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スマホグッズのHameeが化粧品事業に参入、ライフスタイルブランド「iFace」からコスメブランド「ByUR」を立ち上げ

4 years 4ヶ月 ago

Hameeは化粧品の販売事業を始める。

ライフスタイルブランド「iFace(アイフェイス)」から、コスメブランド「ByUR(バイユア)」を立ち上げ、化粧品事業に新規参入する。

Hameeは、ライフスタイルブランド「iFace(アイフェイス)」から、コスメブランド「ByUR(バイユア)」を立ち上げ、化粧品事業に新規参入
新たに立ち上げる化粧品ブランドコスメブランド「ByUR(バイユア)」

日本では2022年1月13日から公式オンラインストアとロフトで発売。韓国ではすでにコスメ事業を展開しており、広告宣伝を中心とした初期投資を実行している。

コロナ禍で化粧品市場は顧客ニーズが変化、特に若年層における「綺麗な素肌を保ちたい」「メイク中も素肌に負担をかけたくない」といったスキンケアニーズが拡大、若年層向けには韓国コスメの需要も高まっている。

日本における韓国コスメ市場はコロナ禍においても大きく成長している一方、既存の韓国コスメブランドによる日本市場での販売・マーケティング体制はまだ未成熟となっている。

ターゲットは、コマース事業のメインブランドで世界累計2000万個超(2020年12月末時点)を販売した「iFace」の主要顧客である若年層。「iFace」と親和性が高い分野であること、Hameeが保有する販売チャネルといったビジネスモデルを活用できることから、化粧品事業への新規参入を決めた。

「ByUR」ではファーストコレクションとしてファンデーション2種、化粧下地2種、コンシーラー、ハイライトを2022年1月13日に発売する。

Hameeは、スマホアクセサリーの企画から製造・販売までを行うコマース事業と、自社のネットショップ運営ノウハウを生かしたクラウド(SaaS)型 EC業務効率化ツール「ネクストエンジン」を開発・提供するEC支援・SaaS事業の2つの事業をメインに事業展開している。

創業時は天然石を使った携帯電話ストラップを中心に販売。モバイル周辺アクセサリにも取扱分野を広げた。その後、フィーチャーフォンからスマホへのシフトチェンジという時代の流れに合わせ、携帯電話ストラップからスマホケースの販売に扱う商材をチェンジしてきた。

石居 岳
石居 岳

ワールドがオンライン接客を強化。「年代別」絞り込みなど、公式ECサイトに「STAFF START」導入で実現

4 years 4ヶ月 ago

ワールドは、バニッシュ・スタンダードが提供するアプリケーションサービス「STAFF START」を公式ECサイト「WORLD ONLINE STORE」に導入した。コーディネートを「年代別」で絞り込めるようにするなど、オンライン接客を強化している。

「STAFF START」導入でOMO施策を強化

これまで、ワールドはECで購入した商品の店頭受け取りなどOMO施策に注力してきた。さらなるOMO強化施策として「STAFF START」を導入し、店舗スタッフを基軸としたオンライン接客を開始した。ワールドが導入した「STAFF START」の機能は次の通り。

  • コーディネート投稿機能:店舗スタッフが撮影したコーディネート写真に商品情報を紐付け、ブランドの自社ECサイトやSNSなどに投稿する
  • QRメモ機能:店頭で接客する店舗スタッフが買い回り中のユーザーに対し、検討している商品のECサイト上の情報をQRコードで共有できる

まずは「アンタイトル」「インディヴィ」「オペーク ドット クリップ」「ザ ショップ ティーケー」など35ブランド、全国約1500店舗で導入し、随時拡大予定。

ワールド STAFF START バニッシュ・スタンダード スタッフコーディネート投稿の一例
スタッフコーディネート投稿の一例(画像は「WORLD ONLINE STORE」からキャプチャ)

「年代」でのコーディネート絞り込みが可能に

ワールドは複数のブランドを展開しており、ブランド毎にターゲット年齢層が異なる。「STAFF START」導入により、スタッフの「身長」だけでなく「年代」でもコーディネートの絞り込みができるようになった。

ユーザー自身の年代に近い店舗スタッフのコーディネートを参考にすることで、これまで利用機会のなかった新たなブランド商品との出会いの創出をめざす。

ワールド STAFF START バニッシュ・スタンダード 絞り込み条件
「性別」「身長」のほか、「年齢」でも絞り込みできるようになった
(画像は「WORLD ONLINE STORE」からキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

70%以上に達するカゴ落ち率を改善し機会損失を防ぐための4つのポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

4 years 4ヶ月 ago
70%という驚異的な数値に達しているカゴ落ち率につながる要因を減らすことは、機会損失を防ぐなどeコマース事業者にとって最優先事項となっています

機会損失を最小限に抑えるために、類似画像を利用して、売り切れた商品と見た目が似ている代替商品を表示してみましょう。

70%以上に達するカゴ落ち率を改善する方法は?

過去2年間のeコマースの成長で、小売事業者はオンラインでのカスタマーエクスペリエンス(CX)に力を入れるようになりました。70%という驚異的な数値に達しているカゴ落ち率につながる要因を減らすことは、機会損失を防ぐなどeコマース事業者にとって最優先事項となっています

実際、2020年には世界のオンラインビジネスの73%がカゴ落ちを課題としてあげています

モバイルコマースの利用は着実に増加しており、2021年はさらに15.2%増加すると予想されています。しかし、モバイルショッピングは、カゴ落ち問題に関して独特の難しさがあります

たとえば、スマートフォンのスペースは限られているため、関連性のあるパーソナライズされた商品情報を提供、スクロールや商品検索にかかる時間を短縮し、機会損失を減らしていく必要があるのです。

小売事業者は、類似画像を利用して、消費者に適切な商品をオススメすることができます。ソフトウェアを使えば、AIが認識した画像間のパターンに基づいてオススメ商品を生成できます。類似画像を利用することで、消費者が商品を見始めてからチェックアウトするまでの間のショッピング体験を改善し、影響を与えることができるのです。

消費者のウィッシュリストがアップセルの機会に

ショッピングリストの作成は、購買プロセスにおける最初のステップの1つです。

消費者は、欲しい商品の重要性や必要性を認識していますが、まだ購入する準備ができていない場合があります。小売事業者は、消費者がウィッシュリストに触発されて購入するよう、類似画像を利用することが可能です

オンライン売上の46%を占めるアパレルカテゴリーは非常に変化が激しくなっています。商品の季節性、消費者ごとの嗜好、トレンドや流行の定義が常に変化していることに起因しています。

米国のアパレル市場の46%をECが占める
米国のアパレル市場の46%をECが占める(画像は『Digital Commerce 360』から編集部キャプチャ)

消費者が青色のエクササイズ用レギンスをウィッシュリストに追加した場合、類似画像を利用して、AIはエクササイズ用のアクセサリーや同じ色のトップスを表示し、アップセルの機会を提供しましょう。

商品ページで類似商品をレコメンド

商品に興味を持ってくれた消費者を、商品ページに案内。そこでは、サイズやフィット感など詳細情報を確認したり、画像や動画を見ることができようにしましょうアパレルの商品ページには、平均して約8枚の写真が掲載されています

米国のアパレルECサイトでは平均8枚の写真が掲載されている
米国のアパレルECサイトでは平均8枚の写真が掲載されている(画像はPathのWebサイトから編集部キャプチャ)

多くの場合、小売事業者はさまざまなレコメンデーション戦略に基づいて、元の商品の下に追加の商品を配置します。その際、効果を高めるために類似画像を用いていることもできるでしょう。

たとえば、消費者が最初に選んだものの、結局購入しなかったシャツと同じような生地や素材、色のシャツを提案できます。そうすることにより、消費者は理想的な商品をより早く見つけることができ、サイト離脱の可能性を減らすことができるのです。

在庫切れへの対策

消費者は、購入を決めたら、ショッピングカートに商品を入れて、チェックアウトに進みます。ここで購入を断念するような混乱に陥ることがないのが理想ですが、現実は違います。

消費者は、新しいタブを開いたり、デバイスから離れたりするかもしれません。後でショッピングカートに戻ってきても、その商品が売り切れてしまうこともあるでしょう。

機会損失を防ぐために、小売事業者は類似画像を利用して、完売した商品と視覚的に似ている代替商品を表示する必要があります

さらにAI(人工知能)を使って、消費者のニーズに合ったフィルター基準を設定することも可能です。たとえば、表示された商品が、完売した商品の服のサイズと色とマッチしているかどうかを確認することもできるのです。

消費者の習慣を理解してカゴ落ちを減らす

eコマースの利用が増え続けるなか、小売事業者は最初のクリックから購入までのカスタマーエクスペリエンスを向上させること力を入れましょう。現実に、消費者はこのようなサービスの向上を期待しているのです。

類似画像を利用することで、小売事業者は消費者の習慣をより良く理解し、今後のマーチャンダイジングの決定に役立てることができるでしょう。

また、より高い売り上げを達成し、カゴ落ちを減らし、返品数を減らすことも可能です。これらのメリットは

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360
Digital Commerce 360

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」を徹底解説

4 years 4ヶ月 ago
「スマホ」「コロナ禍」「主要購買層となったZ世代」を要因に、デジタルマーケティングが大きく変化し続けている。そのなかで、CXを向上させるために重要性を増しているOMOとレビューについて、ZETA代表取締役社長の山崎徳之氏が解説
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「コロナ禍」「主要購買層となったZ世代」などの要因でデジタルマーケティングにおけるスマホシフトが加速し、CX(顧客体験)の重要度が高まっている。OMO(Online Merges with Offline)はCX向上の手段の1つであり、その実現のために「レビュー」が果たす役割が大きくなっているという。世界最大級のテクノロジーカンファレンス「Web Summit」で日本企業として初めて大型スポンサーおよびスピーカーを務めたZETA代表の山崎氏が、コロナ禍以降のデジタルマーケティングの進化や今後の展望も交えて解説する。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説

「スマホ」「コロナ禍」「主要購買層の変化」で変わりゆくCX

スマホの登場によりCXは大きく変化。さらに2020年からのコロナ禍で消費者の行動も大きく変容し、メーカーやリテールからソリューションベンダーに至るまで、事業会社には消費者行動の変化に合わせた企業活動が求められるようになった

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 コロナ禍で消費への意識や嗜好、行動が変化し、購買に求めるCXも変化した
コロナ禍で消費への意識や嗜好、行動が変化し、購買に求めるCXも変化した

そもそも、なぜスマホの登場がCXの変容に大きく影響したのか。①PCと同等の性能を持つ②ほとんどの人が所有していて常に持ち歩いている③常にネットにつながっている――という3つの特性に起因する。

米国で行われた調査によると、国内の2億3000万人以上がスマホを所有し、実店舗のなかでレビューや他店の価格を比較して購入を判断するなど、ECに限らず全ショッピングにおけるモバイル経由のトラフィックが年々増加しているという。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 米国では全ショッピングトラフィックの半分がモバイル経由になっているというデータもある
米国では全ショッピングトラフィックの半分がモバイル経由になっているというデータもある

加えて、デジタルネイティブ/スマホネイティブのZ世代がすでにF1/M1層に入ってきており、消費の中核を占める存在となっていることもCXの変化に影響を与えている

以前は「実物を見ないと安心して購入できない」という人の割合が多かったと思われるが、主要購買層の移り変わりとコロナ禍の「巣ごもり消費」によって、この数年の間に購買シーンでのスマホの利用が一段と加速した。

CX向上の大前提として取り組まなければならないDX

昨今、デジタルマーケティング業界において「DX」がキーワードになっている。しかし、DXは「デジタルに移行する」ことを意味するため、EC専業の事業者やデジタルネイティブ/スマホネイティブの世代からすると、ようやく浸透してきたという印象があるようだ。

DXというのは、最低限やっておかなければ国際社会からも立ち遅れてしまう、いわば「宿題」のようなもの。「今は店舗の売り上げも順調だから」といった理由で、数年先までのスパンでDX化に取り組めばいいと考えていた企業が、コロナ禍によって期限が前倒しされたというケースは多いのではないだろうか。(山崎氏)

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 ZETAの代表取締役社長・山崎徳之氏
ZETAの代表取締役社長・山崎徳之氏

ただ、いつでもどこでもネットにつなぐことができるスマホがCXを変革させる大きな要素となったからこそ、CX向上の大前提として、DXは取り組んでおくべき必須項目と言える。「CX向上のためには、対面でのコミュニケーションや商品そのものの実物など、『デジタルにできないもの』以外はデジタル化していくべき」(山崎氏)と話す。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 「DX」はCX向上の大前提として取り組まなければならない
「DX」はCX向上の大前提として取り組まなければならない

DXを推進するなかで、ECと実店舗を運営する企業の間では、オンラインとオフライン双方の利点を融合したOMOにより、CXの向上をめざす動きが活発化している

たとえば、オンライン予約した商品が店舗ですぐに試着できたり、オンラインとオフラインを横断したロイヤリティープログラムを提供したりする取り組みなどがあげられる。こうしたOMOの取り組みが、コロナ禍以前と以後のCXにさらなる革新をもたらしているのだ。

アジア最大級のテック会議「RISE」に登壇した家具店では、もともとEC専業だった同店が実店舗を出店したところ、購買単価が30%増、コンバージョン率が35%増、購買決断までの時間が40%削減といった効果が現れたという。

家具はオンラインだけで購入するにはハードルが高い商材のため、実店舗を出店することの効果が特に高いと考えられるが、OMOの一部と言えるポップアップストアがECとの相乗効果を発揮した良い事例となったようだ。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 「RISE」に登壇したEC専業の家具店は、実店舗の出店によりECサイトの購買単価とコンバージョン率が向上し、購買決断までの時間の削減にも奏功した
「RISE」に登壇したEC専業の家具店は、実店舗の出店によりECサイトの購買単価とコンバージョン率が向上し、購買決断までの時間の削減にも奏功した

OMOの取り組みを先進的に行う企業では、ファッションブランドのZARAも注目を集めている。英国の店舗では、「インタラクティブ(双方向)」「パーソナライズ」「デジタルエクスペリエンス」「スピード・利便性」の軸でCXグロースハッキングを強化するために、OMOを積極的に推進・活用しているという。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 ZARAの英国店舗ではOMOをCX向上に積極的に活用している
ZARAの英国店舗ではOMOをCX向上に積極的に活用している

“CXの向上”は、広告以上の効果を生み出す

従来のマーケティングで考えられてきたファネルは、「認知」⇒「興味・関心」⇒「比較・検討」⇒「行動・購買」――が逆三角形の形で上(認知)から下(行動・購買)まで、人数がどんどんと絞られながら流れていくというものだった。

しかし、昨今は認知の数よりも質を重視した「好感認知」を獲得することで、従来のファネルほど人数が絞られずに購買まで至る「バーティカルファネル」という考え方が出てきている。ここにも、スマホの登場が大きく影響しており、その理由はマーケティングがインタラクティブになったからだという。

テレビCMや新聞広告などのマスマーケティングは、情報の流れが広告を出す側から受け取る側への一方通行であるため、受け取る側は受動的なリアクションしかできない。だが、現在ではスマホの普及によりネット広告が広く活用されるようになり、さまざまな情報を用いて双方向なマーケティングを行うことが可能になった。

時代を遡ると、2000年過ぎ頃まではインターネットによって通信自体は双方向なやり取りが可能である一方で、企業が情報を発信して個人が受け取るというようにコミュニケーションはまだ一方向の形が一般的だった。

当時は下りの伝送速度が速く、上りの速度が遅いADSLが用いられていたことも背景として考えられる。その後、Web2.0の時代を迎え、通信性能の高い光ファイバーが普及。ブログや各種SNSが利用されるようになるなど、通信だけでなくコミュニケーションまでもが双方向になった。山崎氏は「消費者が受け手ではなく発信者になったことがWeb2.0の本質だ」という。

消費者の数は企業数を大きく上回るため、現在では消費者が発信する情報が圧倒的なボリュームを占めるようになった。消費者からの情報の一部には大事な情報も含まれていることもある。

企業側から商品の欠点を積極的に発信することはあまり考えられない一方で、消費者は正直に感想を発信する傾向にあるため、消費者からの情報は企業が発信する情報に比べて信ぴょう性が高いと感じ取られやすい。

米国の調査では、「ポジティブな体験は最高の広告より勝る」と回答した人が65%を占めたという。これは、良い購買体験をした人から発信される「買ってよかった」という肯定的な意見やレビューは、ほかの消費者に対しても良いマーケティングになるということを意味している

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 良い購買体験は購入者がブランドのファンになるだけにとどまらず、良質なマーケティングにつながる
良い購買体験は購入者がブランドのファンになるだけにとどまらず、良質なマーケティングにつながる

消費者が情報の発信者になっているということが、CXのグロースハッキングにおいて重要だと認識すべきであると考えている。Web2.0の時代になった当初、「消費者が情報の発信者になることでデジタルマーケティングが劇的に変わる」と断言した人はいなかっただろうが、今では大きく変わってきている。それを形にしてきたのがO2Oやオムニチャネルであり、昨今のOMOであるということが言えるのではないだろうか。(山崎氏)

OMOの取り組みにおけるレビューの重要性

スマホの登場に加え、コロナ禍によってモバイルトラフィックは加速度的に増加した。以前は商品を購入する前に店頭に行き、店員との会話が重要な情報源となっていたが、コロナ禍で店頭へ足を運ぶことが難しい状況が続き、ほかの消費者が発信する情報の重要性が相対的に増したと考えられる。

そのなかで、山崎氏は「コマースにおけるデジタル活動が、ECだけでなく店舗も含むようになってきた」と話す。

コマースにおけるデジタルコミュニケーションは、家でも職場でも電車内でも、スマホを用いればどこでもできる。言うならば、店舗すらもデジタルコミュニケーションをする場所の一部であるということを意味し、これがOMOの主要な考え方の1つになっているという。

かつてはAmazonの躍進によってリアルの書店が苦境に立たされるという時期があった。書店に立ち寄り、興味のある書籍を見つけても、今すぐに必要でなければスマホで検索して、Amazonで販売していれば購入して届けてもらう――こうした消費者の行動は以前からも見られており、今や消費者が店舗の中でスマホからデジタルコミュニケーションをすることは当たり前になっている。

そのなかで、企業側は積極的に消費者の行動に協力し、店舗の中でも外でも継続的かつシームレスにデジタル体験をしてもらい、最終的にはその店舗を運営している企業のECで購入してもらうように働きかけることが有効だ。こうした取り組みこそが、消費者と企業の双方にとってWin-WinなOMOと言える。

店舗でもECサイトへのアクセスをしやすくする工夫を施し、店舗からもECで注文できる環境を整備すれば消費者の利便性は向上し、売り上げにもつながっていく。また、ECサイトを閲覧しながらほかの消費者のレビューが見られれば、後悔をしない“良質な買い物体験”にもつながり、CXの向上に寄与すると考えられるという。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 OMO型のカスタマーサービスにはレビューやQ&Aが重要な要素となる
OMO型のカスタマーサービスにはレビューやQ&Aが重要な要素となる

たとえば、家電販売店で消費者が比較サイトを見ながら「他店の方が安い」「口コミで評判が良い/悪い」といった情報をもとに「こう書いているが、どうだろうか?」と店員に問いかける行動はよく行われていた。

このような店舗内でのデジタルの使われ方は初期のOMOだったと考えられるが、必ずしも店舗側にとって喜ばしいものばかりではなかったと言える。現在のOMOは、店舗を運営している企業が積極的にレビューを収集・活用し、顧客に良質な買い物体験をしてもらうために“協力”をする活動が重要性を増している。そうすることでCXが向上し、企業と顧客がWin-Winな関係を築くことができるという。

今はコロナ禍の影響で財布の紐が固くなっている消費者も少なくない。お客さまが大事なお金を使って買うのだから、店員のセールストークで買わせてしまおうという姿勢よりも、「本当に納得できる気に入ったものを買ってください」という姿勢が大事。お客さまは、自身が納得して商品を購入するための材料として店員からの説明やレビューなどを収集しているからこそ、そこに企業は協力しなければならない。良質な買い物体験をしていただくためのお手伝いをすることがCXの本質だ。そのための重要な手段がOMOであり、OMOのために扱われる重要なデータがレビューだと考えてほしい。(山崎氏)

レビューは「数」と「中身」の双方が重視される

前述の通り、顧客から発信される正直なレビューは、ほかの消費者から見ると信頼度や信ぴょう性が高く受け取られやすい。その分、ネガティブなレビューが発信されたときの不安を持つ事業者は多いだろう。

しかし、山崎氏は「欠点を隠したまま購入してもらうより、あらかじめ検討の段階からネガティブな意見も知った上で判断してもらう方が購入後の不満足を防ぐことができ、長期的に見れば有益になる」と話す。欠点も包み隠さず知ってもらい、その上で購入の判断をしてもらうことが今後のCXのポイントになると予見している。

米国の調査では、レビューが1件付くと全く無い状態に比べて売り上げが10%向上し、20件付くと30%向上するという結果が出ている。レビューの件数が増えるほどコンバージョン率が上がりやすくなる一方で、満点のレビューが不自然に多い場合には「フェイクレビューではないか?」と疑われやすく、購買率が落ちることもわかった。レビューは数と中身の双方が重視されているということだ。

レビューが無いよりは有る状態の方が安心して買ってもらいやすく、返品率の抑制にもつながる。その上、レビューには商品改善のヒントが多く含まれているので、耳の痛いレビューからも目を背けないで前向きに取り組んでほしい。(山崎氏)

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 レビューの有無と評価は、購買に大きく影響する
レビューの有無と評価は、購買に大きく影響する

「レビュー」「Q&A」など必要な情報が得やすい環境の整備がCX向上につながる

昨今のレビューは、これまでのように購入した顧客が一方的に発信する形だけでなく、「フォーラム」のような形に進化してきている。

Amazonを例にあげると、レビューの上部にQ&Aの形式が採用されており、購入者が「この商品はこうだった」というレビューを投稿すると、購入を検討しているほかのユーザーが「では、この辺はどうでしたか?」などと質問ができるようになっている。その質問に対して、購入者やメーカー、店舗が回答できるほか、メーカーや店舗から「こういった商品もございます」といった提案もできる。

これまでのQ&AはFAQのような一方向のイメージが強かったが、Amazonの例などを見ると、今後はますますインタラクティブなコミュニケーションが活発に行われる場として活用が進むと考えられる。消費者同士だけでなく、企業も交わってコミュニケーションがやり取りされるため、Q&Aの活用がまさにOMOの取り組みになることを捉えておくべきだろう。

米国でデジタルネイティブ/スマホネイティブのZ世代に対して行われた調査では、「商品ページで質問できない場合は他のサイトへ行く」と回答した人が79%、「レビューだけでなく質問できなければ購入しない」という回答が45%を占めた。Z世代に対するCX向上には、必要な情報が得やすい環境を整備することが重要なようだ。

また、Q&Aで何らかの操作をする人のコンバージョン率は全訪問者の中でも特に高まる傾向にあった。このことから、Q&Aは最も影響力のあるUGC(ユーザー生成コンテンツ)だと考えられるという。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 Z世代はレビューの閲覧だけでなく、質問ができる環境を求めている
Z世代はレビューの閲覧だけでなく、質問ができる環境を求めている

「ZETA VOICE」を導入した企業で現われた効果

ZETAが提供するレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入した企業では、さまざまな効果が現れている。

アダストリアは「.ST」アプリ上で「商品Q&A」を開始したところ、購入した衣類の洗濯方法や、質問者の体型に合う具体的なスカート丈のアドバイスなど、ユーザー間のコミュニケーションが活発に行われるようになった。「ZETA VOICE」導入開始からわずか3か月で質問数は約7000件、回答数は約3万7500件に到達したという。

TSIホールディングスのグループ会社、サンエー・ビーディーの「サンエービーディーオンラインストア」では、一部商品でレビュー投稿前後1週間のスマホ経由のコンバージョン率を計測したところ、伸び率は180~250%となった。このほか、返品率の低減や、商品企画にもレビューが生かされているという。

「ZETA CX シリーズ」は6製品を展開

  1.  EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」
  2.  レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」
  3.  OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」
  4.  レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」
  5.  広告最適化エンジン「ZETA AD」
  6.  予測・パーソナライズソリューション「ZETA DMP」
顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 ZETA CX シリーズについて
ZETA CX シリーズについて

レビューに関して寄せられた質問に山崎氏が回答

実際、ECサイトのレビュー運用で難しさを感じる企業も多い。「ネットショップ担当者フォーラム2021秋」で山崎氏の講演を聞いた聴講者の質問に次のように回答している。

――ネガティブなレビューは残した方がいいのか?

ネガティブなレビューの中には「ただの悪口」もあれば、「耳の痛い意見」もある。耳の痛い意見を捨ててしまってはCXに対する裏切りになりかねないが、一時的な不愉快な感情で書かれた、ただの悪口のようなものは載せなくていいと思っている。ネガティブなレビューを大きくひとまとめにするのではなく、きちんと分別していくことが重要だ。

――ファンがまだ少ない企業がレビューを収集・活用することは難しいと感じる。ある程度の売り上げ規模や購入数のある商品で活用する方が効果的か?

買う立場の消費者が「ほかの人の意見はどうでもいい。私はこれを買う」という意思が強いような商品の場合、レビューはそこまで購入の判断を左右しないと思われるが、実物のサイズや色味が気になるアパレルのように、悩みやすい商品にはレビューが有効に働く。ただ、やはりレビューはある程度の母数が要求される傾向があるため、そのための工夫として、Q&Aなどを活用して運営している企業側もコミュニケーションの中に積極的に入っていくことが重要だと考えられる。

◇◇◇

「ZETA CX シリーズ」は、中堅~大手企業を中心に幅広いジャンルで導入されている。デジタルマーケティングの取り組みが先進的なアパレル業界からの引き合いが特に強い傾向にあるという。

顧客体験の向上に欠かせない「OMOへの理解」「レビューの必要性」をzetaが徹底解説 「ZETA CX シリーズ」の主な導入企業
「ZETA CX シリーズ」の主な導入企業
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朝比美帆

Googleマップ最新情報4選、Googleビジネスプロフィール最新情報3選など「注目のローカルSEOニュース」【2021年11月版】 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 4ヶ月 ago
GoogleマップやGoogleマイビジネスの最新情報をはじめ、特に注目したい関連ニュースをピックアップしてお届けする「注目のローカルSEOニュース」の2021年11月版

GoogleマップやGoogleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)など、ローカルSEO(11月から、Googleマイビジネスの名称が「Google ビジネスプロフィール」に変更)に関連するサービスは常にアップデートが続けられています。

ローカルSEOとは……特定の場所に関連する検索(ローカル検索)が行われた際、検索結果に表示される店舗・施設情報を最適化することで、来店や予約に結びつける施策のこと。「MEO」と呼ばれることも。

そこで「注目のローカルSEOニュース」シリーズでは、毎月GoogleマップやGoogleビジネスプロフィールの最新情報をはじめ、特に注目したい関連ニュースをピックアップしてお届けします。今回は2021年11月版です。

11月から、Googleマイビジネスの名称が「Google ビジネスプロフィール」に変更

Googleマイビジネスの名称が「Google ビジネスプロフィール」に変更され、機能もわかりやすくなる、とGoogleが公式に発表しました。

Google検索やGoogleマップから店舗・施設情報を管理する機能が、小規模なビジネス向けに「Google ビジネスプロフィール」という名称で提供されます。

一方、大規模ビジネスは従来の管理画面から管理できます。名称は「ビジネスプロフィールマネージャ」に変更されます。

11月のGoogleマップ最新情報4選

11月のGoogleマップ最新情報4選

1. ローカルパックに「在庫の有無」が表示

Googleのローカル検索で表示されるローカルパックに、店舗が販売している商品の店頭受け取りと在庫の有無が記載されるようになりました。

例えば、「ジーンズ」とローカル検索した場合、ローカルパックの店舗情報に、取り扱いの有無や在庫情報が掲載されています。(Twitterに投稿されている画像の中の「Sold here」「In stock」)

2. Googleの災害情報、詳細な表示でより見やすく

災害時にGoogle検索やGoogleマップで検索をすると、災害情報がわかりやすく詳細に表示されるようになりました。

「地震」「台風」など起きた災害で検索すると、気象庁のデータをもとにした情報や、安全情報を確認できます。

また、台風の進路予測や地震の影響のあった場所をマップで示し、Googleマップで該当箇所をクリックすると災害情報を家族や友人に共有できます。

今回の変更で、災害時でもユーザーは信頼のある情報をもとに、身を守るための適切な行動を取りやすくなります。

3. 祝日の特別営業時間が強調表示されるように

今年の勤労感謝の日に、Googleビジネスプロフィール上で営業時間が緑色で表示されていたことがわかりました。

今後、祝日は特別営業時間を設定すると「〇〇の日の営業時間」と緑色で強調表示される可能性があります。

4. ローカルパックに「在庫あり」フィルタが追加

Googleマップでローカル検索した際に表示される「ローカルパック」と呼ばれる店舗ビジネス情報に、検索した商品の在庫の有無が表示されるようになりました。

商品がある場合は「在庫あり」と強調して表示されます。

Googleビジネスプロフィール最新情報3選

Googleビジネスプロフィール最新情報3選

1. 既読通知機能が追加

Googleビジネスプロフィールを通じたユーザーとのメッセージのやり取りに、既読通知機能が追加されました。受信したビジネスの管理者がメッセージを開くと、「既読」のステータスが送信者の画面に表示されます。

今後は、メッセージ機能の利用開始と同時に既読通知機能も有効となり、Googleマップアプリからオンとオフの切り替えが可能です。

ただし現在すでにメッセージ機能を利用していて、この既読通知機能を使いたいという場合には、手動でオンにする必要があるようです。

2. 投稿機能「COVID-19の最新情報」が廃止

Googleビジネスプロフィールの投稿機能には、「COVID-19」「クーポン」「最新情報」「イベント」の4種類がありましたが、今回「COVID-19」が廃止され、3項目になりました。

これまで店舗は投稿の際に「COVID-19」を選択し、営業時間の変更や臨時休業、デリバリーやテイクアウト、検温やマスク着用などの感染防止対策をユーザーにアピールできましたが、これが使えないということになります。

今後は通常の投稿機能「最新情報」で投稿するなどして、正確な情報を継続的に発信することが必要です。

3. 宿泊施設の投稿機能、一時的に開放→12月、正式に認められる

宿泊施設で通常は使えない投稿機能が使えるとSNS上で話題となりました。
テストとして一時的に機能が開放されたとみられます。

しかし12月、一転して宿泊施設にも投稿機能の使用が認められることになりました。

Google名乗る怪しい電話が公式音声と判明

10月以降、Googleを名乗って迷惑電話が店舗にかかってきたとして、SNSやネットで注意喚起の投稿が多く見られました。

これを受け、GoogleのコミュニティマネージャーがGoogleマップヘルプのコミュニティで「03-4567-0700の電話番号を使って、会話型AIが店舗の営業時間について確認電話をかけていた」と回答し、謝罪しました。

Googleからの電話を受けたくない場合、着信があった際に電話での問い合わせを停止するよう通話上でリクエストすれば、それ以降の着信がストップされます。

Googleビジネスプロフィールに関する「よくある質問」3選

Googleビジネスプロフィール ヘルプコミュニティには、Googleビジネスプロフィール(マイビジネス)の使い方や困りごとなどについての質問が投稿され、それに対しエキスパートが回答しています。

以下では、その中から特に注目したい質問を厳選して紹介します。

※質問・回答での呼称に合わせて、Googleビジネスプロフィールを「Googleマイビジネス」と表記する場合があります。

1:Google検索に表示される予約フォームが古い

Google検索に表示される予約フォームが古い

「検索結果で表示される、Googleビジネスプロフィールに登録した店舗の予約フォームを編集する方法を教えてください。」という質問です。

回答としては、iPhoneのGoogleマイビジネスアプリでは、予約リンクの設定変更ができないため、パソコンから編集する必要があります。

2:同じ建物の1、2階にある2つの店、同じ名前で登録できる?

同じ建物の1、2階にある2つの店、同じ名前で登録できる?

「質問2:同じ建物の1,2階にある2つの店、同じ名前で登録できる?」という質問です。

回答として、公式サイト・看板・電話番号・入口をそれぞれ用意して、客観的に見て「違う店」と判断できるなら重複判定を避けられます。

もし重複判定された場合は、サポートに連絡して統合してもらい、1階と2階のそれぞれのサービス内容を同じビジネス情報から発信することになります。

3:Googleから毎月3万円程度の請求が来る

Googleから毎月3万円程度の請求が来る

「毎月Googleから約3万円のカード支払い請求がきます。これは広告費なのでしょうか?何に対する請求か調べる方法を教えてください。」という質問です。
回答としては、Googleビジネスプロフィールは基本的に無料なので、他のサービスを利用している可能性があります。

Google Payにログインすると、注文内容の確認、変更、修正が可能です。Google広告などGoogleのサービスを利用した場合は、明細に項目名が表示されます。

まとめ

以上、11月の特に注目したいローカルSEOニュースについて解説してきました。
口コミラボ編集部では、ローカルSEO関連の情報をさらに詳しくまとめた資料「ローカルSEOニュースまとめ」を、毎月公開しています。

詳細は以下のリンクからご覧ください。

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

「楽天西友ネットスーパー」の物流センターを千葉県松戸市に新設

4 years 4ヶ月 ago

楽天グループ(楽天)と西友は、協働で運営する「楽天西友ネットスーパー」の物流センターを千葉県松戸市に新設する。

ラサール不動産投資顧問とNIPPOが共同で開発する千葉・松戸市の大型物流施設の全フロアを賃借、BTS型(テナントの要望に応じてオーダーメイドで建設し、賃貸される物流施設)の専用物流センターを新設する。センターの稼働開始時期は、2023年上期を予定している。

楽天グループが新設する千葉・松戸市の物流センター
新設する千葉・松戸市の物流センター

新設する物流センターは、延べ床面積約7万1000平方メートル。「楽天西友ネットスーパー」の物流センターで最大規模となる。常温・冷蔵・冷凍の3温度帯で最大4万~5万アイテムを保管できる。

搬送などの自動化設備を導入し、倉庫内作業を効率化する。「楽天西友ネットスーパー」の当日配送枠を拡充し、首都圏における供給能力の強化を図り、サービスの利便性向上につなげる。

「新しい生活様式」の浸透でECが生活基盤として定着、ネットスーパーに対する需要は急速に拡大している。「楽天西友ネットスーパー」の2021年1~3月期における売り上げは前年同期比29.9%増、4~6月は同28.4%増と継続して伸長している。

「楽天西友ネットスーパー」は、楽天が有する楽天ID数1億以上の強固な会員基盤やECの知見、西友が実店舗で培ってきた生鮮食品販売などのスーパーマーケット運営ノウハウといった両社の強みを活用しながら協働運営するネットスーパーサービス。2025年に流通目標1000億円以上を掲げている。

「楽天西友ネットスーパー」の流通目標について
「楽天西友ネットスーパー」の流通目標について(画像は楽天グループのIR資料から編集部がキャプチャ)

2018年10月に本格稼働したサービスで、生鮮品をはじめとする食品や日用品などを、西友の実店舗、千葉県柏市などのネットスーパー専用物流センター、および都内に設置した配送拠点から顧客宅へ配達している。

2021年1月に神奈川県横浜市港北センターが稼働、2022年には大阪府茨木市にネットスーパー専用の物流センターを継続的に立ち上げる。

「楽天西友ネットスーパー」は、神奈川県横浜市港北センターが稼働、2022年には大阪府茨木市にネットスーパー専用の物流センターを継続的に立ち上げる
専用物流センターの立ち上げについて(画像は楽天グループのIR資料から編集部がキャプチャ)
石居 岳
石居 岳

コロナ禍で売上減からのV字回復、ECビジネスに商機を見いだした北海道発のジュエリーブランド「ノースワングラスジュエリー」のEC事例

4 years 4ヶ月 ago
新型コロナウイルス感染症の拡大で販売先のホテルは休館、売上減少に歯止めがかからない状況下で進めたECビジネス。どん底からのV字回復を成し遂げたEC事例を解説
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北海道の自然をモチーフにしたジュエリーブランド「ノースワングラスジュエリー」を手がけるノースワン。ホテルなどを通じて観光客向けに“北海道土産”として販売、業績は右肩上がりを続けていたさなか、ビジネスの根幹を揺るがす事態が起きる。新型コロナウイルス感染症の拡大だ。販売先のホテルは休館、売り上げの減少に歯止めがかからない――。そんな状況下で進めたECビジネスへのモデルチェンジ。どん底からのV字回復を成し遂げたノースワンの取り組みを取材した。写真◎吉田浩章

ノースワンのEC事例

北海道発のジュエリーブランドで売上拡大

2014年設立のノースワン 。販売する「ノースワングラスジュエリー」は、食べ物が主役の北海道土産に新たな風を吹き込もうと立ち上げたアクセサリーブランドである。

北海道へ観光にきた方々は、洋菓子、カニなど食べ物をメインにお土産を購入する。それらは食したらなくなってしまいます。形に残る北海道土産を展開したらどうだろうという発想から「ノースワングラスジュエリー」を立ち上げました。北海道の自然である山・川・湖などを1粒のガラスにデザイン。北海道で食品以外のお土産というと、熊が鮭を食べている木彫りの置物が思い浮かぶかもしれないが、私たちは普段使いできるような北海道発のアクセサリーを提案しています。(ノースワン 前原裕之社長)

ノースワン 前原裕之社長
ノースワン 前原裕之社長

メインの販売網はリゾートホテルで、道央、道北、道南、道東といった全道のリゾートホテル内ショップで販売。海外からのインバウンド需要の獲得などをめざした観光開発を追い風に、事業は右肩上がりで拡大し続けた。「北海道旅行はおいしいグルメを食べる・購入するだけではなく、たとえば結婚何周年記念の品といった、モノを通じた思い出作りというニーズを喚起することができました」(前原社長)

事業立ち上げから2020年1月までは事業は順調に拡大。「ECサイトも持っていたが、片手間状態」(前原社長)。北海道に訪れた観光客へ、北海道土産としてのジュエリーが徐々に浸透していった時期でもあった。

北海道の空に降る雪を描いたジュエリー ノースワン
北海道の空に降る雪を描いたジュエリー

そんなノースワンを襲ったのが新型コロナウイルス感染症の拡大である。観光を通じた商品販売がメインだったため、相次ぐホテルの休館により売り上げは激減した。

だが、迷っている時間はない。「片手間状態」だったECビジネスに目をつけ、ビジネスモデルの変更を急いだ。冬の観光シーズンのまっただ中の北海道で新型コロナウイルス感染症が急速に広まっているとの報道が一気に増えた、2020年2月のことだった。

ECビジネスに活路、卸からECでの小売へモデルチェンジ

まず検討したのが、大手ECモールか、それとも自社ECサイトで展開するのか。ノースワンは自社ECサイトでの展開を選んだ。

「ノースワングラスジュエリー」というブランドを展開していたので、世界観などブランドを大切にしたかったモールでは多くの店舗があるので、出店してもそのなかの1店舗になってしまう可能性がある「ノースワンで買った」というブランディングをしたかったので、自社ECサイトで展開していくことを選びました。(取締役 クリエイティブディレクター 伊藤裕之氏)

ノースワン 取締役 クリエイティブディレクター 伊藤裕之氏
ノースワン 取締役 クリエイティブディレクター 伊藤裕之氏

次に自社ECサイトを構築・運用するためのプラットフォーム選び。ノースワンは次の項目を主な選定基準として、プラットフォームの比較検討を行った。

  • 初期費用、手数料が安い
  • 決済手段を豊富に提供できる
  • オペレーション(運用)が簡単

特に重視したのがオペレーション。「パソコン作業に慣れていないスタッフでも簡単に操作できる」といった運用を重視。さまざまなECプラットフォームを検討した結果、ヘイが提供する「STORES(ストアーズ)」に決めた。

「STORES」のフリープランは月額料金0円からスタートすることが可能(決済手数料は5%)。売れる状況になれば、決済手数料を抑えたスタンダードプラン(月額料金は2178円、決済手数料3.6%)のプランに移行することも可能だ。

「STORES」はシンプルな料金プラン
「STORES」はシンプルな料金プラン

ノースワンが利用するスタンダードプランでは、決済手段はクレジットカードやコンビニ決済など9種類を用意。他のプラットフォームでは、クレジットカード決済を導入するには個別に決済代行会社と契約する必要があるが、「STORES」はヘイを通じて契約することができるため負担を軽減できる

「STORES」は、無料で誰でも簡単にネットショップを作成することができます。難しい知識や技術は必要なく、初めての方やデジタルになじみのない方でも始めやすいサービスです。ショップのこだわりを表現する高いデザイン性、初めてでもわかりやすい操作性というUI(ユーザーインターフェイス)、UX(ユーザーエクスペリエンス)を意識した開発、販売スタイルに合わせたシンプルな料金プランとなっています。(ヘイ サクセス本部 リレーションズグループ 鬼沢芙美子氏)

ヘイ サクセス本部 リレーションズグループ 鬼沢芙美子氏
ヘイ サクセス本部 リレーションズグループ 鬼沢芙美子氏

鬼沢氏の説明の通り、ノースワンは操作性・視認性の高い「STORES」を評価。加えて、サポート体制とサービスの拡張性も導入の理由にあげた。

「テクノロジーを使って、誰でも商売できるようにする」をコンセプトに掲げるヘイ。パソコンの使い方がわからない人でもECサイトを構築・運用できるよう、電話でのサポートに力を入れる。2021年10月時点でカスタマーサポートの人数は約100人。宮城県仙台市に専用の拠点を構える。

ヘイが運営するコールセンター
ヘイが運営するコールセンター

ノースワンは中長期的に、物販にとどまらず役務サービスの提供も視野に入れる。ヘイはネット予約決済の「STORES 予約」も展開。仮にノースワンが実店舗に進出すれば、ヘイが提供するPOSレジアプリ「STORES レジ」で支援できるなど、中小企業のビジネス拡張を包括的にサポートする体制を整えている

「STORES」が展開するテレビCM

決済手段の拡充で買い物体験向上、「Amazon Pay」経由の売上が過半を占める

「STORES」を使ったECサイト「ノースワングラスジュエリー」の運営に本腰を入れ始めたのは2021年2月。その後、順調に売り上げを伸ばしているという。

順調なECビジネスの成長にはある決済が大きく寄与している。Amazonが提供しているID決済サービス「Amazon Payだ。

「Amazon Pay」を導入したのは2020年5月。当初は「クレジットカードとコンビニ決済があれば十分と考えていた」(伊藤氏)と言う。だが、自社ECサイトの運営を重ねるにつれて、自社サイト特有の課題に直面する。それは、知名度の低いECサイト、初めて利用するECサイトにおいて「クレジットカード情報、個人情報を入力することに抵抗があるお客さまが少なからず存在する」(伊藤氏)といった課題だった。

ノースワンは「Amazon Pay」の導入で、この課題を解決しようとした。その結果、どうなったか? 導入した次の日から成果は顕著に表れた。

「ノースワングラスジュエリー」のECサイト
「ノースワングラスジュエリー」のECサイト

現在、売り上げの半分は「Amazon Pay」経由の決済月商の半分以上を「Amazon Pay」経由が占めることもある

「Amazon Pay」を導入したことで、新規のお客さまによる購入が加速しました。「ノースワングラスジュエリー」を訪れたものの、個人情報・クレジットカード情報の入力に躊躇するお客さまの不安を「Amazon Pay」が解消してくれました。つまり、初回購入のハードルを見事に下げてくれたのです。(伊藤氏)

「Amazon Pay」の導入が自社ECサイトの課題解決に役立ったと話す伊藤氏
「Amazon Pay」の導入が自社ECサイトの課題解決に役立ったと話す伊藤氏

ノースワンのECを支える「Amazon Pay」とは

「Amazon Pay」は、Amazonアカウントに登録した情報を使い、Amazon以外の自社ECサイトなどで決済を行えるID決済サービス。日本では2015年にサービスを開始し、今や「Amazon Pay」の導入企業数は1万数千社を突破、導入サイト数は10万サイトを超えた

「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、その自社ECサイトを使うお客さまに対して次のようなメリットを提供できる。

  • 「Amazon.co.jp」のID/パスワード1つで買い物できる
  • 住所やクレジットカード情報の入力が不要
  • Amazonアカウントへのログインや注文確定といったシンプルな操作で決済が完了する

「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、①新規会員が獲得しやすくなる②CVRが向上しやすくなる③不正注文が防げるようになる④LTVが向上しやすくなる――といった効果を期待することができる

そのため、「カート離脱率を改善したい」「CVRを高めたい」「新規顧客を増やしたい」――EC事業者が抱えるこんな課題を解決する手法として支持を集めているのだ。

「Amazon Pay」導入で期待できる効果
「Amazon Pay」導入で期待できる効果

「Amazon Pay」では、Amazonアカウントでの決済と同時に、事業者は顧客の許諾を得た上で自社ECサイトへの会員登録を完了することができる。クレジットカード以外の顧客情報を、自社ECサイトのマーケティングに活用できるのだ。

「Amazon Pay」は「決済ツールだけではない。マーケティングツールだ」

ノースワンが「Amazon Pay」導入に二の足を踏んでいたのは、決済手数料が理由だった。「Amazon Pay」の手数料は3.9%(デジタルコンテンツは4.5%)で、「費用負担が増えてしまう」(伊藤氏)と懸念していた。

しかし、導入してみると、今や売り上げの半分もしくはそれ以上を「Amazon Pay」経由が占める主要決済手段に。「都度、個人情報を入力するのが面倒」「Amazonアカウントで決済できるなら安心」「簡単に購入できる」といった決済ニーズに、「Amazon Pay」が応えたと言える。

「ノースワングラスジュエリー」で顧客がゲスト購入を選択すると、「Amazon Pay」のボタンでAmazonアカウントでの購入を案内している
「ノースワングラスジュエリー」で顧客がゲスト購入を選択すると、「Amazon Pay」のボタンでAmazonアカウントでの購入を案内している

ヘイによると、ECサイトの集客数もCVR(コンバージョン率)は右肩上がりで向上。「Amazon Pay」導入の効果と推測している。

経営者の観点からすると、「Amazon Pay」は手数料率が他の決済手段よりも高いため、コスト増になるという不安がありましたが、その懸念はすぐに吹き飛びました。知名度があまりないECサイトで、お客さまが住所、クレジットカード情報を入力することに不安を覚えるのは当たり前。しかし、大手モールに出店して自社の世界観を訴求できなくなるのは避けたかったのです。

「STORES」なら、Amazonアカウントの情報を使い、大手モールのように簡単に、安心・安全に決済できる環境を手軽に自社ECサイトで用意できます。「Amazon Pay」は、かかる決済手数料よりもマーケティング効果の方がはるかに高い費用対効果を考えてもコストパフォーマンスが良いマーケティングツールと言えます。(前原社長)

「Amazon Pay」は「マーケティングツール」と話す前原社長
「Amazon Pay」は「マーケティングツール」と話す前原社長

ちなみに、「Amazon Pay」では2021年8月から、「Amazon Pay」利用の際にAmazonギフト券を使って支払いをした金額の0.5%分をAmazonギフト券の残高として還元するプログラムを開始。事業者の負担はなく、「お客さまの購入のハードルを下げ、新規のお客さまの獲得やリピート購入を期待することができる」(Amazon Pay)。マーケティングツールとして「Amazon Pay」がさらに活用しやすくなったと言えるだろう。 

アフターコロナを見据えた新たなチャレンジも視野に

「ノースワングラスジュエリー」のEC事業が軌道に乗ったノースワン。新型コロナウイルス感染症拡大の時期に、アパレルブランド「TNOC hokkaido」も立ち上げた。北海道の上質な旅と暮らしがテーマのライフスタイルブランドで、ウェアや雑貨などをネット通販、北海道のリゾートホテルなどで取り扱う。

エゾシカのシルエットなどを用いたトートバッグ
エゾシカのシルエットなどを用いたトートバッグ

そもそもジュエリーは「年に1回の記念品などの購入需要で、購入回数が圧倒的に増える商品ではない」(前原社長)。購入頻度、より身近に北海道を感じてもらえる商品として、アパレルブランドを立ち上げたという。

「ノースワングラスジュエリー」「TNOC hokkaido」ブランドの浸透にも手応えを感じており、アフターコロナを見据えた新たな試みにも視野に入った。前原社長はこう話す。

いわゆるモノ消費となる商品の販売だけでなくコト消費につながるサービス提供へのチャレンジ、カフェや自社ブランドを見る・体験できる場所を作りたいですね。リゾートホテルも巻き込んで、「ノースワングラスジュエリー」「TNOC hokkaido」、そして北海道をブランディングしていきたいと考えています。新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえてネットでお客さまとの接点を増やしてきました。コロナが収束したら再度リアルでの接点を増やし、新しいことにチャレンジしていきたいです。(前原社長)

ちなみに、アパレルブランド「TNOC hokkaido」の購入者は2割が北海道で、残りは道外。「日常使いとして使ってもらえるブランドになりつつある」(伊藤氏)と手応えを感じている。もちろん、「TNOC hokkaido」のECサイトにもAmazon Payを導入していると言う。

目標は「雑貨ブランドで北海道No.1ブランド」(伊藤氏)。その実現にはもちろん、デジタルの力が欠かせない。「STORES」「Amazon Pay」に加え、ヘイの予約サービス、POSシステムなども視野に入れて、今後のビジネス拡大を進めていくという。

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吉野 巨人
吉野 巨人

新経済連盟、電気通信事業法の改正に懸念表明

4 years 4ヶ月 ago

総務省が検討を進めている電気通信事業法の改正の方向性に対して、新経済連盟が懸念を表明。個人情報保護法と電気通信事業法による二重規制や過剰規制が、産業界に深刻な負担や阻害を招くという懸念は、広告ビジネスにも当てはまるのではないか。

新経済連盟、電気通信事業法の改正に懸念表明
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1375621.html

noreply@blogger.com (Kenji)

カインズが建築プロ向けECサイトを刷新、「カインズオンラインショップ」に各種機能を統合

4 years 4ヶ月 ago

カインズは12月16日、建築プロ向けのECサイト「CAINZ‐DASH  PRO」をリニューアルした。

「カインズオンラインショップ」に各種機能を統合し、商品の品ぞろえが約30万アイテム拡大。「カインズオンラインショップ」の商品を同時に購入できるようにした。

サービスの利便性を向上した。カインズカードポイントをためたり使用できるほか、「PickUp ロッカー」も活用できる。

カインズは建築プロ向けのECサイト「CAINZ‐DASH  PRO」をリニューアルした
リニューアルした「CAINZ‐DASH PRO」

「CAINZ-DASH  PRO」は、プロ向け商品を平日16時までの注文で即日出荷し、最短で翌日受け取りができるECサイト。店舗受け取りなど、建築プロの「早く」「確実に」というニーズに応えている。

瀧川 正実
瀧川 正実

ビューティーガレージが始める美容サロン向けネットショップ構築サービス「Salon.EC(サロンドットイーシー)」とは

4 years 4ヶ月 ago

プロ向け美容商材通販最大手のビューティガレージは2022年2月22日、美容サロン向けのネットショップ構築サービス「Salon.EC(サロンドットイーシー)」の提供を始める。

「Salon.EC」は、美容室やエステサロンなどの美容サロンが、サロン専売品などを販売する「サロン公式ネットショップ」を構築するためのSaaS型サービス。「Salon.EC」は、初期費用、月額費用、決済手数料、販売手数料がすべて無料となる。

一般ユーザー向け販売、サロン専売品のクローズドな販売に対応(オープン&クローズドの二段階方式)。1つのECサイトで「ネット経由で来訪した一般客」「サロンに来店したことのある会員」に販売する商品群をわけることができる。

そのため、商品ごとに販売サイトを変えるといった管理の手間がなくなり、売りたい人に売りたい商品を販売できる。

プロ向け美容商材通販最大手のビューティガレージは2022年2月22日、美容サロン向けのネットショップ構築サービス「Salon.EC(サロンドットイーシー)」の提供を始める
「Salon.EC」で作ったECサイトのイメージ

ECサイトを開設する美容サロンは、ビューティーガレージの取扱商品に加え、サロン在庫品も販売可能。ビューティーガレージ取扱商品はビューティーガレージが発送するため、美容サロンは発送の手間や配送料が不要。また、サロンオリジナルグッズやアパレル商品、他ディーラーから仕入れた商品などもサロン在庫品として販売できる。

サロン在庫品の販売には販売代金の6%が取扱手数料(決済・販売)としてかかる。

現在、複数の美容サロンによる試験運用を開始しており、2022年2月22日のサービス提供開始に向けて準備してる。

石居 岳
石居 岳

ネット上で悪評・クレームが多い通販事業。アフィリエイト広告は規制強化の方向へ【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 4ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年12月13日〜19日のニュース
ネッ担まとめ

ネット上で悪評やクレームが多いのは無店舗小売業(=通販事業)という調査結果が出ました。配送や梱包に関するものが多かったようですが、広告に関する悪評も多くなっています。一部の業者の影響が大きいとはいえ、自社の広告品質も気にしておきたいですね。

アフィリエイト広告の悪評が高まり規制強化へ

【インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表】通販事業の配送・梱包に関するクレームやコロナ対策への不満が多数投稿 | アラームボックスのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000024095.html

悪評・クレームの業種別ランキング
悪評・クレームの業種別ランキング(n=14,123、調査期間2021年1月1日〜10月31日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000024095.html より編集部でキャプチャ

今回はSNSなどのネット上で投稿された口コミなどから悪評・クレームだけを抽出して集計したデータの記事から紹介します。アンケートではないことと、日本では不快な思いをした時に口コミなどを投稿する傾向にあるので、結果の取り扱いに注意が必要であることは先にお伝えしておきます。

「無店舗小売業」とは主に通販事業者のことです。店舗を持たずリアルでの販売はしていないけどネットでは売っているというおなじみの形態。この業種が悪評・クレームランキングで1位となっています。

配送や梱包に関する悪評・クレームが多かったということで、これは皆さんも納得だと思いますが、指定の時間に配達されない、箱がつぶれていたというのは配送側ですから、通販業にまとめられてしまうのはちょっとかわいそうとも思ったり。

問題なのはここ以外です。

具体的には、無店舗小売業での過剰な広告出稿、賃貸保証業での悪質な取り立てや電話、単価の高い商材を扱う業態での押し売りなど、顧客に対する行き過ぎた行動に関わる内容が目立ちました。昨今のデジタル社会において、不当な顧客体験はすぐにネット上に投稿、拡散されるため、その後の企業成長にも影響があり、企業が与信管理を行う上でも、取引先の評判に関わる内容を考慮に入れた上で、与信判断をする事が重要であると言えます。

「無店舗小売業での過剰な広告出稿」です。不快な思いをする広告や虚偽の内容の広告は後を絶ちませんよね。つい最近もこんな記事がありました。

「青缶に混ぜるだけでシミ消える」ネット広告で誤情報拡散 ニベア花王が注意喚起、関係企業は謝罪 | J-CAST ニュース
https://www.j-cast.com/2021/12/06426470.html

「青缶に混ぜるだけでシミ消える」ネット広告no
の例
https://www.j-cast.com/2021/12/06426470.html より編集部でキャプチャ

ニベア花王広報は6日、J-CASTニュースの取材に「広告はかなり前から存在していて、(生活者からの)問い合わせもたまに受けます」と話す。

以前から商品サイトなどで同様の注意喚起をしてきたものの、ここ数年は増加傾向だという。広告を配信していたグーグル社に停止依頼をしたこともあったが「おそらくいたちごっこになっていたようです」と声を落とす。

他社の商品画像を勝手に使用して、しかもそれを混ぜると効果があるとうたった広告が出ていたという内容です。何から何までおかしいのですが、出稿側の企業もこうなっていることを知らなかったのも問題です。法律の面はともかく、広告を出したつもりで自社の評判を著しく落とすことになっているので、何かしら人の目に触れるものに関してはチェックしないといけない世の中になってきています。CPAとかCVRとか売上だけを見た広告出稿は危険すぎます。

ニベアに続きパインアメ製造元が被害訴え ダイエット広告に無断使用「ひどすぎる」...対応検討 | J-CASTニュース
https://nordot.app/843400982085091328?c=113147194022725109

同様の事例も出てきています。気付いたから良いようなものの、気付かなかったら被害が大きくなっていたかもしれません。こういった時のためにもSNSでのエゴサーチはやっておきたいですね。

アフィリエイト広告規制を強化へ。商品・サービスの「供給主体性」の解釈を明確化、共同で事業活動を行う関連事業者も規制対象に | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9351

消費者庁は、「供給主体性」の解釈の明確化、周知を図り、意図的に問題ある表示を行う広告主、共同で事業活動を行う事業者も対象になりうるものとして法執行する。対象は、いわゆるASPだけでなく、プラットフォーマーに及ぶ可能性もある。

広告の規制も強化されてきています。

先ほどのニベアの事例だと健康美人研究所にも責任が及ぶということです。広告主側が広告をしっかりチェックしてから出稿するというフローにして、出稿後も広告の変更はチェックをしたいです。しかし、チェックしきれない場合もありそうなので、自分たちが管理できる範囲の出稿を心掛けたいですね。

「迷惑メール規制にオプトアウト規制を導入した時も『※未承諾広告』と記載するよう求めたら、悪質事業者から注記のついた広告がどんどん送られるようになっただけ。『広告』と表示したら悪質なアフィリエイトがなくなるかといえばなくならない。むしろ積極的に表示するだけ」(万場徹日本通信販売協会専務理事)など、慎重な対応を求める意見があった。事業者への調査でも「努力義務では表示しない者が得をする。法的義務にしてほしい」(ASP)などの声があった。

その一方で悪質業者を規制しようとしても、まっとうな業者の業務が増えるだけで何の効果もないという現象も起きています。「法人の清算・設立により、違反行為を繰り返す事業者もいる」という事実もあります。

国民生活センターの「PIO-NET」に寄せられた通販の定期購入トラブルの相談件数は、約5万件のうち相談数の多い10社で全体の約半分を占める実態が明らかになった。

ごく一部の業者の影響で冒頭の調査のように業界全体のイメージが悪くなっています。ECモールに関しては品質向上の取り組みが進んでいますが、広告に関してはなかなか進んでいません。バレないから良い、売上が取れれば良いという考えは捨てて、業界の健全化を考えていきたいですね。

関連記事
  • 「知らなかった」が命取り!?Web広告に関わる景品表示法・薬機法のこと | リスティング広告運用代行ならASUE
    https://asue.jp/blog/?p=17402

EC全般

「お菓子のサブスク」で年商40億。困難だらけを乗り越えたタフ経営 | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/44832/2/1/1

まさに「タフ経営」。売れないのは自分の努力不足なんだと思わせる記事。

ソウゾウ、「メルカリShopsアワード2021」 を発表 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/12126

「EC初出店部門」「60歳以上部門」での表彰があるのがおもしろい。

仕入れ値が急上昇! 値上げか、据え置きか? 前年同月比229%を達成したEC店長の決断とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9334

感覚的な判断ではなくデータを見た冷静な判断。目的をもってデータを見れば失敗は減りますよね。

うちのECでもTikTok広告って使えるの?疑問を解消→実践してみた! | 株式会社LIG
https://liginc.co.jp/576198

LINEをECで活用するには?集客方法と実践のためのポイント | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/10643

Shopify×Google広告で行き詰まった時の10個のTips | Shopify Consulting & Development
https://storehero.io/ja/shopify/google-ads-shopify-tips/

EC×広告の事例を3つ。顧客層に合った広告出稿先を探したいところ。

「PayPayフリマ」ユーザー同士で情報交換できる「投稿機能」を提供開始 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/10741

ユーザー同士のやり取りが始まるとトラブルも増えますよね。そのあたりの管理体制も気になるところ。

大豆ミートJAS制定へ 動物性不使用が要件 農水省 | 日本農業新聞
https://www.agrinews.co.jp/news/index/45479

冒頭の記事と関連して。こういった規格を守って表示も気を付けたいです。

100秒以内に購入せよ! シンガポール発の買い物アプリが日本上陸へ | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/44881/1/1/1

これは面白い仕組み。ちょっとでも悩んだらほしいものが買えないこともありそう。

今週の名言

アフィリエイトが終了すると、ASPの管理画面の機能が使えなくなります。メールマガジンの送信機能も使用できなくなるので、その前に、アフィリエイターに提携してくれたこと、掲載・紹介をしてくれたことへ感謝の気持ちを伝えていただきたいのです。

広告主に、アフィリエイト終了が確定したらやってほしいこと | すずきたまよ事務所
https://tamayo.jp/386

アフィリエイトに対してネガティブな記事を取り上げましたが、良い人の方が多いのでこうした感謝を伝えておきたいですよね。

筆者出版情報

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【越境EC・海外向けECに必見の一冊】世界30の国・地域のECデータを把握できる書籍『海外ECハンドブック2021』

4 years 4ヶ月 ago
『海外ECハンドブック2021』は、アジア太平洋、欧州、北米、中南米の主要30か国・地域のEC市場規模や詳細なEC市場データ、越境EC市場規模、EC利用者の推移、EC市場データランキングなどを定量データとしてまとめた一冊

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電子版のほか、AmazonではPOD(プリント・オン・デマンド)版をご注文いただけます。A4サイズの冊子でお届けします。

新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の減少により、海外から日本に渡航できない海外消費者が、越境ECの形式で日本商品を購入する動きが加速しています。また、国内市場の少子高齢化などにより、海外EC市場に目を向ける小売・EC企業が増えています。

本書は、こうした海外EC市場に進出、およびこれから攻略しようとしている事業者に向けた1冊で、アジア太平洋、欧州、北米、中南米の主要30か国・地域のEC市場規模や詳細なEC市場データ、越境EC市場規模、EC利用者の推移、EC市場データランキングなどを定量データとしてまとめています。

また、市場データに加え、消費動向、法規制、決済、配送など、各マーケットに参入できるかどうかを判断できるようにという観点でデータを収集。市場の推移や変化も把握することもできます。

『海外ECハンドブック2020』のハイライト

本書によると、2020年のグローバルB2C-EC市場は前年比3%増の3兆7485億ドル。これまでの2ケタ成長から一転、1ケタ台の成長にとどまりました。今後は年平均9.6%の成長率で拡大し、2030年には9兆3860億ドル規模に達すると推計しています。

越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
2019年のグローバルB2C-EC市場について(画像は『海外ECハンドブック2021』から)

地域別では、世界最大市場である中国を含むアジア太平洋地域が世界全体のシェア約6割を占め、グローバルEC市場をけん引。しかし、パンデミックに伴い各地域でEC利用者が増加、新興国における通信・物流環境の整備などが進み、今後の勢力図は徐々に変化していくと見られています。

越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
地域別のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2021』から)
 

『海外ECハンドブック2021』の概要

世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模およびEC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表をはじめ、アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について市場概況および消費者トレンドや有力事業者の動向、また規制関連などの注目トピックスを掲載しています。

[巻頭特集]

  • 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地リポート~
    ※最新の中国EC市場について解説しています。

[主要国のECの現状と将来展望]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • アジア10都市EC利用動向調査
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2019年
  • グローバルトピックス

[アジア太平洋]

  • 日本EC市場概況
  • 中国EC市場概況
  • 台湾EC市場概況
  • 韓国EC市場概況
  • インドEC市場概況
  • インドネシアEC市場概況
  • シンガポールEC市場概況
  • タイEC市場概況
  • フィリピンEC市場概況
  • ベトナムEC市場概況
  • マレーシアEC市場概況
  • オーストラリアEC市場概況

[北米]

  • アメリカEC市場概況
  • カナダEC市場概況

[中南米]

  • ブラジルEC市場概況
  • アルゼンチンEC市場概況
  • メキシコEC市場概況

[欧州]

  • イギリスEC市場概況
  • ドイツEC市場概況
  • フランスEC市場概況
  • イタリアEC市場概況
  • スペインEC市場概況
  • オランダEC市場概況
  • 北欧4カ国EC市場概況
  • ロシアEC市場概況
  • ポーランドEC市場概況

[アフリカ・中東]

  • トルコEC市場概況
  • アラブ首長国連邦EC市場概況
  • ナイジェリアEC市場概況
  • 南アフリカEC市場概況
 

『海外ECハンドブック2021』について

  • 書籍名:海外ECハンドブック2021
  • 発行日:2020年11月30日
  • ページ数:162 ページ
  • 著者:トランスコスモス株式会社
  • 定価:2,750円(本体 2,500円+税)
  • 発行:株式会社インプレス
  • 詳細・購入方法インプレスブックス(電子版)、Amazon(電子版/POD版)
ネットショップ担当者フォーラム編集部

ソーシャルメディア広告費、2022年にテレビを抜く見通し

4 years 5ヶ月 ago

ピュブリシスグループのゼニスによると、世界のデジタル広告費は2021年に前年比25%増となり、2022年は同14%増の見通し。総広告費に占めるデジタル広告費の割合は2022年に初めて6割を超え、61.5%に。ソーシャルメディア広告費はビデオ広告費を上回る成長が予測され、2022年にはテレビ広告費を超える。

Digital advertising to exceed 60% of global adspend in 2022 - Zenith
https://www.zenithmedia.com/digital-advertising-to-exceed-60-of-global-adspend-in-2022/

グループMやマグナも同日に世界の広告費の予測を発表している。

This Year Next Year: Global 2021 End-of-Year Forecast - GroupM
https://www.groupm.com/longform/this-year-next-year-global-2021-eoy-forecast/
Global Advertising Market Reaches New Heights, And Exceeds Pre-COVID Levels - MAGNA
https://magnaglobal.com/global-advertising-market-reaches-new-heights-and-exceeds-pre-covid-levels/

noreply@blogger.com (Kenji)

フィードフォースが買収したフラクタとは? 連結子会社化の狙いは?

4 years 5ヶ月 ago

フィードフォースは、EC企業のブランディングなどを支援するフラクタを連結子会社化すると発表した。

12月17日開催の取締役会で決議。12月24日付でフラクタの発行済株式総数160株のうち、既存株主から82株を6億1900万円で取得する。これによりフィードフォースはフラクタの株式を51.25%取得、連結子会社化する予定。

フラクタは「ブランドを、未来の文化へ。」をビジョンに掲げ、テクノロジーとデザインの力で企業のブランディング戦略策定からECサイト構築支援、クリエイティブ制作など、企業のブランドの自走を支援するトータルブランディングパートナーとして事業を展開。Shopify Plus Partnerの認定を受けており、Shopifyにおけるブランディングや構築コンサルティングの豊富な実績がある。

フィードフォースはフラクタの株式取得で、ShopifyアプリやECサイト構築、フラクタの強みであるブランディング戦略策定からECサイト構築支援、クリエイティブ制作などのサービスをワンストップで提供。DX事業セグメントの成長を加速する。

フィードフォースはデータフィード構築やプラットフォームへの広告配信受託を行うプロフェッショナルサービス事業、SaaS型のデータフィード統合管理ツール、自動広告出稿ツール、ソーシャルアカウントを活用したログインサービスを提供するSaaS事業、Shopifyの活用を中心とした企業のデジタルトランスフォーメーション支援などを行うDX事業を展開している。

フィードフォースの2021年5月期の連結業績は、売上高が25億8700万円、営業利益は8億8900万円、経常利益は8億7400万円、当期純利益は4億7200万円。

フラクタの2021年5月期決算は、売上高が4億8600万円、営業利益は700万円、経常利益は800万円、当期純利益が700万円。

石居 岳
石居 岳

学生向け採用活動にInstagramを活用するリンガーハットの狙いは「応募意欲の底上げ」「差別化」「採用ミスマッチの防止」

4 years 5ヶ月 ago

リンガーハットは、学生向け採用活動で、Insatagramの活用を始める。採用活動専用のInstagramを開設。学生の応募促進と採用のミスマッチ防止につなげる。

Instagramの活用で、求人広告だけでは出会うことのできない層に、社員の雰囲気や自社の魅力のなどを発信。SNSを活用した情報発信で、就職活動生の応募意欲の底上げ、他社との差別化、採用ミスマッチの防止といった効果を想定する。

外食産業は人材不足、特に若年層の人材不足が課題となっているという。コロナ禍以降、新卒学生の採用活動を2年間中止していたが、外食産業を取り巻くマイナスイメージの払拭、就職活動ナビサイトに頼らない多面的なアプローチを実現するため、これまでの採用手法を見直し。採用戦略としてSNSを活用した採用にチャレンジすることを決めた。

2023年卒の学生の就職活動は2022年3月1日から受付を開始するが、事前に企業分析をする就職活動生をターゲットに、Instagramを使い早い段階から定期的に情報を発信していく予定。

投稿内容は、社員の休日の様子や人柄、社員が店舗で働いている姿の紹介を予定する。

なお、Instagramの運用は、リソースクリエイションが提供する採用向けSNS運用代行サービス「エアリク」を導入した。

瀧川 正実
瀧川 正実

EC売上アップに重要なこと。奥義その1「CVこそ真の目標。CVRに目を奪われることなかれ!」 | ネットショップ道場体験記

4 years 5ヶ月 ago
CV(コンバージョン)までの流れ、算出法、考え方を整理する(連載第1回)

EC企業の担当者の方も、自分でネットショップを立ち上げた方も、ネットショップ運営に携わる方であれば、集客や売上をはじめ、日々さまざまな悩みが出てきたり、課題にぶつかったりすることがあると思います。筆者も自身のネットショップを運営しながら他社のECサイトの立ち上げに携わるなど、ネットショップの運営に奮闘する毎日を送っています。

「思ったより集客が上手くいかない」「売上がなかなか上がらない」「Googleアナリティクスをもっと活用したい」「分析の仕方がわからない」など、さまざまな課題を抱えつつ、日々の運用業務に追われているのが現状です。

そんななか、「ネットショップ道場」を受講できることになりました。「ネットショップ道場」とは、EC事業コンサルタントを手がける株式会社二天紀さんによる1年間の連続オンライン講座。二天紀の代表 山本頼和氏はじめ、各分野で豊富な実務経験を持つ4人の講師陣が講義を受け持ちます。座学よりも実務に活かせるワークショップが中心ということで、課題解決に悩めるEC担当者には好適の勉強会。この連載では、「ネットショップ道場」で学んだことをお伝えしていきます。 イラスト◎995

大事なのはゴール設定。受注1件が成立するまでの流れを知る

第1回の講義のテーマは、「サイト内行動分析編 CVまでの流れをおさえる」。前半では「思考の整理」やCVが成立するまでの流れについての解説を、後半は実際にGoogleアナリティクスを使ったワークショップが行われました。

まず受注1件が成立するまでの流れについて。そもそもこれがわからないと集客に目が行ってしまうとのこと。確かに、売上が伸び悩んでいる時に「集客が上手くいかないから売上が上がらないのかも」と考えて、とにかく集客を増やそうとしていました。

山本氏山本氏

「サイトの回遊性」という言葉もあるが、これも重要とは思わない。一番良いのは最小のフローで決済まで行けること。行動分析で大事なことはお客様にゴールに来てもらうことでゴール設定が大事。ゴール設定がないと回遊性に目が行ってしまう。

「回遊性が高ければ、お客様が色んなページにアクセスしてくれて良いな」と解釈していました……。回遊性は高くなくても良いんですね。いろいろ数字は見ていたつもりでしたが、受注1件が成立するまでの一連の流れは見ていなかったと気付きました。ようやく頭の切り替えができて、スタート地点に立った感じです。

見る数字が多すぎると何が大事かわからなくなる

次に投げかけられた質問は「そもそも成果とは何なのか?」。集客数、アクセス数、UU数、セッション数、PV数、直帰率、売上、CVRなどなど、ネットショップで「成果」として語られる指標はたくさんあります。しかし、山本氏が相談を受けるショップの多くは、「見ている数字が多すぎて何が大事かわからなくなっていることが多い」と言います。

そこで、ネットショップ道場では、成果は「受注件数」もしくは「お問い合わせ件数」のみと定義しています。 受注件数を1件、2件、3件と増やしていくことが、成果アップということ。ショップによっては、お問い合わせ件数も成果と考えられるので、この2つがゴールになると言います。「反論があるかもしれない」と前置きした上で、山本氏は続けます。

山本氏山本氏

成果とはコンバージョンであり、成果を上げるためにはコンバージョンの最大化が必要。ここで大事なのが、あくまでも「コンバージョン」の最大化であって、「コンバージョンレート」の最大化ではない。CVRが下がっても、CVが増えることはよくある

「CVRはたいてい1%」は真実か

ネットショップに関わる方の大半の人が、「一般的にCVR(コンバージョンレート)は1%が平均」という説を聞いたことがあると思います。筆者もその認識でいました。

多くの人が「1件のCVが欲しければ、100件の訪問者が必要」というように考えるのが一般的だった

でも実際は、1%になることはあまりないと言います。実際にGoogleアナリティクスで見ると、例えばお客様がトップページからカテゴリページに行って、商品ページに行き、その中の何人かがカートに入れるといった一連の流れがあります。

山本氏山本氏

実際はこうした過程があって、例えば訪問数100件のうち、カテゴリページに50件行ってそこから20件が商品ページに行って、3分の1が買ってくれたという話かもしれない。そうなると話がずいぶん変わってくる。1%というのは結果論であって、それまでのプロセスがある。プロセスとなる数字を1つ1つスライスして見ていくと、どこにボトルネックがあるのかわかってくる

これには受注に至るまでのプロセスまで追って見ていなかったことに気づかされました。

山本氏山本氏

もちろん集客アップもしてほしいが、競合の問題やGoogleもあれば、いろんな課題が出てくる。一番にできることは、いま来ていただいているお客様にとって、買いやすいサイトに作り上げ、迷わずに買っていただけるようにすること。これは競合もGoogleのアルゴリズムも関係ない。まずサイトに来てからの動きを見て、そこにヒントが落ちてないか探すべき。

扱う商品の価格帯などでも変わってくるそうですが、自分のサイトにある要因を探るよりも、外的影響に目が行ってしまっていたところがあったと反省しました。

CVRを正しく理解してCVRに振り回されないようにしよう

CVR(コンバージョンレート)は大きく2種類あって、CV数 ÷ 訪問者数UU(ユニークユーザー)または訪問数セッション数 × 100 で算出するとされています。

CVR(コンバージョンレート)の考え方

Cookie規制を機に、楽天市場やYahoo!ショッピングでは1年ほど前にこのCVRの計算方法が変わったようで、これまでUUで割っていたところをセッション数で算出するようになったようです。分母が変り、CVRが下がりました。だからこそ「CVRはあまり見なくてもいい、コンバージョンの最大化だけにフォーカスするべき」と強調されています。

山本氏山本氏

誰かが作った公式や数値に振り回されないように、疑って自分自身で考えてみることが大事

まさに私も振り回されていた1人。コンバージョンレートがなかなか上がらないことに悩んでいました。そうではなくて、コンバージョンを増やすことに視点を変える必要があったのですね。

今回の言葉

ECコンサルタントの方は、売上を上げることを前提に「集客を上げて売上を上げましょう」と言うことが多いそうです。しかし、この道場ではそうではないと山本氏は言います。

山本氏山本氏

いまサイトに来ている方に買ってもらうのが一番良い。そしてリピートしてもらうというモデルが一番良いと思っている。いま来ている方をちゃんと見て、ファンを増やしていくという活動が自分たちにできることではないか。

今回の講義では、今まで何となく理解したつもりになっていたCVRをはじめ、何となく認識していた業界の数字が本当に正しいのか、自分のショップの現状はどうなのか、見るべき数字は何なのか、改めて考える機会になりました。

頭の整理からはじまり、ついて行くことに必死だった第1回目を終えて、果たしてこれから自身の力で自分のショップの問題点を分析し、課題解決できる力を身に付けることができるか、次回以降も挑みたいと思います。

つづく
大村 マリ
大村 マリ

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