ユナイテッドアローズの2019年3月期におけるネット通販の売上高は、前期比12.0%増の263億3600万円だった。単体売上高に占める割合(EC化率)は20.0%。EC化率は前の期と比べて1.7ポイント上昇した。
ユナイテッドアローズは2020年3月期を最終年度とする3か年計画「中期ビジョン」で「実店舗の強みを生かしたEC拡大」を掲げている。
2018年3月期にブランドサイトとECサイトを統合したほか、ネット通販の在庫拡充も推進。「中期ビジョン」の2年目にあたる2019年3月期は、物流機能の再編を行ったほか、本部オフィス内や物流センター内に撮影スタジオを設置した。
また、2019年秋に予定している自社ECの開発・運営体制の変更に向けた準備も進めた。
今秋に自社ECの開発と運営を内製化
2019年秋をめどに、自社ECサイト「ユナイテッドアローズ オンラインストア」の開発と運営体制を自社主導に切り替える。現在はファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの子会社のアラタナに、ECシステムの開発や運営などを委託している。
新体制ではシステム開発を内製化し、機能追加の迅速化などを図るとともに、オムニチャネルサービスを強化。オンライン試着予約の対象商品を拡大するほか、決済や受け取り方の自由度も高める。「商品お直し配送」の対象商品を拡充するなど、実店舗で行なっているサービスをECでも強化する。
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「ユナイテッドアローズオンラインストア」の開発・運営体制変更について(画像は編集部が2018年4月~12月期(第3四半期)決算説明会資料からキャプチャ)
また、自社の物流施設で発送業務を行うことで、出荷先店舗が確定していないフリー在庫の効率的な運用が行えるようになり、販売の機会損失の縮小につながるとしている。
現在は外部委託しているカスタマーサポートも内製化し、社内のお客様相談室と統合する。実店舗とECの垣根を取り払い、一貫性のあるサポート体制を構築する。
ユナイテッドアローズは長期目標として、EC化率25~30%をめざしている。
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ユナイテッドアローズがめざす将来の販売モデル像(画像は編集部が2018年4月~12月期(第3四半期)決算説明会資料からキャプチャ)
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オリジナル記事:ユナイテッドアローズのEC売上263億円でEC化率2割&自社ECの運営委託先の変更など2019年度に取り組むこと
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