リンクエコノミーのトリクルダウン効果:インフルエンサーを振り向かせよ! | SEO Japan

SEO Japan - 2010年3月31日(水) 11:02
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一件、難しげなタイトルですが、内容はソーシャルメディアマーケティング、特にブロガーリレーションズを考えるにおいて良くまとめられた記事です。ダイヤモンドiPadの成功事例と合わせて読むと理解が深まると思います! — SEO Japan

リンク構築のテクニックはその手法を常に見直され、進化し続けている。リンク設置を依頼するメールを送信する手法よりもはるかに効果があり、強力な新しい技術が次々に考案されている。
リンク構築を行う上で、マーケッターが焦点を見失ったり、強引にアプローチしたり、もしくは、同分野のすべてのサイトに連絡を取ろうとしてあまりにも多くの時間をつぎ込んでしまうことがある。すべて、自分たちの製品やサービスに関するエントリをもたらすリンクを獲得したり、もしくは口コミによる宣伝を行ってもらうためだ。しかし、そんなことをするよりも、リンクマーケティングを自分に代わって実施してくれそうな、ブロガー、ウェブサイト、もしくは、メッセンジャーをたった1名特定したほうが効果が高いこともある。
リンク構築における効率
リンクベイティングを導入する手法は、リンク構築で効率を上げる方法として定着している。ソーシャルメディア、そして、ソーシャルニュース共有サイトを取り入れることで新たなチャンスが生まれるのだ。つまり、多くのジャーナリストやブロガーがディグやデリシャス等の人気の高いサイトに向かい、最新のニュースを手に入れようとしているため、これらのネットワークで上位のスポットを獲得すれば、ストーリーを取り上げた複数名の第三者のブロガーからリンクを手に入れることが出来ると言う仕組みだ。
そのため、良質なストーリー、アイデア、もしくは、ソーシャルメディア・マーケッターに$5,000でリンク構築キャンペーンをアウトソースする決断が、大量のリンクをもたらす可能性がある。しかし、リンクベイティングは、質より量を重視するアプローチになり、小規模のブログからのリンクを引き寄せ、特定のニッチのリンクをターゲットにしていないケースもある。
リンクエコノミーのトリクルダウン効果
補助的なリンクマーケティングの手法として、従来のマーケティングおよびPRにおける中心的な取り組みであった、業界のオピニオンリーダーへの接触を忘れてはならない。オピニオンリーダーは、オンラインの世界ではRSS購読者、デイリービジター、そして、eメールリストを抱え、直接的なメッセンジャーおよび業界の伝道師として活躍している。
ところで、テクノロジー業界のスタートアップや「ウェブ2.0」の世界で、世間に新しい製品やサービスを紹介する上で最も影響力のあるブログと言えば、テッククランチの名が挙げられる。テッククランチおよびフィードバーナーによると、このサイトは80万人のRSS購読者を抱えており、その大部分をブロガー、新聞記者、そして、TVのレポーターが占めているようだ。
マイケル・アーリントン氏およびテッククランチのスタッフは、シリコンバレーの最新情報をスクープしている事実を自負しており、そのため、テッククランチで報じられる最新のニュースや独占的に紹介されるストーリーは、ウェブ上で非常に高く評価されている。もし、その革新的なテクノロジー、製品のローンチ、買収、もしくはニュースの価値があるイベント等により注目され、皆さんのビジネスが幸運にもテッククランチで紹介されれば、テッククランチからワシントン・ポストへ、ディグへ、ペイドコンテンツへ、サーチ・エンジン・ジャーナルへ、デリシャスへ、スタンブルアポンへ、そして、テック業界を取り上げる小規模な個人のブログへと、記事やリンクがバイラルに広がっていくだろう。
自分の業界のテッククランチを探す
しかし、運営するビジネスがベンチャー投資をベースにしたシリコンバレーのスタートアップではない場合、もしくは、マイクロソフトやグーグルに買収されることを目的にしていない場合は、どうすればいいのだろうか?
ここでの重要なポイントは、皆さんの業界のメッセンジャーを特定することだ。当該のニッチにおける、マイケル・アーリントンを探すのだ。
検索エンジンマーケティングを例にとって考えてみよう。
皆さんの企業が、新しい被リンクチェックツール、サイト分析を実施するファイヤーフォックスのエクステンション、もしくは、革新的な検索マーケティングツールか何かをローンチしようとしていると仮定すると、どのように口コミおよびリンクを構築すればいいのだろうか?
もし、スピンに投稿し、製品を世間に紹介する戦略に依存するつもりなら、考え直した方がよい。検索業界ではスピンは人気が高いかもしれないが、業界の隅々まで手を伸ばすことは不可能である。通常のスピンのフロントページのストーリーは75~100名のユニークユーザーを引き寄せるのが精いっぱいである。
検索マーケティング業界のメッセンジャーは1つの場所に固まっているわけではない。なぜなら、この業界の住人はほぼすべてブログを運営している可能性が高いからだ。しかし、実際に“餌”を提供しているのは今でも業界をリードするブログである。そして、その餌に残りの住民が食らいつくのだ。

サーチ・エンジン・ランド
サーチ・エンジン・ラウンドテーブル
サーチ・エンジン・ジャーナル
サーチ・エンジン・ウォッチ
サーチ・エンジン・ガイド

上述のブログとウェブサイトはすべてこの業界のメッセンジャーだと考えられており、10万名のRSS購読者と読者を抱えている(恐らく、そのうち約4万名はユニークユーザーだろう)。
eメールもしくは問い合わせフォームを通して上記のブロガーにアプローチし、彼らと皆さんの両者が当該のブログの読者に関連していると思われる、製品のローンチや新しい検索エンジンのサービスを紹介しよう。その際は、製品のデモ、プレスリリース、箇条書きでまとめた重要なポイント、そして、ローンチする日時を忘れずに明記しよう。
投資の見返り
サーチ・エンジン・ランド、サーチ・エンジン・ジャーナル、もしくはサーチ・エンジン・ウォッチが皆さんの製品のローンチやニュースに値するイベントを取り上げた場合、彼らのエントリのいずれか、もしくは皆さんのサイトがスピンに投稿され、検索マーケティングのフォーラムに流れ落ちていく可能性が高い。フォーラムもしくはスピンに掲載されれば、今度はサーチ・エンジン・ラウンドテーブルが取り上げるかもしれない。
そして、上記のメジャーなブログが皆さんのニュースを取り上げたら、彼らの読者もまた当該製品に関するエントリを投稿する、もしくはサイトのどこかにリンクを落としていくだろう。また、質の高い検索関連のブロガーは他にも大勢活躍しており、彼らは上述の業界をリードするブログを取り上げ、同様のストーリーを作成するか、または人気の高いブロガーのエントリを引用するはずだ。
さらに、これらの検索ニュースブログの大半は、グーグルニュース、ヤフーニュース、テックミーム、そして、その他のニュースサイトでインデックスされるため、皆さんの製品やストーリーはスピンが引き寄せる検索マーケッター以外の人々からも注目されるだろう。また、検索マーケティングサービスをメディアの買い手やその他のインタラクティブなマーケッターに紹介する、メディアポスト、クリックZ、またはアドエイジ等のサイトも絡んでくる。
1名もしくは2名の検索ブロガーに取り上げられた結果、一晩で関連性と価値の高い良質なリンクを大量に引き寄せることが出来るのだ。
有料エントリ、または、有料レビューを実施する
私はターゲットを絞った有料のブログのエントリに関するエントリを何度も投稿している。業界によっては、ブロガーの財布に訴える手法が最も効率がよいこともある。
例えば、ブログを収益化するプラットフォームをローンチしようとしていると仮定しよう。この製品を使うと、ブロガーはアフィリエイトプログラムや何かしらの広告を介して収益を得ることが出来る。
そこで、ジョン・チョウ氏のようなブロガーのサイトに$500もしくは$1,000を投資してブログのエントリを投稿したり、または、さらに投資額を上げ、シューマネーのようなサイトで有料のレビューを実施することで、功を奏する可能性がある。うまくいく理由は、これらのサイトからの記事もしくはリンクによる検索エンジンの影響が作用するためではなく、これらのサイトを収益化を目論むブロガーや収益化に関するエントリを投稿しているブロガーが読んでいるためだ。
ブロガーがnofollowつき、もしくは、nofollowなしでリンクを張るのではないかと思い悩む必要はない。上記の有料レビューサイトに取り上げられる価値は、皆さんのサービスに人々がサインアップしたり、もしくは、そのサービスに関するエントリを投稿する、トリクルダウン効果に集約されているのだ。
$1,000を投資した有料のエントリが、皆さんのサービスに関するエントリを投稿する、もしくはリンクを張るブロガーを100名集める可能性がある。リンクエコノミーを分析すると、この場合、単一のマーケティングキャンペーンで、リンク1本、もしくはエントリ1本につき、たった$10支払うだけで済むことになる。
プレスリリースに対してニュースワイヤーサービスに$400支払うとしよう。しかし、ジャーナリストが実際に取り上げてくれるかどうかは微妙であり、それならば、その大金を有料メッセンジャーに投資し、彼らを介してターゲットのブロガーに製品を届けてもらった方が効率的である。
手順:
最後に実際の手順を紹介しよう :

皆さんのビジネスの分野もしくはクライアントの分野を取り上げているブログを20サイトから50サイトほどリストアップする(グーグルブログ検索、テクノラティ、または、ベスト・オブ・ザ・ウェブ・ブログズから手をつけよう)。
影響力の強いブロガーを、5名から10名特定する(業界のサイズおよびブログの存在感によって人数を調整しよう)。
特定したブロガーに連絡を取り、製品もしくはビジネスを立ち上げたことを伝える。その際、ローンチする日付、可能ならばデモ、情報、引用、そして、話し合いを行うための連絡先を提供しよう。
状況によっては業界をリードするブログでの有料レビューを試す。
皆さんのニュースの価値のあるイベントが報じられたら、これらのブログをモニタリングして、どのように取り上げられているのか探る。
自分のビジネスに関するエントリにサイトのプレスルーム(メディア掲載履歴ページ)からリンクを張る。
同じ業界の他のブロガーにも連絡を取り、メジャーなブログに取り上げられたことを伝える。
被リンク、トラフィック、検索エンジンのランキング、コンバージョン率を通して結果をチェックする。もしキャンペーンがうまくいっているなら、次の取り組みに移る。うまくいっていないなら、原因を究明し、適切なアプローチを取り、同じ業界の特定のブロガー達との関係を改善する。


この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Trickle Down Link-O-Nomics : Reaching the Messenger」を翻訳した内容です。
日本でも影響力のあるブロガーとの関係構築を積極的に行っている企業は増えていますよね。ブロガーリレーションズを語る際に論争になる、報酬を支払ってブロガーに記事を書いてもらう行為もこの記事では否定的に捉えてはいないようです。これについては、有料リンクと同様、色々な意見があるとは思いますが、ブログに関して言うと有償無償問わず、最終的には書き手が読者を裏切らないことが重要とは思います。
ちなみに「トリクルダウン効果」の意味は「政府のお金を公共事業や福祉などで国民(特に低所得層)に直接配分するのではなく、大企業や富裕層の経済活動を活性化させることによって、富が低所得層に向かって徐々に流れ落ち、国民全体の利益となることを示したもの」です(wikipediaより)。恥ずかしながら、私もこの記事を読むまで知らなかったのですが 汗 経済学では仮説的な理論のようですが、リンクで成り立っているインターネットの世界では既に実証されている理論かもしれませんね。 — SEO Japan
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