初代編集長ブログ―安田英久

プレスリリース配信時に最低限やっておきたい2つのこと

「リリース出すならせめてこれだけは」という点を紹介
Web担のなかの人

今日は、プレスリリースについて。広報部のプレス対応チーム以外でも、リリースを書くことはふつうにあると思いますが、「リリース出すならせめてこれだけは」という点を紹介します。

プレスリリース配信時に最低限やっておきたい2つのこと、それは、

  • リリース配信と同時に、その原本を自社サイトに掲載する
  • その原本のURLを、配信するリリースの本文中に記載する

というものです。

リリースの書き方については「プレスリリース・ニュースリリースの書き方&活用基礎講座」という連載があるのでそちらをご覧いただくとして、なぜ上記の2点が必要なのかを解説しますね。


要は「その企業がその内容で出したものだと裏取りをできるように」ということ。

メディアの人間は、メールなどで届くリリースで情報を知っても、その情報だけでニュースを書くわけではありません。必ず一次情報に当たって内容を確認します。

というのも、他人がメールアドレスを詐称して送っていたり、本来は公開すべきでない情報だったり、最新の情報でなかったりすることがあるからです。

リリース配信サービスから届いた情報だったとしても、第三者が騙って偽のリリースを配信していないとも限りません(だからサービスによっては、アカウント作成時の身元確認が厳重だったり、各リリースの登録がクライアント証明書の入ったパソコンからしかできなかったりするのです)。

メディアというものは、間違った情報を伝えてしまって信頼を失うことは非常に恐れるものです。同じ情報でも「Web担に載ってた」と「2chに書いてあった」「だれかのブログで見た」では信用度が違う、それがメディアとしての価値ですから。

だから、今まで大丈夫だったし、おそらく問題ないだろうものでも、念のために確認してからでないと、読者さんに伝える情報にはしないのです。


そのために、「おっ?」と思ったリリースがあれば、その企業の自社サイトを確認するのですが、実際には、当該企業の自社サイトにその情報が載ってないことが多いのです。

「忙しいから」「担当者に任せてるから」「リリース配信サービスで流してるから」など、いろいろと理由はあると思います。でも、メディア側の人間は上記のような行動をしているという前提で、

  • リリース配信と同時に、その原本を自社サイトに掲載する
  • その原本のURLを、配信するリリースの本文中に記載する

ができるように、リリースに関するワークフローを作っていただけると助かります。

手動でページを公開しているのなら、日時を指定してコンテンツを公開できる機能をもったCMS(コンテンツ管理システム)を導入しましょう。今のCMSではページを公開しないとURLが確定しないのなら、機能追加のリクエストを出しましょう。

それは、リリース関連だけでなく他の側面でも役に立つはずですから。

「製品やサービスのページがあるからいいのでは」という人もいます。特に新サービスなんかはサービスURLだけで良さそうですが、そこには書かれていない背景や意図がリリースには書かれているはずですよね。なので、その情報を確認したいのです。


ちなみに、リリースの情報裏取り関連で、一番困るリリースは、

リリース本文内に、自社メディアURLが一切なし。とりあえずメールアドレスのドメイン名でアクセスしてみると、「www」なしのURLではアクセスできない。

というもの。次が、

配信時に、自社サイトにリリース掲載なし。しかも、コーポレートサイトやサービスサイトにリリース関連の情報が分散していて、あちこち探すが結局見つからない。

というもの。また、

リリースで「詳細はこちら」と示されたURLにアクセスすると、そのサイトのトップページ(トラッキングパラメータ付き)。しかし、たどっていくとちゃんとリリースは公開されている。

という場合もあり、何とも……。

みなさん、なにとぞご協力くださいませ。

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