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“優れた人”に学ぼう! エトワール海渡、カンロ、ルームクリップ、マドラス、タイムマシン、POST COFFEE、Tshirt.stを表彰する「ネットショップ担当者アワード授賞式」【11/20開催】

1 year 1ヶ月 ago

「ネットショップ担当者アワードとは?」

EC業界で活躍する「人」にフォーカスし、企業や団体などで活躍する個人の功績や取り組みを表彰するアワードです。EC業界で活躍した人、その人が活躍する企業などをチェックすることで、自社の取り組みのヒント、自身の成長のヒントを見つけることができるはずです

「ネットショップ担当者アワード」第2回授賞式を11/20に開催!

スタートアップから中堅・大手企業まで、事業規模や取扱カテゴリーを問わずさまざまなEC担当者が登壇し、自社EC事業を伸ばすために取り組んだ事例、自身が成長するために行動してきたアクションを語ります。授賞式の参加を通じて、自身の成長につながるヒント、成長企業の共通ポイントなどが見つかるはず。EC業界で成長したい、活躍したいと考えている人はふるってご参加ください! 成長企業、そのキーマンとのコミュニケーションをとることができます!

こんな「人」を、「ネッ担」編集部とEC業界有識者が選出、表彰します

  • ECサイト運営において優れたマーケティング、コミュニケーション、改善などを実施した「人」
  • EC業界の発展に活動した「人」
  • 周囲から「この人はスゴい」と推薦された「人」

第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者一覧

小川 公造 氏
株式会社タイムマシン 取締役
タイムマシンのECサイト:https://www.e-earphone.jp/
詳しいプロフィールを見る

Webエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後マーケターへ転身。カタログ通販やテレビ通販企業のEC部門を経て、一度タイムマシンに入社。その後独立を経験し、2023年に再びタイムマシンにジョイン。現在はタイムマシンの「e☆イヤホン」ブランドにおける、OMO、デジタル戦略およびメディア部門を管掌。また、ガジェット系ブロガー・YouTuberとしても活動中であり、その経験とインフルエンサーの視点も生かしながら事業の成長に注力している。

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桑原 惇 氏
株式会社エトワール海渡 営業開発部 副部長
エトワール海渡のECサイト:https://etoile-kaito.com/lp/contents/
詳しいプロフィールを見る

2014年、エトワール海渡に入社。オリジナルタオルの営業としてキャリアをスタート。その後、レッグウェアやアパレルの営業を経験。2020年にEC化のプロジェクトメンバーを経て、法人営業に異動。2023年よりデジタルマーケティングを活用した新規営業も担当し、現在は法人営業と新規営業の業務全般、およびチームのマネジメントを担当。

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後藤 鉄兵 氏
株式会社Tshirt.st 代表取締役
Tshirt.stのECサイト:https://www.tshirt.st/
詳しいプロフィールを見る

1999年からEC事業に関わり2002年には自社製造アパレルブランドの販売をするなど、日本のEC黎明期から活動を続ける。Shopifyはまだ日本語版も日本法人も存在しない頃から独自のローカライズで運用。現在は年間200万枚40万件のECサイトを運用している。

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下村 祐太朗 氏
POST COFFEE株式会社 CCO
PostCoffeeのECサイト:https://postcoffee.co/
詳しいプロフィールを見る

デザイン会社 HERETIC, inc.の取締役、デザイナー、アートディレクターを経て、2018年に国内最大級のコーヒー通販PostCoffee®を創業。Webデザインからグラフィック、UI/UX 、ムービーなどあらゆるクリエイティブを駆使し、PostCoffee®の世界観を構築する。過去には渋谷でMAKERS COFFEEというコーヒースタンドを立ち上げ、バリスタとして立っていた経験もある。

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武井 優 氏
カンロ株式会社 マーケティング本部 デジタルマーケティングチームリーダー
カンロのECサイト:https://kanro.jp/
詳しいプロフィールを見る

2010年、カンロに入社。情報システム、マーケティング、EC、広報を経験するなかで、各デジタル領域を担当。2021年にデジタルマーケティングを推進する全社プロジェクトのリーダーを務めたのち、デジタルコマース事業にて戦略立案・EC商品の開発・サイト運用を担当。現在は、デジタルマーケティング業務全般を担当するチームのマネジメントを担当。

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田中 ゆみえ 氏
ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー General Manager MD&QA管掌
詳しいプロフィールを見る

商社などで貿易や生産管理を経験。2014年第一子の妊娠をきっかけに離職もアルバイト勤務を続けながら第二子を出産。2020年に株式会社bydesign(現ルームクリップ株式会社KANADEMONOカンパニー)に時短契約社員として入社。2020年8月に同社初の時短マネージャー、続く2022年2月に初代General Managerに抜擢。商品開発・生産・品質管理を行うチームのマネジメント、並びに国内外工場とのサプライチェーンの構築を担当。

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丸山 堅太 氏
マドラス株式会社 リテール事業部EC課 課長 (紳士担当)
マドラスのECサイト:https://www.madras.co.jp/shop/default.aspx
詳しいプロフィールを見る

2013年、マドラスに入社。入社後、紳士靴の百貨店セールスを担当。2020年にEC課へ異動。2021年にECサイトリニューアル、ECサイトとブランドサイトの統合、顧客データ統合などのプロジェクトに携わり、現在は自社ECサイトと外部ECモールの業務全般、ECチームのマネジメント、リアル店舗とのOMO事業推進を担う。

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※受賞者の掲載は氏名の五十音順

受賞者に贈る賞は授賞式当日に発表!「MVP賞」「ベストチーム賞」「ロールモデル賞」ほか多岐にわたる賞で顕彰します

表彰・授賞式概要

表彰人数 7名
授賞式 11月20日 16:15~17:15
開催形式 リアル開催
会場 虎ノ門ヒルズフォーラム
アクセス

交通アクセス
  • 日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」B1出口/A1b出口
  • 銀座線「虎ノ門駅」B1出口/B4出口(2階デッキ経由)
  • 千代田線  丸ノ内線「霞ヶ関駅」A12番出口より徒歩 約8分
  • 銀座線 浅草線 ゆりかもめ 山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線「新橋駅」烏森口出口 徒歩約11分
参加費 無料(事前登録制)
主催 株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
お問い合わせ 株式会社インプレス 「ネットショップ担当者アワード」事務局
E-mail:netshoptan@impress.co.jp
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

EC業界で活躍する人材にご関心がある方は、授賞式をぜひご観覧ください。EC事業者さまはどなたでも無料で参加できます。このページの[授賞式の参加申し込み【11/20 16:15~「award」】]ボタンからどしどしお申し込みください!

授賞式の参加申し込み【11/20 16:15~「award」】

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通販・EC業界の発展に貢献する「人」にフォーカスし、その取り組みを表彰する「ネットショップ担当者アワード」。選考委員を務める4人の有識者のうち3人に直撃インタビューする【アワードインタビュー第1弾】
2023年秋に第1回授賞式を開催した、ネッ担編集部主催のアワード。第1回の受賞者から、EC業界で活躍している人を詳しく解説します。第2回アワードの自薦・他薦も受付中!
2023年秋にスタートした、ネッ担編集部主催のアワード。通販・EC業界の発展に貢献する「人」にフォーカスし、その取り組みを顕彰します
2023年11月21日に東京・虎ノ門で実施した「ネットショップ担当者アワード」第1回授賞式の受賞者(前列4人)と選考委員(後列4人)
授賞式の参加申し込み【11/20 16:15~「award」】

選考委員紹介

選考委員長
中島 郁 氏
ネクトラス株式会社 代表取締役
選考委員
大西 理 氏
スマイルエックス合同会社 代表
選考委員
逸見光次郎 氏
株式会社CaTラボ 代表
オムニチャネルコンサルタント
日本オムニチャネル協会 理事
選考委員
石川 森生 氏
ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー管掌
オルビス株式会社CDO(Chief Digital Officer)
トレンダーズ株式会社 社外取締役
株式会社RESORT 代表取締役CEO 他
授賞式の参加申し込み【11/20 16:15~「award」】

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matsu-ki

プラス ロジスティクス、ライフドリンク カンパニー、セイノーグループなど登壇!キーパーソンがEC物流を語るフォーラム【11/19虎ノ門リアル開催】

1 year 1ヶ月 ago
#event-wrap #pickup_seminar_area .seminar_lecturer_profile .profile_box > ul > li.lecturer_name::after { content: ""; } #event-wrap .meetUpArea { margin:0em auto 30px; text-align:center; } #event-wrap .meetUpArea img { max-width:100%; }
EC物流フォーラム2024

~ロジスティクス・SCM・流通分野のキーパーソンがEC物流を語る~

「EC物流フォーラム2024」は、株式会社ロジスティクス・パートナー、LNEWS、流通ニュースと株式会社インプレスの共同企画のもと経営戦略やロジスティクス・SCM・流通分野で注目企業のキーパーソンに、旬の講演テーマをお話しいただき、Eコマースにおける物流の役割、事例、最新情報が学べる1Dayフォーラムです。

Eコマースの発展により、インフラであるシステム・店舗流通・物流オペレーション・物流拠点は、より柔軟な対応が求められております。
物流に関して改善意欲の高い、物流担当・物流業界のエグゼクティブな方のお役に立つ最適な情報をお届けします。

主催者セッション

11月19日(火)

L1-1 オープニング基調講演
プラスグループの「ロボット」と「人」で省人化・生産性向上を実現する物流の取り組み(仮)
講師
  • プラス ロジスティクス株式会社
  • 営業企画部
  • 部長
  • 圷 信明
L1-4 ゼネラルセッション
年間7億本を売る「ZAO SODA」などのLDCの物流戦略
~BtoB・BtoBの効率的・生産性UPを実現する配送体制、送料値上げ対策などを解説~
講師
  • 株式会社ライフドリンク カンパニー
  • 橋本 知久
L1-7 クロージング講演
送料値上げ時代の戦い方、物流2024年問題、物流のこれから(仮)
パネリスト
  • 株式会社Tshirt.st
  • 代表取締役
  • 後藤 鉄兵
パネリスト
  • 調整中
パネリスト
  • 調整中
モデレーター
  • 株式会社リンクス
  • 代表取締役
    日本オムニチャネル協会ロジスティクス分科会リーダー
  • 小橋 重信

開催概要

イベントタイトル
EC物流フォーラム2024
開催日時
2024年11月19日(火)10:30~17:15(受付開始10:00)
会場
虎ノ門ヒルズフォーラム
東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー4階
交通アクセス
日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」B1出口/A1b出口
銀座線「虎ノ門駅」B1出口/B4出口(2階デッキ経由)
千代田線  丸ノ内線「霞ヶ関駅」A12番出口より徒歩 約8分
銀座線 浅草線 ゆりかもめ 山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線「新橋駅」烏森口出口 徒歩約11分
主催
株式会社ロジスティクス・パートナー 流通ニュースLNEWS
共催
株式会社インプレス
参加対象
製造業・小売業・卸売業の経営企画、生産管理、システム部門、ロジスティクス部門、 SCM部門、輸出入部門、物流子会社、3PL、倉庫、運送会社、行政、自治体、コンサルタント、 研究者他
受講料
無料(事前登録制)
お問い合わせ先
株式会社インプレス イベント事務局
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

タイムテーブル※講師・講演内容は予告無く変更される場合があります。予めご了承ください。

2024年11月19日(火)
10:30~11:15
L1-1 オープニング基調講演
プラスグループの「ロボット」と「人」で省人化・生産性向上を実現する物流の取り組み(仮)
講師
プラス ロジスティクス株式会社
営業企画部
部長
圷 信明
圷 信明
プロフィール
プラス ロジスティクス株式会社
圷 信明
1993 年プラス ロジスティクス株式会社入社。当時、物流業務を受託していたアスクル向け物流センターの設計・構築、庫内運営に従事。以降、約30年間にわたり物流業界に身を置き、新センター立ち上げなどのプロジェクトに携わっている。現在は現場での経験も活かし、通販物流・家具物流を中心に新規顧客の開拓や新規メニュー開発などを担当。常にお客さまの声を聴き、物流サービスで課題を解決できる提案を心がけている。
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11:30~12:10
L1-2 講演
2024年問題をどう解決するか?セイノーグループの最新事例
講師
株式会社LOCCO
取締役社長
田口 義眞
田口 義眞
セッション概要

2024年問題に代表される労働規制により、人手不足はより深刻さを増している。
「運べなくなる」「運賃上昇」という問題に対して、セイノーグループとしてどのように
対応策を作っているのか最新事例を交えながら紹介する。

プロフィール
株式会社LOCCO
田口 義眞
2015年 西濃運輸株式会社入社
2016年 セイノーロジックス株式会社 経営企画室/国際輸送での新規事業構築に従事
2018年 株式会社セイノー情報サービス 第二営業部/supply chain全体でのシステム導入・構築を推進
2019年 株式会社セイノーホールディングス 事業推進部/グループ事業統合を推進
2023年 株式会社LOCCO 経営企画室より現職に至る
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12:30~13:10
L1-3 ランチセッション
SHEINのサプライチェーン大公開
ユニクロをも売上で凌駕するSHEINの商品調達〜物流〜商品企画を大公開
講師
株式会社スクロール360
専務取締役
(兼務)
株式会社スクロール 
ソリューション事業セグメントオフィサー
高山 隆司
高山 隆司
プロフィール
株式会社スクロール360
高山 隆司
1981年株式会社スクロール(旧社名株式会社ムトウ)に入社後、新規通販事業の立上げ、販売企画、INET戦略策定を経て、2008年に株式会社スクロール360の設立に参画。以来、200社以上の企業の通販事業の立上げ、EC戦略策定、物流構築を経験。これまでにスクロール360は824社以上のEC通販企業のサポートを行なってきている。
続きを読む
13:25~14:10
L1-4 ゼネラルセッション
年間7億本を売る「ZAO SODA」などのLDCの物流戦略
~BtoB・BtoBの効率的・生産性UPを実現する配送体制、送料値上げ対策などを解説~
講師
株式会社ライフドリンク カンパニー
橋本 知久
橋本 知久
プロフィール
株式会社ライフドリンク カンパニー
橋本 知久
航空会社、外資系戦略コンサルティングファームにて事業再生・DX推進支援等に従事した後、2017年にライフドリンク カンパニーに入社。経営企画を経て、現在はSCM本部責任者。2020年よりEC事業を責任者として立ち上げ。以後、「ライフドリンク」の実現に向けて、日々奮闘中。
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14:25~15:05
L1-5 講演
グッドマン常総にて展開するECの売上増に貢献する初期費用無料の物流ロボットサービスとは(仮)
講師
グッドマンジャパン株式会社
インベストメントディジョン リーシング&ビジネス・ディベロップメント
ゼネラルマネージャー
坂本 聖司
坂本 聖司
講師
株式会社ギークプラス
代表取締役CEO
加藤 大和
加藤 大和
セッション概要

庫内自動化における投資対効果の考え方・スモールスタートしたお客様の成功事例・初期費用無料の自動化サービスなどをお話しします

プロフィール
グッドマンジャパン株式会社
坂本 聖司
物流に特化した土地の取得、テナント誘致等に約20年従事する。東京都出身。
プロフィール
株式会社ギークプラス
加藤 大和
小学校時代に単身英国留学を果たし、帰国後、慶応大学を卒業し、モルガン・スタンレーに入社。2006年、アッカ・インターナショナルを設立。17年に大和ハウス工業に譲渡。同年、中国企業とともに物流ロボティクス企業「ギークプラス」を設立し、代表取締役CEOに就任。
続きを読む
15:20~16:00
L1-6 カフェセッション
Coming soon
講師
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
グラフィックコミュニケーション営業統括部
グラフィックコミュニケーション販売推進部
ニューインダストリーグループ
リーダー
原山 悠樹
原山 悠樹
講師
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
グラフィックコミュニケーション営業統括部
グラフィックコミュニケーション販売推進部
ニューインダストリーグループ
矢川 巧己
矢川 巧己
プロフィール
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
原山 悠樹
2017年 富士ゼロックス(現:富士フイルムビジネスイノベーションジャパン)入社後、プロ向け印刷機を扱う事業セールスを経て2019年よりEC専任ソリューションセールスとして企業支援に従事。

マーケティング支援導入実績多数。​
リーダーセールスとして全国で活躍中。
プロフィール
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
矢川 巧己
SaaS企業で新規開拓型インサイドセールスの立上げに携わり、様々な業界向けにセールス活動やリードナーチャリングに従事。​

2024年より富士フイルムビジネスイノベーションジャパンに入社し、マーケティング支援やリード獲得/ナーチャリング施策の企画・実行を手掛けるマーケターとして活躍中。
内容レベル

入門、中級

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16:15~17:15
L1-7 クロージング講演
送料値上げ時代の戦い方、物流2024年問題、物流のこれから(仮)
パネリスト
株式会社Tshirt.st
代表取締役
後藤 鉄兵
後藤 鉄兵
パネリスト

調整中
調整中
パネリスト

調整中
調整中
モデレーター
株式会社リンクス
代表取締役
日本オムニチャネル協会ロジスティクス分科会リーダー
小橋 重信
小橋 重信
プロフィール
株式会社Tshirt.st
後藤 鉄兵
1999年からEC事業に関わり2002年には自社製造アパレルブランドの販売をするなど、日本のEC黎明期から活動を続ける。Shopifyはまだ日本語版も日本法人も存在しない頃から独自のローカライズで運用。現在は年間200万枚40万件という規模のECサイトを運用しています。
プロフィール
株式会社リンクス
小橋 重信
1992年アパレル会社にてブランド事業の運営し、上場から倒産までを経験。その後SONY通信サービ事業部にてIT関連に関わり、2005年に物流会社OTSにて、EC物流など新規事業の立上げなどに関わる。現在は、物流コンサル会社リンクスを立上げ、「物流から日本の企業を元気にする」をミッションに、物流の現場改善から物流戦略の見直しなどを支援する。ビジネススクールなどロジスティクス講演活動や日本オムニチャネル協会の物流ボードメンバーとして活動し、2021年ダイヤモンド社より「メーカーの仕事」を共著にて出版。物流系YouTube「ロジカイギ」配信中。
続きを読む
  • Web担当者Forumミーティング2024 秋
  • ネットショップ担当者フォーラム 2024 秋
matsu-ki

LINEヤフーの「Yahoo!ショッピング」、“訳あり”“もったいない”商品を集めた「食品ロス削減特集」を公開

1 year 1ヶ月 ago

LINEヤフーは10月21日、「Yahoo!ショッピング」内に「訳あり商品」「もったいない商品」を見つけやすくするための特設ページ「食品ロス削減特集」を公開した。

「食品ロス削減特集」は、「Yahoo!ショッピング」で取り扱っている規格外の商品、傷や潰れてしまったモノ、見た目に少し問題があるだけで品質には問題がない「訳あり商品」「もったいない商品」、環境への負担軽減につながる商品を掲載する。

また、消費者向けECサイト「LOHACO」の「Go Ethical」で取り扱っているさまざまな理由で廃棄される予定だった商品、リデュース(廃棄物削減)の観点から包装なしのラベルレス商品、プラスチック容器の廃棄削減につながる詰め替え商品なども掲載している。

「Yahoo!ショッピング」は2023年7月、環境に配慮した買い物を推進するため、環境に優しい買い物をするとミッションがクリアとなるミニゲーム「ECOチャレンジ」の提供を開始。「ECOチャレンジ」は「お買い物チャレンジ」と「指定日注文チャレンジ」の2つのチャレンジがあり、それぞれのミッションをクリアすると、それに応じたスコアが獲得できる仕組み。

「食品ロス削減特集」では、普段の買い物が、どのくらい環境負荷を軽減できたかがわかるミニゲーム「ECOチャレンジ」の対象となる商品も紹介、環境に優しいお得な買い物を推進している。「ECOチャレンジ」は「お買い物チャレンジ」「指定日注文チャレンジ」のチャレンジがあり、それぞれのミッションをクリアするとそれに応じたスコアを獲得できるミニゲーム。

松原 沙甫

「型番商品はもうしんどい」と言われて数年。変化する顧客の購買行動を見て、老舗家電ECが取る戦略と考え方を分析してみた【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1 year 1ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2024年9月21日~10月18日のニュース

最近外で話をする機会が多いのですが、オリジナル商品を扱っている人、仕入れ商品を扱っている人とさまざまな人から、ざっくり言うと「どう売ればいいのか」という質問をよくいただきます。「型番はもう数年前から大手が強い」という話をよく聞いていましたが、そんな型番商品の起死回生の一手。

どこで買うのか、誰から買うのか、それをどうやって自店舗で「買いたい」と思ってもらえるようにするのか。「タンタンショップ」を運営するタンタンコーポレーション社長 丹澤直人氏のインタビューから、私は「接客」というキーワードが思い浮かびました。激安ショップからの転換をめざす家電量販店のEC戦略を是非読んでみてください。

型番商品でもサイト内接客、商品の魅力やストーリーを伝えることが大切

タンタンコーポレーションの差別化戦略① 「セレクト店」へ転換 | 通販新聞
https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=7531

タンタンコーポレーションの差別化戦略② ワイン通販に参入 本社移転し倉庫併設 | 通販新聞
https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=7538

今までは『激安』という冠をサイト名につけており、価格の安さを強みとしてきたが、価格メリットを求めて『価格.com』を訪れる層も減ってきている

確かに最近、「価格.com」を見ないわけではありませんが、Y世代の我々ですら実際に「価格.com」での検索自体は減ってきている気がします。ファッションでも食品でもSNSが出てきて、ここ数年で売り方や流入の仕方は変化し続けています。

今まで実施していた戦略がまったく使えないということも、10年以上ECで販売している会社であればいくつかその内容をあげられると思います。勿論これはモールでも同じことが言えますし、モール内の広告もどんどん変わってきているのが現状。また、「スマホ化が進んだ」ということも1つの要因になっている気がします。そのなかで、型番商材を扱う事業者として大手を相手にどう立ち回るのか。非常に注目の記事です。

丹澤社長は「売り場に制限の無い、インターネットだから何でも商品を並べるという考え方ではなく、タンタンの視点で選んだ、ベストな家電を並べる店舗にしていきたい」と語る。かつての「ロングテール」的な考え方から、「セレクトショップ」への転換だ。

記事内で後述しているのですが、「タンタン」としてのセレクト。家電量販店の店員さん的な立ち位置で、セレクトショップとして商品を選択してもらう、いわゆるサイト内での接客です。個人的には非常に共感が持てます。「商品を並べるだけのサイトから、接客をサイト内で行う」という意図と意識がしっかりお客さまに伝わるように、サイト内設計も含めて行っているということでしょう。

お客さまの選択時の判断基準に寄り添い、しっかり接客する。これは大小関わらず今後のECに重要なポイントだと思っています。しっかりとこの辺りを作り込んで、良いモノ・ユーザーそれぞれに合うモノをサイト内で表現していき、カテゴリーなどを駆使しパーソナライズしていく。非常に学びの多い考え方ですね。

自分たちのセレクトしたナショナルブランドの商品をうまく訴求できなければ、例えPBを開発したとしても販売数は伸びない。訴求力や提案力、集客力を磨くことが課題となる。「商品を絞り込んで販促し、『売れる』『売れない』を繰り返していく先にPBがあるのではないか」(丹澤社長)。

「現状の商品の魅力を伝えきれていないうちからPB商品を販売しても売れない」は納得。型番商品はオリジナル商品を販売しているページからすると、どうしてもその商品の魅力などを記載していないサイトが多い気がします。それから、スタートしたばかりのサイトも。

アパレルや食品業界では一般的ですが、商品の魅力とそのストーリーをしっかり表現し、商品の魅力をいかに伝えるのかということも、型番商品ではある意味魅力になってくる。そしてそこも“接客”という枠のうちの1つなのかもしれません。

また、この後に記事内で出てくる「コンテンツマーケティングも接客」という意味では、そういうものの1つと考えられます。「いかにサイト上で『タンタン流』接客をしていくのか」という型番商品の新しい戦略が垣間見えて、さまざまな商材でも参考になる記事を今回はピックアップしました。

関連記事:ヨドバシ、ビックカメラ、ヤマダデンキなど大手のEC強化で競争激化。老舗の家電EC「タンタンショップ」の変革への挑戦 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12930

要チェック記事

ネットショップのお詫びメールの書き方とは?参考になる謝罪文の例文・テンプレも紹介! | よむよむCOLOR ME by GMOペパボ
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/102304

見せ方や言葉のチョイスって凄く重要です。顔が見えない分、大事な言葉の選び方。特に謝罪をする際はより慎重に言葉選びをしたい。そんな「HOW TO」ってなかなかないので、復習のつもりでも是非読んでみると良いかも!

ギフトスイーツのシュクレイ、ECサイト刷新 ブランドサイト統合、ギフト購入フローを改善 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/12629

ギフトスイーツのシュクレイがECサイトを刷新。リニューアルのポイントとは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12965

そのまま使うとここまで高機能なサービス展開はできないとは思いますが、それ以外にもいろいろと学ぶ点は多いかも?! 元ギフト系の商材を取り扱っていた身としては色々と勉強になります。

アマゾンジャパン、過密地域での配送にリヤカー付き電動アシスト自転車の新モデルを導入 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12984

確かに日本は狭い道もあるし、車が通行禁止の道路では物流会社の人が台車を引いて走っている姿をよく見かけます。細い上に車が通れなくなる道もあるので。

しまむらのEC売上100億円突破が視野に。2024年上半期で61億円で約2倍成長、店舗受取率約84% | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12958

リアルとバーチャルが融合したら、それは強みにもなってくる。ユニクロもしかり。リアル×バーチャルが当たり前になってきて、数年前まで使われていた言葉はもうあまり聞きませんが、「ボーダレス化」は大事ですよね。

【2024年版】物販系ECの市場規模と主要カテゴリーの動向 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/56673

EC化率や成長率など、自社の売り上げと世の中の動向を見比べた際、まだまだいけるのか、伸び率としては順調なのか、他のジャンルと比べてどうなのか。勿論自社サイトもそうですし、モール運用について考える為のちょっとしたスパイスに。

今週の唸った・刺さった・二度見した

ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん | アニメ「交響詩篇エウレカセブン」
https://www.famitsu.com/news/202201/09247057.html(上記フレーズを用いている「ファミ通.com」の記事を出典元として記載しています)

偉人や有名人の唸った言葉を今までは紹介してきましたが、自分自身の座右の銘ということで、今回はアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の台詞から。要約すると「欲しいものはねだらずに、自分の力で勝ち取る努力をする」ということ。「人から与えられること、理想や希望ではなく、とにかく自分で動いて追い求めないと得ることができない」という意味で自分にいつも言い聞かせています。

現状を打破するのも、何かを変えるのも、すべて誰かに委ねるのではなく、自ら変えて行けるようにするために是非、第2話「ブルースカイフィッシュ」を見てみてください(笑)。それにしても、色あせない良い言葉ですね。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

中林慎太郎

AIはBtoB-ECをどう変えるのか。新たな顧客体験を創出するAIレコメンドエンジンとは

1 year 1ヶ月 ago
シルバーエッグ・テクノロジーが指南する、AIで進化するBtoB-ECサイト構築
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昨今、AI(人工知能)が急速に普及しているが、ビジネスにフル活用している企業はまだそう多くはないだろう。ましてやBtoBビジネスの領域は、デジタル化自体がこれからという事業者は少なくない。AIはBtoB-ECの領域に何をもたらすのだろうか。顧客体験や売上改善のソリューションを提供するシルバーエッグ・テクノロジーの園田真悟氏が、BtoB-ECにおけるAI技術、特にレコメンドエンジンについて解説した。

シルバーエッグ・テクノロジー マーケティング部シニアマネージャー 園田真悟氏

BtoB-ECの課題を解決するAI技術とは

BtoB-ECとBtoC-ECでは重視することが異なる。BtoCの領域では集客に重きを置く企業が多いが、BtoBの重要課題は利用企業の継続使用という。これは、BtoBの顧客、つまり取引先は既存の得意先顧客でほぼ固定されていることが多いからだ。

BtoB-ECだからこそできる仕掛けがある。今までの取引の仕組みをECサイトに変えることによって、リッチな表現を用いてニッチな商品の魅力をアピールし、ユーザーに気付いてもらうことができる。ユーザーは「良い商品が買えるから再度ECサイトで発注しよう」「見積もりを取ろう」というモチベーションを持ってくれるようになる。(園田氏)

シルバーエッグ・テクノロジー マーケティング部シニアマネージャー 園田真悟氏
シルバーエッグ・テクノロジー マーケティング部シニアマネージャー 園田真悟氏

また、BtoB-ECサイトの運用をしていても「サイトの利用率がなかなか上がらない」「売り上げが向上していかない」という声も少なくない。これらもBtoB-ECに多い課題で、毎回同じ商品を定期的に購入する取引先が多いという、BtoB-EC特有のビジネス形態によるものだ。新しい商品を買ってもらえなければ、顧客単価も売り上げも伸びていかない。

これはBtoB、BtoCに共通と言えるのだが、継続利用率やサイト利用率を上げていくことが売り上げを伸ばすための鉄則。そのためにシルバーエッグ・テクノロジーが提案するのが、AI技術を利用したレコメンドエンジンだ。

AIレコメンドエンジンの役割①
ユーザーのニーズに応え、顧客体験を改善

レコメンドエンジンとは、AIが導き出したユーザーへのおすすめ情報を表示する仕組みだ。企業が売りたいモノを表示する広告とは異なり、レコメンドエンジンはユーザーが何を欲しいかを予測し、ニーズに適した商品を提案する

レコメンドの導入効果の実例としてわかりやすいのが「YouTube」。レコメンドエンジンをAIベースのものに置き換えており、動画の連続視聴回数、時間の占有率、来訪回数などが増加しているという。「YouTube」を利用しているユーザーであれば、自身の興味・関心に適した動画がレコメンドされてくるのがわかるだろう。

このようなレコメンドの効果は、ECサイトにおいても同様にビジネスに大きな影響を与えている。シルバーエッグ・テクノロジーの調査によると、アパレル系企業30社の売り上げのうち、約10%から20%がレコメンドエンジンによって生み出されているということがわかっているという。

YouTubeとECサイトにおけるレコメンドエンジンの導入効果

しかも、レコメンドエンジンには、さまざまなツールやシーンで活用できるという利点もある

レコメンドエンジンは単純にECサイトでユーザーへ適した商品を表示するだけでなく、専用のアプリやメール、LINE、あるいは紙のダイレクトメールの制作にも利用できる。さらに、店頭接客や営業の支援ツールとしても使える。AIでニーズを捉えて的確な商品を提案するこの仕組みをうまく利用できれば、BtoB-ECでも顧客体験を高めていける。(園田氏)

AIレコメンドエンジンの仕組み

「欲しいものがスムーズに見つけられた」「あるアイテムと組み合わせて使える便利なアイテムを発見できた」「仕入れの幅が広がり、新たな商機が生まれた」――レコメンドエンジンはこのようなポジティブな体験をBtoB-ECサイトで提供できるのだ。

AIレコメンドエンジンの役割②
新たな出会いを創出し客単価増を実現AIレコメンドエンジン

BtoB-ECサイトには弱点もある。物理的な店舗や閲覧性が高い紙のカタログよりも情報量が少なく、対面での取引のように営業からの提案、つまりリアルのレコメンドがない。そのため、ECサイトを利用したBtoB取引は、目的のモノだけを購入して取引が終了するケースが少なくない。そこで園田氏はレコメンドエンジンの主要な目的として、次の3点をあげる。

  • 顧客ナビゲート
  • 商品理解
  • 新規需要創出

1つ目の顧客ナビゲートとは、ユーザー1人ひとりのニーズを感知し、適切なコンテンツや商品を提案。これにより「大量の商品のなかから欲しいものがすぐ見つかる」という体験を作り出すという。

2つ目は商品理解。レコメンドエンジンは、その商品に関連するコンテンツもレコメンドすることができる。関連コンテンツを読むことによってユーザーは商品理解を深め、問い合わせようとする気持ちや購入のモチベーションを上げることにつながる。

3つ目の新規需要の創出は、目的のモノしか購入されないという状況を変えようというものだ。レコメンドエンジンは、ユーザーがどんな商品を組み合わせて買っているか、閲覧しているかというデータから、特定のユーザーに彼らがそれまで見たことのない商品を紹介できる

ウィンドウショッピングのように、ユーザーが商品探し自体を楽しむBtoCのECと違い、BtoB -ECのユーザーは仕事でサイトにアクセスしている。“いま”必要なものがすぐに見つかること、自分の仕事にプラスになるものが見つかることが重視される。AIによるリアルタイムニーズ分析機能があるレコメンドエンジンは、この点でBtoB ECに適していると言える。(園田氏)

こうしたレコメンドエンジンの働きが「欲しい商品がすぐ見つかる」「商品理解が深まる」「新たな商品と出会う」という新しいユーザー体験を創出する。また、買い回りを促し、取引の活性化につながるのだ。

AIによるレコメンドが消費者の意外な購買行動を発見する

AIレコメンドエンジンの役割③
継続利用を促すコミュニケーション

一方、継続率を高めたいという課題にはどう対応するべきなのだろうか。園田氏が次回購入を促進するための施策の1つとして提案するのは、メールでのコミュニケーション。LINEやInstagramも選択肢になるBtoC-ECと異なり、BtoB-ECの場合はメールの重要度が高い

BtoB-ECにおけるコミュニケーションの基本はメール

また、サイトそのもののファンになってもらい、再び利用したくなってもらうための仕掛けも重要で、そのために有用なのがコンテンツマーケティングだ。スタッフによるコンテンツや動画で商品の利用シーンを想起させ、利便性を学んでもらう。商品の使い方を解説するコンテンツは、購入のモチベーションを上げるとともに、学習の機会を提供し、商品への関心度を高めることができる。

コンテンツマーケティングのメリット

従来は営業担当者が現場で直接お客さまに伝えていた情報を、コンテンツマーケティングとしてBtoB-ECサイトに集約する。コンテンツマーケティングをサイトで行い、メールでサイトにお客さまを誘導していく、この2つの仕掛けの組み合わせが非常に重要。(園田氏)

これらのコンテンツを読んでもらい、売り上げにつなげていくことがECビジネスでは重要となる。そこで利用したいのがCRMやMA、そしてレコメンドだ。これらを組み合わせることで、ユーザーに最適なコンテンツや商品を提示することが可能になる。さらに、そのユーザーが次に求める商品やコンテンツをAIに予測させ、その情報をユーザーの状況に合わせて自動的に配信することもできる。

どのようなマーケティング施策が効果的なのかについては、BtoC-ECから学べる部分が多い。たとえば、BtoCでは会員ランク制度を導入し、会員ランクが高いユーザーには特別な商品を案内するといった施策がある。これはBtoB-ECでも応用可能だ。取引額によってサービスの差別化を行い、そのサービスをメールで通知していく。これらはMA、あるいはCRMツールを使って実施できる。

他にも、利用頻度の下がってきた休眠顧客への再アプローチに利用できるほか、たとえば「前年は購入回数が多かったが、今年は利用度が下がった取引先をピックアップし、特別なメッセージを送る」といった手法もある。

BtoC-ECでも応用できるシナリオの例

クリック率の高いメールマガジンの内容とは?

メールのなかではどのようなコンテンツを提供したら良いのだろうか。園田氏はポイントを3つあげた。

  1. メールマガジンのテーマは必ず1つに絞る。1テーマは1通で出し分ける
  2. 字は極力書かない。10行の商品紹介よりも1枚の写真の方が効果がある。文字を書くならとことんこだわること
  3. 掲載内容を自動化する。レコメンドエンジンにどのコンテンツや商品を紹介するのかを決めさせる

3つ目を実現するのがレコメンドエンジンだ。メールマガジン内に設定したレコメンド枠に、ユーザーごとに異なる商品や情報をAIが自動生成して掲載する。シルバーエッグ・テクノロジーが提供するリアルタイム・レコメンドメールサービス「レコガゾウ」は、提案すべき商品やコンテンツをユーザーごとに判断し、自動的に出し分けることができる。

シルバーエッグ・テクノロジーの「レコガゾウ」が自動掲出した商品の例(黄色い枠で囲んだ部分)

人の手では作成に膨大な工数がかかる。だが、AIを活用することで工数をかけることなく、ユーザーの反応率を改善し、次回のアクセスを誘引する効果が期待できる。効果的な情報発信が再度の来訪につながるのだ。

BtoB-ECサイトにAIエンジンによるニーズ予測機能、つまりレコメンド機能を導入してできることは、単にサイトでの商品のおすすめ表示だけではない。BtoB-EC特有の課題であったECサイトの利用率と2回目以降の来訪や利用を高め、ひいては優良顧客化も望めるようになる。ぜひAIで自社のECサイトの活性化を図り、理想的なBtoB-ECサイトを作ってほしい。(園田氏)

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小林 義法

夢展望が中国発のECモール「Temu」と連携。日本向けサイトに商品を出品、海外展開も視野に

1 year 1ヶ月 ago

アパレルECの夢展望は10月21日、中国発のECモール「Temu」と連携し日本向けサイトに商品を出品すると発表した。

「Temu」は北米や欧州、アジアなど70か国以上で事業を展開、4億人を超えるユーザーを抱える。夢展望は、海外展開の強化とブランド保護を視野に「Temu」での販売を開始する。

第1段階として「Temu」が展開する日本向けの専用サイトで主力ブランド「DearMyLove」を中心に販売。夢展望によると「Temu」の日本向け専用サイトに出店する国内アパレルブランドは夢展望が初という。

今後は「DearMyLove」を中心に、「Temu」を通じた海外市場での販路拡大を進めていく予定。ブランド保護や品質管理についても「Temu」と連携し、模倣品対策や品質向上に努め、国内外のユーザーが安心して商品を手に取れる環境を提供していくとしている。

夢展望では重要な経営戦略の1つとして海外展開を掲げており、2024年夏から越境EC事業を本格的にスタート。現在、米国・中国・韓国・台湾エリアで展開を進めている。

鳥栖 剛

スーツのAOKI、「ORIHICA」などの公式ECサイトにヤマト運輸の配送サービス品「EAZY」を導入

1 year 1ヶ月 ago

スーツなどの販売を手がけるAOKIは10月17日から、公式ECサイト「AOKI」「ORIHICA」にヤマト運輸が提供する「置き配」対応のEC向け配送商品「EAZY(イージー)」を導入した。

ヤマトの「EAZY」はクロネコメンバーズに登録していなくても、「置き配」による非対面での受け取り指定ができるサービス。2020年6月からサービスを提供している。玄関ドア前、自宅宅配BOX、ガスメーターBOX、物置、車庫、自転車のかご、建物内受付/管理人預けなど、多様な指定場所での受け取りに対応する。

ヤマト運輸の配達員が配達する直前までWebサイトで受取場所の変更が可能で、受け取り側の都合に合わせ受取場所を自由に変更できる。宅急便と同様に、配達時間の指定も可能だ。配達完了後は、リアルタイムに配達完了メールを配信。非対面での配達を指定した場合、メールに記載されるURLから配達員が荷物を置いた場所を撮影した写真を確認できる。

ヤマトの「EAZY」は多様な指定場所での非対面受け取りが可能

AOKIでは、ユーザーの受け取り時の手間削減だけでなく、再配達を低減することによるCO2排出量の削減や配送効率の向上による配達員の労働負担軽減など、環境負荷軽減や働き方改革など、SDGsへの貢献に寄与したい考え。

AOKIは今後も、ユーザーのニーズに応えるサービスを提供し、より良いショッピング体験を通じたさらなる顧客満足を実現できるよう力を尽くすとしている。

鳥栖 剛

ECモール「Qoo10」のeBay Japan、社会貢献活動で若年女性向け支援団体に300万円を寄付。グ代表「支援の輪を広めていく」

1 year 1ヶ月 ago

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japanはこのほど、社会貢献活動「MOVE by eBay Japan(MOVE)」の一環として、若年女性の支援を目的に活動する一般社団法人若草プロジェクトへ300万円を寄付した。贈呈式に参加したグ ジャヒョン代表取締役は、「支援の輪を広めていく」と語った。

eBay Japan 代表取締役 グ ジャヒョン氏(左)、一般社団法人若草プロジェクト 村木 厚子氏
eBay Japan 代表取締役 グ ジャヒョン氏(左)、一般社団法人若草プロジェクト 村木 厚子氏

社会貢献活動は社員の士気向上にもつながる

eBay Japanは若草プロジェクトへの寄付を2022年5月から実施。3年目となる2024年は、これまでの活動を継続しつつ、若草プロジェクトの支援先を広げたり、学校などへの寄付講座の提供を通して、若草プロジェクトが掲げる柱の1つ「ひろめる」を軸に支援の輪がひろがるよう取り組んでいる。

eBay Japanは業績にプラスになると考えて社会貢献活動を行っているわけではありません。ただ、社員にとって自分が所属する会社のイメージ向上やプライドにつながって、仕事をもっと頑張れるようなきっかけになると考えています。引き続き社会貢献活動を継続したり、拡大したりしていきたいです。

寄付贈呈式に登壇したeBay Japan 代表取締役 グ ジャヒョン氏
寄付贈呈式に登壇したeBay Japan 代表取締役 グ ジャヒョン氏

延べ95施設に合計1400種類以上の衣料品を寄付

eBay Japanは若草プロジェクトが掲げる支援の3本柱「つなぐ」「まなぶ」「ひろめる」に共感・賛同し、ファッションに特化したECサイト「MOVE by Qoo10」(「Qoo10」内で独立したファッションジャンルのECサイト)のローンチにあわせて、社会貢献活動「MOVE」を始めた。

また、「MOVE by Qoo10」で発生する返品衣料品を新品同様の状態に再生し、若草プロジェクトが運営する支援プラットフォーム「TsunAが~る」を通じて支援団体に寄贈している。

次の1年も、若草プロジェクトさまと一緒に大きな支援の輪を広めていきたいと考えています。一人でも多くの方が経済的に自立して豊かな暮らしができるように、今後もさまざまな形で応援していく予定です。(eBay Japan グ氏)

「MOVE」初年度は、若草プロジェクトを通じ、支援の輪をひろげる「つなぐ」をテーマに取り組みを開始し、現在までにのべ95施設に合計1400種類以上の衣料品を、日本全国の少女や女性たちへ贈呈した(2022年5月~2024年8月)。

2年目は、衣料品の支援に加え、「まなぶ」をテーマに支援活動を実施。2024年夏は、高校生などが実際に参加しECの仕組みを学び、体験・見学できるイベントを行った。また、学生などを対象とした夏休み体験の寄付講座 「メガゼミ」も実施した。

2024年もeBay Japanさまに支援いただきありがたく思っています。2016年の若草プロジェクト設立から、活動は8年目となりました。これまでに学んだことが3つあります。

1つ目は、女の子が抱える問題は多様で複雑だということ。2つ目は、相談は自分の状態の変化・違和感に気付き、言葉にして他人に伝え、助けを求める勇気があるということで、ハードルが高いということ。3つ目は、企業の力は大きいということです。eBay Japanさまとの活動で、今までなかなか届かなかった女の子たちの言葉が企業に届いていき、会話が生まれています。

これからの目標は「社会の中に大きな応援団をつくる」ということ。これまで以上に応援していただきたいです。

一般社団法人若草プロジェクト 代表呼びかけ人(元厚生労働事務次官) 村木 厚子氏
一般社団法人若草プロジェクト 代表呼びかけ人(元厚生労働事務次官) 村木 厚子氏

社会貢献活動「MOVE」の取り組み

  • 一般社団法人若草プロジェクトへの寄付
    • 寄付金額:300万円
  • 「ひろめる」経験に関する意識調査を実施
    • 女性たちの意識について若草プロジェクトと共同で調査
  • 衣料品の寄贈
    • 「MOVE by Qoo10」で発生する返品衣料品を新品同様の状態に再生し、支援プラットフォーム「TsunAが~る」を通じて支援団体に寄贈する活動を毎月実施
  • 経済的自立に向けた「まなび」の支援
    • 高校生などを対象に、ECの仕組みや仕事の意義、楽しさについて学ぶ機会と体験の場の提供
    • 学生を対象とした学びの寄付講座 「メガゼミ」を提供
高野 真維

楽天、ブランドやメーカー向けの販促支援を強化。「楽天市場」のプラットフォームを通じた支援策とは?

1 year 1ヶ月 ago

楽天グループ(楽天)はこのほど、楽天が広告関連事業で展開するリテールメディアや、メーカー向けの販促やマーケティングを支援する組織「アカウントイノベーションオフィス」の説明会を実施し、サービスの有用性や、楽天グループならではのデータ基盤を活用した広告戦略などを説明した。

楽天の広告関連サービスに出稿する企業は、「楽天市場」のプラットフォームを活用した認知拡大、楽天IDにひもづくユーザーデータをマーケティングに活用できる。楽天はブランドやメーカーの販促支援を強化していく考え。

具体的には、「楽天市場」内にブランドページを設置したり、楽天会員の消費行動分析データを活用したりして、自社の認知拡大やブランド戦略につなげることができる。

「楽天市場」内にブランドページを設置できる「Brand Gateway」
「楽天市場」内にブランドページを設置できる「Brand Gateway」

「楽天市場」内にブランドページを設置できる仕組みは「Brand Gateway」。説明会では主に5つの活用例を紹介した。

  • 自社が取り扱うブランドカテゴリーの啓発(マーケット開発)
  • 自社ブランドの認知拡大・ブランディング
  • 各種データのマーケティング活用
  • オリジナルコンテンツによるメッセージ訴求
  • ブランドの公式店、量販店を巻き込んだ販促
​ クライアント企業はマーケティング戦略に楽天の消費行動分析データを活用できる  ​
クライアント企業はマーケティング戦略に楽天の消費行動分析データを活用できる

アカウントイノベーションジェネラルマネージャーの堀川直裕氏は次のように説明している。

たとえば「Brand Gateway」で「楽天市場」内にブランドのキャンペーンページを設置し、新商品の認知や理解を促進するなど、メーカーの戦略に応じて設計できる点が強み。(堀川氏)

楽天グループ アカウントイノベーションオフィス ジェネラルマネージャー 堀川直裕氏
楽天グループ アカウントイノベーションオフィス ジェネラルマネージャー 堀川直裕氏

このほかにも、「アカウントイノベーションオフィス」ではクライアントとなるメーカー企業に次の利点をもたらす。

  • 「楽天ポイント」を活用したキャンペーン施策の運用
  • 楽天IDを軸としたブランドコミュニケーションやデータ分析によるマーケティング支援
楽天がメーカーの販促を支援する「アカウントイノベーションオフィス(AIO)」
楽天がメーカーの販促を支援する「アカウントイノベーションオフィス(AIO)」

説明会には、市場広告部ジェネラルマネージャーの春山宜輝氏も登壇し、オンライン・オフラインの両軸で運用しているリテールメディアの詳細や、インターネット広告における楽天のシェアなど足元の状況について説明した。

楽天グループ 市場広告部ジェネラルマネージャー 春山宜輝氏
楽天グループ 市場広告部ジェネラルマネージャー 春山宜輝氏
高野 真維

偽情報やなりすまし広告への提言まとまる

1 year 1ヶ月 ago

総務省が「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ」を公表。なりすまし型の偽広告の問題など、事業者の自主的な取り組みのみには期待できない状況を踏まえ、幅広いステークホルダーが連携した総合的な対策が必要としている。総合的な対策には、「広告の質の確保を通じた情報流通の健全性確保」(広告の確実な事前審査や掲載停止措置)、「質の高いメディアへの広告配信に資する取組を通じた健全性確保」(ガイドラインの策定など)が含まれる。

「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ」及び意見募集の結果の公表
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu02_02000417.html
デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/digital_space/

noreply@blogger.com (Kenji)

伊藤忠商事とマッシュグループ、レスポートサックジャパン社の株式を共同取得

1 year 1ヶ月 ago

伊藤忠商事とマッシュホールディングスは9月27日、米国のバッグブランド「レスポートサック」の日本市場における販売を担うレスポートサックジャパン(LSJ)の株式を共同で取得した。マッシュグループが株式の過半数を保有して連結子会社化し、伊藤忠商事と共同で事業を運営していく。

LSJの株式取得により、マッシュグループと伊藤忠商事の共同でハンズオン経営を推進。商品企画・生産管理から小売りに至るまでの商流を一気通貫で事業経営し、「レスポートサック」事業のさらなる成長をめざす。

マッシュグループは、ファッション、ビューティー、フード、デザインなどの事業を展開。代表ブランドである「ジェラート ピケ」「スナイデル」「コスメキッチン」など、20歳代~30歳代の女性を中心に支持を集めるブランド・ショップを多数運営している。

伊藤忠商事はマッシュグループとの協業を通じて、マッシュグループが持つ商品企画力、ファッションビル、駅ビルなどにおける販路、700万人を超える会員基盤を生かしながら、日本市場での「レスポートサック」の販路・顧客層拡大、ブランド認知度の向上を実現する。

伊藤忠商事とマッシュグループはすでに、英国のアウトドア・ライフスタイルブランド「Barbour」、イタリアの高級ラゲージブランド「ファブリカ ペレッテリエ ミラノ(FABBRICA PELLETTERIE MILANO、以下FPM)」事業において協業している。レスポートサック事業においても両社の強みを生かしながらシナジーを最大化していく。

「レスポートサック」は1974年にニューヨークで発足。伊藤忠商事は2006年、「レスポートサック」の商標を取得している。

松原 沙甫

メガネブランド「Zoff」のインターメスティックが東証プライム市場に新規上場、EC売上は26億円

1 year 1ヶ月 ago

メガネブランド「Zoff」を展開するインターメスティックは10月18日、東証プライム市場に上場した。

インターメスティックは、眼鏡の企画、製造、マーケティング、販売を手がけるSPA(製造小売業)型のビジネスモデルを展開。中間コストを省いた低価格な眼鏡を販売している。

メガネブランド「Zoff」を展開するインターメスティックは10月18日、東証プライム市場に株式を上場した
インターメスティックのビジネスモデル(画像は上場目論見書から編集部がキャプチャ)

眼鏡の製造・販売を手がけるゾフ、海外販売を展開しているゾフ・シンガポール、インターメスティック・香港の4社でグループを構成。ゾフの前身である眼鏡の製造・販売を目的としたガリレオクラブを1993年3月に設立。同年5月にはインターメスティックを設立した。2002年10月、インターメスティックグループに眼鏡事業の機能を集約する目的でゾフの全株式を取得、子会社化した。

直近の2023年12月期連結業績は、売上高が前期比11.1%増の398億7500万円、営業利益が同22.8%増の34億9700万円、経常利益は同28.6%増の34億2700万円、当期純利益は同102.3%増の25億6200万円。

国内事業における販売チャネルは実店舗とECを展開。国内店舗数は2024年7月末時点で303店舗。2022年~2024年7月末までの既存店増収率は8.5%増。2023年12月期における国内店舗の合計顧客数は369万人。

2023年12月期のEC売上高は、自社ECおよびECモール出店分を含めて前期比48.6%増となる26億5900万円。2019~2023年のEC売上高によるCAGR(年平均成長率)は36.0%。EC化率は同1.7ポイント増の6.7%。

メガネブランド「Zoff」を展開するインターメスティックは10月18日、東証プライム市場に株式を上場した EC売上高の推移
EC売上高の推移(画像は上場目論見書から編集部がキャプチャ)

インターメスティックは商品開発力、接客力、マーケティングを強みにあげている。アパレルブランド・アニメとのコラボレーションなどの推進、カスタマイズレンズの店頭提案を強化、接客力に基づく客単価の上昇につなげている。顧客リピート率も新規顧客の10%以上が購入年にリピート顧客となっているという。

メガネブランド「Zoff」を展開するインターメスティックは10月18日、東証プライム市場に株式を上場した
インターメスティックの強み(画像は上場目論見書から編集部がキャプチャ)

 

松原 沙甫

会員5.2万人が使う冷凍パンのサブスク「パンスク」とは? 全国のパン屋と作るビジネスモデル、人気の秘訣をパンフォーユーの社長に聞く

1 year 1ヶ月 ago
冷凍パンのサブスクリプションサービスで会員数を伸ばしているパンフォーユー。成功しているビジネスモデルの詳細を代表取締役に直撃インタビューする

パンフォーユーが手がける冷凍パンのサブスクサービス「パンスク」は2020年2月のサービスローンチから、2024年8月現在までに会員数は約5万2000人に達した。全国のパン好きユーザーに支持され、2024年には初の海外展開としてシンガポールへ進出した。独自性の強いビジネスモデル、ファンから支持されている理由、海外進出の反響などを、創業者で代表取締役を務める矢野健太氏に聞いた。

サービス開始から4年で会員約5.2万人

「パンスク」は、提携している全国のパン屋のパンを、冷凍処理し定期的に届けるサブスクリプションサービス。ベーシックな「パン旅コース」は、冷凍便の配送費用込みで1回あたり税込3990円、8~9個のパンを詰め合わせる。定期配送のタイミングは、顧客が「2週間に1回」「1か月に1回」「2か月に1回」から選べる。

まだ知らないパンとの出会いを創出。全国100店舗のパン屋と提携

顧客には、食パンやバゲットなどの食事パン、甘いパン、総菜パンなどバラエティに富んだパンが詰め込まれた1つのボックスが定期的に届く。提携するパン屋は100店舗あり、どこのパン屋のどのようなパンの詰め合わせが届くかはランダム。そのため、「どのようなパンが届くのか」がユーザーにとって到着後のお楽しみとなっている。

なお、実際はパンフォーユーと提携パン屋が選んでいると言い、お店の特徴が伝わる人気商品、店主の自信作、隠れた名品など、毎回パンフォーユーと各パン屋でボックスに詰め合わせるパンを熟考している。

全国のこだわりのパン屋のパンがランダムで届くサブスクサービス
全国のこだわりのパン屋のパンがランダムで届くサブスクサービス

お客さまにとって「まだ食べたことがないけれど、おいしいパン」は全国にたくさんあると思います。新しいパンとの出会いを創出し、パンの世界の広さを知ってほしいという思いから、ランダムでお届けするスタイルを採用しています。

パンフォーユー 代表取締役 矢野健太氏
パンフォーユー 代表取締役 矢野健太氏

会員は約5万2000人(2024年8月現在)で、女性が8割以上を占めている。ボリュームゾーンの年代は40代以上。女性会員が多い明確な理由はわからないとしつつ、矢野氏は「“ランダムに届くという購買体験”を女性の方が好むのかもしれない」と見ている。

定期便のほか、全国から厳選したパン屋のパン7~10種類を詰め合わせた「パンスクギフト」(1箱4500円)、全国のさまざまなパン屋で使える「全国パン共通券」も展開している。

贈答向けの「パンスクギフト」も発売している
贈答向けの「パンスクギフト」も発売している

提携パン屋との共同プロジェクトも展開

また、全国のパン屋と新しいパンを共同開発して販売する取り組みも行っている。特に反響が大きかったのは、この夏に期間限定で発売した「ひんやりパンスイーツ」。2024年4月に発足した「パン救プロジェクト」の第一弾として実施した取り組みで、猛暑で全国の街のパン屋の売り上げが低迷するという声を聞いたことから「ひんやりパンスイーツ」の開発が始まった。

冷たい食感を楽しめる「ひんやりパンスイーツ」
冷たい食感を楽しめる「ひんやりパンスイーツ」

完成したパンは、「涼やかパインヨーグルト」「たっぷりクリームマンゴー」など全8種類。「パンスクギフト」で発売したところ、一定の反響を得た。

常温で解凍してシャリシャリの食感を残したままアイスのように食べたり、冷蔵庫で解凍してスイーツのように食べたりすることもできます。購入した方からは「こういったパンの食べ方は新鮮だった」などのお声をいただきました。(矢野氏)

冷凍したパンでもおいしさを保てるワケ

実際に「パンスク」を体験してみたところ、焼き戻したパンの香りや食感の良さに驚いた。パンフォーユーが推奨している食べ方は、冷凍されて届いたパンを常温で自然解凍した後、トースターで焼き戻して食べる調理法。急いでいる時は電子レンジでも調理できる。

パンフォーユーが推奨している、「パンスク」で届いたパンの温め方
パンフォーユーが推奨している、「パンスク」で届いたパンの温め方
筆者が「パンスク」を利用して届いたパンは兵庫県・西宮市の提携パン屋のパン9個。「何を食べようか」と選ぶ時間もワクワクした(筆者撮影)
筆者が「パンスク」を利用して届いたパンは兵庫県・西宮市の提携パン屋のパン9個。「何を食べようか」と選ぶ時間もワクワクした(筆者撮影)

「パンスク」で届いたパンの味について、会員から「おいしい」と味を評価する声がよく聞かれるという。筆者が「パンスク」を利用した際も、個人の感想だが、冷凍特有の風味の劣化はほとんど感じられなかった。今回届いた兵庫県西宮市の提携パン屋の商品は、素材のおいしさに加えて、もっちりして口どけの良い食感が印象的だった。

特許を取得した「パン冷凍用保存袋」が味わいに貢献

パンフォーユーの冷凍パンのおいしさを保っているのが、国内で特許を取得している「パン冷凍用保存袋」。パンフォーユーが実施した調査では、焼成後、常温で1日おいたパンと比較して、パンフォーユーの冷凍パンは水分量が20%増となり、食感は粘りが顕著に維持されている結果となった。

「パンスク」の冷凍パンと常温パンを比較した調査の結果
「パンスク」の冷凍パンと常温パンを比較した調査の結果

「パンスク」で届けるパンは焼成後に粗熱を取ってすぐに「パン冷凍用保存袋」に入れて冷凍するからだ。氷の膜がパンの水分とデンプンを守り、焼き立てと変わらないような風味や食感を維持できる。

筆者が「パンスク」を体験した際も、パンは「パン冷凍用保存袋」に入れられて届いた(筆者撮影)
筆者が「パンスク」を体験した際も、パンは「パン冷凍用保存袋」に入れられて届いた(筆者撮影)
パンフォーユー独自の冷凍方法
パンフォーユー独自の冷凍方法

『パンスク』のパンは冷凍保存でも十分においしい」と、調査データも活用しながら伝えてはいますが、一般的に『冷凍パンはおいしくない』というイメージはまだ根強く、冷凍パンの購入を避ける方は一定いると思います。「パンスク」のパンを一度食べていただくと、その概念が変わっていくかなと思いますので、たくさんの方に味わってみてほしいですね。(矢野氏)

2024年8月からは、ローカルのパンメーカー、パン以外の食品メーカー向けに「パン冷凍用保存袋」の販売も開始した。冷凍保存して長期販売ができるようになることで食品ロスの削減をめざすほか、「パン冷凍用保存袋」の提供を通じて、利用事業者が取り扱う商品の海外輸出やグローバル展開を支援する。

シンガポールに初の海外進出

パンフォーユーは、2024年6月にシンガポールで初の海外進出を果たした。「EC販売」「小売販売」「カフェへの卸売り」の3つの販路でパンを販売している。

海外進出は5年ほど前から構想していました。国内における直近の物価高騰や、海外においてこだわりの強いベーカリーが増えていることを踏まえて、ついに決行しました。進出先の国にシンガポールを選んだのは「食品を輸出しやすい」「日常的にパンを食べる習慣がある」「現地にこだわりのベーカリーが増えている」という3つの理由からです。(矢野氏)

現在、シンガポールでは「EC販売」「小売販売」「カフェへの卸販売」の3つの販路でパンを販売。ECは日本のようなサブスクではなく、複数のパンを詰め合わせたボックスを単品で販売している。

海外では食品のサブスクリプションサービスは文化として浸透していないので、現状は都度購入としています。価格帯は現地のこだわりのベーカリーのパンと同等です。日常的に食べるパンというより、休日の楽しみなど自分へのご褒美やちょっとしたぜいたくという感覚で購入いただいていると思います。(矢野氏)

これまでに一定の反響があり、カフェへの卸販売は追加注文が入るなど好評だ。ECではプロモーション施策として現地の著名人を採用したライブコマースを実施したところ、10分間の中継で100箱以上の注文が入った。現地に住む日本人が購入するケースもあるが、それ以上に地元の人の購入割合が高い。

シンガポールでも「おいしい」と味を好む声が多く聞かれているという(筆者撮影)
シンガポールでも「おいしい」と味を好む声が多く聞かれているという(筆者撮影)

「パンスク」の海外展開の課題は、国内ほど冷凍文化が進んでいないため、物流の構築やパートナーの選定に難しさがあること。一方で、日本の食品がすでにグローバルで流通していることを踏まえると、日本から距離がある国での販売も不可能ではないと考えている。「他国への展開はシンガポールでの様子を見ながら進めていきます」(矢野氏)

好みのパンを選べる商品ラインアップを見込む

国内ではこれまで、「パンスクギフト」を除き、「パンスク」注文時は顧客がパン屋やパンを指定できないスタイルとしてきたが、今後は「好みを選べる」という選択肢を増やしていく計画だ。

単品注文だけでなく、定期購入の場合でも個々の好みを反映してパンをセレクトする「パーソナライズ機能」の導入も検討している。

これまではランダムにこだわってきました。個々のお客さまの好みを先に反映してしまうと「まだ知らないパンの世界を体験する」というコンセプトから反れてしまうという思いがあったからです。ですが、「好みのパンを選びたい」というニーズもありますので、近いうちにその選択肢も取り入れていくつもりです。(矢野氏)

神奈川県藤沢市のパン屋「ロワール光月堂」の返礼品(「ふるさと納税」で取り扱う「パンスク」の一例)
神奈川県藤沢市のパン屋「ロワール光月堂」の返礼品(「ふるさと納税」で取り扱う「パンスク」の一例)

好みを選ぶための一つの施策として8月20日に開始したのが、「ふるさと納税」での「パンスク」の取り扱いだ。合計6自治体の取り扱いで、価格は1万2000円、または1万5000円。各店の人気パン8点、または9点の詰め合わせとなる。

消費者にとっては、寄付という形で自治体に貢献しながら好みのパンや食べてみたいパンを選べる点がメリットと言える。一方、自治体にとってはまちの新たなイメージづくりにつながる点、提携パン屋にとっては地域貢献や販路の開拓となる点がポジティブに働く。

「新たなパンに出会う」と「好みのパンを気軽に買える」の両者の需要を満たすことで、パン好きの人にとって「パンスク」はより体験価値が高いサービスになりそうだ。

小林 香織

ECサイトの「送料無料」表示、消費者はどのように感じている? 「送料は事業者が負担している」との認識は約4割

1 year 1ヶ月 ago

消費者庁は10月17日、「消費生活意識調査」の結果を公表した。第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」。「送料無料」の表示を問題視しないユーザーの割合が過半数を超えた。また、送料は事業者負担と認識している消費者が約4割であることがわかった。

「消費生活意識調査」は全国の15歳以上の男女5000人を対象に、インターネットによるアンケート調査を実施した。

「送料無料」表示見直し議論の認知状況について聞いたところ、認知率は2024年2月に実施した前回調査から5.5ポイント改善の77.5%。内訳は「見聞きしたことがあり、内容もよく知っている」が前回調査比7.4ポイント改善の27.0%。「見聞きしたことはあるが、詳しい内容は知らない」は同1.9ポイント減の50.5%だった。

消費者庁が実施した「消費生活意識調査」 第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」
「送料無料」表示見直し議論の認知は前回調査から改善し、理解度も高まった(画像は消費者庁の公表資料から編集部がキャプチャ)

見直し議論の内容をよく知っていると回答したユーザーに、「送料無料」表示についての考え方について次の2択で聞いた。

  • A. 配送事業者の運賃は無料ではないので、無料と表示するのはやめるべきだと思う。
  • B.「送料無料」は消費者にとって魅力的な表示であり、配送事業者には運賃は払われているのだから、問題はないと思う。

その結果、「A」または「どちらかといえばA」は合計で前回調査比8ポイント減の35%。一方で、「B」または「どちらかといえばB」は合計で同7ポイント増の56%となり、「送料無料」表示は問題ないと考える消費者の割合が過半数を超えた。

消費者庁が実施した「消費生活意識調査」 第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」
「送料無料」表示は問題ないと考える消費者の割合は前回調査より高まり過半数を超えた(画像は消費者庁の公表資料から編集部がキャプチャ)

「送料無料」表示があった場合の送料に対するイメージも聞いた。「送料は、購入者向けのサービス(値引き)として、通販事業者が負担している」と回答したユーザーの割合が39.1%と最も高く、次いで「送料は、商品価格等に転嫁されているため、購入者が負担している」が28.9%だった。後者の回答割合は、年代が上がるにつれて高くなり70歳代以上が38.9%と最も高い。なお、「送料は、配送事業者が無償で配達することによって、配送事業者が負担している」は全体で9.0%にとどまった。年代別の傾向ではおおむね年代が上がるにつれて回答割合が少なくなっている。

消費者庁が実施した「消費生活意識調査」 第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」
送料は商品価格等に転嫁されている、との認識が3割弱だった(画像は消費者庁の公表資料から編集部がキャプチャ)

再配達を減らすために実践していることについても調査。「よく利用(実践)する」と「時々利用(実践)する」の回答割合が最も多かったのは「当初の配達予定日に在宅を心掛ける」が77.9%。「配達日時を指定」(65.7%)、「同居の家族等に在宅での受取をお願いする」(60.0%)と続き、「置き配(※自宅の宅配ボックス等)の利用)」は47.7%だった。

消費者庁が実施した「消費生活意識調査」 第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」
置き配の実践率は50%に届かなかった(画像は消費者庁の公表資料から編集部がキャプチャ)

年代別の傾向では、20歳代は配達予定日に在宅の実践率が他の年代よりは比較的低く、「コンビニ等店舗での受取」「街の宅配便ロッカーを活用」の実践率が他の年代より高い。60歳代と70歳代以上では、配達予定日に在宅の実践率が高く、コンビニ受け取りや宅配ロッカー利用の実践率が他の年代より低かった。

消費者庁が実施した「消費生活意識調査」 第1回目の主な調査テーマは「『送料無料』表示の見直しに対する意識や行動」
コンビニ受け取りなど多様な受け取り方は若年層ほど比較的実践率が高いことが分かった(画像は消費者庁の公表資料から編集部がキャプチャ)
鳥栖 剛

サザビーリーグ、小柄女性向けのアパレルD2Cを買収+D2Cブランド特化の子会社新設。子会社社長に狙いを聞く | 通販新聞ダイジェスト

1 year 1ヶ月 ago
サザビーリーグが150㎝以下小柄女性向けアパレルブランド「コヒナ」を運営するnewnを買収。子会社「EGBA」を新設し事業を開始した。EGBAの社長に「コヒナ」や新会社の運用計画を聞く

サザビーリーグは9月2日付で、D2Cブランドを手がけるnewn(ニューン)から身長150センチ前後の小柄女性向けアパレルブランド「COHINA」(コヒナ)の事業を譲受し、新設した100%子会社のEGBA(イー・ジー・ビー・エー)で同事業の運営をスタートした。「サザビーリーグのD2Cブランドをオフライン展開も含めて束ねていければいい」と語るEGBAの帰山元成社長に、コヒナ買収の狙いなどを聞いた。

EGBA 帰山元成社長
EGBA 帰山元成社長

「コヒナ」を新たなアパレル事業の核へ

オフラインを組み合わせて魅力アップ

――事業譲受の経緯は。

3月まではサザビーリーグ全体の営業統括として新規事業の窓口をしていて、100件以上のM&A候補があるなかから選りすぐったのが「コヒナ」だ。

2018年に「コヒナ」がローンチした当初からD2Cブランドとしての切り口やマーケティング手法に興味を持っていて、EC担当者とも「面白いよね」と話していた。話を頂いたときに事業形態は異なるが、サザビーリーグのリソースを加えることで事業として成長できると感じた。

もう一つは、サザビーリーグの事業ポートフォリオを考えたときに、D2Cブランドにオフラインを加えていくことで、新しいアパレル事業の核として展開できるブランドビジネスになることを期待してご一緒させて頂くことになった。

身長150㎝前後の小柄な女性向けの洋服を取り扱う「COHINA」(コヒナ)公式サイト (画像はサイトから編集部がキャプチャ)
身長150㎝前後の小柄な女性向けの洋服を取り扱う「COHINA」(コヒナ)公式サイト (画像はサイトから編集部がキャプチャ)

――サザビーリーグはEC化率が低い。

サザビーリーグはリアル店舗が軸だが、コロナ禍も経験して過度にリアル頼みのビジネスは早晩行き詰ると感じている。消費者のデジタルリテラシーが高まったのはもちろん、全国に50店舗~100店舗を構えて売り上げを作るという従来型アパレルブランドのあり方は、労働力確保の観点からも難しくなる。

一方で、デジタルだけで事業を展開すると体感の場の提供が希薄になるので、リアルの良い面を組み合わせることで、「コヒナ」の魅力をより多くの人に理解してもらえる。

ゆくゆくはブランドリテール事業の創生を視野

――サザビーリーグもD2Cブランドを展開している。

人口減少からくる労働力不足問題があるなかで、サザビーリーグにも「アルティーダウード」というジュエリー主体のD2Cブランドなどがあるので、「コヒナ」を含めたいくつかの塊で、未来のブランドリテール事業を作っていきたい

リアルとデジタルのどちらが良いとかではなく、時代に応じたリテールブランドのあり方をずっと模索していて、メガネのD2Cブランド「ワービーパーカー」がニューヨークに店舗を出したときに視察に行き、顧客接点の作り方を学んだこともあった。

お店もメディアの一つと考えると、お客さまに多方面のメディアを活用して接点を持った方が力強いし、長く愛される

「コヒナ」のブランドの切り口、メンバーの熱量を評価

――「コヒナ」の強みをどう見ている。

一つは切り口の部分で、サザビーリーグにはなかった、ソリューションを含めたエモーション事業だと感じる。サザビーリーグ全体ではどちらかというとエモーションでモノを売っている部分が多い。「コヒナ」は小柄な女性にフィットする洋服で幸せにするというソリューションがあり、切り口として面白い

もう一つが、「コヒナ」の田中絢子ディレクターを筆頭にブランドに対するメンバーの熱量が高い。大手のような仕組みを持たないながらも成長しているのに、今後、いくつかの壁にぶつかって従来のような成長ができないのはもったいないので、さまざまな形でサポートすれば、もっと大きな成長が見込める

――コスメなどのD2Cブランドは成長を加速するためにドラッグストアなどに販路拡大を求めるケースも見られる。

長く愛されるアパレルブランドをめざすときに、どうやって顧客接点を持つかを考えると、オフラインの店舗が重要になる。

――ポップアップストアだけでなく常設店も必要になりそうだ。

サザビーリーグの「アルティーダウード」が今年3月、ニュウマン新宿にリアルショップを出店した。それまでは渋谷・松濤のショールーム兼路面店にオフラインの売り場を構え、それ以外はポップアップを何度か開催していた。

リアルショップでの売り上げだけでなく、お客さまのクロスユースの状況から判断すると、やはり実物を見たいということがわかったし、トラフィックの多い店舗で商品を見た後にネットで購入してもらうことで新規ユーザーの流入や、以前購入頂いたお客さまがまたファンになってくれるといった動きが出てきていて、これは「コヒナ」にも応用できる。

サザビーリーグのグループとして展開する方が多少資金力もあるし、実店舗の開発力もある。スタートアップ企業が取り組むよりも好立地に店舗を構えられると思う。

あえて分社化するワケとは?

――100%子会社のEGBAを新設して「コヒナ」を運営する理由は。

サザビーリーグ全体の経営方針として分社化していく流れがあり、「コヒナ」の事業も同様なことと、田中のキャラクターや意向などを踏まえたときに、本体に組み込まずに別会社で自由に力を発揮してもらった方がいいと思った。

また、サザビーリーグ自体がブランドを立たせることを重要視しているし、EGBAがサザビーリーグのD2Cブランドをオフライン展開も含めて束ねていけるような会社になればいい

――事業譲受の場合、経営者よりブランドのディレクターとの相性が大事になりそうだ。

もちろんnewnの中川綾太郎CEOともお会いしたが、引き受けるメンバーとの話し込みの方が多い。田中(編注:「COHINA」創業者の田中絢子氏)や物作りの中心メンバーとは何度か会わせてもらい、ケミストリーが合うと感じた。

田中としても他社さんからのラブコールがあったと思うので、われわれとの相性や互いにリスペクトできるかなどを考えたと思う。

「コヒナ」の顔は引き続き田中絢子氏

――田中さんは引き続き「コヒナ」のディレクターを務める。

その通りで、「コヒナ」の事業については、田中がフロントに立って販売の部分を担ってもらい、私は黒子に徹する。

――ブランド譲受では創業者が離れてしまうケースもある。

「コヒナ」事業を譲受するのに当たっては、田中が「コヒナ」の顔でもあるので、少なくとも何年かは頑張ってほしいということは伝えたし、彼女からも引き続き頑張りたいと言われている。

オフラインのタッチポイントなど顧客満足度アップへ

――新会社としては、まずは「コヒナ」の事業成長に注力する。

新会社として運営を始めたばかりだが、来年くらいにはオフラインの店舗を開設するとか、物作りのあり方を見直すことに取り組みたい。親会社のサザビーリーグは非上場企業なので、数字だけに踊らされることなく、しっかりと中身を作っていく。

――新会社にはサザビーリーグからも何人かジョインするのか。

私が兼務で社長を務めるのと、「コヒナ」に足りない部分はサザビーリーグのバックアップを受ける。主に管理系の部門だ。今回の事業譲受では商品、販売、宣伝のフロント部隊を中心に引き受けているので、管理部門のメンバーはほとんどいない。

――大部分のメンバーが「コヒナ」に残る。

その通りで、newnのなかで「コヒナ」を専任で見ていたメンバーはほぼ全員が残る。もちろん、インスタライブに出演していたインフルエンサースタッフも同様だ。

――消費者から見た「コヒナ」はそこまで変わらない。

そうだと思う。むしろ、ブランドを体験、体感できる場所を増やして、顧客満足度を高めていく

――ポップアップストアも展開する。

引き続き、ポップアップを実施するし、9月18日~来年2月28日までは、「コヒナ」として初めて約半年にわたるポップアップストアを渋谷ヒカリエShinQsで開催する。

「コヒナ」のマーケティングをサザビーリーグにも活用

――「コヒナ」を運営することでサザビーリーグのほかの事業にプラスになることは。

互いにプラスになることがあると思う。直近で言うと、「コヒナ」のデジタルマーケティング、ファンの作り方に学びがあるので、サザビーリーグのブランドでもノウハウを共有できればいい。

「コヒナ」にとっては、リテールを本格的にやったことがないし、一般的なアパレルとしてスタートしたわけではないので、マーチャンダイズの開発だとか、アパレルの物作りのやり方の整備などをエッセンスとして入れていければと思う。

小柄女性のマーケットのシェア拡大めざす

――「コヒナ」の成長をどう予測するか。

小柄女性のマーケットを開拓する余地はまだまだある。売上高がすべてではないが、身長155センチ以下の成人女性は30%程度を占めるとも言われているので、足もとの倍以上の規模にすることも可能だと見ている。

ただ、倍にする方法、中身の方が重要だ。小柄女性に長く愛してもらえるブランドにしたいので、商品や顧客接点の持ち方に注力して10年、20年、30年と続いていくブランドにしたい

――海外進出についての方向性は。

可能性はあるし、田中は海外展開にも関心があるので、一緒に取り組めたらと思う。日本のアパレルを海外に出していく難しさはあるが、小柄女性という切り口である一定のマーケット、とくに東南アジアなどは獲得できる可能性があると思う

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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顧客体験の向上に役立つテクノロジー、企業の導入状況・消費者の利用意向は?

1 year 1ヶ月 ago

KPMGジャパンは10月17日、「顧客体験価値を向上させるテクノロジーに関する調査(国内小売業)」の結果を発表した。企業側の導入状況と消費者側が求める水準との間に多数のギャップが見られ、「セルフ化や無人店舗」は企業側の導入状況を消費者の活用状況が上回った。「OMOロイヤルティプログラム」「パーソナライズド広告・販促」は多くの企業が取り組む一方、消費者の活用や理解が進んでいない。

調査では、①実店舗における購買の利便性を高めるテクノロジー②オムニチャネルショッピング③ハイパーパーソナライゼーション④多様な配送サービスを実現するテクノロジー⑤エシカルソーシングを促進する情報提供⑥その他新興テクノロジー――の6つについて企業と消費者の双方へアンケート調査と企業担当者インタビューを実施。企業側の取組み状況と消費者側が求める水準のギャップなどを明らかにし、国内の小売企業がめざすべき購買支援のあり方を考察した。

実店舗における購買の利便性を高めるテクノロジー

「セルフ化や無人店舗」について、企業側の導入状況を消費者の活用状況が上回っている。セルフレジやセミセルフレジは35%の企業が導入しており、消費者側では活用経験ありが53%と過半数を超えている。

無人店舗やウォークスルー店舗については、企業の導入状況は1割未満と限定的だったが、人材不足・人件費高騰などにより約3割の企業が将来的に取組みを推進する意向を示した。また、消費者側では約4割が活用経験あり・今後活用する意向がある。一方で、「セルフ化や無人店舗」は初期費用が高額なことが導入の障壁となるとし、KPMGは企業側は採算性の検証が重要であると指摘している。

KPMGジャパンが実施した「顧客体験価値を向上させるテクノロジーに関する調査(国内小売業)」
セルフレジなどは導入企業3割強に対し、活用したことのある消費者は過半数を超えた

オムニチャネルショッピング

「OMOにおけるロイヤルティプログラム」の企業側の取組み状況に対し、消費者側の活用は進んでいない。店舗への来店や商品購入でポイントがたまる会員システムは6割程度の企業が導入済み・導入検討だったが、活用済み・活用意向がある消費者は3割程度と大きく乖離している。

KPMGでは、「ロイヤルティプログラム自体のコモディティ化による差別化の難しさ」や「消費者が求めるのはポイント付与による単純な割引ではなくなっている点」などがギャップの要因であると分析している。「購買関連行動以外の接点における金銭的なインセンティブ以外のロイヤルティ獲得手段を検討したうえでデータの活用目的を再定義し、必要なデータの管理や連携を行うことが重要」と指摘した。

KPMGジャパンが実施した「顧客体験価値を向上させるテクノロジーに関する調査(国内小売業)」
「OMOにおけるロイヤルティプログラム」活用済みの消費者は2割弱にとどまった

パーソナライゼーション

企業の取り組み状況と消費者の印象にギャップがある。「パーソナライズド広告・販促」は6割強の企業が取り組んでいるものの、監視されている気分による拒否感や精度が低いことから、半数以上となる53%の消費者がマイナスの印象を持っていることがわかった。なお「自分の好みに合った商品がおすすめされ、買い物を便利にしてくれると感じる」といった好意的な反応は19%にとどまった。個人情報の収集や閲覧履歴に基づくトラッキングに対して、情報漏えいリスクへの懸念や活用目的が分からないことへの抵抗感からのマイナスイメージがあるようだった。

KPMGではハイパーパーソナライゼーションの実現に向けて、プライバシー保護におけるさまざまな観点からの配慮が求められるほか、それらに対応するための人材や知識が必要不可欠と指摘。そのうえで「企業は一時的な閲覧履歴や活用目的が明確でない個人情報の収集ではなく、既成事実であるユーザーの購買履歴や同じ商品を購入したセグメントに基づきAIがニーズを類推し商品をレコメンドすることで、消費者にとって監視されている気分が払しょくされ、自然で受け入れやすい広告になっていくと想定される」と考察している。

KPMGジャパンが実施した「顧客体験価値を向上させるテクノロジーに関する調査(国内小売業)」
パーソナライズド広告が「買い物を便利にしてくれる」と感じる消費者は2割弱
鳥栖 剛

Xが収益配分変更、返信の広告表示に収益発生せず

1 year 1ヶ月 ago

Xが「広告収益配分プログラム」の名称を「クリエイター収益配分プログラム」に変更し、収益配分方法を見直し。11月8日以降、投稿の返信に広告が表示されても収益は発生せず、プレミアム利用者のエンゲージメントで収益は発生する。いわゆるインプレゾンビ対策とみられる。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2410/10/news151.html

noreply@blogger.com (Kenji)

越境ECのICHIGO、スイーツ販売などのGOOD IDEA COMPANYを買収。リアル展開でインバウンド×越境ECの相乗効果を狙う

1 year 1ヶ月 ago

海外向けに菓子のサブスクリプションサービスを展開するICHIGO(イチゴ)は10月11日、菓子販売などを手がけるGOOD IDEA COMPANYの全株式を26億円で取得し、完全子会社化したと発表した。

GOOD IDEA COMPANYは、いちごあめ専門店「Strawberry Fetish」、わたあめ専門店「TOTTI CANDY FACTORY」など観光客向け飲食店事業を全国に25店舗展開。日本の祭り文化を象徴するエンタメ性の高い商品を、東京都・原宿や浅草、沖縄などの観光地で販売している。

ICHIGOは自社で保有する総顧客数約560万人のグローバルな顧客基盤、GOOD IDEA COMPANYのインバウンド含む国内における観光客の集客力の高さを互いに共有。オンラインとオフラインの両軸で、より多くの海外ユーザーに日本文化の魅力を伝える幅広い商品・サービスの提供を見込む。


具体的には、既存ECサービスで商品カテゴリの拡充を図りながら、国内観光地への店舗展開でインバウンド・国内旅行客の需要を開拓。国内の観光地との連携、中長期的には海外への店舗展開なども視野に入れ、日本発のグローバルスタートアップ企業として事業展開を推進していく。

ICHIGOの越境EC事業は外貨での売り上げが中心で、為替変動リスクを抱えていた。国内でのリアル店舗ビジネスを円の収益の柱とすることで、より強固な財務基盤を築いていきたいとしている。

松原 沙甫

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