なぜあのコンサルティング会社は成果を出し続けるのか? ペンシル×売れるネット広告社のトップ対談 | EC業界で活躍する女性の働き方に迫る“e-女”~Presented by売れるネット広告社~ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2018年11月19日(月) 07:00
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EC業界で活躍する女性にフォーカスし、ネット通販(EC)に携わる経営者や担当者と売れるネット広告社の代表取締役社長CEOの加藤公一レオがさまざまなテーマについて対談する企画の6回目は、Webコンサルティング会社ペンシルの代表取締役社長 倉橋美佳さんが登場です。たたき上げの社長である倉橋さんとの対談は、たたき上げならではの悩み、経営論、成果につながるページ制作、働き方改革など多岐に渡りました。

今回の“e-女”
株式会社ペンシル倉橋美佳さん
株式会社ペンシル 倉橋美佳さん

2003年にペンシル入社。通販サイトを中心にサイトの企画運用・プロモーション設計・運用等、総合的なWebコンサルティングに従事。仮説と検証に基づく改善を実施するため、サイト分析ツール「スマートチーター」プロジェクトを主導し自社開発を行う。

2014年、アジア圏へのクロスボーダーEC事業支援を開始。台湾を皮切りに、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール等へのEC支援サービスを構築。2016年、代表取締役社長COO、台湾現地法人「台灣朋守有限公司」の総経理に就任し、グローバル展開を含めたペンシルグループ全体のWebコンサルティング事業を率いる。

2017年、シンガポール現地法人「Digital Marketing Think Tank Pte. Ltd.」を設立し代表に就任。セミナーや講演活動を積極的に実施し、アドテック東京/関西/九州等で公式スピーカーを務める傍ら、ボードメンバーとしても参画している。

現場たたき上げから社長へ

加藤公一レオ(以下 加藤):倉橋さんとは私が売れるネット広告社を設立(2010年3月に設立)する前からのお付き合いですね。

倉橋美佳(以下 倉橋):そうですね。レオさんがアサツー ディ・ケイで勤めていた時からのお付き合いです。

加藤:独立する際、どのような業態にしようかと検討していた時、ペンシルさんのコンサルティング事業を参考にさせていただきました。社長になって何年になりますか?

倉橋:2年半になります。最初は不安だらけでしたが、月日が経つにつれてこなせる領域が増え、社長業をやっと楽しめるようなってきました。

加藤:大変なことはありましたか?

倉橋:社員の頃は何でも思い切り取り組めていたのですが、社長になると私の意思決定が会社の方向性を決めることになるので、どうしても慎重になってしまい、スピード感がなくなります。会社を背負う社長として、ある程度落ち着いて物事を判断しないといけないと思いますが、大胆に行動しにくくなったという点は悩み所です。

加藤:ペンシル一筋、たたき上げで社長になった倉橋さんならではの苦悩ですね。

株式会社ペンシル 代表取締役社長 COO 倉橋美佳氏
倉橋社長は「大胆な行動がしにくくなった」と悩みを打ち明ける
ペンシルの企業理念

加藤:ペンシルの企業理念を教えてください。

倉橋:インターネットの力で世界のビジネスを革新する」です。これは2015年に掲げた企業理念で、それまでは明確な企業理念はありませんでした。スタッフが増えていく中で創業者の想いが浸透しにくくなってきたと感じ、指針となる企業理念が必要だと思ったのです。

絶対に入れたいと思った言葉は「インターネット」「ビジネス」です。ペンシルという社名は、鉛筆のように、インターネットも説明書が無くても、「分かりやすく自由に活用できるように」と願って付けた社名です。そのため、「インターネット」という言葉はとても大切なものでした。そして、インターネットで何をするのかという点で、私たちがお手伝いできる領域として、すべての企業のビジネスに携わるという思いを込めて「ビジネス」という言葉を入れました。

加藤:素敵な企業理念ですね。会社のDNAである創業者の思いを伝えることはとても大切だと感じています。企業理念を新たに掲げてから、社内に変化はありましたか?

倉橋:全社に浸透するまでは時間がかかった印象ではあります。ただ、新しく入ったスタッフにとって、明確な企業理念があるということはわかりやすかったようです。当初は、いろんな所に企業理念を貼り付けて目に付くようにしていましたね。

加藤:売れるネット広告社の企業理念も、倉橋さんのように社内のあらゆる所に掲示しましたし、全社員が集まる朝礼などで唱和するなどして、浸透に努めました

倉橋:あとは、3か月に1度開催の全社員が一堂に会する全体会議で、常にWeb業界のトップであり続けるために、しつこいくらい問いかけ続けています

売れるネット広告社 代表取締役社長CEOの加藤公一レオ氏
「会社のDNAである創業者の思いを伝えることはとても大切」と加藤社長
今の通販はLTVの最大化が重要、CRMは恋愛に通ずるポイントがある

加藤:実は、2003年に福岡での転職を決断したとき、「福岡・インターネット・企業」で検索したんですよ。そこでペンシルさんが上位表示され、その時に初めてペンシルさんを知りました。応募しようかなと思っていた矢先、アサツー ディ・ケイ九州支社の社内公募があり、九州支社に転勤することになったのですが……。もしかするとペンシルの加藤公一レオになっていたかもしれません(笑)。当時はまだ社員も少なかったと思いますが、具体的にどのような取り組みをされてきたんですか?

倉橋:当時の社員は20名くらいでした。現在の支援先の業態でいうと半分は通販、残り半分が異業種ですので、通販だけではなくマーケティングやサイト構築にも携わっています。通販については、LTV(顧客生涯価値)を最大化させるために本サイトの設計、構築、運営を中心に取り組んでいます。

加藤:ぶっちゃけ、昔みたいに新規顧客獲得ができない今、LTVを最大化するしかないという状況ですよね。今まで取り組んでいなかった領域ではないですか。

倉橋:やはりWebのコンサルティングをしている以上、成果を出すことが求められます。しかし、根底のシステムや管理体制が整っていないとどうしても継続的に成長していくことが難しくなるので、LTVを最大化するために多少の時間をかけてでも、サイトのリニューアルや組み換えなどは行います。

加藤:CRMについてはどのように取り組まれていますか?

倉橋:CRMについては特に注力して分析していますね。顧客データをクラスター分析(似た性質のデータを集め、いくつかのグループにわけていく統計的分析手法)し、タイプ別に分けてコミュニケーションを取っていくことで成果が劇的に上がりますね。

加藤:同じタイプ別に分けて1対1の関係性を構築していくことはとても大切だと思います。CRMは恋愛にも通ずるポイントがあると思っています。私もおかげさまで“結婚LTV18年目”に突入しました。そのためのクラスター分析もしましたし、妻からファンになってもらえるよう日々のコミュニケーションを大切にしています!

株式会社ペンシル 代表取締役社長 COO 倉橋美佳氏
「クラスター分析によってタイプ別に分け、コミュニケーションを取っていくことで成果が劇的に上がる」(倉橋社長)
シニア層に聞く「シニア対応サイト診断サービス」

加藤:ペンシルならではの面白い取り組みや画期的な制度はありますか?

倉橋:60歳以上のシニアスタッフがUI/UXの使いやすさをフィードバックする「シニア対応サイト診断サービス」というサービスがあります。今は5名のスタッフと10名ほどのシニアモニターが活動しており、実際にサイト訪問してもらい、わかりにくい構成や読みにくい文字、誤認してしまったポイントを事細かにフィードバックしてもらいます。

加藤:興味深いサービスですね。ネット通販のみならず、通販は高齢者の方が店舗に足を運ばずに商品を手に入れることができる“思いやり”のサービスだと私は思っています。いくら本サイトのUI/UXをわかりやすく構築したとしても、現場担当者は若手が多いですし、責任者でもせいぜい40代。そんな中、60歳以上のシニア層が実際にサイトを訪問してフィードバックをする「シニア対応サイト診断サービス」はとても価値あるサービスだと思いました。

倉橋: A/Bテストを実施する際、とても参考になっています。シニア層のユーザーがわかりにくいと思っているポイントを汲み取るためには、同年代、つまりシニア層の方のフィードバックを頂くことが成功への近道だと思っています

株式会社ペンシル 代表取締役社長 COO 倉橋美佳氏
シニア向けを伸ばすには「シニア層に聞くのが近道」(倉橋社長)
本サイトとランディングページの違い

加藤:売れるネット広告社は、過去18年間で累計“200億円以上”の広告費をお預かりして“1000回以上”のA/Bテストを繰り返して得た“最強の売れるノウハウⓇ”を、ネット通販の新規顧客獲得の受け皿であるランディングページに落とし込んでいます。売上アップにつなげるための本サイト制作において、A/Bテストは実施していますか?

倉橋:実施しています。ただ、同じ期間だけではなく、いくつかの期間に分けて実施しています。また、大きなシステムおよび設計の改修と、小さなA/Bテスト、つまりファーストビューの写真やキャッチコピーのテストといった2軸で、本サイト最適化のPDCAを回しています。

加藤:売れるネット広告社では常にA/Bテストを行っていますが、5社以上で成功したランディングページのノウハウは、キレイゴト無しに他のすべてのクライアントに横展開するようにしています。なぜなら、5社以上で成功したノウハウは、再現性が非常に高いからです。売れるネット広告社のランディングページを見ていただくと分かるのですが、ほとんど決まったカタチで構成されています。

これは、商材ごとに結果が異なるのではなく、どんな商材でもランディングページの構成については成功事例をそのまま横展開した方が、成功する確率が上がるからです。すべてA/Bテストの結果に基づいて導き出した答えです。ですので、クライアントには「“丸パクリ”して“ズル”をしてください!」と伝えています(笑)。本サイトはいかがですか?

倉橋:本サイトはランディングページと違い、再現性が難しい傾向にあります。なぜなら、本サイト訪問者の特性が企業ごとに異なるからですランディングページは新規顧客獲得という統一したターゲットがありますが、本サイトは、新規・既存に関わらず多くのユーザーが訪れます。その企業が求めることが、新規顧客獲得なのか、既存へのクロスセルなのか、採用を強化した構成にしたいのかなど、目的によって変わるのです。

ですので、私たちはホームページ制作を超えたWebコンサルティング会社として、クライアントが求める結果につながる本サイト作りをするための分析を徹底的に行い、制作に取り組んでいます。

売れるネット広告社 代表取締役社長CEOの加藤公一レオ氏
「5社以上で成功したランディングページのノウハウは再現性が非常に高い」(加藤社長)
プロセスよりも“結果”がすべて

倉橋:ペンシルはダイバーシティ経営を掲げ、どこでも働ける環境作りをしたいと思い、サテライトオフィスを作っています。また、画期的な制度として「“たら”ワーク」を推奨しています。「“たら”ワーク」とは、「今週は東京で働け“たら”良いな」「実家がある福岡で働け“たら”良いな」というように、「好きな所で働け“たら”良いな」という思いを推奨しようという制度です。

ただ、実際に運用してみると「自由」と「責任」の問題があると感じています。単純に制度だけが整えられても「自由」が独り歩きしてしまいますし、一方で、自分が担当するプロジェクトの「責任」もあるため、制度を利用したくてもなかなか活用しきれないということもあります

加藤:非常に難しい問題ですね。売れるネット広告社は企業理念と共に、行動指針で、「クライアントの目標を『自分事』として執着し、100%達成させるために命がけで『行動』し続ける」という指針を掲げています。プロセスよりもクライアントの売上貢献という“結果”を第一に考えているからです。

頑張っている姿勢を見せる、いわゆるプロセスも重要だという声もありますが、はっきり言って、この考え方は「悪しき日本人的な考え方だ」と私は社員に言い聞かせています。クライアントにとって、プロセスは関係ないです。すべては“結果”によって評価されるはずです。プロセスよりも“結果”を評価する。ダイバーシティ経営を実現するためには、実はこの考えの方が大事な気がします。

倉橋:おっしゃる通りだと思っています。ダイバーシティ経営を実現するためには、明確な目標を立て、結果を重要視しなければいけません。ペンシルは創業メンバーから新卒社員の若手まで幅広く在籍しており、働くことへの価値観は多種多様です。全社員が楽しくどこでも働ける環境を実現するための制度づくりに取り組んでいきます。

対談を終えて

倉橋さんが掲げているダイバーシティ経営は、働き方改革の最先端にチャレンジしていると思います。今までのやり方を一新し、社員の立場になって考える。そして、本サイト構築に悩む多くの企業を、CRM設計や「シニア対応サイト診断サービス」などホームページ制作を超えたWebコンサルティング会社として支えている姿はとても素敵でした。今後の倉橋さん、そしてペンシルの未来に注目しましょう。

売れるネット広告社 代表取締役社長CEOの加藤公一レオ氏と株式会社ペンシル 代表取締役社長 COO 倉橋美佳氏

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加藤 公一 レオ
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