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「オンワード・クローゼット」が回遊率3.4倍、CVR3.1倍を実現。カギとなった「AIによるハッシュタグ自動生成」とは?

2 years 6ヶ月 ago

オンワードホールディングス傘下のオンワードデジタルラボは、ファッション通販サイト「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」にAIがハッシュタグを自動生成・最適化するツールを導入したことにより、サイト内の回遊率が3.4倍、コンバージョンレート(CVR)が同3.1倍に向上したという。

買い回り率アップ、顧客エンゲージメント向上

トレンドやユーザー行動を加味したハッシュタグが自動で付与されるようになったため、ハッシュタグ付与の属人化が解消。商品ごとのハッシュタグ付与数が平準化されたという。その結果、顧客に商品回遊の機会を安定的に提供できるようになった。

また、ハッシュタグを通じて、顧客が当初目的としていなかった感性や商品との出会い創出につながっているという。自動生成ハッシュタグの非利用者と比べると、利用者の回遊率やコンバージョンレートがアップしている。

従来のハッシュタグ機能は、ブランドEC担当者による手動でのタグ付けだったため、商品ごとのハッシュタグの付与数に偏りがあったという。

商品詳細ページでの人気タグ表示イメージ(PC画面)
商品詳細ページでの人気タグ表示イメージ(PC画面)
商品詳細ページでのハッシュタグ表示イメージ(モバイル画面)
商品詳細ページでのハッシュタグ表示イメージ(モバイル画面)

オンワードデジタルラボが導入したのは、awooが提供するAIサジェストプラットフォーム「awoo AI(アウーエーアイ)」。商品情報・ユーザー行動からAIがハッシュタグを生成する。

高野 真維

ファーマフーズ、株主が全取締役の解任を要求。期末前に増配求める声も | 通販新聞ダイジェスト

2 years 6ヶ月 ago
ファーマフーズは株主から、取締役7人全員の解任と増配を迫る、厳しい要求を受けている。取締役会はこれに反論。両者の意見を詳しく解説する

ファーマフーズは、10月25日開催予定の株主総会を前に、株主から取締役全員の解任を求める株主提案を受けた。9月19日開催の取締役会で、増収増益の達成など堅調な業績を背景に議案への反対を決議している。

取締役会は「経営計画の阻害」? 株主から厳しい声

株主提案は4件。2つの議案は株主総会に付議する要件を満たさと決議した。提案は、保有議決権数687個(議決権比率0.23%)を持つ個人株主によるもの。

議案は、(1)株価低迷を理由にした取締役7人全員の解任、(2)年間配当100円(1株あたり)の実施――の2つ。経営陣を一新して業績回復、株主重視の経営を行うことを求めている。

ファーマフーズは、前期(23年7月期)に売上高は前年比13.9%増、営業利益は同234.1%増を達成。取締役会は、前期末時点のPBR(株価純資産倍率)が5倍であることを理由に、取締役7人は忠実に職務を遂行しており、解任は経営に支障をきたすとして解任に反対する。一般的にPBRが1倍以上であると株価が純資産に対して高く評価されているため割高とされる。

ファーマフーズの2023年7月期連結実績(画像は編集部がファーマフーズのIR資料からキャプチャ)
ファーマフーズの2023年7月期連結実績(画像は編集部がファーマフーズのIR資料からキャプチャ)

年間配当100円の実施は、昨年第3四半期において十分な説明なく、利益の大半を広告宣伝費に充て、株主の信用を裏切ったことが現在の株価につながっていると指摘。株主の信用を取り戻すための増配を求めている。取締役会は、企業価値向上のための経営計画の阻害として議案に反対する。

中計では、自己株式取得を含む総還元性向20%を目安に掲げる。目的は、研究開発、広告宣伝、M&Aに対する投資を拡大しつつ、株主への配当を積極的に充実させるため。前期の年間配当金は、期末配当金12円(総額3億4600万円)と合わせて22円。今年9月に実施した自己株式取得と合わせ、総還元性向の目安である20%を大きく上回るとしている。

2026年度を最終年度としたファーマフーズの中期経営計画(画像は編集部がファーマフーズのIR資料からキャプチャ)
2026年度を最終年度としたファーマフーズの中期経営計画(画像は編集部がファーマフーズのIR資料からキャプチャ)

取締役会は「増配は成長投資の阻害」と反論

株主提案は、期末配当金1株あたり90円の実施を求めるもの。22億4900万円の追加の現金流出が生じ、総還元性向は100%を超える

取締役会は、中長期的な企業価値向上に向けた成長投資が阻害されると指摘。「短期的な視点に立脚したものと考えざるを得ず、中長期的な企業価値の向上につながらない」と反対する。

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通販新聞

クオリティメディア宣言

2 years 6ヶ月 ago

BI.Garageが30社のメディアと運営するコンテンツメディアコンソーシアムは、クオリティメディアコンソーシアムに名称を変更し、コンテンツと広告の品質を訴求する「クオリティメディア宣言」を発表。同時に「クオリティメディア広告効果調査結果」を公表し、直帰率や滞在時間などからも参加メディアの高い品質を確認できるとした。

https://bi.garage.co.jp/news/2023_10_17/

noreply@blogger.com (Kenji)

ZOZOが購入完了画面で広告を配信。購入客に関連性の高い広告を配信するリテールメディア施策とは?

2 years 6ヶ月 ago

ZOZOはこのほど、ファッションECモール「ZOZOTOWN」において、商品購入完了画面で購入客に広告を配信する取り組みを始めた。

広告配信の取り組み(画像は「ZOZOTOWN」からキャプチャ)

小売りやEC事業者などが保有する会員データベースを活用し、消費者の購買・行動データをベースに広告を配信する取り組みは「リテールメディア」と呼ばれている。

ZOZOは、「ZOZOTOWN」やコーディネートアプリ「WEAR」内に広告スペースを設置し、企業向けに広告枠を販売する広告事業は2019年3月期にスタート。2023年3月期の広告事業売上は77億7000万円に達している。

商品購入完了画面で広告を配信する仕組みは、米国のECマーケティングテクノロジー企業Rokt(ロクト)の「Rokt Ecommerce」を導入して実現した。「Rokt Ecommerce」は、ECサイトで顧客が買い物を完了した直後の「購入完了ページ(購入確認画面)」上で、顧客にとって関連性の高い広告を提示できるようになる。

Rokt独自のAI・機械学習技術が、ECサイトが所有するファーストパーティデータを分析。購入直後に関連性の高いオファーをリアルタイムで表示する。

EC事業者は、顧客体験をパーソナライズしながら自社サイトの購入完了ページを収益化することが可能になる。

瀧川 正実

最大35%のCVRアップに成功したコンテンツ施策とは? 米アパレルECに学ぶ商品購入に直結する動画活用法

2 years 6ヶ月 ago
米国のアパレル事業者の取り組みから、動画コンテンツの活用でコンバージョンアップにつなげた成功事例を解説します

アパレル商品を購入するとき、消費者は自身のセンスや選んだ商品にどれくらい自信を持っているのでしょうか。たとえば、著名なブランドなら雰囲気や機能性が影響するでしょうし、実店舗であれば店舗スタッフによるアドバイスなどが商品選びの大きなヒントになるでしょう。女性向けアパレル小売業の米Evereve(エバーイブ)は、自社スタッフが商品のモデルを務める動画をオンラインで配信し、コンバージョンの向上につなげています。

記事のポイント
  • 2023年8月から9月中旬にかけて、Evereveの動画を見た消費者のコンバージョン率は、見ていない消費者に比べて12.7%増加した
  • デニムに焦点を当てた動画に興味を持った消費者のコンバージョンは約20%だった

消費者は買い物の指標となるコンテンツを探している

動画はコンバージョンアップに貢献

オンライン上で商品の画像を見ても、自分にどのようにフィットするのかをイメージするのが難しいときがあります。Evereveは自社の従業員が服のモデルを務め、その動画を「Evereve TV」のコンテンツとしてオンライン上で配信しています。

1本あたりの動画の長さは5分~6分程度で、視聴ユーザーは1人あたり平均1.8本の動画を再生しているそうです。すべての動画における、完全視聴率平均(最後まで動画を視聴する割合)は約60%。Evereve チーフマーケティングオフィサーのトム・ノワック氏は「完全視聴率はかなり高いです」とコメントしています。

動画はYouTubeで配信している(編集部が追加)

Evereveが「Evereve TV」を開始したのは2021年。コンテンツは、従業員が服の着こなしでどれだけ商品が自分にフィットするかを説明する動画で構成しています。

毎週4~5本を投稿し、月曜の朝にはライブストリーミングセッションも実施。アパレル商品は旬やトレンドの移り変わが激しい傾向にあるため、「コンテンツは新鮮でなければなりません」とノワック氏は話します。

Evereveのお客さまの購買行動からは、ファッションに興味はあるけれども、最先端のファッションを追い求めたり、おしゃれに敏感というほどではなく、自身に合う着こなしのアドバイスを探している人が多いことがわかっています。アパレル商品は常に新しい商品が市場に投入されるので、新しい動画コンテンツをコンスタントに作る必要があります。内容がすぐに古くなってしまうからです。(ノワック氏)

ノワック氏によると、「Evereve TV」を見た消費者は、動画で紹介している商品を購入する可能性が高いそうです。2023年8月から2023年9月中旬までに、動画を見た消費者のコンバージョン率は、見なかった消費者に比べて12.7%上昇しているといいます。現在、「Evereve TV」はEvereveのブランドのWebトラフィックの4%を占めてます。

「Evereve TV」のWebトラフィックは、今後も徐々に増やしていくことを目標としています。(ノワック氏)

コンバージョンが35%以上向上した商品も

ノワック氏によると、「Evereve TV」でよく再生される商品カテゴリーはデニムで、特にブルージーンズのパンツが人気だそうです。デニムの全体的なトレンドについて語る動画もあれば、従業員がさまざまなスタイルについて自分にどれほどフィットするのか着こなしを紹介する動画もあります。

ある動画では、スタッフがジーンズの端をどのように折り返すかや、ジーンズの裾のカットに合わせて、どのようなトップスをコーディネートするべきかを視聴者に紹介しています。

Evereveのスタッフがさまざまなタイプのジーンズパンツとその着こなしを紹介している
Evereveのスタッフがさまざまなタイプのジーンズパンツとその着こなしを紹介している

デニムに焦点を当てた動画を閲覧した消費者のコンバージョンは約20%。デニムの動画で最もパフォーマンスが良かったのは、ワイドレッグデニムのスタイリングの動画でした。動画の影響により、ワイドレッグデニムは2か月の間にコンバージョンが35%以上アップしたと言います。

ノワック氏によると、2023年8月から9月中旬までの期間中、「Evereve TV」の動画を視聴した消費者の平均注文金額は、視聴しなかった消費者に比べて28%高かったそうです。

スタッフが顧客それぞれの悩みをピックアック

Evereveの顧客は、事業者独自の基準でおすすめされた商品を買い物するために「Evereve TV」を頼りにしているとノワック氏は言います。

消費者が自分に合うジーンズを見つけることは、もしかしたらその人の人生を変えるかもしれません。そんな商品を見つけてもらうことは、Evereveにとっても大切なことです。

洋服を着たときのフィット感は、商品ごとに微妙な違いがあります。さまざまな体型に対応する、それぞれのスタイルを紹介できることは、重要なことなのです。(ノワック氏)

動画で商品の着用モデルを務めるスタッフは、消費者それぞれの体型を代表して、商品の特徴や注目するべき点などについて話をします。「スタッフたちはプロとして商品に関する知識を持っているため、動画を見ている人に信頼してもらいやすいのです」(ノワック氏)

ノワック氏によれば、高いコンバージョン率に加え、スタイリングの動画を見た顧客は、チェックアウトのときにより多くの服を購入する傾向があると言います。これには、ジーンズに合う服や、複数のジーンズも含まれるということです。

小売事業者が重視するのは「ブランドの本物感」「コンバージョン」

Evereveは今後も「Evereve TV」を利用して、店舗とオンラインショップの利用者を両方ともフォロワーしていく予定です。

Evereveは、スタイリング体験に重きを置いています。私たちのNPS(ネットプロモータースコア)はとても高いです。Eコマースでは、スタイリングの視点と助言をどのようにデジタルの世界に持ち込むかという問題を解決しなければなりません。(ノワック氏)

NPSは、顧客がそのブランドや商品を友人や同僚にすすめる可能性を測る、顧客満足度の指標。顧客アンケートを実施し、1~10の段階で回答してもらい、値を算出します。

マーケティング支援企業であるBelardi Wongのカラ・マーフィー氏(デジタル戦略・統合マーケティング担当副社長)によると「クライアントはブランドの本物感、そしてコンバージョンを重視しています。そのため、小売事業者は商品詳細ページ、Eメール、顧客関係管(CRM)、Meta、Google、YouTube、TikTokの有料広告で動画を活用しています」と言います。

「Evereve TV」は、店舗とオンライン両方の消費者にリーチする最も良い方法です。商品、ニーズ、商品を着るシーン、着る人の体型などの各トピックスについて、お客さまが共感できるようにスタッフに紹介してもらうことが、当社が動画コンテンツでやろうとしていることの本質なのです。(ノワック氏)

Digital Commerce 360

法人向けのBtoB-ECサイトを「Shopify」で構築・運用したい事業者が知っておくべき機能と最新テクノロジー

2 years 6ヶ月 ago
Shopify(ショッピファイ)のBtoB利用のポイントと法人取引に使える新機能について、Shopify Japanが解説
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約175か国、数百万以上の事業者をサポートしている世界最大級のEコマースプラットフォーム「Shopify」。ShopifyをBtoB取引に活用し、ビジネスを拡大するためにクリアしなければいけない課題、BtoB-EC向けのShopifyの新機能について、Shopify Japan 伊田聡輔氏(シニア セールスリード)が解説した。

Shopify Japan シニア セールスリード 伊田聡輔氏
Shopify Japan シニア セールスリード
伊田聡輔氏

BtoB-ECプラットフォームに必要な6つの課題

BtoC向けのプラットフォームとして誕生したShopifyだが、近年はBtoB向けの機能を拡充させてきている。以前からBtoBに関する要望は数多く寄せられていたが、なかなか応えることができなかったという。なぜなら、ShopifyはBtoCに特化していたため、BtoB-EC向けにはクリアしなければならない課題がいくつもあったからだ。

①取引先ごとの個別対応

BtoCは、同一価格の商品をすべての消費者に販売するといった同一対応が基本だが、BtoBでは取引先ごとに条件が異なる。販売価格、付随する条件など同一対応は難しい。そのためオンラインストアに来訪するユーザーごとに、表示される製品や価格、取引条件を自動的に変える仕組みが求められる。

②取引先管理

BtoCでは購買履歴は個人単位で管理するが、BtoBでは「Aさんが買った」ではなく「Aさんが勤めるBという企業が1年間でこういった商品を買った」というデータベースを構築する必要がある。

③決済手段

BtoB では「月末締め翌月末払い」といった掛け払い、請求書のやり取りが一般的。BtoB特有の決済手段もプラットフォームでカバーしなければならない。

④最低ロットや割引など、取引条件の設定

BtoCなら通常は1個単位で販売するが、BtoBでは「2割引にするから最低ロットは50個以上」というように複雑な条件に対応できるシステムが必要になる。

⑤海外対応

買い手が日本国内とは限らないため、多言語、海外通貨に対応する仕組みが必要。

⑥チェックアウト機能

BtoB取引では所属企業名や部署、取引内容によって所属企業の年商や業種を必須項目にして、チェックアウトで入力できるようにしたいという要望があった。

これらの課題の解決がBtoB取引に対応したEコマースプラットフォームとしての必要条件となる。

どの取引をEC化するべきか

ここでShopifyが「BtoB向けのEコマースを構築したい」という相談を受けた実例を紹介したい。この企業は取引先が3セグメントに分かれていた。

ある企業の取引先構造
ある企業の取引先構造

売り上げの6割を占める「トップ取引先」というセグメントは、1社ごとに専任の営業担当を割り当てており、企業ごとに取引条件をカスタマイズしている。続く「中堅取引先」セグメントの売り上げが占める割合は2割から3割。ここに属する60社に対しては8人の営業をアサインしていた。取引条件は原則一律だが、ロットなどの諸条件によっては変更することもあった。

上記2つのセグメントに入らない数百の取引先企業が一番下の「マス取引先」セグメントに該当する。ここには3人の営業担当を充てていた。取引条件は大口取引でない限り一定で、顧客企業のLTV(ライフタイムバリュー)も大きくはない。

比率の差はあるにせよ、多くの企業がこの3つのセグメントに取引先を分類できるのではないだろうか。EC化して、より省力化したいという要望があるのが最後の「マス取引先」との取引だろう。費用対効果の高い「トップ取引先」セグメントにリソースを配分するために、この「マス取引先」との取引をEC化するのは有効な戦略だ。

BtoB-ECサイトのためにShopifyが実装した6つの機能

ここではShopifyのBtoBサイト向けの機能で、どのようなことが可能になるのかを説明していく。

ShopifyのBtoB向け機能
ShopifyのBtoB向け機能

企業プロファイル

複数のバイヤーとロケーションを、それぞれ独自の支払い条件とユーザー権限でパーソナライズして表示する機能だ。「この企業は掛け払い」「この企業は企業のクレジットカード」「この企業に対しては全商品を10%引きで提供する」というような、買い手企業に応じた決済や価格、取引条件を個別に設定できる。

価格リスト

タグやアプリを使わずに、購入者個別の価格を設定できる。

お支払い条件

支払い条件を自動的に設定する機能。管理画面で支払い期限が来た注文を追跡して回収できる。

カスタムストアテーマ

美しくキャッチーなBtoC-ECサイトのUIは、BtoB-ECサイトとしては逆に使いづらく、網羅性が低いことがある。「カスタムストアテーマ」ではサイトのテーマをカスタマイズしたりパーソナライズしたりといったことが可能だ。

カスタマーアカウント

決済条件、支払い方法、卸売割引など、チェックアウトをカスタマイズし、自動化できる機能。

セルフサービスポータル

アカウントの管理、購入する会社の拠点の選択、自社の購買履歴確認などが可能な機能。

このほか、BtoBとBtoCでストアフロントを共通にしたうえでAPIを連携させてログインする機能や、卸売先登録や取引のサマリー、卸価格の一括あるいは個別設定といった機能も追加できる。

「専用ストア型」と「ブレンド型」

BtoB-ECサイトには大きく分けると2種類ある。1つは「ブレンド型(Blended Format)」。これはBtoB、BtoCの注文を両方受け付けられるタイプで、法人の顧客は認証手続きを行うとBtoB専用の商品や専用価格を見ることができる。もう1つが「専用ストア型(Dedicated Format)」。BtoBの注文専用に別のストアフロントを用意し、BtoBの認証を行った顧客だけがアクセスできる

「ブレンド型」は売り上げや製品情報、価格の管理が容易で、「専用ストア型」は管理が二重になり面倒が生じる。しかし、顧客が個人なのか法人なのかがわかりやすいのは「専用ストア型」。「ブレンド型」と違って完全に別々に管理できるからだ。

Shopifyは「専用ストア型」と「ブレンド型」のどちらにも対応でき、導入オプションも選択可能だ。もともとあるBtoCのオンラインストアに、法人向けのログイン画面を追加し、法人としてログインするとBtoB向けのページにアクセスできるパターンや、BtoC向けストアのなかに専用IDでログインしないと表示されないBtoBコーナーを作るパターンなど、企業の方針に合わせてBtoB向けのストアを構築できる

さまざまな形態のBtoB-ECサイトを構築できる
さまざまな形態のBtoB-ECサイトを構築できる

まだまだあるBtoB取引をフォローするShopifyの最新機能

2023年6月、Shopifyは「Shopifyエディションズ」というおよそ100個の新規機能を発表した。このなかのBtoB向けの機能をいくつか紹介する。

「Sales Rep Support」

BtoB取引の場合、買い手企業に売り手側の営業担当者が付くケースが多い。その営業担当者が買い手側の購買活動を簡単に行える機能だ。電話発注があった場合、営業担当者が買い手に代わってオンラインストアで発注する「ドラフトオーダー」と呼ばれる仮注文を営業担当が行える。

「Sales Rep Support」
「Sales Rep Support」

「Company Account Requests」

従業員数や売り上げといった初回購入時に入力する企業プロファイルフォームを、カスタマイズ不要で作成できる機能。新規取引先企業の登録を簡略化できる。

「Company Account Requests」
「Company Account Requests」

「More Automations with Flow」

もともとあった「Shopify Flow」というルーティンワークを行う機能を自動化したもの。「More Automations with Flow」によりBtoBでも取引先企業ごとにセグメント化したコミュニケーション(ステップメール)、支払い条件やサイクル設定、注文ステータスに基づく請求書通知などを自動で行える。

「More Automations with Flow」
「More Automations with Flow」

「Quick Order List」

「Quick Order List」は商品のリスト表示とカートへの一括追加が可能になる機能だ。たとえばアパレル商品について、「各サイズとカラーを何着ずつ」という発注が非常に簡便になる。

「Quick Order List」
「Quick Order List」

「Volume Pricing」

購入数に応じたディスカウント率の設定を可能にする機能。たとえば50個購入しようとすると自動的に15%安くなるといった設定を行える。

「Volume Pricing」
「Volume Pricing」

「Store front Contextualization」

前述した「ブレンド型」のオンラインストアでBtoB顧客向けの購入体験ができる機能。BtoBのIDでログインすると、商品のリスト表示や一括カート追加が可能になる。

「Store front Contextualization」
「Store front Contextualization」
◇◇◇

短いスパンで新機能を実装し続け、進化が止まらないShopify。BtoB取引のEC化を考えている企業のEC担当者は、Shopifyと自社の製品・サービスとのマッチングを検討してみてはいかがだろうか。

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小林 義法

【食材宅配サービス調査】総合満足度は「ポケットマルシェ」、利用者数は「コープデリ」、料金満足度は「食べチョク」が1位

2 years 6ヶ月 ago

ナイルがが実施し食材宅配利用者の生活実態に関する調査によると、利用者が最も多いのは「コープデリ」(運営はコープデリ生活協同組合連合会)で、最も評価の高い食材宅配サービスは「ポケットマルシェ」(運営は雨風太陽)だった。

調査対象は、「食」にまつわるメディア「かんたん宅食ガイド ラクタさん」で食材宅配サービスを利用したことのある男女1096人。

総合1位は「ポケットマルシェ」

利用したことのある食材宅配サービスについて、「品質」「料金」「利用のしやすさ」の3項目を5段階評価したところ、評点の合計が最も高かったのは「ポケットマルシェ」だった。

食材宅配サービスの総合満足度トップ5位
食材宅配サービスの総合満足度トップ5位

2位はビビッドガーデンが運営する「食べチョク」、3位は「品質」の満足で一位となった三越伊勢丹が運営する「ISETAN DOOR」。ナイルは「品質に対する料金への満足度、食材の品質の高さが利用者から評価され、総合的な満足度につながった」と分析している。

「品質」「料金」「利用のしやすさ」3項目の評点合計

  • 1位:「ポケットマルシェ」10.86
  • 2位:「食べチョク」10.79
  • 3位:「ISETAN DOOR」10.56
  • 4位:「生活クラブ」10.55
  • 5位:「らでぃっしゅぼーや」10.28
    ※とても満足=5点、満足=4点、普通=3点、やや不満=2点、不満=1点とした合計点を、回答者数で割った平均点を算出(以下同)

利用者数トップ3は「コープデリ」「ヨシケイ」「パルシステム」

利用経験のあるサービスを聞いたところ、1位は「コープデリ」、2位はヨシケイ開発が運営する「ヨシケイ」、3位は「パルシステム」(運営はパルシステム生活協同組合連合会)となった。

利用したことのある食材宅配サービス
利用したことのある食材宅配サービス

1位の「コープデリ」は子育て世帯向けのサービスが豊富なのが特徴。「パルシステム」は健康と安全に重点を置いたこだわりの商品を提供しており、「価格よりも品質重視」「ミールキットで調理の時間を短縮したい」「健康的な食事がしたい」という人に向いているという。「ヨシケイ」は管理栄養士監修の食材を宅配し、冷凍弁当も取り扱う。

サービス利用の決め手は「料金」

食材宅配サービスを選ぶ決め手を聞いた質問では、最も重要視されているのは「料金」、次いで「品質」「利用のしやすさ」だった。

ナイルは、「質の良いものを安く購入したい」という生活者のニーズが表れていると見ている。

食材宅配サービス利用の決め手
食材宅配サービス利用の決め手

品質1位は「ISETAN DOOR」

サービス品質1位は「ISETAN DOOR」。スーパーでは手に入りにくい、味と素材にこだわった高品質な食材を購入できる。

「品質」の顧客満足度が高い食材宅配サービス
「品質」の顧客満足度が高い食材宅配サービス

2位の「生活クラブ」(運営は生活クラブ事業連合生活協同組合連合会)は、国産、無添加、減農薬の食材を宅配。独自の厳しい基準に基づいて商品を開発している。

「品質」の評点

  • 1位:「ISETAN DOOR」3.65
  • 2位:「生活クラブ」3.64
  • 3位:「食べチョク」3.63
  • 4位:「ポケットマルシェ」3.60
  • 5位:「らでぃっしゅぼーや」3.52

料金満足度トップは「食べチョク」

料金満足度の1位は「食べチョク」は、生産者と直接メッセージを取る機能があり、生産者自身が値決めできるシステムが特徴的。市場に出回りにくい食材や、「食べチョク」限定の食品なども取り扱う。

「料金」の顧客満足度が高い食材宅配サービス
「料金」の顧客満足度が高い食材宅配サービス

「送料を含めると、一般的な食材宅配サービスよりも価格が高い」という声もあるものの、食材の鮮度が良く品質が高い点が評価されているという。

「料金」評点

  • 1位:「食べチョク」3.54
  • 2位:「ポケットマルシェ」3.53
  • 3位:「生活クラブ」3.38
  • 4位:「ISETAN DOOR」3.35
  • 5位:「ビオ・マルシェ」3.32

利用しやすさは「ポケットマルシェ」

登録や注文、受け取りなどの利便性が最も評価されたのは、「ポケットマルシェ」だった。農家・漁師と直接メッセージのやり取りをしながら、食材のお薦めの使い方なども聞くことができる。

「利用しやすさ」の顧客満足度が高い食材宅配サービス
「利用しやすさ」の顧客満足度が高い食材宅配サービス

「利用のしやすさ」評点

  • 1位:「ポケットマルシェ」3.73
  • 2位:「食べチョク」3.63
  • 3位:「ISETAN DOOR」3.56
  • 4位:「生活クラブ」3.52
  • 5位:「らでぃっしゅぼーや」3.49

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2023年10月16日~10月18日
  • 調査委託先:ジャストシステム
  • 調査対象:全国の10代~60代の男女1096人
    性別:男性548人、 女性548人
    年齢:15~19歳:172人、20~29歳:200人、30~39歳:200人、40~49歳:174人、50~59歳:174人、60~69歳:176人
高野 真維

ワコールの下着のノウハウを活用した新規ファッションブランド「OUR WACOAL」、3年後に売上高10億円を計画 | 通販新聞ダイジェスト

2 years 6ヶ月 ago
ワコールはファッションブランド「OUR WACOAL」の展開を始めている。商品開発に下着のノウハウを生かしたウェアを筆頭に、市場でのシェア拡大を見込む

ワコールは8月24日から、新たなファッションブランドの販売を開始した。下着のノウハウを生かしたウェアを展開し、“自分らしい着こなし”の提案を通じて新規顧客との接点を拡大していく。初年度(2024年3月期)の売上高は1億9000万円を計画する。

「OUR WACOAL」ECサイト(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
「OUR WACOAL」ECサイト(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

5年後に20億円見込む

展開するのは「OUR WACOAL(アワワコール)」。自社通販サイトとポップアップストアで販売し、9月12日からファッションEC「ZOZOTOWN」での取り扱いを開始した。売上高は3年後に10億円、5年後に20億円規模への成長をめざす

ファッションブランド「OUR WACOAL」
ファッションブランド「OUR WACOAL」

スタート時は13アイテムをラインアップした。中心アイテムは独自のカップと服を一体化したカップインウェアで、キャミソールやTシャツなどを投入した。美しいルックとボディラインを整えることが特徴で、1枚での着用や、他のアイテムとの組み合わせといったコーディネートを提案する。

ワコールの機能性を生かした商品開発

ウェアはスウェットプルオーバーやスウェットカーディガン、スウェットパンツなどを展開。人が動いている状態を服にする発想でデザインし、動きやすさと美しさの両立をめざした。

9月以降は秋冬向けのシャツやニットなどを順次投入し、品ぞろえを拡充する。自社研究所「ワコール人間科学研究開発センター」の知見を活かしたオリジナルパターンを採用しており、クリエイティブディレクターとデザイナーは外部から招へいした。

ターゲットは20代後半から30代の女性。価値観の多様化でカップ付きのウェアの人気が高まるなど、ブラジャーの需要が変化していた。ファッションに特化した下着を求める女性のニーズに対応し、新規顧客層との接点を拡大する

通販サイト「ワコールウェブストア」では9月30日までの期間限定で、返品送料無料キャンペーンを行う。8月24日から同日30日まで、京都市内の百貨店「藤井大丸」でポップアップストアを展開し認知度を高めた。

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通販新聞

ラオックスグループの物流会社、EC事業者向け冷凍物流サービスを開始

2 years 6ヶ月 ago

ラオックスグループのラオックス・ロジスティクスが、EC事業者向けの冷凍物流サービスを始めた。

2023年6月に着工したEC物流対応の冷凍倉庫を10月25日に稼働。ギフト販売大手シャディなどラオックスグループ内の荷物のほか、グループ外の冷凍物流ニーズに対応する。

ラオックスグループのラオックス・ロジスティクスが、EC事業者向けの冷凍物流サービスを始めた
冷凍倉庫の外観

冷凍倉庫は栃木県栃木市の物流センター(名称は東京物流センター)に設置した。食品EC市場の拡大、冷凍食品の消費増加による冷凍倉庫の需要拡大を受け、BtoCとBtoB物流に対応する冷凍専用倉庫を開設したという。ターゲットは、冷凍菓子や食品、海産物などを扱うメーカー、EC事業者。

ギフト物流のノウハウを最大限に活用。小ロット発送、常設やシーズン限定の一時保管、冷凍保管した商品を出荷時に解凍し常温商品とセットして発送するなど、保管から出荷までの細かなオペレーションにワンストップで対応する。

ラオックスグループのラオックス・ロジスティクスが、EC事業者向けの冷凍物流サービスを始めた
冷凍倉庫の内観

ラオックス(2022年10月にラオックスホールディングス株式会社に商号変更)は2018年4月にロコンドと共同でシャディを買収。シャディの物流子会社だったラオックス・ロジスティクス(当時の名称はスリーハート・コーポレーション)はラオックスグループ入りを機に、グループ以外の物流業務の受託をスタートしている。

瀧川 正実

「ウェブサイト価値ランキング2023」1位はANA、ECなど航空利用に限らない顧客とのタッチポイント強化を評価

2 years 6ヶ月 ago

デジタルマーケティング支援事業などを手がけるトライベックの調査・分析機関であるトライベック・ブランド戦略研究所が10月23日に発表した「ウェブサイト価値ランキング」(デジタルメディアによる事業活動への貢献度を算出)によると、1位は「全日本空輸(ANA)」だった。

「ウェブサイト価値」は、デジタルメディアが企業や商品の認知度・イメージ・好感度などにどの程度貢献しているかを評価した「情報価値」、製品・サービスの売り上げにどの程度貢献しているかを評価した「売上価値」を合算したもの。

「情報価値」は企業のデジタルメディアにおける各コンテンツの推定閲覧者数から算出した「閲覧価値」と、会員登録やSNSのフォローといったコンテンツ閲覧後の行動から算出した「行動価値」を合算している。

「全日本空輸」の「ウェブサイト価値」は947億円で、2022年から242億円増えた。2022年5月にアプリ「ANA Smart Travel」をリリース、航空券の予約・購入からオンラインチェックイン、国内線の空港での空席待ち手続きなど、顧客の旅体験をデジタルによって進化させた。公式サイトもリニューアルし、「『ショッピング』を目的とするユーザー」をターゲットに「ショッピング&ライフ」のメニューを設置した。

2022年10月には公式アプリ「ANAマイレージクラブ」を刷新。航空利用やホテル予約などさまざまなサービスを提供する機能を搭載し、顧客体験の統合プラットフォームへと進化した。2023年には、ショッピングでマイルが貯まるECモール「ANA Mall」、モバイルペイメントサービス「ANA pay」を実装。買い物、決済などのシーンでアプリ利用を促し、オールインワンの「スーパーアプリ構想」を軸とした航空利用に限らない顧客とのタッチポイントを強化していることを評価した。

デジタルマーケティング支援事業などを手がけるトライベックの調査・分析機関であるトライベック・ブランド戦略研究所が10月23日に発表した「ウェブサイト価値ランキング」(デジタルメディアによる事業活動への貢献度を算出)によると、1位は「全日本空輸(ANA)」だった
上位20位のランキング

流通業界が躍進、デジタルメディアが顧客体験に大きく影響

調査では、イオンやセブンなどスーパーやコンビニといった流通業界が上位に躍進した。流通業界では今、買い物は店舗・店員・現金だけでなく、EC、セルフレジ、キャッシュレス決済が台頭。買い物を取り巻く諸費者のライフスタイルが急速に変化し、デジタメディアが顧客体験に与える重要度が増している。

イオンでは自宅での受け取りが難しい顧客に配慮し、ネットで購入、実店舗で商品をピックアップができるようにするなど、多様なニーズにきめ細かく対応していると説明。商品を選ぶ基準、決済、商品の受け取り方法など、消費者ニーズの多様化が進んでいるとした。

一方、流通業界全体ではサイトやアプリを通じて取得したユーザーデータの活用も進んでおり、顧客IDの統合やCDP(カスタマーデータプラットフォーム)構築などの対策も進む。

消費者にとって「買い物」と「デジタルメディア」は切り離せないものとなっている。流通業界の情報価値が高い背景には、買い物にさらなる利便性を求める消費者と、デジタルを通じてその期待に応えようとする企業の努力がある。

消費者行動に応える「ファーストタッチメディアとしてのデジタル活用」と、「自分に合った情報を得たい」という要望に応える「CX(顧客体験)の統合」が、顧客体験価値の最大化に向け重要なキーワードになると考えている。(トライベック・ブランド戦略研究所)

調査概要

  • 調査期間:2023年6月1~15日
  • 調査対象:全国20~69歳の一般消費者
  • 調査対象業界:電子・電機/情報・通信/自動車/住宅関連/化粧品・トイレタリー/OTC医薬品・健康機器/趣味・娯楽・その他/食品・飲料/運輸・レジャー/流通/金融/エネルギー・素材
ネットショップ担当者フォーラム編集部

リアルとバーチャルがつなぐ、アダストリアが仕掛ける新しいライブショッピングの挑戦 | メタバース事業に挑戦中の大手EC企業担当者に聞く! 新たな形のファンマーケティングで成功する秘訣

2 years 6ヶ月 ago
メタバース分野におけるアダストリアの最新の取り組みを紹介。アダストリアの狙い、メタバースの活用による長期目線の展望について解説する【第3回】

AI+メタバース+Eコマースにより、低コストで24時間ライブコマースを手がける取り組みが始まっている中国。日本ではアダストリアがライブコマースをメタバース上で実施する取り組みをスタートし、将来的なメタバース+コマースの普及が期待される。記事前半では、メタバースを活用したライブコマースの取り組みを、後半ではメタバース事業をけん引しているアダストリアの島田淳史氏(広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー)が今後の展望を解説する。

バーチャルとリアルの垣根をつなぐ、新感覚のライブコマース

アダストリアは、リアルの人間とメタバース上のアバターを組み合わせたライブコマースを2023年9月5日にアパレルECサイト「.st」で配信した。

ライブコマースで紹介したアパレルブランドは、アダストリアのメタバースアイテム第6弾「Anui(アニュイ)」。メタバースとライブコマースという日本では新たな組み合わせによって、メタバースユーザーからもリアルの人間からも愛されるブランド作り、集客促進、認知拡大を狙う。

2023年9月1日に販売開始した「Anui」。リアルだけでなくメタバースのアバター向けにも販売する。ブランドテーマの1つに「ジェンダーフリー」を掲げており、さまざまな体格・身長に合うサイズやデザインを展開している
2023年9月1日に販売開始した「Anui」。リアルだけでなくメタバースのアバター向けにも販売する。ブランドテーマの1つに「ジェンダーフリー」を掲げており、さまざまな体格・身長に合うサイズやデザインを展開している

ライブコマースでは、配信スタジオのカメラの前にスタッフが立ち、配信画面上でメタバース上のアバターを組み合わせ、アバターがあたかもスタジオに居るかのように配信。メタバースアバターの“中の人”は、実際には遠隔からライブコマースの生配信に参加した。

アバターを通じた会話や身振り手振りは、まるでライブ配信スタジオにいるかのように自然なため、視聴者からは「アバターと生身の人が自然に会話していてすごい」「リアルとバーチャル向けの洋服が並んでいて感動」といったコメントが寄せられた。

ライブコマースの配信会場(左)、配信に参加したメタバースアバター(中央)、アバターを組み合わせた、配信画面上のライブコマース
ライブコマースの配信会場(左)、配信に参加したメタバースアバター(中央)、アバターを組み合わせた、配信画面上のライブコマース

配信に参加したメタバースユーザーは、アダストリアの「enu.(えぬ)」氏。配信スタジオではアダストリアのスタッフである「よぴ」氏、「shiba(シバタ)」氏がライブ配信に参加した。

shiba氏(左)、アバターで参加したメタバースユーザーのenu.氏(中央)、よぴ氏
shiba氏(左)、アバターで参加したメタバースユーザーのenu.氏(中央)、よぴ氏

ライブコマース中は、商品紹介だけでなくメタバースへの理解を深めるためにクイズコーナーを設置。視聴者がスクリーンショットを撮るために3人でポーズを決めたりと、配信を盛り上げた。

アダストリアの島田淳史氏によると、昨今のメタバースのユーザーは、メタバースのアバターとリアルの自分と同じ洋服でファッションを楽しむユーザーが増えているという。

メタバースを切り口とした顧客接点の期待値とは?

メタバースとリアルを掛け合わせたコマースに積極的なアダストリア。その責任者である島田氏に、メタバースを活用したライブコマースの初動の手応え、今後の展望などを聞いた。

アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田淳史氏
アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田淳史氏

メタバースユーザーにリアルの洋服もアプローチ

――ライブコマースにメタバースを融合させた狙いを改めて教えてください。

島田氏:2022年7月から、メタバースでのアパレル展開をスタートし、少しずつユーザーが増えてきました。最近では自分のアバターに購入した事をきっかけにリアルの自分にも洋服を購入するユーザーも増えてきています。メタバースで接点を持ったユーザーに、リアルの洋服も見て欲しいという思いからライブコマースを企画しました。

メタバースのユーザーにリアルの洋服にも関心を持ってもらう狙い。画像はenu.氏がアバタースキンをアダストリアのオリジナルアバター「枡花 蒼(ますはな あお)」に入れ替えた場面
メタバースのユーザーにリアルの洋服にも関心を持ってもらう狙い。画像はenu.氏がアバタースキンをアダストリアのオリジナルアバター「枡花 蒼(ますはな あお)」に入れ替えた場面

――メタバースを活用したライブコマースの手応えはいかがでしたか。

島田氏:メタバースユーザーが多く視聴し、コメント数は400超。通常のライブコマースよりも多くコメントが寄せられました。その一方、「Anui」は2023年9月1日に販売し始めたばかりのブランドということもあり、視聴者数自体は若干少なめでした。

――メタバースと融合させた施策について、今後の構想は。

リアルの人間とメタバースユーザーの垣根がない、どちらの世界でもファッションを楽しむ機会を増やしていきます。

島田氏:「.st」が展開するメタバースアバター向けの洋服は今後も増やし続けていくので、メタバースの洋服をリリースするタイミングで、今回のようにリアルとメタバースを掛け合わせた配信を増やしていきたいです。

島田氏はメタバースとリアルの垣根のないファッションの楽しみ方を提唱する
島田氏はメタバースとリアルの垣根のないファッションの楽しみ方を提唱する

――メタバース+ライブコマースの課題は。

島田氏:大きな課題は、メタバースユーザーの絶対数の少なさです。そのため、大きな売り上げを作っていくには少し時間がかかると考えています。「.st」の既存顧客は、メタバースを使っていないユーザーがほとんど。そのため、この配信をきっかけに、既存顧客メタバース上で購買する可能性は低いでしょう。ただ、メタバースユーザーがライブコマースを通じて、リアルの洋服を購入するきっかけになっていると思います。

ブランディング戦略は「まずターゲットを理解すること」

――島田さんは、メタバースでもリアルと同様に、販売する商品(アバターのスキン)は「ブランディングが必要」という考えを持っています。現状の取り組みや、ブランドのファン育成について聞かせてください。

島田氏:アダストリアの強みは、リアルでのブランドの認知度が高いこと。メタバースでも「あっ、聞いたことがあるブランド」という反応があります。まずはメタバース上にどのようなユーザーがいて、ユーザーが何を求めているかを知り、「ターゲットを知る」ことを常に考えています。その点はリアルのマーケティングと同じです。

メタバース上の洋服をただ販売するだけでなく、メタバース内でイベントを開催したり、逆にユーザーが開催するイベントに参加したり、ユーザーからの要望を一緒に叶えたりなど、接点を増やすことを地道に行います。

メタバースは長期目線のファン作り

島田氏:メタバースは現状、短期的にもうかる市場ではありません。ただ、消費者との顧客接点作りや継続的なコミュニケーション作りにおいて、今後確実に重要となるチャネルだと考えています。

アダストリアはいくつものアパレルブランドを持つ会社。ブランドもまた、お客さまに愛され、支持されるブランドを一朝一夕に作り上げることはできません。まずはターゲットを知り、顧客接点を作り、お客さまとのコミュニケーションを継続的に行うことではじめてブランドができてくる――。メタバースにおいても、同じことが言えると感じています。

流行に敏感で、関心の移り変わりが早い消費者の動きに対して、メタバースユーザーが今後大きく増えたときに、事業者側の備えが十分でないと消費者の動きについていけず、大きなビジネスチャンスを逃してしまうことになりかねません。

事業者の皆さんにはぜひ、今からメタバースに取り組むことをおすすめします。「何からはじめたらわからない」という方はお気軽に島田へご相談ください。

島田 淳史

「配送を急がないオプション」の利用意向は87%。約7割が「送料がネックで購入を諦めた経験あり」

2 years 6ヶ月 ago

MMDLaboが運営するMMD研究所が発表した「ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査」によると、最も意識して利用している配送方法は「通常配送」が52.2%で、「当日配送」は12.0%だった。調査対象は15歳~69歳の男女5000人。期間は2023年9月29日~10月3日。

ECサイトでの購入時、「通常配送」が約半数。「翌日配送」は21.5%

ECサイトで商品を購入した際に自宅受け取り配送を選択したことがあるか聞いたところ、84.2%が「ある」と回答した。

「選択したことがある」と回答したユーザーに、最も意識して利用している配送方法を聞いたところ、「通常配送」が52.2%、「即日配送」が21.5%、「当日配送」が12.0%だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 最も意識して利用している配送方法
最も意識して利用している配送方法(n=4211、出典:MMD研究所)

「配送を急がないオプション」の利用意向は87.1%

通常は発送から1~2営業日で届く商品と仮定し、配送業者の負担削減を目的に商品が発送後3~5営業日に届く「配送を急がない人向けオプション」(利用するとポイント還元などがある)があった場合、「利用したい」が45.7%、「やや利用したい」が41.3%で、利用意向は87.1%に達した。

性別・年代別でみると、利用意向は女性10代(93.8%)が最も高く、次いで女性60代(90.7%)、女性40代(89.4%)だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 配送を急がない人向けオプションの利用意向
配送を急がない人向けオプションの利用意向(性別・年代別、出典:MMD研究所)

調査対象者から抽出したECサイトでの商品購入経験者に、どのようなメリットがあれば「配送を急がない人向けオプション」を選ぼうと思うかを聞いたところ、次のようなコメントがあった。

  • ポイント還元(男性・30代)
  • 購入時点で商品価格の割引がされたり、次回から使える割引クーポンがもらえる。数回急がない人向けのオプションを利用することで一回お急ぎ便のようなものが利用できる。(男性・30代)
  • 配送料が割引される(男性・40代)
  • メリットがなくても、配達員の労働負荷や環境負荷を考えて、利用したい(女性・40代)
  • 急ぎではない時に送料無料ならば問題ない(女性・50代)
  • ポイントが付く(女性・60代)

7割近くが「送料がネックで購入を諦めた」経験がある

ECサイトで商品を購入しようとした際、送料がかかることが原因で購入を諦めた経験の有無を聞いたところ、66.9%が「ある」と回答した。

性別・年代別でみると、女性60代(79.1%)が最も多く、次いで女性50代(74.8%)、女性40代(72.9%)だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 ECサイトで商品を購入する際、送料が原因で購入を諦めた
ECサイトで商品を購入する際、送料が原因で購入を諦めた経験(性別・年代別、出典:MMD研究所)

送料無料ラインになるよう購入金額を調節、約7割が「ある」

送料無料ラインが設けられている場合、その金額になるように商品の購入金額を調節した経験があるか聞いたところ、69.6%が「ある」と回答した。

性別・年代別で見ると、最多は、女性60代(79.3%)で、次いで女性40代(74.2%)、女性50代(73.6%)だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 送料無料ラインが設けられている場合、その金額まで購入金額を調節した経験
送料無料ラインが設けられている場合、その金額になるよう商品の購入金額を調節した経験
(性別・年代別、出典:MMD研究所)

クイックコマースの認知は39.0%、利用経験は16.8%

調査対象者にクイックコマースの認知から利用状況について聞いたところ、「利用経験がある」が16.8%、「知っていて、内容を理解している」が8.4%、「言葉を聞いたことがあるが、内容は知らない」が13.7%で、認知度は合わせて39.0%だった。

性別・年代別でみると、認知は男性40代(48.8%)、利用経験は男性20代(33.9%)がそれぞれ最多だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 クイックコマースの認知~利用状況
クイックコマースの認知~利用状況(性別・年代別、出典:MMD研究所)

クイックコマースの利用意向は37.9%

クイックコマースの利用意向を聞いたところ、「利用したい」が8.5%、「やや利用したい」が29.3%で、合わせて利用意向は37.9%だった。

性別・年代別でみると、利用意向は男性10代(54.3%)が最も多く、次いで女性10代(53.7%)、男性20代(50.8%)となり、男女問わず若年層の利用意向が高い結果となった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 クイックコマースの利用意向
クイックコマースの利用意向(性別・年代別、出典:MMD研究所)

クイックコマースの利用頻度、「月に1回以上」が約6割

クイックコマース利用経験者にクイックコマースの利用頻度を聞いたところ、「月に1回以上」は60.1%、「週に1回以上」は32.2%だった。

性別・年代別でみると、「月に1回以上」の最多は男性40代(69.3%)、「週に1回以上」は男性10代(47.8%)だった。

MMD研究所 調査データ ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査 クイックコマースの利用頻度
クイックコマースの利用頻度(性別・年代別、出典:MMD研究所)
調査実施概要
  • 調査タイトル「ECサイトの配送とクイックコマースに関する調査」
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2023年9月29日~10月3日
  • 調査対象:【予備調査】15歳~69歳の男女、【本調査】ECサイトでの商品購入経験者
  • 有効回答:【予備調査】5000人、【本調査】346人 ※人口構成比に合わせて回収
  • 設問数:【予備調査】7問、【本調査】3問
藤田遥

ジャパネットたかたが“本気”の食品通販、質の高い商品で差別化を図る「たべる。ジャパネット」とは? | 通販新聞ダイジェスト

2 years 6ヶ月 ago
ジャパネットたかたは「自信を持ってこれだと提案できるものをだけを価格はもちろん、納期や配送状態にもこだわって販売することで競合の多い食品通販でも勝負していく」と言う

ジャパネットたかたが食品に特化した独自ブランド「たべる。ジャパネット」を立ち上げた。得意とする目利き力、販売力を食品でも活かし、厳選した食品を集中的に販売することで質の高い商品を価格を抑えて販売。顧客からの評価が一定を下回った場合には評価を下げる原因を改善する取り組みの実施や当該商品の販売をやめるなどして質の高い食品のみを販売し差別化を図る。また顧客負担の送料を全商品一律として購入のハードルを下げる。媒体製作のほか、バイヤー、コールセンターも食品に特化した体制とし専門性、訴求力を高めて規模拡大を進める。食品強化のほか、同ブランドのもとで販売していくウォーターサーバーや健康食品といった定期販売品の拡販にもつなげていきたい考えのようだ。

生産者支援から本格的な取り組みに

「今が旬のシャインマスカット。もぎたてをお届けします」――。ジャパネットたかたは9月15日、独自の食品通販ブランドとして「たべる。ジャパネット」を立ち上げた。従来までは「ジャパネットたかた」のもとで食品についても家電など他の商品群と一緒に販売してきたが、食品に特化したブランドとして切り分けた格好だ。単独ブランド化に際し、商品の拡充やサービスの強化を図るため、バイヤー、制作スタッフ、コールセンターも専任チームに分け、拡販を進める

独自のおせちは売上高10倍!食品好調で単独始動

同社ではコロナ禍で販路を失った全国の生産者を支援する取り組み「生産者応援プロジェクト」を実施した2020年から食品の取り扱いを増やし、それを機に注力しており、現状では全国各地のブランド牛や農水産品などの頒布会などを軸に展開、一定の顧客を獲得している。また、売れ筋の独自おせち「特大和洋おせち2段重」は東京商工リサーチ調べによる「2023年のお正月用おせち料理の商品別販売数量・金額」によると昨年、単品ベースで販売数、売上金額で日本一となるなど好調で、2020年ころと比較すると食品全体の売上高は10倍以上に急伸しており、強化することでさらに伸びしろが見込めること。また、ジャパネットたかたが販売する商品群がこれまでの家電中心から食品の頒布会や水、旅行と取り扱うものが増えてきた中で、すべてを「ジャパネットの通販」として展開していくのは顧客とってもわかりにくく、同じ見せ方での展開ではマンネリ化するおそれもあることなどから、今期に入って商品カテゴリごとに別ブランドに分け、媒体やバイヤー、コールセンターの運用なども別々に展開していく方針を打ち出していたことから、食品を「たべる。ジャパネット」として、まずは始動することにしたようだ。

顧客評価で高品質を保つこだわりのラインナップ

「たべる。ジャパネット」では日本各地の生産者と直接、または全国農協食品ら食品流通会社から食品専用のバイヤーが「一定程度のランクで、かつ当該ランクとしては質の高いもの」といったある程度の量を確保できることなどを前提に厳選した食品を集中的に仕入れる。一定量をまとめて仕入れることで顧客が購入しやすい価格に抑えて販売する。取り扱い開始後もウェブサイトやコールセンターに寄せられる購入後の顧客からの評価をバイヤーと商品改善チームが目を通し、サイトなどに表示される顧客からの感想と星による評価「お客様レビュー」が5点満点中4・1点以下となった商品はすぐに見直しを行い、生産方法、収穫方法の改善、配送時の梱包状態、同封の調理説明書のわかりやすさや調理手順が適切かどうかなどチェックやヒアリングを行うなどして問題点を改善、場合によっては商品の入れ替えを行う。「家電と同様、様々な商品を販売するのではなく、当社が自信を持ってこれだと提案できるものをだけを価格はもちろん、納期や配送状態にもこだわって販売することで競合の多い食品通販でも勝負していく」と食品事業を統括する専門執行役員の塚本慎太郎氏は話す。

配送拠点の集約で効率化&コスト抑制 顧客負担減

また、買いやすさという観点から、都内および埼玉県内に借り受けた食品専用の物流拠点になるべく食品をまとめて発送する形としたり、西日本地域の配送拠点として福岡に新たな食品専用物流拠点を年内にも稼働させるなどして物流コストを抑制して、顧客から徴収する配送料を抑え、常温品は税込330円、冷蔵・冷凍品では同660円と商品のサイズや届け先に関わらず、一律送料とし、さらに1万円以上の購入者には送料の徴収は行わないようにし、顧客負担を軽減した。

食品専門MCやサイト、アプリで他商品と差別化

販売面では例えばテレビ通販ではこれまでのようにジャパネットたかたの通販番組の中で紹介する様々な商材の中の1つとして食品を紹介していく形ではなく、番組内で食品を紹介する場合は「たべる。ジャパネット」というブランドを前面に打ち出し、番組内で商品を紹介、訴求するMC(司会者)陣も塚本慎太郎氏ら食品の専門MCが担当する形で完全に他の商材とは別個のものとして展開していく。

通販サイトも家電などを販売する既存の通販サイトとは別に食品専用の通販サイトを9月15日に新設。テレビ通販で販売した商品のほか、販売数が限られている旬の食品やバイヤーいち押しの商品を日替わりで紹介するWEB限定販売の食品なども取り扱っていく。さらに11月をめどに現在、食品の頒布会加入者向けのアプリをリニューアルする形で「たべる。ジャパネット」の専用アプリの配信も行う予定。購入などに応じて割引やプレゼントなどを行う特典を展開していく予定で拡販につなげていく考え。また、通販カタログも11月下旬をめどに食品購入実績のある顧客に「たべる。ジャパネット」専用の媒体を創刊予定という。

成長目標は売上高2倍

独自ブランドの始動で拡販を強化するとともにこれまで主体としていた1万円以上の商品群だけでなく、1000円台の安価な商品の品ぞろえや果物などの青果、調味料などの取り扱いも増やして常時販売商品数を現状の130点程度から年内にも300点程度まで拡大する。また、食品カテゴリとして「たべる。ジャパネット」のもとで今後、展開していくグループのジャパネットウォーターが山梨県内の自社工場で製造するミネラルウォーター「ジャパネットウォーター富士山の天然水」や今年5月から発売して拡販を進める同社初の自社開発の機能性表示食品「にんにくサフランW」も食品の展開強化に合わせて食品購入実績客にクロスセルし、拡販をさらに進めていきたい考えで「初年度は現状の売上高の2倍程度を、その後も年率成長率2割増程度を目指す」(食品事業の責任者の勝野友介ゼネラルマネージャー)としており、同社の主力商材である家電のような売り上げの柱に育てていきたい考えだ。

本当にお薦めできるものだけ販売、売上規模は「倍にしたい」

<塚本・勝野氏に聞く食品通販の現状と今後>

食品の通販強化のため、「たべる。ジャパネット」を始動させたジャパネットたかた。テレビ通販では食品専用MCを務めるほか、食品事業を管轄する塚本慎太郎専門執行役員(=写真上)と食品事業を統括する勝野友介ゼネラルマネージャー(=写真下)に食品事業の現状と今後について聞いた。(9月13日開催の記者会見での報道陣および本紙記者との一問一答を抜粋、要約して掲載)

――ジャパネットたかたが行う食品通販の強みは。

塚本:家電ではたくさんの商品を紹介するのではなく、当社が厳選して本当にお薦めできるものに絞って販売しているが食品でも同じ。質が高く本当においしいものを絞り込んで、様々な食品の中から選ぶよりも「ジャパネットが選んだ”これ”を食べてみませんか」とお客様に自信を持って提案していく

――スタート時点では冷蔵・冷凍品が中心だが青果の扱いも増やすのか。

塚本:これから青果も積極的にやっていく。9月15日にはテレビ通販で山梨から中継を結んで、シャインマスカットを紹介するが、品質と数量をある程度、担保した上で鮮度を保った青果を今後もお届けしていきたい。

――質を追求すると量を確保することが難しくなる。質と仕入れ量とのバランスは。

塚本:全国のお客様においしいものをお届けしたいので、最高品質のもというよりはある程度の数量の担保ができるものの中で、そのランクのものであれば、質が高く、少しでも抑えた価格で提供していきたい。

――食品の販売を強化していくための訴求の工夫は。

塚本:例えば家電であればある機能があって、それを生活の中でどう活かして頂くかという提案を行ってきたが食品は一人ひとり皆様、味の感じ方は異なる。例えばマスカットだったら、人によって甘い、酸っぱい、おいしいと感じ方はそれぞれだ。一番はお客様の声だったり、それぞれがどう感じられたかをできるだけ幅広く伝えていきたい。また、生産者の想いや努力も一緒に伝えていきたい

――食品の強化で顧客の購入サイクルに変化は出てくるか。

塚本:例えば、冷蔵庫を購入したお客様が来年も冷蔵庫を買おうということはない。つまり、家電における購入サイクルは長いが、食品はこの前、マスカット買ったらおいしかったから、来週は「なし」を買ってみよう、と繰り返し購入頂けるジャンルでサイクルとしては家電とは全く違う。(11月に専用)アプリもリリースする予定だが反復買いやまとめ買いがしやすく、購入頻度を増やして頂けるような特典やサービスを提供する予定だ。

――今後の商品拡充の方向性は。

勝野:「たべる。」の立ち上げるにあたって60点前後だった常時販売商品数をバイヤーを増やして現状、130~140点まで増やした。お客様にジャパネットの食品を生活に取り入れて頂きたく、これまでは1万円くらいの価格帯のものが多かったが1000円台の食品も増やした。また、今は冷凍食品が多いが、常温品の調味料などにも広げていく。さらに商品の改善を重ね、入れ替えをしながら年内をめどに常時販売商品数を300点くらいまでしていきたい

――「たべる。ジャパネット」始動による食品事業の売り上げ予想は。

勝野:具体的な売り上げは言えないが、食品に注力し始めた2020年ころから比べるとここ3年ほどで現在の売上高は10倍と当時では考えられないくらいの売上規模になっている。(「たべる。ジャパネット」の始動で)さらに倍にしたい。健康食品も取り組み始めたばかりでさらに広げていきたいと考えており、その後も年々1・2倍程度は拡大していきたい

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通販新聞

アスクルの「LOHACO」が自社ECとヤフー店舗を統合。「Yahoo!ショッピング」内にオープンした新店のポイントは?

2 years 6ヶ月 ago

アスクルは消費者向け自社ECサイト「LOHACO by ASKUL」と「LOHACO Yahoo!店」を統合、「Yahoo!ショッピング」内に新たな本店をリニューアルオープンした。顧客の利便性、クーポン適用範囲の拡大による買い回りのしやすさを向上させる。

アスクル LOHACO リニューアル Yahoo!ショッピング LINEヤフー

店舗統合のポイントは?

「LOHACO by ASKUL」を「Yahoo!ショッピング店」として10月23日にリニューアルオープン。従来の「LOHACO Yahoo!店」は11月9日に閉店する予定。

アスクルは2012年10月に「LOHACO」本店を開店。2018年5月、「Yahoo!ショッピング」に「Yahoo!ショッピング」を出店し、これまでは2店舗体制で運営していた。

リニューアル後の主な変更点

  • 「LOHACO」本店サイトのヘッダーに「Yahoo!ショッピング」のロゴとメニューを追加。ストア内検索、各商品詳細、各カテゴリーなどに表示する
ヘッダーに「Yahoo!ショッピング」のロゴとメニューを表示
ヘッダーに「Yahoo!ショッピング」のロゴとメニューを表示
  • 「Yahoo!ショッピング」に対応するメニューに変更。カート、お気に入り、注文履歴は「LOHACO」本店の情報も閲覧できる
メニューからの遷移先
メニューからの遷移先
カート、お気に入り、注文履歴は「Yahoo!ショッピング」と連携
カート、お気に入り、注文履歴は「Yahoo!ショッピング」と連携
  • 「LOHACO」が独自に発行するクーポン、「Yahoo!ショッピング」発行のクーポンをすべての顧客に適用

「LOHACO」が独自に発行するクーポンに加え、「Yahoo!ショッピング」が発行する「まとめ割」「ゾロ目の日」「週替わりクーポン」など「Yahoo!ショッピング」発行のクーポンもすべての顧客に適用する。

統合前は、「Yahoo!ショッピング」が発行するクーポンは、「LOHACO Yahoo!店」を利用する顧客のみに適用していた。「LOHACO」アプリには変更はない。

高野 真維

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」とは? ビジネスモデル、業績などまとめ

2 years 6ヶ月 ago

売れるネット広告社が10月23日、東京証券取引所グロース市場に新規上場した。調達する予定の資金は3億7000万円。マーケティング手法拡大のための販売促進費、人件費・採用活動費、クラウドサービスやマーケティング支援サービスの開発費用に充当する。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」

売れるネット広告社が手がけるのは、D2C(ネット通販)向けデジタルマーケティング支援事業。「ネット広告/ランディングページ特化型クラウドサービス」と「マーケティング支援サービス」で構成する。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」 ビジネスモデル
ビジネスモデル(画像はIR資料からキャプチャ)

「ネット広告/ランディングページ特化型クラウドサービス」では、インターネット広告の費用対効果を改善させるクラウドサービス「売れるD2Cつくーる」、専任コンサルタントが1200回以上のA/Bテストの結果に基づいたコンサルを実施する「売れるネット広告こんさる」、その結果を用いてランディングページなどの作成を代行する「売れるネット広告でざいん」を提供している。

「マーケティング支援サービス」は、「売れるD2Cつくーる」のクライアント向けにサービスを展開。2023年7月末現在で349社と契約している媒体社に成果報酬型で広告配信する「最強の売れるメディアプラットフォーム」を提供している。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」 事業概要
事業概要(画像はIR資料からキャプチャ)

2023年7月31日現在の従業員数は45人。平均年齢は30.2歳で平均年間給与は484万1000円。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」 事業優位性について
事業優位性について(画像はIR資料からキャプチャ)

目論見書によると、2022年7月期の売上高は8億4380万円。内訳は「ネット広告/ランディングページ特化型クラウドサービス」が3億9638万円(「売れるD2Cつくーる」が2億5174万円、「売れるネット広告こんさる」が5050万円、「売れるネット広告でざいん」が9414万円)、「マーケティング支援サービス」が4億4741万円。主なクライアント企業にはランクアップ、フィネスがある。

なお、2022年7月期から「収益認識会計基準」などを適用。従前までは代理人に該当する取引について総額表示(取扱高)を売上高としていたが、2022年7月期からは純額表示に変更した。そのため、目論見書などで記載している2022年7月期の売上高が大きく減少しているように見える。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」
売上高の推移(2021年7月期までは総額表示、2022年7月期から純額表示に変更している。画像は目論見書からキャプチャ)

直近の2023年7月期の業績は売上高が前期比13.7%増の9億5900万円、営業利益は1億5100万円(前期は7700万円の損失)、経常利益は1億6600万円(同6700万円の損失)、当期純利益は1億1300万円(同5200万円の損失)。

東証グロース市場に新規上場した「売れるネット広告社」 売上高と営業利益の推移
売上高と営業利益の推移(画像はIR資料からキャプチャ)

2024年7月期は売上高が同9.6%増の10億5100万円、経常利益は同47.1%増の2億4500万円を計画する。

なお、新規上場について加藤公一レオ代表取締役社長CEOは次のようにコメントしている。

小さなマンションの1室で売れるネット広告社が始動した日のことが、昨日のことのように思い出されます。ありがたいことに、この13年間で、クライアントと仲間がどんどん増え、福岡オフィスの移転・拡大、東京オフィスの開設・移転・拡大も経て、見える風景がどんどん変わっていきました。

今回の上場は、売れるネット広告社が50年後、100年後も存続し、さらに“大成長”することにより、世界中にたくさんの“ドラマ”を創っていくためのチャレンジでした。

本日、東京証券取引所グロース市場への上場を果たすことができたのは、売れるネット広告社を信じて一緒に歩んでくれたステークホルダーの皆様のおかげです。

売れるネット広告社を支えてくれたすべての方に心から感謝すると同時に、企業理念の実現に向けて、引き続き全力で取り組む決意を新たにしております。今後とも、一層のご理解、ご支援のほどお願い申し上げます。

加藤公一レオ代表取締役社長CEO 売れるネット広告社
加藤公一レオ代表取締役社長CEO
瀧川 正実

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