広がる「店頭受取」、良品計画、7&iHD、タワレコなどが手掛ける通販とリアルの融合事例 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2014年11月13日(木) 10:30
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良品計画、7&iHD、タワレコ、tabが手掛ける店頭受け取りサービスの取り組みを探った

通販とリアルの連携サービスで最たるものが商品の店頭受け取りだ。特に全国規模で店舗展開している大手小売企業にとっては、通販を行う上で「送料無料」のアドバンテージが得られる欠かせない仕組みとなっている。店頭受け取りをフックに通販顧客をリアルに呼び込むことができれば、他のO2O施策にもつなげることも可能だ。各社の運用状況や認知拡大に向けた取り組みなどを見てみる。

良品計画、「実物見て決めたい」要望に応える

良品計画では店頭受け取りを通じてネット顧客との接点拡大を図っている。同社は2011年から試験運用を経て自社通販サイトの「ネットストア」で注文した商品の店頭受け取りサービスを開始。同サービスでは送料や手数料が一切かからず、実店舗で現物を見た顧客が受け取りやキャンセルを選べる仕組みで、キャンセルされた商品はそのまま当該店舗の在庫となる。実店舗がすべて直営店ではなくフランチャイズもあるため売り上げの振り替えなどが難しく、同サービスで売れた商品はすべて店舗側に売り上げを計上している。

サービス開始当初はネット受注金額に対して利用率が1%にも満たない状況だったが、翌12年には約3~3.5%まで拡大。現在は平均で3.5%~4%で推移しており、日別の多い時では7%になることもあるという。また、金額ベースでも12年と比べて30%程度伸長している。

サービスの認知拡大に向けてはネットストアのトップにバナーを付けたほか、顧客へのメールや実店舗のPOPなどでも訴求してきた。同社では利用が伸びている要因として前述のPRが奏功したほか、顧客のネットへの理解度が高く操作に抵抗がないことや配送料が無料になること、実店舗で扱っていない商品を現物で確認して購入できること、家で配送を待つのではなく好きな時間に受け取りにいけるという利便性の高さなどが背景にあると分析している。

なお、利用の傾向としてはターミナル店舗での受け取りが特に多いという。対象商品としては衣服の割合が高く、これは取り扱いがない店舗でも実際に見てサイズ感や風合いなどを確認してから購入を決められることが大きいようだ。

利用者が確実に増え続ける中で、店頭での引き渡しオペレーションを効率化することも忘れていない。ネットストアでの受注後に店頭受け取りがあったことを店舗に自動で連絡するほか、納品時にも店頭受け取り商品であることが分かるように配慮している。

店頭受け取りに関して同社では利便性向上によるブランドへの信頼アップや顧客接点の発生が大きなメリットになると説明。「ネットからリアルに」という構図ができるため、同社のネット販売活用の目的でもある「店舗送客」に大きく貢献しているようだ。

良品計画の店頭受け取りサービス
良品計画の「ネットストア」
タワーレコード、受取の選択肢を増やす
タワーレコード
タワーレコード

タワーレコードは2012年10月からユーザーが通販サイト「タワーレコードオンライン」で注文した際に全国の「セブン-イレブン」の店頭で商品の受け取りができるようにした。

セブン受取では、受取手数料・代引き手数料・送料がすべて無料。決済はオンラインだけでなくセブンの店頭でも支払うことができる。どちらで決済をしてもタワレコのポイントは付与される。

サービス開始時、年間で50万件の利用を目指していたが、直近ではほぼ目標通りの件数まで上昇。同社オンライン事業本部の前田徹哉本部長は利用状況について「目標値に近づいている」とし、2年目も順調に利用率を伸ばしたようだ。

セブン受取を選ぶ顧客の特徴として新規会員が多い。実際、同サービスを利用している顧客のうち新規の割合は毎月6~7割程度にのぼるという。その意味で「(セブン受取は)すごい武器になった」(前田本部長)というわけだ。

タワレコでは通販サイト上でバナーを貼ってセブン受取を告知しているほか、セブン受取の利用者がツイッターでその便利さをつぶやくと、タワレコ側でそうした声を拾って拡散させるといった取り組みを行うことにより、同サービスの認知拡大を図っている。

タワレコの実店舗を活用した施策も進めている。10年から通販サイトを通じてタワレコ店頭の取り置きサービスを開始。店頭の新譜予約と在庫取り置きの申し込みができる仕組みで、決済は商品を受け取る店頭で行う。同社店舗運営本部店舗管理部の高橋雄也氏は「オンラインで商品取り置きサービスを利用したいユーザーはかなり多い」と説明する。

3月からは店舗間で在庫を融通するサービスを始めた。店頭で商品を申し込んだり、店舗に電話をすると、その店に在庫がなければ全店を探してどこかの店にあれば社内便を使って顧客が受け取りたい店舗に商品を移動させて購入してもらうという流れだ。

ユーザーのライフスタイルやニーズが多様化するなか、タワレコでは通販サイトで購入した商品を直接自宅に届けるだけでなく、近くの「セブン-イレブン」で受け取ることができたり、タワレコ店頭で取り置おくといった具合に様々な購入シーンを想定して商品を受け取る際の選択肢を設けている。同社は今後もオンラインとオフラインを相互に活用できるような仕組みを強化していく方針だ。

7&iHD対象商品拡充、返品対応も
セブン-イレブン
セブン-イレブン

セブン&アイ・ホールディングス(7&iHD)では、国内約1万7000店を擁する「セブン-イレブン」の店舗網を活かした店頭受け取りサービスの利便性で、グループ企業が手掛けるネット販売の差別化を図る構えだ。

これまで「セブン-イレブン」店頭での商品受け取りサービスは、「セブンネットショッピング」で購入した書籍や雑誌、一部専門店の商品に限られていたが、埼玉県久喜市のネット事業専用物流センターの本格稼働により、イトーヨーカ堂やそごう・西武などグループ企業のネット販売商品を同センターに在庫する体制を構築。これを受け、11月から店頭受け取り対象商品を150万点に拡充し、首都圏の約7000店舗で注文の翌々日に商品を受け取ることができるようにする。

また、各店舗への受注商品の配送は、店販の雑誌・書籍の供給で取引のあるトーハンの物流網を活用。返本のノウハウをもとに、店頭でネット販売購入商品の返品もできるようにする考えだ。

7&iHDでは、「セブン-イレブン」店頭での商品受け取りの訴求に力を入れており、今年7月から10月にかけ、「セブンネットショッピング」で購入した雑誌・書籍の店頭受け取りを指定した顧客を対象にキャンペーンを実施。期間中、店頭商品受け取り件数が前年同期比約2倍となり新規顧客の獲得にも寄与するなど成果をあげている。

7&iHDが目指しているのは、顧客が自宅の近隣や職場近くなど、日常生活の導線の中にある「セブン-イレブン」店舗を商品の受け取り場所として指定し、いつでも都合の良い時に商品を受け取るというネット販売の利用シーンの確立。「セブンネットショッピング」を運営するセブン&アイ・ネットメディアでは、キャンペーンの実施でサービスの利便性が認知され、時間や場所を気にせずに商品を受け取るというネット販売の「新しい買われ方が浸透している」と分析する。

さらに7&iHDでは、2015年以降に「セブン-イレブン」店頭受け取り対象商品を300万点に拡大し、注文当日の店頭受け取りもできるようにすることも計画。今後、商品の受け取り場所としてのコンビニの注目度が高まりそうだ。

新発想の「タブモール」が始動、商業施設を受取店に活用
tabモールの仕組み
tabモールの仕組み

通販で購入した商品のコンビニ受け取りはもちろん、家電やアパレルなどでは注文した商品を全国の実店舗で引き取れるサービスが増えている中、既存の商業施設を“受け取り拠点”として活用する新しいタイプのウェブサービス「tab(タブ)モール」が11月6日にスタートする。

「タブモール」はソーシャルレビューアプリを手がけるtabが運営するモバイルサービスで、購入商品を自宅などに届ける仮想モールとは異なり、消費者が近くの商業施設に欲しい商品を取り寄せ、試着してから購入できるのが特徴だ。

取り寄せ時の送料はモールに出品するブランド側が負担。消費者は試着して気に入らなければ購入しなくてもいい。実売につながった場合のみ、tabは受け取り店から手数料を得る。

商業施設は売り場のスペースや在庫リスクを気にせず取り扱いブランド、商品を増やせる。一方のブランド側も出店コストを抑えて販売機会の拡大につながる利点がある。

商圏内の競合を避けるため、受け取り店は「1エリア1拠点」を想定。第1弾として東京では松屋銀座、大阪は千趣会の「ベルメゾン暮らす服アリオ鳳店」(堺市)が受け取り店として参加する。

松屋銀座は品ぞろえの拡充と新客開拓を目的に参加。3階に受け取りカウンターと試着室を設け、婦人靴約2万点とバッグ・小物など約1000点の取り寄せに対応。松屋銀座が初めて扱うブランドもある。12月からは順次、婦人服や紳士服、などにも対応し、12月以降は月1000万円の売り上げを見込む。

千趣会は、従来から店頭での申し込みに限ってカタログ商品の衣料や服飾雑貨を対象に店頭取り寄せを実施していたが、利便性を高める目的で新モールに参加。「ベルメゾン」商品だけを取り扱う予定で、当初は「ベルメゾン」独自の婦人靴ブランド「ベネビス」をラインアップ。豊富な色やサイズから選べるようにする。その他商材の取り扱いは顧客の反応を検証して決める。

「タブモール」には通販企業も出品できるが、受け取り店として参加する商業施設が自店で扱うブランドを選ぶため、拠点によって受け取り可能なブランドは異なるという。

tabによると、来春には池袋や新宿、渋谷など都心の主要エリアに受け取り店を拡大し、商品カテゴリーも婦人服、紳士服、子供服に拡充。来年冬には全国主要都市に受け取り店を設置し商材もジュエリーやリビングなどに広げる構想だ。

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