2009年からアトリビューション関連の記事を専門にお伝えしてきた Attribution.jp は、「アトリビューション?なにそれ?」と言われていた当時から約6年が経ち、現在ではデジタルキャンペーンの評価に当然のように組み込まれることとなりました。テクノロジーの進化に伴って、以前よりスピーディかつかんたんに分析できる環境が整ってきた一方で、オフラインデータを始めとして組み込まれる変数は増え、マーケティングの基本的な概念の一つとして認知されるようになってきました。
アトリビューションは、分析だけでは価値を生みません。そこから実施を伴うアトリビューションマネジメントによって成果を臨むものです。そして、アトリビューションマネジメントとは単なる予算の再配分ではなく、データドリブンな最適化を適切に回していく「運用」が伴ってはじめて実現するものだと考えています。
業界のトップランナーとの対談でも、アトリビューションという枠を前提としながらも、それを飛び越えてキャンペーンマネジメントの実務と事例に言及することが増えてきました。アトリビューションが机上の空論ではなく、分析や施策の現場で、当たり前のように扱われてきていることを実感しています。
そこで、アトリビューションの概念をお伝えするという Attribution.jp が初期に設定していたメディアとしての役割は達成したと考え、より実践的な内容を扱う Unyoo.jp にその役割を移管させて頂きます。
Unyoo.jp では、ニュース記事や「コラムの分析・アトリビューション」カテゴリで引き続きアトリビューション関連の記事を扱っていくほか、トップランナーのみなさんとの対談もこれまで以上に増やしていきたいと考えておりますので、Attribution.jp 同様、ご愛読願えますと幸いです。
過去記事はアーカイブとして残し、これまでリンクして頂いた記事がリンク切れ等にならないようメンテナンスしていく予定です。今後ともどうぞ宜しくお願い致します!
リンク:Unyoo.jp
~プレミアムエクスチェンジはオープンエクスチェンジからの撤退理由か~
ヤフーがライトメディアを手放す。
http://adexchanger.com/platforms/yahoo-finally-pulls-the-plug-on-right-media-exchange/
ザクシス・WPPがOpenAdstreamをAppNexusに手放し、YahooがRightMediaを手放す。プレミアムへの移行といえば聞こえはいいかもしれないが、結局勝者はグーグルDoubleClickの1社だけで、WPPもYahooもMicrosoftも負けたということだろう。WPPもYahooもおかげでプレミアムに進む道のりが明確になったという言い訳もできるでしょうが・・・。
この記事いろいろ面白いことが書いてあって、RightMediaの開発者のIPONWEBがテクニカルコンサルから手を引いたせいで「弱った」ということも出ている。またAppNexusが実はRightMediaを買いたがっていたというくだりもあります。
Web担当者Forumの連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。今週は、『2015年のグーグルSEOの5大予想』、『今のあなたに必要なのは「マイナスをゼロにするSEO」か? それとも「ゼロからプラスを作るSEO」か?』、『サイトマップを徹底的に使いこなすための7つのコツ』など10記事+4記事。
- 2015年のグーグルSEOの5大予想【海外&国内SEO情報ウォッチ】 -
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ケンコーコムは1月8日から、「楽天24」で第一類薬品の販売を始めた。本店などではこれまで第一類医薬品や第二類を販売していた。日用品などを「楽天市場」内で提供する「楽天24」の品ぞろえを拡充し、利用者のニーズに応える。
水や酒、食品、洗剤など日用品をまとめて販売する「楽天24」は2013年まで楽天が運営。2014年1月にケンコーコムが楽天から承継した。
「楽天24」は約6万アイテムを展開、「リアップ X5」「ロキソニン S」といった第一類医薬品を取りそろえることで、品ぞろえを拡充する。
ケンコーコムは2013年1月、医薬品のネット通販規制訴訟の最高裁判決で国の上告を却下する判断が下されたことを受け、第一類、第二類の医薬品ECを再開。「楽天24」でも第二類、第三類医薬品の販売を2014年9月から販売している。
ケンコーコムは医薬品販売に関して薬剤師が在中し、電話やメールなどで相談を受け付けている。また、薬剤師が一度に注文できる医薬品の個数制限などを個々の医薬品ごとに設定するなど、安全な・安心な医薬品販売の体制を構築している。

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オリジナル記事:ケンコーコム、「楽天24」でも第一類医薬品の販売を開始 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
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千趣会が運営するベルメゾン生活スタイル研究所は、レポート冊子のしあわせ予報2015「女性たちから未来は生まれる『ウーマノベーション』日本を変える、5つの女子力。」を発行した。昨今、日本の成長戦略として働く女性の活躍推進が注目されていることを受け、働く女性の意識や価値観を調べたもので、女性の活躍で成果を挙げている企業や団体への取材などを通じ、“働く女性が生み出す未来”を考察している。
同調査では、男女双方に行った女性の強みや特性に関するヒアリングをもとに、“5つの女子力”として、(1)「おもてなしの力」(2)「ありのままの力」(3)「はぐくむ力」(4)「巻きこむ力」(5)「好きになる力」に着目。企業・団体への取材をもとに仕事での効果を考察した。
それによると、(1)について日本女性特有の気配りや優しさが感動を生む源流になるとするほか、(2)では女性の素直な感性・生活実感がヒット商品を作るヒントになると指摘。また、(3)について女性特有の母性や包容力が人を育て働きやすい職場を生み出すとするほか、(4)では女性が得意とする共感型コミュニケーション力がプロジェクトの成功に導くとするとし、(5)では“好きになる”ことを貫く女性の好奇心や行動力が新天地を切り拓くとする。
また、10年前に発表した「働く女性白書2004」と同じ内容の調査を行い、働く女性の意識や価値観の変化を分析。
それによると、男性と同等以上に仕事をしているとする女性の回答は、55.6%で前回調査比でほぼ倍増。出世願望は低下傾向にあり、「できることなら出世したい」という回答は前回調査比4.7ポイント減の35.3%だったものの、女性が活躍する余地について「まだまだある」の回答が前回調査よりも16ポイント上昇し65.9%に達するなど、仕事対する自信と意欲を持つ女性が増えているようだ。

また、出産後も仕事を続けたいとする回答も約2割増加し64.7%となったが、退職を選択する女性が3割以上になるなど、まだ、子どもを育てなから仕事を続けるのは、なかなか難しいのが実情のようだ。
このほかに、同僚の女性について仕事を上手く進めるためのパートナーとする回答が44.1%で前回調査よりも10ポイント上昇するなど、同僚とビジネスライクな付き合いをする女性が増えている傾向が見られた。
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オリジナル記事:女性の素直な感性・生活実感がヒット商品のヒントになる、ベルメゾン生活スタイル研究所レポート | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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宅配会社が貴社の配送クレームを進んで改善してくれるようになれば、消費者が抱く心証も格段にアップするでしょう。大事なことは、宅配会社と「仕入先やシステム会社と同等レベルでコミュニケーションを取る」ということです。EC事業者にとって宅配便は切っても切れない関係性にあるはずです。しかし、荷物の受け渡し程度のコミュニケーションしか取れていないケースが多いのではないでしょうか。宅配会社と継続して密なコミュニケーションを取ることができれば、貴社のEC業務に“何か”いいことをもたらすはずです。
宅配会社は日本全国で1日に数百万個の荷物を集荷し、方面別に集約をします。全体の配送効率を高めることにより、1個あたりの運賃を抑えることに成功しているのです。
しかし、それはあくまでも人力で行う作業を集約しているだけで、オートメーションにより商品がどんどん生産されるような仕組みとは異なります。つまり、効率化に限界があり、その限界値を超えたときに必要となるのは結局、マンパワーなのです。
昨今、人口減少や労働基準法の改正による賃金の低下傾向で、若者のブルーカラー職種離れが起き、宅配各社が必要としているマンパワーの確保が難しい時代となっています。
しかし、宅配貨物がタイムリーに消費者などの手元に配送されるためには、「集荷 → センター集約 → 方面別幹線輸送 → センターばらし → 配達」という、日本全国規模の24時間365日のルーチンワークが遅滞なく進行していく必要があります。そのため、どこかの現場で人員不足が生じることで、配送に遅延が生じることになります。
もちろん、宅配会社のどこでどのような人員不足が発生しているかを、出荷する事業者が知るすべはありません。そのため、そのボトルネックとなっている部分を避けて荷物を発送することも不可能なのです。
さらに配達を行うドライバーたちは「1回目コラム」「2回目コラム」で記載した条件下で配達を行っているため、出荷する事業者側で手を打つことができないリスクを抱えた状態で荷物の発送をしている、というのがEC事業者さんの現状と言えるのです。
では、こうした状況下で、出荷人であるEC事業者さんは、宅配会社とどのような交渉をすることが可能なのでしょうか?
頭に入れていただきたい重要点は、「結果論でモノを言う」ということです。どんな交渉でも同じです、“だろう”“かもしれない”といった仮説では交渉はできません。「遅配(や誤配)が多いような気がするので改善してください!」と指摘しても、宅配会社側には響かないのです。
つまり、「いつ」「どこで」「どんなクレームが」「何回発生した」のか記録を取りましょう。可能であれば、先月または前年に対してクレーム率(破損率・誤配率)が何%増えたのか? 減ったのか? このデータを前にして、交渉することが望ましいのです。
多くのEC事業者さんは、商品クレームのデータを残し、可視化しているはずです。不良品やオーダーミスなどのクレームと併せて、配送クレームが何回発生したか数値を取っているでしょう。数値を残す際、「いつ」「どこで」といったフラグを増やし、データとして残します。こうした作業を行うことで、宅配会社に対し効果的に改善を促すことができるのです。
EC事業者にとって宅配便は必要不可欠なインフラです。換言すると、「遠隔で管理している実店舗」のようなものです。もし貴方が遠隔で管理している実店舗を持っているとして、その店舗でクレームが続けて発生したとします。おそらく店長またはマネージャーを呼び付け、クレームの原因を特定し、改善策を提案させ、それが確実に実行されているか確認することでしょう。
このことは宅配事業者にも同じことが言えます。集配に来るドライバーは、実店舗でたとえるならアルバイトのレジ係に過ぎません。彼らに直接文句を言っても「すみませんでしたー!」と謝ってくれますが、根本的な原因の特定には至りません。肝心な改善策が出てこないことでしょう。
原因を特定し、改善策を提案してもらうには、責任者と良好な関係を築くことが重要です。
ここで、御社の宅配便について以下の項目をチェックしてみてください。
おそらく、3. 以降の項目について回答できた人は少なかったのではないでしょうか?
普段から仲良くしている人には、特別な扱いをしてあげたくなるものです。もちろんドライバーも人間ですから、普段から仲良くしてくれている出荷人さんには、特別な扱いをしてあげようと思うわけですが、ドライバー個人ができることは限られます。「最終でもう一回集荷に来て!」といったお願いは快く聞いてくれるかもしれませんが、「○○県の配達が遅いので何とかして!」「最近破損が増えているので改善して!」といった要望には、ドライバーが個人レベルで対応できません。
そうなったときに、営業所の責任者への申し入れが必要となるのですが、初対面の人がいきなり訪問(もしくは電話)して、「最近ウチから発送した荷物の配達が遅いようなんだが、どうなっているんだ?!」と指摘すると、どうでしょう? 残念ながら、クレーマーだと思われて、その瞬間から心を閉ざされてしまいかねませんよね。
そこで重要となるのが、営業所の責任者との「普段からのコミュニケーション」と「品質が悪化していることを示すデータ」なのです。
まずは普段利用している宅配会社の担当営業所を訪問し、営業所の責任者と名刺交換するところから始めましょう。その時の殺し文句はコレです。
私は現在○○をインターネットで販売している事業者で、現在御社に毎月△△個くらいの発送をお願いしているのですが、今年は新商品の発売を計画していて、これが起動に乗ると商品の発送は今の2倍……いや、5倍以上になるかもしれません。そうなったときに、より効率的な発送の方法など、どのように対処すればいいか相談させていただきたく、訪問させてもらいました。
この言葉を受け取った責任者がきちんとした知識と経験を持っているまともな人物であるならば、「ありがとうございます。それであれば、送り状の発行機、通販システムと連携できる送り状発行システムの導入、商品の破損を防ぐための梱包資材……などのご提案ができますがいかがでしょう?」といった回答が返ってくることでしょう。その提案を受け入れるかどうかはひとまず置いておいて、提案をもらって帰りましょう。本当に出荷量が5倍になったら考えればいいことですから。
そして、次に訪問するときが本題です。2回目の訪問時には、品質悪化を示す資料(サイズ別、方面別クレーム率や破損率、誤配率の月別推移表など)を持参し、「実はこの表が示す通り、ここ数か月、○○県で◇◇のクレームが増加しているのです。この原因を調査していただきたいのですが」というように話を持っていきましょう。その営業所の責任者も下手な対応ができなくなってしまうので、おそらくクレーム発生の要因がどこにあるのかを調査してくれるはずです。
宅配会社を仕入先やシステム会社などと同等なレベルで、密なコミュニケーションを取っておくことが重要なのです。日々状況は変化し、繁忙期(お中元・お歳暮シーズン)には配達状況が悪化します。冬場には雪の影響で遠距離の配達に遅延が発生することもしばしば起こります。大規模なお祭りやイベントなどがある日には、その地区一帯で通行規制が敷かれることもあります。そういった特殊事情を宅配事業者は事前に知っていますし、ひょっとすると同業他社の出荷情報なども知っているかもしれません。いろんな情報を貴社にアウトプットしてくれることもあり得ることです。
現在利用している宅配会社と、もう一歩踏み込んだ付き合い方をしてみてはいかがでしょうか?
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オリジナル記事:通販・ECの配送クレームを激減させるために知っておくべき宅配会社との上手な付き合い方 | 元ドライバーが明かす宅配業界裏事情 配送トラブルを無くすために知っておきたい豆知識 | ネットショップ担当者フォーラム
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なぜか亀まで喋り始めた漫画「伝説のEC猫レオレオ 売れるネットショップ繁盛記」の第6回・アップセル編が人気です。他には通販10大ニュースや2014年のスマホ利用者調査、格安おせち、楽天新春カンファレンスなど、年末年始らしいランキングになりました。

アップセルで売上をもっと伸ばすわよ! 大事なのはタイミングなんだって!

スマホ経由の2014年ネット利用者は楽天・アマゾンともに前年比2ケタの増加、ニールセン調査
Yahoo!ショッピングで“格安おせち”巡るトラブル、販社は過去にも問題起こした夕張名産センター

多くのEC事業者で一番欠けているのは「他社の商品を買ってみること」だ

ど・みそ、琴平荘、とみ田…あの有名店のラーメンを並ばず食べる方法、教えます!

開始から2年で売上120億円を突破。アスクル LOHACOの徹底したデータ活用
通販・EC事業者の関心が高かった2014年の出来事は? 通販新聞読者が選ぶ「10大ニュース」

いよいよ始まる「楽天新春カンファレンス2015」。プレステ育てた久夛良木氏講演など今年の見所

「めちゃめちゃ売れましたよ」。5,000着を2日で売ったショップが考える「3年後のEC」

課徴金制度などが始まった景品表示表改正で通販・EC事業者に求められる対策とは?
※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。
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オリジナル記事:2014年のネットショップ業界振り返り&2015年新春の話題など | 人気記事ランキング | ネットショップ担当者フォーラム
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米Google (google.com) は歌詞を表示するアンサーボックスを導入した。また住宅ローンをシミュレーションするアンサーボックスをテストしている模様。アンサーボックスが出る検索結果は今後も増えていくと思われる。検索トラフィックを奪うアンサーボックスはSEOの脅威かもしれない。
- 米Google、歌詞のアンサーボックスを導入。検索アクセスを奪うアンサーボックスはSEOの脅威か? -
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ナノ・ユニバースは1月12日、オンラインストア「NANO・UNIVERSE ONLINESTORE」の決済にリクルートホールディングスが提供するID連携決済サービス「リクルートかんたん支払い」を導入する。「じゃらん」や「ホットペッパー」などで獲得したポイントを利用できるようにし、新規顧客の獲得につなげる。リクルートはアパレルECサイトへ「リクルートかんたん支払い」を導入するのは今回が初めてで、今後さらに導入企業を広げていきたい考え。
「リクルートかんたん支払い」は、「じゃらん」「ホットペッパー」「ポンパレモール」などリクルートグループで提供しているサイトの利用者が、すでに登録している会員情報を使って簡単に決済できるサービス。リクルートポイントが利用できることから、すでにポイントをためているユーザーの流入など新規顧客獲得につながる可能性があるのが特徴。
あるサイトでの登録情報を他のECサイトでも利用できるようにする決済サービス(ID連携決済)は、すでに楽天やヤフーなども提供している。集客の向上が期待できるため、決済手数料が一般的な利率よりも高めに設定されているケースが多い。
リクルートでは、EC分野での流通額の拡大を進めており、決済手数料を低めに抑えている点も特徴。ナノ・ユニバースもこうした決済手数料の安さから、リクルートのID連携決済を採用したようだ。
導入を記念して、リクルートのサイト・メルマガ、ナノ・ユニバースのメルマガ上で「ナノ・ユニバース オンラインストア」で使える1000円分のオンラインクーポンをプレゼントするなどのキャンペーンを開催する。
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オリジナル記事:ECサイトに「リクルートかんたん支払い」を採用、ナノ・ユニバース | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
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マーケターやコンサルタントであれば、若いうち、具体的には20代から30代前半くらいまでにMBA(Master of Business Administration)を取った方がいいと思う理由が5つある。一時期のブームは終わったが、そんなことは関係ない。
ここでいうMBAは、海外大学院に行くものではなく、比較的通いやすい国内の平日夜間プログラムを想定している。また、MBAでなくとも、経営コンサルタントで唯一の国家資格である中小企業診断士でも同様の効果を得ることができると思う。

1. 基礎的・体系的な学習をすることができる
変化のスピードが早いマーケティングの仕事をしていると、たくさんの本を読むだろう。しかし、最新の動向や情報をインプットする場合、そこにしっかりとした土台があった方が良い。ちょうど家を立てる際の基礎工事のイメージだ。マーケティングの場合、ブランドマーケティングやデジタルマーケティングを学ぶ前に、「マーケティング論」の教科書で学ぶ必要がある。
多くの情報や経験から得た知見は、しっかりとした体系的理論(基礎工事部分)の上に積み上げていった方が強い建物を立てられるし、その後の増築もやりやすい。何よりも、教科書的なマーケティング1.0や2.0を理解していないと、3.0や4.0の話もまったく理解することができない。それはつまり、マーケティングの未来を予測できないということだ。
2. 幅広い分野の学問を網羅的に学ぶことができる
大学院のプログラムやどの科目を選択するかにもよるが、マーケティングだけでなく、経営学、財務・会計、人事・労務・組織、法務、経済学など、ビジネスパーソンとして理解しておいた方が良い周辺学問を網羅的に学ぶことができる。
マーケティングも、プロモーションプランニングやクリエイティブに携わっているうちはいいが、例えば新規事業開発案件が発生した場合、ビジネスプラン(事業計画書)が描けなければならない。投資家や意思決定者が納得する事業計画書は、マーケティングだけでなく、人事、財務(収支計画)、資金調達、リスク分析など、整理する領域が多岐にわたる。マーケティングバカにならないためにも、周辺領域の知識は必須といえる。
3. 「自分は何を知らないのか」を知ることができる
ひとつの領域において基礎的・体系的な学習をし、さらにその周辺領域も勉強していくと、いままで気付かなかった「自分が何を知らないのか」を知ることができるようになる。いわゆる「無知の知」を得ることができるのだ。
たとえば、国内MBAでも権威のあるGLOBISでは、下記のようなMBAプログラムを提供している。

出典:http://mba.globis.ac.jp/curriculum/curriculum_map.html#sTab
僕も25歳で中小企業診断士資格を取ったとき、初めてアカウンティング(財務)とファイナンス(会計)の違いを理解したし、そこからようやく財務諸表(損益計算書や貸借対照表)が読めるようになった。
様々な領域の学習は、やればやるほど、いかに自分が狭い世界のことしか知らずに生きていたのかを思い知らされ、(良い意味で)無知の知がどんどん広がっていく。己の知力を俯瞰的・客観的に認識することができるようになると、次の学習テーマが明確になるメリットが得られるのだ。
4. 「知らないことの調べ方や学習法」がわかる
様々な新しい領域の学習は、体系的知識だけでなく、「知らないことの調べ方や学習法」のレベルを飛躍的に向上させてくれるという副産物を与えてくれる。
だから、無知の知を得て、「自分が何を知らないのか」を認識したとき、途方に暮れず、すぐに一定レベルまでのレベルアップに動き出すことができる。実はこれ、ものすごく大きいことなのだ。
僕たちの仕事は、知らないことと対峙することの連続だ(知らないことと日々対峙していない人は、仕事がルーティン作業になっている可能性があるため別の注意が必要である)。そのため、知らないことに遭遇したときに、どのくらい短期間で、どのくらい自己のレベルを向上させることができるかが重要となる。様々な領域の体系的学習は、もうひとつの素晴らしい果実を与えてくれる。それがこの「知らないことに遭遇したときの学習術」なのだ。
5. 情報のアウトプットスピードが飛躍的に上がる
5つ目のメリット。それは、頭の中のあらゆる情報や経験ノウハウが構造的に整理されることによるアウトプットスピードの向上である。
体系的な学習をしていない人の頭の中はこんな感じで雑然と情報が積み上がっている状態だ。

一方、MBAや中小企業診断士などで体系的・構造的な学習をした人は、頭の中に書棚ができるため、こんな感じで全ての情報や経験を通じて得られたノウハウなどが全て整然と綺麗に並んでいる。

新しい情報が入ってきたときは、その棚に格納していけばいいし、必要とする棚に情報が並んでいなければ、それに気づき(無知の知)、新たな情報を計画的に格納して行くことができる。
このメリットは、圧倒的に情報のアウトプットスピードが向上することだ。あなたもAmazonの物流センターを見たことがあるだろう。Amazonの圧倒的な配送スピードは、注文が入ってから、人間が迷うことなく最短・最速で商品をピックアップし、発送するシステムによって支えられている。人間のアウトプットスピードも同じことだ。

よく「あの人は頭の回転が早い」というフレーズを聞くが、そういう人の多くは、頭の中の情報がAmazonの物流センターのように理路整然と構造的に整理されているのである。MBAや中小企業診断士の学習は、必ずこれらの恩恵を与えてくれる。
6. これらの学習を完了させる強制力が働く
新しい学問の習得は大変である。仕事をやりながら、平日夜間や週末に学校に通わなければならないし、学校がない日も予習・復習で一日に2時間くらいは勉強しなければならない。でも、それがいいのだ。
MBAプログラムの修了や、中小企業診断士資格の取得という明確なゴールがあるからこそ、その苦しい道のりを最後までやり切ることができる。僕が中小企業診断士の資格を目指そうと思ったのも、資格が欲しかったわけではなく、資格取得というゴールがないと途中で挫折してしまいそうだったからだ。
人間はゴールや〆切がないとなかなか続かない。自己学習ではなく、学校に通う。資格を取る。意思が弱い人にはお勧めだ。
7. かけがえのない一生の友ができる
最後のメリット。それは(MBAや診断士資格取得者が口を揃えて言う)一生の友ができることである。人脈という言い方をする人もいるが、個人的には(それもあるけれど)辛い思いをしながら、一緒に勉強し、ときに励まし合い、共通のゴールに向かって同じ釜の飯を食った戦友ができることのメリットが一番大きいように思う。
仕事を通して形成される大部分の人間関係は、何かしらの利害関係がある。しかし、MBAや診断士の勉強を通してできる戦友にそんなものはない。まるで高校時代に親友ができたような感覚を得るだろう。僕も診断士資格の勉強中にできた友だちは一生の友人だと思うし、いまでも多くの刺激をもらっている。これはお金では決して買えないプライスレスなプレゼントである。
最後に。
MBAや中小企業診断士の学習を開始するのは、別に若くなくたって構わない。40歳から、50歳から始める人だってたくさんいる。あえてタイトルに「若いうちに」と入れたのは、せっかくこんな恩恵を得ることができるのなら、その後の人生は1年でも長い方がメリットを享受する期間が長くてラッキーでしょ、くらいのものだ。いつ始めるのか。それは、あなたが「始めよう!」と決断したときだ。
ぜひともトライして欲しい。