電通がテレビCMの効果を評価する新ツール「Response Lift Checker」を開発、提供開始

電通は、テレビCMによる生活者の行動変化の貢献度を評価する新ツール「Response Lift Checker(レスポンスリフトチェッカー)」を開発し、分析パッケージの提供を始めると6月19日に発表した。商品やサービスの指名検索数やアプリダウンロード数等への寄与をクリエイティブ表現ごとに分析・評価し、CM出稿前に行動変化のリフト(行動の増加率や変化の程度)を予想したり、他社CMと比較したりして効果的なテレビCMの制作を支援する。

テレビCMの出稿後は、どのクリエイティブ要素が生活者の行動変化に貢献したかを統計的に算出でき、今後の広告戦略への示唆も得られる。業界ごとに特有のクリエイティブ表現要素の評価や、表現要素の組み合わせによる行動変化の予測も可能で、より高い効果が期待できるクリエイティブへの改善に生かせる。電通は今後、開発中のAI(人工知能)エージェントにこの分析・評価ツールを搭載する予定。

テレビCMの効果を指名検索数やアプリダウンロード数など生活者の具体的な行動データを指標に定量的に評価する企業が増えているが、どのクリエイティブ表現が実際に効果を生み出しているのかの詳細な分析が難しかった。電通は過去のテレビCMを「有名タレントの出演」「季節感の訴求」など各業界に特有な約100項目の表現要素に分解し、外部データと連携して指名検索数などの行動指標と結びつけて統計的に算出できるようにした。