大賞 テモナ賞 パンスク
(画像は「パンスク」サイトから編集部がキャプチャ)

全国の提携しているパン屋から毎月パンが届くサービスで、月額3990円(税込)で利用できる。パンは独自の方法で冷凍しており、約1か月保存が可能。1箱に8個前後のパンが入っており、3つの配達間隔を選べる。

日本サブスクリプションビジネス大賞 テモナ賞 パンスク
全国のパン屋から食事パン、甘いパン、惣菜パンなどが届く(画像は「パンスク」サイトから編集部がキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

中小企業の売り場、ECモール(Amazon、楽天、ヤフーなど)が1位、自社ECサイトは2位

4 years 5ヶ月 ago

PayPal Pte. Ltd.(ペイパル)が公表した「ペイパル 中小企業によるEコマース活用実態調査」によると、日本の中小企業がECの販売チャネルとして現在利用しているのは、1位がECモール(Amazon、楽天、Yahooなど)で41%だった。

2位は36%で自社ECサイト、3位が自社プラットフォーム(公式アプリなどECサイト以外のチャネル)で26%。

ソーシャルメディアは18%、「Shopify」「BASE」「STORES」などのショッピングカート企業の利用は17%。

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、ECの利用で変化が見られたと回答した企業の割合は77%。そのうち、自社のEC利用者による支出が「減少した」(26%)が「増加した」(15%)を上回った。また、リピート購入については「増加した」(21%)が「減少した」(12%)が上回っている。

また、オンラインで買い物をする人の年齢層が変化したと回答した企業(31%)によると、シニア世代によるオンラインショッピング利用が増加(19%)しているという。

ECサイト利用に関する変化 ペイパル調査
ECサイト利用に関する変化

越境ECへの取り組みも調査。すでに取り組んでいる企業は28%、計画しているは16%、合計で半数近くの企業(45%)が越境ECに意欲的であることが判明した。

すでに実施している中小企業のうち、4割近く(39%)がコロナ禍に越境ECをスタート。パンデミックがビジネスに与えた影響を反映していることがわかった。

ペイパル調査 越境ECへの取りくみ
越境ECへの取り組み

一方、中小企業の半数以上(55%)は、今後1年間において越境ECを計画していない。これらの企業はコストの高さ(35%)、人手不足(27%)などを懸念している。

今後のビジネスにおける優先事項やデジタル化への取り組みについてたずねたところ、日本の中小企業はデータ管理やセキュリティーを重要視している。

優先順位が高かったのは、「社内データのより効果的な活用方法の取得」で26%。「IT/技術システムのセキュリティーを確保」は21%。「新しいデジタル技術を導入することによる顧客体験の改善」は20%。

現在取り組んでいる、もしくは今後12か月に予定しているデジタル化への対応は、「顧客データの管理」(77%)、「オンラインでの商談・営業」(77%)、「情報セキュリティー」(74%)があがった。デジタル化をサポートするための最も重要な要素として「技術的な知識や専門性を求めている」(63%)こともわかった。

 

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2021年9月~10月
  • 調査対象:オンライン販売を行っている日本の中小企業の経営意思決定者310人※対象企業は、従業員数4人~299人の企業(小売り、サービス、製造、公共、運送などを含めた幅広い業種を対象)
石居 岳
石居 岳

オイシックスの西井氏と語る「食品EC」「D2C」の成功に不可欠な“価値”の創り方

4 years 5ヶ月 ago
売れるネット広告社の加藤公一レオ氏とオイシックス・ラ・大地の西井氏がこれから食品D2Cにおける成功の秘訣を語る

コロナ禍でネット通販(D2C)が伸びている。なかでも注目のカテゴリーが食品だ。居酒屋や焼肉屋などの飲食店を経営する事業者が、新たに参入するケースも多い。

食品通販(D2C)ならではの特性は何なのか、成功する食品D2Cに必要な考えとはどういったものなのか? オイシックス・ラ・大地の専門役員CMT、シンクロの代表取締役社長を務める西井敏恭氏を招き、「食品×D2C」をテーマに筆者の加藤公一レオ(売れるネット広告社 代表取締役社長CEO)と語り合った対談をお届けする。

売れるネット広告社の加藤公一レオ(左)と、オイシックス・ラ・大地、株式会社シンクロの西井敏恭氏(右)
売れるネット広告社 代表取締役社長CEOの加藤公一レオ(左)と、オイシックス・ラ・大地株式会社 専門役員CMTで株式会社シンクロ 代表取締役社長の西井敏恭氏(右)

家で簡単にできる新しい体験が求められている

加藤:この1年半、食品関連企業からの問い合わせがものすごく増え、“食品×D2C”が注目されていることを実感しています。以前の食品通販需要を「100」としたら、西井さんの肌感覚でどのくらい伸びましたか?

西井:200~300ですね。ただOisixの場合は急に需要が伸びても、現実にさばけるのは130くらいです。

加藤:やはり食品の勢いはすごいですね。もともと売れるネット広告社のクライアントは化粧品や健康食品分野が多く、それらのカテゴリーの通販需要もコロナ禍で伸びてはいますが、2~3倍も伸びているという感覚はありません。なぜ食品分野がそんなに盛り上がっているのでしょうか。

西井:外食に使っていたお金が“家の中”に入っているからだと思います。家で扱う食品量が増えていて、実はネット通販に限らずスーパーの食品売上もすごく伸びています。

加藤:なるほど。最近、焼き肉屋や居酒屋などを営んでいる経営者から「店舗ビジネスがボロボロだからD2Cを始めたい」という相談をよく受けます。食品D2Cに参入する際に気をつけるべきポイントはどこにあるのでしょう?

西井:食に使うお金が外から中に移っている現状を踏まえ、いかにSNSやメールなどを通じてそのお客さまとコミュニケーションできるようにするかが重要だと思います。焼き肉屋さんなら、「今まで店でできていた体験が家でもできる」というのはすごく需要があるはずです。

近年、日本全体で家で作る食事の量は減っていたんですが、コロナ禍で自炊しないといけない状況になりました。昼も夜も家でご飯を作らないといけなくなり、嫌気が差している人が増えています。だからこそ、「簡単にできる」こともすごく重要です。たとえば「週に1回家で居酒屋ができる」など、家で簡単にできる新しい体験が求められています。

「週に1回の居酒屋デー」のような感じで外食代わりに楽しんでもらうためには、店に来ていたお客さまとつながることが大事です。店に来てくれていたお客さまとLINEやメールでつながって、「ご自宅でも定期的にどうぞ」とアプローチしていけば需要はあるはずでしょう。

加藤:しかも、D2Cをやればお客さまの個人情報が入ってくるので、コロナ禍が収束したらその顧客データベースを使って来店促進ができるというメリットもありますよね。

西井:そうなんです。新型コロナウイルスが出てきた頃は誰もこんなに長引くとは思いませんでしたが、Oisixではお客さまの動向を敏感に察知して、早めに配送センターの拡充などを決めたのでコロナ禍を追い風にして成長することができました。お客さまとのつながりから得られる情報をもとに、クイックに意思決定をして動くこととても大事です。

スーパーとは違う通販ならではの価値をどう提供できるか

加藤:食品のD2Cに夢や希望、目標を持っている方は少なくありませんが、ぶっちゃけ売れる商品と売れない商品があります。特にサブスクで売れる商品というのはどんな商品なのでしょうか。

西井:Oisixではさまざまな食材を組み合わせて「ミールキット」という形にしたり、日数分の食材をセットにしてレシピを同梱したりすることで、「自分でレシピを考えなくていい」という価値を提供しています。普通のスーパーで買えるものは「別に通販で買わなくてもいいや」となってしまいますが、スーパーには売っていない「体験」を提供できるサービスは通販で成立すると思います。

ミールキット
オイシックスのミールキット「kit Oisix

加藤:確かに。私は昔から通販は「教育業」だと思っています。正直、健康食品や化粧品自体はどこでも買えますよね。そんななかで通販ができることは、商品だけでなく付加価値としての情報を提供することです。

健康食品の会社なら、毎月定期商品に情報誌を同梱して健康の大切さを語ったり、季節の健康レシピやスキマ時間にできるエクササイズを紹介したりするんです。化粧品の会社なら、美容に良い食材を紹介したり、若々しく見えるメイクアップ法を教えたりと、色々なアプローチがあります。

西井:Oisixの事業もそれに通じるものがあります。私はSNSで「バズる」ことはあまり重視していなくて、ユーザーが「何を言っているか」を見ています。私たちの狙いとは別の価値をユーザーが感じてくれていると、それがヒントになって次の価値を創ることができるからです。

たとえば、ワインの定期通販は昔からあるかもしれませんが、「このワインの定期便を利用するとめちゃくちゃワインの勉強ができる」というのなら、レオさんがおっしゃる付加価値になりますよね。

加藤:実際、クライアントに「せっかくワインのサブスクをやるなら、お客さまがソムリエ検定を取れるくらいの情報提供をした方が良いですよ」と提案したことがあります。その発想ですよね。

西井:まさにそうです。そういうことをお客さんと一緒にやっていかないと、なかなか安くて早い普通のスーパーには勝てません。ほかに売れる商品をあげるなら、最近はベースフードがすごく伸びています。パン1個に必要な栄養素が入っているって面白いですよね。「栄養バランスを心がける」といっても具体的にどうすればいいかわからない人が多いので、何も考えずにそれだけを食べても栄養が摂れる商品というのは強いです。

「楽に簡単に」へのニーズは今後も継続

加藤:これまでの流れを見ていると、特に若年層の間でミールキットのような簡単に調理できる食品の需要が今後も伸びていくと感じますが、どうでしょうか。

西井:その通りだと思います。コロナ禍が収束したとしても、以前に比べると外食は少し減ってしまうと予想しています。でも家でご飯を作って食べるってすごく大変なので「楽に簡単に」というニーズはこれからも増えると思います。そのなかで、「家で居酒屋や焼き肉屋さんができる」といった新しい体験の提供にもチャンスがあると考えています。

加藤:実際に、東京である程度知名度のある焼肉屋さんから「焼肉をサブスクで売りたい」という相談を受けて売ってみたら、思った以上に売れたという経験がありました。

西井:そう、意外に売れるんですよね。さらに季節によって肉が変わるといった趣向があれば、普段焼肉屋さんでもなかなか体験できない肉の良さがわかるかもしれません。それが通販の良さですよね。スーパーで何も考えずに商品を手に取るのとは違う体験をどう作るかが大事ですし、そこに売れる商品を生み出すチャンスがあると感じます

売れるネット広告社の加藤公一レオ(左)と、オイシックス・ラ・大地、株式会社シンクロの西井敏恭氏(右)

加藤:食品といってもいろいろな商材がありますが、「食品でこの値段を超えたらキツイ」という上限はありますか?

西井:ありますね。ただそれは人によって違うので、ターゲットを絞ることが大事です。もともと外食がすごく多い人は食にたくさんお金を使っているので、以前の外食費より少し安ければスイッチコストとして許容できます。化粧品は5000円を超えると売りにくくなりますが、食品はそういったことがあまりありません。化粧品に比べると食品は価格に幅を持たせやすいと感じます。

価格設定をする際に重要なのは、お客さまが普段買っている食品の値段から大きく外れないことです。たとえば、牛乳のようにほとんどの人が一般的な値段を思い浮かべられるような商品はスーパーと同じような価格でないとなかなか売れません。しかし、加工食品などはレシピを作る方の人気などによって価格が変わるのはレストランと同じでしょう。そうやってトータルで見ると、化粧品に比べて許容される金額は比較的大きいと感じます。

スキップ・休止しやすい仕組みを作ることがLTV最大化につながる

加藤:体験を提供するという話がありましたが、それ以外に食品通販でLTVを上げるにはどんな方法がありますか?

西井:通販のLTVは1年や2年のスパンで見ることが多いですが、食品は1人のお客さまとの付き合いが長くなりやすいです。その代わり、途中で休める状態をいかに創るかが大事です。化粧品の場合、一旦休眠したお客さまはなかなか戻ってきません。しかし、食品の場合、過去に使っていてまた戻ってくるお客さまがすごく多いんです。だから、一度やめた後もまた戻って来やすい状態を作っていると、本当の意味でのライフタイムバリューがめちゃくちゃ伸びます

食品通販は生活の変わり目で始めたりやめたりする人が多いので、解約になっても定期的にコミュニケーションを取ることでまた戻ってきてくれるお客さまは少なくありません。なるべく解約ではなく休止にもっていった方が良いです。

また、必要以上に届けず、あえてスキップしやすい仕組みにすることも大切です。食品は放っておくと腐ってしまうので、お客さまにとって届くと困るタイミングで届けてしまうと化粧品以上に解約につながります。だからOisixでは定期ボックスの商品を変更していないお客さまに、「この内容でお届けしていいですか?」と事前に確認のSMSやLINEを送って、不要ならキャンセルできるようにしています

独自ドメインでいかにLTVとCPOを合わせるか

加藤:D2Cを始めるときはまずモールから入る人も多いと思いますが、モール出店についてはどう思いますか?

西井:私はモール否定派です。モールに出店すると尋常じゃない量のトラフィックがあるので、ニーズのある商品なら価格を少し下げれば売れます。ただ、私がこれまで重視してきたのは「いかにLTVとCPOを合わせるか」です。モールでLTVをコントロールするのは大変なので、独自ドメインでお客さまと直接つながってずっと使い続けてもらうことに取り組んできました。もう20年近くECをやっていますが、率直に言ってモールで大きくなった会社はあまり見たことがありません。

モールに出店すると一過性の売り上げは計上できますが、その後も継続する関係を構築するのはなかなか難しい。だから私は独自ドメインでやった方がいいと思っています。

加藤:1つ面白いケーススタディがあります。「楽天市場」でとある食品を1か月分、1500円で売っていた会社がありました。私は「安すぎる」と言って、中身を少し変えてプレミアム感を出すかわりに、容量を半分にして、値段を倍にすることを提案したんです。利益率は約4倍です。

Amazonや「楽天市場」では、常に同じ画面で他社の商品と比較検討されているので、「安くしないといけない」「ポイントをたくさん付けないといけない」という強迫観念に駆られ、値段を下げることばかり考えてしまいます。私はこれを「モール脳」と呼んでいます。でも、独自ドメインのランディングページは、お客さまがそのランディングページを見ている瞬間は独占の世界なんです。

それでその商品がどうなったかというと、自社ドメインのランディングページを作ったらめちゃくちゃ売れました。引上率も20%以上あり、CPOは4000円~5000円です。

西井:モールの価格競争に押されてしまって安売りしすぎると、自分たちも利益が出ない。農家さんにも還元されないので、誰もあまり幸せになっていない気がします。Oisixは農家さんともWin-Winの関係を作ることを大事にしているので、安売りしすぎず適正な利益を出して農家さんに還元するのは大切なことです。

売れるネット広告社の加藤公一レオ(左)と、オイシックス・ラ・大地、株式会社シンクロの西井敏恭氏(右)

広告を打つなら定期モデルが大前提

加藤:Oisixではネット広告も出しているんですか?

西井:はい。広告での集客には力を入れています。実は、化粧品と食品を比べると、化粧品の方がダントツで広告が難しいです。化粧品の広告で「○○が治る」とは言えませんが、食品なら「おいしい」と言えますし、表現の幅が広いです。本来、食品は化粧品に比べると低いCPAで新規顧客を獲得できるジャンルなんです。

加藤:確かに売れるネット広告社のクライアントでもCPA800円で獲得できている食品会社もあります。

西井:そうですよね。「おいしい」と謳えるし、お客さんの体験談も載せられますし、低いCPAで獲得できるのは食品の強みです。

加藤:食品通販は現時点では競合も少ないですしね。

西井:はい。食品は商品の価値をちゃんと伝えれば化粧品より買ってもらいやすいと感じます。ただ、単発で売るために広告を出しても採算が合わないので、自社ドメインでランディングページを作るなら、定期にするなど継続的に売れる仕組みを作ることが欠かせません

加藤:おっしゃる通り、広告をやるなら定期モデルが大前提です。さまざまな規制で化粧品や健康食品のブラックな広告がオワコンになっている今、食品の広告はチャンスですよね。

西井:はい。化粧品や健康食品で儲けていた人たちが今売るものがなくて困っている状態なので、食品D2Cには大きな可能性があると感じています。

加藤 公一 レオ
加藤 公一 レオ

MARK STYLERのECサイトで新規会員登録率が上昇。買い物体験の向上を実現したアプローチとは?

4 years 5ヶ月 ago
主要KPI(重要業績評価指標)としている新規会員登録率の向上で、広告以外の有効な手段が見つからなかったMARK STYLER。決済の充実というアプローチで、新規会員登録率の向上を実現した
[AD]

20代~30代女性をメインターゲットとしたアパレルブランドを展開するMARK STYLER(マークスタイラー)は、「RUNWAY channel WEB STORE」など3つの自社ECサイトを運営している。直近の課題は、主要KPI(重要業績評価指標)としている新規会員登録率の向上。広告以外の有効な手段が見つからないなか、着目したのが“決済”からのアプローチだった。「Amazon Pay」の導入によってお客さまの利便性向上と安心感の提供が可能になり、新規会員登録率は向上している。MARK STYLERのEC本部フルフィルメント事業部ロジスティクスソリューション部長の與儀貴志(よぎ たかし)氏に取材した。写真◎吉田 浩章

EC事業はオムニチャネル化やDX推進の軸となる重要なポジション

オリジナルブランドの婦人服や服飾雑貨の企画・販売・直営店の運営などを手がけるMARK STYLERは、2021年で10周年を迎えた「RUNWAY channel WEB STORE」、「ELENDEEK ONLINE STORE」「UN3D. ONLINE STORE」の3つの自社ECサイトを運営している。

ECの注文数拡大に伴い、2015年頃に店舗向けの商品配送とEC商品を分ける形でEC物流を取りまとめる専門部署を開設するなど、物流機能を強化。ECサイト開設以降、利便性を向上させるための取り組みに努めてきた。

システムは開発企業の協力を得つつ、EC業務はほぼ全てを内製化。ECビジネスを強化する体制を整備してきた。

ここ数年は、オムニチャネル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められる状況にある。ECはその軸となる事業として位置付けられ、社内での注目度もよりいっそう高まっているという。

10周年を迎えた「RUNWAY channel WEB STORE」
10周年を迎えた「RUNWAY channel WEB STORE」

広告費をかけても簡単に新規会員が獲得できない状況で着目したのが“決済手段”

MARK STYLERは、自社ECサイトにおける新規会員登録率の向上を大きな目標に掲げていた。しかし、20代~30代の女性がメインターゲットのブランドを展開しているMARK STYLERにとって、少子高齢化が大きな課題に。一昔前のように、広告費さえかければ簡単に新規会員が獲得できるという状況ではなく、新規会員登録率の改善に課題を抱えていた。

そんな状況下、広告で新規顧客へアプローチするという従来の発想を転換決済手段の拡充による「利便性向上」「使い勝手の向上」というアプローチへと舵を切った

4年ほど前、Amazonアカウントを用いたID決済サービス「Amazon Pay」の導入の検討をスタートした。しかし、それまでID決済を導入したことがなく、また当初は社内で「Amazonはメンズ色が強いのではないか?」「自社サイトに『Amazon Pay』のボタンを表示するのはどうなのか?」といった疑問の声が数多くあがったという。

この4年で、キャッシュレス化の流れからさまざまな決済手段が市場に登場。だが、「Amazon Pay」の導入に向けた社内の動きは一向に進まない。「Amazon Pay」導入の検討を続けながらも、キャリア決済や後払いなどの他の決済手段の導入を優先してきたのだ。

新しい決済手段を導入することは、投資に近いものだと考えている。4年間でいくつかの決済手段を導入して、実績も見えてきていた。これまで、お客さまの利便性を高めるためにEC部門が投資してきたことには結果がついてきたので、社内からの信頼も得られるようになった。「Amazon Pay」も大事な投資の1つだという考えの下、2020年の導入に至った。(與儀氏)

EC本部フルフィルメント事業部ロジスティクスソリューション部長の與儀貴志氏
MARK STYLER EC本部フルフィルメント事業部ロジスティクスソリューション部長の與儀貴志氏

利便性が高く、お客さまと導入企業の双方に安心・安全が提供される「Amazon Pay」

「Amazon Pay」は、Amazonアカウントに登録された情報を利用することで、購入時の配送先や支払い情報の入力をすることなく、Amazon以外のECサイトで買い物ができるID決済サービスだ。「Amazon Pay」を導入しているECサイトであれば、顧客はAmazonアカウントのIDとパスワードを入力して、簡単な3ステップで購入が完了できる

「それぞれのECサイトでクレジットカード情報を入力したくない」という消費者ニーズに応え、なおかつ商品をカートに入れてから購入が完了するまでの手間が大幅に削減できることから、多くの導入企業で「カゴ落ち」の防止やCVRの改善に効果を発揮しているという。

「Amazon Pay」導入のメリット
「Amazon Pay」導入のメリット

顧客にとっての安心感が大きいことはもちろん、導入企業にとっても、セキュリティや保証が手厚い「Amazon Pay」は、安心・安全に販売するための決済サービスとなっている。クレジットカード情報はAmazonの堅固なセキュリティシステムで管理されているほか、販売事業者にクレジットカード情報を共有しない仕組みとなっているため、安全性の高い決済環境を担保。また、「Amazon Pay」で購入した商品には、商品のコンディションや配送を保証する「Amazonマーケットプレイス保証」※が適用されるようになっている。

※Amazonマーケットプレイス保証とは、Amazonにおいて顧客に販売事業者の出品商品を安心して購入してもらうために、購入商品のコンディションや配送を保証するもので、一定の条件を満たす場合、配送料を含めた購入総額のうち、最大30万円まで保証を受けられる制度。「Amazon Pay」を利用した購入においても、同等の保証対象となる(ただし、一部の条件の場合は対象外となる)

「Amazon Pay」の手数料は3.9%(デジタルコンテンツは4.5%)。顧客の利便性・安心感からつながるCVRの改善や、安全に販売できる環境が提供されていることを考えると、手数料以上の導入価値があると実感する企業は多い。MARK STYLERもその1社だ。

「Amazon Pay」導入で期待できること
「Amazon Pay」導入で期待できること

手数料を割高に感じる人もいるかもしれないが、アカウント連携や「Amazonマーケットプレイス保証」、不正検知などセキュリティ観点でもサービスメリットは大きいと思う。お客さまの利用率も高いので、導入して満足している。(與儀氏)

MARK STYLER EC本部フルフィルメント事業部ロジスティクスソリューション部長の與儀貴志氏
「Amazon Pay」の副次的効果を実感しているという

Amazonアカウントの情報は鮮度が高い

ID決済の導入には、そのアカウントに登録されている会員情報を顧客がタイムリーに更新しているという“情報の鮮度”は重要なポイントになる。

Amazonは総合オンラインストアをはじめ、生活に密着したサービスを多岐にわたって展開しているため、住所やクレジットカード情報などに変更があった際も高い頻度で更新されているのが特長の1つ。MARK STYLERでも、鮮度の高い会員情報を持つアカウントと連携できることが、導入する上で大きなポイントになったという。

私やスタッフが使ったときのケースだが、他の決済手段の場合は会員登録から決済が完了するまでに3分程度かかってしまったが、「Amazon Pay」を利用すれば最短で1分弱、平均しても1分30秒程度しかかからないこともあった。顧客とサイトの双方にとってのメリットになった。(與儀氏)

「Amazon Pay」は最短3ステップで支払いを完了できる
「Amazon Pay」は最短3ステップで支払いを完了できる

セール期や福袋の発売時期など、集中的に消費者が来訪するタイミングでも、「サイトに来てすぐに買い物ができ、スムーズにショップから出られる」という状況であれば、来訪者のストレスもなく、サイト側の負荷も少ないまま販売できるからだ。

カート内で注文手続きに進む画面で「Amazon Pay」ボタンを押すことでAmazonアカウントと連携可能な画面に遷移し簡単に新規会員登録して買い物ができる
カート内で注文手続きに進む画面で「Amazon Pay」ボタンを押すことでAmazonアカウントと連携可能な画面に遷移し簡単に新規会員登録して買い物ができる

「Amazon Pay」導入後、繁忙期の新規会員登録率は前年同月比120%に

「Amazon Pay」の導入を決めてから4か月後の2020年12月、3つの自社ECサイトで「Amazon Pay」が稼働した。

3サイトとも新規会員登録率が向上。特に12月と1月の繁忙期における「ELENDEEK ONLINE STORE」と「UN3D. ONLINE STORE」の新規会員登録率は、前年同月比約120%に達した

コロナ禍の影響でEC自体の売り上げが拡大していたため、より正確な上昇率を計測するために利用率なども加味してはじき出した数字だったにもかかわらず、120%を記録したことは驚きだったという。

「ELENDEEK ONLINE STORE」と「UN3D. ONLINE STORE」は、アパレルの中でもやや高価格帯の商材を取り扱っており、客単価は1万円台後半~2万円台が多い。「Amazon Pay」で新規会員登録をした人の多くは20代後半~30代で、クレジットカードを所有し、収入が安定している年代と考えられることから、「Amazon Pay」の導入が利便性の向上だけでなく、客単価の押し上げにもつながっていると推測する

3サイトとも、「Amazon Pay」の利用比率はすぐに上位へ。全決済手段のうちの2~3番手となり、なかでも「RUNWAY channel WEB STORE」は導入の翌月早々から利用率を伸ばした。これは想定を超える早さだったと與儀氏は振り返る。

新規会員が「Amazon Pay」を利用するケースは特に多いが、既存会員でも月平均2000人以上が「Amazon Pay」に移行している。Amazonアカウントを持つお客さま数は大きいだろうと思っていたが、それが現実に表れてきた形だ。クレジットカード決済の利用率は高いものの、さまざまなサイトでクレジットカード情報を残したくないと思うお客さまも多いのではないかと以前から推測していた。実際にお客さまから「クレジットカード情報をサイトに登録したくないため代引きを利用していたが、『Amazon Pay』が利用できるようになってよかった」という声も寄せられている。(與儀氏)

MARK STYLER EC本部フルフィルメント事業部ロジスティクスソリューション部長の與儀貴志氏
「Amazon Pay」がクレジットカードに次ぐ人気の決済手段になっているという

予約注文に力を入れるMARK STYLER。リスクの高い「代引き」利用率を減らしたい

MARK STYLERは、予約注文による販売に力を入れている。注文から商品が届くまで1か月程度のものから、長いものでは3か月以上を要する商品もあり、その間に商品への気持ちが冷めていたり、注文したことを忘れていたりすることも起こり得るという。

ECサイトでは「予約商品」をセグメントして表示することもできる
ECサイトでは「予約商品」をセグメントして表示することもできる

代引きを選んだ顧客が受け取り拒否をした際のリスクとコストは特に大きいため、代引き以外の決済手段を選んでもらう施策は急務だった

現在、予約注文では代引き、クレジットカード、「Amazon Pay」の3つから決済方法が選べるようになっているが、「Amazon Pay」の利用が進んでいることから、代引きの利用率が徐々に下がってきているという。

また、「クレジットカードの再与信が発生した際の対応も、お客さまと当社の双方にとって『Amazon Pay』のメリットは大きい」(與儀氏)と話す。

クレジットカード決済を選んだお客さまが再与信になった際、利用額(与信額)が足りずに再与信処理ができなければ注文情報がエラーとなり、その段階でカスタマーセンターから代引きへの変更を提案せざるを得ない。

一方、「Amazon Pay」の場合、与信が通らなかったお客さまにはAmazonアカウント内で利用するクレジットカードを変更すれば与信処理が再度実施できるため、即座に代引きに変更しなくても済む可能性が高い。変更できるクレジットカードがない場合には、最終的に代引きを提案することになるが、受け取り拒否のリスクが大きい代引きへの変更を極力避けられることが安心につながっているという。

クレジットカード決済で再与信となった際に、別のカードに切り替えられればと以前から思っていた。「Amazon Pay」では別のクレジットカードに切り替えられるため、カスタマーセンターからも代引きとカード変更という複数の選択肢でご案内でき、買いやすさは向上していると思う。再与信になってもお客さまに代引き手数料の負担をかけることなく商品を届けられるので、とても重宝している。(與儀氏)

キャッシュレス化が進むなか、玄関先で代引きの支払いをするにも、そのときに現金が手元にない状況は十分に考えられる。配送会社との契約を変更すれば、代引きの支払いでもクレジットカードが使えるようになるが、そうするよりもECサイトの決済時に代引き以外の選択肢を用意することが有効だとMARK STYLERは捉えている。

加えて、コロナ禍では人と対面しながら時間をかけて現金の支払いをする必要のない、簡単に決済ができるサービスが増えたため、その利便性を求める人はより増加すると考えられる。與儀氏は、「『Amazon Pay』の利用促進を図り、顧客満足度の向上につなげていきたい」と話している。

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朝比美帆
朝比美帆

「GoogleAnalytics活用でCVアップ実践法」「ECメディアが語る2022年のEコマース」のオフライン&オンライン講演【1/8開催】

4 years 5ヶ月 ago

一般社団法人イーコマース事業会(以下EBS)の定例会が2022年1月8日(土)に開催される。新大阪の会場とZoomを利用したオンラインで情報交換会と講演を実施する(情報交換会はオンラインのみ)。

「GoogleAnalytics活用でCVアップ実践法」「ECメディアが語る2022年のEコマース」の定例会について

第一講演では、コンサルタントである二天紀の山本頼和氏が登壇し、Googleアナリティクスを活用したCVRアップ方法について講演する。

EBS定例会 二天紀 代表取締役の山本頼和氏
二天紀 代表取締役の山本頼和氏

第二講演では、本誌編集長の瀧川正実、日本ネット経済新聞 編集局デスクの手塚康輔氏、ECノミカタの根日屋登紀夫氏が、2022年のEコマースはどうなるのかについて語り合う。

EBS定例会 インプレス ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長の瀧川正実 日本流通産業新聞社 編集局デスク 手塚康輔氏 MIKATA メディアマーケティング部 根日屋登紀夫氏
インプレス ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長の瀧川正実(右)、日本流通産業新聞社 編集局デスクの手塚康輔氏(中央)、MIKATA メディアマーケティング部の根日屋登紀夫氏(左)

開催概要

  • 日時:2022年1月8日(土)14:00~
  • スケジュール
    • 14:00 会場受付開始(Zoomは14:20ごろからアクセス開始)
    • 14:30 開会の辞(イーコマース事業協会 代表理事 理事長 岡村篤氏)
    • 14:35 第一講演「あなたにとって成果とは何ですか?GoogleAnalytics活用でCVアップ実践法」(二天紀 代表取締役 山本頼和氏)
    • 16:05 委員会報告
    • 16:15 休憩
    • 16:30 第二講演「2022年どうなる?メディアが語るイーコマースの未来」
      パネラー:インプレス ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長 瀧川正実、日本流通産業新聞社 編集局デスク 手塚康輔氏、MIKATA メディアマーケティング部 根日屋登紀夫氏
      モデレーター:フューチャーショップ/イーコマース事業協会 定例会委員会副委員長 稲生達哉氏
    • 17:30 月間、売上達成店舗表彰
    • 17:40 閉会の辞(イーコマース事業協会 業務執行理事 副理事長 木下直一氏)
  • 参加費:会場参加・・・・・・EBS会員:無料、非会員:5000円、オンライン試聴・・・・・・EBS会員:無料、非会員:5000円、J-FEC&TEK会員:3000円
  • 詳細・参加申し込み: https://www.ebs-net.or.jp/regular_meeting_info/202201/
藤田遥
藤田遥

ピーチ・ジョンがライブコマースを開始

4 years 5ヶ月 ago

ピーチ・ジョンはこのほど、ライブコマースをスタートした。ピーチ・ジョンのスタッフが、商品の魅力を生配信で届ける。

名称は「PEACH JOHN  LIVE  SHOPPING」。新型コロナウイルス感染拡大により、消費者の商品購入プロセスが大きく変化と、オンラインでライブ配信と商品販売が同時に行えるライブコマースへの注目が急速に高まっていることに対応した。

ピーチ・ジョンはこのほど、ライブコマースをスタート
ライブ配信の様子(画像左)と商品購入について

初回の配信は11月。タレントの指原莉乃さんをモデルに起用したルームウェアなどを販売した。現在のところ、月1回のペースで配信している。

日本ユニシスが提供するライブコマースCMSパッケージ「Live kit」を導入して実現した。「Live kit」は、ライブ視聴から購入まで同一画面上で完結するため、視聴者の購買意欲を下げることなく購入につなげることができるのが特徴。

店舗への来店が難しい消費者のためにライブコマースを活用したライブ配信と商品販売を通したCXの提供で、消費者との継続的な関係作りをめざすとしている。

瀧川 正実
瀧川 正実

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